JP3870831B2 - 膝保護用エアバッグ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、膨張用ガスを流入させて展開膨張するエアバッグが、運転者や助手席搭乗者等の乗員の膝を保護可能な膝保護用エアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
従来、運転者の膝を保護する装置としては、特開平8−80797号公報に知られているように、エアバッグが、ダッシュボードのロアカバーの下側部位に収納されて、膨張用ガスの流入時、運転者の脛から膝までを保護するように上昇しつつ展開膨張していた。
【0003】
しかし、このような膝保護用エアバッグ装置では、エアバッグが、上昇しつつ展開膨張しており、展開膨張完了時のエアバッグの上端付近が左右にぶれる虞れがあり、そのぶれが大きい場合には、相対的に前進移動してくる運転者の膝を的確に受け止められない可能性が生ずることから、展開膨張完了時のエアバッグを運転者の膝の前方側に適切に配設させる点に、改善の余地があった。
【0004】
なお、膝保護用エアバッグ装置としては、特開平9−123862号公報に知られているように、エアバッグが、ステアリングコラムを覆ったコラムカバーを左右で挟むように展開膨張して、エアバッグ上端付近の左右のぶれを防止可能な構造のものがあった。
【0005】
しかし、この公報記載の膝保護用エアバッグ装置では、コラムカバー自体の車両後方側を運転者側に露出させており、車両の前面衝突に作動させる膝保護用エアバッグ装置としては、コラムカバーからの運転者の膝の保護を図る点に改善の余地があった。
【0006】
また、この公報記載の膝保護用エアバッグ装置では、エアバッグが、コラムカバーを挟むように構成されており、助手席搭乗者の前方側には、コラムカバーが無いことから、助手席搭乗者の前方側には、搭載できなかった。
【0007】
さらに、この種の膝保護用エアバッグ装置では、膨張完了時のエアバッグ上端付近の左右のぶれの他にも、乗員側、すなわち、車両後方側、へのぶれを抑えて、乗員と干渉することなく、コラムカバー等の車体側の部材と乗員の膝との間に、円滑に、エアバッグを配設させる必要もある。
【0008】
本発明は、上記にかんがみて、エアバッグが、上昇しつつ展開膨張しても、展開膨張完了時におけるエアバッグの上端付近の左右方向若しくは車両後方側へのぶれを極力抑えることができて、乗員の膝を的確に保護可能な膝保護用エアバッグ装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る膝保護用エアバッグ装置では、着座した乗員の膝の前方における車体側に固定されるケース内に、エアバッグが、上縁側を下縁側に接近させるように折り畳まれて、収納され、
膨張用ガスの流入時、エアバッグが、ケースから車両後方側へ突出するとともに上方へ展開膨張し、車体側の部材と乗員との間における乗員の膝の前方側に配設されて、乗員の膝を保護可能な膝保護用エアバッグ装置であって、
エアバッグが、
相互に平面形状を等しくして膨張完了時の乗員側に配置される乗員側壁部と車体側に配置される車体側壁部と、を備えて、乗員側壁部と車体側壁部との外周縁相互を結合させて形成される平面エアバッグとし、かつ、単体で展開膨張させた形状を板状として構成されるとともに、
ケースに拘束されずに自由空間で膨張する上下方向の実質的な長さを、乗員側壁部に比べて車体側壁部を短くし、かつ、膨張完了時の下縁付近を、ケースから車両後方側へ突出した際の開口から車両後方側へ突出させて、開口の下縁側周縁に当接させるように、
膨張完了時の下縁近傍における車体側壁部の側だけの部位を、ケース内における車両前方側に引き込むように、ケースの内周面側に連結保持させて、
ケース内に折り畳まれて収納されていることを特徴とする。
【0010】
なお、本明細書での上下、左右、及び、前後は、膝保護用エアバッグ装置を車両に搭載させた際の車両の上下・左右・前後に対応するものである。
【0011】
本発明に係る膝保護用エアバッグ装置では、エアバッグ内に膨張用ガスが流入されると、エアバッグは、ケースから車両後方側に突出するとともに、上方へ展開膨張し、車体側の部材と乗員との間における乗員の膝の前方側に配設される。
【0012】
そして、エアバッグは、相互に同形状とする乗員側壁部と車体側壁部との外周縁相互を結合させた平面エアバッグとして、ケースの内周面側に対し、膨張完了時の下縁近傍における車体側壁部の側だけの部位を、ケース内の車両前方側に引き込むように、連結保持させている。すなわち、エアバッグの乗員側壁部は、車両前後方向の断面で、下縁付近から上縁まで、ケースに拘束されずに、自由空間で膨張することができる。一方、エアバッグの車体側壁部は、車両前後方向の断面で、下縁付近が、ケース内に引き込まれて連結保持されていることから、車体側壁部の下縁付近にタックを入れたようにして、乗員側壁部に比べ、上下方向の膨張する実質的な長さが、短くなる。
【0013】
そのため、膨張完了時のエアバッグの上端付近が、車体側壁部のケースへの連結保持部位を中心として回転するように、車体側、すなわち、車両前方側、に引っ張られて、エアバッグの上端付近が、車体側の部材に密着し易くなる。
【0014】
なお、エアバッグの上端付近の車体側部材へ密着する態様は、エアバッグの折りの解消当初となる展開膨張初期では、十分、得られないものの、乗員側壁部の自由膨張が開始されるエアバッグの展開膨張途中では、同様に得られる。
【0015】
したがって、本発明に係る膝保護用エアバッグ装置では、エアバッグの上端付近が、車体側の部材に密着して、展開膨張し易くなり、車両後方側へのぶれを抑えて、乗員と干渉することなく、円滑に、エアバッグを、車体側の部材と乗員の膝との間に、配設することができ、エアバッグによって、乗員の膝を的確に保護することができる。
【0016】
なお、車体側壁部におけるケースに連結保持させる部位は、ブラケットから延びるボルトを挿通させる取付孔の周縁とした取付部から構成し、ケースを、車両後方側を開口させた周壁部と周壁部の車両前方側を塞ぐ底壁部とを備えて構成するとともに、底壁部もしくは周壁部の底壁部側にボルトを挿通させるように構成して、取付部が、取付孔とケースとにボルトを挿通させてナット止めすることにより、ブラケットとケースの底壁部若しくは周壁部の底壁部側とに挟持されるとともに車両前方側に引き込まれて、エアバッグが、ケースの内周面側に取り付けられるように構成すれば、強固に取付部をケースに取り付けることができる。
【0017】
そして、本発明に係るエアバッグ装置においては、エアバッグは、膨張完了時における上部側を、乗員の左右の膝を保護可能な幅広の保護エリア部とし、保護エリア部の下方側を、エアバッグの下縁付近にかけて、下狭まりのテーパ状として、膨張完了時のエアバッグの下縁付近の左右方向の幅寸法を、ケースの左右方向の幅寸法と等しくするように、構成することが望ましい。
【0018】
このような構成では、展開膨張完了時のエアバッグの下端側が、ケース内周面における左右方向の両壁部から、拘束され難くなる。そしてまた、乗員側壁部は、左右方向の両縁付近を含めて、略全面が自由膨張することができることから、膨張完了時のエアバッグの上端付近を、車体側壁部のケースへの連結保持部位を中心として、車両前方側に回転させるように引っ張る力を、ケースの左右の壁部に減じられることなく、効率的に、保護エリア部に作用させることができる。その結果、このような構成では、エアバッグの上部側の保護エリア部を、一層、車体側の部材に密着させることが可能となる。
【0019】
また、本発明に係る膝保護用エアバッグ装置では、上縁側を下縁側に接近させるエアバッグの折り畳みは、車体側壁部の側に巻いて折り畳むロール折りとすることが望ましい。
【0020】
このような構成であると、ロール折りの解消時、その折り畳み部位は、巻きを解く際の慣性力によって、折りの未解消部位が車体側の部材に向かうように、折りを解消するため、展開膨張途中のエアバッグの上端側が、一層、車体側の部材に密着して、展開膨張することとなる。また、折り畳み部位が、展開膨張途中で、乗員と干渉しても、逆に、巻きの解きを促進させるように乗員と接触しつつ、巻きを解いて上方に展開することができ、乗員に不要な押圧力を与えることなく、車体側部材と乗員の膝との隙間が狭くとも、一層円滑に、エアバッグの展開膨張を、完了させることができる。
【0021】
さらに、本発明に係る膝保護用エアバッグ装置では、エアバッグは、膨張完了時の下縁付近に、エアバッグがケースから車両後方側へ突出した際の開口から車両後方側に突出し、かつ、開口の下縁側周縁における車体側の部材の後面に当接して支持される支持膨張部を、設けて構成することが望ましい。
【0022】
このような構成であると、膨張完了時のエアバッグの下縁付近の支持膨張部が、車体側部材に支持されて、エアバッグの上端付近が、車両後方側へ回転するようなぶれを生じても、エアバッグのケースへの連結支持部位を支点とし、かつ、車体側部材に支持される支持膨張部を作用点とするような、てこの原理により、エアバッグの上端付近の車両後方側へのぶれを抑えることができ、一層、エアバッグの上端付近の車体側部材への密着を確保することができる。
【0023】
また、本発明に係る膝保護用エアバッグ装置では、エアバッグは、乗員側壁部と車体側壁部とを相互に連結する厚さ規制用のテザーを、設けて、構成することが望ましい。
【0024】
このような構成であると、展開膨張するエアバッグが、テザーによって、厚さを略一定とする板形状に、規制されることから、車体側の部材と乗員の膝との隙間が狭くとも、一層円滑に、その狭い隙間に、侵入可能となる。
【0025】
さらに、本発明に係る膝保護用エアバッグ装置では、テザーは、膨張完了時のエアバッグにおけるケースから離脱した位置で、かつ、エアバッグがケースから車両後方側へ突出した際の開口における上縁側の周縁の近傍位置で、水平方向に沿って、乗員側壁部と車体側壁部とに連結されるように、配設することが望ましい。
【0026】
このような構成であると、膨張完了時におけるエアバッグの上端付近の車体側への密着を確保した状態で、エアバッグにおける突出用の開口の上縁側周縁付近に位置する乗員側壁部の部位を、テザーによって、車体側、すなわち、車両前方側、に引っ張ることができる。すなわち、エアバッグの上端付近のみならず、ケース付近の乗員側壁部の部位も、乗員側への突出を抑えることができ、一層、車体側の部材と乗員の膝との隙間が狭くとも、円滑に、その狭い隙間に、エアバッグを配置させることができる。そしてさらに、このテザーは、膨張完了時のエアバッグにおけるケースから離脱した位置に、配設されていることから、エアバッグの膨張初期の膨張用ガスが、テザーに干渉して、下向きに流れることを避けることができ、エアバッグの上方への展開を阻害しない。ちなみに、テザーが、エアバッグの膨張完了状態で、ケース内の上部側に、略水平方向に配設される場合には、膨張初期のエアバッグ内で、膨張用ガスが、テザーに干渉して下向きに流れ、エアバッグの上方への展開を阻害してしまう。また、テザーが、エアバッグの膨張完了状態で、ケースの下部側に配設される場合には、膨張完了時のエアバッグにおけるケース付近が、乗員側に出っ張りやすくなり、乗員の脛を圧迫して、好ましくない。
【0027】
さらに、本発明に係る膝保護用エアバッグ装置では、収納されたエアバッグを車両後方側へ突出させるための突出用開口の左右方向の幅寸法は、展開膨張完了時のエアバッグにおける左右方向の幅寸法の1/8〜2/3の範囲内に設定することが望ましい。
【0028】
このような膝保護用エアバッグ装置では、エアバッグ内に膨張用ガスが流入されると、エアバッグは、突出用開口から車両後方側に突出するとともに、上方へ展開膨張し、車体側の部材と乗員との間における乗員の膝の前方側に配設される。
【0029】
そして、突出用開口の左右方向の幅寸法が、展開膨張完了時のエアバッグにおける左右方向の幅寸法の1/8〜2/3の範囲内に設定されており、エアバッグの左右方向の幅寸法に比べて、幅広の割合となる突出用開口の左右両縁に支持されることから、エアバッグは、左右方向のぶれを抑えて、安定して支持されることとなる。
【0030】
ちなみに、突出用開口の左右方向の幅寸法が、展開膨張完了時のエアバッグにおける左右方向の幅寸法の1/8未満であれば、エアバッグの左右方向の幅寸法に比べて、突出用開口が幅狭の割合となることから、エアバッグの上端付近が左右方向にぶれ易く、展開膨張完了時のエアバッグの上端付近を的確に乗員の膝の前方側に配置させ難くなる。
【0031】
また、突出用開口の左右方向の幅寸法が、展開膨張完了時のエアバッグにおける左右方向の幅寸法の2/3を超えれば、突出用開口の左右方向の幅寸法が大きくなって、エアバッグを収納するケースも左右方向の幅寸法が広くなる事態を招き、膝保護用エアバッグ装置を搭載する車体側の部材、例えば、ステアリングコラム、の下方の搭載スペースを確保し難くなり、また、幅広の突出用開口を設けることとなって、ステアリングコラム下方の意匠性も低下してしまう。
【0032】
したがって、このような膝保護用エアバッグ装置では、展開膨張完了時におけるエアバッグ上端付近の左右方向のぶれを極力抑えることができて、乗員の膝を的確に保護することができ、また、搭載部位付近の意匠性の低下も防止することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
本発明に係る第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置S1は、図1〜3に示すように、ステアリングコラム3の下方に配設されて、折り畳まれたエアバッグ26と、エアバッグ26に膨張用ガスを供給するインフレーター21と、エアバッグ26とインフレーター21とを収納するケース19と、折り畳まれたエアバッグ26を覆うエアバッグカバー13と、ケース19を保持する保持部材12と、を備えて構成されている。そして、第1実施形態のエアバッグ装置S1では、エアバッグ26を収納したケース19が保持部材12に保持され、保持部材12が車両のフレームFL・FRに連結固定されて、折り畳まれたエアバッグ26が、ステアリングコラム3の下方における着座した運転者MDの膝K(KL・KR)の前方側に、配設されている。
【0034】
なお、ステアリングコラム3は、図1に示すように、ステアリングホイール1に連結されるメインシャフト4と、メインシャフト4の周囲を覆うコラムチューブ5と、を備えて構成され、メインシャフト4とコラムチューブ5との間には、ステアリングホイール1のリング面の角度を調整可能な図示しないチルト機構や、ステアリングホイール1をシャフトの軸方向に移動させて停止可能な図示しないテレスコピック機構等が、配設されている。チルト機構の操作部(操作レバー)6bとテレスコピック機構の操作部(操作レバー)6cとは、図2に示すように、コラムカバー8の下面(若しくは後面)8aや左側面8cの下縁側に、露出して配設されている。
【0035】
また、コラムカバー8は、略四角筒形状等の合成樹脂製として、ステアリングホイール1の下方のステアリングコラム3を覆うように、ステアリングコラム3の軸方向に沿って配設されている。すなわち、コラムカバー8は、車両前方側を下方に配置させて、車両後方側を上方に配置させるように、後上がりに傾斜して配設されている。そして、コラムカバー8の下面(後面)8aは、略長方形形状とし、車両前後方向で、後上がりの曲面状に形成されている。なお、第1実施形態の場合、コラムカバー8は、車両後方側の後端側を、インストルメントパネル(以下、インパネと略す)10や保持部材12・エアバッグカバー13より、車両後方側へ突出させている。さらに、インパネ10等から車両後方側へ突出したコラムカバー8の右側面8dの下縁側には、ステアリングロック機構のキーシリンダ6aが配設されている。
【0036】
これらのキーシリンダ6aや既述の操作部6b・6cは、エアバッグ26が車両後方側へ突出する際の突出用開口17より、車両後方側へ突出した上方側に配設されるとともに、コラムカバー8の下面8a自体、あるいは、下面8a側に配設されており、運転者MDの膝K(KL・KR)がコラムカバー8の下面8a側に干渉する際の硬質部材6を、構成することとなる。
【0037】
なお、突出用開口17は、第1実施形態の場合、ケース19に収納されたエアバッグ26がエアバッグカバー13の後述する扉部15を押し開いた際に、エアバッグカバー13の扉部15の配置位置に形成される開口である(図8B参照)。
【0038】
また、乗員としての運転者MDに対する車体側の部材としては、第1実施形態の場合、コラムカバー8とエアバッグカバー13とが、対応することとなる。
【0039】
保持部材12は、図1〜3に示すように、板金製の板状として、ステアリングコラム3の周囲を覆っているコラムカバー8の下方側を含んで、インパネ10の下部側の位置で、上端側を車両後方側に位置させ、下端側を車両前方側に位置させて、後上がりに傾斜して配設されている。なお、第1実施形態の場合、保持部材12の上端側は、コラムカバー下面8aの車両前後方向の略中央付近に配置されている。そして、保持部材12は、左右方向の両端を、左右に配置された車両のフレーム部FL・FRに、それぞれ、ボルト止め等によって、連結固定されている。また、保持部材12は、図示しないボルト・ナット・リベット・溶接等を利用して、ケース19を、車両前方側の面に取付固定している。保持部材12におけるケース19の取付部位には、ケース19に収納したエアバッグ26を車両後方側となる車内側に突出可能に、開口時の突出用開口17に連通する挿通孔12aが形成されている。第1実施形態の場合、この挿通孔12aの開口形状は、突出用開口17の開口形状と一致するとともに、ケース19の後述する開口19dとも一致した左右方向に長い略長方形形状としている。
【0040】
エアバッグカバー13は、第1実施形態の場合、図1〜3に示すように、保持部材12の車両後方側の面に取付固定されており、折り畳んだエアバッグ26の車両後方側を覆うとともに、保持部材12の車内側の面を覆う内装材としての役目も果たしている。エアバッグカバー13には、展開膨張するエアバッグ26を車両後方側に突出させるための突出用開口17を塞ぐように、略長方形形状の扉部15が形成されている。この扉部15は、周囲に、車内側から見て逆U字形状となる薄肉の破断予定部14を配設させ、下縁にインテグラルヒンジからなるヒンジ部16を配設させて構成されている。扉部15は、エアバッグ26の展開膨張時、エアバッグ26に押されて破断予定部14を破断させ、ヒンジ部16を開き時の回転中心として、車内側の下方側へ開き、突出用開口17を開口させることとなる。
【0041】
ケース19は、図1〜3に示すように、板金製の略四角箱形状として、折り畳んだエアバッグ26を収納する収納部位として配設され、第1実施形態の場合、インフレーター21ごと折り畳んだエアバッグ26を収納している。ケース19は、車両後方側に開口19dを配置させた略四角筒形状の周壁部19aと、周壁部19aの車両前方側を塞ぐ略長方形状の底壁部19eと、を備えて構成され、周壁部19aにおける開口19d側の端部には、保持部材12に連結されるフランジ部19bが、形成されている。また、周壁部19aの車両前方側(底壁部19e側)の上面には、インフレーター21とエアバッグ26とを取付固定するための複数(実施形態では二個)の取付孔19cが形成されている。また、ケース19の周壁部19aの軸方向Oは、コラムカバー下面8aに沿うように(ステアリングコラム3の軸方向に沿うように)、配設されている。
【0042】
インフレーター21は、図1〜3・5・6に示すように、電気信号を入力させて膨張用ガスGを吐出可能に構成されたシリンダタイプの本体22と、二つのブラケット23・23と、を備えて構成されている。本体22は、膨張用ガスGを吐出させるガス吐出口22aを備え、実施形態の場合、ステアリングホイール1に搭載された図示しないエアバッグ装置を作動させる制御装置からの電気信号を、ステアリングホイール用エアバッグ装置と同時に入力させて、作動されることとなる。各ブラケット23は、本体22に外装させて縮径させるように塑性変形させることによって、本体22に取り付けられる板金製の保持環23aと、保持環23aから突出するボルト23bと、から構成されている。インフレーター21は、エアバッグ26内に配設させて、エアバッグ26の後述する取付孔29から各ボルト23bを突出させ、さらに、これらのボルト23bをケース19の各取付孔19cから突出させてナット24止めすることにより、エアバッグ26とともに、ケース19に取付固定されている。また、本体22には、図示しないリード線が結線されている。
【0043】
なお、ケース19は、保持部材12とともに、板金等の金属材を利用したプレス加工や溶接、あるいは、アルミニウム等の軽合金材料を利用したダイカスト鋳造等によって、一体的に形成してもよい。
【0044】
エアバッグ26は、可撓性を有したポリエステルやポリアミド等の織布から形成されて、図2・4〜6に示すように、展開膨張完了時の形状を略長方形板状として、後述する内部のテザー32・33も含めて、左右対称形に構成されている。さらに、実施形態の場合、エアバッグ26は、平面エアバッグとして構成されている。すなわち、エアバッグ26は、相互に平面形状を等しくする略長方形板状として膨張完了時の運転者MD側に配置される乗員側壁部28とコラムカバー8側に配置される車体側壁部27と、を備えて、乗員側壁部28と車体側壁部27との外周縁相互を結合させて形成されている。
【0045】
なお、実施形態の場合、エアバッグ26は、コラムカバー8側の車体側壁部27と運転者MD側の乗員側壁部28との二枚の織布から構成されているが、一枚の織布を折り重ね、その重ねた壁部27・28の周縁相互を縫合して、エアバッグ26を形成してもよい。
【0046】
そして、車体側壁部27の下部側には、インフレーター21の各ボルト23bを挿通させる取付孔29が形成されている。各取付孔29は、車体側壁部27において、膨張完了時のエアバッグ26の下縁26dと後述するテザー32との間で、かつ、その間の上下方向の略中間位置に、配置されている。各取付孔29の周囲は、エアバッグ26のケース19への取付部26eとなる。この取付部26eにより、エアバッグ26は、図8のBに示すように、展開膨張完了時の状態で、下縁26d付近の車体側壁部28を、ケース19内の車両前方側に引き込むように、ケース19に取り付けられることとなる。さらに、この取付部26eの下縁26dから上方へ離れる距離H1は、エアバッグ26の膨張完了時、突出用開口17の周縁の下縁18d側で、膨張部26fが、配設されるとともに(図8のB、図10参照)、この膨張部26fが、開いた扉部15を介在させて、エアバッグカバー13の後面13aに当接するように、設定されている。
【0047】
また、乗員側壁部28は、インフレーター21の配置位置における車両後方側の位置に一致する下部中央部位28bを含んで、エアバッグ26の左右方向の中央付近における中央部位28aと、平らに展開した状態のエアバッグ26における左右の両縁26a・26bより中央側で、かつ、中央部位28aに連なる中央部位28a近傍の左右の連接部位28c・28cと、を具備して構成されている。
【0048】
そして、第1実施形態のエアバッグ26では、後述するテザー32の配置位置で上下に分割されるように、インフレーター21を収納した側の下部30と、下部30の上方側に延びた上部31と、を備えて構成されている。下部30は、膨張用ガスGの上流側の部位として、突出用開口17から車両後方側へ突出して、突出用開口17の車両後方側とその開口17の周縁とを覆い、かつ、運転者MDの膝K(KL・KR)の前方側を覆い可能としている。また、上部31は、膨張用ガスGの下流側の部位として、下部30に連通するとともに、下部30から、コラムカバー8の下面8aに沿うように、上方へ突出し、突出用開口17の周縁から少なくともコラムカバー下面8a側の上端8b付近までを、覆い可能としている。
【0049】
また、エアバッグ26内には、図5・6に示すように、コラムカバー側・乗員側壁部27・28相互を連結して、展開膨張時における下部30と上部31との厚さ寸法を一定として、運転者MDの膝Kとコラムカバー下面8aとの間にエアバッグ26を円滑に侵入させるための厚さ規制手段としてのテザー32・33が配設されている。テザー32・33は、エアバッグ26の壁部27・28と同様に、可撓性を有した材料で形成されて、壁部27・28に縫着されており、実施形態の場合、インフレーター21の配置部位における上方側において、車両左右方向と略平行とし、それぞれの左右の両端を、エアバッグ26の左右の両縁26a・26bから離して、配設されている。また、テザー32は、厚さ規制手段として配置されると同時に、インフレーター21から吐出された膨張用ガスGを、エアバッグ26における左右両縁26a・26b側に向かわせつつ、膨張用ガスGを上部31へ案内するガス流れ案内材としての役割も果たしている。
【0050】
すなわち、車両左右方向に配設されるテザー32が、インフレーター21の上方側を塞いで、テザー32の左端32aとエアバッグ左縁26aとの間と、テザー右端32bとエアバッグ右縁26bとの間と、にガス流通口34・34を設けて、下流側部位としてのエアバッグ上部31に膨張用ガスGが流される際に、上流側部位としてのエアバッグ下部30内で、インフレーター21から吐出される膨張用ガスGを左右両側に向かいつつ上方へ流すように、配設されている。
【0051】
さらに、第1実施形態のエアバッグ26では、展開膨張の初期段階で、上部31が展開膨張を完了させる前に、下部30が突出用開口17の左右の周縁を広く覆えるように、折り畳まれている。第1実施形態の場合、つぎのような縦折り工程と横折り工程とを経て、エアバッグ26を折り畳んでいる。
【0052】
縦折り工程は、図7A〜図7Dに示すように、乗員側壁部28を車体側壁部27に当てて平らに展開した状態で、左右両縁26a・26bを中央部位28a側に接近させるように縦折りして、左右方向に対称的に、ケース19内に収納可能な左右方向の幅寸法B1に折り畳む工程であって、特に、エアバッグ26の左右両縁側の折り畳み部位37・37を、乗員側壁部28の左右の連接部位28c・28cにおける車体側壁部27側に、それぞれ、配置させるように、エアバッグ26を縦折りすることに特徴がある。縦折り工程におけるエアバッグ26の左右両縁側の折り畳み部位37・37は、蛇腹折りや、左右両縁26a・26bを車体側壁部27側に巻くロール折り等により、折り畳むことが例示できる。
【0053】
また、横折り工程は、縦折り工程を経た後に行う工程であって、図7D・図7Eに示すように、縦折り工程終了後のエアバッグ上縁(上端)26cをインフレーター21の配置位置側に接近させるように横折りして折り畳み部位38を形成し、ケース19内に収納可能な上下方向の幅寸法V1(図8A参照)に折り畳む工程である。
【0054】
そして、このエアバッグ26は、扉部15を押し開いて、突出用開口17から車両後方側に突出して展開膨張を完了させた際、ケース19に対してボルト23bを利用して取付固定されているものの、突出用開口17から上方へ突出した上端(上縁)26c側(上部31側)が、突出用開口17の車両後方側の内周縁18、特に、直線状の左右の縁18a・18bに、片持ち梁状に支持されて、上端(上縁26c)付近の左右方向のぶれが規制されることとなる。なお、突出用開口17の車両後方側の内周縁18は、保持部材12に対してケースフランジ部19cやエアバッグカバー13が取付固定されているため、扉部15の開いた際のエアバッグカバー13自体の開口の内周縁のみならず、ケース19の開口19d(周壁部19aの車両後方側端部の内周縁)や保持部材12の挿通孔12aの内周縁が対応することとなる。
【0055】
そして、第1実施形態の場合、展開膨張完了時のエアバッグ26(上部31側)における左右方向の幅寸法B2(図4・図9B参照)は、余裕を持って、突出用開口17やその周縁からコラムカバー下面8aの上端8b付近までを覆って運転者MDの両膝K(KL・KR)(図2参照)を保護可能な寸法に設定されている。
【0056】
さらに、展開膨張時のエアバッグ26の左右方向の幅寸法B2と突出用開口17の左右方向の幅寸法B3(図4・図9B参照)とは、幅寸法B3が、幅寸法B2の1/8〜2/3の範囲内、さらに望ましくは、幅寸法B2の1/3〜1/2の範囲内となるように、エアバッグ26・ケース19・保持部材12の挿通孔12a・扉部15の寸法やエアバッグ26の取付位置等を調整して、設定されている。実施形態の場合、展開膨張時のエアバッグ26における上部31側の左右方向の幅寸法B2が、約700mm、突出用開口17の左右方向の幅寸法B3が、約300mmであり、B3/B2=300/700=3/7として、1/3〜1/2の範囲内に設定されている。
【0057】
また、第1実施形態の場合、突出用開口17の内周縁18における上縁18cから展開膨張完了時のエアバッグ26における上縁26cまでの長さ寸法L0(図4参照)は、約500mmとしている。
【0058】
つぎに、第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置S1の車両への搭載について説明すると、まず、インフレーター21を内蔵した状態で、エアバッグ26を折り畳む。なお、インフレーター21の各ボルト23bは、それぞれ、取付孔29から突出させておく。また、本体22から延びる図示しないリード線は、エアバッグ26における所定の図示しない挿通孔から出しておく。
【0059】
エアバッグ26の折り畳みは、実施形態の場合、既述したような縦折り工程と横折り工程との二工程で行なっている。
【0060】
そして、縦折り工程では、図7Aに示すように、乗員側壁部28を車体側壁部27に当てて平らに展開した状態から、図7Bに示すように、エアバッグ26の左右両縁26a・26bを乗員側壁部28の中央部位28aに接近させるように、左右両縁26a・26bを、それぞれ、車体側壁部27側に向かって折り畳む。さらに、図7Cに示すように、エアバッグ26における折り畳んだ後の左右両縁35・36を乗員側壁部28の中央部位28aに接近させるように、両縁35・36を、それぞれ、車体側壁部27側に向かって折り畳んで、折り畳み部位37・37を形成する。ついで、図7Dに示すように、ケース19の左右方向の収納幅寸法B0(図3参照)に対応させるために、折り畳み部位37・37を、乗員側壁部28の左右の連接部位28c・28cにおける車体側壁部27側にそれぞれ配置させた状態で、乗員側壁部28の中央部位28aにおける外表面上(車両後方側上・乗員側上)に載せるように折り畳んで、縦折り工程を完了する。
【0061】
縦折り工程後の横折り工程では、図7D・図7Eに示すように、縦折り後のエアバッグ26を、上縁26cから車体側壁部27側に向かってロール巻きするように折り畳んで、ケース19の上下方向の収納幅寸法V0(図8A参照)に対応させて、横折り工程を完了し、エアバッグ26の折り畳み作業を完了する。
【0062】
そして、エアバッグ26の折り畳み後、折り崩れ防止用の破断可能な図示しないラッピングフィルムでくるみ、インフレーター21とエアバッグ26とをケース19内に入れて、各ボルト23bを、ラッピングフィルムを経て、かつ、ケース19の取付孔19cから突出させ、突出した各ボルト23bにナット24を螺合させれば、インフレーター21とエアバッグ26とをケース19内に収納固定することができる。なお、インフレーター本体22から延びる図示しないリード線は、ラッピングフィルムから出すとともに、ケース19の図示しない挿通孔から出しておく。
【0063】
そして、ケース19のフランジ部19bを保持部材12に固定し、保持部材12の左右方向の両端を、左右に配置された車両のフレーム部FL・FRに、それぞれ、ボルト止めして固定し、図示しないリード線を制御回路に結線して、インパネ10等を車両に装着すれば、図1〜3に示すように、エアバッグ装置S1を車両に搭載することができる。
【0064】
車両へのエアバッグ装置S1の搭載後、インフレーター本体22に所定の電気信号が入力されれば、ガス吐出口22aから膨張用ガスGが吐出されて、エアバッグ26が、膨張し、図示しないラッピングフィルムを破断するとともにエアバッグカバー13の扉部15を押し開いて、突出用開口17を開口させ、その突出用開口17から車両後方側へ突出し、さらに、横折りと縦折りとを解消しつつ、コラムカバー下面8aに沿うように、上方に向かって展開膨張することとなる。
【0065】
その際、第1実施形態では、展開膨張するエアバッグ26の初期段階では、インフレーター21から吐出する膨張用ガスGに押されて、まず、図8A・図9Aに示すように、乗員側壁部28の中央部位28aにおけるインフレーター21と対向する下部中央部位28bが、車両後方側HBの運転者MD側に突出し、この下部中央部位28bの突出に伴って、折り畳み部位38・37・37が、車両後方側HBに移動し、突出用開口17を開口させるように、破断予定部14を破断させてエアバッグカバー13の扉部15を開かせる。
【0066】
と同時に、下部中央部位28bに連なる連接部位28cの下部連接部位28dも、運転者MD側に突出する(図9A参照)。そしてさらに、膨張用ガスGの流入に伴って、下部連接部位28d近傍の折り畳み部位37・37が、折りを解消させることとなる。その際、折り畳み部位37・37は、縦折り時、乗員側壁部28の左右の連接部位28c・28cにおける車体側壁部27の側に、それぞれ、配置されているため、下部連接部位28d近傍の折り畳み部位37・37が、運転者MD側に突出することを極力抑えて、下部連接部位28dからコラムカバー8側(保持部材12側)に向いて、左右方向HL・HRに広く展開しつつ折りを解消させ、エアバッグ下部30が展開膨張を完了させることとなる。
【0067】
その後、乗員側壁部28の中央部位28aの運転者MD側への突出が、下部中央部位28bから上方側VUに伝播していくとともに、折り畳み部位37・37の折りが、下部連接部位28d近傍付近から上方側VUに向いて解消することとなって、図8B・図9Bに示すように、横折りの折り畳み部位38が、コラムカバー8の下面8aに沿って、折りを解消しつつ展開膨張することとなり、エアバッグ上部31が展開膨張を完了させることとなる。
【0068】
そして、第1実施形態のエアバッグ装置S1では、突出用開口17の左右方向の幅寸法B3が、展開膨張完了時のエアバッグ26の上部31側における左右方向の幅寸法B2の1/8〜2/3の範囲内、さらに望ましい幅寸法B2の1/3〜1/2の範囲内となる3/7に設定されている。そのため、展開膨張完了時のエアバッグ26の上部31側が、コラムカバー8の下面8aを覆うように、突出用開口17から上昇していても、エアバッグ26の左右方向の幅寸法B2に比べて、幅広の割合となる突出用開口17の内周縁18における左右両縁18a・18bに、支持されることから、エアバッグ26の上部31側は、上縁26c付近の左右方向HL・HRへのぶれを抑えて、安定して支持されることとなる。
【0069】
すなわち、突出用開口17の左右方向の幅寸法B3が、エアバッグ26の左右方向の幅寸法B2の1/8未満でなく、エアバッグ26の左右方向の幅寸法B2に比べて、突出用開口17が幅狭の割合とならないことから、エアバッグ26の上端26c付近が左右方向HL・HRにぶれ難く、展開膨張完了時のエアバッグ26の上端(上縁)26c付近となる上部31側を的確に運転者MDの膝KL・KRの前方側に配置させ易くなる。また、突出用開口17の左右方向の幅寸法B3が、展開膨張完了時のエアバッグ26における左右方向の幅寸法B2の2/3を超えておらず、突出用開口17の左右方向の幅寸法B3が大きくないことから、エアバッグ26を収納するケース19も左右方向の幅寸法B0も広くならずに、膝保護用エアバッグ装置S1を搭載するステアリングコラム3の下方の搭載スペースを確保し易くなる。また、幅広の突出用開口17を設けないことから、保持部材12(エアバッグカバー13)におけるステアリングコラム3の下方付近の意匠性も低下させない。
【0070】
したがって、第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置S1では、エアバッグ26が、車体側部材としてのコラムカバー8の下面8a側を覆うように上昇しつつ展開膨張しても、展開膨張完了時におけるエアバッグ26の上端26c付近の左右方向HL・HRへのぶれを極力抑えることができて、運転者MDの膝KL・KRを的確に保護することができる。また、搭載部位付近の意匠性の低下も防止することができる。
【0071】
特に、第1実施形態では、エアバッグ26の上部31が、左右方向HL・HRにぶれずにコラムカバー下面8aに沿うように上方VUに延びて、突出用開口17の上縁18cからコラムカバー下面8a側の上端8b付近までを覆うように、膨張することから、膝KL・KRが上方移動しても、上部31が的確に保護可能となり、保持部材12等から車両後方側へ突出したコラムカバー8の下面8a側に、キーシリンダ6a・操作部6b・6c等の硬質部材6が配設されていても、エアバッグ26の上部31がそれらの硬質部材6の下方側を覆って、それらの硬質部材6から膝KL・KRを的確に保護することが可能となる。
【0072】
なお、第1実施形態では、エアバッグ26を左右対称形として、縦折り工程でも左右対称形に折り畳み、さらに、突出用開口17の左右方向の中央と収納時のエアバッグ26の左右方向の中心とを車両前後方向で一致させていることから、一層、展開膨張時のエアバッグ26における上部31側の左右方向HL・HRへのぶれを抑えることができる。
【0073】
また、第1実施形態では、突出用開口17の左右方向の幅寸法B3を約300mmとした場合を示したが、幅寸法B3は、100〜500mmの範囲内とすることが望ましい。100mm未満とすれば、突出用開口17の左右方向の幅寸法B3が、展開膨張完了時のエアバッグ26の上部31側における左右方向の幅寸法B2の1/8〜2/3の範囲内であっても、展開膨張完了時のエアバッグ26の幅寸法B2が、150mm未満となる場合が生じて、運転者MDの膝KL・KRに対してコラムカバー下面8aを的確に覆えないからである。また、500mmを超えるようにすれば、突出用開口17の左右方向の幅寸法B3が、展開膨張完了時のエアバッグ26における左右方向の幅寸法B2の1/8〜2/3の範囲内であっても、意匠性を低下させるからである。
【0074】
さらに、第1実施形態では、突出用開口17の内周縁18における上縁18cから展開膨張完了時のエアバッグ26における上縁26cまでの長さ寸法L0を、約500mmとした場合を示したが、長さ寸法L0は、長すぎれば、突出用開口17の左右方向の幅寸法B3が、展開膨張完了時のエアバッグ26における左右方向の幅寸法B2の1/8〜2/3の範囲内であっても、エアバッグ上端26c付近が左右方向HL・HRへぶれ易くなり、短ければ、突出用開口17からコラムカバー下面8aを覆うエリアが小さくなることから、長さ寸法L0は、100〜600mmの範囲内であって、突出用開口17の左右方向の幅寸法B3の0.2〜6倍の範囲内にすることが望ましい。長さ寸法L0が100mm未満や幅寸法B3の0.2倍未満では、コラムカバー下面8aを覆うエリアが小さくなりすぎて、膝KL・KRの有効保護を図り難く、長さ寸法L0が600mmを超えたり幅寸法B3の6倍を超えては、エアバッグ26の容積が大きくなって、エアバッグ26の膨張開始から膨張完了までの時間が長くなりすぎて好ましくなく、また、エアバッグ上端26cの左右方向へのぶれが生じ易くなって、好ましくないからである。
【0075】
さらにまた、第1実施形態では、突出用開口17の開口時に開く扉部15として、下開きの一枚扉を例示したが、エアバッグ26に押されて開いて突出用開口17を形成する扉部としては、上開きのものや、あるいは、左右両側に開く扉部であってもよい。
【0076】
また、第1実施形態のエアバッグ26では、膨張完了時の形状として、略長方形板状のものを例示したが、膨張完了時にコラムカバー下面8a側の硬質部材6を覆えれば、エアバッグは、楕円板状、上部31が下部30より幅広となる略三角板状や台形形状等の種々の形状で構成することができる。
【0077】
さらに、第1実施形態では、エアバッグ26を収納する収納部位(ケース)19を、コラムカバー8と別体のコラムカバー8の下方に配設する保持部材12に、保持させて配設させた場合を示したが、エアバッグは、コラムカバー8自体に収納させたり、あるいは、コラムカバー8の下方に、インパネ10のロアパネルが配設されるような場合には、そのロアパネルに収納させてもよい。さらにまた、エアバッグ装置S1は、助手席の前方のインパネ10に、配設させて、助手席に着座した乗員の膝を保護するように構成してもよい。
【0078】
また、第1実施形態のエアバッグ26では、インフレーター21を内部に配設させた場合を示したが、エアバッグ26の下部30にインフレーターからの膨張用ガスを流入させるガス流入口を開口させて、インフレーター側と接続させるように構成してもよい。
【0079】
ただし、第1実施形態では、エアバッグ26が、相互に同形状とする乗員側壁部28と車体側壁部27との外周縁相互を結合させた平面エアバッグとして構成され、さらに、ケース19の内周面側に対し、膨張完了時の下縁26e近傍における車体側壁部27の側だけの部位26eを、ケース19内の車両前方側に引き込んで、連結保持させている。このような構成では、エアバッグ26の乗員側壁部28は、車両前後方向の断面で、下縁26d付近から上縁26cまで、ケース19に拘束されずに、自由空間で膨張することができる。一方、エアバッグ26の車体側壁部27は、車両前後方向の断面で、下縁26e付近の取付部26dが、ケース19内に引き込まれるように、ケース19に連結保持されていることから、車体側壁部27の下縁26e付近にタック27aを入れたようにして、乗員側壁部28に比べ、上下方向の膨張する実質的な長さが、短くなる。
【0080】
そのため、図8のBや図10に示すように、膨張完了時のエアバッグ26の上端となる乗員側壁部28と車体側壁部27との相互の上縁26c付近が、車体側壁部27のケース19への連結保持部位26eを中心として回転するような力Fを受けて、車体側、すなわち、車両前方側、に引っ張られて、エアバッグ26の上端26c付近が、車体側の部材8に密着し易くなる。
【0081】
なお、図10に示す二点鎖線のエアバッグ26は、インフレーター21を内部に収納させ、かつ、各取付孔29を同一位置とし、さらに、ケース19内に収納させないで、展開膨張させた状態を示す。
【0082】
そして、上記のエアバッグ26の上端26c付近の車体側部材8へ密着する態様は、エアバッグ26の折りの解消当初となる展開膨張初期では、十分、得られないものの、乗員側壁部28の自由膨張が開始されるエアバッグ26の展開膨張途中では、同様に得られる。
【0083】
したがって、第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置S1では、エアバッグ26の上端26c付近が、車体側の部材であるコラムカバー8の下面(後面)8aに密着して、展開膨張し易くなり、車両後方側へのぶれを抑えて、運転者MDと干渉することなく、円滑に、エアバッグ26を、コラムカバー8と運転者MDの膝Kとの間に、配設することができ、その結果、エアバッグ26によって、運転者MDの膝Kを的確に保護することができる。
【0084】
さらに、この第1実施形態では、エアバッグ26が、膨張完了時の下縁26d付近に、エアバッグ26がケース19から車両後方側へ突出した際の開口17から車両後方側に突出し、かつ、開口17の下縁側周縁18dの車体側の部材15・13の後面13aに当接して支持される支持膨張部26fを、設けて構成されている(図8のB、図10参照)。
【0085】
このような構成であると、膨張完了時のエアバッグ26の下縁26d付近の支持膨張部26fが、車体側部材15・13に支持されて、エアバッグ26の上縁26c付近が、車両後方側へ回転するようなぶれを生じても、エアバッグ26のケース19への連結支持部位26eを支点とし、かつ、車体側部材15・13に支持される支持膨張部26fを作用点とするような、てこの原理により、エアバッグ26の上端26c付近の車両後方側へのぶれを抑えることができ、一層、エアバッグ26の上端26c付近の車体側部材8への密着を確保することができる。
【0086】
また、第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置S1では、上縁26c側を下縁26d側に接近させるエアバッグ26の折り畳みに関して、車体側壁部27の側に巻いて折り畳むロール折りとしている。
【0087】
このような構成であると、ロール折りの解消時、その折り畳み部位38は、図8のA・Bに示すように、巻きを解く際の慣性力によって、折りの未解消部位が車体側の部材8に向かうように、折りを解消するため、展開膨張途中のエアバッグ26の上端26c側が、一層、車体側の部材8に密着して、展開膨張することとなる。また、折り畳み部位38が、展開膨張途中で、乗員としての運転者MDと干渉しても、逆に、巻きの解きを促進させるように乗員MDと接触しつつ、巻きを解いて上方に展開することができ、乗員MDに不要な押圧力を与えることなく、車体側部材8と乗員MDの膝との隙間が狭くとも、一層円滑に、エアバッグ26の展開膨張を、完了させることができる。
【0088】
つぎに、第2実施形態を説明すると、第2実施形態の膝保護用エアバッグ装置S2は、図11〜14に示すように、第1実施形態と同様に、乗員Mとしての運転者MDの膝Kを保護できるように、運転者MDの車両前方側であるステアリングコラム3の下方に配設されている。
【0089】
なお、ステアリングコラム3やコラムカバー8等は、第1実施形態と同様であり、第1実施形態と同一の符号を付して、説明を省略する。
【0090】
膝保護用エアバッグ装置S2は、折り畳まれたエアバッグ140、エアバッグ140に膨張用ガスを供給するインフレーター134、折り畳まれたエアバッグ140を覆うエアバッグカバー126、及び、折り畳まれたエアバッグ140を収納するケース113、を備えて構成されて、車体(ボディ)側の部材としてのコラムカバー8の下方に配設されている。そして、第2実施形態のエアバッグ装置S2では、エアバッグ140、インフレーター134、及び、エアバッグカバー126が、ケース113に組み付けられてエアバッグ組付体SAを形成し、各部材を組み付けて一体化したエアバッグ組付体SAを車両に取り付けて、エアバッグ装置S2を車両に搭載している。
【0091】
ケース113は、板金製として、図11〜14に示すように、平板状の板状部114と、折り畳んだエアバッグ140とインフレーター134とを収納する収納部117と、を備えて構成されている。
【0092】
収納部117は、車両後方側に向いた開口117aを備える有底の箱形状としている。第2実施形態の場合、収納部117は、略長方形形状の底壁部122と略四角筒形状の周壁部118とを備えた略直方体の箱形状として、開口117aを囲む周壁部118には、車両の左右方向で対向する壁部118a・118bに、それぞれ、インフレーター134を取り付けるための大小の円形に開口した取付孔120・121を配設させて構成されている。取付孔120は、インフレーター134の後述する円柱状の本体部134aを嵌挿させて、内周面で、本体部134aの外周面を支持可能に形成され、取付孔121は、インフレーター134の本体部134aを挿通不能として、インフレーター134の後述する雄ねじ部134cを突出可能な内径寸法としている。収納部117へのインフレーター134の取り付けは、収納部117の外方から取付孔120に、インフレーター134の雄ねじ部134c側を挿入させて、雄ねじ部134cを取付孔121から突出させ、雄ねじ部134cにナット135を螺合させることにより、行っている。
【0093】
なお、第2実施形態のケース113の収納部117は、その軸方向Oを、開口117a側を若干下方に下げた水平方向に沿わせて、配設されている(図11参照)。
【0094】
そして、周壁部118の外周面には、先端を開口117aから離れるように底壁部122側に反転させた複数の断面略J字形状のフック119が固着されている。フック119は、エアバッグカバー126における後述するヒンジ部130側となる部位(本体部周壁部118の下面側の部位)に4個配設され、エアバッグカバー126の後述する扉部131の先端131a側の部位(本体部周壁部118の上面側の部位)に3個配設され、車両の左右方向両側の部位に、それぞれ、1個ずつ配設されている。
【0095】
板状部114は、収納部117の開口117aの周縁から延びて、着座した運転者MDの左右両膝K(KL・KR)の前方側を広く覆えるように、略長方形形状に形成されて、周縁の四隅に、それぞれ、車両のボディ側に連結させるための取付片部115を配設させている。なお、板状部114における開口117aの上縁側付近は、コラムカバー8の下面8a側を車両後方側に突出させるように、下方側へ凹んでおり、さらに、その下面8aの湾曲状態に対応させて、車両後方側に突出するように湾曲している。そして、開口117aの周縁から板状部114の外周縁までの間には、板状部114の剛性を高めるためのリブ114aが形成され、これらのリブ114aは、その車両後方側の面で、エアバッグカバー126の後述する一般部127を支持するように、構成されている。
【0096】
そして、板状部114の本体部開口117aの周縁には、表裏を貫通するように、略長方形形状に開口する複数の貫通孔114bが形成されている。これらの貫通孔114bは、エアバッグカバー126における各フック119に係止させる取付片128を挿通可能に、配置されている。
【0097】
また、板状部114における収納部117から離れた左右両側には、表裏を貫通するように、複数の取付孔114cが形成されている。これらの取付孔114cは、熱カシメを利用してエアバッグカバー126をケース113に取り付ける部位となる。すなわち、エアバッグカバー126は、エアバッグカバー126の後述する取付脚部127aを各取付孔114cに挿通させて、各取付脚部127aの先端を溶融させつつ拡径させ、固化させた先端を取付孔114cから抜けないようにして、フック119と併用して、ケース113に取り付けられることとなる。
【0098】
さらに、ケース113の各取付片部115には、車両のボディ側の部材にボルト124(図4参照)止めするための連結孔(図示せず)が形成されている。なお、各取付片部115は、ボディ側のインパネリインフォースメント・センターブレス・フロントボディピラー等に固着されている所定のブラケットに、ボルト124止めされ、これらのブラケットは、塑性変形して衝撃力を吸収可能に構成されている。
【0099】
なお、第2実施形態では、板状部114と収納部117とを備えたケース113を、プレス加工して、一体的に形成した場合を示したが、適宜、板金を溶接して、ケース113を形成してもよい。
【0100】
エアバッグカバー126は、ポリオレフィン系等の熱可塑性エラストマーから形成されて、図11〜14に示すように、ケース113の外形形状より大きな外形形状として、ケース113の車両後方側を覆えるように、構成されている。
【0101】
なお、エアバッグカバー126は、アッパパネル10aとロアパネル10bとからなるインパネ10におけるコラムカバー8の周縁のロアパネル10b側に配置されて、インパネ10から突出するコラムカバー8の下側周縁を覆うこととなる。そのため、エアバッグカバー126は、車両後方側から見て、上縁中央付近を、コラムカバー8を後方へ突出させるように、下方へ凹み、かつ、その凹部の下方の上縁側を、コラムカバー下面8a側の曲面に対応させて車両後方側へ湾曲させるように隆起させて、構成されている。
【0102】
そして、エアバッグカバー126は、収納部117の開口117aを覆う扉部131と、板状部114の車両後方側を覆う一般部127と、を備えて構成されている。
【0103】
扉部131は、開口117aより僅かに大きい略長方形の板状に形成され、その外周縁の逆U字形状の部位には、扉部131が下開きで開くように、一般部127と連結された薄肉の破断予定部129が、形成されている。破断予定部129は、扉部131が膨張するエアバッグ140に押された際に容易に破断するように、車両前方側の面に連続的若しくは断続的な凹溝を設けて、形成されている。
【0104】
また、扉部131の下縁側には、破断予定部129が破断して扉部131が開く際、扉部131の回転中心となるヒンジ部130が、形成されている。このヒンジ部130は、インテグラルヒンジとしており、破断しない範囲内の肉厚で、一般部127や扉部131より薄肉に形成されている。
【0105】
そして、一般部127における本体部開口117aの周縁全周の近傍には、ケース113の板状部114における各貫通孔114bを貫通する複数の取付片128が、車両前方側に突設されている。各取付片128は、略長方形形状の板状としている。各取付片128には、周縁をフック119に係止させるための長方形形状に開口する係止孔128aが、形成されている。
【0106】
また、一般部127の所定位置には、ケース113の板状部114における各取付孔114cの周縁に、熱カシメして係止させる複数の取付脚部127aが形成されている。各取付脚部127aは、熱カシメ前の状態では取付孔114cを貫通可能な丸棒状として、図13に示すように、熱カシメ後には先端側が押し潰されることとなる。
【0107】
インフレーター134は、図11〜13に示すように、電気信号を入力させて膨張用ガスGを吐出可能に構成されたシリンダタイプとして構成され、ガス吐出口134bを備えた円柱状の本体部134aを備え、本体部134aの一端から雄ねじ部134cを突出させて構成されている。このインフレーター134は、既述したように、取付孔120から収納部117内に挿入されて、取付孔121から突出した雄ねじ部134cにナット135を螺合させることにより、本体部134aにおける雄ねじ部134c側の端面が収納部117の取付孔121周縁側に圧接され、本体部134aにおける雄ねじ部134cから離れた外周面が、取付孔120の内周面に支持されて、ケース113の収納部117内に収納されて保持されている。なお、収納部117内への収納時には、インフレーター134は、エアバッグ140の後述する取付孔142a・142bを貫通することとなる。
【0108】
また、このインフレーター134も、第1実施形態と同様に、ステアリングホイール1に搭載された図示しないエアバッグ装置を作動させる制御装置からの電気信号を、ステアリングホイール用エアバッグ装置と同時に入力させて、作動されることとなる。本体部134aの収納部117から突出している側の端面には、エアバッグ作動回路に接続されるリード線137を接続させたコネクタ136が、配設されている。
【0109】
エアバッグ140は、図14〜16に示すように、展開膨張完了時の形状を、略ホームベース形の板状としている。そして、このエアバッグ140は、相互に平面形状を等しくして膨張完了時の運転者MD側に配置される乗員側壁部141と車体側のコラムカバー8側に配置される車体側壁部142と、を備えて、乗員側壁部141と車体側壁部142との外周縁相互を、縫合等により、結合させて形成される平面エアバッグとして構成されている。乗員側壁部141と車体側壁部142とは、可撓性を有したポリエステルやポリアミド等の織布から形成されている。
【0110】
また、エアバッグ140は、膨張完了時における略長方形板状の上部側を、運転者MDの左右の膝KL・KRを保護可能な幅広の保護エリア部140aとし、保護エリア部140aの下方側を、エアバッグ140の下縁150付近にかけて、下狭まりのテーパ状とするテーパ部140bとして、構成されている。そして、膨張完了時のエアバッグ140の下縁150付近の左右方向の幅寸法W1が、ケース117におけるエアバッグ140を収納する収納部117の開口117aの左右方向の幅寸法W0と等しくするように、構成されている。
【0111】
なお、第2実施形態の場合には、図15に示すように、乗員側壁部141と車体側壁部142とを重ねて平らにした状態では、下縁150の左右方向の幅寸法W1は、収納部117の開口117aの左右方向の幅寸法W0より、若干小さく、また、取付孔142a・142bの配設されている部位(後述する取付部140c)の左右方向の幅寸法は開口117aの幅寸法W0より、若干大きくなるように、設定されて、極力、展開膨張完了時の乗員側壁部141の左右両縁が、ケース113の収納部117の内周面と干渉しないように、設定されている。
【0112】
さらに、膨張完了時の下縁150近傍の車体側壁部142には、ケース113の収納部117の内周面側に取り付けるための取付部140cが形成されている。この取付部140cは、左右の両縁側に形成された二つの取付孔142a・142bを設けて、構成されている。取付孔142aは、インフレーター134の本体部134aを挿通可能に、本体部134aの外径寸法と略等しい内径寸法として構成され、取付孔142bは、本体部134aの外径寸法より内径寸法を小さくして、雄ねじ部134cを挿通可能に構成されている。そして、エアバッグ140は、取付孔142aにインフレーター本体部134aが挿入され、取付孔142bに雄ねじ部134cが挿入されて、取付孔142a・142bの内周面をインフレーター134の本体部134aや雄ねじ部134cに支持させて、収納部117に収納されるインフレーター134を利用して、ケース113に取り付けられている。すなわち、第2実施形態の場合、エアバッグ140は、取付部140cにおける取付孔142a・142bの周縁をインフレーター134に係止させた状態で、インフレーター134を利用して、ケース113の収納部117の内周面側に、取り付けられることとなる。なお、取付孔142bの周縁は、インフレーター134の雄ねじ部134cにナット135が螺合する際、本体部134aの端面と収納部117の内周面とで、挟持される態様となって、一層、強固に、収納部117の内周面側に取り付けられることとなる。
【0113】
また、エアバッグ140の保護エリア部140a内には、壁部141・142と同様な可撓性を有した織布からなる複数のテザー143が配設されている。これらのテザー143は、膨張時のエアバッグ140の厚さを全域にわたって略均等にして、運転者MDの膝K(KL・KR)とコラムカバー下面8aとの間にエアバッグ140を円滑に侵入させるための厚さ規制手段であり、乗員側壁部141と車体側壁部142とに縫合されて、壁部141・142相互を連結している。
【0114】
そして、テザー143・143は、上下二段に、左右方向に沿う帯状として、配設されている。これらのテザー143・143の左右の両端143a・143bは、保護エリア部140aの左右の縁部147・148から離れて配設されている。
【0115】
そして、第2実施形態のエアバッグ140では、展開膨張時、保護エリア部140aが、収納部117の開口117aから車両後方側へ突出して、開口117a周縁のエアバッグカバー126における一般部127の車両後方側の面から、少なくともコラムカバー下面8a側の上端8b付近までを覆い、かつ、運転者MDの膝K(KL・KR)の前方側を覆い可能としている。
【0116】
このエアバッグ140の折り畳み工程は、図17のA・Bに示すように、まず、乗員側壁部141と車体側壁部142とを重ねて平らに展開した状態から、左右方向の幅寸法を狭めるように、左右の両縁147・148側を、エアバッグ140内に入れ込む。この時、各テザー143・143の左右両端143a・143bが、縁147・148の一部と干渉するものの、各テザー143の左右両端143a・143bと干渉しない部位147a・148aを、エアバッグ140の左右方向の中央付近まで、極力、エアバッグ140内に入れ込んで、入れ込んだ後のエアバッグ140における左右方向の幅寸法W2を、収納する収納部117の左右方向の幅寸法W0に対応するように、コンパクトにする。
【0117】
ついで、図17のB・Cに示すように、エアバッグ140の上縁149側を、下縁150側に接近するように折り畳む。第2実施形態の場合には、上縁149側を車体側壁部142の側に巻くように折り畳むロール折りによって、折り畳んでいる。なお、図17では、インフレーター134を二点鎖線で図示しているが、インフレーター134は、エアバッグ140をケース113の収納部117に収納した後、エアバッグ140内に挿入することとなる。
【0118】
そして、エアバッグ140の折り畳み後には、折り崩れ防止用の破断可能な図示しないラッピングフィルムにより、エアバッグ140をくるんで、取付孔120・142a相互と取付孔121・142b相互とをそれぞれ一致させるように、エアバッグ140を収納部117内に収納させる。なお、取付孔142a・142bの部位のラッピングフィルムは、破断させておく。
【0119】
その後、雄ねじ部134cを、取付孔120・142a側から、収納部117内に収納させたエアバッグ140内に挿入させ、さらに、取付孔142b・121から突出させて、突出した雄ねじ部134cにナット135を締め付け、本体部134aにおける雄ねじ部134c側の端面を、エアバッグ140の取付孔142b周縁を介在させて、収納部117の内周面に圧接させれば、インフレーター134とエアバッグ140とを収納部117に取り付けることができる。なお、第2実施形態のエアバッグ140では、ロール折りされた折り畳み部位152は、インフレーター134の上方側に位置して、収納部117に収納されることとなる。
【0120】
そして、ケース113にエアバッグカバー126を取り付ける。この取り付けは、まず、ケース113の車両後方側から、各貫通孔114bに対して、対応する取付片128を挿入させるとともに、各取付孔114cに対して、対応する丸棒状の取付脚部127aを挿入させる。この時、各取付片128は、フック119に干渉して、収納部117から離れるように弾性変形した後、復元して、係止孔128a内にフック119が挿入されて、係止孔128aの周縁がフック119に係止されることとなる。
【0121】
ついで、各取付孔114cから突出した取付脚部127aの先端を熱カシメして、各取付脚部127aを板状部114の車両前方側の面における取付孔114cの周縁に係止させれば、エアバッグカバー126をケース113に取り付けることができて、エアバッグ組付体SAを形成することができる。
【0122】
このようなエアバッグ組付体SAは、板状部114の各取付片部115を、ボディ側の所定のブラケットにボルト124止めして連結させれば、車両に膝保護用エアバッグ装置S2を搭載することができる。
【0123】
なお、エアバッグ装置S2の車両搭載後には、リード線137をエアバッグ作動回路に結線するとともに、インパネ10のアッパパネル10aやロアパネル10b、さらには、アンダーカバー111(図11・12参照)を車両に搭載することとなる。
【0124】
車両へのエアバッグ装置S2の搭載後、インフレーター134に所定の電気信号が入力されれば、ガス吐出口134bから膨張用ガスG(図18参照)が吐出されて、エアバッグ140は、膨張して、図示しないラッピングフィルムを破断するとともにエアバッグカバー126の扉部131を押し、破断予定部129を破断させて、ヒンジ部130を回転中心として扉部131を下開きで開かせ、その結果、エアバッグ140は、収納部117の開口117aから、扉部131が開いて形成されたエアバッグカバー126の開口132を経て、車両後方側へ突出し、さらに、コラムカバー下面8aに沿うように、上方に向かって大きく展開膨張することとなる(図18参照)。
【0125】
この時、第2実施形態のエアバッグ140は、相互に同形状とする乗員側壁部141と車体側壁部142との外周縁相互を結合させた平面エアバッグとして、ケース113の収納部117の内周面側に対し、膨張完了時の車体側壁部142側だけの下縁150近傍における取付部140cを、ケース113内における車両前方側に引き込んで、連結保持させている。そのため、エアバッグ140の乗員側壁部141は、車両前後方向の断面で、下縁150付近から上縁149まで、ケース113に拘束されずに、自由空間で膨張することができる。一方、エアバッグ140の車体側壁部142は、車両前後方向の断面で、下縁150付近が、インフレーター134をエアバッグ140内に収納した状態で、ケース113の収納部117の内周面側に連結保持されることから、図19に示すように、車体側壁部142の下縁150付近にタック154を入れたようにして、乗員側壁部141に比べて、上下方向の膨張する実質的な長さが、短くなる。
【0126】
そのため、図18・19に示すように、第1実施形態と同様に、膨張完了時のエアバッグ140の上端となる乗員側壁部141と車体側壁部142とを結合された上縁149付近が、車体側壁部142のケース113への連結保持部位140cを中心として回転するような力Fを受けて、前方側における車体側のコラムカバー8側に引っ張られ、エアバッグ140の保護エリア部140aが、コラムカバー8の下面8a側に密着し易くなる。
【0127】
なお、図19に示す二点鎖線のエアバッグ140は、インフレーター134を内部に収納させ、かつ、各取付孔142a・142bを同一位置とし、さらに、ケース113の収納部117に収納しないで、展開膨張させた状態を示す。
【0128】
したがって、第2実施形態のエアバッグ装置S2でも、第1実施形態と同様に、エアバッグ140の上端149付近が、車体側の部材であるコラムカバー8の下面(後面)8aに密着して、展開膨張し易くなり、車両後方側へのぶれを抑えて、運転者MDと干渉することなく、円滑に、エアバッグ140を、コラムカバー8と運転者MDの膝Kとの間に、配設することができ、その結果、エアバッグ140によって、運転者MDの膝Kを的確に保護することができる。
【0129】
そして特に、第2実施形態のエアバッグ140では、幅広の保護エリア部140aの下方側におけるテーパ部140bが、エアバッグ140の下縁150付近にかけて、下狭まりのテーパ状として、膨張完了時のエアバッグ140の下縁150付近の左右方向の幅寸法W1を、ケース113のエアバッグ140を収納する収納部117における左右方向の幅寸法W0と等しくするように、構成されている。
【0130】
そのため、展開膨張完了時のエアバッグ140の下端150側が、図20に示すように、ケース収納部117の内周面における左右方向の両壁部118a・118bから、拘束され難くなる。そしてまた、乗員側壁部141は、左右方向の両縁147・148付近を含めて、略全面が自由膨張することができることから、膨張完了時のエアバッグ140の上縁(上端)149付近を、車体側壁部142のケース収納部117への連結保持部位140cを中心として、車両前方側に回転させるように引っ張る力Fを、ケース収納部117の左右の壁部118a・118bに減じられることなく、効率的に、保護エリア部140aに作用させることができる。その結果、このような構成では、エアバッグ140の上部側の保護エリア部140aを、一層、コラムカバー8の下面8a側に密着させることが可能となる。
【0131】
そして、この保護エリア部140aのコラムカバー下面8a側への密着する態様は、エアバッグ140の折りの解消当初となる展開膨張初期では、十分、得られないものの、乗員側壁部141の自由膨張が開始されるエアバッグ140の展開膨張途中では、同様に得られる。
【0132】
なお、第2実施形態では、エアバッグ下縁150の近傍の車体側壁部142の取付部140cを、ケース収納部117の内周面側に取り付ける際、インフレーター134を利用して、取り付けた態様を示した。
【0133】
しかし、図21・22に示す第3実施形態のエアバッグ装置S3のように、エアバッグ140Aを、ケース113Aにおける収納部117の内周面側に取り付けてもよい。図21・22に示すエアバッグ140Aは、第1実施形態と同様に、下縁150付近の内部に収納したインフレーター134Aをケース113Aに取り付けるための取付ブラケット138を利用して、収納部117の内周面側に取り付けられている。取付ブラケット138は、インフレーター134Aの円柱状の本体部134aを把持する円環状の保持環138aと、保持環138aに固着されたボルト138bと、を備えて構成され、エアバッグ140Aの下縁150付近の車体側壁部142だけに、各ボルト138bを挿通させる取付孔142cが形成されている。このエアバッグ装置S3では、各取付孔142cの周縁が取付部140cとして構成され、インフレーター134Aを保持した各取付ブラケット138が、ボルト138bに螺合するナット139によって、ケース113Aの底壁部122に取り付けられる際、各取付孔142cの周縁からなる取付部140cが、保持環138aと底壁部122とに挟持されて、ケース113Aの収納部117における内周面側の部位に、車両前方側に引き込まれて、取り付けられている。なお、142dは、インフレーター134Aを挿通させる嵌挿孔である。
【0134】
また、第2実施形態では、上端149側を下縁150側に接近させるエアバッグ140の折り畳みを、車体側壁部142の側で巻いて折り畳むロール折りとしているため、第1実施形態と同様に、折りの解消時、その折り畳み部位56は、巻きを解く際の慣性力Q(図18参照)によって、折りの未解消部位153が車体側のカラムカバー下面8aに向かうように、折りを解消するため、展開膨張途中のエアバッグ140の上縁149側が、一層、コラムカバー下面8a側に密着して、展開膨張することとなる。また、折り畳み部位152が、展開膨張途中で、運転者MDの膝KL・KRと干渉しても、逆に、巻きの解きを促進させるように運転者MDの膝KL・KRと接触しつつ、巻きを解いて上方に展開することができ、運転者MDに不要な押圧力を与えることなく、コラムカバー下面8aと運転者MDの膝KL・KRとの隙間が狭くとも、一層円滑に、エアバッグ140の展開膨張を、完了させることができる。
【0135】
なお、上記の点を考慮しなければ、上縁149側を下縁150側に接近させるエアバッグ140の折り畳みを、蛇腹折り等によって、行ってもよい。
【0136】
さらに、第2実施形態では、展開膨張するエアバッグ140が、第1実施形態と同様に、テザー143によって、厚さを略一定とする板形状に、規制されることから、コラムカバー下面8aと運転者MDの膝KL・KRとの隙間が狭くとも、一層円滑に、その狭い隙間に、侵入可能となる。
【0137】
なお、展開膨張を完了させたエアバッグ140が、板形状を維持できれば、厚さ規制用のテザーは、一つでもよい。
【0138】
さらに、第2実施形態では、エアバッグ140は、エアバッグ140内に膨張用ガスGが流入されると、折り畳み工程と略逆に展開膨張することとなり、まず、ロール折りを解消しつつ、収納部117から車両後方側に突出して、上方へ展開し、さらに、左右方向の幅寸法を広げるように、エアバッグ140内に入れ込んだ部位147a・148aを突出させて、膨張を完了させることとなる。
【0139】
すなわち、エアバッグ140は、展開膨張過程において、左右方向の幅寸法を広げる際、エアバッグ140内に入れ込んだ部位147a・148aを左右方向の外方に突出させる態様となって、その態様は、運転者MD側に突出するのではなく、左右方向に沿った外方に突出する態様となることから、運転者MDに不要な押圧力を与えるように干渉せず、そして、展開膨張を完了させれば、左右方向の幅寸法を広く確保することができて、運転者MDの膝K(KL・KR)を、左右方向に幅広く保護可能となる。
【0140】
なお、上記の点を考慮しなければ、ロール折りする前に、第1実施形態と同様に、エアバッグ140の左右の縁147・148を、車内側壁部142の側や、あるいは、乗員側壁部141の側へ、折り畳んでもよい。
【0141】
また、第2実施形態では、運転者MDの膝Kを保護するために、運転者MDの車両前方側の車体側に配置されるエアバッグ装置S2を例に採り説明した。
【0142】
しかし、図23に示す第4実施形態のように、助手席に着座した助手席搭乗者MPの両膝K(KL・KR)を保護するように、助手席に着座した乗員MPの車両前方側となる車体側(インパネ10側)に、膝保護用エアバッグ装置S4を配置させてもよい。このエアバッグ装置S4は、使用するエアバッグ140Bの保護エリア部140aがエアバッグ装置S2のエアバッグ140に比べて左右方向の幅寸法を広くするとともに、ケース113の板状部114(図示せず)やエアバッグカバー126が、インパネ10の助手席前方の部位に対応して、平面的に形成されている点を除いて、他の部品は、エアバッグ装置S2と同様に形成されている。
【0143】
さらに、第2実施形態でも、エアバッグ140が、膨張完了時の下縁150付近に、エアバッグ140がケース収納部117から車両後方側へ突出した際の開口132から車両後方側に突出し、かつ、開口132の下縁側周縁132aにおける車体側の部材131・126の後面133に当接して支持される支持膨張部140dを、設けて構成されている(図12の二点鎖線参照)。すなわち、エアバッグ140の取付部140cが、エアバッグ140の下縁150から上方へ離れる距離H1(図16参照)を、所定長さとして、エアバッグ140の膨張完了時、開いた開口132の周縁の下縁132a側で、支持膨張部140dが、開いた扉部131を介在させて、エアバッグカバー131・126に当接するように、設定されている。
【0144】
そのため、膨張完了時のエアバッグ140の下縁150付近の支持膨張部140dが、車体側部材131・126に支持されて、エアバッグ140の上縁149付近が、車両後方側へ回転するようなぶれを生じても、エアバッグ140のケース収納部117への連結支持部位140cを支点とし、車体側部材の後面133に支持される支持膨張部140dを作用点とするような、てこの原理により、エアバッグ140の上端149付近の車両後方側へのぶれを抑えることができ、一層、エアバッグ140の上端149付近の車体側部材8への密着を確保することができる。
【0145】
そして特に、第2実施形態のように、幅広の保護エリア部140aの下方側におけるテーパ部140bが、エアバッグ140の下縁150付近にかけて、下狭まりのテーパ状として、膨張完了時のエアバッグ140の下縁150付近の左右方向の幅寸法W1を、ケース113のエアバッグ140を収納する収納部117における左右方向の幅寸法W0と等しくするように、構成して、エアバッグ140の下縁150側が、ケース収納部117の内周面における左右方向の両壁部118a・118bから、拘束され難く構成されていれば、支持膨張部140dを設けることにより、ケース収納部117からの拘束を低減させて、エアバッグ140の上部側の保護エリア部140aを、一層、コラムカバー8の下面8a側に密着させることが可能となる。
【0146】
また、エアバッグ内に配置させるテザーに関し、図24〜28に示す第5実施形態の膝保護用エアバッグ装置S5のエアバッグ140Cのように、構成してもよい。
【0147】
このエアバッグ140Cは、図25〜26に示すように、展開膨張完了時の形状を、第2実施形態のエアバッグ140と略同様に、略ホームベース形の板状として、相互に平面形状を等しくして膨張完了時の運転者MD側に配置される乗員側壁部141と車体側のコラムカバー8側に配置される車体側壁部142と、を備えて、乗員側壁部141と車体側壁部142との外周縁相互を、縫合等により、結合させて形成される平面エアバッグとして構成されている。なお、このエアバッグ140Cの乗員側壁部141と車体側壁部142とは、可撓性を有したポリエステルやポリアミド等の一枚の織布から形成され、エアバッグ140Cの下縁150の部位に折目をつけ、二つ折りして、形成されている。
【0148】
そしてまた、エアバッグ140Cは、膨張完了時における略長方形板状の上部側を、運転者MDの左右両膝Kを保護可能な幅広の保護エリア部140aとし、保護エリア部140aの下方側を、エアバッグ140Cの下縁150付近にかけて、下狭まりのテーパ状とするテーパ部140bとして、構成されている。そして、膨張完了時のエアバッグ140Cの下縁150付近の左右方向の幅寸法W1が、第2実施形態と同様に、ケース収納部117の開口117aの左右方向の幅寸法W0と等しくするように、構成されている。
【0149】
ただし、このエアバッグ140Cは、第3実施形態と同様に、下縁150付近の内部に収納したインフレーター134Aをケース113Bに取り付ける取付ブラケット138を利用して、収納部117の内周面側に取り付けられている。そして、エアバッグ140Cの下縁150付近の車体側壁部142側だけに、ブラケット138における保持環138aの各ボルト138bを挿通させる取付孔142cが、形成されている。また、車体側壁部142には、インフレーター134Aを挿通させる嵌挿孔142dが、形成されている。このエアバッグ装置S5では、各取付孔142cの周縁が取付部140cとして構成され、インフレーター134Aを保持した各取付ブラケット138が、ボルト138bに螺合するナット139によって、ケース113Bの底壁部122に取り付けられる際、各取付孔142cの周縁からなる取付部140cが、保持環138aと底壁部122とに挟持されて、ケース113Bの収納部117における内周面側の部位に、車両前方側に引き込まれて、取り付けられている。
【0150】
また、第5実施形態のケース113Bは、第2実施形態のケース113と相違して、板状部114を備えておらず、収納部117の周壁部118から図示しないブラケットが突設されて、車両のボディ側におけるインパネリインフォースメント等に取付固定されている。さらに、ケース113Bの収納部117では、底壁部122から開口117aに向かう方向の軸方向Oが、水平方向に沿って、配設されている。さらにまた、エアバッグカバー126Aは、第2実施形態のエアバッグカバー126と同様に、ケース周壁部118に設けられたフック(図符号省略)に係止される取付片128と、扉部131と、を備えているものの、エアバッグカバー126と相違して、一般部127が小さい面積として、さらに、取付脚部127aを備えていない構成としている。
【0151】
そして、このエアバッグ140Cでは、第2実施形態と同様に、厚さを規制するように配設される上下二段のテザー143(143D・143U)が、それぞれ、左右方向に沿って配設されているものの、車両搭載状態での展開膨張完了時、図27に示すように、ケース113Bの収納部117から離脱した位置で、かつ、エアバッグ140Cがケース113Bから車両後方側へ突出した際の開口132における上縁側周縁132bの近傍位置で、水平方向に沿って、乗員側壁部141と車体側壁部142とに連結されるように、配設されている。なお、開口132は、エアバッグカバー126の扉部131が開いた際の開口である。
【0152】
この第5実施形態の膝保護用エアバッグ装置S5では、インフレーター134Aを収納させた状態で、第2実施形態と同様な工程で、エアバッグ140Cを折り畳み、さらに、ケース113Bの収納部117内に収納して、エアバッグ組立体SAを形成し、車両に搭載することとなる。
【0153】
この第5実施形態のエアバッグ装置S5でも、作動時、第2実施形態と同様な作用効果をえることができる。
【0154】
そしてさらに、第5実施形態では、エアバッグ140Cの膨張完了時、テザー143Dが、ケース113Bから離脱した位置で、水平方向に沿って、乗員側壁部141と車体側壁部142とを連結するように、配設される。
【0155】
このような構成であると、膨張完了時におけるエアバッグ140Cの上端149付近が、車体側のコラムカバー8の下面8a側への密着を確保した状態で、エアバッグ140Cにおける突出用の開口132の上縁側周縁132b付近に位置する乗員側壁部141の部位141aを、テザー143Dによって、車体側、すなわち、車両前方側、に引っ張ることができる。すなわち、エアバッグ140Cの上端149付近のみならず、ケース113B付近の乗員側壁部141の部位141aも、乗員MD側への突出を抑えることができ、一層、車体側の部材であるコラムカバー8の下面8aと乗員MDの膝Kとの隙間が狭くとも、一層円滑に、その狭い隙間に、エアバッグ140Cを配置させることができる。そしてさらに、このテザー143Dは、膨張完了時のエアバッグ140Cにおけるケース収納部117から離脱した位置に、配設されていることから、エアバッグ140Cの膨張初期の膨張用ガスが、テザー143Dに干渉して、下向きに流れることを避けることができ、エアバッグ140Cにおけるコラムカバー後面8aに沿って上昇する展開を阻害しない。ちなみに、テザー143Dが、エアバッグ140Cの膨張完了状態で、ケース収納部117内の上部側に、略水平方向に配設される場合には、膨張初期のエアバッグ140C内で、膨張用ガスが、テザー143Dに干渉して下向きに流れ、エアバッグ140Cの上方への展開を阻害してしまう。また、テザー143Dが、エアバッグ140Cの膨張完了状態で、ケース収納部117の下部側に配設される場合には、膨張完了時のエアバッグ140Cにおけるケース113B付近が、運転者MD側に出っ張りやすくなり、運転者MDの膝Kの下方の脛を圧迫して、好ましくない。
【0156】
なお、第5実施形態では、二段のテザー143の内の下段のテザー143Dだけでなく、上段のテザー143Uも、エアバッグ140Cの膨張完了時、水平方向に、配置されることから、乗員側壁部141における上段テザー143Uとの連結部位141bも、乗員MD側への突出を抑えることができる。
【0157】
そして勿論、この第5実施形態でも、図28に示すように、膨張完了時のエアバッグ140Cの下縁150付近の支持膨張部140dが、車体側部材131・126の後面133に支持されることから、エアバッグ140Cの上縁149付近が、車両後方側へ回転するようなぶれを生じても、エアバッグ140Cのケース収納部117への連結支持部位140cを支点とし、車体側部材の後面133に支持される支持膨張部140dを作用点とするような、てこの原理により、エアバッグ140Cの上端149付近の車両後方側へのぶれを抑えることができ、タック154を設けた効果に加えて、エアバッグ140Cの上端149付近の車体側部材8への密着を、一層、確保することができる。
【0158】
なお、各実施形態S1・S2・S3・S4・S5のエアバッグ26・140・140A・140B・140Cに設けた支持膨張部26f・140dは、ケース19・113・113A・113Bへのエアバッグの取付部26e・140cがエアバッグ下縁26d・150から上方へ離れる距離H1を、膨張完了時のエアバッグ26・140・140A・140B・140Cにおけるケース19・113A・113B内への引き込み距離H0以上として、長くすれば、大きくすることができて、エアバッグ上端26c・149の車体側部材8側への密着度を高めることができる。ちなみに、第5実施形態のエアバッグ140Cにおけるケース113B内への引き込み距離H0(図28参照)、すなわち、ケース113Bの下壁部118c側におけるエアバッグ140Cの突出用開口132からケース底壁部122までの奥行き寸法H0は、70mmとしている。そして、図28の二点鎖線に示すエアバッグ140Dは、エアバッグ140Cにおける取付部140cのエアバッグ下縁150からの距離H1を、距離H0以下の60mmとしたものであり、第5実施形態のエアバッグ140Cでは、下縁150とテザー143Dとの略中間位置に取付部140cを配置させて、距離H1を、距離H0以上の85mmとしたものである。
【0159】
ちなみに、エアバッグ26・140・140A・140B・140Cの膨張開始から膨張完了までの時間を長くさせず、すなわち、支持膨張部26f・140dの容積を余り大きくさせず、かつ、支持膨張部26f・140dの車体側部材による支持を安定させるためには、取付部26e・140cにおけるエアバッグ下縁26d・150から上方へ離れる距離H1は、エアバッグ26・140・140A・140B・140Cにおけるケース19・113A・113B内への引き込み距離H0より、0〜50mm程度、望ましくは、5〜30mm程度、大きい寸法が望ましい。ただし、この距離H1は、膨張完了時のエアバッグ26・140・140A・140B・140C内に、水平方向に沿ってテザー143Dを配設させる場合には、エアバッグの膨張完了時、テザー143Dがケース19・117内から離脱するように、すなわち、取付部26e・140cが、テザー143D側に接近し過ぎないように、設定する必要が生ずる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態である膝保護用エアバッグ装置の使用状態を示す車両前後方向の概略縦断面図である。
【図2】 第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置の使用状態を示す車両後方側から見た概略正面図である。
【図3】 図1のIII―III部位の断面図である。
【図4】 第1実施形態のエアバッグの膨張完了状態を示す断面図であり、図1のIV―IV部位に対応する。
【図5】 第1実施形態で使用するエアバッグを単体で展開膨張させた際の正面図である。
【図6】 図5のVI―VI部位の概略断面図である。
【図7】 第1実施形態のエアバッグの折り畳みを示す概略図である。
【図8】 第1実施形態のエアバッグの展開膨張時における車両前後方向に沿った状態を説明する概略縦断面図である。
【図9】 第1実施形態のエアバッグの展開膨張時における車両後方側から見た概略正面図である。
【図10】 第1実施形態のエアバッグの展開膨張を説明する概念図である。
【図11】 第2実施形態である膝保護用エアバッグ装置の使用状態を示す車両前後方向の概略縦断面図である。
【図12】 第2実施形態である膝保護用エアバッグ装置の車両前後方向の概略拡大縦断面図である。
【図13】 図12のXIII−XIII部位の概略断面図である。
【図14】 第2実施形態の膝保護用エアバッグ装置の使用状態を示す車両後方側から見た概略正面図である。
【図15】 第2実施形態で使用するエアバッグの正面図である。
【図16】 図15の XVI− XVI部位の概略断面図である。
【図17】 第2実施形態のエアバッグの折り畳み工程を説明する概略図である。
【図18】 第2実施形態のエアバッグが展開膨張完了した状態を示すもので、車両前後方向に沿った状態の概略縦断面図である。
【図19】 第2実施形態のエアバッグの展開膨張を説明する概念縦断面図である。
【図20】 第2実施形態のエアバッグの展開膨張を説明する概略横断面図である。
【図21】 第3実施形態のエアバッグのケースへの取付構造を説明する車両前後方向の概略縦断面図である。
【図22】 図21のXXII−XXII部位の概略断面図である。
【図23】 第4実施形態である膝保護用エアバッグ装置を助手席の車両前方側に配置させた状態を示す車両後方側から見た概略正面図である。
【図24】 第5実施形態である膝保護用エアバッグ装置の車両前後方向の概略縦断面図である。
【図25】 第5実施形態で使用するエアバッグの正面図である。
【図26】 図25のXXVI−XXVI部位の概略断面図である。
【図27】 第5実施形態のエアバッグが展開膨張完了した状態を示すもので、車両前後方向に沿った状態の概略縦断面図である。
【図28】 第5実施形態のエアバッグの展開膨張を説明する概念縦断面図である。
【符号の説明】
3…ステアリングコラム、
8…(車体側部材)コラムカバー、
8a…(コラムカバーの)下面(後面)、
13・126・126A…(車体側部材)エアバッグカバー、
13a・133…後面、
15・131…扉部、
17・132…突出用開口、
19・113(117)・113A・113B…ケース、
26・140・140A・140B・140C…エアバッグ、
26c・149…(エアバッグの上縁)上端、
26d・150…(エアバッグの下縁)下端、
26e・140c…(エアバッグのケースへの)取付部、
26f・140d…支持膨張部、
27・142…車体側壁部、
28・141…乗員側壁部、
32・33・143・143D…テザー、
132a…(突出用開口の)下縁側周縁、
132b…(突出用開口の)上縁側周縁、
140a…保護エリア部、
140b…テーパ部、
B2…(エアバッグの左右方向の)幅寸法、
B3…(突出用開口の)幅寸法、
W0…(ケースのエアバッグ収納部の)幅寸法、
W1…(エアバッグの下縁側の)幅寸法、
M…乗員、
MD…(乗員)運転者、
MP…助手席搭乗者、
K(KL・KR)…膝、
S1・S2・S3・S4・S5…膝保護用エアバッグ装置。

Claims (8)

  1. 着座した乗員の膝の前方における車体側に固定されるケース内に、エアバッグが、上縁側を下縁側に接近させるように折り畳まれて、収納され、
    膨張用ガスの流入時、前記エアバッグが、前記ケースから車両後方側へ突出するとともに上方へ展開膨張し、車体側の部材と乗員との間における乗員の膝の前方側に配設されて、前記乗員の膝を保護可能な膝保護用エアバッグ装置であって、
    前記エアバッグが、
    相互に平面形状を等しくして膨張完了時の乗員側に配置される乗員側壁部と車体側に配置される車体側壁部と、を備えて、前記乗員側壁部と前記車体側壁部との外周縁相互を結合させて形成される平面エアバッグとし、かつ、単体で展開膨張させた形状を板状として構成されるとともに、
    前記ケースに拘束されずに自由空間で膨張する上下方向の実質的な長さを、前記乗員側壁部に比べて前記車体側壁部を短くし、かつ、膨張完了時の下縁付近を、前記ケースから車両後方側へ突出した際の開口から車両後方側へ突出させて、前記開口の下縁側周縁に当接させるように、
    膨張完了時の下縁近傍における前記車体側壁部の側だけの部位を、前記ケース内における車両前方側に引き込むように、前記ケースの内周面側に連結保持させて、
    前記ケース内に折り畳まれて収納されていることを特徴とする膝保護用エアバッグ装置。
  2. 上縁側を下縁側に接近させる前記エアバッグの折り畳みが、前記車体側壁部の側に巻いて折り畳むロール折りとしていることを特徴とする請求項1に記載の膝保護用エアバッグ装置。
  3. 前記エアバッグが、前記乗員側壁部と前記車体側壁部とを相互に連結する厚さ規制用のテザーを、備えて構成され、
    前記テザーが、前記テザーと前記エアバッグの下縁との間における前記車体側壁部の側を、前記ケース内における車両前方側に引き込んで前記ケースの内周面側に連結させるように、前記エアバッグの前記ケースへの連結保持部位より前記エアバッグの上縁側の位置に、配設されていることを特徴とする請求項2に記載の膝保護用エアバッグ装置。
  4. 前記テザーが、膨張用ガスを前記エアバッグの左右両縁側に向かわせつつ上方へ案内するように、車両の左右方向に平行として、左右両端を前記エアバッグの左右の縁から離して、配設されていることを特徴とする請求項3に記載の膝保護用エアバッグ装置。
  5. 前記エアバッグが、膨張完了時における上部側を、前記乗員の左右の膝を保護可能な幅広の保護エリア部とし、該保護エリア部の下方側を、前記エアバッグの下縁付近にかけて、下狭まりのテーパ状として、膨張完了時の前記エアバッグの下縁付近の左右方向の幅寸法を、前記ケースの左右方向の幅寸法と等しくするように、構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の膝保護用エアバッグ装置。
  6. 前記車体側壁部における前記ケースに連結保持させる部位が、ブラケットから延びるボルトを挿通させる取付孔の周縁とした取付部から構成され、
    前記ケースが、車両後方側を開口させた周壁部と該周壁部の車両前方側を塞ぐ底壁部とを備えて構成されるとともに、前記底壁部もしくは前記周壁部の前記底壁部側に前記ボルトを挿通させるように構成され、
    前記取付部が、前記取付孔と前記ケースとに前記ボルトを挿通させてナット止めすることにより、前記ブラケットと前記ケースの前記底壁部若しくは前記周壁部の前記底壁部側とに挟持されるとともに車両前方側に引き込まれて、前記エアバッグが、前記ケースの内周面側に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の膝保護用エアバッグ装置。
  7. 前記テザーが、膨張完了時の前記エアバッグにおける前記ケースから離脱した位置で、かつ、前記エアバッグが前記ケースから車両後方側へ突出した際の開口における上縁側周縁の近傍位置で、水平方向に沿って、前記乗員側壁部と前記車体側壁部とに連結されるように、配設されていることを特徴とする請求項に記載の膝保護用エアバッグ装置。
  8. 収納された前記エアバッグを車両後方側へ突出させるための突出用開口の左右方向の幅寸法が、展開膨張完了時の前記エアバッグにおける左右方向の幅寸法の1/8〜2/3の範囲内に設定されていることを特徴とする請求項1に記載の膝保護用エアバッグ装置。
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