JP3251420B2 - ボールペン - Google Patents
ボールペンInfo
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- JP3251420B2 JP3251420B2 JP07016394A JP7016394A JP3251420B2 JP 3251420 B2 JP3251420 B2 JP 3251420B2 JP 07016394 A JP07016394 A JP 07016394A JP 7016394 A JP7016394 A JP 7016394A JP 3251420 B2 JP3251420 B2 JP 3251420B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、静的には高い粘性を有
し、筆記時のボールの回転で粘性が低下してインクが流
出される、所謂剪断減粘性を有したインクを使用したボ
ールペンの改良に関する。
し、筆記時のボールの回転で粘性が低下してインクが流
出される、所謂剪断減粘性を有したインクを使用したボ
ールペンの改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】同出願人は実公平４ー５２０６７号でボ
ールを遊嵌した弁室を設けたボールペンのインクの逆流
防止機構を開示している。此のものは、合成樹脂製の口
プラでボールを遊嵌する弁室内にボールを抜出不能とす
る突条を所要数設けて、筆記時には突条と突条との間に
形成される隙間を連通してチップにインクが流動される
ように成されている。又、筆記時の先端ボールの回転で
粘性が低下してインクが流出される剪断減粘性を有した
インクを使用したボールペンが知られている。一般に剪
断減粘性を有したインクを使用したボールペンは、イン
クの流出量が多く（筆記濃度を上げるため）インク収容
管の径を太くしてインクの搭載量を多くしている。又、
インクの粘度は油性ボールペンのインクに比べて小さい
のでインク収容管に対する流動抵抗は小さい。従って、
インクの自重や衝撃によりインク漏れ（インク収容管の
後端にインクが逆流する）が生じやすい。その為に、通
常はインクの後端に筆記時のインクの消耗に追随して移
動するが、インクの自重や衝撃に対してインクの逆流を
抑制するグリース状のフォロアが設けられている。しか
しながら、フォロアを設けても上向き筆記をした時には
チップのボール直下のインクが無くなると、インクのヘ
ッドが直に加わる為に顕著な逆流が生じて手や衣服を汚
す危険がある。又、インクの粘度が低く流出量が多いが
故に、チップ側を下向きにした場合に先端ボールとチッ
プかしめ部の隙間が生じるとインクが滲みでる（直流）
問題が存在する。
ールを遊嵌した弁室を設けたボールペンのインクの逆流
防止機構を開示している。此のものは、合成樹脂製の口
プラでボールを遊嵌する弁室内にボールを抜出不能とす
る突条を所要数設けて、筆記時には突条と突条との間に
形成される隙間を連通してチップにインクが流動される
ように成されている。又、筆記時の先端ボールの回転で
粘性が低下してインクが流出される剪断減粘性を有した
インクを使用したボールペンが知られている。一般に剪
断減粘性を有したインクを使用したボールペンは、イン
クの流出量が多く（筆記濃度を上げるため）インク収容
管の径を太くしてインクの搭載量を多くしている。又、
インクの粘度は油性ボールペンのインクに比べて小さい
のでインク収容管に対する流動抵抗は小さい。従って、
インクの自重や衝撃によりインク漏れ（インク収容管の
後端にインクが逆流する）が生じやすい。その為に、通
常はインクの後端に筆記時のインクの消耗に追随して移
動するが、インクの自重や衝撃に対してインクの逆流を
抑制するグリース状のフォロアが設けられている。しか
しながら、フォロアを設けても上向き筆記をした時には
チップのボール直下のインクが無くなると、インクのヘ
ッドが直に加わる為に顕著な逆流が生じて手や衣服を汚
す危険がある。又、インクの粘度が低く流出量が多いが
故に、チップ側を下向きにした場合に先端ボールとチッ
プかしめ部の隙間が生じるとインクが滲みでる（直流）
問題が存在する。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、筆記
時のボールの回転で粘性が低下してインクが流出される
剪断減粘性を有したインクを使用したボールペンの改良
であって、組立て性の良い安価なボールペンを提供可能
とすると共に、ボールペンの上向き筆記や衝撃によって
生じるインクの逆流とチップ側を下向きに置いた時の直
流を防止可能として、ボールペンの軸筒内や手、衣服の
汚損を防止する。
時のボールの回転で粘性が低下してインクが流出される
剪断減粘性を有したインクを使用したボールペンの改良
であって、組立て性の良い安価なボールペンを提供可能
とすると共に、ボールペンの上向き筆記や衝撃によって
生じるインクの逆流とチップ側を下向きに置いた時の直
流を防止可能として、ボールペンの軸筒内や手、衣服の
汚損を防止する。
【０００４】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成する為に
本発明のボールペンは、先端のチップ嵌着孔に連通して
後方にインク収容部を有した一体の樹脂成形品よりなる
チューブの先端にボールペンのチップが嵌着され、イン
ク収容部にインクとインクの後端にインクの消耗と共に
追随するフォロアが充填されてなるボールペンに於い
て、チップ嵌着孔の軸心にチップの後端に連通して後方
に弁室が設けられ、その弁室の後部にテーパー状又は球
面状のボール受け座が、その弁室の前部周壁に所要数の
突条が設けられて、ボール弁が弁室内に遊嵌され、又、
上記突条前部の段部に後端部を当接した状態でチップ内
孔にスプリングが敷設されて、スプリングの先方でチッ
プ先端部に回転自在に抱持された先端ボールの後端を押
圧して先端ボールがチップのボール抱持部の内縁に密接
するよう設けられ、チップが上向きの時に上記ボール弁
がボール受け座に密接して導孔が密閉され、チップ側が
下向きの時に上記密閉状態が解除されると共に上記突条
の後端にボール弁が当接して突条と突条の間に形成され
たインク誘導溝を通じてチップ内にインクが流入するよ
うに構成されてなる。
本発明のボールペンは、先端のチップ嵌着孔に連通して
後方にインク収容部を有した一体の樹脂成形品よりなる
チューブの先端にボールペンのチップが嵌着され、イン
ク収容部にインクとインクの後端にインクの消耗と共に
追随するフォロアが充填されてなるボールペンに於い
て、チップ嵌着孔の軸心にチップの後端に連通して後方
に弁室が設けられ、その弁室の後部にテーパー状又は球
面状のボール受け座が、その弁室の前部周壁に所要数の
突条が設けられて、ボール弁が弁室内に遊嵌され、又、
上記突条前部の段部に後端部を当接した状態でチップ内
孔にスプリングが敷設されて、スプリングの先方でチッ
プ先端部に回転自在に抱持された先端ボールの後端を押
圧して先端ボールがチップのボール抱持部の内縁に密接
するよう設けられ、チップが上向きの時に上記ボール弁
がボール受け座に密接して導孔が密閉され、チップ側が
下向きの時に上記密閉状態が解除されると共に上記突条
の後端にボール弁が当接して突条と突条の間に形成され
たインク誘導溝を通じてチップ内にインクが流入するよ
うに構成されてなる。
【０００５】
【実施例】図１及び図２は、チップ内孔にスプリングが
敷設されて、スプリングの先方でチップ先端部に回転自
在に抱持された先端ボールの後端を押圧して先端ボール
がチップのボール抱持部の内縁に密接するよう設けられ
たボールペンの参考例１を示している。 このボールペン
１は、チップ６とチューブ２と尾栓１２を主たる部材と
して構成されている。チューブ２は先方に小径部４を有
し、後方に長く延設した大径のインク収容部３を有した
一体の筒体でインクの蒸発を抑制する性能に優れた樹脂
成形品で形成されている。又、小径部４先端のチップ嵌
着孔５には先端ボール６ａを抱持したチップ６がその後
端側から圧入されている。尚、チップ６の抜出を防止す
る為に、必要に応じてチップの軸部１８に凸状の係止部
１９を形成して、チップ嵌着孔５後方のやや小孔とした
チップ嵌着孔５｀に係止部１９を食いつき状に係止させ
る。
敷設されて、スプリングの先方でチップ先端部に回転自
在に抱持された先端ボールの後端を押圧して先端ボール
がチップのボール抱持部の内縁に密接するよう設けられ
たボールペンの参考例１を示している。 このボールペン
１は、チップ６とチューブ２と尾栓１２を主たる部材と
して構成されている。チューブ２は先方に小径部４を有
し、後方に長く延設した大径のインク収容部３を有した
一体の筒体でインクの蒸発を抑制する性能に優れた樹脂
成形品で形成されている。又、小径部４先端のチップ嵌
着孔５には先端ボール６ａを抱持したチップ６がその後
端側から圧入されている。尚、チップ６の抜出を防止す
る為に、必要に応じてチップの軸部１８に凸状の係止部
１９を形成して、チップ嵌着孔５後方のやや小孔とした
チップ嵌着孔５｀に係止部１９を食いつき状に係止させ
る。
【０００６】又、チューブ２の小径部４内には、前記チ
ップ嵌着孔５｀に連通して後方に段部８が形成されてい
る。又、段部８の後方に導孔７を形成してその後方にイ
ンク収容部３が連通している。
ップ嵌着孔５｀に連通して後方に段部８が形成されてい
る。又、段部８の後方に導孔７を形成してその後方にイ
ンク収容部３が連通している。
【０００７】又、インク収容部３内には静的には高い粘
性を有し、筆記時の先端ボール６ａの回転で粘性が低下
してインクが流出可能となる剪断減粘性を有したインク
１０が充填され、更にインク１０の後端にインクの消耗
と共にインク面に接触して追随して移動可能なグリース
状のフォロア１１が充填されている。尚、フォロア１１
はシリコンゴム等の固形物であってもよい。又、チュー
ブ２はインク消耗が見える例えば透明のＰＰ樹脂成形品
が使用される。
性を有し、筆記時の先端ボール６ａの回転で粘性が低下
してインクが流出可能となる剪断減粘性を有したインク
１０が充填され、更にインク１０の後端にインクの消耗
と共にインク面に接触して追随して移動可能なグリース
状のフォロア１１が充填されている。尚、フォロア１１
はシリコンゴム等の固形物であってもよい。又、チュー
ブ２はインク消耗が見える例えば透明のＰＰ樹脂成形品
が使用される。
【０００８】又、チューブ２の後端には尾栓１２が止着
される。尾栓１２の前方には縦孔１３とそれに連通する
横孔１４が設けられ、横孔１４と連通して尾栓後端の通
気孔１７に連通する周溝１５ａ、１５ｂと縦溝１６ａ、
１６ｂが適宜に形成されている。通気路をそのように設
けた理由は、万一の事故で、インク及びフォロアが逆流
した時に通気孔１７に至るのを防止することと、インク
の蒸発とフォロアの乾燥を防止することにある。（水性
のインクを使用した場合）
される。尾栓１２の前方には縦孔１３とそれに連通する
横孔１４が設けられ、横孔１４と連通して尾栓後端の通
気孔１７に連通する周溝１５ａ、１５ｂと縦溝１６ａ、
１６ｂが適宜に形成されている。通気路をそのように設
けた理由は、万一の事故で、インク及びフォロアが逆流
した時に通気孔１７に至るのを防止することと、インク
の蒸発とフォロアの乾燥を防止することにある。（水性
のインクを使用した場合）
【０００９】又、図３は参考例２を示している。このボ
ールペンは参考例１と基本的な構成は同じであり、以
下、相違点のみ説明する。チップ５内に嵌挿されるスプ
リング２２の前端は座を成し、その前部に棒軸部２１ａ
を有した押し体２１が配設されて、棒軸部２１ａの先端
が先端ボール６ａの後端に押圧状に当接している。
ールペンは参考例１と基本的な構成は同じであり、以
下、相違点のみ説明する。チップ５内に嵌挿されるスプ
リング２２の前端は座を成し、その前部に棒軸部２１ａ
を有した押し体２１が配設されて、棒軸部２１ａの先端
が先端ボール６ａの後端に押圧状に当接している。
【００１０】次に、図４及び図５は本発明の実施例を示
している。先ず、ボールペン３０のチップ嵌着孔３８、
３８｀に連通して後方に弁室３３が設けられている。
又、弁室３３の後端にはテーパー状又は球面状のボール
受け座３４が設けられ、弁室３３の前部周壁には所要数
の突条３６が設けられている。又、突条３６の前部には
チップ嵌着孔３８｀の後端と接続したテーパー状の段部
３７が形成されている。（尚、段部３７はテーパー状で
なく平坦部を形成してもよい）
している。先ず、ボールペン３０のチップ嵌着孔３８、
３８｀に連通して後方に弁室３３が設けられている。
又、弁室３３の後端にはテーパー状又は球面状のボール
受け座３４が設けられ、弁室３３の前部周壁には所要数
の突条３６が設けられている。又、突条３６の前部には
チップ嵌着孔３８｀の後端と接続したテーパー状の段部
３７が形成されている。（尚、段部３７はテーパー状で
なく平坦部を形成してもよい）
【００１１】又、弁室３３の後方にはボール受け座３４
と連通する導孔３５が形成されて、弁室３３内にはボー
ル弁３９が前記突条３６を弾性変形させて抜出不能で遊
嵌される。尚、ボール弁３９が当接する突条と突条の間
にはインク誘導溝が形成されている。
と連通する導孔３５が形成されて、弁室３３内にはボー
ル弁３９が前記突条３６を弾性変形させて抜出不能で遊
嵌される。尚、ボール弁３９が当接する突条と突条の間
にはインク誘導溝が形成されている。
【００１２】一方、チップ６はインク流入可能なチャネ
ル６ｂを有した座に先端ボール６ａが略当接した状態で
先端ボール６ａが回転自在に抱持されるようかしめられ
ている。又、前記段部３７に後端部を当接した状態でチ
ップ６の内孔にスプリング４０が附勢される。スプリン
グ４０の先方には直立状の棒軸部４０ａが形成され、該
棒軸部４０ａの先端が先端ボール６ａの後端に押圧状に
当接する。尚、先端ボル６ａはその押圧でチップ６のボ
ール抱持部（かしめ等で形成）の内縁に密接状態と成さ
れる。又、上述した参考例２と同様にスプリングの前部
に棒軸部を有した押し体を配設して、その棒軸部の先端
を先端ボール６ａの後端に押圧状に当接さえることも可
能である。
ル６ｂを有した座に先端ボール６ａが略当接した状態で
先端ボール６ａが回転自在に抱持されるようかしめられ
ている。又、前記段部３７に後端部を当接した状態でチ
ップ６の内孔にスプリング４０が附勢される。スプリン
グ４０の先方には直立状の棒軸部４０ａが形成され、該
棒軸部４０ａの先端が先端ボール６ａの後端に押圧状に
当接する。尚、先端ボル６ａはその押圧でチップ６のボ
ール抱持部（かしめ等で形成）の内縁に密接状態と成さ
れる。又、上述した参考例２と同様にスプリングの前部
に棒軸部を有した押し体を配設して、その棒軸部の先端
を先端ボール６ａの後端に押圧状に当接さえることも可
能である。
【００１３】以上により、チップ側が下向きの時に前記
ボール弁３９が前記突条３６の後端に当接状態となり、
インクが導孔３５、弁室３３、突条と突条の間のインク
誘導溝、チップ６の内孔を通じて先端ボール６ａの後端
まで流入可能と成される。
ボール弁３９が前記突条３６の後端に当接状態となり、
インクが導孔３５、弁室３３、突条と突条の間のインク
誘導溝、チップ６の内孔を通じて先端ボール６ａの後端
まで流入可能と成される。
【００１４】又、インク収容部４１内には上述した参考
例１と同様に静的には高い粘性を有し、筆記時のボール
の回転で粘性が低下してインクが流出可能となる剪断減
粘性を有したインク４２が充填され、又、必要によりイ
ンク４２の後端にインクの消耗と共にインク面に接触し
て追随して移動可能なグリース状のフォロアが充填さ
れ、後端に尾栓が設けられる。
例１と同様に静的には高い粘性を有し、筆記時のボール
の回転で粘性が低下してインクが流出可能となる剪断減
粘性を有したインク４２が充填され、又、必要によりイ
ンク４２の後端にインクの消耗と共にインク面に接触し
て追随して移動可能なグリース状のフォロアが充填さ
れ、後端に尾栓が設けられる。
【００１５】
【作用】先ず、上述した参考例１は、チップ６を下向き
にした筆記状態を示しており、インク１０はインク収容
部３から導孔７を経てチップ６内孔に入り先端ボール６
ａの後端に誘導される。筆記前では先端ボール６ａがチ
ップのボール抱持部の内縁に密接しているのでインクの
直流が防止される。筆記で先端ボール６ａが微小に後退
して上記密接状態が解除されるとインクの流出が可能と
なる。インクは静的には高い粘性を示しているが、先端
ボール６ａの回転で粘性が低下してインクが多量に流出
され、ボテが無く、濃度の高い筆記が可能となる。
にした筆記状態を示しており、インク１０はインク収容
部３から導孔７を経てチップ６内孔に入り先端ボール６
ａの後端に誘導される。筆記前では先端ボール６ａがチ
ップのボール抱持部の内縁に密接しているのでインクの
直流が防止される。筆記で先端ボール６ａが微小に後退
して上記密接状態が解除されるとインクの流出が可能と
なる。インクは静的には高い粘性を示しているが、先端
ボール６ａの回転で粘性が低下してインクが多量に流出
され、ボテが無く、濃度の高い筆記が可能となる。
【００１６】又、チップ６を上向きにした状態でも先端
ボール６ａが密接することでインクの逆流が防止され
る。又、上向き筆記で密接状態が解除され、空気を巻き
込んでインクが逆流方向に作用するが、インクの後端に
設けたフォロアで通常の使用にほぼ耐えるように設定可
能である。但し、上向き筆記の繰り返しで空気の巻き込
みが累積されるので充分とは言えない。
ボール６ａが密接することでインクの逆流が防止され
る。又、上向き筆記で密接状態が解除され、空気を巻き
込んでインクが逆流方向に作用するが、インクの後端に
設けたフォロアで通常の使用にほぼ耐えるように設定可
能である。但し、上向き筆記の繰り返しで空気の巻き込
みが累積されるので充分とは言えない。
【００１７】図４及び図５は本発明の実施例を示してい
る。先ず、図４はチップ６を下向きにした筆記前の状態
を示しており、その時ボール弁３９は突条３６の後端に
当接状態となり導孔３５が開放される。インク収容部４
１から導孔３５を経て弁室３３に入ったインク４２は突
条と突条との間に形成されたインク誘導溝を通過して先
端ボール６ａの後端まで誘導される。尚、この状態では
棒軸部４０ａの押圧で先端ボール６ａがチップ抱持部の
内縁に密接されるのでインクの直流が防止される。又、
筆圧により先端ボール６ａが微小に後退するので隙間を
生じてインクが流出可能となり、筆記により先端ボール
６ａの回転で粘性が低下してインクが多量に流出され、
ボテが無く、濃度の高い筆記が可能となる。
る。先ず、図４はチップ６を下向きにした筆記前の状態
を示しており、その時ボール弁３９は突条３６の後端に
当接状態となり導孔３５が開放される。インク収容部４
１から導孔３５を経て弁室３３に入ったインク４２は突
条と突条との間に形成されたインク誘導溝を通過して先
端ボール６ａの後端まで誘導される。尚、この状態では
棒軸部４０ａの押圧で先端ボール６ａがチップ抱持部の
内縁に密接されるのでインクの直流が防止される。又、
筆圧により先端ボール６ａが微小に後退するので隙間を
生じてインクが流出可能となり、筆記により先端ボール
６ａの回転で粘性が低下してインクが多量に流出され、
ボテが無く、濃度の高い筆記が可能となる。
【００１８】又、図５はチップ６を上向きにした状態を
示しており、その時ボール弁３９が弁室３３のボール受
け座３４に密接して導孔３５を密閉するので、上向き筆
記で先端ボール６ａ直下のインクがなくなってもインク
が逆流しない。従って、チップ６を下向きにした時にイ
ンクが即流出可能となり、筆記で掠れが防止される。
（因みにボール弁を有しない構造では、上向き筆記でイ
ンクが逆流方向に作用するのでチップ内に空気を巻き込
み、下向き筆記で即インクが追随せず掠れが生じる。
又、上向き筆記の繰り返しで空気の巻き込みが累積され
る。）
示しており、その時ボール弁３９が弁室３３のボール受
け座３４に密接して導孔３５を密閉するので、上向き筆
記で先端ボール６ａ直下のインクがなくなってもインク
が逆流しない。従って、チップ６を下向きにした時にイ
ンクが即流出可能となり、筆記で掠れが防止される。
（因みにボール弁を有しない構造では、上向き筆記でイ
ンクが逆流方向に作用するのでチップ内に空気を巻き込
み、下向き筆記で即インクが追随せず掠れが生じる。
又、上向き筆記の繰り返しで空気の巻き込みが累積され
る。）
【００１９】
【発明の効果】本発明のボールペンの構成及び作用は以
上の如くであり、チップとインク収容部を連通する中間
部に導孔とスプリングの後端を当接する段部を有したチ
ューブを一体の樹脂成形品に形成することで、組立て性
の良い安価なリフィールの提供が可能となる。又、筆記
時以外は先端ボールがチップ抱持部の内縁に密接するの
でインクの直流及び逆流が防止され、更に弁室とボール
弁を備えることによってインクの逆流防止が確実とな
り、軸筒内や手や衣服等を汚す事故が防止される。又、
上向き筆記や衝撃後にインクが即追随するので掠れが防
止される。又、チューブの後端にチューブ内と外気とを
連通する複雑な流通路を有する尾栓を止着したことで、
万一の汚れ防止とインクの蒸発やフォロアの乾燥が懸念
される場合の防止策としての効果を奏する。
上の如くであり、チップとインク収容部を連通する中間
部に導孔とスプリングの後端を当接する段部を有したチ
ューブを一体の樹脂成形品に形成することで、組立て性
の良い安価なリフィールの提供が可能となる。又、筆記
時以外は先端ボールがチップ抱持部の内縁に密接するの
でインクの直流及び逆流が防止され、更に弁室とボール
弁を備えることによってインクの逆流防止が確実とな
り、軸筒内や手や衣服等を汚す事故が防止される。又、
上向き筆記や衝撃後にインクが即追随するので掠れが防
止される。又、チューブの後端にチューブ内と外気とを
連通する複雑な流通路を有する尾栓を止着したことで、
万一の汚れ防止とインクの蒸発やフォロアの乾燥が懸念
される場合の防止策としての効果を奏する。
【図１】参考例１のボールペンの全体を示す縦断面図で
チップを下向きにした状態を示している。
チップを下向きにした状態を示している。
【図２】参考例１のボールペンの要部拡大の縦断面図で
ある。
ある。
【図３】参考例２のボールペンの要部拡大の縦断面図で
ある。
ある。
【図４】本発明の実施例であるボールペンの要部拡大の
縦断面図で、チップを下向きにした状態を示している。
縦断面図で、チップを下向きにした状態を示している。
【図５】実施例であるボールペンの要部拡大の縦断面図
で、チップを上向きにした状態を示している。
で、チップを上向きにした状態を示している。
１ ボールペン ２ チューブ ３ インク収容部 ４ 小径部 ５ チップ嵌着孔 ５｀ チップ嵌着孔 ６ チップ ６ａ 先端ボール ６ｂ チャネル ７ 導孔 ８ 段部 ９ スプリング １０ インク １１ フォロア １２ 尾栓 １３ 縦孔 １４ 横孔 １５ａ 周溝 １５ｂ 周溝 １６ａ 縦溝 １６ｂ 縦溝 １７ 通気孔 １８ 軸部 １９ 係止部 ２０ ボールペン ２１ 押し体 ２１ａ 棒軸部 ２２ スプリング ３０ ボールペン ３１ チューブ ３２ 小径部 ３３ 弁室 ３４ ボール受け座 ３５ 導孔 ３６ 突条 ３７ 段部 ３８ チップ嵌着孔 ３８｀ チップ嵌着孔 ３９ ボール弁 ４０ スプリング ４１ インク収容部 ４２ インク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平６−53185（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭57−165281（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭57−193578（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭60−56583（ＪＰ，Ｕ) 実公 昭62−12460（ＪＰ，Ｙ１) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B43K 7/02 B43K 1/08 B43K 7/08
Claims (4)
- 【請求項１】 先端のチップ嵌着孔に連通して後方にイ
ンク収容部を有した一体の樹脂成形品よりなるチューブ
の先端にボールペンのチップが嵌着され、インク収容部
にインクとインクの後端にインクの消耗と共に追随する
フォロアが充填されてなるボールペンに於いて、チップ
嵌着孔の軸心にチップの後端に連通して後方に弁室が設
けられ、その弁室の後部にテーパー状又は球面状のボー
ル受け座が、その弁室の前部周壁に所要数の突条が設け
られて、ボール弁が弁室内に遊嵌され、又、上記突条前
部の段部に後端部を当接した状態でチップ内孔にスプリ
ングが敷設されて、スプリングの先方でチップ先端部に
回転自在に抱持された先端ボールの後端を押圧して先端
ボールがチップのボール抱持部の内縁に密接するよう設
けられ、チップが上向きの時に上記ボール弁がボール受
け座に密接して導孔が密閉され、チップ側が下向きの時
に上記密閉状態が解除されると共に上記突条の後端にボ
ール弁が当接して突条と突条の間に形成されたインク誘
導溝を通じてチップ内にインクが流入するように構成さ
れたことを特徴とするボールペン。 - 【請求項２】 インク収容管には静的には高い粘性を有
し、筆記時の先端ボールの回転で粘性が低下してインク
が流出される、所謂剪断減粘性を有したインクが充填さ
れ、筆圧で先端ボールとチップのボール抱持部内縁との
密接状態が解除されて先端ボールの回転と共にインクが
流出可能となるように構成されたことを特徴とする上記
請求項１記載のボールペン。 - 【請求項３】 スプリングの先方に直立状の棒軸部を形
成して、棒軸部の先端が先端ボールの後端を押圧するよ
うに設けた上記請求項１記載のボールペン。 - 【請求項４】 スプリングの前端に棒軸部を有した押し
体を軸推移可能に嵌挿して、棒軸部の先端が先端ボール
の後端を押圧するように設けた上記請求項１記載のボー
ルペン。
Priority Applications (10)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP07016394A JP3251420B2 (ja) | 1994-03-16 | 1994-03-16 | ボールペン |
| PCT/JP1994/002040 WO1995015859A1 (fr) | 1993-12-06 | 1994-12-05 | Stylo a bille |
| US08/501,077 US5711626A (en) | 1993-12-06 | 1994-12-05 | Ball-point pen with back flow stop |
| DE69423880T DE69423880T2 (de) | 1993-12-06 | 1994-12-05 | Kugelschreiber |
| KR1019950703192A KR960700158A (ko) | 1993-12-06 | 1994-12-05 | 볼 펜(ball-point pen) |
| KR1019950703192A KR0151506B1 (ko) | 1993-12-06 | 1994-12-05 | 볼펜 |
| CN94191080A CN1043625C (zh) | 1993-12-06 | 1994-12-05 | 圆珠笔 |
| EP95902303A EP0685348B1 (en) | 1993-12-06 | 1994-12-05 | Ball-point pen |
| CA002153589A CA2153589C (en) | 1993-12-06 | 1994-12-05 | A ball-point pen |
| US08/927,361 US5915871A (en) | 1993-12-06 | 1997-09-09 | Ball-point pen cap |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP07016394A JP3251420B2 (ja) | 1994-03-16 | 1994-03-16 | ボールペン |
Related Child Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
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Family
ID=13423622
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP07016394A Expired - Fee Related JP3251420B2 (ja) | 1993-12-06 | 1994-03-16 | ボールペン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3251420B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6082920A (en) * | 1997-01-07 | 2000-07-04 | Mitsubishi Pencil Kabushiki Kaisha | Ball-point pen |
| KR100379822B1 (ko) * | 2000-10-19 | 2003-04-11 | 정진화 | 액체필기구용 잉크전달기 |
-
1994
- 1994-03-16 JP JP07016394A patent/JP3251420B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07251591A (ja) | 1995-10-03 |
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