JP3866910B2 - ラッチ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、映像を表示する表示部を回動可能に収納する表示装置に用いられるラッチ装置に関し、特に人を乗せて運ぶ移動体、例えば旅客機等の天井部内に設けられる表示装置に用いられ、表示装置本体に収納される表示部を固定するラッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、旅客機、列車等の移動体には乗客に音楽や映像などの娯楽を提供するエンターテイメントシステムを設置したものが普及している。以下、旅客機のエンターテイメントシステムにおいて映像を表示する表示装置であるLCDモニター(液晶表示装置)を例にとって説明する。
【0003】
図6は旅客機における天井部2の荷物棚5の下部にLCDモニター1を配設した状態を示す斜視図である。図6の(a)はLCDモニター1の表示部6が収納された状態を示し、(b)は表示装置本体4に収納された表示部6が回動して開かれた展開状態(使用状態)を示す。
図6に示すように、LCDモニター1は、旅客機の天井部2、特に荷物棚5の下部に配置されており、表示装置本体4と、収納式の表示部6と、この表示部6を操作する開閉操作部7とを有している。表示部6には平面パネル表示手段であるLCD(液晶ディスプレイ)8が設けられており、LCD8は開閉操作部7により最適な画面角度となるように保持される。使用状態において、図示されていない手段により表示装置本体4の内部はカバー9により覆われており、ゴミやホコリなどの侵入が防止されている。
上記のように構成されたLCDモニター1には、表示部6が収納状態のとき離着陸時の衝撃などにより飛び出すのを防止するためラッチ装置が設けられている。
【0004】
次に、従来のラッチ装置について添付の図面を参照して説明する。図7は上記のように構成されたLCDモニター1に設けられた従来のラッチ装置の動作を示している。図7に示した従来のラッチ装置30は、LCDモニター1の表示装置本体4に設けられ、表示装置本体4に収納された表示部6と係合して、表示部6の不要な展開動作を防止している。図7において、(a)は係合状態を示し、(b)は展開途中の状態を示している。また、図7の(c)と(d)は収納途中状態を示している。
【0005】
以下、図7に示す動作順序に従って従来のラッチ装置の動作を説明する。図7の(a)は、表示部6が表示装置本体4に収納されている状態を示しており、ラッチ装置30のロータリーシャフト34の係合突起36が表示部6の側面に形成された凹部60に係合している。ロータリーシャフト34はロータリープレート32と組み合わされて、軸35を中心に回動可能に構成されている。ロータリーシャフト34はロータリープレート32に対して多少屈曲する弾性体の板バネ37により保持されている。ロータリーシャフト34の係合突起36が表示部6の凹部60に嵌合している時、ロータリープレート32の側面に形成された穴にスライドシャフト33が挿入されるよう構成されている。この結果、ロータリープレート32は回転が禁止され、係合突起36と凹部60との係合状態は保持される。この結果、衝撃などにより表示部6が表示装置本体4から飛び出すことは防止される。
【0006】
図7の(b)は、表示部6が表示装置本体4に対して回動して開く展開動作している状態を示している。表示部6を回動して開く展開動作させるために装置外部に設けられたマイコン(マイクロコンピュータ)からの展開指令により、開閉操作部7(図6)はプランジャー38に対する直流電流を制御している。プランジャー38に直流電流が流れると、スライドシャフト33がロータリープレート32の穴から外れる。この結果、ロータリーシャフト34とロータリープレート32は一体的に軸35を中心にして回転可能な状態となる。従って、表示部6の展開動作によりロータリーシャフト34は回転し、係合突起36は凹部60から外れる。
【0007】
表示部6と係合突起36が接触しない状態となったとき、ロータリーシャフト34とロータリープレート32はスプリング31により押圧されて、図7の(a)に示す位置に復帰する。この時、プランジャー38には直流電流が流れておらず、図示しないスプリングによりスライドシャフト33は元の位置に移動している。従って、復帰したロータリープレート32の側面に形成された穴にはスライドシャフト33が挿入され、再び互いに嵌合状態となる。このように、ロータリープレート32の穴にスライドシャフト33が挿入されている時、ロータリーシャフト34の係合突起36は、図7において反時計方向に約40度回転可能に、板バネ37より保持される。
【0008】
上記のように、表示部6の収納状態においてはロータリープレート32の穴にスライドシャフト33が挿入されているため、ロータリーシャフト34の係合突起36は図7において時計方向には回動しない。なお、この収納状態において、係合突起36は図7において反時計方向には回動可能であるが、表示部6の上方には表示装置本体4が配設されているため、これ以上回動することはない。
図7の(c)と(d)は表示部6を収納するときの状態を示している。このとき、ロータリーシャフト34の係合突起36は、表示部6に接触して反時計方向に回転する。そして、ロータリーシャフト34の係合突起36が表示部6の凹部60と係合した時点で、板バネ37により係合突起36は元の位置に復帰し、表示部6は表示装置本体4の内部に確実に収納され保持される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように構成された従来のラッチ装置は、ロータリーシャフト34を回転させて表示部6の凹部60に係合突起36を係合させる構造であるため、係合突起36の形状に対して表示部6の凹部60の寸法を大きくし、互いの間には隙間が必要であった。この結果、従来のラッチ装置においては、衝撃時などに収納状態の表示部6がその隙間分だけがたつくという問題があった。また、プランジャー38の駆動軸とスライドシャフト33がその駆動方向に直線的に接続されているため、装置が大型化するという問題があった。さらに、従来のラッチ装置は部品点数が多く、かつ複雑な形状の部品が多いため、装置が高額化するという問題があった。
本発明は、上記の問題を解決することを課題として、収納状態において表示部と表示装置本体に設けたラッチ装置が確実に嵌合されてがたつくことがなく、ラッチ装置を組み込んだ表示装置を小型化することができ、部品点数の少ない、単純な形状の部品により構成されたラッチ装置を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係るラッチ装置は、移動体の天井部等に設けられた表示装置本体と前記表示装置本体から展開可能に収納される表示部とを有する表示装置、
前記表示装置本体に固定され、入力された信号に基づきアクチュエータ部を駆動するプランジャー部、
前記アクチュエータ部の駆動により屈曲される押圧手段、
前記押圧手段の屈曲により移動が制限されるスライド手段、及び
前記スライド手段の移動に伴い、前記表示装置本体に収納された表示部の方向に突出するラッチ部、を具備し、
前記ラッチ部が上ラッチと下ラッチとを有し、前記上ラッチと前記下ラッチがボールを介して互いに係合されて連動するよう構成され、前記上ラッチと前記下ラッチに前記表示部の凹部と嵌合する突起部がそれぞれ形成され、前記下ラッチに前記スライド手段の端部と当接する斜面部が形成され、前記ラッチ部が前記スライド手段の移動に伴い前記上ラッチと前記下ラッチが応動するよう構成されている。上記のように構成された本発明のラッチ装置は、部品点数が少なく、単純な形状の部品により構成されており、収納状態において表示部と表示装置本体が確実に嵌合することができ、当該ラッチ装置を組み込んだ表示装置を小型化することができる。
【0011】
また、本発明のラッチ装置は、上記のように構成されているため、表示部が表示装置本体に収納されているとき、ラッチ部の先端が表示部の凹部に嵌合しているため、振動や衝撃などにより表示部が表示装置本体が設けられている天井部等より飛び出すのが防止されており、モータなどの駆動手段により表示部が展開されて任意の角度に開口するとき、または開口状態からスプリングなどの弾性手段により表示部を収納するとき、ラッチ部は押し込まれる状態になり、表示部の動作を妨げることがない。
【0012】
また、本発明のラッチ装置は、前記上ラッチにおいて前記ボールと係合する穴が前記ラッチ部の突出方向に延びた長穴に形成され、前記下ラッチにおいて前記ボールと係合する穴が前記ボールの転動を禁止する丸穴に形成され、上ラッチが突出方向と反対方向に移動するとき下ラッチも水平移動し、下ラッチが突出方向と反対方向に移動するとき前記上ラッチが前記下ラッチの所定距離移動後に移動を開始するよう構成されている。このように構成されているため、本発明のラッチ装置は、単純な形状の部品によりモータなどの駆動手段により表示部が任意の角度に開口するとき、その表示部の動作を妨げることがなく、開口状態からスプリングなどの弾性手段により表示部を表示装置本体のある天井部内に収納するときのもその動作を妨げることがない。
【0013】
また、本発明のラッチ装置は、前記表示部が前記表示装置本体に収納されているとき、前記上ラッチと前記下ラッチのそれぞれの突起部が前記表示部の凹部に嵌合し、前記上ラッチが前記スライド手段により移動が禁止されており、且つ前記下ラッチの斜面部がスライド手段の端部に接触するよう構成されている。このように構成されているため、本発明のラッチ装置は、ラッチ部の突出部と表示部の凹部が嵌合している時の隙間(ガタツキ)を小さくすることができる。
【0014】
また、本発明のラッチ装置は、前記表示部が前記表示装置本体から展開されたとき、前記プランジャー部により前記アクチュエータ部が駆動され、板バネで構成された前記押圧手段によるスライド手段の固定状態を解除して前記スライド手段を移動可能状態として、前記上ラッチの突出方向と反対方向への移動を可能とするよう構成されている。このように構成されているため、本発明のラッチ装置は、単純な形状の部品によりモータなどの駆動手段により表示部が任意の角度に開口するときは表示部の展開動作を妨げることがない。
【0015】
また、本発明のラッチ装置は、前記表示部が前記表示装置本体に収納されるとき、前記表示部が前記下ラッチに当接して前記下ラッチが押し込まれ、前記下ラッチの移動により前記スライド手段が駆動されて前記スライド手段の端部が前記上ラッチと接触し、前記上ラッチが突出方向と反対方向への移動を可能とするよう構成されている。このように構成されているため、本発明のラッチ装置は、表示部を表示装置本体に収納するときラッチ部が表示部の動作を妨げることがなく、確実に収納可能である。
【0016】
さらに、本発明のラッチ装置は、前記アクチュエータの移動方向と前記スライド手段の移動方向が実質的に直交するよう前記プランジャー部と前記スライド手段が配置されている。このように構成されているため、本発明のラッチ装置は、当該ラッチ装置を組み込んだ表示装置本体の奥行を小さくすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るラッチ装置の好ましい実施の形態を添付の図面に用いて説明する。本実施の形態において説明するラッチ装置は、旅客機の天井部に配置され、映像を表示する表示装置であるLCDモニター(液晶表示装置)に用いられる。従って、本実施の形態のラッチ装置は前述の図6に示した従来の表示装置と同様の状況で用いられるため、図6で用いた表示装置の符号を参照して本実施の形態のラッチ装置について説明する。
【0018】
図6に示したように、表示装置であるLCDモニター1は、旅客機の天井部2、特に荷物棚5の下部に配置されており、表示装置本体4と、表示装置本体4に収納可能に構成された表示部6と、この表示部6を開閉駆動する開閉操作部7とを有している。表示部6には平面パネル表示手段であるLCD(液晶ディスプレイ)8が設けられており、LCD8は開閉操作部7により最適な画面角度となるように保持される。
【0019】
図1は本実施の形態のラッチ装置50が設けられた表示装置本体4と、この表示装置本体4に収納される表示部6との係合動作を説明する図である。本実施の形態のラッチ装置50は、表示装置本体4に設けられており、収納式の表示部6の側面に形成された凹穴14に上ラッチ10と下ラッチ11を有するラッチ部100が嵌合するよう構成されている。図1に示すように、表示装置本体4の内部において、収納される表示部6の上方にはプランジャー15が配設されている。このプランジャー15の駆動軸であるアクチュエータ16は図1における左右方向に駆動され、プランジャー15が励起されたときアクチュエータ16は右方向に移動される。このアクチュエータ16の移動動作に伴い、板バネ18を介してスライドシャフト19が上下に移動するよう構成されている。図1の(a)はスライドシャフト19が板バネ18により押圧されて下方向に移動している状態であり、図1の(b)が板バネ18の押圧が解除されてスライドシャフト19がコイルバネ20により押し上げられている状態である。コイルバネ20はスライドシャフト19の鍔21と表示装置本体4のフレームとの間に設けられ、スライドシャフト19を常に上方向へ付勢している。
【0020】
図2は表示装置本体4に設けられたラッチ装置50を示す図であり、(a)が平面図、(b)が左側面図、(c)が正面図、(d)が右側面図、そして(e)が背面図である。図3は図2のラッチ装置の内部機構を側面からみた図であり、(a)はアクチュエータ16が左方向に移動している状態を示しており、(b)はプランジャー15が励起されアクチュエータ16が右方向に移動したときの状態を示している。
図2と図3に示すように、板バネ18の一端は表示装置本体4のフレームに固定され、他端はアクチュエータ16の先端に略直角に取り付けられたアーム17と摺動可能に係合している。従って、アクチュエータ16の左右方向の移動に伴い、板バネ18はスライドシャフト19の上端を押圧して上下方向に駆動している。図2において、プランジャー15には信号線22により開閉操作部7からの開閉信号が送られる。また、ラッチ装置50の下端に設けられているフック23は表示装置本体4のフレームに係合して位置決めを容易にしている。
【0021】
図4は表示部6の側面に形成された凹穴14に嵌合するラッチ部100を示す図である。図4の(a)はラッチ部100の分解斜視図であり、ラッチ部100が上ラッチ10、下ラッチ11、4個のボール12,12,12,12、及び2つのラッチスプリング13,13により構成されていることを示している。図4の(b)はラッチ部100の断面図であり、(c)は上ラッチ10と下ラッチ11のそれぞれの対向面形状を示す展開図である。図4の(b)は(c)の展開図におけるB−B線による断面図である。
【0022】
図4の(a)に示すように、ラッチ部100は上ラッチ10と下ラッチ11がボール(鋼球)12をはさんで上下に組み合わされている。上ラッチ10と下ラッチ11には表示部6の凹穴14に嵌合するための突出部分が形成されている。下ラッチ11の上ラッチ10と対向する面に突出する突起11bが形成されている。この突起11bにより下ラッチ11と上ラッチ10の位置決めされる。また、上ラッチ10と下ラッチ11の突出部分の互いの対向面(図4の(c)参照)にはボール12を保持するための穴が形成されている。図4の(c)に示すように、下ラッチ11には各ボール12を固定して保持する4つの丸穴11c、11c、11c、11cが形成されている。一方、上ラッチ10には突出部分の突出方向(図4の(a)のX方向)と平行にボール12を所定距離(約0.5mm)だけ移動可能に保持する長穴10cが形成されている。また、上ラッチ10はラッチスプリング13により突出方向と反対の方向(図4の(a)のY方向)に常に押圧されている。
【0023】
ラッチ部100は上記のように構成されているため、上ラッチ10のみがY方向(図4の(a))に押圧されて移動するとき、ボール12を介して接続された下ラッチ11も同時に同方向に移動する。反対に、下ラッチ11のみがY方向に押圧されて移動するとき、上ラッチ10は下ラッチ11が約0.5mm移動した後に移動を開始する。
ラッチ部100の背面側には斜面11dが形成されており、スライドシャフト19の下端が常に接触するよう構成されている。スライドシャフト19の下端はラッチ部100の斜面11dに面接触するよう斜面状に形成されている。
【0024】
次に、上記のように構成されたラッチ部100を有するラッチ装置50が表示装置であるLCDモニター1に用いられた場合の動作について図1を参照して説明する。
図1の(a)は表示部6が表示装置本体4に収納されている状態であり、表示部6の凹穴14にラッチ部100の上ラッチ10と下ラッチ11が嵌合している。このとき、アーム17により板バネ18はスライドシャフト19を押し下げた状態であり、スライドシャフト19の先端は下ラッチ11の斜面部分を押圧しており、上ラッチ10はスライドシャフト19の側面に接触している。この結果、ラッチ部100が表示部6に押圧されても引っ込み動作を行うことがなく、表示部6は表示装置本体4に対して回動し開かれる展開動作することがない。
【0025】
図1の(b)は、表示部6を表示装置本体4に対して回動して開く展開動作させるための初期状態を示している。表示部6を展開動作させる場合、装置外部のマイコンからの展開指令によりプランジャー15が励起され、アクチュエータ16は図1の(b)に示すように右方向に移動する。このアクチュエータ16の移動により板バネ18が右方向に引張られ、スライドシャフト19の移動の制限が解除される。このため、スライドシャフト19はコイルバネ20の弾性力により上方向へ移動する。この結果、上ラッチ10の斜面部分とスライドシャフト19の先端が接触し、上ラッチ10はラッチスプリング13に押されて図1の(b)の左方向に移動する。なお、本実施の形態のラッチ装置における上ラッチ10には、スライドシャフト19の先端の斜面と接触する部分が斜面に形成されている。このとき、下ラッチ11も同じ距離だけ移動する。従って、ラッチ部100の突出部分の突出距離は小さくなっている。
【0026】
図1の(c)に示す状態は、図1の(b)に示した状態から表示部6が表示装置本体4に対して回動したとき状態である。この状態において、表示部6を展開動作させると上ラッチ10と下ラッチ11は表示部6に押圧されて、さらに左方向に移動する。このとき、上ラッチ10はスライドシャフト19の先端の斜面と接触しているため、上ラッチ10の左方向の移動によりスライドシャフト19を上方へ持ち上げる。このとき、スライドシャフト19の上端は屈曲可能な状態の板バネ18に接触しているため、スライドシャフト19は上方向への移動が可能な状態である。この状態においては、下ラッチ11は上ラッチ10に対して左方向への移動が可能な状態である。
【0027】
図1の(d)の状態は、図1の(c)の状態から表示部6がさらに回動した状態であり、表示部6とラッチ部100とは完全に離れた状態を示している。このとき、プランジャー15には直流電流が流れておらずアクチュエータ16は元の位置(図1の(a)に示す状態)に復帰している。この結果、板バネ18によりスライドシャフト19は押し下げられており、上ラッチ10及び下ラッチ11は元の位置に戻されている。
【0028】
図1の(e)は、表示部6を表示装置本体4へ収納する時の状態を示しており、表示部6が下ラッチ11に接触している。このとき、下ラッチ11は表示部6に押圧されて左方向に移動する。このとき、下ラッチ11はスライドシャフト19の先端の斜面に接触しているため、スライドシャフト19を上方に持ち上げ、板バネ18を押し上げる。表示部6が収納される時の回転力は、表示部6が衝撃などにより動作する時の負荷より十分大きいため、上ラッチ10も左方向へ移動する。
【0029】
上記収納動作において、表示部6とラッチ部100との接触により、まず下ラッチ11が移動する。下ラッチが約0.5mm移動することにより、スライドシャフト19が上方に持ち上がり、スライドシャフト19の先端の斜面が上ラッチ10の斜面部分と接触する。このように、上ラッチ10がスライドシャフト19の斜面に接触しているため、下ラッチ11が移動しているとき上ラッチ10はボール12を介して左に動き始める。このように動き始めた上ラッチ10と下ラッチ11は表示部6の凹穴14に嵌合した時点で板バネ18の弾性力により元の位置に復帰し、表示部6は表示装置本体4に確実に保持される。
【0030】
図5は本実施の形態のラッチ装置がLCDモニター1に組み込まれている状態を示す図であり、(a)は左側面図であり、(b)は平面図であり、(c)は表示部6が展開された状態を示す右側面図であり、(d)は表示部6が展開された状態を示す正面図である。
上記のように、本実施の形態のラッチ装置は、スライドシャフト19とプランジャー15のアクチュエータ16とをL字状に配置することにより、ラッチ装置の取り付けによる装置の大型化を防止することができる。
【0031】
【発明の効果】
以上、実施例について詳細に説明したところから明らかなように、本発明は次の効果を有する。
本発明によれば、表示部を表示装置本体に収納している状態において、表示部と表示装置本体とを確実に嵌合させて、振動や衝撃などによるがたつきのないラッチ装置を得ることができる。
また、本発明によれば、ラッチ装置がL字状に構成されているため、ラッチ装置を組み込んだ表示装置本体の奥行寸法を小さくすることが可能となる.
さらに、本発明のラッチ装置は、従来の装置に比べて部品点数が少なく、部品形状が単純な形状であるため、製造が容易で低価格化に対応できるという有利な効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施の形態のラッチ装置を組み込んだ表示装置本体と表示部とを示す動作説明図である。
【図2】本実施の形態のラッチ装置を示す平面図(a)、右側面図(b)、正面図(c)、左側面図(d)、背面図(e)である。
【図3】本実施の形態のラッチ装置を示す断面図であり、(a)は表示部の収納時の状態を示しており、(b)は表示部の展開時の状態を示している。
【図4】本実施の形態のラッチ装置における上ラッチ、下ラッチ、ボール及びラッチスプリングの構成を示し、(a)は分解斜視図、(b)は断面図、(c)は上ラッチと下ラッチの展開図である。
【図5】本実施の形態のラッチ装置を表示装置に取り付けた状態を示し、(a)は表示部収納時の左側面図、(b)は平面図、(c)は表示部展開時の右側面図、(d)は表示部展開時の正面図である。
【図6】旅客機の天井部に配置される表示装置を示しており、(a)が表示部収納時であり、(b)が表示部展開時である。
【図7】従来のラッチ装置の動作を示す説明図である。
【符号の説明】
1 表示装置
2 天井部
4 表示装置本体
5 荷物棚
6 表示部
7 開閉操作部
8 LCD
9 カバー
10 上ラッチ
11 下ラッチ
12 ボール
13 ラッチスプリング
15 プランジャー
16 アクチュエータ
17 アーム
18 板バネ
19 スライドシャフト
20 コイルバネ
Claims (6)
- 移動体の天井部等に設けられた表示装置本体と前記表示装置本体から展開可能に収納される表示部とを有する表示装置、
前記表示装置本体に固定され、入力された信号に基づきアクチュエータ部を駆動するプランジャー部、
前記アクチュエータ部の駆動により屈曲される押圧手段、
前記押圧手段の屈曲により移動が制限されるスライド手段、及び
前記スライド手段の移動に伴い、前記表示装置本体に収納された表示部の方向に突出するラッチ部、を具備し、
前記ラッチ部が上ラッチと下ラッチとを有し、前記上ラッチと前記下ラッチがボールを介して互いに係合されて連動するよう構成され、前記上ラッチと前記下ラッチに前記表示部の凹部と嵌合する突起部がそれぞれ形成され、前記下ラッチに前記スライド手段の端部と当接する斜面部が形成され、前記ラッチ部が前記スライド手段の移動に伴い前記上ラッチと前記下ラッチが応動するよう構成されたラッチ装置。 - 前記上ラッチにおいて前記ボールと係合する穴が前記ラッチ部の突出方向に延びた長穴に形成され、前記下ラッチにおいて前記ボールと係合する穴が前記ボールの転動を禁止する丸穴に形成され、上ラッチが突出方向と反対方向に移動するとき下ラッチも水平移動し、下ラッチが突出方向と反対方向に移動するとき前記上ラッチが前記下ラッチの所定距離移動後に移動を開始するよう構成された請求項1に記載のラッチ装置。
- 前記表示部が前記表示装置本体に収納されているとき、前記上ラッチと前記下ラッチのそれぞれの突起部が前記表示部の凹部に嵌合し、前記上ラッチが前記スライド手段により移動が禁止されており、且つ前記下ラッチの斜面部がスライド手段の端部に接触するよう構成された請求項1又は2に記載のラッチ装置。
- 前記表示部が前記表示装置本体から展開されたとき、前記プランジャー部により前記アクチュエータ部が駆動され、板バネで構成された前記押圧手段によるスライド手段の固定状態を解除して前記スライド手段を移動可能状態として、前記上ラッチの突出方向と反対方向への移動を可能とするよう構成された請求項1乃至3のいずれか一項に記載のラッチ装置。
- 前記表示部が前記表示装置本体に収納されるとき、前記表示部が前記下ラッチに当接して前記下ラッチが押し込まれ、前記下ラッチの移動により前記スライド手段が駆動されて前記スライド手段の端部が前記上ラッチと接触し、前記上ラッチが突出方向と反対方向への移動を可能とするよう構成された請求項1乃至4のいずれか一項に記載のラッチ装置。
- 前記アクチュエータの移動方向と前記スライド手段の移動方向が実質的に直交するよう前記プランジャー部と前記スライド手段が配置された請求項1乃至5のいずれか一項に記載のラッチ装置。
Priority Applications (12)
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