JP3870657B2 - 記録媒体再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は記録媒体再生装置に関し、特に、記録媒体に記録された音楽をリミックスするための特殊再生機能を有するCDプレーヤ等の記録媒体再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ディスコなどで音響機器を用いて音楽を流す際、レコードプレーヤが多く用いられていた。ディスコなどでは、流れる音楽に合わせて踊ったりして楽しんでいる。また、音楽が途切れないように2 つのレコードプレーヤを用いて連続再生を行っている。また、次に再生する曲のビート数が異なってしまうと、音楽的にも時空間的にも不自然さを生じてしまい、音楽に合わせた踊りも途切れることになる。
【0003】
そのため、音響機器を操作するDJ( ディスクジョッキー) と呼ばれる人たちは、それぞれの曲のビート数を予め把握し、自然な流れで次の曲の再生に移れるようにレコードを選び、再生する曲順を決めている。曲のビート数を把握するためには、BPM(ビート・パー・ミニッツ)、つまり、単位時間当たりの拍数を抽出する必要があり、そのために予め曲を再生してその曲のビート(拍)に合わせてタッピングすることによりDJが数えている。
【0004】
さらに、2 つの曲のビートタイミングも合わせることで、より自然に次の曲に移れるようになるため、DJは曲を聴きながら、ビートタイミングを前の曲に合わせるようにレコードを再生を開始させている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような操作は非常に手間がかかるだけではなく、音楽的にも曲に合わせて拍数を抽出したり、ビートタイミングを合わせたりと多大な注意力と忍耐力が必要であり、また、DJの才能が大きく影響している。そのため、一般ユーザがディスコDJのように異なる曲のビートタイミングを合わせ自然に連続演奏させる操作を行うことは困難であった。
【0006】
また、従来、曲のビートタイミングを合わせるような操作は、レコードプレーヤーでしか行なわれておらず、CD(コンパクトディスク)プレーヤ等で上記のような記録媒体再生装置では、異なる曲のビートタイミングを合わせ連続演奏させるような機能を持つものはなかった。
【0007】
このような異なる曲のビートタイミングを合わせ連続演奏させるような機能を持つ記録媒体再生装置では、連続演奏しようとする2つの曲のBPMを検出すると共に、次の曲を再生するテンポ(速度)を可変して前の曲とBPMに合わせる必要があり、曲を再生するテンポを可変したときには、その曲のBPMを遅れることなく認識する必要がある。
【0008】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、記録媒体から再生する曲のビート数を表示し、再生するテンポを可変したとき遅れなくビート数を表示できる記録媒体再生装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、記録媒体から再生される曲の速度を可変調整する速度調整手段を有する記録媒体再生装置において、
前記記録媒体から再生される曲の単位時間当たりのビート数を検出するビート検出手段と、
前記ビート検出手段で検出された単位時間当たりのビート数を表示するビート数表示手段と、
前記速度調整手段で前記曲の速度を可変調整したとき、その可変調整幅を算出する速度調整幅算出手段と、
前記速度調整幅算出手段で算出された可変調整幅と前記ビート数表示手段が表示している単位時間当たりのビート数とから、新たな単位時間当たりのビート数を算出するビート算出手段とを有し、
前記ビート算出手段で算出された新たな単位時間当たりのビート数を前記ビート数表示手段に表示する。
【0010】
このように、曲の速度を可変調整したとき、その可変調整の割合に応じて、表示する単位時間当たりのビート数を補正するため、記録媒体から再生される曲の単位時間当たりのビート数を表示でき、再生される曲の速度を可変したとき、速度の可変から遅れることなく速度の可変によって変化する単位時間当たりのビート数を表示することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の記録媒体再生装置の一実施例のブロック構成図を示す。同図中、CD再生部10は、記録媒体であるCD(コンパクトディスク)を通常の再生速度の2倍の速度で回転駆動し、CD再生部10のピックアップより再生された2倍速の再生信号はRFアンプを通じてCD再生部10内のCD再生用DSP(ディジタル・シグナル・プロセッサ)に供給され、ここで、EFM(エイト・ツー・フォーティーン・モジュレーション)復調、CIRC(クロスインターリーブ・リードソロモン・コード)のデコード等の信号処理が行われる。
【0012】
また、再生信号からサブコードが分離され、サブコードのデコード処理が行われる。サブコードデータはメインマイクロコンピュータ(以降、「メインマイコン」と略す。)12からのカウンタ信号にしたがってメインマイコン12内のRAMに格納される。また、CD再生用DSPで信号処理されたオーディオデータはデータメンテナンス用のDSP14に供給される。
【0013】
DSP14にはオーディオデータを格納するためのDRAM(ダイナミックRAM)16が接続されており、DSP14はメモリコントローラの役割を持っている。DRAM16は送られてくるオーディオデータを例えば約10秒間格納することができ、ディフェクト等により音飛びが生じた場合の保護のためのアンチショック機能、また所望の曲を瞬時に音出しするためのクイックスタート機能、所定の2点間を繰り返し再生するためのシームレスループ機能、スクラッチ処理を行う機能、曲のテンポの可変する機能、再生速度を徐々に減速して曲を止めるブレーキ機能等を実現するために用いられる。
【0014】
DSP14は2倍速で読み出されたオーディオデータをメインマイコン12からのカウンタ信号に従ってDRAM16に書き込むと同時に、メインマイコン12からのカウンタ信号に従ってオーディオデータを1倍速で読み出してCD音エフェクト用のDSP18に供給する。
【0015】
DSP18には作業用メモリとしてのDRAM20が接続されており、DSP18はキー(音程)の調整、出力レベルの調整、曲中のボーカル音量のみを下げるボイスリデュース機能等の各種エフェクト処理を実行する。なお、DSP18の出力するオーディオデータはデジタルフィルタを通じてD/Aコンバータ22に供給されると共に、サンプラーエフェクト用のDSP26に供給される。
【0016】
DSP26にはデータを格納するためのDRAM(ダイナミックRAM)28が接続されており、DSP26はメモリコントローラの役割を持っている。DRAM28はオーディオデータを例えば約10秒間格納することができる。DSP26はサンプラー処理を行う。ユーザが指定するサンプリング開始点からサンプリング終了点までの期間のオーディオデータをDRAM28に記憶し、ユーザが指定する再生タイミングで記憶されたオーディオデータを読み出してD/Aコンバータ30に供給すると共にDSP18に供給する。DSP18では自装置の出力オーディオデータにDSP26からのオーディオデータを混合してD/Aコンバータ22に供給する。
【0017】
また、メインマイコン12には処理のためのプログラムやデータが記憶されたEPROM(イレーザブル・プログラマブルROM)32と、曲( またはトラック) 毎にテンポ値、ループポイント等の各種設定値が記憶されるEEPROM(エレクトリック・イレーザブル・プログラマブルROM)34が接続されている。クロックジェネレータ36はクロック信号を生成してCD再生部10及びメインマイコン12に供給している。
【0018】
また、メインマイコン12はカウンタ信号に従って内蔵するRAMからサブコードを読み出してコントローラユニット40のマイクロコンピュータ(以降、「マイコン」と略す。)42に供給する。マイコン42はサブコードをタイムコードに変換してディスプレイ44上に表示する。コントローラユニット40にはユーザが操作する各種の操作キー等が設けられた操作部46が設けられ、マイコン42に接続されている。
【0019】
図2及び図3はDSP14,18,26の機能ブロック図を示す。図2において、DSP14の比較接続機能50は2倍速で読み出されたオーディオデータをメインマイコン12からのカウンタ信号の制御に基づきDRAM16に記憶された最後尾のデータと比較して接続する。メモリライト機能51は接続されたオーディオデータをDRAM16に書き込む。メモリリード機能52はDRAM16からオーディオデータを読み出す。テンポ機能54ではメモリリード機能52の読み出し速度を可変してテンポの調整を行う。フェードイン/フェードアウト機能55はフェードイン/フェードアウト時のオーディオデータのレベル調整を行う。
【0020】
図3において、DSP18のデエンファシス機能60はCD録音時のエンファシスを元に戻すデエンファシス処理を行う。キー調整機能61は、テンポを固定してキー(音程)を可変調整する。BPM(ビート・パー・ミニッツ)機能62は曲の1分間当たりのビート数を計測する。ボイスリデュース機能63は曲中のボーカル音量のみを下げる。出力レベル調整機能64は出力レベルの調整を行う。出力レベル調整機能64の出力するオーディオデータは混合機能65を通して出力されると共に、スイッチ66のオン時にDSP26のサンプラー機能67に供給される。
【0021】
サンプラー機能67はDRAM28にオーディオデータを書き込み、また、スイッチ70のオン時に、DRAM28からオーディオデータを読み出す。テンポ機能68ではサンプラー機能67から供給されるオーディオデータのテンポの調整を行う。キー調整機能69は、テンポを固定してキー(音程)を可変調整し、その後、キー調整機能69の出力するオーディオデータはスイッチ70を通して出力されると共に、DSP18のスイッチ71(スイッチ70と連動してオンする)を通して混合機能65に供給され、出力レベル調整機能64からのオーディオデータと混合されて出力される。
【0022】
なお、図1に示す記録媒体再生装置は2台1組とされ、各記録媒体再生装置のメインマイコン12は相互に制御情報を送受することにより連動して動作する。図4は2台1組の記録媒体再生装置のコントローラユニット40の平面図を示す。なお、各記録媒体再生装置のコントローラユニット40は同一構成であるため、図4においては一方にのみ符号を付す。
【0023】
図4中、ディスプレイ44の表示部80には、トラック番号やタイムコードを初めとする各種情報が表示され、表示部81には、BPM値が表示される。また、操作部46のプリセットキー82、ジョグダイヤル83,スキップキー84,サーチキー85,プレイ/ポーズキー86,バンクキー87,メモリキー88,リコールキー89,エンターキー90,TAPキー91,BPMキー92,テンポSYNCキー93,ビートSYNCキー94,ループキー95,Aキー96,Bキー97,サンプルキー98,INキー99,OUTキー100,テンポキー101,テンポボリューム102,スクラッチキー103,ブレーキキー104、テンキー105、マイナスキー106、プラスキー107等が設けられている。
【0024】
図5は、ディスプレイの表示部の詳細を示す図である。同図中、ディスプレイ44の表示部80にはテンポコントロールに関わるテンポ表示110と、キーコントロールに関わるキー表示111とが設けられている。これらの各表示は%単位で行われる。テンポコントロールは、テンポボリューム102を上下に摺動させて再生する曲のテンポ即ち再生速度を可変調整する。通常の再生速度を1とすると、このテンポボリューム102を摺動させた位置に応じて、テンポ即ち再生速度の可変幅を最大±32%の範囲で変化できる。このテンポ調整を行うと、テンポに応じて再生される曲のキー(音程)も変化する。
【0025】
キーコントロールは、テンポを固定して再生される曲のキー(音程)を可変調整する。マイナスキー106またはプラスキー107を押すと、押された回数に応じて所定%単位で調整する方法と、半音単位で調整する方法とがある。
【0026】
図6はBPM機能62の一実施例のブロック図を示す。同図中、低域フィルタ120はデエンファシス機能60から供給されるオーディオデータのうち、バスドラム等の低周波数成分のみを通過させる。図7(A)に実線で示す如き波形の低周波数成分はレベル比較部121で図7(A)に一点鎖線で示す設定検出レベルと比較される。パルス出力部122は上記比較結果に従って、低周波数成分が設定検出レベルを越えたとき値1(ハイレベル)で、低周波数成分が設定検出レベル未満のとき値0(ローレベル)の図7(B)に示す如きビートパルスを生成してメインマイコン12に供給する。図7(A)は図示しやすい方法として、低周波成分を半波整流した図を用いたが、DSPで行う場合はPCMデータの設定検出ビットの有無でビート検出を行う。
【0027】
メインマイコン12ではこのビートパルスの立ち上がりの周期を計測する。なお、演奏される曲によってはバスドラムの刻むビート音は一定周期とは限らず種種のパターンを有するので、メインマイコン12では、同じ繰り返しパターンの周期をビートの周期とみなし、このビートの周期をビート数に換算して、ビート数が1分間に81回から161回までの範囲にあれば、このビート数をBPM値として採用し、このようにして採用した過去数回分のBPM値を平均化して表示部81に表示する。
【0028】
なお、本実施例においては、図4にコントローラを示す2台1組の記録媒体再生装置のうち、先に曲を再生する一方の記録媒体再生装置をマスタープレーヤと呼び、これに連続して曲を再生する他方の記録媒体再生装置をスレーブプレーヤと呼ぶ。
【0029】
図8及び図9は、ビート同期制御処理の一実施例のフローチャートを示す。図8において、まず、ステップS10では、マスタープレーヤで再生中の曲のビートパルス及びBPM値Xを検出する。また、ステップS12では、スレーブプレーヤで上記再生中の曲に連続して再生しようとする曲を前もって再生しビートパルス及びBPM値Yを検出する。なお、検出したそれぞれBPM値はマスタープレーヤ及びスレーブプレーヤの表示部81に表示される。次に、ステップS14でスレーブプレーヤのビートSYNCキー94をオン、またはテンポSYNCキー93をオンとする。
【0030】
次に、ステップS16でマスタープレーヤのメインマイコン12から検出した再生中の曲のBPM値Xを、スレーブプレーヤのメインマイコン12に転送する。これにより、ステップS18でスレーブプレーヤのメインマイコン12は、連続して再生しようとするスレーブプレーヤの曲のBPM値Yと、マスタープレーヤの再生中の曲のBPM値Xとの比率(X/Y)を計算する。
【0031】
次に、ステップS20でスレーブプレーヤのメインマイコン12は、上記比率(X/Y)をスレーブプレーヤのテンポ値(%ではなく実数に換算した値)に乗算し、得られたテンポ値(%ではなく実数に換算した値)で連続して再生しようとする曲の再生を行わせ、スレーブプレーヤの曲のテンポと合わせる。これにより、連続して再生しようとする曲のBPM値Yを、再生中の曲のBPM値Xに合わせ、ステップS14でテンポSYNCキー93がオンされたとステップS21で判別されると、テンポが合ったときステップS23でテンポ同期表示のためテンポSYNCキー93に内蔵されているランプを点灯させる。テンポSYNCキー93がオンされた場合は、ここまでの動作で終了し、ステップS14でビートSYNCキー94をオンとした場合は、ステップS22以降でビートシンク動作で行う。
【0032】
ステップS22でスレーブプレーヤのメインマイコン12は、マスタープレーヤから転送されたビートパルスと、スレーブプレーヤのビートパルスとを比べ、図9のステップS24で両ビートパルスの立ち上がりの時間差が、連続して再生しようとする曲のBPM値Yの逆数であるビート周期の±20%以内であるか否かを判別する。
【0033】
上記時間差がビート周期の±20%の範囲より外にあれば、ステップS26でスレーブプレーヤのビートパルスの立ち上がりが遅れているか否かを判別し、遅れている場合はステップS28でスレーブプレーヤのメインマイコン12は、連続して再生しようとする曲のテンポを一時的に所定変化幅(例えば8%)だけ上昇させることにより、連続して再生しようとする曲のビートパルスの立ち上がりタイミングを、マスタープレーヤから転送されたビートパルスの立ち上がりタイミングに近づけてステップS24に進む。
【0034】
一方、スレーブプレーヤのビートパルスの立ち上がりが進んでいる場合はステップS30でスレーブプレーヤのメインマイコン12は、連続して再生しようとする曲のテンポを一時的に所定変化幅(例えば8%)だけ低下させることにより、連続して再生しようとする曲のビートパルスの立ち上がりタイミングを、マスタープレーヤから転送されたビートパルスの立ち上がりタイミングに近づけてステップS24に進む。
【0035】
更に、ステップ24で時間差がビート周期の±20%以内であれば、連続して再生としてユーザに何ら違和感を抱かせることがないので、ステップS32でスレーブプレーヤのメインマイコン12は、連続して再生しようとする曲のテンポを固定(ロック)し、ステップS34でビートSYNCキー94に内蔵されているランプを点灯させて、マスタープレーヤで再生中の曲と、スレーブプレーヤで連続して再生しようとする曲とのビート同期が取れたことを表示してステップS24に進む。
【0036】
次に、テンポボリュームを摺動させたとき、BPM値の自動計測を中止し、テンポボリュームの調整可変幅により、BPM値を補正して表示する方法について説明する。
【0037】
図10は、テンポ可変時のBPM表示処理の一実施例のフローチャートを示す。図10において、まず、ステップS40で、現在再生中の曲から検出したBPM値が表示部81に表示されているか否かを判別する。表示されてない場合にはステップS42で現在再生中の曲のBPM値を検出してステップS44に進む。一方、表示されている場合には直接ステップS44に進む。
【0038】
ステップS44でユーザがテンポボリューム102を所望の位置に摺動させるとメインマイコン12はテンポボリューム102の摺動位置に応じて、現在再生中の曲のテンポ(再生速度)を可変調整する。次に、ステップS46に進み、BPM機能62及びメインマイコン12でBPM値を計測している場合はこの計測を中止し、テンポボリューム102を摺動させる前の位置から摺動させた後の位置までの調整可変幅(%)を算出する。例えばテンポボリューム102を−8%の位置から−16%の位置まで可変調整した場合には、調整可変幅は−8%である。
【0039】
この後、ステップS48で計測を中止したときのBPM値を初期BPM値として、次式によりテンポコントロールによる新たなBPM値を算出する。
【0040】
新たなBPM値=初期BPM値+(初期BPM値×調整可変幅/100)
そして、ステップS50でこの新たなBPM値を表示部81に表示して、この処理を終了する。
【0041】
このように、再生される曲の速度を可変調整したとき、その可変調整の割合に応じて、表示する単位時間当たりのビート数を補正するため、記録媒体から再生される曲の単位時間当たりのビート数を表示でき、再生される曲の速度を可変したとき、速度の可変から遅れることなく速度の可変によって変化する単位時間当たりのビート数を表示することができる。特に、2台の記録媒体再生装置でビート同期制御処理をテンポボリューム102を用いて手動で行うような場合に、テンポを可変すると遅れなく補正されたBPM値が表示されるので、ビート同期制御処理を簡単かつ手早く行うことができる。
【0042】
なお、BPM値を自動計測ではなく、TAPキー91を用いて手動で計測する場合でも、ステップS40で表示部81にBPM値が表示されていないときは、ステップS42において、ユーザが曲の拍に合わせてTAPキー91を叩き、最初にTAPキー91が叩かれてオンした時点からメインマイコン12のタイマで所定時間(例えば12秒)内にTAPキー91がオンした回数を計数し、その回数を1分に換算した値をBPM値として表示部81に表示することにより、ステップS44以降と全く同様の効果を得ることができる。
【0043】
なお、上記実施例では記録媒体としてCDを用いているが、CDの代わりにDVD(ディジタル・バーサタイル・ディスク)やMD(ミニディスク)やフラッシュメモリ等の他の記録媒体を使用するものであっても良く、上記実施例に限定されない。
【0044】
なお、テンポ機能54が請求項記載の速度調整手段に対応し、メインマイコン12及びBPM機能62がビート検出手段に対応し、表示部81がビート数表示手段に対応し、ステップS40〜S50がビート数補正手段に対応する。
【0045】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1に記載の発明は、曲の速度を可変調整したとき、その可変調整の割合に応じて、表示する単位時間当たりのビート数を補正するため、記録媒体から再生される曲の単位時間当たりのビート数を表示でき、再生される曲の速度を可変したとき、速度の可変から遅れることなく速度の可変によって変化する単位時間当たりのビート数を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録媒体再生装置の一実施例のブロック構成図である。
【図2】DSP14の機能ブロック図である。
【図3】DSP18,26の機能ブロック図である。
【図4】2台1組の本発明の記録媒体再生装置のコントローラユニット40の平面図である。
【図5】EEPROM34のメモリ構成を示す図である。
【図6】BPM機能62の一実施例のブロック図である。
【図7】BPM機能62を説明するための信号波形図である。
【図8】ビート同期制御処理の一実施例のフローチャートである。
【図9】ビート同期制御処理の一実施例のフローチャートである。
【図10】テンポ可変時のビート表示処理の一実施例のフローチャートである。
【符号の説明】
10 CD再生部
12 メインマイコン
14 データメンテナンス用DSP14
16,20,28 DRAM
18 CD音エフェクト用DSP18
22,30 D/Aコンバータ
26 サンプラーエフェクト用DSP26
32 EPROM
34 EEPROM
36 クロックジェネレータ
40 コントローラユニット
42 マイコン
44 ディスプレイ
46 操作部
62 BPM機能

Claims (1)

  1. 記録媒体から再生される曲の速度を可変調整する速度調整手段を有する記録媒体再生装置において、
    前記記録媒体から再生される曲の単位時間当たりのビート数を検出するビート検出手段と、
    前記ビート検出手段で検出された単位時間当たりのビート数を表示するビート数表示手段と、
    前記速度調整手段で前記曲の速度を可変調整したとき、その可変調整幅を算出する速度調整幅算出手段と、
    前記速度調整幅算出手段で算出された可変調整幅と前記ビート数表示手段が表示している単位時間当たりのビート数とから、新たな単位時間当たりのビート数を算出するビート算出手段とを有し、
    前記ビート算出手段で算出された新たな単位時間当たりのビート数を前記ビート数表示手段に表示することを特徴とする記録媒体再生装置。
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