JP3870588B2 - 電気光学装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電気光学装置の製造方法に係り、特に、投射型表示装置のライトバルブとして用いられる液晶装置の構成として好適な製造技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プロジェクタなどの投射型表示装置には、所定の画像を形成するために光変調用の液晶パネルが用いられる場合がある。この場合、光源から液晶パネルに光を当てるための集光光学系と、液晶パネルを透過した光をスクリーンなどの投射面に投射し、拡大画像を形成するための拡大投射光学系とが設けられ、集光光学系によって集光された光が液晶パネルを透過して所定の画像が形成され、これが拡大投射光学系によって前方に投射される。
【0003】
投射型表示装置内においては、液晶パネルが合成樹脂などにより形成されたケース体に収容された状態で固定される。このケース体(パネル取付枠)は、装置内に設けられた設置部に対してネジ止めや接着などで固定されるようになっている。液晶パネルには例えばフレキシブル配線基板などが導電接続され、装置内に設けられた制御系に接続される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、投射型表示装置に用いる液晶パネルにおいては、フォーカス面に近いパネル基板の外面に傷や塵が付くことにより投射画像の表示品位が低下したり、液晶パネルの過熱により表示品位が悪化する場合があるため、パネル基板の外面上に透明接着剤により別の透明基板を面接着し、基板表面を液晶層から離反させるとともに液晶パネルの熱容量を増加させて画質の劣化を回避する方法について本願発明者は先に出願している。
【0005】
この方法を用いた製造工程においては、図8に示すように、まず、透明基板31を図示しない治具により位置決めした状態で、その表面上の略中央部に透明接着剤30を滴下し(a)、その上に素子基板11及び対向基板12を備え、両基板の間に液晶層を封入した液晶パネル10を被せるようにして面接着する。このとき、透明接着剤30を周囲に押し広げるとともに透明接着剤30に混入した気泡を外側へ押し出すために、液晶パネル10を手指などにより透明基板31上にて円を描くように回転させながら加圧する。気泡が外側に透明接着剤とともに押し出されると、液晶パネル10を位置決めし、この液晶パネル10の上部にある対向基板12の外面の略中央部に透明接着剤30を滴下する(b)。そして、液晶パネル10の上から透明基板32を重ね合わせて面接着する。このときの接着作業は上記と同様である。その後、基板間からあふれ出た余分の透明接着剤30を図示しない吸引機により吸引除去する。その後、パネル取付枠40に形成された収容部41の内側に接着剤を塗布して上から被せ、ひっくり返して(d)に示す状態とする。最後に、パネル取付枠40の嵌合突起43に嵌合する嵌合部62を備えた保持板60を装着する(e)。
【0006】
この場合、透明接着剤を介してパネル基板と別の透明基板とを接着する場合、透明接着剤中に気泡が混入すると製品不良となるため、透明接着剤を多めに用いて手作業により基板を動かしながら気泡を外部へと追い出し、あふれ出た透明接着剤を吸引除去するという作業が必要となり、作業に熟練を要するとともに時間がかかることから、生産性を向上させることが困難であり、製造コストの低減も難しいという問題点がある。なお、上記の透明接着剤の吸引除去に際しては吸引ノズルをパネルに近づける必要があるため、例えばパネル内に画素のトランジスタとともに一緒に作り込まれているドライバ部を破壊してしまう恐れもある。
【0007】
また、透明接着剤として硬化後も流動性を有する材質のものを用いるため、接着時に溢れだした透明接着剤を上記のように吸い取り除去したとしても、製造工程中に透明接着剤が流れ出てケース体の表面などに付着し、取り扱いが困難になるとともに液晶パネルの光透過部分に透明接着剤が付着して製品不良が発生するなどという問題点もある。
【0008】
そこで本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、上記の液晶パネルのように、ケース体に収容される電気光学パネルを備えた電気光学装置の製造方法において、製造工程全体を見直すことによって微妙な手作業をなくし、容易かつ確実に製造組立することができる製造技術を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明が講じた手段は、第1基板と第2基板との間に電気光学物質が挟持されてなる電気光学パネルを有し、前記第1基板と前記第2基板の少なくともいずれか一方の基板の外面上に接着剤により第3基板を面接着してなる電気光学装置の製造方法であって、前記電気光学パネルと前記第3基板とを前記接着剤を介して貼着する工程、前記電気光学パネル及び前記第3基板に加圧加熱処理を施して気泡を除去する加圧加熱処理工程、及び前記加圧加熱工程の後に前記接着剤を硬化処理する硬化処理工程を含んでなることを特徴とする。好ましくは、前記接着剤は加熱硬化型であり、加熱時に一旦粘度が低下する特性を具備することを特徴とする。さらに好ましくは、前記加圧加熱処理工程を前記硬化処理工程より低い温度で行うことを特徴とする。
【0010】
この手段によれば、透明接着剤の接着層に気泡が混入していても加圧加熱処理によって気泡を除去することができる。
【0016】
また、前記接着剤は硬化後も弾性を有することが好ましい。
【0017】
また、前記接着剤の硬化後の針入度は60以上90未満であることが望ましい。
【0018】
また、前記接着剤の厚みは5〜30μmであることが望ましい。
【0019】
また、前記接着剤の供給量を、接着単位面積(cm)当たり約0.75〜1.75μlとすることが好ましい。このようにすると、接着剤の不足や過剰を来すことがなく、製品不良の発生を低減でき、接着剤のはみ出し分の除去作業も不要になる。
【0020】
また、前記加圧加熱処理は、約2〜5kg/cmの圧力下において約60〜90℃の温度で行うことが好ましい。この条件で加圧加熱処理を行うことにより、気泡を完全に除去することができる。
【0023】
なお、上記各手段において、接着剤の供給量を、不足も過剰も来さないように最適化するように設定することにより、製品の不良率を低減でき、接着剤の除去作業も不要にすることができる。
【0024】
上記電気光学パネルとしては液晶パネル、EL(エレクトロルミネッセンス)パネルなどがある。また、上記接着剤としては、透明接着剤であることが好ましく、特に液晶パネルの場合には第1基板と第2基板の少なくとも一方、及び第3基板は透明であることが好ましい。
【0025】
さらに、本願に記載された他の発明としては、第1基板と第2基板との間に電気光学物質を挟持してなる電気光学パネルをケース体に収容してなり、前記第1基板と前記第2基板の少なくとも一方の基板の外面上に透明接着剤により透明な第3基板を面接着してなる電気光学装置の製造方法であって、前記ケース体に前記電気光学パネルと前記第3基板を入れ、その後、第4基板を前記透明接着剤を介して重ね合わせて貼着し、しかる後に、前記透明接着剤を硬化処理することを特徴とする電気光学装置の製造方法である。この方法についても、上記各限定事項をそれぞれ付加することが好ましい。
【0026】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る実施形態について詳細に説明する。図1(a)〜(e)並びに図2(a)及び(b)は、本発明に係る電気光学装置としての液晶装置の製造方法の実施形態を示すための工程説明図である。図1(a)に示すパネル取付枠40は、底部に開口部を備えた収容部41を有するトレイ状のケース体であり、合成樹脂などにより形成されている。パネル取付枠40の外側面には対向する位置に一対の嵌合突起43が形成されている。このパネル取付枠40の段差部には、硬化後にも弾性を有するゴム系などの接着剤49を塗布する。その後、透明基板32を図1(b)に示すように収容部41の底部に嵌合させるように導入する。
【0027】
次に、上記透明基板31の上面の略中央部に透明接着剤30を滴下し、図1(c)に示すように、素子基板11と対向基板12とが貼り合わせられ、その間に図示しない液晶層が封入された液晶パネル10を透明基板32の上に重ね合わせ、貼り合わせる。このとき、素子基板11は段差面上の上記接着剤49と接触し、パネル取付枠40に接着される。そして、さらに液晶パネル10の上部にある素子基板11の外面上の略中央部に透明接着剤30を滴下する。
【0028】
さらに、図1(d)に示すように素子基板11の外面上に透明基板31を重ね合わせ、貼り合わせる。その後、嵌合突起43に嵌合可能な嵌合部62を備えた保持板60を装着し、収容部41の導入部を閉鎖する。なお、保持板60は液晶パネル10の作用領域(光透過領域)に対応する開口部を備えている。
【0029】
以上のようにして形成した組立体を複数一括して加圧加熱容器に導入し、図2(a)に示すように、容器内の気圧を約3kg/cmとなるようにして周囲から加圧しながら、60℃で6分間加熱した。透明接着剤の特性にもよるが、本実施形態においては加圧力は約2〜5kg/cmの範囲であることが好ましく、特に約3〜4kg/cmであることが望ましい。温度は約60〜90℃の範囲内であることが好ましく、特に約60〜80℃の範囲内であることが望ましい。この温度範囲であれば液晶に支障を与えることもない。最後に、図2(b)に示すように、加熱炉内において約80℃で3時間以上加熱し、透明接着剤30を加熱硬化させる。
【0030】
本実施形態においては、上述のように、液晶パネル10の素子基板11の外面上には透明基板31を透明接着剤30によって面接着し、対向基板12の外面上には透明基板32を透明接着剤30によって面接着する。透明基板31は素子基板11とほぼ等しい光屈折率を備えたものであり、好ましくは素子基板11と全く同じ材質により形成される。透明基板32もまた対向基板12とほぼ等しい光屈折率を備えたものであり、好ましくは対向基板12と全く同じ材質により形成される。
【0031】
透明接着剤30としては、上記素子基板11と透明基板31とを面接着する場合には素子基板11及び透明基板31とほぼ等しい光屈折率を備え、硬化後において透明な接着剤が用いられる。また、対向基板12と透明基板32とを面接着する場合にも同様に対向基板12及び透明基板32とほぼ等しい光屈折率を備え、硬化後において透明な接着剤が用いられる。
【0032】
上記透明基板31,32としては、素子基板11、対向基板12が石英基板(光屈折率=1.46)であれば同様の石英基板を用いることによって光屈折率を一致させることができる。また、透明接着剤30としては、上述のように石英基板を用いる場合には光屈折率が1.46となるように調製したシリコン系接着剤やアクリル系接着剤を用いることができる。
【0033】
もちろん、素子基板11、対向基板12がネオセラムなどの屈折率が1.54の高耐熱ガラス板であれば、透明基板31,32においても同じ材質の高耐熱ガラス板を用いればよい。また、透明接着剤30についても、上記シリコン系接着剤やアクリル系接着剤を屈折率が1.54になるように調製することができる。
【0034】
本実施形態では、素子基板11、対向基板12として、それぞれ1.2mm厚の石英基板、1.1mm厚の石英基板を用い、透明基板31,32としては、1.1mm厚の石英基板を用いている。また、透明接着剤30の厚さについては、5〜30μmの範囲とすることが好ましい。特に、接着剤の厚さを5μm以上とすることによって基板の傷や塵埃を透明接着剤により隠すことができる。また、10μm以下にして、接着強度を十分高いものとすることができる。
【0035】
上記液晶パネルに透明基板31,32を面接着する工程においては、透明基板31,32の内面と、素子基板11、対向基板12の外面の双方に透明接着剤30を滴下、塗布した後、透明接着剤30同士を最初の接触点として2枚の基板を重ね合わせ、かつ、双方を押し付けることにより、基板間で透明接着剤30を押し広げ、しかる後に透明接着剤30を硬化させると、透明接着剤30の内部に気泡が残りにくくなる。なお、この方法を採用しない場合には、透明接着剤30は一方の基板の略中心部に1カ所だけ配置し、貼り合わせにより広げていくことが好ましい。
【0036】
ここで、上記透明接着剤は硬化後にも弾性を有していることが好ましい。透明接着剤の硬化後の針入度が90以上であれば硬化時に接着剤が基板上から流れてしまい、適量の接着剤を基板上に保持することができない。また、針入度が60未満であれば接着剤硬化時の応力を吸収することができず、基板間に歪みが発生してしまう。したがって、透明接着剤は硬化後の針入度が60以上90未満であることが好ましい。
【0037】
本実施形態では、パネル取付枠40の内部にて上記透明基板31,32と液晶パネル10との貼り合わせを行うため、従来のように別の治具によって位置決めしながら貼り合わせを行う手間がなくなり、しかも、貼り合わせ後にパネル取付枠40に導入する手間も必要なくなる。したがって、製造工程が簡易になり、製造時間の短縮、熟練技能の必要性も低減される。
【0038】
また、透明接着剤30の硬化前に加圧加熱処理を施すことによって気泡が押し出され、気泡の混入がなくなるため、不良品の発生を抑制することができるとともに製造も容易になる。ここで、加圧加熱処理においては、透明接着剤30をある程度加熱するとともに加圧して気泡を基板間から外部へと押し出す効果がある。特に、本実施形態に用いた透明接着剤は、加熱硬化型であるにも拘わらず硬化過程の初期において一旦粘度が低下する特性を有しており、このために適度な加熱により特に高い脱泡効果が得られる。また、本実施形態の場合、加圧加熱処理は、気泡を外部へと押し出した後に熱硬化によって透明接着剤が硬化し粘度が増大するため、一旦排除した気泡を加圧除去後に再び取り込む恐れも少なくなる。なお、本実施形態の透明接着剤では、60℃程度の加熱でも30分程度経過するとはっきりと硬化し始めることが判明している。
【0039】
加圧加熱処理においては、上記の透明接着剤の熱硬化性により、その後の加熱硬化よりもやや低い温度で加熱することが好ましい。また、加圧加熱処理後にそのままの環境で、すなわち同じ装置内において透明接着剤の熱硬化処理に移行することも可能である。この場合、加圧加熱処理から硬化処理への移行時に加熱温度をやや高めることが好ましく、また、同移行時に加圧状態を解除してもよく、或いは、解除せずにそのまま加圧しつづけてもよい。加圧加熱処理から硬化処理への移行を連続的に行うことにより、製造時の手間を低減することができ、図8に示す比較例において行われていた硬化処理とほとんどかわらない工程で加圧加熱処理も行うことができる。
【0040】
(液晶パネルの内部構造) 次に、本実施形態における上記液晶パネル10の内部構造について簡単に説明する。液晶パネルのより詳細な構造を示すものが図5及び図6である。なお、本実施形態では、後述する液晶プロジェクタの側に偏光板が設置されているため、偏光板は液晶パネルには貼着されていない。素子基板11の内面上には配線層、画素電極、TFTなどのアクティブ素子などが公知のパターンにて形成されており、その上に配向膜が被着される。配向膜は所定方向にラビング処理を施される。一方、対向基板12の内面上には画素電極に対向する対向電極が形成され、その上に同様の配向膜が形成され、同様にラビング処理が施される。このように形成された素子基板11と対向基板12はシール材14を介して貼り付けられる。シール材14としては多くの場合、光硬化性樹脂などが用いられ、素子基板11と対向基板12との間隔を所定値(3〜10μm程度)に保持可能になる程度にアライメントをし、光照射によりシール材を硬化する。その後に、真空中にてシール材14の内側にその開口部14aから液晶が注入される。液晶注入後、両基板の平行度が確保された状態で開口部14aが樹脂からなる封止材15によって封止され、液晶セルが完成する。より面積の大きな素子基板11の内面上には予め所定の外部配線パターン11aあるいは画素のスイッチング用のトランジスタ(図示せず)等が形成されており、この外部配線パターン11aあるいはトランジスタとともにドライバ部17及び18が一緒に作り込まれている。また、素子基板11の一辺側端部には外部端子19を多数配列させた外部端子部11bが形成されており、この外部端子部11bには、フレキシブル配線基板16の接続部が異方性導電膜などを介して導電接続される。なお、遮光膜12aは対向基板12の内面上にCr等の金属により形成されたものである。
【0041】
(投写型表示装置の構造)
本実施形態の上記電気光学装置は、投射型表示装置の内部において液晶ライトバルブとして取り付けることが可能である。例えば、図7に示す投射型表示装置である液晶プロジェクタの内部に配置するものである。以下図7を参照して液晶プロジェクタについて簡単に説明する。図7は投射型表示装置の要部を示す概略構成図である。図中、110は光源、113,114はダイクロイックミラー、115,116,117は反射ミラー、118は入射レンズ、119はリレーレンズ、120は出射レンズ、122,123,124は液晶光変調装置、125はクロスダイクロイックプリズム、126は投射レンズを示す。光源110はメタルハライド等のランプ111とランプの光を反射するリフレクタ112とからなる。青色光・緑色光反射のダイクロイックミラー113は、光源110からの光束のうちの赤色光を透過させるとともに、青色光と緑色光とを反射する。透過した赤色光は反射ミラー117で反射されて、赤色光用液晶光変調装置122に入射される。一方、ダイクロイックミラー113で反射された光のうち緑色光は緑色光反射のダイクロイックミラー114によって反射され、緑色光用液晶光変調装置123に入射される。一方、青色光は第2のダイクロイックミラー114も透過する。青色光に対しては、長い光路による光損失を防ぐため、入射レンズ118、リレーレンズ119、出射レンズ120を含むリレーレンズ系からなる導光手段121が設けられ、これを介して青色光が青色光用液晶光変調装置124に入射される。各光変調装置により変調された3つの色光はクロスダイクロイックプリズム125に入射する。このプリズムは、4つの直角プリズムが貼り合わされ、その内面に赤色を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に形成されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成されて、カラー画像を表す光が形成される。合成された光は、投射光学系である投射レンズ126によってスクリーン127上に投射され、画像が拡大されて表示される。
【0042】
次に、上記実施形態における特に好ましい態様として、上記透明接着剤30の使用量を制御した場合について説明する。上記実施形態では、液晶パネル10と透明基板31,32との面接着に用いる透明接着剤30の量については特に言及していないが、透明接着剤30の量が多すぎると透明接着剤が液晶パネル10と透明基板31,32との接着面から外側に大きく溢れ、パネル取付枠40内にしみだす。この場合、図3に示すようにパネル取付枠40の内側に透明接着剤を溜める溝46,47を形成したり、部分的に液晶パネル10との水平方向の間隔を広げた拡幅部48を形成したりすることによりパネル取付枠40の外部への漏洩を抑制することができる。
【0043】
ところが、図3に示す構造により透明接着剤を保持できる量には限界があり、さらに、上述の接着剤49も存在していることから、パネル取付枠40の形状のみで透明接着剤30の漏洩を完全に防止することは困難である。透明接着剤30がパネル取付枠40の外部に漏れたり、パネル取付枠40の外面に付着したりすると、製造工程中に透明接着剤が装置や作業員に付着することがあり、べたついて取扱性が悪くなるとともに、最悪の場合、直接若しくは間接的に透明基板31,32の光透過領域内の外面上に透明接着剤が付着して製品不良になることも考えられる。
【0044】
このようなことを防止するには、上述の貼り合わせ工程後に透明接着剤を吸引除去する方法も考えられるが、この場合には作業が繁雑になるとともに液晶パネルなどの微細構造を損傷してしまう恐れも高い。そこで、本実施形態では、液晶パネル10と透明基板31,32との貼り合わせ前に透明接着剤30の量を予め制御して溢れだしが極力生じないようにしている。もちろん、透明接着剤30の量が少な過ぎれば、液晶パネル10の光透過領域内における透明基板31,32との間に透明接着剤の存在しない部分が発生し、製品不良になってしまうので、透明接着剤30の量は多くても少なくても支障がある。
【0045】
図4は、上記の製造工程において透明接着剤30の量を変えて接着剤のはみ出しと不足による問題発生率を測定したものである。この図から明らかなように、透明接着剤30の接着面に対する単位面積当たりの量が0.75〜1.75μl/cmの範囲内であればほとんど問題がないことがわかる。これに対して、図8に示す比較製法においては、透明接着剤を溢れさせて気泡を外部へ出さなければならないため、図4の点線で示すように透明接着剤30の量を上記範囲を越えた値以上にしなければならず、したがって、透明接着剤の溢れを回避することはできない。
【0046】
本実施形態では、上述の加圧過熱処理によって気泡をなくすことができるので、透明接着剤30を余分に用いる必要はなく、透明接着剤30の使用量を上記の範囲内の量とすることによって透明接着剤30の不足及び過剰を防止することができるから、パネル取付枠などのケース体の外部に透明接着剤が漏れ、取扱性を悪化させたり、製品不良を招くことを防止することができる。
【0048】
また、加圧加熱処理によって透明接着剤の接着層に気泡が混入していても気泡を除去することができるとともに、加圧加熱処理は装置の組立が終わった後にまとめて行うことができるので、迅速かつ容易に製造でき、製造効率を高めることが可能であり、製造コストも低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気光学装置の製造方法の実施形態を示す工程説明図(a)〜(e)である。
【図2】同実施形態を示す工程説明図(a)及び(b)である。
【図3】同実施形態におけるケース体の構造例を示す模式的な概略断面図である。
【図4】同実施形態における透明接着剤の使用量に起因する問題発生率を示すグラフである。
【図5】同実施形態に用いる液晶パネルの構造を示す透視平面図である。
【図6】同実施形態に用いる液晶パネルの概略断面図である。
【図7】同実施形態の液晶装置を用いた投射型表示装置の内部構造を示す横断面図である。
【図8】液晶装置の製造方法の比較例を示す工程説明図(a)〜(e)である。
【符号の説明】
10 液晶パネル
11 素子基板
12 対向基板
30 透明接着剤
31,32 透明基板
40 パネル取付枠
60 保持板

Claims (9)

  1. 第1基板と第2基板との間に電気光学物質が挟持されてなる電気光学パネルを有し、前記第1基板と前記第2基板の少なくともいずれか一方の基板の外面上に接着剤により第3基板を面接着してなる電気光学装置の製造方法であって、
    前記電気光学パネルと前記第3基板とを前記接着剤を介して貼着する工程、前記電気光学パネル及び前記第3基板に加圧加熱処理を施して気泡を除去する加圧加熱処理工程、及び前記加圧加熱処理工程の後に前記接着剤を硬化処理する硬化処理工程を含んでなることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  2. 請求項1において、前記接着剤は加熱硬化型であり、加熱時に一旦粘度が低下する特性を具備することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  3. 請求項2において、前記加圧加熱処理工程を前記硬化処理工程より低い温度で行うことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項において、前記接着剤は硬化後も弾性を有することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項において、前記接着剤の硬化後の針入度は60以上90未満であることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項において、前記接着剤の厚みは5〜30μmであることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  7. 請求項5又は請求項において、前記接着剤の供給量を、接着単位面積(cm)当たり約0.75〜1.75μlとすることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  8. 請求項1において、前記加圧加熱処理は、約2〜5kg/cmの圧力下において約60〜90℃の温度で行うことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  9. 請求項1において、前記加圧加熱処理と前記硬化処理とを同じ処理装置内にて連続して行うことを特徴とする電気光学装置の製造方法。
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