JP3865788B2 - ボールペン - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は先端に筆記部となるボールをインクの流路を確保をするための適宜の寸法の隙間を有した状態で抜け止めして、遊嵌したペン先の部品及びその部品を使用したボールペンの改良を行うものである。
背景技術
従来、筆記具では長時間筆記をしない場合などにキャップをして、インクの揮発を防止したり、落下などの衝撃によってペン先から空気を巻き込んでカスレたり、インクがペン先から垂れてくる所謂直流を防止する目的でキャップの内部に弾性を有するゴムなどの先端シール部材によってペン先をシールしているボールペンや小管式筆記具などが知られている。
しかし、ノック式ボールペンの場合やユーザーがキャップを忘れた場合や揮発しやすいインクが必須となる筆記具の場合などにはカスレや空気巻き込みが発生したり、筆記不能となってしまう事故も発生している。このような場合には、部品を金属製のボールペンとしてインクの揮発を極力減らしたり、インクの粘度を高く(5千から1万cp程度)したり、不揮発性の溶剤を増量したり、ペン先のインク流路を狭くしてインク流出量も減少させたり、軸内部の内圧を大気圧以上に加圧して内部のインクを流出させたりして対応している。
特に、油性ボールペンと水性ボールペンの中間の性質を持たせた中程度の粘度のインクを使用した所謂中性ボールペンではこれらの問題を抱えており、やや不完全なボールペンではあるがその他の利点が認められて上市されている。
一部にこれらの問題を改良したボールペンも発明されてきているが、ペン先内部の磨耗の問題も解決した物は見られていない。
従来のボールペンでは、直流の空気の巻き込みや揮発によるドライアップの問題を主にインク又は軸内をほぼ密閉として加圧(ガスや軸側面を押すなど)するなどの機構によって解決している。
またこれらの対策も行わない場合は、気密性を確保するキャップまたはペン先の先端をゴムなどの弾性体を密着させる事によってペン先の保護を行っている。軸機構で対策する場合には複雑な機構が必要で機構の不具合による事故が増えてしまったり、コストがかかって高価なボールペンとなっている。またキャップによってのみ対策されている物では、実際の使用時にはキャップをはずしていることから根本的な解決とはできていないばかりか、ユーザーが頻繁にキャップをしなければ性能を維持できない問題を有している。さらにインクによって解決した場合には、筆記後の描線がなかなか乾かない事や書味が悪くなる事や潤滑性の劣るインクによってペン先が磨耗して流量が書き込むほどに増加していったり、ひどい場合はボールが飛んだり、筆記できなくなるなどの筆記性能を犠牲にして解決されている。
発明の開示
本発明は、主に普及型のペン先内部に筆記部となるボールを先端から突出した状態で抜け止め不可能に遊嵌した所謂ボールペンタイプの筆記具の改良を目的としており、ペン先の内部にその筆記ボールと内面のボールとほぼ同様のRを有するシール面とで外気と遮断シールするシール部を有するペン先をシール部の製造性を犠牲にすることなく、シールによってドライアップや空気巻き込みや直流などのトラブルを防止し、筆記時にペン先にインクが付着して紙面を汚すボテなどの問題をも同時に解決する事で、特別なインクや高度な軸機構を必要としないで、安価で性能の良い筆記具を提供するという課題を解決することにある。
本発明は、上記課題を解決するためなされたものであって、その要旨とするところは、次の通りである。
まず、本発明の第1の要旨は、インク収容管内部にインクを保蔵し、その前部には先端から筆記部となるボールを回転可能に突出させた状態でホルダーの先端部カシメによって抜け止めされたペン先と水をベースとする水性インクを有する筆記具に於いて、下記1)から4)のすべての構成を満足する事を特徴とするボールペン。
1) 筆記ボール径φA、内部のインク流路となるインク孔径φJ、ボールの軸方向後方であってボールの遊嵌される横方向壁に繋がる斜面の角度P、ボールの軸方向後方でボールとほぼ同等のRを有した受け座の径φKの間に下記の関係式を満足させる。
100°<P<150°
φA×0.40<φJ<φA×0.80
φA×0.50<φK<φA×0.90
2) ボールの軸方向後方には筆記時のインク流路となる3個以上の複数のチャンネル溝を設けて、これらのチャンネル溝がインク収容管方向後方に貫通せずに途中で止めた形状とした上で、チャンネルの外接円径φQ、ボールが遊嵌される横方向壁の径である仕上げ径φS、ボールが受け座に密着しているときのボール出H、受け座径φKの間に下記の関係式を満足させる。
φA×0.95<φQ<φA×1.05
φA×1.02<φS<φA×1.10
H×2.3<φK
3) 遊嵌されたボールは軸縦方向に移動可能であってその距離が
φA×0.01<M<φA×0.10の範囲である縦ガタMを有する。
4) ペン先では、先端部カシメが角度Bのテーパー状であって、この先端部カシメの後方に角度C,Dの略L型のテーパーと角度Eの鋭角テーパーが順に形成され、各角度B、C、D、Eと、内面のシール面の巾Iと外面のカシメ巾Lとが、下記の条件をすべて満足させる。
B>C、D>C、D>E
60°<B<100°、E<60°
L×0.1<I<L
次に、本発明の第2の要旨は、ペン先内部にはボールを80g以下の弱い荷重で常に軸方向前方に押圧するスプリング等弾性体を有する事を特徴とする要旨1に記載のボールペンである。
また、本発明の第3の要旨は、23℃での粘度が10cpから4000cpである水をベースとする水性インクをインク収容管に直接内蔵し、インクの後端に接するようにグリス状のフォロワーを設けてあり、ペン先、インク収容管等のインクが直接接するすべて部品の材質の吸水率が常温で0.2%以下あることを特徴とする前記要旨1または2に記載のボールペンにある。
また、本発明の第4の要旨は、インク収容管内部にインクを保蔵し、その前部には先端から筆記部となるボールを回転可能に突出させた状態でホルダーの先端部カシメによって抜け止めされたペン先と水をベースとする水性インクを有する筆記具に於いて、下記1)から4)のすべての構成を満足する事を特徴とするボールペン。
1) テーパー状のカシメの角度B・筆記ボール直径φA・カシメ外径φF・カシメ内径φG・ボール出Hの間に下記の関係式を満足させる。
60°<B<100°
φA×0.90<φF<φA×1.10
φA×0.90<φG<φA×0.98
φA×0.20<H<φA×0.40
2) カシメ内径部には筆記ボールの半径Rとほぼ同等のRを有し周状で巾Iを有するシール面を設けて
φA×0.01<I<φA×0.15を満足させる。
3) 遊嵌されたボールは軸縦方向に移動可能であってその距離が
φA×0.01<M<φA×0.10の範囲である縦ガタMを有する。
4) ペン先では、先端部カシメが角度Bのテーパー状であって、この先端部カシメの後方に角度C,Dの略L型のテーパーと角度Eの鋭角テーパーが順に形成され、各角度B、C、D、Eと、内面のシール面の巾Iと外面のカシメ巾Lとが、下記の条件をすべて満足させる。
B>C、D>C、D>E
60°<B<100°、E<60°
L×0.1<I<L
さらに、本発明の第5の要旨は、ボールの軸方向後方でボールとほぼ同等のRを有した受け座の径φKが
φA×0.6<φK<φA×0.9の範囲である周方向には非連続の受け座Kを設けたことを特徴とする請求項4に記載のボールペンにある。
次に、本発明の第6の要旨は、ペン先内部にはボールを80g以下の弱い荷重で常に軸方向前方に押圧するスプリング等弾性体を有してこのスプリング等弾性体には後方に座巻き部又は後端が接する部分に安置するための座巻き同等のストレート部を設け、ボールの軸方向後方には筆記時のインク流路となる3個以上の複数のチャンネル溝を設けて、これらのチャンネル溝がインク収容管方向後方に貫通せずに途中で止めた形状としたことを特徴とする前記要旨4または5に記載のボールペンにある。
次に、本発明の第7〜9の要旨は、23℃での粘度が10cpから4000cpである水をベースとする水性インクをインク収容管に直接内蔵し、インクの後端に接するようにグリス状のフォロワーを設けて、気温23℃、湿度60%の環境でペン体からの揮発減量値が0.06mg/日から0.8mg/日(30日間の平均)であることを特徴とする前記要旨4〜6記載のボールペンにある。
以上述べたように、本発明のボールペンは、先端に筆記部となるボールを外部に臨出するように回転可能に抜け止めされており、インク収容管の内部にはインクを内蔵している。このインクはペン先の内部で適宜寸法に設定された複数本のチャンネル溝や横方向のガタや上下にもインク導出が可能な様にボールが移動可能な縦ガタなどのインク流路を経て、回転可能で筆記部となるボールに導出されるように構成されている。
この遊嵌されたボールは自由に回転できる状態で塑性変形などによるカシメによって抜け止めされる。
本発明ではボール出、受け座の径、チャンネル外接円径、仕上げ径などの最適化による安定した受け座部とインク導出部によって、また縦ガタを確保すると同時にボールの軸方向後方の受け面となりボールと略同等のRを有する受け座から筆記中はボールが転がり出ない様にする事でカシメ先端内部が磨耗することを防止する。
ペン先では、先端部カシメが角度Bのテーパー状であって、この先端部カシメの後方に角度C,Dの略L型のテーパーと角度Eの鋭角テーパーが順に形成され、各角度B、C、D、Eは、B>C、D>C、D>Eを満足させる。すなわち、鋭角テーパー(角度E)が設けられているが、さらに略L型のテーパー(角度Cと角度D)を設けることによって、さらに視認性が良くなる上に、通常のカシメの物はシール面を形成しようとした場合にインク流路が狭く長くなるためにインクが流れにくくなるが、このL型テーパーによって余分なカシメの肉厚を減らすことができて内部の変形が不必要に流路を極端に長くすることが防止できると共に、余分なインクがペン先外周部に溜まって、ある時に紙面に落ちてしまうボテもL型の急なテーパー部をインクが這い上がりにくくできるために、結果的にボテを防止することもでき有効になる。
本発明をさらに有効にする形状として、ボールを80g以下の弱い荷重で常に前方に押圧させるスプリング等弾性体(以後スプリングと呼ぶ)を設けている。
ここで上述のチャンネル溝を貫通させずに止めた場合にはスプリングの作動が確実になる。
特に中性ボールペンと呼ばれる23℃±5℃でのインク粘度が10cpから4000cpの水性インクを有するものではキャップレスとするとインク中の水分が揮発してしまって長期保存の時にはインクが変質する問題があるが、本発明ではインクに接するすべての部品の材質の吸水率を0.2%以下のもの、具体的にはPP、PEなどのポリオレフィン系、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ビニル樹脂、変性ポリフェニレンエーテル等の樹脂及びこれらのアロイ樹脂、さらに金属又は樹脂に金属をメッキ又はコーティングしたものなどが有効であり、これらと上述のペン先との組み合わせでは本発明の効果で特に大きくなる。
本発明ではボール出、カシメ内径、カシメ外径の最適化による安定したカシメによってボールを抜け止めし、このカシメ加工時にカシメ部の内径部をボールに当接するまでやや強めにカシメることによって、内部にシール面を形成させる。
シール面はボールと略同等のRと全周にわたってある一定の巾を有した形状となる。
また縦ガタを確保すると同時にボールの軸方向後方の受け面となりボールと略同等のRを有する受け座も設けられる。
本発明をさらに有効にする形状として、カシメテーパーの後方で視認性確保のための鋭角テーパーの前方に略L型のテーパーを設けたり、受け座の径φKをボール径φAのφA×0.6からφA×0.9、望ましくは0.7Aから0.8Aの範囲としたり、シール面の巾Iをカシメ部の外側カシメ巾Lよりも小さく、そのLの10分の1以上、望ましくは0.5Lから0.9Lの巾になるように設定してある。
さらにボールを80g以下(望ましくは20g以下)の弱い荷重で常に前方に押圧させるスプリング等弾性体(以後スプリングと呼ぶ)を設けている。ここで上述のチャンネル溝を貫通させずに止めた場合にはスプリングの作動が確実になる。
特に中性ボールペンと呼ばれる23℃±5℃でのインク粘度が10cpから4000cpの水性インクを有するものでは本発明の効果は特に大きくなる。
上記の解決手段の作用を以下に説明する。ボールペンに於いては、インクの揮発防止やペン先への空気の巻き込み防止や落下時の衝撃によってインクがかすれたり逆流することや直流を防止する目的で、キャップ内に先端をシールする一般的にはゴム製のシール部材が用いられたり、インクを高粘度としたり、揮発しにくいインクとしたりして対応しているが、これによってキャップする事が頻繁、描線のインクが乾かないなどの新たな問題を引き起こす。また受け座の磨耗に関しては主にインクに潤滑剤を添加又は増量したり界面活性剤によって磨耗量を減らす対策がなされているが、インクへの対策ではインクが紙面ににじむようになったり、表面張力が低下してペン先からインクが漏れ出てくる直流や添加物が多くなって経時安定性が阻害されたりする問題を発生しやすい。
本発明の改良では、内部に筆記ボールと同形状のRの受け座を有効な大きさにすることで磨耗の問題を解決することができ、その他の磨耗に対する各部の寸法が十分に確保される事で、ボール飛びや筆記不能を防止することができる。
一般的には筆記具は紙面に対して約60°前後の傾きで筆記されるため受け座が大きいほど筆記時にボールが受け座から転がり出てカシメ内部の先端を磨耗させることは少なくなるが、あまり大きいとインク流出量を確保するチャンネルとボールの間の流路が狭くなってインク流量が安定しなくなったり、筆記途中でチャンネルが塞がれて筆記不能となるため、本発明ではこれらの問題を同時に解決させる作用も有している。
常時ボールを押圧するスプリングによってシール性能が確実になると共にボールペンを上向きにしたときにもシール性が確保される。特にインク粘度が比較的低い中性ボールペンでは、本発明が最も効果的に作用する。またキャップレスで使用可能な水性インクのボールペンではシール性を有するペン先とスプリングとの作用の総合性能としてペン体からの揮発減量値に着目するとそこで使用される部材は極力吸湿性=水分の放出性の内在量の組み合わせにすることが望ましい。
これらによって安定した品質のボールペンの提供が可能になる。
本発明の改良では、内部に筆記ボールと同形状のシール部を有するカシメを行うことで外気と遮断するシール部が完全な物となる。さらにカシメを角度、カシメ後の外径、内径を最適化して行っているためにこのシール面の形成がバラツキのない完全な物となるばかりでなく、その巾を外周のカシメ巾Lよりも小さくかつその10分の1以上にすることでインクの流量を安定させ、磨耗に対する各部の寸法が十分に確保される事で、ボール飛びや筆記不能を防止することができる。
一般的には筆記具は紙面に対して約60°前後の傾きで筆記されるためカシメの後方に略L型のテーパーを有することは紙面の引っかかりを防止する作用とカシメ時の肉厚を安定化させてインク流出量を安定化させる作用も同時に有している。
後端に適宜座巻きを有して安定して常時ボールを押圧するスプリングによってシール性能が確実になると共にボールペンを上向きにしたときにも確実なシールが確保される。特にインク粘度が比較的低い中性ボールペンでは本発明が最も効果的に作用する。本発明の外部テーパー形状の組み合わせの場合には、筆記時にインクがはい上がってきてある程度たまって紙面に落ちて紙面を汚す所謂ボテをインクがはい上がりにくくする事で解決する作用も有しており、受け座の大きさを規定することで、筆記時にボールの回転によって磨耗して、カシメ部や受け座部が異常に磨耗して事故を起こす事を防止できる。またシール面を有するペン先とインクとのボールペンの総合性能としてペン体からの揮発減量値に着目する事で安定した品質のボールペンの提供が可能になる。
本発明を実施すれば、キャップを不要としたり、ペン先のシールを確実にするので高度なシール性の必要ない簡易キャップやキャップレスでよく、組み立てやすい筆記具や、従来は不可能であったノック式筆記具を安価で安定的に提供することが可能となる上に、乾きやすい水性インクのボールペンでもシール部が安定する事で直流や空気巻き込みやカスレやボール飛びなどの磨耗耐久性の問題を特殊なインクや複雑な軸部の機構を採用しなくても解決することが可能となる。
特にペン先内部にスプリングを内蔵して常に筆記ボールを前方に押して本発明の内部シール面と密着させる構造の物や各部の寸法や揮発減量値を本発明の範囲とすることで、さらに効果が期待できる。従来は欠点の多かった中粘度のインクを使用した所謂中性ボールペンではその欠点のほとんどを解決する効果があり、インクに擬塑性と呼ばれる剪断力によってインク粘度が変化するものでは保存中は粘度がやや高く筆記中はボールによる剪断力で粘度が落ちる事から本発明のペン先との併用は大きな効果が期待できる。
本発明によって、従来は不可能であったノック式水性インクの中性ボールペンやキャップにシール部材を必要としないボールペンや油性ボールペンや直液式ボールペンに応用することでそれらの問題を解決することが可能となる。当然、従来のキャップ式や加圧式の軸機構と組み合わせればさらに良質で特色のあるボールペンとなる。
発明を実施するための最良の形態
図1から図3に本発明の第1実施形態であるボールペンの例を図示しており、図に従って以下詳述する。
インク収容管(12)の内部にはインク(13)とその後方に接するようにグリス状のフォロワー(14)とフォロワーと略同等の比重を有する固体のフォロワー棒(15)を製造時にインクやフォロワー中にある空気を脱泡した状態で保蔵している。フォロワーは逆流防止や揮発抑制の効果があり、フォロワー棒はフォロワー中に浮遊することで毛細管力を発生して筆記時にインクが消費されてフォロワーがインクに追従しやすくすると共に、落下などの衝撃の場合にはフォロワーが崩れて流れ出すのを防止する。
ペン先(2)の先端には筆記ボール(1)が前端側はカシメ(3)によって後端側には受け座(16)によって抜け止めされており、ボールは前後にφA×0.01からφA×0.10(ボール径=φA)、望ましくは0.03Aから0.08Aの範囲の縦ガタMを有した状態で回転可能に遊嵌されている。
カシメは60°以上100°以下(望ましくは70°から90°)のカシメ角(カシメ角度B)でカシメられており、一般的には金属の塑性変形によってまたは塑性変形と切削の組み合わせでこれらのカシメが加工され、このカシメの内面にはボールと略同等のRであるシール面(8)が形成されており、ボールがこのシール面に当接する事によって、ボールペン内部と外気とがほぼ遮断される所謂シール状態を形成することができるものである。
一方、カシメ内径φGが大きい物では筆記によって僅かに先端側内部が磨耗するとボールが飛び出して筆記不能になったりする。
さらに受け座(16)に着目すると受け座が大きいものではボールが受け座に安定しているが、受け座が小さいものではボールが筆記中の回転と受け座面との摩擦で転がり出ようとしてカシメの先端内径部を削ってしまうことがある。
またインク孔径φJは小さすぎるとインク流路が狭くなって流量が減ってしまう問題や受け座の面積(インク孔径φJと受け座の径φKで決まる)が大きすぎるとボールの接触面積が大きくなってボールの円滑な回転を阻害したり、受け座の面積が小さすぎると筆記圧を受ける部分が小さく極端に早い受け座の磨耗が起こってインクがまだ残っているのにボールが沈んでしまって筆記不能になるなどの問題が生じる。
つまりこれらの寸法は単独では複数の性能には満足できず、それぞれの寸法が相互に影響しあって最終性能が発揮できる事が知見により得られた。つまりインク孔径φJはボール径φAの0.4から0.8倍(望ましくは0.45Aから0.65A)、受け座の径φKはφAの0.5から0.9倍(望ましくは0.6Aから0.8A)が最も好適な関係であることが分かった。
ところで、一般的にはカシメを強くしてシール面を大きくすれば効果が上がると考えられているが、あまり大きいと内部のスキマが小さくなったりボールとの抵抗が大きくなってインク流量が減少したり、筆記性が悪化する。ここでカシメの程度や筆記性を規定するためには、ボール出Hやカシメ内径φGや外径φFやシール面幅Iやカシメ角度Bや縦ガタMなどの寸法を下記の式に規定される関係とするとさらに効果的であることを発見できた。又これらがすべて合致することで単独では得られない相乗的な効果があることが見つかった。()内はさらに望ましい範囲である。
60°<B<100°(70から90°)
φA×0.90<φF<φA×1.10(1.01Aから1.08A)
φA×0.90<φG<φA×0.98(0.92Aから0.97A)
φA×0.20<H<φA×0.40(0.27Aから0.35A)
φA×0.01<I<φA×0.15(0.03Aから0.10A)
φA×0.01<M<φA×0.10(0.03Aから0.08A)
具体的な例を示すと、ボール出は筆記時の紙面への引っかかりを意識すると、できるだけ大きい方がよい(=引っかかり少ない)と考えられており、ボールが保持できる限界で設定される事が多かったが、カシメ内径やカシメ外径等はこのボール出の設定値によって自然に変化(ボール出小さいと内外径も小さくなる)されていた。このボール出が大き目でも外径が大きければ紙面への引っかかりが大きくなったり、内径が大きい物では筆記によって僅かに先端側内部が磨耗するとボールが飛び出て筆記不能になったりする。さらにボール出やカシメ内外径やカシメ角度は内部のシール面の大きさに大きく影響する。つまりこれらの寸法は単独では複数の性能には満足できず、それぞれの寸法が相互に影響しあって最終性能が発揮できる事が知見により得られた。
ボールの後方には同様にRを有する受け座を設けて筆記時のボールの座りを良くして筆記による回転でボールが受け座から転がり出て内部の先端側を削ってしまう問題を解決したり必要な縦ガタを確保する為に受け座の径φKはボール径φAの0.6から0.9倍の寸法とする。インクは収容管からペン先内部に移動可能でかつ、チャンネルやボールの縦ガタ及び横ガタによってボールまでの流路が確保されている。
ペン先の内部にボールを常に前方に弱く押圧するスプリング(9)をペン先の後端点カシメによって内蔵した場合はさらに効果的である。このスプリングは先端にストレート部を設けて直接ボールを押圧する構造の物や先端部にコマ(図示せず)を別部品としてその後端をスプリングで押す構造の物やスプリングの後端が点カシメではなく継手の内径段部(図示せず)によって当接抜け止めされた物やスプリングが樹脂、ゴム、板バネ等でも全く同様の効果を発する。ここでスプリングの後端には座巻き又は固定する内部に対して略同形状のストレート部を設けることで後端の点カシメ等による飛び出し防止や安定してまっすぐにボールを押圧する事が可能となる。
なお、ボールの軸方向後方であってボールの遊嵌される横方向壁に繋がる斜面の角度Pについては上述の受け座の径φKとほぼ似通った関係であって、該斜面の角度Pが鋭角であれば筆記中のボールは中心に求心されやすく、鈍角では求心されにくい。しかしインク流量や耐磨耗寿命耐久性は逆に鋭角では僅かな磨耗でもボールとチャンネルのスキマが塞がれやすく、鈍角では塞がれにくい。具体的には斜面の角度Pは100°から150°の角度が最適である。縦ガタMもインク流量に大きく影響するためボール径の0.01から0.10倍(望ましくは0.03Aから0.08A)の大きさにすると効果的であると分かった。
一方、先端のカシメの後方にはペン先の筆記時の視認性を向上させる目的で一般的に大きな鋭角テーパー(角度Eのテーパー面7)が設けられているが、さらに略L型のテーパー(角度Cのテーパー面5と角度Dのテーパー面6)を設けることによって、さらに視認性が良くなる上に、シール面を形成しようとした場合にインク流路が狭く長くなるため通常のカシメの物よりもインクが流れにくくなるが、このL型テーパーによって余分なカシメの肉厚を減らすことができて内部の変形が不必要に流路を極端に長くすることが防止できると共に、余分なインクがペン先外周部に溜まって、ある時に紙面に落ちてしまうボテもL型の急なテーパー部をインクが這い上がりにくくできるために、結果的にボテを防止することもできる。
第1実施形態に使用したインクは一般的な剪断力下での23℃±5℃での粘度が10cpから4000cpであり、水をベースとして、グリセリンやプロピレングリコールなどの他の溶剤を5〜50%、着色剤として顔料や染料を1〜20%、その他適宜の分散剤、ゲル化剤、防腐剤、界面活性剤、湿潤剤などの各種添加剤を含む。
ここでボールペンの総合性能として揮発減量に着目すると、本発明のペン先を使用することでペンの先端部のシール性が向上するとペンからの水分の揮発が抑制されて一般的には乾きやすいインクでもキャップレスボールペンに使用できたり、ペン先の内部のシール面がやや小さくてごく僅かな揮発漏れが起こるものでもインク自体の揮発が少なければ実用上問題はない。揮発量が多すぎれば、ユーザーの手に渡るまでの輸送中や保管中にインクが減ってしまって正規の筆記距離(寿命)を確保できなくなったりインクが変質して性能を維持できなくなる不具合が出る。あまりインクが揮発しない場合(難揮発性の溶剤を増量した場合)には、ペン先でのインクの固化が期待できずペン先に付着したインクが吸湿して直流の問題が発生したり、紙面に筆記した描線がなかなか乾かない問題が生じる。
つまり、ボールペンの総合性能としてはペン体を温度23℃±5℃、湿度60%±5%の環境中にキャップレスで放置して揮発による重量の減少が30日の平均で1日当たりに換算して0.06mg/日から0.8mg/日(望ましくは0.1から0.5mg/日)とする事で本発明を応用したボールペンの性能が維持できる事になる。
ここでボールペンのインクが直接触れる部品が吸湿や放湿すると本発明のペン先でもカバーしきれない場合が考えられる。つまりインク収容管や継手などから放湿させないためにはこれらの部品を密着させて漏れのない様に組み立てることはもちろんであるが、材質についても吸湿率が0.2%以下となる部材で組み合わせる事が重要である。
ここではインク収容管(12)と継手(10)とフォロワー棒(15)を吸湿率0.10%のポリプロピレン樹脂製、ペン先は吸湿率0%のステンレス金属とした上で後端のフォロワーを吸湿率0.01%以下の鉱油をベースのものとしてある。
図4は本発明の第2の実施形態について図示してあり、第1実施形態との相違は、継手が無く、インク収容管に直接ペン先が圧入固着されている物で、本発明の効果については第1実施形態と全く同様である。
ここで各寸法の数値を変更した従来例、実施例、比較例について表1にその結果をまとめて示す。また、結果を示すにあたり、その測定条件、使用部材、各設定値は以下のとおりである。
〔インク、軸〕:三菱鉛筆(株)製、UM−100黒
キャップなしで評価、水性インク粘度100cp
使用した軸その他の部品は市販されているもの。
〔記号の説明〕A:筆記ボール径、B:カシメ角度
C・D:Lテーパー角度、E:鋭角テーパー角度
F:カシメ外径、G:カシメ内径、H:ボール出
I:シール面幅、K:受け座の径、L:カシメ幅
M:ボール縦ガタ、(図1参照、単位mm)
〔従来例1〕:A=φ0.5、E=300、B=70°、
F=0.98A、I=0(なし)、H=0.4A、
G=0.95A、M=0.03A、K=0.7A、
CとD:なし、
〔従来例2〕:従来例1にスプリング(15g)を内蔵。
〔従来例3〕:難揮発溶剤倍増インク、他は従来例1同等
〔実施例1〕:I=0.2L=0.02A、C=20°、
D=60°、H=0.35A、F=1.08A、
G=0.97A、その他は従来例2と同じ。
〔実施例2〕:I=0.9L=0.14A、H=0.3A、
F=0.92A、G=0.91A
その他は実施例1と同等。
〔実施例3〕:K=0.85A、他は実施例1と同等
〔比較例1〕:B=60°、I=0.4A、
その他は実施例1と同等
〔比較例2〕:F=1.15A、G=0.99A、
その他は実施例1と同等
〔比較例3〕:H=0.15A、K=なし、
その他は実施例1と同等
書味、直流性、磨耗量、流量、カスレ性についての評価は3段階評価、○:良、△:使用可、×:不可とした。
書味:手書き筆記による紙への引っかかり性を確認
直流性:ペン先を下向きにしてのインクの漏れ具合
磨耗耐久性:終筆までJIS機械筆記の結果、磨耗量
流量:JIS機械筆記でのインク流量、描線の濃度
キャップなしカスレ性:温度23℃、湿度60%にキャップ無しで30日保持後、
手書き筆記によるかすれを判定
揮発減量:23℃、60%、30日の結果の1日換算値
なお、判定はキャップレスボールペンとしての使用可否を判定減量は
単位mg/日:揮発量0.8以上の場合は経時の保存テストでインクの物性変化が見られたためテストは省略した。
Figure 0003865788
本発明によって、従来は不可能であったノック式水性インクの中性ボールペンやキャップにシール部材を必要としないボールペンや油性ボールペンや直液式ボールペンに応用することでそれらの問題を解決することが可能となる。当然、従来のキャップ式や加圧式の軸機構と組み合わせればさらに良質で特色のあるボールペンとなる。
産業上の利用可能性
本発明を実施すれば、キャップを不要としたり、ペン先のシールを確実にするので高度なシール性の必要ない簡易キャップやキャップレスでよく、組み立てやすい筆記具や、従来は不可能であったノック式筆記具を安価で安定的に提供することが可能となる上に、乾きやすい水性インクのボールペンでもシール部が安定する事で直流や空気巻き込みやカスレやボール飛びなどの磨耗耐久性の問題を特殊なインクや複雑な軸部の機構を採用しなくても解決することが可能となる。特にペン先内部にスプリングを内蔵して常に筆記ボールを前方に押して本発明の内部シール面と密着させる構造の物や各部の寸法や揮発減量値を本発明の範囲とすることで、さらに効果が期待できる。従来は欠点の多かった中粘度のインクを使用した所謂中性ボールペンではその欠点のほとんどを解決する効果があり、インクに擬塑性と呼ばれる剪断力によってインク粘度が変化するものでは保存中は粘度がやや高く筆記中はボールによる剪断力で粘度が落ちる事から本発明のペン先との併用は大きな効果が期待できる。
また、本発明は従来の油性ボールペンや中綿式のボールペン、多数の櫛歯状のインク保留体を使用した直液式水性ボールペンなどに応用しても同様の効果が得られるものであり、逆止ボールなどによる逆流防止機構との併用でさらに逆流の問題のない筆記具が提供できる。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の第1の実施形態であるボールペンの先端側のペン先部材の詳細な構造を示す縦断面及び外観図である。
図2は本発明の第1の実施形態であるボールペンの最先端部の構造を示す縦断面図である。
図3は本発明の第1の実施形態であるボールペンの全体構造を示す縦断面図である。
図4は本発明の第2の実施形態であるボールペンの先端部の構造を示す縦断面図である。
符号の説明
1 ボール
3 先端部カシメのテーパー
5、6 略L型のテーパー
7 鋭角テーパー
8 シール面
B 先端部カシメの角度
C、D 略L型テーパーの角度
E 鋭角テーパーの角度

Claims (9)

  1. インク収容管内部にインクを保蔵し、その前部には先端から筆記部となるボールを回転可能に突出させた状態でホルダーの先端部カシメによって抜け止めされたペン先と水をベースとする水性インクを有する筆記具に於いて、下記1)から4)のすべての構成を満足する事を特徴とするボールペン。
    1) 筆記ボール径φA、内部のインク流路となるインク孔径φJ、ボールの軸方向後方であってボールの遊嵌される横方向壁に繋がる斜面の角度P、ボールの軸方向後方でボールとほぼ同等のRを有した受け座の径φKの間に下記の関係式を満足させる。
    100°<P<150°
    φA×0.40<φJ<φA×0.80
    φA×0.50<φK<φA×0.90
    2) ボールの軸方向後方には筆記時のインク流路となる3個以上の複数のチャンネル溝を設けて、これらのチャンネル溝がインク収容管方向後方に貫通せずに途中で止めた形状とした上で、チャンネルの外接円径φQ、ボールが遊嵌される横方向壁の径である仕上げ径φS、ボールが受け座に密着しているときのボール出H、受け座径φKの間に下記の関係式を満足させる。
    φA×0.95<φQ<φA×1.05
    φA×1.02<φS<φA×1.10
    H×2.3<φK
    3) 遊嵌されたボールは軸縦方向に移動可能であってその距離が
    φA×0.01<M<φA×0.10の範囲である縦ガタMを有する。
    4) ペン先では、先端部カシメが角度Bのテーパー状であって、この先端部カシメの後方に角度C,Dの略L型のテーパーと角度Eの鋭角テーパーが順に形成され、各角度B、C、D、Eと、内面のシール面の巾Iと外面のカシメ巾Lとが、下記の条件をすべて満足させる。
    B>C、D>C、D>E
    60°<B<100°、E<60°
    L×0.1<I<L
  2. ペン先内部にはボールを80g以下の弱い荷重で常に軸方向前方に押圧するスプリング等弾性体を有する事を特徴とする請求項1に記載のボールペン。
  3. 23℃での粘度が10cpから4000cpである水をベースとする水性インクをインク収容管に直接内蔵し、インクの後端に接するようにグリス状のフォロワーを設けてあり、ペン先、インク収容管等のインクが直接接するすべて部品の材質の吸水率が常温で0.2%以下あることを特徴とする請求項1または2に記載のボールペン。
  4. インク収容管内部にインクを保蔵し、その前部には先端から筆記部となるボールを回転可能に突出させた状態でホルダーの先端部カシメによって抜け止めされたペン先と水をベースとする水性インクを有する筆記具に於いて、下記1)から4)のすべての構成を満足する事を特徴とするボールペン。
    1) テーパー状のカシメの角度B・筆記ボール直径φA・カシメ外径φF・カシメ内径φG・ボール出Hの間に下記の関係式を満足させる。
    60°<B<100°
    φA×0.90<φF<φA×1.10
    φA×0.90<φG<φA×0.98
    φA×0.20<H<φA×0.40
    2) カシメ内径部には筆記ボールの半径Rとほぼ同等のRを有し周状で巾Iを有するシール面を設けて
    φA×0.01<I<φA×0.15を満足させる。
    3) 遊嵌されたボールは軸縦方向に移動可能であってその距離が
    φA×0.01<M<φA×0.10の範囲である縦ガタMを有する。
    4) ペン先では、先端部カシメが角度Bのテーパー状であって、この先端部カシメの後方に角度C,Dの略L型のテーパーと角度Eの鋭角テーパーが順に形成され、各角度B、C、D、Eと、内面のシール面の巾Iと外面のカシメ巾Lとが、下記の条件をすべて満足させる。
    B>C、D>C、D>E
    60°<B<100°、E<60°
    L×0.1<I<L
  5. ボールの軸方向後方でボールとほぼ同等のRを有した受け座の径φKが
    φA×0.6<φK<φA×0.9の範囲である周方向には非連続の受け座Kを設けたことを特徴とする請求項4に記載のボールペン。
  6. ペン先内部にはボールを80g以下の弱い荷重で常に軸方向前方に押圧するスプリング等弾性体を有してこのスプリング等弾性体には後方に座巻き部又は後端が接する部分に安置するための座巻き同等のストレート部を設け、ボールの軸方向後方には筆記時のインク流路となる3個以上の複数のチャンネル溝を設けて、これらのチャンネル溝がインク収容管方向後方に貫通せずに途中で止めた形状としたことを特徴とする請求項4または5に記載のボールペン。
  7. 23℃での粘度が10cpから4000cpである水をベースとする水性インクをインク収容管に直接内蔵し、インクの後端に接するようにグリス状のフォロワーを設けて、気温23℃、湿度60%の環境でペン体からの揮発減量値が0.06mg/日から0.8mg/日(30日間の平均)であることを特徴とする請求項4に記載のボールペン。
  8. 23℃での粘度が10cpから4000cpである水をベースとする水性インクをインク収容管に直接内蔵し、インクの後端に接するようにグリス状のフォロワーを設けて、気温23℃、湿度60%の環境でペン体からの揮発減量値が0.06mg/日から0.8mg/日(30日間の平均)であることを特徴とする請求項5に記載のボールペン。
  9. 23℃での粘度が10cpから4000cpである水をベースとする水性インクをインク収容管に直接内蔵し、インクの後端に接するようにグリス状のフォロワーを設けて、気温23℃、湿度60%の環境でペン体からの揮発減量値が0.06mg/日から0.8mg/日(30日間の平均)であることを特徴とする請求項6に記載のボールペン。
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