JP4222725B2 - ボールペン - Google Patents

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Description

本発明は先端に筆記部となるボールをインクの流路を確保するための適宜の寸法の隙間を有した状態で抜け止めして遊嵌したペン先の筆記ボールを常時弾性体で押圧する事で先端のボールバルブ機構を有したボールペンの改良を行うものであり、特には中程度の粘度を有する油性又は水性のボールペンやノック式ボールペンのボール遊び、筆記性、耐衝撃性、振動カスレ性などの不具合の解決に関する改良である。
従来、ボールペンタイプの筆記具では、高級アルコール溶剤を主溶剤とした高粘度(約1万cp)のインクをインク収容管に直接内蔵した所謂油性ボールペンや、水を主溶剤としたごく低粘度(2から3cp)のインクを中綿と呼ぶ繊維束芯に保蔵させた所謂水性ボールペンや、油性と水性の中間の性質を持たせた中性ボールペンが存在している。油性ボールペンは高粘度のため書味が重く、ボテが多く、インクが直接保蔵されているため先端に空気が入ってしまうと逆流するトラブルが発生しやすい。水性ボールペンはインクの残量が確認できない、紙面ににじみやすい、中綿や中継芯などの部材がインクをすべて吐き出さないために寿命が短い、軸が太い等の欠点を有している。これらを解決するための中性ボールペンではボールバルブなどの逆流防止機構により逆流の解決は進んでいる。本出願人は、ペン先の内部に筆記ボールを常時弱い荷重で押圧したタイプの中性ボールペンの発明も提案しているが、実際の筆記具に採用したところ後述のような不具合が見いだされ、さらに改良する必要が生じてきた。
内部の弾性体で筆記ボールを押圧したタイプのボールペンでは、筆記していくとボールによって受け座部や先端部が摩耗していってインクがまだ残っているにもかかわらず、ボールが飛び出してしまって筆記できないという問題が生じる場合がある。特にインクの着色剤が固形の微粉体を分散させた顔料タイプのインクである場合や潤滑性の良くない水をベースにした水性タイプのインクの場合や、油性であってもインクの粘度を中程度(25℃で10から5000cp)のインクとした場合には、固形分による摩耗や回転時のインクの膜が切れやすいことから特にこれらの問題が発生しやすくなる。これらの対策としてボールやチップホルダーの材質を高硬度のステンレスなどの材質に変更した対策が考慮されているが、その場合にはチップホルダーの加工も硬度に比例して加工が困難となってしまったり、高価なペン先となってしまう欠点を有している。またインクによって改良した場合には、インク中に潤滑剤を多量に配合すればこれらの欠点が緩和されるが、潤滑剤によってインクが紙面ににじみやすくなったり、インクの表面張力が低下してペン先に濡れやすくなって下向きにした場合にペン先からインクが漏れ出す直流の問題が発生しやすくなってしまうので安易なインクによる改良も困難である知見が得られた。
また、揮発しやすいインクを使用したボールペンでは筆記をしない場合などにインクの揮発を防止したり、落下などの衝撃によってペン先から空気を巻き込んでカスレたりひどい場合にはインクが逆流したり、インクがペン先から垂れてくる所謂直流などを防止する目的で、筆記ボールを常時押圧している弾性体を設けて対策しているが、効果を向上させる目的で押圧力を高くしたところ、直流性は向上したが、筆記による内部摩耗やひどい場合にはボール飛びが発生してしまった。ノック式ボールペンの場合は、筆記体であるリフィールの収納時に衝撃的に収納されてボール飛びしやすい問題もさらに過酷となる上に、筆記ボール径が大きくなると摩耗に関しては有利になったが、小さい筆記ボール径の場合よりも衝撃によって、先端からの空気巻き込みによるカスレの問題が生じてきた。これらを対策するためにリフィールと軸内部に衝撃吸収の目的でゴムやスプリングなどを挿入する対策が考案されているが、これでは筆記時に衝撃吸収のゴム等がたわんでしまいペン先が前後動して筆記しにくい問題も発生し、部品数が増えた上に固定に工夫する必要があることからコストが高くなる問題も抱えている。
特に油性ボールペンと水性ボールペンの中間の中程度の粘度のインクを使用した所謂中性ボールペンではこれらの問題が起こりやすく、やや不完全なボールペンではあるがその他の利点が認められて上市されている。一部にこれらの問題を改良したボールペンも発明されてきているが、ペン先内部の摩耗の問題と耐衝撃性に起因するカスレの問題を生産性やコストとノック機構との相互作用性や太字細字の要望による新たな不具合のすべてを解決した有効なものに改良する必要が生じている。
本発明は、主に普及型のペン先内部に筆記部となるボールを先端から突出した状態で抜け止めが成されて遊嵌した所謂ボールペンタイプの筆記具の改良を目的としており、特には中程度の粘度のインクを有するボールペンの改良にかかわる物であり、筆記時の書味を初期から確保できると共に、筆記が進んでペン体としての寿命が終了する前にインクを残して筆記不能となる問題の解決を第1の目的としている。
さらには筆記ボール径毎によるカスレの問題やノック式の場合のリターン衝撃によるカスレやボール飛びの問題をボールペンの製造性やペン性能を犠牲にすることなく、解決する事で、特別な配合のインクや高度な機構を必要としないで、安価で性能の良い筆記具を提供するという課題を解決することにある。
前述した課題を解決する為に案出された本発明のボールペンは、先端に筆記部となるボールを外部に臨出するように回転可能に抜け止めされており、インク収容管の内部にはインクを内蔵している。このインクはペン先の内部で適宜寸法に設定された複数本のチャンネル溝や横方向の横ガタや上下にもインク導出が可能な様にボールが移動可能な縦ガタなどのインク流路を経て、回転可能で筆記部となるボールから外部の紙面に導出されるように構成されている。この遊嵌されたボールは自由に回転できる状態で塑性変形などによる前方のカシメと後方の受け座によって抜け止めされる。ボール出、カシメ内径、カシメ外径の最適化による安定したカシメによってボールを抜け止めし、一例としてはカシメ加工時にカシメ部の内径部をボールに当接するまでやや強めにカシメることなどによって、内部にシール面を形成させ、シール面はボールと略同等のRと全周にわたってある一定の巾を有した形状とするとさらに直流の問題の解決も図られる。また縦ガタを確保すると同時にボールの軸方向後方の受け面となりボールと略同等Rを有する受け座を設けると摩耗の問題に効果的である。
即ち、かかる効果をもたらす本発明の第1の要旨は、軸先端部に筆記部が突出可能な先端孔を、後端には突出した押圧部となるノック棒を有し、先端より臨出した状態で回転可能に遊嵌されたボールが、先端側にはカシメによって後端側には受け座によってそれぞれ前後退の移動規制されており内部には後端側からインクを導出するインク孔を有するペン先と、常温(23℃)でのインク粘度が10cpから5000cpの範囲である所謂中粘度インクを直接保蔵するインク収容管と、受け座とインク孔を連通する複数の溝によって構成されて長手には貫通していないチャンネル溝と、先端のボールを常時直接又は間に可動部材を介して押圧する様に抜き出し不能に設置された弾性体とを有し、且つ軸内部に筆記体となるリフィールを前後動可能に収容したノック式ボールペンに於いて、
筆記ボール径の投影面積W(mm)とペン先内の弾性体の押力P(g)との間に関係式:20・W<P<75・Wが満足し、さらに前記リフィールは常時リターンスプリングにより後方に附勢されるように構成されており、ペン先内のボール押力P(g)とリターンスプリングの押力S(g)とリフィール重量R(g)との間に関係式:50・R<S<(50・R+20・P)が満足する構成とした事を特徴とするボールペンにある。
次に、本発明の第2の要旨はノック棒を押圧して筆記体を突出させて筆記可能とし、再度ノック棒を押圧して筆記体を収納可能となる所謂ダブルノック式のノック機構を有したノック式筆記具に於いて、筆記状態の突出時から非筆記の収納するまでのリフィールの移動距離Lの間にリフィール又はリフィール後方に当接する回転子が回転しながら移動して、収納時のリターンスプリング押力による衝撃の一部を所定角度θの回転運動に変換させるとともに、関係式:5mm<L<10mmかつ、40度<θ<160度である事を特徴とする前記要旨1記載のボールペンにある。
また、本発明の第3の要旨はノック棒を押圧して筆記体を突出させて筆記可能とし、再度ノック棒を押圧して筆記体を収納可能となる所謂ダブルノック式のノック機構を有したノック式筆記具に於いて、筆記状態の突出時から非筆記の収納するまでのリフィールの移動距離Lの間にリフィール又はリフィール後方に当接する回転子が回転しながら移動して、収納時のリターンスプリング押力による衝撃の一部を所定角度θの回転運動に変換させるとともに、関係式:5mm<L<10mmかつ、40度<θ<160度である事を特徴とする前記要旨1記載のボールペンにある。
さらに本発明の第4の要旨は軸筒の外部に弾性を有したクリップを有し、このクリップの係止部によって筆記体を筆記可能に突出させるとともに、ボールペンを服に差すためにクリップを持ち上げると自動的に筆記体であるリフィールが収納される所謂セーフティー機構を有するノック式ボールペンに於いて、リフィールよりも後方の筆記状態では離間してリターン時ではお互いに衝突して衝撃を受ける部品をすべてゴム、エラストマー、プラスチックなどの合成樹脂製となし、その部品のうち少なくとも1つ以上は振動の吸収性能である内部損失ηが0.02以上、かつ上記衝撃を受ける部品のすべてが剛性を示す弾性率Eが1,300MPa以上の材質で、構成された事を特徴とする前記要旨1記載のボールペンにある。
また、本発明の第5の要旨は軸筒の外部に弾性を有したクリップを有し、このクリップの係止部によって筆記体を筆記可能に突出させるとともに、ボールペンを服に差すためにクリップを持ち上げると自動的に筆記体であるリフィールが収納される所謂セーフティー機構を有するノック式ボールペンに於いて、リフィールよりも後方の筆記状態では離間してリターン時ではお互いに衝突して衝撃を受ける部品をすべてゴム、エラストマー、プラスチックなどの合成樹脂製となし、その部品のうち少なくとも1つ以上は振動の吸収性能である内部損失ηが0.02以上、かつ上記衝撃を受ける部品のすべてが剛性を示す弾性率Eが1,300MPa以上の材質で、構成された事を特徴とする前記要旨2記載のボールペンにある。
さらに本発明の第6の要旨は軸筒の外部に弾性を有したクリップを有し、このクリップの係止部によって筆記体を筆記可能に突出させるとともに、ボールペンを服に差すためにクリップを持ち上げると自動的に筆記体であるリフィールが収納される所謂セーフティー機構を有するノック式ボールペンに於いて、リフィールよりも後方の筆記状態では離間してリターン時ではお互いに衝突して衝撃を受ける部品をすべてゴム、エラストマー、プラスチックなどの合成樹脂製となし、その部品のうち少なくとも1つ以上は振動の吸収性能である内部損失ηが0.02以上、かつ上記衝撃を受ける部品のすべてが剛性を示す弾性率Eが1,300MPa以上の材質で、構成された事を特徴とする前記要旨3記載のボールペンにある。
以上述べたような本発明を有効にする第1の手段としては、筆記ボールの後方に筆記ボールを常時前方に附勢する弾性体を直接又は弾性体と筆記ボールの間に可動するコマを介して設けて、弾性体の前方はカシメで抜け止めされた筆記ボールにより後方はペン先後端のカシメやペン先後方の継手部品の内部段差によって抜き出し不能に遊嵌させた。ここで、筆記ボールの投影断面W(mm)と弾性体の押力P(g)との間に関係式:20・W<P<75・Wを満足する構成とした。つまり、ボール径と投影面積は2乗の関係にあるので、筆記ボールの径が大きくなるほど弾性体の押荷重を2乗に比例して上げる設定としている。
本発明の第2の手段としては、第1の手段を満足させた上で、ノック式筆記具搭載にし、リフィールはリターンスプリングによって後方へ常に附勢されており、リフィールの重量R、リターンスプリングの押圧力S、ペン先内部での弾性体の押圧力Pの間に、関係式:50・R<S<(50・R+20・P)を満足させた。
本発明の第3第4の手段としては、ノック式の軸機構をノック棒の押圧だけでペン先の軸内部からの突出と収納を繰り返す所謂ダブルノック式(またはカーンノック式とも呼ばれる)とし、ノックのストローク移動距離L(ペン先出る状態の寸法と収納時の寸法の差の寸法)を通常の4mm程度よりも多く5mm<L<10mmと規定した上で、突出状態から収納状態までのリターン時の回転角θを40度<θ<160度と大きく設定した。
さらに、リターン時のノック衝撃を緩和させる手段として、まず、リフィールよりも後方のリターン時の衝撃を受ける部品をすべてゴム、エラストマー、プラスチックなどの合成樹脂製とした。その部品のうち少なくとも1つ以上は振動の吸収性能である内部損失ηが0.02以上、かつ上記衝撃を受ける部品のすべてが剛性を示す弾性率Eが1,300MPa以上の材質で構成する。特に中性ボールペンと呼ばれる23℃±5℃でのインク粘度が10cpから5000cpの顔料タイプ水性インクを有するものでは逆流や直流のトラブルが発生しやすく防止機構を求められる上、摩耗が多く、インクの流路を大きめに確保する必要があり、本発明の効果は特に大きくなる。
上記の解決手段の作用を以上に説明する。本発明の改良では、中粘度式のボールペンで発生しやすい、振動によるカスレ、直流、逆流を防止するとともにペン先内部で筆記ボールを弱い荷重で押圧する機構の場合に問題となりやすい、ボール飛びや強い衝撃の時のカスレや筆記性のバランスなど高度な性能の確保が可能となる。ユーザーの要求の多い細字、太字、ノック式などの応用商品の時に特に有効な作用を有する物である。ボール径の投影面積Wと筆記ボールの押荷重Pとの間に20・W<P<75・Wという関係を満足させることで振動によるカスレがなく、押す力が強すぎるとボールが回転しにくくなって筆記性が悪化することもなく、落下やノック衝撃によるボール飛びや筆記して先端側が摩耗する現象もない。さらにノック式とした場合、リターン押荷重Sが極端に強いと衝撃力が大きくなってしまい、カスレなどの不具合が発生し、Sが弱すぎると携帯時の揺れや軽い衝撃で意図しないのにノックされてペン先が突出して服を汚す問題がある。リターン衝撃の悪影響を緩和または除去させる目的で、リターンスプリングの押荷重Sも同様に50・R<S<(50・R+20・P)と規定した場合には、リフィールの重量Rによって最低のリターン押荷重Sを設定し、最強のリターン押荷重Sは上述のペン先内の筆記ボールの押荷重Pに比例して設定することで問題のないボールペンとする事ができる。つまり、リフィール重量が重いほどリターン押荷重Sは強くする必要があり、筆記ボール押荷重Pが強いほど耐衝撃性がアップするのでリターン押荷重Sも強くできる。
ダブルノック式のボールペンとした場合には、リターン時のリフィールの移動量は軸方向縦の移動だけではなく、カムを利用した回転方向への移動量もリターン時に作用して結果的には衝撃緩和機構としての作用も有している。本発明ではさらに有効な耐衝撃緩和作用を目的として、ペン先の突出と収納時の移動量Lを5mm以上10mm未満の多めのストローク量とした場合に回転角θも一般的な物よりも大きい40度<θ<160度としたことでリターン時に大きく回転しながら収納されて、有効に衝撃を緩和する。θが40度以下では移動がストレートに近くなってリフィールへの衝撃値がアップし、160度以上では1回のノックでの回転角が大きくなりすぎて実用的な筆記具となりにくい。リフィールの後方の部品を衝撃吸収性の部品とするとさらに有効な作用を有するが、一般的には衝撃吸収の度合いを示す内部損失係数ηが大きいものは剛性のない柔らかい物が多く、単純に柔らかい物では形状の機能を満足せず衝撃吸収部材として特別に配置する必要があるばかりか、筆記時の荷重ですら変形してしまって筆記時にふわふわとペン先が前後動する不具合がある。本発明ではこの剛性が1,300MPa以上であれば筆記圧でペン先が前後動しない剛性があり、内部損失ηの値が0.02以上であれば衝撃吸収性も有するので、リフィール後方の部品をすべて剛性がありある程度の振動吸収性もある合成樹脂で構成して、少なくとも1部品は衝撃吸収性の高い物にしたことでリターン時の衝撃を緩和する作用を有する。
この様に構成したことで、組立性、コスト、部品の安定性を同時に満足させることが可能となる作用も有している。
特にインク粘度が油性ボールペンに比較して低い中性ボールペンでは本発明が最も効果的に作用する。インクの流量が多く、インクに潤滑性を付与することが比較的困難で、直流、逆流や摩耗の問題が解決できたり、インクの設計に自由度を与えることができるようになって、結果的にペン体の総合性能を向上させることができる。
図1から図5に本発明の実施例であるボールペンの1例を図示しており、図に従って以下詳述する。
ボールペンのペン先となるステンレス、真鍮、洋白等の金属、又はプラスチック等製のチップ8の先端には筆記ボール1が前端側はカシメ2によって後端側には受け座6によって抜け止めされており、カシメ2は筆記ボール1のシール面5を形成している。セラミック、超硬、ステンレス、等製の球体である筆記ボール1は前後に縦ガタを有した状態で内壁3内で回転可能に遊嵌されている。カシメ2は40°以上110°以下(望ましくは50°から90°)のカシメ角でカシメられており、一般的には塑性変形によってまたは塑性変形と切削の組み合わせによってこれらのカシメ2が加工されている。チップ8には後方から先端までのインク孔7による流路が確保されており、チップ8はさらに後方のインク収容管9、又はインク収容管9とチップとの間の継手10に固着される。
チップ8内部には、筆記時にボール1が後方内部の受け座6に当接したときにもインク孔7が塞がれることなく、インク流路を確保する目的で、複数本の放射状の縦溝であるチャンネル溝4が設けられている。筆記ボール1の後方に筆記ボールを常時前方に附勢する弾性体を直接又は弾性体12と筆記ボール1の間に可動するコマ(図示せず)を介して設けて、弾性体12の前方はカシメ2で抜け止めされた筆記ボール1により、後方はペン先後端のカシメやペン先後方の継手部品の内部段差とによって抜き出し不能に遊嵌させた。通常、筆記時の100g程度の筆記圧では弾性体12がたわんでボール1はペン先内部後方に移動してインク流路が確保され、非筆記時には先端のボール1がボール弁となってインク流路を閉塞してインク13が逆流するのを防止できる逆流防止機構の動作に加えて、ペンを下向きにした時にペン先からインクが流れ出てしまう直流を防止する機能を同時に得ることができる。本発明以前は弾性体12の押荷重は、ペンの筆記荷重100g程度よりも弱い荷重である80g以下ならば良いとされて適宜選択されてきたが、ボール径が小さい場合にある設定以上の弾性体押荷重を設定すると筆記摩耗や衝撃でボールがペン先から飛び出してしまう所謂ボール飛びが発生した。また太字用の筆記ボール径が大きいものでは弾性体12の押荷重が弱すぎるとペン体を携帯したときなどに加わる衝撃で先端のボール1が移動してしまってバルブによる閉塞が解除されてしまって先端から空気が入り込んでかすれる不具合が発生してしまった。ここで、本発明者の調査の結果、筆記ボール1の投影断面積W(mm)と弾性体12の押力P(g)との間に関係式:20・W<P<75・Wを満足する構成とする事で問題を解決できる知見が得られた。一般的には筆記ボール1の重量と衝撃値Gに比例すると思われているが、ペン先内のごく狭いスキマに、粘性を有するインク中でのボールの移動であるので流体内の抵抗の方が重量による関係よりも遥かに大きいと考察する。例えば比重の重い超硬製のφ0.5のボールで0.00088gというごく軽い重量でしかなく、φ1.0のボールの重量0.007gとの比較関係があるとすると、振動カスレの発生しない最低押荷重Pはφ0.5で5g程度、φ1.0で18g程度であり、重量比とは相関しなかった。
ノック式筆記具搭載にした場合、リフィールはリターンスプリング25によって後方へ常に附勢されており、収納時には内部でリフィールを収納するときの衝撃が加わるため、このリターンスプリング25を強力にしてしまうと先端の弾性体12によるボールバルブへの衝撃で筆記ボール1が移動してしまう。リターンスプリング25を弱すぎる設定とすると作動不良や携帯時の衝撃によってノック動作をしないのにペン先が出た状態になってしまう等の不具合が存在している。リフィールの重量Rによって最低のリターンスプリング25の押圧力Sが、また第1の手段で述べたペン先内部での弾性体12の押圧力Pが強ければリターンスプリング25の押圧力Sも強くできる事を発見し、関係式:50・R<S<(50・R+20・P)を満足させることで問題解決可能である知見が得られた。
このノック式筆記具では、先端に筆記部を有するリフィールとそれを後方へ附勢するリターンスプリング25とリフィールの後端面に当接する回転子19とさらにその後方には軸筒より突出するノック棒21を有している。ノック棒21を押圧してリフィールを軸の前部から突出させることによって突出状態となり、この時には軸内部の段部又は軸に取り付けられたクリップ22などの部品の係止部23が軸内部の回転子19の係止リブ20と係合して突出状態を保持する。ノック棒21の前方リフィールとの間の回転子19と回り止めを有するノック棒21とはノック動作によってリフィールと連動される様に適宜遊嵌されると共に、後退方向へは軸またはクリップ22の受け部によって所定のノックストローク内のみで稼働できるように規制されている。
ノック式の軸機構をノック棒21の押圧だけでペン先の先軸17内部からの突出と収納を繰り返す所謂ダブルノック式とした場合にはリフィールのリターン時の衝撃をノック棒21がリターンしながら指に当たる事と、リターンしながら回転力に変換することで結果的にリフィールの衝撃を弱める構造となっている。中粘度式のボールペンをノック式とした場合は、ペン先の先端が服に接触するとインクが浸みだしてしまう現象を防止するために図5に示すノックのストローク移動距離L(ペン先の出る状態の寸法と収納時の寸法の差の寸法)を通常の4mm程度よりも多く設定されることが多い。しかし10mm以上ではノックの動作が大きくなって使いづらく、リターン衝撃も多くなってしまう事から、有効な衝撃緩和機構とするためにこの寸法を5mm<L<10mmと規定した上で、突出状態から収納状態までのリターン時の回転角θを40度<θ<160度と大きく設定した。これによってさらに衝撃緩和が可能となる。なお、図5において23はクリップ係止部、24はカム部、26は直進部、27はカム突起であり、同図の例では回転角θはθ=180度(収納状態)−70度(突出状態)=110度となる。
次に、図5について、回転子の回転角に応じた各部分の動作について説明する。以下図中の(a)〜(h)の各回転角位置に基づいて説明を行なう。
(a)まず、0°位置の図において、一番左上の状態をスタートとすると、ノック棒21に設けられたカム面と回転子19の対応したカム面は完全に一致した状態ではなく、回転子19の突起20が後軸18のカム部24に一体に設けられた直進部26により回り止めされている。
(b)さらに、0°位置の図において、ノック棒21を押圧すると直進部26から回転子19のカム突起27が直進部26をはずれるまでは、回転子19は回転することなく直進する。
(c)次に、15°位置の図において、カム突起27が直進部26の前端からはずれた時からは、ノック棒21のカム面と回転子19のカム面が合致する様になり、回転子は15°だけ回転される。この時にカム突起27は後軸18のカム部24の斜面上にかかっている。この状態ではペン先は先軸17の先端から突出しており、これ以上ノック棒21を押圧しても動作の変化はない。
(d)次に、45°位置の図において、この状態から手をはなしてノック棒21の押圧をやめるとリターンスプリング25の力によってリフィールとともに回転子19も後方へ移動を始めるが、回転子19のカム突起27は後軸18のカム部24の斜面上を移動するため、回転子19は回転しながら後方へ移動する。
(e)次に、70°位置の図において、回転子19には係止突起20とカム突起27が一体に設けられており、クリップ22のクリップ係止部23が係止突起20をキャッチして係止状態となると回転子19の回転及び軸後方への移動が停止された状態が保持される。この時には、ペン先は所定量だけ先軸17から突出した筆記可能状態となる様にしてある。
(f)〜(h)さらに、ペン先を収納させるためにはノック棒21を押圧するか、クリップ22を持ち上げてクリップの係止をはずせば良い。それぞれは図に示す様に(f)105°状態、(g)135°状態を経由して、(h)180°の状態となる。この間は上述と同様に、後軸18のカム部24の斜面を回転子19のカム突起27が斜面上を回転しながら後方へ移動するものである。この時にリフィールは収納状態となる。180°以降はこの構成とまったく同様の構成のカムの組合せを反対側に設けてあるので、180°から360°の変化についてもまったく同様であり最終的には360°=0°の状態となり、ノック棒21をくり返し押圧する事でペン先の出状態と収納状態をくり返す事が可能となる。
又、出状態のままポケットに差そうとすると係止がはずれて収納状態となる、いわゆるセーフティー機構を満足したものである。即ちペン先が出たままポケットへペン体を差すとインクが浸みだして服を汚すことを防止する目的で、ペンを服に差そうとした時には自動的に収納される所謂セーフティー機構を設けた物ではさらに安全な筆記具となり、具体的には後軸18の外部に突出した弾性を有するクリップ22の先端軸側に設けた係止部23と後軸18又は後軸18内部の部品に設けられた係止突起20とが係止する事でリフィールの突出状態を維持する構成とすることで上述のセーフティー効果が発現する。
リフィールよりも後方のリターン時の衝撃を受ける部品をすべてゴム、エラストマー、プラスチックなどの合成樹脂製とし、その部品のうち少なくとも1つ以上は振動の吸収性能である内部損失ηが0.02以上、かつ上記衝撃を受ける部品すべてが剛性を示す弾性率Eが1,300MPa以上の材質で、構成する。ポリアセタール、ポリエチレン(中高グレード)、ポリプロピレン全般、液晶ポリマー、等が本発明に合致する。
比較的柔らかい金属であるアルミでも内部損失ηは0.005以下でありほとんど振動吸収性がない。具体的な実施例としてはノック棒とリターン時に内部段差がノック棒21の受け面となるクリップ部品をポリブチレンテレフタレート(η=0.01、弾性率2,000MPa)とした比較例に比べて、ノック棒を液晶ポリマー(ポリプラスチック(株)製ベクトラA950:η=約0.06、弾性率8,000MPa)や耐衝撃ポリアセタール(デュポン製デルリン500T:η=約0.02以上、弾性率1,900MPa)とした本発明の実施例ではボールペンのノックカスレ性評価で約30%程度振動吸収性の有意差が見られた。ノック棒の衝突部となる一部にゴム(η=約0.2、弾性率900MPa)を挿入したり、ノック棒を軟質ポリエチレン(η=0.03、弾性率1,100MPa)として比較したところ、振動吸収性は約50%以上の性能を示したが剛性が無く、筆記時にペン先がへこんでしまう感触が発生したり、ノック棒の回り止めなどの機能を満足しなくなってしまったり、圧縮剛性が弱く塑性変形してしまったり、部品を特別に取り付けなければならなくなって軸径が太くかつコストが大きく上がる懸念が生じた。
(参考文献:ポリプラスチック(株)製、液晶ポリマー『ベクトラ』カタログ)
本発明によれば、衝撃を受けたときの振動を少しでも吸収してリフィール側への悪影響を減らし、かつ従来のような柔らかく剛性のないゴムを使用したときに生じる筆記時のペン先の前後動の不具合もある程度以上の剛性のある部品とすることで解決できる上、基本構成の部品そのものが振動吸収性を持つことから部品の追加等のコストアップ要因がない。
逆流防止機構との組合せでは、縦手10内部に弁室を設けて球体の逆止ボール11又は一端にテーパー面を有する非球体のコマを有する物が知られているが、本発明との組合せで限定されることはなく効果を発する。
実施例に使用したインク13は一般的な剪断力下での23℃±5℃での粘度が10cpから5000cpであり、水をベースとして、グリセリンやプロピレングリコールなどの低揮発性溶剤を5〜50%、着色剤として顔料や染料を1〜20%、その他適宜の分散剤、ゲル化剤、防腐剤、界面活性剤、閏滑剤などの各種添加剤を含む。さらにインク13の後方には難揮発性グリス状のフォロワー14と固形でインクよりも比重の軽い又は見かけ比重の軽くなるコップ状のフォロワー棒15を浮かべている。ここでインク13については、水をベースとした水性タイプ、難揮発性の高級アルコールをベースとした油性タイプ、低級アルコールをベースとしたアルコールタイプ、メチルシクロヘキサンなどの揮発性溶剤をベースとした修正液タイプなどの各種インクのうち粘度が10cpから5,000cpの中粘度であれ同様の作用を発揮する。
なお、輸送中のペン先保護、揮発防止、空気巻き込み防止を目的として先端に80℃から200℃にて溶融するホットメルトタイプの先端シール剤16を付着させた場合には長期保存性のアップやユーザーまでの輸送によるトラブルが防止できる。
本発明の実施例に基づいた製品の評価例を提示する。評価は○×△の3段階評価とし、○:問題なし、△:傾向あるが使用可能、×:使用不可能で評価した。評価に使用した製品は三菱鉛筆(株)製で市販しているノック式中粘度ボールペン(UMN−152)を使用し、本発明の比較用変更点以外はすべて標準の部品を使用した。
ペン先のボール径は現有形状のφ0.5〜φ1.0の試作ペン先を使用。
ペン先内の筆記ボール押荷重Pはペン先の弾性体(コイルスプリング)の全長や線径を変更して所定の荷重になる様にセットした。
リフィール重量は現行製品:2.6gを標準として、チューブ全体をステンレス金属製とした物:5g、金属パイプの尾栓を追加:3gで評価した。
リターンスプリング強さはコイルスプリングの全長や線径を変更して所定の荷重になる様にセットした。
評価項目は
1)初期の筆記性:(筆記感、速書性、カスレ性、インク濃度などが正常か)
2)ノックリターン時衝撃での振動カスレ性:(衝撃後丸書きでのカスレ具合)
3)筆記摩耗性:(終筆までの機械筆記後のペン先の摩耗量、ボール飛び有無)
4)ノック作動性:(確実な作動か、携帯時の揺れ程度で問題がないか)
の4項目を同一条件で試料数n=5で比較評価した。
表1が実施例1から7及び比較例1から5の内容、表2が評価結果及び各計算値である。
Figure 0004222725
Figure 0004222725
本発明を実施すれば、書味や直流や逆流の問題などを解決する事ができる効果を有する上に、組み立てやすい筆記具やユーザーの要望の多い細字や太字などの特徴のあるボールペンを安価で安定的に提供することが可能となり、カスレ、ボール飛びなどの摩耗耐久性の問題を高度なインクや複雑な軸部の機構を採用しなくても解決することが可能となる。特にノック式の場合、リターン時衝突でカスレが生じる問題を容易に解決可能となる効果を有している。
ペン先内部にスプリングを内蔵して常に筆記ボールを前方に押して本発明の内部シール面と密着させる構造で、従来は欠点の多かった中粘度のインクを使用した所謂中性ボールペンではその欠点のほとんどを解決する効果があり、インクに擬塑性と呼ばれる剪断力によってインク粘度が変化するものでは保存中は粘度がやや高く筆記中はボールによる剪断力で粘度が落ちる事から本発明のペン先や機構との併用に大きな効果が期待できる。また、本発明はさらに大きなボール径などに応用しても同様の効果が得られるものであり、ボールバルブ機構などによる逆流防止機構との併用では上向きで筆記する様な逆流に厳しい条件でも逆流の問題のない筆記具が提供できる。
図1は本発明の実施形態であるボールペン収納時の全体構造を示す縦断面図である。 図2は本発明の実施形態であるボールペンペン先突出時の全体構造を示す縦断面図である。 図3は本発明の実施形態であるボールペンリフィールを示す縦断面図である。 図4は本発明の実施形態であるボールペンペン先の先端側構造を示す拡大縦断面図である。 図5は本発明の実施形態であるボールペンのノック回転機構概略(カム図)を示す概略図である。
符号の説明
1 ボール
2 カシメ
3 内壁
4 チャンネル溝
6 受け座
7 インク孔
8 チップ
9 インク収容管
10 継手
12 弾性体
13 インク
17 先軸
18 後軸
21 ノック棒
25 リターンスプリング

Claims (6)

  1. 軸先端部に筆記部が突出可能な先端孔を、後端には突出した押圧部となるノック棒を有し、先端より臨出した状態で回転可能に遊嵌されたボールが、先端側にはカシメによって後端側には受け座によってそれぞれ前後退の移動規制されており、内部には後端側からインクを導出するインク孔を有するペン先と、常温(23℃)でのインク粘度が10cpから5000cpの範囲である所謂中粘度インクを直接保蔵するインク収容管と、受け座とインク孔を連通する複数の溝によって構成されて長手には貫通していないチャンネル溝と、先端のボールを常時直接又は間に可動部材を介して押圧する様に抜き出し不能に設置された弾性体とを有し、且つ軸内部に筆記体となるリフィールを前後動可能に収容したノック式ボールペンに於いて、
    筆記ボール径の投影面積W(mm)とペン先内の弾性体の押力P(g)との間に関係式:20・W<P<75・Wが満足し、さらに前記リフィールは常時リターンスプリングにより後方に附勢されるように構成されており、ペン先内のボール押力P(g)とリターンスプリングの押力S(g)とリフィール重量R(g)との間に関係式:50・R<S<(50・R+20・P)が満足する構成とした事を特徴とするボールペン。
  2. ノック棒を押圧して筆記体を突出させて筆記可能とし、再度ノック棒を押圧して筆記体を収納可能となる所謂ダブルノック式のノック機構を有したノック式筆記具に於いて、筆記状態の突出時から非筆記の収納するまでのリフィールの移動距離Lの間にリフィール又はリフィール後方に当接する回転子が回転しながら移動して、収納時のリターンスプリング押力による衝撃の一部を所定角度θの回転運動に変換させるとともに、関係式:5mm<L<10mmかつ、40度<θ<160度である事を特徴とする請求項1記載のボールペン。
  3. ノック棒を押圧して筆記体を突出させて筆記可能とし、再度ノック棒を押圧して筆記体を収納可能となる所謂ダブルノック式のノック機構を有したノック式筆記具に於いて、筆記状態の突出時から非筆記の収納するまでのリフィールの移動距離Lの間にリフィール又はリフィール後方に当接する回転子が回転しながら移動して、収納時のリターンスプリング押力による衝撃の一部を所定角度θの回転運動に変換させるとともに、関係式:5mm<L<10mmかつ、40度<θ<160度である事を特徴とする請求項1記載のボールペン。
  4. 軸筒の外部に弾性を有したクリップを有し、このクリップの係止部によって筆記体を筆記可能に突出させるとともに、ボールペンを服に差すためにクリップを持ち上げると自動的に筆記体であるリフィールが収納される所謂セーフティー機構を有するノック式ボールペンに於いて、リフィールよりも後方の筆記状態では離間してリターン時ではお互いに衝突して衝撃を受ける部品をすべてゴム、エラストマー、プラスチックなどの合成樹脂製となし、その部品のうち少なくとも1つ以上は振動の吸収性能である内部損失ηが0.02以上、かつ上記衝撃を受ける部品のすべてが剛性を示す弾性率Eが1,300MPa以上の材質で、構成された事を特徴とする請求項1記載のボールペン。
  5. 軸筒の外部に弾性を有したクリップを有し、このクリップの係止部によって筆記体を筆記可能に突出させるとともに、ボールペンを服に差すためにクリップを持ち上げると自動的に筆記体であるリフィールが収納される所謂セーフティー機構を有するノック式ボールペンに於いて、リフィールよりも後方の筆記状態では離間してリターン時ではお互いに衝突して衝撃を受ける部品をすべてゴム、エラストマー、プラスチックなどの合成樹脂製となし、その部品のうち少なくとも1つ以上は振動の吸収性能である内部損失ηが0.02以上、かつ上記衝撃を受ける部品のすべてが剛性を示す弾性率Eが1,300MPa以上の材質で、構成された事を特徴とする請求項2記載のボールペン。
  6. 軸筒の外部に弾性を有したクリップを有し、このクリップの係止部によって筆記体を筆記可能に突出させるとともに、ボールペンを服に差すためにクリップを持ち上げると自動的に筆記体であるリフィールが収納される所謂セーフティー機構を有するノック式ボールペンに於いて、リフィールよりも後方の筆記状態では離間してリターン時ではお互いに衝突して衝撃を受ける部品をすべてゴム、エラストマー、プラスチックなどの合成樹脂製となし、その部品のうち少なくとも1つ以上は振動の吸収性能である内部損失ηが0.02以上、かつ上記衝撃を受ける部品のすべてが剛性を示す弾性率Eが1,300MPa以上の材質で、構成された事を特徴とする請求項3記載のボールペン。
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