JP3866907B2 - ダンパーバルブ及びそれを用いた油圧式パワーステアリング装置 - Google Patents

ダンパーバルブ及びそれを用いた油圧式パワーステアリング装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等の車両に搭載され、油圧ポンプと油圧アクチュエータとの間の油圧回路に設けられるダンパーバルブ及びそれを用いた油圧式パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両用の舵取装置として、油圧によって操舵力を補助する油圧式パワーステアリング装置が多用されている。この油圧式パワーステアリング装置は、油圧ポンプから吐出される作動油を、油圧シリンダや油圧モータ等の油圧アクチュエータに供給することにより、操舵補助力を出力するものであり、前記油圧ポンプと油圧アクチュエータとの間には、操舵方向及び操舵抵抗に応じて油圧アクチュエータへの作動油の供給を制御する油圧コントロールバルブを介在している。詳細には、油圧コントロールバルブが、ドライバーによるステアリングホイールの操舵に応じて、例えば油圧シリンダ内に設けられた左右いずれか一方の油室に作動油を供給して操舵補助力を発生し、ステアリングホイールの回転操作をアシストする。
【0003】
この種の油圧式パワーステアリング装置においては、操舵系の部品精度等に起因して走行中に操舵輪が過剰に振動し、この振動が例えば油圧シリンダのシリンダロッドを介してステアリングホイールに伝達されるいわゆるシミー現象が生じることがある。このようなシミー現象を抑制するために、例えば油圧コントロールバルブ内に逆止弁を設けて油圧シリンダを封止した状態とすることにより、当該油圧シリンダを前記の振動に対するダンパーとして機能させることが知られている。
しかしながら、上記のように油圧シリンダをダンパーとして機能させた場合、特に危険回避等のために急転舵を行った際、そのステアリングホイールの転舵と反対側の油室から油圧コントロールバルブに戻ろうとする作動油の流れが逆止弁によって妨げられ操舵補助力が低下して、ステアリングホイールが異常に重くなるなどの不具合を発生するという問題点があった。
【0004】
上記のような問題点を解決しようとした従来の油圧式パワーステアリング装置には、例えば実公平2−49109号公報に開示されたものがある。この従来の油圧式パワーステアリング装置は、図10に示すダンパーバルブ50を油圧コントロールバルブと油圧シリンダの左右の油室を個別に接続する油圧回路に介在している。
ダンパーバルブ50は、同図において、ケーシング51、そのケーシング51に螺着されたキャップ52、及び上記ケーシング51とキャップ52との間に介装された管継手53を備えている。ケーシング51は、油圧シリンダとしてのステアリングダンパ本体56のハウジング57に固着されたものであり、その内部には油室51aがキャップ52との間に形成されている。この油室51aは、キャップ52内に設けられたポート52aを介して管継手53内の通孔53aと連通している。また、ケーシング51の下端にはポート51bが穿設され、ハウジング57に穿設されたポート57bを介してハウジング57内の油室57aに上記油室51aが連通している。また、管継手53には、上記油圧コントロールバルブに接続されるパイプ58が連結されている。
【0005】
上記ケーシング51の油室51aには、油圧コントロールバルブから油圧シリンダ側への作動油の流れを許容するチェック弁54と、油圧シリンダから油圧コントロールバルブ側への作動油の流れを、所定の抵抗を有して許容する絞りチェック弁55とが収容されている。
チェック弁54は、スチールボール54aと、そのスチールボール54aを上方、すなわちキャップ52に向けて付勢するコイルスプリング54bとで構成されている。絞りチェック弁55は、上記スチールボール54aと対向してこれを当接させる弁ハウジングとしての弁体55aと、この弁体55aを下方、すなわちハウジング57に向けて付勢するコイルスプリング55bとで構成されている。弁体55aは、その中央ポート55cがコイルスプリング54bで付勢されたスチールボール54aによって閉塞されるとともに、その下端面が上記コイルスプリング55bによってケーシング51の内底部上面に密着させられている。つまり、上記弁体55aを付勢するコイルスプリング55bの付勢力は、スチールボール54aを付勢するコイルスプリング54bの付勢力より大きいものが選定され、さらにコイルスプリング55bは上記所定の抵抗を生じるように弁体55aを予め設定された初期荷重で付勢するものが選択されている。
【0006】
上記のように構成された従来の油圧式パワーステアリング装置では、操舵輪の振動によってハウジング57内のシリンダロッド(図示せず)が左右に急激に移動しようとすると、その移動量に応じた微量な作動油が前記チェック弁54及び絞りチェック弁55を通過するのが阻止されることによって、シミー現象を生じるのが防止される。
また、ドライバーが急転舵を行った場合では、絞りチェック弁55が油圧コントロールバルブに戻ろうとする作動油の圧力によって上記初期荷重に抗して開くことにより、その逆向きの作動油の流れを許容するので、ステアリングホイールが異常に重くなるなどの不具合の発生が防止される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の油圧式パワーステアリング装置では、ダンパーバルブ50の弁体(弁ハウジング)55aが作動油の圧力でコイルスプリング55bに抗してキャップ52側に押し上げられるとき、当該弁体55aはコイルスプリング55bのみで支持されることになる。このため、当該弁体55aは傾動可能な非常に不安定な状態となり、最悪の場合、弁体55aが上記油室51a内で倒れて復帰不能な状態となるおそれがあった。
【0008】
また、この従来の油圧式パワーステアリング装置では、スチールボール54aはコイルスプリング54bに固定されることなく、そのコイルスプリング54bの一端部に当接しているだけであるので、例えば急転舵時などの作動油の圧力が大きい場合にスチールボール54aがコイルスプリング54bから外れてしまうおそれもあった。さらには、図10に示したように、スチールボール54aがポート51bの上方に配置されていたので、油圧コントロールバルブからポート51bへの作動油の圧力が大きい場合に、スチールボール54aがポート51bの近傍まで押し下げられ、コイルスプリング54bが全圧縮されてその巻線間の隙間が閉じられることにより、その作動油の流れを阻害するおそれもあった。
【0009】
上記のような従来の問題点に鑑み、本発明は、弁ハウジングの倒れ等の発生を防ぐことができ、安定した性能を確保することができるダンパーバルブ及びそれを用いた油圧式パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のダンパーバルブは、油圧ポンプと前記油圧ポンプから供給される作動油によって動作する油圧アクチュエータとの間の油圧回路に設けられるダンパーバルブであって、 前記油圧ポンプ側に接続される一端部、前記油圧アクチュエータ側に接続される他端部、及び前記一端部と前記他端部との間に形成されたガイド部を有する筒状のケーシングと、 前記ケーシング内でそのガイド部にガイドされた状態で油路に沿って移動可能に配置され、前記ガイド部に嵌合された筒部と、前記他端部側に移動した状態でガイド部の一端部側に密接されるフランジ部とを有する筒状の弁ハウジングと、 前記ケーシングの内部に配置され、前記フランジ部を前記ガイド部の一端部側に密接させるように前記ケーシングの他端部側に前記弁ハウジングを所定圧にて付勢するスプリングと、 前記筒部及びガイド部の少なくとも一方に設けられ、前記フランジ部がガイド部から離反した状態で前記ケーシングの一端部側と他端部側とを連通させる連通部と、 前記弁ハウジングの内部で油路に沿って移動可能に配置された可動部材を有し、その弁ハウジングの内部を開放可能に閉塞する閉塞手段と、 前記可動部材が前記油圧ポンプからの作動油の圧力によって前記弁ハウジングの内部を移動して、その閉塞手段による前記弁ハウジングの閉塞状態を解除した状態で、前記油圧ポンプからの作動油を前記ケーシングの一端部から前記弁ハウジングの内部を経て前記ケーシングの他端部に導く第1通路と、 前記油圧アクチュエータからの作動油の圧力が所定圧を越えて前記弁ハウジングが前記スプリングに抗して前記ケーシングの一端部側に移動した状態で、前記油圧アクチュエータからの作動油を前記ケーシングの他端部から前記連通部を経て前記ケーシングの一端部に導く第2通路と を備えており、
前記フランジ部には、前記スプリングの一端部を包囲した状態で、当該一端部を支持するための支持部が設けられており、且つ、
前記フランジ部には、前記スプリングを包囲する側壁部分に切欠部が設けられ、当該フランジ部の内部と外部とを連通していることを特徴としている(請求項1)。
【0012】
また、この発明の油圧式パワーステアリング装置は、油圧ポンプと、この油圧ポンプから供給される作動油によって操舵補助力を出力する油圧アクチュエータと、前記油圧アクチュエータと油圧ポンプとの間に介在し、操舵に応じて前記油圧アクチュエータに対する作動油の給排をコントロールする油圧コントロールバルブとを備える油圧式パワーステアリング装置であって、 前記油圧コントロールバルブの出力ポートと油圧アクチュエータとの間の油圧回路の所定部に、請求項1記載のダンパーバルブを設けていることを特徴としている(請求項)。
【0013】
上記のように構成されたダンパーバルブ及び油圧式パワーステアリング装置によれば、作動油が油圧ポンプから油圧アクチュエータに向かって流れる場合には、その作動油の圧力によって上記閉塞手段の可動部材が弁ハウジングの内部を移動して、その閉塞手段による弁ハウジングの閉塞状態を解除した状態で、上記第1通路を通してその作動油の流通が許容される。 また、作動油が油圧アクチュエータから油圧ポンプに向かって流れる場合には、その作動油の圧力によって弁ハウジングがケーシングのガイド部にガイドされた状態で、当該弁ハウジングが油路に沿ってケーシングの一端部側に移動する。そして、請求項1記載のダンパーバルブでは、フランジ部とガイド部の一端部側との間に隙間を生じて、上記第2通路を通してその作動油の流通が許容される。このように、作動油が油圧ポンプ側へ逆流する場合、弁ハウジングがケーシングのガイド部にガイドされた状態で移動するので、当該弁ハウジングの倒れ等の発生を防ぐことができ、安定した性能を確保することができる。
【0014】
また、上記のダンパーバルブ(請求項1)において、前記閉塞手段が、前記弁ハウジング内に固定されるケースと、前記ケース内に配置された前記可動部材としての可動弁体と、前記ケースに取り付けられ、前記可動弁体が着座する弁座とを有するユニット化された逆止弁により構成されたものでもよい(請求項)。 この場合、ユニット化された逆止弁を閉塞手段として用いているので、スチールボールとスプリングとにより弁ハウジングを閉塞した前述の従来例のものに比べて、ダンパーバルブの組立作業を容易化することができる。
【0015】
また、上記のダンパーバルブ(請求項1)において、前記閉塞手段が、前記可動部材を構成し、前記弁ハウジングの内部を閉塞するためのボールと、前記弁ハウジングの端部に取り付けられ、孔部を有する係止板とを備えたものでもよい(請求項)。 この場合、閉塞手段の構成を簡素化でき、部品点数の少ない簡単な構成のダンパーバルブを提供できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のダンパーバルブ及びそれを用いた油圧式パワーステアリング装置の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態における油圧式パワーステアリング装置の構成を示す概略図である。図2は、図1に示した油圧式パワーステアリング装置の油圧回路を示す説明図である。図1において、本実施形態の油圧式パワーステアリング装置Aは、図示しないステアリングホイールに連結される入力軸Sと、この入力軸Sの回転に伴って回転するピニオン1と、このピニオン1に噛み合うラック軸2と、このラック軸2を覆うハウジング5と、このハウジング5の内部に設けられた油圧アクチュエータとしての油圧シリンダ6と、この油圧シリンダ6に作動油を供給する油圧ポンプ7と、前記ステアリングホイールに連動して油圧シリンダ6に対する作動油の給排を制御する油圧コントロールバルブ8とによって主要部が構成されている。
【0017】
前記ラック軸2の両端部は、ハウジング5の両端開口部5a,5bから突出しており、その突出端には、ボールジョイント10,11が一体化されている。各ボールジョイント10,11には、タイロッド12,13が取り付けられており、このタイロッド12,13を介して前記ラック軸2の両端部が操舵輪に連結されている。したがって、前記ステアリングホイールの回転操作により、入力軸Sを介してピニオン1を回転させ、ラック軸2を軸方向(車幅方向)へ移動させて、車両の操舵を行うことができる。
【0018】
前記油圧シリンダ6は、ハウジング5によって構成されたシリンダチューブ6aと、ラック軸2で構成されたピストンロッド6bと、ラック軸2に一体化されたピストン6cとからなり、このピストン6cを挟んだ両側空間が、第1油室6d及び第2油室6eとして構成されている。
【0019】
油圧コントロールバルブ8は、ロータリーバルブによって構成されており、そのバルブハウジング8aには、入力ポート8b、リターンポート8c、第1出力ポート8d及び第2出力ポート8eがそれぞれ突出形成されている。前記入力ポート8bは、第1油圧配管P1を介して前記油圧ポンプ7の出力ポート7aに接続されており、リターンポート8cは、第2油圧配管P2を介してリザーブタンクTに接続されている。また、第1出力ポート8dは、管体としての第3油圧配管P3を介して油圧シリンダ6の第1油室6dに接続されており、第2出力ポート8eは、管体としての第4油圧配管P4を介して油圧シリンダ6の第2油室6eに接続されている。この油圧コントロールバルブ8は、操舵方向と操舵抵抗に応じて、各油室6d,6eの何れか一方に操舵力補助用の作動油を供給すると同時に、他方の油室から作動油をリザーブタンクTに還流させる。
【0020】
前記第3油圧配管P3及び第4油圧配管P4は、それぞれ金属管4によって構成されており、これらの各配管はこの発明の一実施形態であるダンパーバルブ20を介在して、油圧シリンダ6に接続されている。具体的には、第3油圧配管P3はコネクター14a,14bを介在してダンパーバルブ20に連結されて、油圧シリンダ6の第1油室6dに連通する第1入力ポート6fに接続されている。同様に、第4油圧配管P4は、ダンパーバルブ20及びコネクター14a,14bを介在して油圧シリンダ6の第2油室6eに連通する第2入力ポート6gに接続されている。ダンパーバルブ20は、図2に示すように、油圧コントロールバルブ8から油圧シリンダ6側への作動油の流れを許容するチェック弁20aとしての機能と、それとは逆向きの作動油の流れを、所定の抵抗を有して許容する絞りチェック弁20bとしての機能とを含んだものである。
【0021】
ここで、上記ダンパーバルブ20について、図3を参照して具体的に説明する。
図3は、図1に示したダンパーバルブ20の具体的な構成を示す拡大断面図である。
図3において、ダンパーバルブ20は、当該ダンパーバルブ20の外容器としての筒状のケーシング21と、このケーシング21の内部に配置された筒状の弁ハウジング22及びこの弁ハウジング22を付勢するコイル状のスプリング23とを備えている。さらに、ダンパーバルブ20の上記弁ハウジング22内には、その弁ハウジング22の内部を開放可能に閉塞する閉塞手段としての逆止弁24が設けられている。尚、同図に示すダンパーバルブ20では、スプリング23で付勢された弁ハウジング22によってケーシング21の内部が閉塞された状態であり、さらに弁ハウジング22の内部が逆止弁24によって閉塞された状態であり、作動油の流れを許容していない状態である。
【0022】
上記ケーシング21は、コネクター14a,14b及び金属管4を介して油圧ポンプ7側に接続される一端部21a、油圧シリンダ6側に接続される他端部21b、及び一端部21aと他端部21bとの間に形成されたガイド部21cを有している。また、このケーシング21の内部には、作動油を一端部21aから弁ハウジング22の内部を経て他端部21bに導く第1通路25と、作動油を他端部21bから後述の連通部27及び隙間28(図5参照)を経て一端部21aに導く第2通路26とが形成されている。
【0023】
上記一端部21aには、コネクター14aがねじ止めされている。このコネクター14aには、管体4を当該コネクター14aに止定するコネクター14bがねじ止めされている。これにより、ダンパーバルブ20は油圧ポンプ7側に連結される。なお、Oリング16が一端部21aとコネクター14aとの間に配置されて、ケーシング21とコネクター14aとを油密に連結している。
また、他端部21bは、油圧シリンダ6の第1入力ポート6fまたは第2入力ポート6gにねじ止めされている。なお、Oリング15が他端部21bと第1入力ポート6fまたは第2入力ポート6gとの間に配置されて、ケーシング21と第1入力ポート6fまたは第2入力ポート6gとを油密に連結している。
【0024】
上記ガイド部21cは、当該ケーシング21の内部で弁ハウジング22の移動をガイドするとともに、スプリング23によって付勢された弁ハウジング22が他端部側21bへ移動するのを規制している。つまり、このガイド部21の一端部21a側には、内側に突出した端面21c1が設けられており、この端面21c1が弁ハウジング22と密接した状態で当該弁ハウジング22を受け止めている。
【0025】
弁ハウジング22は、ケーシング21内でその内周面21dに沿って移動可能に配置されたものであり、上記ガイド部21cに嵌合された筒部22aと、上記他端部21b側に移動した状態でガイド部21cの一端部21a側の端面21c1に密接されるフランジ部22bとを備えている。筒部22a及びフランジ部22bは互いに連設されたものであり、その内部には逆止弁24が取り付けられている。フランジ部22bの外径寸法は、対向するケーシング21の内径寸法よりも所定の寸法だけ小さく構成されたものであり、したがって、図3に示すように、フランジ部22bはケーシング21の内周面から離されて配置されている。また、フランジ部22bの中心部分には、スプリング23の一端部を包囲した状態で、その一端部を支持するために、支持部22b1が設けられている。また、フランジ部22bには、スプリング23を包囲する側壁部分に切欠部22b2が設けられている。この切欠部22b2は、前記側壁部分を切り欠いたものであり、例えば周方向に沿って等間隔に4箇所設けられて、フランジ部22bの内部と外部とを連通している。
【0026】
また、上記筒部22aの外周面には、上記第2通路26の一部を構成する連通部27が設けられている。この連通部27は、ケーシング21の一端部21aと他端部21bとを通る油路に沿って筒部22aの外周面を切り欠くことによって形成された複数、例えば4つの溝により構成されている。これらの各溝は、例えば周方向に沿って等間隔に設けられている。この連通部27は、フランジ部22bが作動油の圧力によってガイド部21cの一端部21a側の端面21c1から離されたときだけ、ケーシング21の一端部21a側と他端部21b側とを連通して、作動油の流れを許容する。
【0027】
上記逆止弁24は、弁ハウジング22内に固定される筒状のケース24aと、ケース24a内に配置された可動部材としての可動弁体24bと、ケース24a内に収納され、可動弁体24bを付勢するためのコイルばね24cと、ケース24aに取り付けられ、可動弁体24bが着座するリング状の弁座24dとを備えている。この逆止弁24は、上述の構成部材を一体的に組み立ててユニット化されたものであり、弁ハウジング22の内部に設けられた段部に圧入され固定されている。ケース24aには、コイルばね24cを保持するために、内側に折り曲げられた突片24a1が上記他端部21b側の底部に設けられている。また、上記一端部21a側のケース24aの開口部には、上記弁座24dが例えばかしめによって取り付けられている。
【0028】
上記可動弁体24bは、弁ハウジング22の内部で油路に沿って移動可能に配置されており、通常はコイルばね24cの付勢力で弁座24dに密接して、弁座24dの中央部分に設けられた孔部を塞いでいる。これにより、逆止弁24は、弁ハウジング22の内部を閉塞した状態として、油圧ポンプ7側に逆流しようとする作動油の流れを阻止する。
また、この可動弁体24bの周囲の3箇所には、ケース24aの内周面に係合して、当該可動弁体24bの姿勢を維持するための係合部24b1が設けられている。
【0029】
また、逆止弁24では、図4に示すように、その可動弁体24bが油圧コントロールバルブ8から油圧シリンダ6側に流れようとする作動油の圧力により、コイルばね24cに抗して弁座24dから離れケーシング21の他端部21b側に押圧移動される。これにより、当該ダンパーバルブ20内では、第1通路25が開放されて、その作動油は同図の矢印Fに示すように、ケーシング21の一端部21a、逆止弁24及び弁ハウジング22の内部、及びケーシング21の他端部21bを順次通過する。その結果、油圧ポンプ7からの作動油がステアリングホイールの操舵方向に対応する側の油室に供給されて、そのステアリングホイールの回転操作をアシストすることができる。
【0030】
スプリング23は、ケーシング21の他端部21b側に弁ハウジング22を所定圧にて付勢して、フランジ部22bをガイド部21cの一端部21a側の端面21c1に密接させるものであり、油圧シリンダ6から油圧ポンプ7側へ逆流しようとする作動油の圧力に応じて伸縮するように、上記フランジ部22bの支持部22b1とケーシング21の一端部21a側に取り付けられたコネクター14aの内側表面との間に弾性収縮させた状態で介在してある。つまり、このスプリング23は、上述の作動油の圧力が所定圧未満である場合、ケーシング21と弁ハウジング22との密接状態を維持して油圧ポンプ7側への作動油の流通を阻止する。これにより、油圧シリンダ6を封止した状態として、前述のシミー現象や、悪路走行時などにおいて作動油が油圧ポンプ7側に逆流してステアリングホイールをとられるいわゆるキックバック現象などの車両の部品精度等や走行環境に起因する外乱の影響を抑制することができる。
【0031】
一方、上記作動油の圧力が所定圧以上である場合、例えば危険回避等のためにステアリングホイールが急転舵されて、作動油がステアリングホイールの転舵と反対側の油室から油圧コントロールバルブ8に戻ろうとする場合、スプリング23はその作動油の圧力によってケーシング21の一端部21a側に押圧されて、その作動油の流れを許容する。具体的には、作動油の圧力がスプリング23の付勢力に打ち勝って、図5に示すように、弁ハウジング22をケーシング21のガイド部21cに沿って一端部21a側に移動させて、そのフランジ部22bとガイド部21cの一端部21a側の端面21c1との間に隙間28を生じさせる。これにより、当該ダンパーバルブ20内では、第2通路26が開放されて、その作動油は同図の矢印IFに示すように、ケーシング21の他端部21b、連通部27、隙間28、切欠部22b2、及び一端部21aを順次通過する。その結果、油圧コントロールバルブ8に戻ろうとする作動油の流れを許容して、操舵補助力の低下を防いでステアリングホイールが異常に重くなるなどの不具合の発生を防止することができる。
【0032】
上記のように構成されたダンパーバルブ20及び油圧式パワーステアリング装置Aによれば、一方向への操舵に伴って作動油が例えば油圧コントロールバルブ8の第2出力ポート8eから第4油圧配管P4を通して油圧シリンダ6の第2油室6eに向かって流れようとすると、その第4油圧配管P4に介在したダンパーバルブ20において、弁ハウジング22の内部に配置された逆止弁24では、図4に示したように、可動弁体24bが作動油によって押圧されコイルばね24cに抗してケーシング21の他端部21b側に移動する。これにより、作動油はダンパーバルブ20内の第1通路25を通って第2油室6eに流れて、ラック軸2が図1において左方向に移動し操舵補助力が出力される。
【0033】
このとき、第3油圧配管P3に介在したダンパーバルブ20においては、作動油は油圧シリンダ6の第1油室6dから油圧コントロールバルブ8に向かって流れようとする。この作動油の圧力がスプリング23の付勢力(所定圧)よりも小さい場合、弁ハウジング22はスプリング23によってケーシング21に密接された状態が維持されて、当該ダンパーバルブ20はその作動油の流通を阻止する。
一方、作動油の圧力が上記の付勢力よりも大きい場合、弁ハウジング22が、図5に示したように、スプリング23に抗してケーシング21の一端部21a側に押圧移動されて、そのフランジ部22bがガイド部21cの端面21c1から離れて隙間28を生じる。これにより、作動油は抵抗を生じることなくダンパーバルブ20内の第2通路26を通って油圧コントロールバルブ8に戻りステアリングホイールの操舵に違和感が生じることを防止する。また、弁ハウジング22をケーシング21のガイド部21cにガイドさせて油路に沿って移動可能に配置しているので、弁ハウジング22が油圧シリンダ6からの作動油の圧力によって一端部21a側に移動される場合でも、当該弁ハウジング22の倒れ等の発生を防ぐことができ、安定した性能を確保することができる。
【0034】
また、本実施形態のダンパーバルブ20では、ユニット化された逆止弁24を閉塞手段として用いているので、 [発明が解決しようとする課題]の欄に記載した前述の従来例のものに比べてダンパーバルブの組立作業を容易化することができるとともに、その従来例でのスチールボールがスプリングから外れることなどによる作動油の流れを阻害する不具合の発生を防止することができる。さらに、本実施形態のダンパーバルブ20では、例えば図3に示したように、弁ハウジング22を付勢するスプリング23が逆止弁24に接することなく弁ハウジング22に取り付けられている。それゆえ、スプリング23とコイルばね24cとが互いに付勢力を打ち消し合うのを阻止することができるので、スプリング23及びコイルばね24cの各バネ圧の設定を容易に行える。
【0035】
また、上記のユニット化された逆止弁24に代えて、図6(a)に示すボール31と係止板32とを用いて、上記閉塞手段を構成してもよい。
具体的には、同図に示すように、ダンパーバルブ29は、弁ハウジング30を閉塞するための可動部材としてのボール31と、弁ハウジング30の端部に取り付けられた係止板32とを備えている。また、弁ハウジング30には、ボール30と密接する弁座30cが設けられている。この弁ハウジング30では、ボール31がケーシング21の他端部21bから一端部21aに流れようとする作動油の圧力によって上記一端部21a側に押圧移動されたとき、そのボール31は弁座31dに密接するので、筒部30aの内部とフランジ部30bの支持部30b1と連通するための孔である連通部30eを塞いで弁ハウジング30の内部を閉塞状態とする。
【0036】
係止板32は、図6(b)に示すように、複数の孔部32a,32bを有する円板により構成されたものであり、上記他端部21b側の筒部30aの開口部分に取り付けられている。孔部32a,32bの直径は、ボール31のものより小さい寸法のものが選択され、かつ作動油の圧力によってボール31が当該係止板32に密接する場合でも、その作動油の流れを阻害しないように、孔部32a,32bの数及び直径(つまり、トータルの開口面積)が選択されている。
尚、上記説明以外に、係止板32に接するコイルばねを筒部30aの内部に配置して、ボール31を付勢し弁座30dに密接させる構成でもよい。
【0037】
上記のように構成されたダンパーバルブ29では、図7に示すように、油圧コントロールバルブ8から油圧シリンダ6側に流れようとする作動油の圧力により、ボール31がケーシング21の他端部21b側に移動される。これにより、当該ダンパーバルブ29内では、第1通路25が開放されて、その作動油は同図の矢印Fに示すように、ケーシング21の一端部21a、弁ハウジング22の内部、及びケーシング21の他端部21bを順次通過する。その結果、油圧ポンプ7からの作動油がステアリングホイールの操舵方向に対応する側の油室に供給されて、そのステアリングホイールの回転操作をアシストすることができる。
【0038】
また、図3に示したダンパーバルブ20と同様に、油圧シリンダ6から油圧ポンプ7側へ逆流しようとする作動油の圧力が所定圧未満である場合、スプリング23の付勢力によってケーシング21と弁ハウジング30との密接状態を維持して油圧ポンプ7側への作動油の流通を阻止する。これにより、油圧シリンダ6を封止した状態として、前述のシミー現象や上記キックバック現象などの車両の部品精度等や走行環境に起因する外乱の影響を抑制することができる。
【0039】
一方、上記作動油の圧力が所定圧以上である場合、例えば危険回避等のためにステアリングホイールが急転舵されて、作動油がステアリングホイールの転舵と反対側の油室から油圧コントロールバルブ8に戻ろうとする場合、スプリング23はその作動油の圧力によってケーシング21の一端部21a側に押圧されて、その作動油の流れを許容する。具体的には、作動油の圧力がスプリング23の付勢力に打ち勝って、図8に示すように、弁ハウジング30をケーシング21のガイド部21cに沿って一端部21a側に移動させて、そのフランジ部30bとガイド部21cの一端部21a側の端面21c1との間に隙間28を生じさせる。これにより、当該ダンパーバルブ29内では、第2通路26が開放されて、その作動油は同図の矢印IFに示すように、ケーシング21の他端部21b、連通部27、隙間28、切欠部30b2、及び一端部21aを順次通過する。その結果、油圧コントロールバルブ8に戻ろうとする作動油の流れを許容して、操舵補助力の低下を防いでステアリングホイールが異常に重くなるなどの不具合の発生を防止することができる。
【0040】
以上のように、このダンパーバルブ29では、ボール31と係止板32とを用いて弁ハウジング30を閉塞しているので、図3に示した逆止弁24を用いたものでの効果に加えて、閉塞手段の構成を簡素化でき、部品点数の少ない簡単な構成のダンパーバルブを提供できる。
【0041】
尚、上記の説明では、ダンパーバルブ20を第3油圧配管P3及び第4油圧配管P4の先端部分に取り付ける構成を説明したが、本発明の実施形態はこれに限定されるものではなく、油圧コントロールバルブ8の出力ポート8d、8eと油圧シリンダ(油圧アクチュエータ)6との間の油圧回路の所定部に設ける構成であればよい。具体的には、油圧シリンダ6の第1油室6dに連通する第1入力ポート6f及び第2油室6eに連通する第2入力ポート6gの内部、または油圧コントロールバルブ8の第1出力ポート8d及び第2出力ポート8eの内部にダンパーバルブ20を設ける構成でもよい。
【0042】
また、上記の説明では、弁ハウジング22,30の筒部22a,30aの外周面に連通部27を設けた構成について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、連通部27は筒部22a,30a及びガイド部21cの少なくとも一方に設けられ、一端がケーシング21の他端部21b側に連通し、かつ他端がフランジ部22b,30bによって密接されるガイド部21cの一端部21a側に連通する構成であればよい。つまり、連通部27は、フランジ部22b,30bが作動油の圧力によってガイド部21cの一端部21a側の端面21c1から離されたときに、ケーシング21の他端部21b側とガイド部21cの一端部21a側とを連通し、かつフランジ部22b,30bがスプリング23の付勢力によってガイド部21cの一端部21a側の端面21c1に密接しているときに、そのフランジ部22b,30bによって閉じられるものであればよい。
【0043】
また、上記の説明では、フランジ部22b,30bがガイド部21cの一端部21a側の端面21c1に密接して、ケーシング21の内部を閉塞する構成について説明したが、フランジ部22b,30bの外周面をケーシング21のガイド部21cの内周面に密接させて、ケーシング21の内部を閉塞してもよい。
【0044】
また、上記の説明では、弁ハウジング22,30に筒部22a,30aとフランジ部22b,30bを設けて、スプリング23によってケーシング21の他端部21b側に当該弁ハウジング22,30を付勢しフランジ部22b,30bをガイド部21cの一端部21a側に密接させる構成について説明した。これに関し、図9に示される参考例では、フランジ部を有しない筒状の弁ハウジング22を、上記スプリング23によってケーシング21の他端部21b側に付勢して、その他端部21bに当該弁ハウジング22の端部22cを密接させる構成としている。このように構成した場合、弁ハウジング22の端部22cがケーシング21の他端部21bから離反した状態でそのケーシング21の一端部21a側と他端部21b側とを連通させる連通路27を当該弁ハウジング22の外周面に設ければよい。また、このとき第2通路26内では、ケーシング21の他端部21bと前記弁ハウジング22の端部22c側との間に隙間を生じた状態で、油圧アクチュエータからの作動油がケーシング21の他端部21bから連通部27を経てケーシング21の一端部21aに導かれる。
【0045】
【発明の効果】
以上のように構成された本発明は以下の効果を奏する。 請求項1のダンパーバルブと請求項のダンパーバルブを用いた油圧式パワーステアリング装置によれば、油圧アクチュエータ側から油圧ポンプ側への逆向きに流れる作動油の圧力が所定圧以上である場合、弁ハウジングはその圧力によってケーシングのガイド部にガイドされた状態で油路に沿って移動する。このように、弁ハウジングの移動がケーシングのガイド部でガイドされながら行われるので、当該弁ハウジングの倒れ等の発生を防ぐことができ、安定した性能を確保することができる。
【0046】
請求項のダンパーバルブによれば、ユニット化された逆止弁を上記閉塞手段として用いているので、スチールボールとスプリングとにより弁ハウジングを閉塞した前述の従来例のものに比べて、ダンパーバルブの組立作業を容易化することができるとともに、その従来例でのスチールボールがスプリングから外れることなどによる作動油の流れを阻害する不具合の発生等を防止することができる。
【0047】
請求項のダンパーバルブによれば、ボールと係止板とを用いた閉塞手段によって弁ハウジングを閉塞しているので、閉塞手段の構成を簡素化でき、部品点数の少ない簡単な構成のダンパーバルブを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態における油圧式パワーステアリング装置の構成を示す概略図である。
【図2】 図1に示した油圧式パワーステアリング装置での油圧回路を示す説明図である。
【図3】 図1に示したダンパーバルブの具体的な構成を示す拡大断面図である。
【図4】 図3に示したダンパーバルブでの作動油が第1通路を流れる場合の動作を示す説明図である。
【図5】 図3に示したダンパーバルブでの作動油が第2通路を流れる場合の動作を示す説明図である。
【図6】 (a)は閉塞手段の別の実施形態を示す拡大断面図であり、(b)は(a)に示した係止板の構成を示す平面図である。
【図7】 図6に示したダンパーバルブでの作動油が第1通路を流れる場合の動作を示す説明図である。
【図8】 図6に示したダンパーバルブでの作動油が第2通路を流れる場合の動作を示す説明図である。
【図9】 参考例に係る弁ハウジング及び連通部を示す拡大断面図である。
【図10】 従来の油圧式パワーステアリング装置のダンパーバルブを示す断面図である。

Claims (4)

  1. 油圧ポンプと前記油圧ポンプから供給される作動油によって動作する油圧アクチュエータとの間の油圧回路に設けられるダンパーバルブであって、 前記油圧ポンプ側に接続される一端部、前記油圧アクチュエータ側に接続される他端部、及び前記一端部と前記他端部との間に形成されたガイド部を有する筒状のケーシングと、 前記ケーシング内でそのガイド部にガイドされた状態で油路に沿って移動可能に配置され、前記ガイド部に嵌合された筒部と、前記他端部側に移動した状態でガイド部の一端部側に密接されるフランジ部とを有する筒状の弁ハウジングと、 前記ケーシングの内部に配置され、前記フランジ部を前記ガイド部の一端部側に密接させるように前記ケーシングの他端部側に前記弁ハウジングを所定圧にて付勢するスプリングと、 前記筒部及びガイド部の少なくとも一方に設けられ、前記フランジ部がガイド部から離反した状態で前記ケーシングの一端部側と他端部側とを連通させる連通部と、 前記弁ハウジングの内部で油路に沿って移動可能に配置された可動部材を有し、その弁ハウジングの内部を開放可能に閉塞する閉塞手段と、 前記可動部材が前記油圧ポンプからの作動油の圧力によって前記弁ハウジングの内部を移動して、その閉塞手段による前記弁ハウジングの閉塞状態を解除した状態で、前記油圧ポンプからの作動油を前記ケーシングの一端部から前記弁ハウジングの内部を経て前記ケーシングの他端部に導く第1通路と、 前記油圧アクチュエータからの作動油の圧力が所定圧を越えて前記弁ハウジングが前記スプリングに抗して前記ケーシングの一端部側に移動した状態で、前記油圧アクチュエータからの作動油を前記ケーシングの他端部から前記連通部を経て前記ケーシングの一端部に導く第2通路と を備えており、
    前記フランジ部には、前記スプリングの一端部を包囲した状態で、当該一端部を支持するための支持部が設けられており、且つ、
    前記フランジ部には、前記スプリングを包囲する側壁部分に切欠部が設けられ、当該フランジ部の内部と外部とを連通していることを特徴とするダンパーバルブ。
  2. 前記閉塞手段が、前記弁ハウジング内に固定されるケースと、前記ケース内に配置された前記可動部材としての可動弁体と、前記ケースに取り付けられ、前記可動弁体が着座する弁座とを有するユニット化された逆止弁により構成されていることを特徴とする請求項1記載のダンパーバルブ。
  3. 前記閉塞手段が、前記可動部材を構成し、前記弁ハウジングの内部を閉塞するためのボールと、前記弁ハウジングの端部に取り付けられ、孔部を有する係止板とを備えていることを特徴とする請求項1記載のダンパーバルブ。
  4. 油圧ポンプと、この油圧ポンプから供給される作動油によって操舵補助力を出力する油圧アクチュエータと、前記油圧アクチュエータと油圧ポンプとの間に介在し、操舵に応じて前記油圧アクチュエータに対する作動油の給排をコントロールする油圧コントロールバルブとを備える油圧式パワーステアリング装置であって、 前記油圧コントロールバルブの出力ポートと油圧アクチュエータとの間の油圧回路の所定部に、請求項1記載のダンパーバルブを設けていることを特徴とする油圧式パワーステアリング装置。
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