JP2010000825A - 運転席用ニーエアバッグ装置 - Google Patents
運転席用ニーエアバッグ装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010000825A JP2010000825A JP2008159133A JP2008159133A JP2010000825A JP 2010000825 A JP2010000825 A JP 2010000825A JP 2008159133 A JP2008159133 A JP 2008159133A JP 2008159133 A JP2008159133 A JP 2008159133A JP 2010000825 A JP2010000825 A JP 2010000825A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- knee airbag
- knee
- vehicle
- driver
- inflator
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Air Bags (AREA)
Abstract
【課題】運転席用ニーエアバッグ装置において、ニーエアバッグモジュールの小型化及び軽量化を図ることを目的とする。
【解決手段】インストルメントパネル18内のうち、ステアリングコラムを覆うコラムカバー22の車両下方側に、インフレータ12と該インフレータ12から噴出するガスを両端の開口部14A,14Bへ分配するディフューザ14とを配置し、ニーエアバッグ16を、ディフューザ14の両端の開口部14A,14Bに夫々接続すると共に、コラムカバー22を避けて夫々折畳み収納している。
【選択図】図1
【解決手段】インストルメントパネル18内のうち、ステアリングコラムを覆うコラムカバー22の車両下方側に、インフレータ12と該インフレータ12から噴出するガスを両端の開口部14A,14Bへ分配するディフューザ14とを配置し、ニーエアバッグ16を、ディフューザ14の両端の開口部14A,14Bに夫々接続すると共に、コラムカバー22を避けて夫々折畳み収納している。
【選択図】図1
Description
本発明は、運転席用ニーエアバッグ装置に関する。
従来の運転席用ニーエアバッグ装置として、コラムカバー下方に位置するインパネロアパネルに、エアバッグモジュールを搭載した構造が開示されている(特許文献1参照)。
特開2002−337649号公報
しかしながら、上記した従来例では、ニーエアバッグの膨張展開時の形状が略長方形である上に、ニーエアバッグの搭載位置から運転席乗員の膝部までの距離が遠いため、ニーエアバッグの大容量化が必要となると考えられる。またこれに伴いインフレータの大出力化や、該ニーエアバッグ及びインフレータを収納するモジュールケースの大型化も必要となると考えられる。更にこの結果、エアバッグモジュールの質量も増大すると考えられる。
本発明は、上記事実を考慮して、運転席用ニーエアバッグ装置において、ニーエアバッグモジュールの小型化及び軽量化を図ることを目的とする。
請求項1の発明は、インストルメントパネル内のうち、ステアリングコラムを覆うコラムカバーの車両下方側に配設され、所定の場合にガスを噴出可能なインフレータと、前記インストルメントパネル内に前記インフレータと共に配置され、該インフレータから供給されるガスを車幅方向両端の開口部へ分配するディフューザと、前記インストルメントパネル内において前記ディフューザの両端の前記開口部に夫々接続されると共に、前記コラムカバーを避けて夫々折畳み収納され、前記インフレータからのガスの供給を受けて前記インストルメントパネルと乗員の膝部との間に膨張展開して該膝部を拘束可能なニーエアバッグと、を有している。
請求項1に記載の運転席用ニーエアバッグ装置では、インストルメントパネル内のうち、ステアリングコラムを覆うコラムカバーの車両下方側にインフレータと該インフレータから供給されるガスを車幅方向両端の開口部へ分配するディフューザとを配置し、またニーエアバッグを、ディフューザの両端の開口部に夫々接続すると共にコラムカバーを避けて夫々折畳み収納している。これによりニーエアバッグが小容量化されるので、ニーエアバッグモジュールの小型化及び軽量化を図ることができる。
また請求項1に記載の運転席用ニーエアバッグ装置では、所定の場合にインフレータが作動して、該インフレータからディフューザを介して車幅方向両側のニーエアバッグ内に膨張用のガスが供給されることで、該ニーエアバッグがインストルメントパネルと乗員の膝部との間に夫々膨張展開する。この際、両側のニーエアバッグは夫々小容量化されているため、迅速に膨張展開する。このようにして展開した各々のニーエアバッグにより、乗員の膝部を夫々早期に拘束することができる。
請求項2の発明は、請求項1に記載の運転席用ニーエアバッグ装置において、前記インフレータ及び前記ディフューザは、車幅方向に沿って配設され、両側の前記ニーエアバッグの少なくとも一部は、前記コラムカバーの側方に配置されている。
請求項2に記載の運転席用ニーエアバッグ装置では、インフレータ及びディフューザが車幅方向に沿って配設され、両側のニーエアバッグの少なくとも一部がコラムカバーの側方に配置されているので、インフレータ及びディフューザをコラムカバーの車両下方に配置しつつ、ニーエアバッグをより車両上側に配置することができる。このため、ニーエアバッグの膨張展開時における乗員の脛部への荷重を低減して、該乗員の膝部を早期に拘束することができる。
請求項3の発明は、請求項2に記載の運転席用ニーエアバッグ装置において、前記インフレータは、車幅方向の一方側にガス噴出部を有する筒状に構成され、前記ディフューザは、前記インフレータを内部に配置可能な筒状に構成され、前記ディフューザにおける前記インフレータの前記ガス噴出部側の前記開口部は、該ガス噴出部と反対側の前記開口部よりも小さく構成されている。
請求項3に記載の運転席用ニーエアバッグ装置では、インフレータが車幅方向の一方側にガス噴出部を有する筒状に構成され、ディフューザが該インフレータを内部に配置可能な筒状に構成され、該ディフューザにおけるインフレータのガス噴出部側の開口部が、該ガス噴出部と反対側の開口部よりも小さく構成されているので、インフレータのガス噴出部からガスが噴出した際に、該ガス噴出部側の開口部におけるガスの流量が抑制され、その分該ガス噴出部と反対側の開口部におけるガスの流量が増加する。このため、車幅方向の一方側にガス噴出部を有する筒状のインフレータを用いた場合でも、該インフレータの両側のニーエアバッグに膨張圧用のガスを同等に供給することができる。またこれによって、両側のニーエアバッグにおける膨張展開完了時間の差を少なくする、又は無くすことができる。
請求項4の発明は、請求項2又は請求項3に記載の運転席用ニーエアバッグ装置において、前記ニーエアバッグは、前記インフレータ及び前記ディフューザに対して車両上下方向へ展開可能に構成され、前記ディフューザの両端の前記開口部には、前記ニーエアバッグ内に配設され、前記開口部から噴出するガスを受けて車両上下方向へ導くように構成され車両正面視で円弧形状をなす底壁と、車両上下方向に夫々開口し前記底壁に沿って車両上下方向へ導かれる前記ガスを前記ニーエアバッグ内へ供給する上下のガス吹出し口とを有するインナバッグが夫々接続されている。
請求項4に記載の運転席用ニーエアバッグ装置では、インフレータのガス噴出部から噴出したガスが、ディフューザを介して該ディフューザの開口部から車幅方向両側に夫々噴出すると、該ガスは、インナバッグの底壁に当たった後、該底壁に沿って車両上下方向に導かれ、上下のガス吹出し口からニーエアバッグ内へ供給される。この際、底壁が車両正面視で円弧形状をなしているので、インナバッグの挙動を抑制することができる。このため、ニーエアバッグを車両上下方向に安定的に膨張展開させることができる。
請求項5の発明は、請求項2〜請求項4の何れか1項に記載の運転席用ニーエアバッグ装置において、前記インフレータ及び前記ディフューザを収納する車両上下方向幅が比較的狭い中央収納部と、該中央収納部の車幅方向両側に設けられ前記ニーエアバッグを折畳み状態で収納し前記中央収納部より車両上下方向幅が広い端部収納部とを有し、前記インストルメントパネル内を車幅方向に延びるインパネリインフォースメントに、取付け部材を介して車両後方側から取り付けられたモジュールケースを備えている。
請求項5に記載の運転席用ニーエアバッグ装置では、モジュールケースのうち車両上下方向幅が比較的狭い中央収納部にインフレータ及びディフューザが収納され、該中央収納部より車両上下方向幅が広い端部収納部にニーエアバッグが折畳み状態で収納されており、該モジュールケースは、インストルメントパネル内を車幅方向に延びるインパネリインフォースメントに、取付け部材を介して車両後方側から取り付けられているので、ニーエアバッグの膨張初期の反力を該反力部材において効率的に生じさせることができ、該ニーエアバッグにより乗員の膝部を拘束する際には、該膝部からニーエアバッグに入力される乗員の慣性力を、取付け部材を介してインパネリインフォースメントに効率的に伝達することができる。これにより、乗員の膝部を安定的に拘束することが可能である。
請求項6の発明は、請求項5に記載の運転席用ニーエアバッグ装置において、折畳み状態の前記ニーエアバッグの外側に配設されると共に両端が前記モジュールケース側に固定され、該ニーエアバッグの膨張展開時にそのバッグ厚を規制するバッグ厚規制用ストラップを有している。
請求項6に記載の運転席用ニーエアバッグ装置では、折畳み状態のニーエアバッグの外側に配設されると共に両端がモジュールケース側に固定され、該ニーエアバッグの膨張展開時にそのバッグ厚を規制するバッグ厚規制用ストラップを有しているので、ニーエアバッグの膨張展開時に、車両前後方向のバッグ厚が規制される。これにより、乗員の膝部に対するニーエアバッグの受圧面積が大きくなるので、該膝部を安定的に拘束することができる。
請求項7の発明は、請求項6に記載の運転席用ニーエアバッグ装置において、前記バッグ厚規制用ストラップは、車幅方向に沿って配設されている。
請求項7に記載の運転席用ニーエアバッグ装置では、バッグ厚規制用ストラップが、車幅方向に沿って配設されているので、ニーエアバッグの膨張展開時に、車両前後方向のバッグ厚が規制されると共に、乗員の膝部に対する該ニーエアバッグの受圧面積が車両上下方向に大きくなる。このため、膝部の高さ位置のばらつきに対応して、該膝部を安定的に拘束することができる。
請求項8の発明は、請求項6に記載の運転席用ニーエアバッグ装置において、前記バッグ厚規制用ストラップは、車両上下方向に沿って配設されている。
請求項8に記載の運転席用ニーエアバッグ装置では、バッグ厚規制用ストラップが、車両上下方向に沿って配設されているので、ニーエアバッグの膨張展開時に、車両前後方向のバッグ厚が規制されると共に、乗員の膝部に対する該ニーエアバッグの受圧面積が車幅方向に大きくなる。このため、膝部の車幅方向位置のばらつきに対応して、該膝部を安定的に拘束することができる。
請求項9の発明は、請求項5〜請求項8の何れか1項に記載の運転席用ニーエアバッグ装置において、運転席ドア側に位置する前記ニーエアバッグの車両前方側の基布は、膨張展開時における該ニーエアバッグの前記運転席ドア側への移動を規制するバッグ位置規制用ストラップにより前記モジュールケース側と連結されている。
請求項9に記載の運転席用ニーエアバッグ装置では、運転席ドア側に位置するニーエアバッグの車両前方側の基布が、膨張展開時における該ニーエアバッグの運転席ドア側への移動を規制するバッグ位置規制用ストラップによりモジュールケース側と連結されているので、運転席ドア側のニーエアバッグが膨張展開する際に、該ニーエアバッグをバッグ位置規制用ストラップによりモジュールケース側に引き留めることができる。これにより、運転席ドア側のニーエアバッグが、コラムカバーと干渉した場合であっても、該ニーエアバッグの運転席ドア側への移動を抑制することができる。
請求項10の発明は、請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の運転席用ニーエアバッグ装置において、前記インストルメントパネルのうち、前記ニーエアバッグに対応する位置には、該ニーエアバッグの膨張圧によって破断する破断予定部が設けられている。
請求項10に記載の運転席用ニーエアバッグ装置では、インストルメントパネルのうち、ニーエアバッグに対応する位置に、該ニーエアバッグの膨張圧によって破断する破断予定部が設けられているので、各々のニーエアバッグが膨張する際に、対応する破断予定部が夫々破断することで、インストルメントパネルに各々のニーエアバッグに対応する開口部が効率的に形成される。各々のニーエアバッグは、この開口部を通じてインストルメントパネル内から車室内へ膨出し、該インストルメントパネルと乗員の膝部との間に夫々膨張展開する。このようにして展開した各々のニーエアバッグにより、両方の膝部を夫々拘束することができる。このように、請求項10に記載の運転席用ニーエアバッグ装置では、ニーエアバッグの膨張時に、インストルメントパネルに該ニーエアバッグの膨出用の開口部を効率的に形成することができる。
請求項11の発明は、請求項10に記載の運転席用ニーエアバッグ装置において、前記破断予定部は、前記ニーエアバッグの膨張時に、前記インストルメントパネルの一部が複数のエアバッグドアとなって車両上下方向及び車幅方向に夫々展開するように設定されている。
請求項11に記載の運転席用ニーエアバッグ装置では、破断予定部は、ニーエアバッグの膨張時に、インストルメントパネルの一部が複数のエアバッグドアとなって車両上下方向及び車幅方向に夫々展開するように設定されているので、ニーエアバッグの膨張時に、インストルメントパネルに比較的大きな開口部を効率的に形成することができる。このため、ニーエアバッグをインストルメントパネルと乗員の膝部との間に迅速に展開させることができる。
請求項12の発明は、請求項11に記載の運転席用ニーエアバッグ装置において、前記エアバッグドアの一部は、保持用ストラップにより前記モジュールケース側と連結され、前記ニーエアバッグの膨張展開に伴って前記インストルメントパネルから分離して前記乗員の前記膝部の方向へ所定量移動可能とされている。
請求項12に記載の運転席用ニーエアバッグ装置では、エアバッグドアの一部は、保持用ストラップによりモジュールケース側と連結され、ニーエアバッグの膨張展開に伴ってインストルメントパネルから分離して乗員の膝部の方向へ所定量移動可能とされているので、エアバッグドアのうち、車両上下方向及び車幅方向に夫々展開する部位の回転半径を小さくしつつ、ニーエアバッグの膨出用の開口部を効率的に形成することができる。このため、乗員の膝部とインストルメントパネルとの間隔が狭いレイアウトの車両であっても、ニーエアバッグを安定して膨張展開させることができる。
請求項13の発明は、請求項1〜請求項12の何れか1項に記載の運転席用ニーエアバッグ装置において、前記ニーエアバッグは、車幅方向両側から中央側に内折りした後、車両下方へ折り畳まれている。
請求項13に記載の運転席用ニーエアバッグ装置では、ニーエアバッグは、車幅方向両側から中央側に内折りした後、車両下方へ折り畳まれているので、インフレータからニーエアバッグに膨張用のガスが供給された際に、該ニーエアバッグは、まず車両上方へ膨張展開した後、車幅方向に膨張展開する。これにより、ニーエアバッグの膨張展開過程における、該ニーエアバッグとインストルメントパネルとの摩擦を抑制することができる。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載の運転席用ニーエアバッグ装置によれば、ニーエアバッグモジュールの小型化及び軽量化を図ることができる、という優れた効果が得られる。
請求項2に記載の運転席用ニーエアバッグ装置によれば、ニーエアバッグの膨張展開時における乗員の脛部への荷重を低減して、該乗員の膝部を早期に拘束することができる、という優れた効果が得られる。
請求項3に記載の運転席用ニーエアバッグ装置によれば、両側のニーエアバッグにおける膨張展開完了時間の差を少なくする、又は無くすことができる、という優れた効果が得られる。
請求項4に記載の運転席用ニーエアバッグ装置によれば、ニーエアバッグを車両上下方向に安定的に膨張展開させることができる、という優れた効果が得られる。
請求項5に記載の運転席用ニーエアバッグ装置によれば、乗員の膝部を安定的に拘束することができる、という優れた効果が得られる。
請求項6に記載の運転席用ニーエアバッグ装置によれば、乗員の膝部に対するニーエアバッグの受圧面積が大きくなるので、該膝部を安定的に拘束することができる、という優れた効果が得られる。
請求項7に記載の運転席用ニーエアバッグ装置によれば、膝部の高さ位置のばらつきに対応して、該膝部を安定的に拘束することができる、という優れた効果が得られる。
請求項8に記載の運転席用ニーエアバッグ装置によれば、膝部の車幅方向位置のばらつきに対応して、該膝部を安定的に拘束することができる、という優れた効果が得られる。
請求項9に記載の運転席用ニーエアバッグ装置によれば、運転席ドア側のニーエアバッグが、コラムカバーと干渉した場合であっても、該ニーエアバッグの運転席ドア側への移動を抑制することができる、という優れた効果が得られる。
請求項10に記載の運転席用ニーエアバッグ装置によれば、ニーエアバッグの膨張時に、インストルメントパネルに該ニーエアバッグの膨出用の開口部を効率的に形成することができる、という優れた効果が得られる。
請求項11に記載の運転席用ニーエアバッグ装置によれば、ニーエアバッグをインストルメントパネルと乗員の膝部との間に迅速に展開させることができる、という優れた効果が得られる。
請求項12に記載の運転席用ニーエアバッグ装置によれば、乗員の膝部とインストルメントパネルとの間隔が狭いレイアウトの車両であっても、ニーエアバッグを安定して膨張展開させることができる、という優れた効果が得られる。
請求項13に記載の運転席用ニーエアバッグ装置によれば、ニーエアバッグの膨張展開過程における、該ニーエアバッグとインストルメントパネルとの摩擦を抑制することができる、という優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1において、本実施の形態に係る運転席用ニーエアバッグ装置10は、車両における運転席(図示せず)に対応して設けられたニーエアバッグ装置であり、インフレータ12と、ディフューザ14と、ニーエアバッグ16とを有している。
運転席及び助手席(何れも図示せず)の車両前方には、インストルメントパネル18が配設され、運転席の車両前方のインストルメントパネル18に設けられた開口部(図示せず)には、ステアリングコラム(図示せず)及び該ステアリングコラムを覆うコラムカバー22が挿通されている。ステアリングコラム及びコラムカバー22は、インストルメントパネル18の表面よりも車両後方側へ突出している。このステアリングコラムの後端部には、ステアリングホイール24が取り付けられている。インストルメントパネル18は、図示しない助手席の車両前方にも配設されている。インストルメントパネル18における例えば車幅方向中央部には、センタコンソール26が配設されている。
図1,図4に示されるように、インストルメントパネル18の一部は、例えば車両正面視で略U字形に形成された別体パネル28として構成されており、該別体パネル28の車両前方側(裏面側)には、モジュールケース32が例えば一体的に設けられている。このモジュールケース32は、インフレータ12及びディフューザ14を収納する車両上下方向幅が比較的狭い中央収納部34と、該中央収納部34の車幅方向両側に設けられニーエアバッグ16を折畳み状態で収納し中央収納部34より車両上下方向幅が広い端部収納部36とを有し、図2に示されるように、インストルメントパネル18内を車幅方向に延びるインパネリインフォースメント38に、取付け部材42を介して車両後方側から取り付けられている。
図4に示されるように、モジュールケース32の車両前方側には、中央収納部34を覆うカバー44と、両側の端部収納部36を夫々覆う反力部材46とが取り付けられている。具体的には、反力部材46の端縁には、例えば複数の爪部46Aが設けられている。一方、モジュールケース32における例えば端部収納部36の側壁部32A及び上壁部32Bには、係止孔32Dが夫々設けられている。この係止孔32Dに爪部46Aを夫々係止することで、反力部材46がモジュールケース32に、端部収納部36を覆うように取り付けられている。なお、モジュールケース32の中央収納部34にカバー44を設けない構成としてもよい。
図2に示されるように、反力部材46の下端部46Bは、モジュールケース32における端部収納部36の下壁部32Cよりも車両下方に延設されている。図4に示されるように、反力部材46の下端部46Bには、貫通孔46Cが設けられている。また反力部材46のインフレータ12側の端縁には、中央収納部34と端部収納部36との境界部位に差し込まれ、ニーエアバッグ16の膨張初期に該ニーエアバッグ16が中央収納部34内に入り込むことを規制する仕切り部46Dが設けられている。仕切り部46Dは、ディフューザ14等を避けるように、例えば二股形状に形成されている。
図2に示されるように、取付け部材42は、反力部材46の前面に当接し、該前面に沿って車両上下方向に延びる当接部42Aと、該当接部42Aの上端からインパネリインフォースメント38まで延びる連結部42Cとを有して構成されている。当接部42Aの下端部42Bは、反力部材46の下端部46Bと車両前後方向に重ねられ、例えばボルト48及びナット52を用いて締結固定されている。この際、ボルト48は、反力部材46の下端部46Bに設けられた貫通孔46Cと、取付け部材42の下端部42Bに設けられた貫通孔(図示せず)に挿通されている。
取付け部材42の当接部42Aは、例えば反力部材46の高さ方向(車両上下方向)の半分以上の領域において反力部材46と当接している。当接部42Aを長く設定して、反力部材46を補強することで、乗員の膝部54(図7等を参照)からの荷重(慣性力)がニーエアバッグ16を介して反力部材46に伝達された際における該反力部材46の変形を抑制して、インパネリインフォースメント38への荷重伝達効率を高めるためである。
図示の例では、取付け部材42における当接部42Aの上端の高さ位置を変化させることで、連結部42Cの傾斜角度を変化させることができる。この連結部42Cの傾斜角度は、ニーエアバッグ16からインパネリインフォースメント38への荷重伝達効率を考慮して設定される。
次に、図1,図3,図4において、インフレータ12は、インストルメントパネル18内のうち、ステアリングコラムを覆うコラムカバー22の車両下方側に、例えば車幅方向に沿って配設され、所定の場合にガスを噴出可能に構成されている。具体的には、このインフレータ12は、車幅方向の一方側、例えば車両右側にガス噴出部12Aを有する筒状に構成されている。インフレータ12には、例えば2本のスタッドボルト56が、例えば車両上側及び車両下側に夫々突出して設けられている。この2本のスタッドボルト56は、例えば車幅方向にオフセットして配置され、ディフューザ14を貫通すると共に(図6(B))、モジュールケース32における中央収納部34の上壁部32E及び下壁部32Fを夫々貫通しており、ナット58(図3)を用いて該モジュールケース32に締結固定されている。
なお、モジュールケース32に対するインフレータ12の固定手段はこれに限られるものではなく、例えばインフレータ12に雌ねじ部(図示せず)を設けておき、該雌ねじ部に対してモジュールケース32における上壁部32Eの車両上側及び下壁部32Fの車両下側から夫々ボルト(図示せず)を締結するようにしてもよい。
インフレータ12は、ワイヤーハーネス(図示せず)を介してエアバッグECU(図示せず)に接続されており、該エアバッグECUからの作動電流により作動して、ニーエアバッグ16に対して膨張用のガスを供給するように構成されている。エアバッグECUは、衝突センサ(図示せず)からの信号により例えば車両の前面衝突を判定した際に、インフレータ12に対して作動電流を流すように構成されている。
図1,図4,図6(A)において、ディフューザ14は、インストルメントパネル18内にインフレータ12と共に、例えば車幅方向に沿って配置され、該インフレータ12から供給されるガスを車幅方向両端の開口部14A,14Bへ分配するように構成されている。具体的には、図6(A)に示されるように、ディフューザ14は、インフレータ12を内部に配置可能な筒状に構成され、全長は該インフレータ12よりも長く設定されている。ディフューザ14におけるインフレータ12のガス噴出部12A側(車両右側)の開口部14Aは、該ガス噴出部12Aと反対側(車両左側)の開口部14Bよりも小さく構成されている。これにより、インフレータ12のガス噴出部12Aからガスが噴出した際に、該ガス噴出部12A側の開口部14Aにおけるガスの流量が抑制され、その分該ガス噴出部12Aと反対側の開口部14Bにおけるガスの流量が増加するようになっている。
図6(A)において、ディフューザ14の構成について更に説明すると、該ディフューザ14のうち、インフレータ12の設置領域は、例えば筒状の大径部14Cとされ、該大径部14Cの両端に、車幅方向両側に向かって夫々直径が漸減する絞り部14Dが夫々設けられ、該絞り部14Dの先に大径部14Cより小径の端部14Eが夫々設けられている。インフレータ12のガス噴出部12A側の開口部14Aは、端部14Eに例えばオリフィス14Fを設けることで、ガス噴出部12Aと反対側の開口部14Bよりも小さく形成されている。ディフューザ14の大径部14Cとインフレータ12との間には、ガスを流すための隙間Sが確保されている。即ち、大径部14Cの内径が、インフレータ12の外径よりも大きく設定されている。
なお、図示の例では、オリフィス14Fがディフューザ14と一体成形されているが、これに限られず、別部品として該ディフューザ14に取り付けるものであってもよい。また開口部14Aを開口部14Bよりも小さくする手段はオリフィス14Fには限られず、例えば、両方の端部14Eの内径に単に差を付けるだけでもよい。更に、ディフューザ14の端部14Eの断面形状は、ニーエアバッグ16を接続し易くするため円筒形であることが好ましいが、大径部14Cの断面形状については円筒形に限られず、多角形(例えば6角形)であってもよい。
図1,図4において、ニーエアバッグ16は、インストルメントパネル18内においてディフューザ14の両端の開口部14A,14Bに、例えばクリップ55(図4)を用いて夫々接続されると共に、コラムカバー22を避けて夫々折畳み収納され、インフレータ12からのガスの供給を受けてインストルメントパネル18と乗員の膝部54(図7等)との間に膨張展開して該膝部54を拘束可能に構成されている。
具体的には、両側のニーエアバッグ16は、モジュールケース32における両側の端部収納部36に夫々折畳み収納され、該両側のニーエアバッグ16の少なくとも一部は、コラムカバー22の側方に配置されている。インフレータ12及びディフューザ14は、コラムカバー22の車両下方側に配設されているが、ニーエアバッグ16は、該インフレータ12等よりも車両上方側となるコラムカバー22の両側の側方に夫々回り込むように配置されている。
図5(A),(B)に示されるように、ニーエアバッグ16は、例えば車幅方向両側から中央側に、矢印A方向及び矢印B方向に夫々内折りした後、車両下方(矢印C方向)へロール折り又は蛇腹折りにより折り畳まれ、センタコンソール26やインフレータ12、コラムカバー22と、車両前後方向に重ならないように配置されている。なお、車両下方(矢印C方向)への折畳み方は、ロール折りと蛇腹折りとの組合せであってもよい。これにより、ニーエアバッグ16の膨張展開過程における、該ニーエアバッグ16と、センタコンソール26やインストルメントパネル18等との摩擦を抑制できるようになっている。
モジュールケース32の端部収納部36は、ニーエアバッグ16を折畳み収納した状態で、反力部材46により覆われている。
図1,図8において、インストルメントパネル18における別体パネル28のうち、ニーエアバッグ16に対応する位置には、該ニーエアバッグ16の膨張圧によって破断する破断予定部62,64が設けられている。これらの破断予定部62,64は、ニーエアバッグ16の膨張時に、インストルメントパネル18における別体パネル28の一部が複数のエアバッグドア72,74,76,78となって車両上下方向及び車幅方向に夫々展開するように設定されている(図9参照)。
具体的には、破断予定部62は、ニーエアバッグ16の略中央部に相当する高さ位置において、夫々車幅方向に直線状に延びている。破断予定部64は、片側のニーエアバッグ16につき例えば一対設けられ、ニーエアバッグ16の略中央部に相当する位置を中心として、車幅方向に線対称に設けられている。一対の破断予定部64は、車幅方向に若干離間しており、車両左側の破断予定部64は略逆C字形に形成され、車両右側の破断予定部64は略C字形に形成されている。
インストルメントパネル18における別体パネル28には、例えば破断予定部62,64の端部を結ぶように延びるヒンジ部66,68が設けられている。このヒンジ部66,68は、別体パネル28と一体的に設けられたインテグラルヒンジである。このうちヒンジ部66は、一対の破断予定部64の上側の端部同士及び下側の端部同士を結ぶように、夫々車幅方向に延びている。またヒンジ部68は、一対の破断予定部64の上下の端部同士を、破断予定部62の端部も含めて結ぶように、夫々車両上下方向に延びている。これにより、ヒンジ部66,68の輪郭が、略四角形となっている。
破断予定部62,64及びヒンジ部66,68は、両側のニーエアバッグ16に対応する位置に夫々設けられている。また破断予定部62,64及びヒンジ部66,68は、モジュールケース32におけるニーエアバッグ16の搭載スペースである端部収納部36の範囲内に設けられている。また破断予定部62,64については、ニーエアバッグ16の所定値以上の膨張圧が作用した際に破断するように肉厚が設定され、ヒンジ部66,68については破断せずに折れ変形が可能となるように肉厚が設定されている。
図4において、運転席用ニーエアバッグ装置10におけるニーエアバッグモジュール82は、上記したように、別体パネル28の車両前方側(裏面側)に例えば一体的に設けられたモジュールケース32内に、インフレータ12、ディフューザ14及びニーエアバッグ16を収納し、これらをカバー44及び反力部材46で覆って構成されている。
(作用)
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図1において、本実施形態に係る運転席用ニーエアバッグ装置10では、インストルメントパネル18内のうち、ステアリングコラムを覆うコラムカバー22の車両下方側にインフレータ12と該インフレータ12から供給されるガスを車幅方向両端の開口部14A,14Bへ分配するディフューザ14とを配置し、ニーエアバッグ16を、ディフューザ14の両端の開口部14A,14Bに夫々接続しており、コラムカバー22の車両下方、即ち乗員の膝部54(図7)間にはニーエアバッグ16を配置していない。このため、ニーエアバッグモジュール82の小型化及び軽量化を図ることができ、コストを低減することができる。またこれによって、例えば車両の前面衝突時にニーエアバッグ16を迅速に展開させることができる。
本実施形態は、上記のように構成されており、以下その作用について説明する。図1において、本実施形態に係る運転席用ニーエアバッグ装置10では、インストルメントパネル18内のうち、ステアリングコラムを覆うコラムカバー22の車両下方側にインフレータ12と該インフレータ12から供給されるガスを車幅方向両端の開口部14A,14Bへ分配するディフューザ14とを配置し、ニーエアバッグ16を、ディフューザ14の両端の開口部14A,14Bに夫々接続しており、コラムカバー22の車両下方、即ち乗員の膝部54(図7)間にはニーエアバッグ16を配置していない。このため、ニーエアバッグモジュール82の小型化及び軽量化を図ることができ、コストを低減することができる。またこれによって、例えば車両の前面衝突時にニーエアバッグ16を迅速に展開させることができる。
またインフレータ12及びディフューザ14が車幅方向に沿って配設され、両側のニーエアバッグ16の少なくとも一部がコラムカバー22の側方に配置されているので、インフレータ12及びディフューザ14をコラムカバー22の車両下方に配置しつつ、ニーエアバッグ16をより車両上側に配置することができる。
次に、車両の例えば前面衝突時における運転席用ニーエアバッグ装置10の作用について説明する。車両が例えば前面衝突時し、衝突センサからの信号に基づいて、エアバッグECUが該前面衝突の発生を判定すると、インフレータ12に対して点火電流が流される。インフレータ12は、該点火電流により作動して、多量のガスを発生させる。このガスがディフューザ14を介してニーエアバッグ16に供給されることで、該ニーエアバッグ16が膨張展開し始める。
ここで、本実施形態では、図6(A)に示されるように、インフレータ12が車幅方向の一方側にガス噴出部12Aを有する筒状に構成されると共に、ディフューザ14が該インフレータ12を内部に配置可能な筒状に構成されており、かつディフューザ14におけるインフレータ12のガス噴出部12A側の開口部14Aが、該ガス噴出部12Aと反対側の開口部14Bよりも小さく構成されているので、インフレータ12のガス噴出部12Aからガスが噴出した際に、該ガス噴出部12A側の開口部14Aにおけるガスの流量が抑制され、その分該ガス噴出部12Aと反対側の開口部14Bにおけるガスの流量が増加する。
具体的には、図6(A)において、ディフューザ14のうち、ガス噴出部12A側の開口部14Aは、オリフィス14Fにより、反対側の開口部14Bより開口面積が小さく構成されているので、開口部14Aを通って車両右側のニーエアバッグ16に矢印A方向に流入するガスの量が抑制される。矢印A方向に流れることができないガスは、ディフューザ14における大径部14Cとインフレータ12との間の隙間Sを通って矢印B方向に流れ、開口部14Bを通って車両左側のニーエアバッグ16に矢印C方向に流入する。本実施形態では、このように車幅方向の一方側にガス噴出部12Aを有する筒状のインフレータ12を用いた場合でも、該インフレータ12の両側のニーエアバッグ16に膨張圧用のガスを同等に供給することができる。またこれによって、両側のニーエアバッグ16における膨張展開完了時間の差を少なくする、又は無くすことができる。
図1において、ニーエアバッグ16が膨張展開し始めると、その膨張圧がインストルメントパネル18における別体パネル28に作用する。本実施形態では、このニーエアバッグ16の膨張初期において、モジュールケース32に取り付けられている反力部材46により、該ニーエアバッグ16に対する反力を生じさせることができる。特に、反力部材46の前面には、取付け部材42の当接部42Aが当接しており、該取付け部材42はインパネリインフォースメント38に結合されているので、ニーエアバッグ16の膨張圧により反力部材46が車両前方側へ変形しようとしても、取付け部材42によりその変形が抑制される。これにより、ニーエアバッグ16の膨張初期における反力が迅速に生じることとなる。またこれによって、ニーエアバッグ16の膨張圧が別体パネル28側に重点的に作用することとなる。
別体パネル28のうち、ニーエアバッグ16に対応する位置には、該ニーエアバッグ16の膨張圧によって破断する破断予定部62,64が設けられているので、各々のニーエアバッグ16が膨張する際には、対応する破断予定部62,64が夫々破断することで、別体パネル28に各々のニーエアバッグ16に対応する開口部84(図9)が効率的に形成される。
具体的には、図2に示される破断予定部62,64が破断することで、図9に示されるように、別体パネル28の一部が複数のエアバッグドア72,74,76,78となって、車両上下方向及び車幅方向に夫々展開する。更に詳しく説明すると、エアバッグドア72は上側のヒンジ部66を中心として車両上方へ展開し、エアバッグドア74は下側のヒンジ部66を中心として車両下方へ展開する。またエアバッグドア76は右側のヒンジ部68を中心として車両右側へ展開し、エアバッグドア78は左側のヒンジ部68を中心として車両左側へ展開する。これにより、ニーエアバッグ16の膨張展開時に、別体パネル28に比較的大きな開口部84が効率的に形成される。
図9に示されるように、各々のニーエアバッグ16は、この開口部84を通じてインストルメントパネル18における別体パネル28内から車室内へ膨出し、図7に示されるように、インストルメントパネル18と乗員の膝部54との間に夫々迅速に膨張展開する。この際、本実施形態では、両側のニーエアバッグ16は夫々小容量化されているため、迅速に膨張展開する。
ここで、図5(A),(B)に示されるように、通常時には、ニーエアバッグ16が、車幅方向両側から中央側に内折りした後、車両下方へ折り畳まれているので、インフレータ12からニーエアバッグ16に膨張用のガスが供給された際に、該ニーエアバッグ16は、まず車両上方へ膨張展開した後、車幅方向に膨張展開する。これにより、図7に示されるように、ニーエアバッグ16の膨張展開過程における、インストルメントパネル18やコラムカバー22、センタコンソール26等の周辺部位との摩擦を抑制することができる。
このようにして展開した各々のニーエアバッグ16により、両方の膝部54を夫々拘束することができる。また上記したように、インフレータ12及びディフューザ14が車幅方向に沿って配設され、両側のニーエアバッグ16の少なくとも一部がコラムカバー22の側方に配置されているので、ニーエアバッグ16の膨張展開時における乗員の脛部(図示せず)への荷重を低減して、該乗員の膝部54を早期に拘束することができる。
また、本実施形態に係る運転席用ニーエアバッグ装置10では、モジュールケース32が、インストルメントパネル18内を車幅方向に延びるインパネリインフォースメント38に、取付け部材42を介して車両後方側から取り付けられているので、ニーエアバッグ16の膨張初期の反力を該反力部材46において効率的に生じさせることができ、該ニーエアバッグ16により乗員の膝部54を拘束する際には、該膝部54からニーエアバッグ16に入力される乗員の慣性力を、取付け部材42を介してインパネリインフォースメント38に効率的に伝達することができる。これにより、乗員の膝部54を安定的に拘束することが可能である。
[変形例1]
図10において、変形例1に係る運転席用ニーエアバッグ装置10では、インストルメントパネル18のうち、ニーエアバッグ16(図1参照)に対応する位置に、該ニーエアバッグ16の膨張圧によって破断する破断予定部62,65,67が設けられている。具体的には、破断予定部62は、ニーエアバッグ16の中央部から上側のヒンジ部66までの例えば中間に相当する高さ位置、及びニーエアバッグ16の中央部から下側のヒンジ部66までの例えば中間に相当する高さ位置において、夫々車幅方向に直線状に延びている。破断予定部65は、ニーエアバッグ16の例えば略中央部に相当する車幅方向位置において、上下の破断予定部62間を車両上下方向に延びている。破断予定部67は、車両上側における破断予定部62とヒンジ部66との間、及び車両下側における破断予定部62とヒンジ部66との間に夫々設けられ例えば破断予定部62と直交すると共に、ヒンジ部66と接するように延びている。この破断予定部67は、例えばニーエアバッグ16の略中央部に相当する位置を中心として、車幅方向に線対称に設けられている。
図10において、変形例1に係る運転席用ニーエアバッグ装置10では、インストルメントパネル18のうち、ニーエアバッグ16(図1参照)に対応する位置に、該ニーエアバッグ16の膨張圧によって破断する破断予定部62,65,67が設けられている。具体的には、破断予定部62は、ニーエアバッグ16の中央部から上側のヒンジ部66までの例えば中間に相当する高さ位置、及びニーエアバッグ16の中央部から下側のヒンジ部66までの例えば中間に相当する高さ位置において、夫々車幅方向に直線状に延びている。破断予定部65は、ニーエアバッグ16の例えば略中央部に相当する車幅方向位置において、上下の破断予定部62間を車両上下方向に延びている。破断予定部67は、車両上側における破断予定部62とヒンジ部66との間、及び車両下側における破断予定部62とヒンジ部66との間に夫々設けられ例えば破断予定部62と直交すると共に、ヒンジ部66と接するように延びている。この破断予定部67は、例えばニーエアバッグ16の略中央部に相当する位置を中心として、車幅方向に線対称に設けられている。
インストルメントパネル18における別体パネル28には、例えば破断予定部62,67の端部を結ぶように延びるヒンジ部66,68が設けられている。このヒンジ部66,68は、別体パネル28と一体的に設けられたインテグラルヒンジである。このうちヒンジ部66は、破断予定部67の上側の端部同士及び下側の端部同士を結ぶように、夫々車幅方向に延びている。またヒンジ部68は、破断予定部67の上下の端部同士を、破断予定部62の端部も含めて結ぶように、夫々車両上下方向に延びている。これにより、ヒンジ部66,68の輪郭が、車両上下方向に長い略長方形となっている。
このような破断予定部62,65,67を設けることで、ニーエアバッグ16の膨張展開初期に別体パネル28に形成される開口部の面積をより大きく確保することができ、またこれによって、ニーエアバッグ16を別体パネル28内から乗員側へ円滑かつ迅速に膨出させることができる。また開口部を車両上方側へ拡大することで、ニーエアバッグ16の膨張展開時における乗員の脛部83(図14,図21参照)への荷重を低減して、該乗員の膝部54を早期に拘束することができる。
[変形例2]
図11において、変形例2に係る運転席用ニーエアバッグ装置10では、ニーエアバッグ16が、インフレータ12及びディフューザ14に対して車両上下方向へ展開可能に構成され、ディフューザ14の両端の開口部14A,14Bには、インナバッグ86が夫々接続されている。このインナバッグ86は、ニーエアバッグ16内に配設されており、通常時は該ニーエアバッグ16と共に折畳まれている。またこのインナバッグ86は、ディフューザ14の開口部14A,14Bから噴出するガスを受けて車両上下方向(矢印U1及び矢印D1)へ導くように構成され、車両正面視で円弧形状をなす底壁86Aと、車両上下方向に夫々開口し底壁に沿って車両上下方向へ導かれるガスをニーエアバッグ16内へ矢印U2及び矢印D2方向に夫々供給する上下のガス吹出し口86Bとを有している。
図11において、変形例2に係る運転席用ニーエアバッグ装置10では、ニーエアバッグ16が、インフレータ12及びディフューザ14に対して車両上下方向へ展開可能に構成され、ディフューザ14の両端の開口部14A,14Bには、インナバッグ86が夫々接続されている。このインナバッグ86は、ニーエアバッグ16内に配設されており、通常時は該ニーエアバッグ16と共に折畳まれている。またこのインナバッグ86は、ディフューザ14の開口部14A,14Bから噴出するガスを受けて車両上下方向(矢印U1及び矢印D1)へ導くように構成され、車両正面視で円弧形状をなす底壁86Aと、車両上下方向に夫々開口し底壁に沿って車両上下方向へ導かれるガスをニーエアバッグ16内へ矢印U2及び矢印D2方向に夫々供給する上下のガス吹出し口86Bとを有している。
インフレータ12のガス噴出部12Aから噴出したガスが、ディフューザ14を介して該ディフューザ14の開口部14A,14Bから車幅方向両側に夫々噴出すると、該ガスは、インナバッグ86の底壁86Aに当たった後、該底壁86Aに沿って車両上下方向に導かれ、上下のガス吹出し口86Bからニーエアバッグ16内へ矢印U2及び矢印D2方向に供給される。この際、底壁86Aが車両正面視で円弧形状をなしているので、インナバッグ86の挙動を抑制することができる。このため、ニーエアバッグ16を車両上下方向に安定的に膨張展開させることができる。
なお、ディフューザ14により両側のニーエアバッグ16に対して同等にガスが供給される点については、上記実施形態と同様である。
[変形例3]
図12において、変形例3に係る運転席用ニーエアバッグ装置10では、ニーエアバッグ16の膨張展開時にそのバッグ厚を規制するバッグ厚規制用ストラップ90が、折畳み状態のニーエアバッグ16の外側に配設されている。バッグ厚規制用ストラップ90の両端90Aは、モジュールケース32側である例えば反力部材46に設けられた引掛け部46Eに係止されている。
図12において、変形例3に係る運転席用ニーエアバッグ装置10では、ニーエアバッグ16の膨張展開時にそのバッグ厚を規制するバッグ厚規制用ストラップ90が、折畳み状態のニーエアバッグ16の外側に配設されている。バッグ厚規制用ストラップ90の両端90Aは、モジュールケース32側である例えば反力部材46に設けられた引掛け部46Eに係止されている。
図13に示されるように、このバッグ厚規制用ストラップ90は、非伸長性の帯状体であり、膨張展開時におけるニーエアバッグ16の例えば車両上下方向略中央部において、車幅方向に沿って配設されている。換言すれば、図14に示されるように、バッグ厚規制用ストラップ90は、乗員の膝部54の高さ位置に配置されている。
図12に示されるように、バッグ厚規制用ストラップ90は、通常時は、例えばニーエアバッグ16と別体パネル28との間に余長部90Bを設けて折り畳まれている。この余長部90Bの長さは、ニーエアバッグ16の膨張展開時におけるバッグ厚の設定に応じて定められる。即ち、余長部90Bの長さは、バッグ厚を小さくする場合には比較的短く設定され、バッグ厚を大きくする場合には比較的長く設定される。なお、バッグ厚規制用ストラップ90の折畳み方は、図示の例には限られない。
図14に示されるように、ニーエアバッグ16が乗員の膝部54側に膨張展開すると、バッグ厚規制用ストラップ90の余長部90B(図12)も展開して行く。バッグ厚規制用ストラップ90は、非伸長性の帯状体であるため、ニーエアバッグ16のうち、バッグ厚規制用ストラップ90が配置された部位が所定のバッグ厚に達したところで、余長部90Bの展開が完了し、該バッグ厚規制用ストラップ90に張力が生じる。これによって、当該部位における車両前後方向のバッグ厚が規制されることとなる。
バッグ厚規制用ストラップ90は、車幅方向に沿って配設されているので、ニーエアバッグ16は、該バッグ厚規制用ストラップ90による規制を受けない車両上下方向へと膨張して行く。これにより、乗員の膝部54に対するニーエアバッグ16の受圧面積が車両上下方向に大きくなる。このため、膝部54の高さ位置のばらつきに対応して、該膝部54を安定的に拘束することができる。
[変形例4]
図15,図16において、変形例4に係る運転席用ニーエアバッグ装置10では、ニーエアバッグ16の膨張展開時にそのバッグ厚を規制するバッグ厚規制用ストラップ92が、折畳み状態のニーエアバッグ16の外側に配設されている。図16に示されるように、バッグ厚規制用ストラップ92の両端92Aは、モジュールケース32側である例えば反力部材46に設けられた引掛け部46Eに係止されている。図16に示されるように、取付け部材42の当接部42Aのうち、該引掛け部46Eに対応する部位には、該引掛け部46Eを避けるための凹部42Dが設けられている。
図15,図16において、変形例4に係る運転席用ニーエアバッグ装置10では、ニーエアバッグ16の膨張展開時にそのバッグ厚を規制するバッグ厚規制用ストラップ92が、折畳み状態のニーエアバッグ16の外側に配設されている。図16に示されるように、バッグ厚規制用ストラップ92の両端92Aは、モジュールケース32側である例えば反力部材46に設けられた引掛け部46Eに係止されている。図16に示されるように、取付け部材42の当接部42Aのうち、該引掛け部46Eに対応する部位には、該引掛け部46Eを避けるための凹部42Dが設けられている。
図15に示されるように、このバッグ厚規制用ストラップ92は、非伸長性の帯状体であり、膨張展開時における各々のニーエアバッグ16の例えば車幅方向略中央部において、車両上下方向に沿って配設されている。換言すれば、図16に示されるように、バッグ厚規制用ストラップ92は、乗員の膝部54に対応する車幅方向位置に配置されている。
バッグ厚規制用ストラップ92は、通常時は、例えばニーエアバッグ16と別体パネル28との間に余長部を設けて折り畳まれている(図示せず)。この余長部の長さは、ニーエアバッグ16の膨張展開時におけるバッグ厚の設定に応じて定められる。即ち、余長部の長さは、バッグ厚を小さくする場合には比較的短く設定され、バッグ厚を大きくする場合には比較的長く設定される。
図15,図16に示されるように、ニーエアバッグ16が乗員の膝部54側に膨張展開すると、バッグ厚規制用ストラップ92の余長部も展開して行く。バッグ厚規制用ストラップ92は、非伸長性の帯状体であるため、ニーエアバッグ16のうち、バッグ厚規制用ストラップ92が配置された部位が所定のバッグ厚に達したところで、余長部の展開が完了し、該バッグ厚規制用ストラップ92に張力が生じる。これによって、当該部位における車両前後方向のバッグ厚が規制されることとなる。
バッグ厚規制用ストラップ92は、車両上下方向に沿って配設されているので、ニーエアバッグ16は、該バッグ厚規制用ストラップ92による規制を受けない車幅方向両側へと膨張して行く。これにより、乗員の膝部54に対するニーエアバッグ16の受圧面積が車幅方向に大きくなる。このため、膝部54の車幅方向位置のばらつきに対応して、該膝部54を安定的に拘束することができる。
なお、バッグ厚規制用ストラップ90が車幅方向に沿って配設される変形例3と、バッグ厚規制用ストラップ92が車両上下方向に沿って配設される変形例4とを組み合わせてもよい。
[変形例5]
図17から図19において、変形例5に係る運転席用ニーエアバッグ装置10では、エアバッグドアの一部71が、保持用ストラップ94によりモジュールケース32側と連結され、ニーエアバッグ16の膨張展開に伴ってインストルメントパネル18から分離して乗員の膝部54(図19)の方向へ所定量移動可能とされている。
図17から図19において、変形例5に係る運転席用ニーエアバッグ装置10では、エアバッグドアの一部71が、保持用ストラップ94によりモジュールケース32側と連結され、ニーエアバッグ16の膨張展開に伴ってインストルメントパネル18から分離して乗員の膝部54(図19)の方向へ所定量移動可能とされている。
具体的には、図17において、インストルメントパネル18における別体パネル28のうち、ニーエアバッグ16に対応する位置には、該ニーエアバッグ16の膨張圧によって破断する破断予定部62,63,64が設けられている。破断予定部62は、ニーエアバッグ16の略中央部に相当する高さ位置に、車両上下方向に離間して一対設けられ、夫々車幅方向に直線状に延びている。破断予定部63は、破断予定部62の端部同士を車両上下方向に夫々連結するように延びている。エアバッグドアの一部71は、この破断予定部62,63により囲まれた、例えば横長の領域に設定されており、該破断予定部62,63がニーエアバッグ16の膨張圧により破断した際に、別体パネル28から分離するようになっている。
破断予定部64は、車両上側における破断予定部62とヒンジ部66との間、及び車両下側における破断予定部62とヒンジ部66との間に夫々設けられ例えば破断予定部62と直交すると共に、ヒンジ部66と接するように延びている。この破断予定部64は、例えばニーエアバッグ16の略中央部に相当する位置を中心として、車幅方向に線対称に設けられている。
図19に示されるように、エアバッグドアの一部71の裏面には、略C字形のストラップ通し部96が設けられており、該ストラップ通し部96に保持用ストラップ94が通されている。保持用ストラップ94は、非伸長性の帯状体であり、その両端94Aは、モジュールケース32側である例えば反力部材46に設けられた引掛け部46Eに係止されている。
図19に示されるように、変形例5に係る運転席用ニーエアバッグ装置10では、ニーエアバッグ16の膨張圧により破断予定部62,63,64が破断すると、エアバッグドアの一部71がインストルメントパネル18における別体パネル28(図18参照)から分離する。このエアバッグドアの一部71は、保持用ストラップ94によりモジュールケース32側と連結されているので、ニーエアバッグ16の膨張展開に伴って乗員の膝部54(図14参照)の方向へ所定量移動することが可能である。
このようにエアバッグドアの一部71が別体パネル28から分離することで、図18に示されるように、エアバッグドアのうち、車両上下方向及び車幅方向に夫々展開する部位、即ちエアバッグドア72,74,76,78の回転半径を夫々小さくしつつ、ニーエアバッグ16の膨出用の開口部84を効率的に形成することができる。このため、乗員の膝部54とインストルメントパネル18との間隔が狭いレイアウトの車両であっても、ニーエアバッグ16を安定して膨張展開させることができる。
なお、保持用ストラップ94は、変形例3に係るバッグ厚規制用ストラップ90と同様に、非伸長性の帯状体であるので、ニーエアバッグ16の車両前後方向のバッグ厚を規制して、乗員の膝部54に対する該ニーエアバッグ16の受圧面積を車両上下方向に大きくすることも可能である。
[変形例6]
図20,図21において、変形例6に係る運転席用ニーエアバッグ装置10では、運転席ドア98側に位置するニーエアバッグ16の車両前方側の基布100が、膨張展開時における該ニーエアバッグ16の運転席ドア98側への移動を規制するバッグ位置規制用ストラップ102によりモジュールケース32側と連結されている。
図20,図21において、変形例6に係る運転席用ニーエアバッグ装置10では、運転席ドア98側に位置するニーエアバッグ16の車両前方側の基布100が、膨張展開時における該ニーエアバッグ16の運転席ドア98側への移動を規制するバッグ位置規制用ストラップ102によりモジュールケース32側と連結されている。
具体的には、図20に示されるように、基布100は、ニーエアバッグ16が膨張展開した際に車両前方側に位置する部位である。バッグ位置規制用ストラップ102は、非伸長性の帯状体又はシート状部材であって、前端102Aがモジュールケース32側である例えば反力部材46の引掛け部46Eに係止され、後端縁102Bが基布100に例えば縫い付けられている。またバッグ位置規制用ストラップ102は、例えば車幅方向に一対設けられ、基布100の車両右側部位と車両左側部位に対して夫々縫い付けられている。図20に示されるように、取付け部材42の当接部42Aのうち、該引掛け部46Eに対応する部位には、該引掛け部46Eを避けるための凹部42Dが設けられている。
このように、変形例6に係る運転席用ニーエアバッグ装置10では、運転席ドア98側に位置するニーエアバッグ16の車両前方側の基布100が、膨張展開時における該ニーエアバッグ16の運転席ドア98側への移動を規制するバッグ位置規制用ストラップ102によりモジュールケース32側と連結されているので、運転席ドア98側のニーエアバッグ16が膨張展開する際に、該ニーエアバッグ16をバッグ位置規制用ストラップ102によりモジュールケース32側に引き留めることができる。これにより、ニーエアバッグ16は、開口部84の周縁部であるモジュールケース32の角部、例えばエアバッグドア76,78等の根元部に保持された状態となる。またこれによって、運転席ドア98側のニーエアバッグ16が、コラムカバー22と干渉した場合であっても、該ニーエアバッグ16の運転席ドア98側への移動を抑制することができる。
なお、バッグ位置規制用ストラップ102を、センタコンソール26側のニーエアバッグ16に設けることも可能である。但し、センタコンソール26側のニーエアバッグ16の場合には、センタコンソール26とコラムカバー22とにより展開位置が規制された状態で膨張展開するので、バッグ位置規制用ストラップ102を設けなくてもよい。
バッグ位置規制用ストラップ102の構成は、上記記載及び図示の例には限られない。従って、例えば、バッグ位置規制用ストラップ102を1枚用い、その後端縁102Bを、基布100における車両前方側端部の1箇所に縫い付ける構成であってもよい。
10 運転席用ニーエアバッグ装置
12 インフレータ
12A ガス噴出部
14 ディフューザ
14A 開口部
14B 開口部
16 ニーエアバッグ
18 インストルメントパネル
22 コラムカバー
28 別体パネル(インストルメントパネル)
32 モジュールケース
34 中央収納部
36 端部収納部
38 インパネリインフォースメント
42 取付け部材
54 膝部
62 破断予定部
63 破断予定部
64 破断予定部
65 破断予定部
67 破断予定部
71 エアバッグドアの一部
72 エアバッグドア
74 エアバッグドア
76 エアバッグドア
78 エアバッグドア
86 インナバッグ
86A 底壁
86B ガス吹出し口
90 バッグ厚規制用ストラップ
90A 両端
94 保持用ストラップ
102 バッグ位置規制用ストラップ
12 インフレータ
12A ガス噴出部
14 ディフューザ
14A 開口部
14B 開口部
16 ニーエアバッグ
18 インストルメントパネル
22 コラムカバー
28 別体パネル(インストルメントパネル)
32 モジュールケース
34 中央収納部
36 端部収納部
38 インパネリインフォースメント
42 取付け部材
54 膝部
62 破断予定部
63 破断予定部
64 破断予定部
65 破断予定部
67 破断予定部
71 エアバッグドアの一部
72 エアバッグドア
74 エアバッグドア
76 エアバッグドア
78 エアバッグドア
86 インナバッグ
86A 底壁
86B ガス吹出し口
90 バッグ厚規制用ストラップ
90A 両端
94 保持用ストラップ
102 バッグ位置規制用ストラップ
Claims (13)
- インストルメントパネル内のうち、ステアリングコラムを覆うコラムカバーの車両下方側に配設され、所定の場合にガスを噴出可能なインフレータと、
前記インストルメントパネル内に前記インフレータと共に配置され、該インフレータから供給されるガスを車幅方向両端の開口部へ分配するディフューザと、
前記インストルメントパネル内において前記ディフューザの両端の前記開口部に夫々接続されると共に、前記コラムカバーを避けて夫々折畳み収納され、前記インフレータからのガスの供給を受けて前記インストルメントパネルと乗員の膝部との間に膨張展開して該膝部を拘束可能なニーエアバッグと、
を有する運転席用ニーエアバッグ装置。 - 前記インフレータ及び前記ディフューザは、車幅方向に沿って配設され、
両側の前記ニーエアバッグの少なくとも一部は、前記コラムカバーの側方に配置されている請求項1に記載の運転席用ニーエアバッグ装置。 - 前記インフレータは、車幅方向の一方側にガス噴出部を有する筒状に構成され、
前記ディフューザは、前記インフレータを内部に配置可能な筒状に構成され、
前記ディフューザにおける前記インフレータの前記ガス噴出部側の前記開口部は、該ガス噴出部と反対側の前記開口部よりも小さく構成されている請求項2に記載の運転席用ニーエアバッグ装置。 - 前記ニーエアバッグは、前記インフレータ及び前記ディフューザに対して車両上下方向へ展開可能に構成され、
前記ディフューザの両端の前記開口部には、前記ニーエアバッグ内に配設され、前記開口部から噴出するガスを受けて車両上下方向へ導くように構成され車両正面視で円弧形状をなす底壁と、車両上下方向に夫々開口し前記底壁に沿って車両上下方向へ導かれる前記ガスを前記ニーエアバッグ内へ供給する上下のガス吹出し口とを有するインナバッグが夫々接続されている請求項2又は請求項3に記載の運転席用ニーエアバッグ装置。 - 前記インフレータ及び前記ディフューザを収納する車両上下方向幅が比較的狭い中央収納部と、該中央収納部の車幅方向両側に設けられ前記ニーエアバッグを折畳み状態で収納し前記中央収納部より車両上下方向幅が広い端部収納部とを有し、前記インストルメントパネル内を車幅方向に延びるインパネリインフォースメントに、取付け部材を介して車両後方側から取り付けられたモジュールケースを備えている請求項2〜請求項4の何れか1項に記載の運転席用ニーエアバッグ装置。
- 折畳み状態の前記ニーエアバッグの外側に配設されると共に両端が前記モジュールケース側に固定され、該ニーエアバッグの膨張展開時にそのバッグ厚を規制するバッグ厚規制用ストラップを有する請求項5に記載の運転席用ニーエアバッグ装置。
- 前記バッグ厚規制用ストラップは、車幅方向に沿って配設されている請求項6に記載の運転席用ニーエアバッグ装置。
- 前記バッグ厚規制用ストラップは、車両上下方向に沿って配設されている請求項6に記載の運転席用ニーエアバッグ装置。
- 運転席ドア側に位置する前記ニーエアバッグの車両前方側の基布は、膨張展開時における該ニーエアバッグの前記運転席ドア側への移動を規制するバッグ位置規制用ストラップにより前記モジュールケース側と連結されている請求項5〜請求項8の何れか1項に記載の運転席用ニーエアバッグ装置。
- 前記インストルメントパネルのうち、前記ニーエアバッグに対応する位置には、該ニーエアバッグの膨張圧によって破断する破断予定部が設けられている請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の運転席用ニーエアバッグ装置。
- 前記破断予定部は、前記ニーエアバッグの膨張時に、前記インストルメントパネルの一部が複数のエアバッグドアとなって車両上下方向及び車幅方向に夫々展開するように設定されている請求項10に記載の運転席用ニーエアバッグ装置。
- 前記エアバッグドアの一部は、保持用ストラップにより前記モジュールケース側と連結され、前記ニーエアバッグの膨張展開に伴って前記インストルメントパネルから分離して前記乗員の前記膝部の方向へ所定量移動可能とされている請求項11に記載の運転席用ニーエアバッグ装置。
- 前記ニーエアバッグは、車幅方向両側から中央側に内折りした後、車両下方へ折り畳まれている請求項1〜請求項12の何れか1項に記載の運転席用ニーエアバッグ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008159133A JP2010000825A (ja) | 2008-06-18 | 2008-06-18 | 運転席用ニーエアバッグ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008159133A JP2010000825A (ja) | 2008-06-18 | 2008-06-18 | 運転席用ニーエアバッグ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010000825A true JP2010000825A (ja) | 2010-01-07 |
Family
ID=41582911
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008159133A Pending JP2010000825A (ja) | 2008-06-18 | 2008-06-18 | 運転席用ニーエアバッグ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010000825A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012076531A (ja) * | 2010-09-30 | 2012-04-19 | Toyota Motor Corp | 車両用乗員膝保護装置 |
CN103085755A (zh) * | 2011-11-04 | 2013-05-08 | 现代摩比斯株式会社 | 膝部安全气囊装置 |
JP2013119327A (ja) * | 2011-12-08 | 2013-06-17 | Nippon Plast Co Ltd | ニーエアバッグ装置 |
JP2015113027A (ja) * | 2013-12-12 | 2015-06-22 | トヨタ自動車株式会社 | 前席エアバッグシステム |
JP2019081457A (ja) * | 2017-10-31 | 2019-05-30 | Joyson Safety Systems Japan株式会社 | 歩行者保護エアバッグ装置 |
KR20210115585A (ko) | 2020-03-13 | 2021-09-27 | 엘에스일렉트릭(주) | 아크 소호부 및 이를 포함하는 기중 차단기 |
KR20210115587A (ko) | 2020-03-13 | 2021-09-27 | 엘에스일렉트릭(주) | 기중 차단기 |
KR20210115586A (ko) | 2020-03-13 | 2021-09-27 | 엘에스일렉트릭(주) | 기중 차단기 |
KR20210115584A (ko) | 2020-03-13 | 2021-09-27 | 엘에스일렉트릭(주) | 아크 소호부 및 이를 포함하는 기중 차단기 |
-
2008
- 2008-06-18 JP JP2008159133A patent/JP2010000825A/ja active Pending
Cited By (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012076531A (ja) * | 2010-09-30 | 2012-04-19 | Toyota Motor Corp | 車両用乗員膝保護装置 |
CN103140385A (zh) * | 2010-09-30 | 2013-06-05 | 丰田自动车株式会社 | 车辆乘员膝部保护装置 |
US8840142B2 (en) | 2010-09-30 | 2014-09-23 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Vehicle occupant knee protection apparatus |
CN103085755A (zh) * | 2011-11-04 | 2013-05-08 | 现代摩比斯株式会社 | 膝部安全气囊装置 |
JP2013119327A (ja) * | 2011-12-08 | 2013-06-17 | Nippon Plast Co Ltd | ニーエアバッグ装置 |
US9522648B2 (en) | 2013-12-12 | 2016-12-20 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Front seat airbag system |
JP2015113027A (ja) * | 2013-12-12 | 2015-06-22 | トヨタ自動車株式会社 | 前席エアバッグシステム |
JP2019081457A (ja) * | 2017-10-31 | 2019-05-30 | Joyson Safety Systems Japan株式会社 | 歩行者保護エアバッグ装置 |
JP7017370B2 (ja) | 2017-10-31 | 2022-02-08 | Joyson Safety Systems Japan株式会社 | 歩行者保護エアバッグ装置 |
KR20210115585A (ko) | 2020-03-13 | 2021-09-27 | 엘에스일렉트릭(주) | 아크 소호부 및 이를 포함하는 기중 차단기 |
KR20210115587A (ko) | 2020-03-13 | 2021-09-27 | 엘에스일렉트릭(주) | 기중 차단기 |
KR20210115586A (ko) | 2020-03-13 | 2021-09-27 | 엘에스일렉트릭(주) | 기중 차단기 |
KR20210115584A (ko) | 2020-03-13 | 2021-09-27 | 엘에스일렉트릭(주) | 아크 소호부 및 이를 포함하는 기중 차단기 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4432932B2 (ja) | 車両用ニーエアバッグ装置及び車両用ニーエアバッグの展開方法 | |
JP4231520B2 (ja) | コラム付けニーエアバッグ装置 | |
US7669888B2 (en) | Side airbag apparatus | |
JP4591574B2 (ja) | 車両用ニーエアバッグ装置 | |
US7055851B2 (en) | Knee protecting airbag device | |
EP1951560B1 (en) | Airbag apparatus | |
JP2010000825A (ja) | 運転席用ニーエアバッグ装置 | |
JP3743360B2 (ja) | 膝保護用エアバッグ装置のエアバッグの収納方法 | |
JP5786951B2 (ja) | 車両用ニーエアバッグ装置 | |
JP5267563B2 (ja) | 助手席用ニーエアバッグ装置 | |
EP3446930B1 (en) | Vehicle knee airbag device and knee airbag folding method | |
JP2008037281A (ja) | シート取付乗員拘束装置 | |
JP4569310B2 (ja) | 車両用ニーエアバッグ装置 | |
WO2007052611A1 (ja) | 乗員脚部拘束装置及びリテーナ | |
JP5060351B2 (ja) | コラム付けニーエアバッグ装置 | |
JP4433078B2 (ja) | 車両用ニーエアバッグ装置 | |
JP2020114687A (ja) | 側突用エアバッグ装置 | |
JP4551844B2 (ja) | 膝保護用エアバッグ装置 | |
JP2003182504A (ja) | 膝保護用エアバッグ装置 | |
JP5040882B2 (ja) | 助手席用エアバッグ装置 | |
JP4281637B2 (ja) | 助手席用エアバッグ装置 | |
JP4023212B2 (ja) | 膝保護用エアバッグ装置 | |
JPWO2020036048A1 (ja) | サイドエアバッグ装置 | |
JP2008006962A (ja) | 車両用エアバッグ装置 | |
JP2010264788A (ja) | 車両用ニーエアバッグ装置 |