JP3865467B2 - 複数チャンネルデジタルデータ送出装置および方法 - Google Patents

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Description

【0001】
本発明は、複数チャンネルデジタルデータ送出装置および方法に関し、特に、複数チャンネルの楽曲をBGMとして放送することができるようにするだけでなく、ライブ放送も行えるようにした複数チャンネルデジタルデータ送出装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、情報をデジタル化し、圧縮して、伝送する技術が実用化されている。これにより、例えば100チャンネル分の楽曲を、衛星を介して、各家庭に放送することもできるようになってきた。その結果、各家庭において、所望の曲を適宜選択し、聴取することが可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の放送システムにおいては、単に楽曲を放送するだけであり、予め用意した楽曲の資源を、ライブ放送に有機的に結び付けて放送することが困難である課題があった。
【0004】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、複数チャンネルの楽曲を放送できるだけでなく、そのために用意した資源を、ライブ放送においても有機的に結合し、これを利用することができるようにするものである。
【0005】
請求項1に記載の複数チャンネルデジタルデータ送出装置は、送出するための複数の楽曲をそれぞれエンコードして得られた複数の素材を保持する保持手段と、保持手段に保持されている複数の素材のうちのライブ放送に必要な素材を読み出し、信号として再生する再生手段と、再生手段により再生された信号にマイクロホンからの信号を加算してリアルタイムでエンコードして、その結果得られるデータを出力するエンコード手段と、保持手段に保持されている複数の素材のうちの、送信時間帯が予め決定されている1以上の素材を読み出した結果得られたデータと、エンコード手段から出力されたデータとをそれぞれ伝送形式に変換する処理を実行する変換手段と、変換手段の処理の結果得られたデータを、送信時間帯に複数チャンネルデジタルデータとして実時間伝送路に送出する送出手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
請求項に記載の複数チャンネルデジタルデータ送出方法は、保持手段、再生手段、エンコード手段、変換手段、および送出手段を少なくとも備える複数チャンネルデジタルデータ送出装置の複数チャンネルデジタルデータ送出方法であって、送出するための複数の楽曲をそれぞれエンコードして得られた複数の素材を保持手段が保持し、送信時間帯に、再生手段が、保持手段に保持されている複数の素材のうちのライブ放送に必要な素材を読み出し、信号として再生し、エンコード手段が、再生手段により再生された信号にマイクロホンからの信号を加算してリアルタイムでエンコードして、その結果得られるデータを出力し変換手段が、エンコード手段から出力されたデータと、保持手段に保持されている複数の素材のうちの、送信時間帯が予め決定されている 1 以上の素材を読み出した結果得られたデータとを、それぞれ伝送形式に変換する処理を実行し、送出手段が、変換手段の処理の結果得られたデータを、複数チャンネルデジタルデータとして送信時間帯に実時間伝送路に送出することを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の複数チャンネルデジタルデータ送出装置および請求項に記載の複数チャンネルデジタルデータ送出方法においては、保持されている複数の素材のうちの、送信時間帯が予め決定されている素材が、伝送形式に変換され、複数チャンネルデジタルデータとして実時間伝送路に送出されるだけでなく、その送信時間帯に、保持された素材が読み出され、再生され、リアルタイムでエンコードされたものが、送信時間帯が予め決定されている素材とともに伝送形式に変換され、複数チャンネルデジタルデータとして実時間伝送路に送出される。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、特許請求の範囲に記載の発明の各手段と以下の実施の形態との対応関係を明らかにするために、各手段の後の括弧内に、対応する実施の形態(但し一例)を付加して本発明の特徴を記述すると、次のようになる。但し勿論この記載は、各手段を記載したものに限定することを意味するものではない。
【0009】
請求項1に記載の複数チャンネルデジタルデータ送出装置は、送出するための複数の楽曲をそれぞれエンコードして得られた複数の素材を保持する保持手段(例えば図2の保有サーバ121)と、保持手段に保持されている複数の素材のうちのライブ放送に必要な素材を読み出し、信号として再生する再生手段(例えば図1のライブPC61)と、再生手段により再生された信号にマイクロホンからの信号を加算してリアルタイムでエンコードして、その結果得られるデータを出力するエンコード手段(例えば図2のMPEGエンコーダ129)と、保持手段に保持されている複数の素材のうちの、送信時間帯が予め決定されている1以上の素材を、送信時間帯に伝送形式に変換し、送信時間帯にエンコード手段によりリアルタイムでエンコードされた1以上の素材を読み出した結果得られたデータと、エンコード手段から出力されたデータとをそれぞれ、伝送形式に変換する処理を実行する変換手段(例えば図2の送出サーバ123)と、変換手段の処理の結果得られたデータを、送信時間帯に複数チャンネルデジタルデータとして実時間伝送路に送出する送出手段(例えば図2の2次多重衛星送出システム102)とを備えることを特徴とする。
【0010】
本発明の実施の形態を図1乃至図3に示す。図1は主に編成サイト1の構成を示し、図2は主に送出サイト2の構成を示し、図3は、両者が接続された状態を、主要部の構成で示している。このシステムは1つの衛星中継器(トランスポンダ)でMPEG圧縮された音楽ファイル(デジタルデータ)を100チャンネル放送する自動化デジタル放送システムである。なお、この明細書において、システムの用語は、複数の装置で構成される全体の装置を表すものとして使用する。
【0011】
このシステムは、放送番組製作を行う編集サイト1と、番組を送出する送出サイト2で構成されており、両者の間はLANなどよりなる専用回線3で接続されている。編集サイト1には、情報源管理システム11、素材情報管理・進行編成システム12、および素材情報登録システム13が設けられている。また、送出サイト2には、保有サーバおよび多チャンネル送出システム101、2次多重衛星送出システム102、多チャンネルモニタシステム103、および送出管理システム104が設けられている。
【0012】
このシステムでは、衛星を介して各ユーザに楽曲を放送するので、情報源としてはCDが用いられる。情報源管理システム11は、このCD(媒体)の管理と、音源としてのCDに収録されている楽曲の管理を行う。このため、情報源管理システム11は、CD在庫管理サーバ21を有しており、このCD在庫管理サーバ21には、ハードディスク(ミラーディスク22)と、MOオートチェンジャ23が接続されている。このハードディスク22とMOオートチェンジャ23でドライブするMOディスクに必要な情報を登録し、データベースを構成するようになされている。
【0013】
CD在庫管理サーバ21にはまた、在庫管理PC(パーソナルコンピュータ)24が12式接続されている。なお、本明細書において、これらの在庫管理PCを個々に区別する必要がある場合には、在庫管理PC24−1乃至在庫管理PC24−12のように記述し、特に区別する必要がない場合には、単に、在庫管理PC24のように記述する。
【0014】
さらに、この情報源管理システム11には、3式のネットワークプリンタ25−1乃至25−3、イメージスキャナ26、バーコードリーダ27、および4式のバーコードプリンタ28−1乃至28−4が設けられている。ネットワークプリンタ25は、各種の帳票をプリントするのに用いられる。バーコードプリンタ28は、管理するCDに添付するバーコードをプリントするのに用いられる。バーコードリーダ27は、各CDに添付されているバーコードを読み取るのに用いられる。イメージスキャナ26は、CDに付随している楽譜、歌詞、その他の情報を取り込むとき用いられる。
【0015】
CDに関するすべての情報は、ハードディスク22のデータベースに蓄積されている。CD在庫管理は、次のように行われる。
【0016】
1.CD在庫管理者はCD発注依頼情報を在庫管理PC24からCD在庫管理サーバ21へ登録し、サーバ21からネットワークプリンタ25を介して出力されるCD発注票を購入先へ送付して発注する。
【0017】
2.CDが入庫次第、CD在庫管理者は在庫管理PC24から入庫情報を登録し、在庫管理のための検索に必要なCD媒体に関するあらゆる情報と、CDに収録されている楽曲(音源)に関するあらゆる情報をCD在庫管理サーバ21のデータベースに入力する。この情報には、タイトル、アーティスト名、時間、ジャンル、キーワードなどのテキスト入力されるもの、ジャケットイメージをイメージスキャナ26で入力されるものなどが含まれる。また他にも、歌詞、アルバム、もしくは楽曲に関する詳細情報、写真、MIDIデータ、カラオケの唄い出しタイミング等、電子的データで入力されるものも含まれる。ここで入力される情報は、アルバム(CD全曲)と楽曲に関するもの、並びにそれらに付随・関連するものであり、送出・放送に関する管理情報・履歴等は含まれていない(これらは、後述するように、編成サーバ41に登録される)。
【0018】
3.CD在庫管理サーバ21はハードディスク22に情報を格納し、CD媒体管理番号を受け付け順に発番して、バーコードプリンタ28からバーコードラベルを発行する。
【0019】
4.CD在庫管理者はCD媒体管理番号順に管理棚にCDを収納する。
【0020】
5.CD利用者は情報管理システム11の受け付けに行き、CD媒体管理番号を告げることにより、CDの貸し出しを受けることができる。
【0021】
なお、この情報源管理システム11には、DAT、コンパクトカセット、レコードなどのその他の媒体も管理されている。
【0022】
1式のCD在庫管理サーバ21はハードディスク22をミラーリング構成として、MOディスクにより週1回の全バックアップをとり、毎日その日に入力した情報(差分)について情報をバックアップする。12式のクライアントとしての在庫管理PC24で発注、入庫、情報入力、検索、貸し出しを行なう。最大格納情報量は楽曲について100万件である。
【0023】
素材情報管理・進行編成システム12は、2式の編成サーバ41−1,41−2と、それに接続されている15式の編成用PC42−1乃至42−15により構成されている。編成サーバ41は、それぞれハードディスク41Aを有している。この素材情報管理・進行編成システム12は、放送に寄与する楽曲の管理と、進行表の編成を行う。この進行表には、放送される素材とその放送開始時刻、放送間隔が記録されている。放送に必要な楽曲の素材情報とチャンネル毎の進行表は、全て、編成サーバ41のハードディスク41Aに格納されている。なお、ここで、素材とは、楽曲をMPEG圧縮(エンコード)してファイル化したものを言い、素材情報とは、素材情報登録システム13によりエンコードした、もしくはエンコード依頼があるこれから放送に必要な素材の情報を言う。
【0024】
素材情報管理・進行編成は以下のように行なわれる。編成者は編成用PC42から自分の担当するチャンネルの進行表を作成する。
【0025】
1.編成者は放送したい楽曲について編成サーバ41の素材情報を検索する。目的の素材が見つかれば、編成用PC42のGUI上で、その楽曲を編成枠にドラッグする。この時、ドラッグされた楽曲の演奏時間は放送する際の実時間である。編成枠上この楽曲は「収録済」となる。
【0026】
2.編成者は放送したい楽曲について編成サーバ41の素材情報を検索した結果、目的の素材が見つからなければ、CD在庫管理サーバ21を検索する。目的の楽曲が見つかれば、編成用PC42のGUI上で、その楽曲を編成枠にドラッグする。この時、ドラッグされた楽曲の演奏時間はCD在庫管理上の時間であり、収録した結果の時間はこれと異なる場合がある。この場合には未だ素材情報登録(エンコード)がされていないので、編成枠上この楽曲は「未収録」となる。未収録の楽曲は、順次、素材情報登録システム13に収録候補として通知され、エンコードされ次第、編成サーバ41上で、「未収録」が「収録済」の素材に変更され、このとき、素材の演奏時間は放送する際の実時間となる。
【0027】
CD在庫管理サーバ21を検索して、目的の楽曲が見つからない場合、CD在庫管理サーバ21に対してCD発注依頼が出力された後、仮候補とされ、入庫、CD在庫管理登録が済み次第、上述の手続きを経て、エンコードが行なわれ、最終的に全ての楽曲が編成枠上「収録済」となる。
【0028】
3.全ての楽曲が編成枠上「収録済」となった時点で、編成者は編成用PC42のGUI上で整合性チェックをかける。整合性チェックとは、編成枠内で指定された素材を均等に割り付け、再生時間、曲間(無音)時間が規定値以内であるか否かを自動的にチェックする。例えば1時間番組で約5分の曲を12曲放送しようとした場合、11曲が丁度5分、1曲が6分だとすると、合計の再生時間が編成枠(1時間)を超えてしまう。また、全曲が丁度5分だとすると、曲の間の無音部分がなくなってしまい、放送としては不自然になってしまう。そこで素材を放送する場合の曲間(無音)の時間の下限値(例えば1.5秒)と、上限値(例えば3秒)を設定して、全曲を均等に割り付けた時に、曲間(無音)時間がこの範囲に入るかどうかチェックする。もし入らない場合は、演奏時間の異なる素材に入れ替えるか、短めな編成としてその編成枠の最後に、予め用意してある時間調整の為の素材を入れてチェックを通過するようにする。
【0029】
図4は、このような整合性チェックの処理のフローチャートを表している。最初にステップS1において、整合性チェックの処理を開始し、ステップS2において、すべての楽曲が収録済みであるか否かを判定する。収録済みである場合には、整合性チェックする素材が確定しているので、ステップS3に進み、曲間の上限値と下限値を入力する。例えば、曲間の上限値として3秒が、曲間の下限値として1.5秒が、それぞれ入力される。
【0030】
次に、ステップS4で、均等割付け計算が行われる。例えば、図5(A)に示すように、編成枠が1時間(3600秒)であり、この放送時間内に、曲A乃至曲Lを放送するものとする。曲A乃至曲Lの演奏(再生)時間の合計は、3437秒となるので、曲間総時間は、163秒(=3600−3437)となる。
【0031】
そこで、この曲間総時間を、曲間数(=12)で割算すると、曲間平均時間として、13.58秒(=163秒/12)が得られる。
【0032】
次に、ステップS5に進み、曲間が上限以内であるか否かが判定される。いまの場合、曲間は13.58秒であり、上限値(3秒)を越えている。この場合、ステップS6に進み、推奨差し替え曲時間を表示する。
【0033】
いまの場合、曲間上限時間の総和は、36秒(=3秒×12)であり、曲間下限時間の総和は、18秒(=1.5秒×12)となる。従って、最低演奏増加時間は、127秒(=曲間総時間136秒−曲間上限時間総和36秒)となり、最大演奏増加時間は、145秒(=曲間総時間163秒−曲間下限時間総和18秒)となる。そこで、例えば「現状より2分07秒(127秒)乃至2分25秒(145秒)長い曲に変更する必要あり」のようなメッセージを編成用PC42に表示させる。
【0034】
そこで、編成者は、ステップS7において、所定の曲を、より長い曲に差し替えるなどの再編成処理を行う。
【0035】
例えば、図5に示すように、2分の長さの曲Lを、4分10秒(250秒)の曲Mに変更すると、曲Mは、曲Lより2分10秒(130秒)長いので、図5(B)に示すように、曲A乃至曲K、および曲Mの合計12曲を、均等の曲間(2.75秒)で割り付けることができる。
【0036】
図4のステップS5で、曲間が上限値以内であると判定された場合には、ステップS8に進み、曲間が下限値以内であるか否かが判定される。曲間が下限値以内である場合には、ステップS11に進み、整合性チェックが完了される。
【0037】
これに対して、ステップS8において、曲間が下限値以内ではないと判定された場合には、ステップS9に進み、推奨差し替え曲時間が表示される。そして、ステップS10において、編成者は、より短い曲に差し替えるなどの再編成処理を行う。このため、各種の長さの曲が、予め用意され、後述する保有サーバ121に登録されている。
【0038】
ステップS2において、整合性チェックを行う楽曲が、すべて収録済みではないと判定された場合には、ステップS12に進み、未収録曲が、編成用PC42に表示される。この場合、均等割付け計算を行うことができないので、ステップS13に進み、整合性チェック未了のまま、処理が終了される。
【0039】
なお、これらの素材の演奏時間はCD在庫管理サーバ21のデータベースの時間ではなく、編成サーバ41上の素材情報データベース(エンコードされた後の素材)の時間を基に計算される。
【0040】
このようにして、1つのチャンネルの1日分の進行表(ファイル)が作成される。最終的に編成管理者がこの進行表を承認し、承認された進行表(ファイル)は書き換えられないようにロックされて、送出サイト2の保有サーバ121の外部ハードディスク121Aに専用回線3を使って転送される。
【0041】
4.このように、編成サーバ41には、チャンネル毎、放送日毎に、進行表がデータベースとして保存される。また編成サーバ41には、素材情報として、既に放送素材として保有サーバ121の外部ハードディスク121Aに蓄積されている素材に関するデータ、および今後放送予定があり、保有サーバ121の外部ハードディスク121Aに蓄積されるべき未収録の素材に関するデータが、データベースとして蓄積される。これらのデータは、CD在庫管理サーバ21のデータベースから、放送に必要な項目を引き出したデータを基本とし、それに放送日、放送チャンネル、編成者など、放送に関する情報を付加した形で蓄積されている。
【0042】
2式の編成サーバ41−1,41−2はそれぞれ外部ハードディスク41A−1,41A−2をもち、デュアル稼働している。15式の編成用PC42−1乃至42−15で、編成サーバ41の検索、CD在庫管理サーバ21の検索などにより編成表を作成する。編成サーバ41の最大格納情報量は素材について10万件である。
【0043】
素材情報登録システム13は、8式のCDプレーヤおよびアンプ51−1乃至51−8を有し、8式のMPEGエンコーダデコーダ52−1乃至52−8は、CDプレーヤおよびアンプ51−1乃至51−8の再生出力をエンコードして、8式の登録PC53−1乃至53−8に出力するようになされている。登録PC53−1乃至53−8は、エンコーダデコーダ52−1乃至52−8より供給されたデータを、ルータ73−3、ターミナルアダプタ(TA)72−3、デジタルサービスユニット(DSU)71−3から、専用回線3を介して送出サイト2のDSU125−3に出力するようになされている。
【0044】
登録PC53−1乃至53−8にはまた、8式のライブPC61−1乃至61−8が接続されている。これらのライブPC61は、そのハードディスク61Aに、ライブ用のデータを保存する。そして、ライブPC61−1乃至61−8より出力されたデータは、MPEGデコーダ62−1乃至62−8によりデコードされた後、コーデック(CODEC:Coder-Decoder)63−1乃至63−8から専用回線3を介して、送出サイト2のコーデック124−1乃至124−8に供給されるようになされている。
【0045】
なお、このとき、MPEGデコーダ62−1乃至62−8の出力は、適宜、マイクロホン76−1乃至76−8からの入力と加算され、コーデック63から出力されるようになされている。
【0046】
アーカイブ制御PC54には、アーカイブMOチェンジャ55が接続されており、アーカイブMOチェンジャ55でドライブされるMOディスクに、アーカイブデータが記憶されるようになされている。このアーカイブ制御PC54は、登録PC53、ライブPC61、在庫管理サーバ21、編成サーバ41、編成用PC42などに接続されている他、ルータ73−2、ターミナルアダプタ72−2、DSU71−2から、専用回線3を介して、送出サイト2のDSU125−2、ターミナルアダプタ126−2、ルータ127−2から、保有サーバ121にも接続されている。
【0047】
素材情報登録システム13は、例えばCD等の蓄積媒体からCDプレーヤおよびアンプ51で楽曲を再生して、MPEGエンコーダデコーダ52により圧縮処理(エンコード)をして素材ファイル化し、登録PC53、ルータ73−3、ターミナルアダプタ72−3、DSU71−3、専用回線3、DSU125−3、ターミナルアダプタ126−3、ルータ127−3を介して保有サーバ121に転送する機能、保有サーバ121内の素材を削除したり、または、保有サーバ121内の素材をルータ127−2、ターミナルアダプタ126−2、DSU125−2、専用回線3、DSU71−2、ターミナルアダプタ72−2、ルータ73−2、アーカイブ制御PC54を介して、アーカイブMOチェンジャ55に転送する機能、保有サーバ121内の楽曲を任意に選択して、ルータ127−3、ターミナルアダプタ126−3、DSU125−3、専用回線3、DSU71−3、ターミナルアダプタ72−3、ルータ73−3、登録PC53、MPEGエンコーダデコーダ52、CDプレーヤおよびアンプ51の経路で、音楽を再生する機能を実現するシステムである。
【0048】
素材情報管理・進行編成システム12で編成者が放送したい楽曲について編成サーバ41の素材情報を検索した結果、目的の素材が見つからず、CD在庫管理サーバ21を検索して、目的の素材が見つかれば、編成用PC42のGUI上で、その楽曲を編成枠にドラッグする。この場合には未だ素材情報登録(エンコード)がされていないので、編成枠上この楽曲は「未収録」となる。そこで未収録の楽曲は専用回線3を介してこの素材情報登録システム13に収録候補として通知される。
【0049】
素材情報登録担当者は、この未収録すなわち素材登録候補の楽曲の中から、これから登録を行う楽曲を予約する。これは同時に他の担当者と作業が重複しないようにするためである。予約をした後、素材情報登録担当者は、情報源管理システム11の貸し出し窓口に行き、必要なCD媒体を借りる。この時、編成用PC42上で引き出された素材情報は、CD在庫管理サーバ21のデータベースによるものなので、CD媒体管理番号によって即座に目的のCD媒体を引き出すことができる。
【0050】
これを素材登録を行うブースにて、素材登録候補の楽曲と、実際に借り出してきたCD媒体のうちの楽曲を電子的に照合するチェックを行う。これは、CD在庫管理登録をする際に、1つの楽曲に対して演奏時間とトラック番号などから、ある一定の演算式により求められた楽曲に一意に定まる値を計算して、それが照合IDとしてデータベースに保存されているので、実際に借り出したとき、再度その演算により求められた値が一致するかどうかで実現できる。
【0051】
確認された楽曲をCDプレーヤおよびアンプ51にかけ、リアルタイムにMPEGエンコーダデコーダ52でエンコードして、登録PC53のハードディスク53Aに、MPEGファイルとして格納する。書き込みが終了したファイル(素材)は、送出サイト2の保有サーバ121の外部ハードディスク121Aに専用回線3を使って転送される。さらに送出サイト2の保有サーバ121の外部ハードディスク121Aに格納されたファイル(素材)は、専用回線3を使って、編成サイト1の登録PC53のハードディスク53Aに転送される。素材情報登録担当者はこの保有サーバ121から転送されたファイル(素材)を、MPEGエンコーダデコーダ52によって再生して、音を最初から最後まで聴く検聴を行う。検聴作業を経て問題ない素材が「収録済」となる。
【0052】
楽曲のMPEGファイル化については図6乃至図9に示す方法で実現できる。
【0053】
1.図6に示す方法では、CDプレーヤおよびアンプ51としての実時間再生装置201(例えばCDプレーヤ)で音楽(ベースバンド)を再生し、それをMPEGエンコーダデコーダ52としての実時間エンコーダ202で圧縮して、登録PC53のハードディスク53Aに蓄積する。
【0054】
2.図7に示す方法では、CDプレーヤおよびアンプ51としてのN倍速の再生装置211、例えば8倍速のCD-ROMプレーヤでデータを読み込み、これをMPEGエンコーダデコーダ52としての8倍速のエンコーダ212で圧縮して、登録PC53のハードディスク53Aに蓄積する。Nは1より大の小数を含む数である。
【0055】
3.図8に示す方法では、CDプレーヤおよびアンプ51としての可変倍速再生装置221(例えばCD-ROMプレーヤ)でデータを読み込み、これを直接登録PC53の内部メモリまたはハードディスク53Aに一旦蓄積して、ソフトウエアでエンコードして、ハードディスク53Aに蓄積する。なお、ここにおける可変倍速とはバースト読み出し制御を含む。
【0056】
4.図9に示す方法では、外部にて既にエンコードされたファイルの供給を受けて、登録PC53のハードディスク53Aに蓄積する。
【0057】
素材情報登録システム13では、保有サーバ121からルータ127−2、ターミナルアダプタ126−2、DSU125−2、専用回線3、DSU71−2、ターミナルアダプタ72−2、ルータ73−2、ライブPC61の経路で転送されたファイル(素材)を、MPEGデコーダ62によってデコード、再生する方法で、DJ(ディスクジョッキー)によるライブ放送の楽曲送出が行われる。放送したい楽曲を、DJ端末としてのライブPC61から編成サーバ41を検索して、目的の楽曲が既に収録済であるか否かを調べる。その素材を送出サイト2の保有サーバ121から専用回線3により転送して、デコーダ62によって楽曲を再生(デコード)する。このとき、マイクロホン76により収音した音声信号がA/D変換され、MPEGデコーダ62の出力に重畳(ミキシング)される。
【0058】
また、高速で高価な保有サーバ121の外部ハードディスク121Aの容量は有限なために、いずれ飽和してしまう。そこで保有サーバ121の外部ハードディスク121Aの容量を常に監視し、設定した条件に従って、削除候補の素材をアーカイブ制御PC54に表示する。この条件とは、例えば、放送された回数が1年以内に2回以下の素材、予め放送終了後に削除候補に指定した楽曲などである。逆に予め素材登録時に削除候補にあげないように指定した素材は削除候補から除外される。素材管理者がこの削除候補から実際に削除する楽曲、MOディスクにアーカイブするもの、削除候補から外すもの、を指定することによって、自動的にその処理が行われる。アーカイブMOチェンジャ55のMOディスクにアーカイブされている楽曲は、編成上必要となった時、バッチ処理によって保有サーバ121の外部ハードディスク121Aに戻すことが可能である。このため、保有サーバ121とアーカイブ制御PC54は、ルータ127−2、ターミナルアダプタ126−2、DSU125−2、専用回線3、DSU71−2、ターミナルアダプタ72−2、ルータ73−2の経路で相互に接続されている。
【0059】
図10は、このアーカイブ処理の詳細を表している。すなわち、最初にステップS31において、アーカイブ制御PC54または登録PC53からアーカイブのための条件が設定される。この条件は、上述したように、例えば、放送回数が過去1年以内に2回以下の楽曲とすることができる。このときアーカイブ制御PC54は、ステップS32に進み、過去1年以内に放送回数が2回以下の素材を編成サーバ41から検索し、これを削除候補として、アーカイブ制御PC54または登録PC53に表示させる。
【0060】
次に、ステップS33に進み、ステップS32で表示された削除候補の素材の中から、素材管理者が実際に削除するものを指定する。この指定が行われると、ステップS34において、アーカイブ制御PC54は、削除が指定された素材を保有サーバ121の登録から削除する処理を行う。
【0061】
次に、ステップS35において、素材管理者は、削除候補素材の中から、アーカイブ素材を指定する。この指定が行われると、アーカイブ制御PC54は、ステップS36で、保有サーバ121に登録されているその素材を、アーカイブMOチェンジャ55のMOディスクにアーカイブさせる。
【0062】
これにより、高速ではあるが容量が小さいハードディスク121Aと、ハードディスク121Aに較べて低速ではあるが、容量が大きいMOディスクに素材を分けて保存することができ、すべての素材をハードディスク121Aに保存する場合に較べて、小型化、低コスト化を図ることができる。
【0063】
このように、8式の登録PC53−1乃至53−8で編成サーバ41のデータベース上の素材登録候補を知り、各登録PC53に接続された8式のエンコーダデコーダ52−1乃至52−8で素材のファイル化を行う。1式のアーカイブ制御PC54(クライアント)で編成サーバ41のデータベース上の削除候補の素材を知り、登録PC53から削除するか、または、接続された1式のアーカイブMOチェンジャ55のMOディスクにアーカイブを行う。8式のライブPC61−1乃至61−8(クライアント)で編成サーバ41のデータベース上の収録済素材を知り、ライブPC61−1乃至61−8に接続された8式のデコーダ62−1乃至62−8で楽曲の再生を行う。
【0064】
なお、一度アーカイブされた素材であったとしても、その素材が、再び進行表上で使用された場合には、これを保有サーバ121に再び保持させる必要がある。すなわち、上述したように、進行表上で素材が指定されると、その素材が収録済みであるか否かがチェックされる。収録済みでない素材は、収録する必要があるが、アーカイブされた素材は、既に収録されている素材である。編成サーバ41は、ハードディスク41A上に形成されているデータベースにおいて、素材の情報を管理しており、その素材が、アーカイブされた素材である場合、その素材のアーカイブMOチェンジャ55の記録位置も保持している。
【0065】
そこで、編成サーバ41は、進行表上で指定された素材がアーカイブされた素材であることが判明した場合、予め設定してある所定の時刻が到来したとき、バッチ処理により、アーカイブ制御PC54を制御し、アーカイブMOチェンジャ55に保持されている、その素材を読み出させ、保有サーバ121に転送し、保有させる。
【0066】
なお、もちろん、編成者が必要に応じて手動操作して、アーカイブされている素材を保有サーバ121に転送し、保持させるようにすることも可能である。
【0067】
さらにまた、進行表上で指定されたアーカイブ素材を、バッチ処理により、自動的に保有サーバ121に転送し、保有させる機能を停止するか、あるいは続行するかを、必要に応じて、選択させるようにしてもよい。このようにすれば、アーカイブされている素材が、誤って保有サーバ121に復元されるようなことが抑制される。
【0068】
保有サーバおよび多チャンネル送出システム101は、2式の保有サーバ121−1,121−2を有している。これらの保有サーバ121には、例えば、500GBの容量を有するハードディスク(ディスクアレイ)121Aが接続されている。保有サーバ121は、ルータ127−1、ターミナルアダプタ126−1、DSU125−1、専用回線3、編成サイト1のDSU71−1、ターミナルアダプタ72−1、ルータ73−1を介して編成サーバ41に接続されている。
【0069】
また、保有サーバ121には、専用回線3上のハブ(HUB)122を介して9式の送出サーバ123−1乃至123−9が接続されている。送出サーバ123−1乃至123−9には、それぞれ20GBの容量を有するハードディスク123A−1乃至123A−9が接続されている。
【0070】
送出サーバ123−1乃至123−9にはまた、MPEGエンコーダ129−1乃至129−9の出力が供給されている。MPEGエンコーダ129−1乃至129−9は、編成サイト1のコーデック63−1乃至63−8から専用回線3を介してコーデック124−1乃至124−8に供給され、そこからさらにスイッチ128を介して入力されたデータをエンコードして出力するようになされている。
【0071】
送出サーバ123−1乃至123−9と、MPEGエンコーダ129−1乃至1299−9のうち、それぞれ1式の送出サーバ123と、1式のMPEGエンコーダ129は、予備用(待機用)とされ、他の送出サーバ123またはMPEGエンコーダ129が故障したとき、代わりに用いられるようになされている。
【0072】
保有サーバおよび多チャンネル送出システム101においては、保有サーバ121がその外部ハードディスク121Aに、放送に必要な楽曲をMPEG圧縮(エンコード)した素材、進行表、多チャンネル(この実施の形態の場合、100ch)のデータの送出に必要な全てのシステムコンフィグレーション(システム全体の制御に必要な情報)を保有する。
【0073】
ここでは送出サーバ123は、1式で、最大13チャンネル分のフォーマット変換と多重化をソフトウェアにより行う。
【0074】
本実施の形態における保有サーバ121の外部ハードディスク121Aの容量は500ギガバイト(GB)である。これは、次に示すように、楽曲の1曲を5分として、256kbit/秒のレートの素材とした場合、約5万曲の格納容量となる。
【0075】
条件:サンプリング周波数 48kHz
量子化ビット数 16bit
音声モード STEREO
圧縮率 1/6(256kbps)
演奏時間 5分
【0076】
計算式:
48kHz×16bit×2×(1/6)×60×5×(1/8)=約10Mbyte
500Gbyte程度/約10Mbyte=5万曲
【0077】
その他の進行表、100ch送出に必要な全てのコンフィグレーションのファイルサイズは素材の容量に比べて極わずかとなる。
【0078】
保有サーバ121への編成サイト1からのアクセスは以下の場合に行われる。
【0079】
1.素材情報管理・進行編成システム12からの各チャンネル、各放送日毎の進行表の転送。
2.素材情報登録システム13からの素材の転送(登録)。
3.素材情報登録システム13への素材の転送(検聴、楽曲再生)。
4.素材情報登録システム13からの保有サーバ121内の素材の削除。
5.素材情報登録システム13への素材のアーカイブMOチェンジャ55への転送・削除。
6.素材情報登録システム13のアーカイブMOチェンジャ55からの素材の復帰。
【0080】
保有サーバ121に格納されるシステムコンフィグレーションファイルは以下の通りである。
【0081】
・共通時刻: 送出システム全体が正しい時刻を共有する。
・ビットレート表: 送出する音楽チャンネルのビットレートを定義する。
・チャンネル組合せ表:送出サーバ123が受け持つチャンネルを定義する。
・MUX現用状態:2次多重衛星送出システム102の現用系を示す。
・PMT:プログラムマップテーブル
・サービス対応表:管理チャンネル番号と放送サービス番号の対応表である。
【0082】
なお、ここでいう送出システムとは、編成サーバ41、保有サーバ121、送出サーバ123、切替制御PC182、および、マルチプレクサコントローラ(以下MXCと記す)144を意味している。このうち、保有サーバ121には送出システムの共通情報を蓄積することができ、システム運用中はいつでも参照・更新を行うことができる。
【0083】
これらのコンフィグレーションを設定するサーバと参照するサーバの関係を図11に示す。
【0084】
ビットレート表、PTM、およびサービス対応表は、システム基本パラメータを定義しており、通常の運用中には変更されないものである。チャンネル組合せ表とMUX現用状態は、通常の運用中に変更されないが、チャンネルグループを受け持つ送出サーバ123は障害時や保守時に変更される。
【0085】
これらコンフィグレーションのファイルは先頭注釈行に更新日時が記録されており、参照側はこれから更新の有無を知ることができる。
【0086】
以下の説明で単に「管理チャンネル番号」と呼ぶものは、システムの内部チャンネルに対応する番号であり、1から100までの連番である。
【0087】
<共通時刻>
切替制御PC182は、局内時計184の計時する時刻を基準にして、定期的に保有サーバ121の共通時刻を設定し、更正する。送出サーバ123とMXC144は、保有サーバ121を対象にrdateコマンドを実行することで送出システム全体の時刻を合わせることができる。
【0088】
<ビットレート表>
ビットレート表は、各チャンネルの送出ビットレートと、保有サーバ121に保持されている素材ファイルからの送出であるのか、またはリアルタイムのMPEGエンコーダ129からの送出であるのか、を定義するとともに、注釈として放送する音楽ジャンルを定義する。これは切替制御PC182が設定し、編成サーバ41と送出サーバ123が参照する。
【0089】
<チャンネル組合せ表>
このチャンネル組合せ表は、1つの送出サーバ123が受け持つ管理チャンネルを定義するファイルである。これは、切替制御PC182がftp(file transfer protocol)で設定し、送出サーバ123とMXC144が参照する。
【0090】
<MUX現用状態>
これは、2重系構成である2次多重衛星送出システム102のマルチプレクサ(MUX)141の現用系を示し、切替制御PC182が設定し、MXC144が参照する。
【0091】
<PMT(プログラムマップテーブル)>
PMTは放送の各チャンネルに割り当てられるマップ情報を定義するファイルである。これは、MXC144がftpで毎日更新し、送出サーバ123が参照する。
【0092】
このPMTの転送手順は次の通りである。
時刻t1 [MXC144→保有サーバ121]翌日用PMTをPMT.newとしてftp転送
時刻t2 [保有サーバ121]PMT.new があれば PMT にファイル名変更
時刻t3 [送出サーバ123]当日の放送終了
時刻t4 [ 保有サーバ121→送出サーバ123]PMT のコピー
時刻t5 [送出サーバ123]翌日の放送開始
【0093】
なお、放送時刻は、時刻t0から時刻t6までが1日(1サイクル)とされ、上記手順の時刻t1乃至t5は、その間の所定の時刻である。
【0094】
保有サーバ121は、毎日所定の時刻に新しいPMT(PMT.new)の存在を調べ、あればファイル名をPMTとすることで受領する。送出サーバ123は、毎日の放送開始に先だってPMTをコピーする。このとき、保有サーバ121に障害があれば、前日にコピーしたPMTで送出する。
【0095】
<サービス対応表>
これは、管理チャンネル番号と放送サービス上で割り当てられる「チャンネル番号」との対応を示し、切替制御PC182が設定し、送出サーバ123とMXC144が参照する。
【0096】
<コンフィグレーションファイル変更方法>
以下のファイルを更新する場合は、接尾語に(.new)を付加して切替制御PC182から保有サーバ121へftp転送する。
・ビットレート表: /100ch/config/bitrate.new
・チャンネル組合せ表:/100ch/config/Channel.new
・サービス対応表: /100ch/config/service.new
【0097】
保有サーバ121は、毎日、放送終了間際の所定の時刻に、これら更新ファイルの存在を調べ、あれば接尾語を除いたファイル名に変更することでこれを受領する。
【0098】
送出サーバ123は、毎日の放送開始に先だって、受領されたファイル(すなわち、接尾語の付かないファイル)をコピーする。このとき、保有サーバ121に障害があれば、前日にコピーしたものが有効とされる。
【0099】
コンフィグレーションファイル変更(更新)の処理をフローチャートにまとめると、図12に示すようになる。最初に、ステップS41において、保有サーバ121は、(.new)の接尾語が付加されているファイルがあるか否かを判定し、このようなファイルが存在する場合には、ステップS42に進み、ファイル置換処理を実行する。
【0100】
すなわち、保有サーバ121は、(.new)の接尾語を除いたファイル名のファイルを、その接尾語がついたファイルの内容で更新する。例えば、ABC.newのファイルが存在する場合、ファイルABCが、ファイルABC.newで更新される。そして、更新後のファイル名は、ABCとされる。
【0101】
このようなファイル置換処理が実行された後、ステップS43に進む。ステップS41において、(.new)の接尾語を有するファイルが存在しないと判定された場合には、ステップS42の処理をスキップし、ステップS43に進む。ステップS43においては、このようにして保有サーバ121において更新されたファイルが、送出サーバ123にコピーされ、送出サーバ123は、その内容に応じて、放送を行う。
【0102】
本実施の形態において、送出サーバ123は9式とし、そのうち8式が現用、1式を予備としている。送出サーバ123は1式で保有サーバ121からの複数チャンネル(本実施の形態においては最大13チャンネル)の素材ファイル、或いは実時間でMPEG圧縮(エンコード)処理するリアルタイムエンコーダ129からの素材ストリームを入力とし、MPEGシステム規格のトランスポートストリーム(TS)にソフトウェアにてリアルタイムで変換し、多重する。
【0103】
また、送出サーバ123は、他にPMT(プログラムマップテーブル)、PCR(プログラムクロックリファレンス)も同時に多重する。これを1次多重化と呼ぶ。
【0104】
本実施の形態のように、全体で100チャンネルを放送する場合、8式の送出サーバ123の内、6式が13チャンネル、1式が12チャンネル、残り1式が10チャンネルを1次多重する。それを電気信号に変換して、2次多重衛星送出システム102の現用系と予備系の2式のマルチプレクサ(MUX)141−1,141−2に並列に出力する。さらに同様の出力を、TS音声モニタ163にも並列に出力する。これらの伝送路のケーブル内を流れる電気信号は、全て送出サーバ123からマルチプレクサ141、TS音声モニタ163への信号であり、内容はTSデータ、クロック、シンク、データバリッドである。
【0105】
送出サーバ123は日替り時(4:00)に、前日に取得した当日分の複数の担当チャンネル分の進行表に従って、放送に必要な素材のファイルを送出サーバ123の外部ハードディスク123Aから順次読み出し、それと同時に、MPEGエンコーダ129により実時間でMPEG圧縮(エンコード)処理された素材ストリームを並列のMPEGシステム規格のトランスポートストリームパケットに変換し、また、PMT(プログラムマップテーブル)パケットの作成を行い、さらにNullパケットを挿入した後、PCR(プログラムクロックリファレンス)パケットを多重した上に、そのPCRパケットに時間情報を打刻して出力する。
【0106】
送出サーバ123はさらに、日替り時に、翌日分の複数の担当チャンネル分の進行表を保有サーバ121から読み出し、その進行表に従って、翌日放送に必要な素材を保有サーバ121から送出サーバ123の外部ハードディスク123Aへコピーする。これにより、万一、保有サーバ121に障害が生じた場合や、進行表の送付が遅れた場合に対して、翌日まで対応を猶予することができる。また万一、2日以上、保有サーバ121に障害が生じた場合や、進行表が送付されなかった場合に、その当日は前日分の進行表を代用(コピー)することによって、放送が全く実行されないという事故を防ぐことが可能となる。
【0107】
本実施の形態における送出サーバ123の外部ハードディスク123Aの容量は、2日分格納するものとした。ディスクの占有容量は、本日分と翌日分など、素材が重複する場合には、各チャンネル内、さらに全チャンネルで互いに全く重複しない素材を放送する場合より減少する。すなわち、極端な場合として、全てのチャンネルで1つの素材を連続して2日間放送する場合には、ディスクの占有容量は1素材ファイル分のみでよい。また、運用によっては、特定のチャンネルはより短い編成とし、特定のチャンネルはより長い編成にすることも可能である。
【0108】
8式の送出サーバ123の中の1式に、万一障害が生じ、送出不能になった場合、その送出サーバ123−iが担当している全てのチャンネル(例えば13チャンネル)の放送が停止する。そこで、障害が生じた送出サーバ123−iで実行していたプロセスを、全て予備の送出サーバ128−jへ切り替える(9/8リダンダンド切替を行う)。後述する切替制御PC182は保有サーバ121のコンフィグレーションを書き換え、その後、各送出サーバ123、MXC144にコンフィグレーションが書き換えられたことを伝える。予備として待機していた送出サーバ128−jは障害を生じた送出サーバ128−iが担当していたチャンネルの進行表を保有サーバ121から取得して、その進行表に従って現在送出に必要な素材ファイルを保有サーバ121から直接読み出して送出を開始する。これと同時にMXC144はMUX141の入力チャンネルを切り替える。すなわち、障害の生じたMUX141の入力ゲートを閉じ、予備としてそれまで閉じていた入力ゲートを開ける。これにより直ちに放送が開始される(復旧する)。
【0109】
また、その間にも送出サーバ123−jは、担当するチャンネルの進行表から、今後、本日および翌日に必要となる素材ファイルを検索し、それを保有サーバ121から読み出して外部ハードディスク123A−jに順次コピーを行う。すなわち、送出する素材ファイルの読み出しよりも、保有サーバ121から送出サーバ123へのファイルの転送時間の方が早いので、送出すべきものは、すべての素材のコピーの完了を待たずに送出し、その合間に、コピーを完了する。これにより予備として待機していた送出サーバ123−jは、最終的に、障害を生じた送出サーバ123−iと全く同様の設定となる。これにより、障害により入れ替えが起こった後、予備機を現用機に戻す必要がなく、以後、障害が生じた送出サーバ123−iを予備機として待機させ、修理することが可能となる。
【0110】
2次多重衛星送出システム102は、図13に示すように、送出システムA系311と、送出システムB系312を有している。送出システムA系311を構成するマルチプレクサ141−1には、送出サーバ123−1乃至123−9の出力が供給されている。マルチプレクサ141−1は、MXC144−1により制御され、所定の8式の送出サーバ123からの出力を選択し、変調装置142−1に出力している。変調装置142−1は、入力されたデータをQPSK方式で変調し、セレクタ143に出力する。
【0111】
同様に、送出システムB系312を構成するマルチプレクサ141−2は、MXC144−2により制御され、送出サーバ123の出力を選択し、変調装置142−2に出力している。変調装置142−2は、入力された信号をQPSK方式で変調し、セレクタ143に出力している。
【0112】
なお、送出サーバ123からMXC144とTS音声モニタ163には、DVB(Digital Video Broadcasting)パラレル、LVDSなどで、データが転送される。
【0113】
セレクタ143は、切替制御PC182により制御され、変調装置142−1または変調装置142−2より入力された信号の一方を選択し、図示せぬ中間周波(IF)処理回路を介して衛星に出力するようになされている。
【0114】
また、マルチプレクサ141とMXC144には、放送全体を管理する放送管理システム301より、適宜、所定の信号が供給されるようになされている。
【0115】
2次多重衛星送出システム102では、8系統の送出サーバ123よりそれぞれ供給される13チャンネル分のPES(Program Elementary Stream)パケット、PMTパケット、およびPCRパケットが1次多重されたTSを、マルチプレクサ141に入力する。2次多重装置としてのマルチプレクサ141ではこれらのパケットと、PMT以外の番組選択に必要なパケット、番組ガイドパケット、番組管理パケット、顧客管理パケット等、衛星に送出する全てのパケットを多重化して出力する。その出力はQPSK変調装置142にてエラー訂正符号が付加された後に、QPSK変調されて変調信号として出力される。
【0116】
マルチプレクサコントローラ(MXC)144は放送管理システム301から翌日分の運行データ(放送全体の運行を規定する)を毎日26:30に受け取り、27:50にPMTファイルを作成し、PMT.newとしてハブ122を介して保有サーバ121に転送する。またMXC144はマルチプレクサ141に対して、PMT以外の番組選択に必要なパケット、番組ガイド用パケット、番組管理パケット、顧客管理パケット等、衛星に送出する全てのパケットの送出の設定およびスケジュールを転送する。
【0117】
図14に現用MXC144から見た周辺装置の構成を示す。なお、図14において、送信または受信は、中央に配置されている現用のMXC144−1(または144−2)からみた場合を示している。
【0118】
MXC144は、MXC144−1(MXC−A)とMXC144−2(MXC−B)の2式により構成され、MXC144以降のA系、B系それぞれを独立に制御するが、現用系MXC144だけが、ハブ122を介して送出サーバ123に、ハブ303を介してTS音声モニタ163に、また、ハブ303とチャンネルセッタPC162を経由して、多チャンネルモニタシステム103の多チャンネルモニタ161のスイッチ卓341に、それぞれ制御情報を送る(図13)。現用、予備の認識は、保有サーバ121上のコンフィグレーションにより行われる。
【0119】
MXC144の主な役割の1つは各種パラメータの設定であり、初期パラメータの設定を行い、その後、異常がない限り、送出運用には関与しない。また他の1つの役割は異常監視であり、各周辺装置の監視を行い、アラームPC183に異常(アラーム)を通知し、切替制御PC182からの切替指示により、保有サーバ121上のコンフィグレーションに従って切替制御を行う(図14)。
【0120】
MXC144−1と144−2は、例えば、5分毎に、ダミーデータの書き込みを要求し、その実行を確認するなどして、相互に他方を監視し合い、予備MXCから現用MXCの異常がアラームPC183に通知された場合は、監視者(人)はこれを判断して切替制御PC182を制御して、現用、予備を入れ替えさせる。
【0121】
現用系MXC144の役割を以下に示す。
・放送管理システム301からの各種送出制御情報の受信
・保有サーバ121へのPMTファイルの送信
・保有サーバ121からの時刻、現用/予備指定等のコンフィグレーションの受信
・アラームPC183への異常通知
・切替制御PC182からの切替指示受信
・現用系MUX141の設定および監視
送出サーバ123の異常時の現用系MUX141の入力チャンネルの切替
現用系MUX141の入力チャンネルのエラーの送信
・現用系QPSK変調装置142の設定および監視
・予備系MXC144の監視
・TS音声モニタ装置163の設定および監視
・チャンネルセッタPC162の設定および監視
【0122】
予備系MXC144の役割を以下に示す。
・放送管理システム301からの各種送出制御情報の受信
・保有サーバ121からの時刻、現用/予備指定等のコンフィグレーションの受信
・アラームPC183への異常通知
・切替制御PC182からの切替指示受信
・予備系MUX141の設定および監視
送出サーバ123の異常時の予備系MUX141の入力チャンネルの切替
予備系MUX141の入力チャンネルのエラーの送信
・予備系QPSK変調装置142の設定および監視
・現用系MXC144の監視
【0123】
マルチプレクサ141、QPSK変調装置142、MXC144は上述の如く、それぞれA系とB系の2式があり、全く独立に並列に動作している。それぞれのQPSK変調装置142の出力は、セレクタ143に供給され、切替制御PC182がこの切り替えを行う。これにより、現用系・予備系が入れ替わる(A・B切替)。MXC144は独立にそれぞれのMUX141に、設定およびスケジュールを転送するが、保有サーバ121へのPMTファイルの送信、TS音声モニタ163の設定および監視、チャンネルセッタPC162の設定および監視は、現用系のMXC144のみが行う。
【0124】
多チャンネルモニタシステム103は、多チャンネルモニタ161を有している。この多チャンネルモニタ161には、変調装置142−1,142−2の出力と、TS音声モニタ163の出力が供給されている。さらに、この多チャンネルモニタ161には、図示せぬ受信装置で衛星からの電波を受信し、これを復調して得られた受信IF信号も供給されている。さらに、多チャンネルモニタ161には、OAリスニングPC165の出力が、MPEGデコーダ166でデコードされた後、供給されている。多チャンネルモニタ161では、これらの入力を適宜モニタすることができるようになされている。チャンネルセッタPC162は、多チャンネルモニタ161を制御するようになされている。
【0125】
多チャンネルモニタシステム103は、正しく全てのチャンネルが送出されているかをモニタするシステムである。まず、衛星からの送信電波を受信して、100台の受信装置としてのIRD(図示せず)に分配して、それぞれのIRDによって音を再生して、多チャンネルモニタ161の100チャンネル分のピークレベルメータに一斉表示する。監視者はそのメータの動きにより一目で送出状態を知ることが出来る。また、多チャンネルモニタ161にレベル検出装置161Aを設け、−50dB以下の状態(無音)が30秒以上続いた場合に、ピークレベルメータ上のインジケータを赤く点滅させるとともに、アラームを鳴らすことで監視者に注意を促す。監視者はそれを知り、そのチャンネルを選択して音をスピーカに出力して、障害かどうかの調査を行うことができる。このレベルのしきい値、検出時間設定は変更することが可能である。
【0126】
衛星の送出系統に異常が検出された場合には、多チャンネルモニタ161への入力を、一斉に、IRDの出力(CS−IF)から、現用系のQPSK変調装置142の出力に切り替えて、衛星送出前の音声を、100チャンネルのピークレベルメータと、スイッチ卓341で選択した1つの音声によって確認を行う。必要に応じて予備系のQPSK変調装置142の出力に切り替えて、衛星送出前の音声を100チャンネルのピークレベルメータと、1つの選択音声によって確認を行う。
【0127】
さらに問題がある場合は、TS音声モニタ163によって送出サーバ123の出力、すなわちMUX141に入力する前の1次多重化ストリームから、1チャンネルのトランスポートストリーム(TS)を抜き出し(デマルチプレックスし)、デコーダ164(図3)でデコードして、100チャンネルのピークレベルメータと、1つの選択音声によって確認を行う。送出サーバ123で1式当たり13チャンネルを同時に多重するために、TS音声モニタ163は、1式で最大13チャンネルのTSを同時にデコードして、13チャンネルの音声を出力する。TS音声モニタ163を8式(9式のうちの1式は予備となる)装備することによって100チャンネルの音声を同時に出力することができる。
【0128】
多チャンネルモニタ161のスイッチ卓341は100個の選択スイッチを有し、そのスイッチ1つ1つがチャンネル番号に対応している。一方、TS音声モニタ163の出力は各送出サーバ123の出力に物理的に対応しているために、9/8リダンダンド切替が実施されると、TS音声モニタ163の出力はチャンネル番号に対応しなくなる。そのため本実施の形態においては、チャンネルセッタPC162により、切替情報に応じて多チャンネルモニタ161のスイッチ卓341の100個の選択スイッチがどこの入力を選択して出力するかの設定を行う。
【0129】
また、チャンネルセッタPC162は1式の多チャンネルモニタ161のスイッチ卓341を制御するのに対し、選択スイッチを制御する設定ファイルは2式のMXC144から転送されるために、MXC144との通信は専用回線3としてのLANを使ったネットワーク経由で行い、多チャンネルモニタ161のスイッチ卓341に対する通信はRS−422で行われる(図13)。
【0130】
送出サーバ123より前段に問題がある場合には、保有サーバ121上の素材に原因がある可能性があるので、OA(On Air)リスニングPC165により保有サーバ121から問題の素材ファイルを直接読み出し、MPEGデコーダ166でデコードして確認を行うことが出来る。なお、図3において、OAリスニングPC165とMPEGデコーダ166は、再生装置265として示されている。
【0131】
例えば、放送し、受信した音に異常があった場合、収録された素材自体に異常があったのか、送出過程において異常が発生したのかを識別する必要がる。そこで、OAリスニングPC165により、異常があった日とチャンネルを指定し、進行表を表示させる。異常があった素材を進行表上で指定すると、OAリスニングPC165は、指定された素材を保有サーバ121から読み出し、再生させる。これにより、素材自体に異常があったのか否かを判断することができる。
【0132】
送出管理システム104は、切替制御PC182−1,182−2を有しており、この切替制御PC182には、計時動作を行う局内時計184の出力が供給されている。送出管理システム104は、この他、OAモニタPC181−1,181−2、アラームPC183を有している。
【0133】
送出管理システム104のOAモニタPC181、切替制御PC182、アラームPC183、OAリスニングPC185は、2次多重衛星送出システム102のMXC144に接続されている。
【0134】
送出管理システム104は、保有サーバおよび多チャンネル送出システム101と2次多重衛星送出システム102からの送出の監視・切替を行う。各システムで発生したアラームは全てアラームPC183に通知され、ここでは、その対応レベルに応じて4種類の音色のチャイムが鳴り、アラームの番号とメッセージがアラームPC183の表示画面に現われる。また、それに対する対応方法もGUIに従って参照することができる。このアラームPC183から各システムのアラームLOGも見ることができ、問題発生の経緯を知ることができる。システム監視者はこのアラームPC183でのアラームにより異常を知る。アラームPC183の表示内容から障害状況と対応を判断して、必要に応じて切替制御PC182から切替操作を行う。
【0135】
2式の切替制御PC182−1,182−2のうちのいずれかが現用に設定され、切替動作が入力可能状態に設定される。予備に設定された切替制御PC182からは切替動作の入力を行うことは出来ない。切替制御PC182は局内時計184から正確な時刻を知り、保有サーバ121に設定する。各周辺装置は保有サーバ121を参照することにより、正確な時刻を得る。切替制御PC182はシステム監視者の入力に従い、送出サーバ123の予備系への切替(9/8リダンダンド切替)と、セレクタ143によるQPSK変調装置142の出力の切替(A・B切替)を行う。その時、切替制御PC182は保有サーバ121のコンフィグレーションを書き換え、その後、各周辺装置にコンフィグレーションが書き換えられたことを伝える。各周辺装置はそれをトリガーに保有サーバ121から新たなコンフィグレーションを取得することで動作を切り替える。
【0136】
また、QPSK変調装置142の出力の切替(A・B切替)は、セレクタ143をリモートにしておくことによって切替制御PC182の指示により行われるが、セレクタ143をローカル設定にして、セレクタ143の本体の前面パネルで切替を強制的に行うことも可能である。その場合、セレクタ143本体で切替が行われたことを切替制御PC182が知り、その情報により保有サーバ121のコンフィグレーションを切り替える。また、送出サーバ123からの楽曲の送出状況を、OAモニタPC181で知ることができる。
【0137】
OAモニタPC181上のGUIから任意のチャンネルを選択すると、そのチャンネルの送出イベント(楽曲)予定が(すなわち、進行表の内容が)リストとして表示される。さらに、送出中の楽曲(イベント)のタイトル、演奏者、演奏時間、残時間が他と異なる色などでマークされ、現在の送出状況、過去の送出履歴、今後の送出予定を一目で知ることができる。また、OAモニタPC181の状態は、送出サーバ123から取得され、イベント更新は送出サーバ123の動作を基準として行われるので、送出サーバ123の異常・停止状況も知ることができる。
【0138】
本発明は、100チャンネルの音楽放送に限ったものではなく、デジタル化されたあらゆる情報のデータ放送にも容易に応用できることは言うまでもない。
【0139】
本実施の形態では、圧縮方式としてMPEG方式を用いているが、単なる説明のためであり、AC-3,ATRACなど、他の圧縮方式を用いることもできる。また、圧縮を使わない場合にも、本発明は適用ができる。
【0140】
本実施の形態では、上述した課題を解決するために利用する伝送路として、衛星を想定して説明したが、上述した課題を解決するために利用する伝送路はこの他、地上波、光空間、光ケーブル、同軸ケーブル、その他の実時間伝送路であっても構わない。なお、上述した課題の解決にこだわらなければ、伝送路は、磁気テープ、光テープ、磁気ディスク、光ディスク、その他の蓄積型伝送路であっても構わない。
【0141】
本発明により多チャンネルデータ放送の自動送出システムが実現される。
【0142】
【発明の効果】
請求項1に記載の複数チャンネルデジタルデータ送出装置および請求項に記載の複数チャンネルデジタルデータ送出方法によれば、保持されている複数の素材のうちの、送信時間帯が予め決定されている素材が、伝送形式に変換され、複数チャンネルデジタルデータとして実時間伝送路に送出されるだけでなく、その送信時間帯に、保持された素材が読み出され、再生され、リアルタイムでエンコードされたものが、送信時間帯が予め決定されている素材とともに伝送形式に変換され、複数チャンネルデジタルデータとして実時間伝送路に送出される。従って、保持した素材を用いて、複数チャンネルデジタルデータとして送出するだけでなく、これをライブ放送にも有機的に活用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した編集サイトの構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明を適用した送出サイトの構成例を示すブロック図である。
【図3】図1と図2に示した主要部の接続状態を示すブロック図である。
【図4】整合性チェックの処理を説明するフローチャートである。
【図5】整合性チェックの処理を説明する図である。
【図6】楽曲のファイル化を行う構成例を示すブロック図である。
【図7】楽曲のファイル化を行う構成例を示すブロック図である。
【図8】楽曲のファイル化を行う構成例を示すブロック図である。
【図9】楽曲のファイル化を行う構成例を示すブロック図である。
【図10】アーカイブ処理を説明するフローチャートである。
【図11】コンフィグレーションを説明する図である。
【図12】コンフィグレーションファイルの更新を説明するフローチャートである。
【図13】マルチプレックスコントローラに対する接続関係を示す図である。
【図14】マルチプレックスコントローラに対する信号の授受を説明する図である。
【符号の説明】
1 編集サイト, 2 送出サイト, 3 専用回線, 11 情報源管理システム, 12 素材情報管理・進行編成システム, 13 素材情報登録システム, 21 CD在庫管理サーバ, 41 編成サーバ, 53 登録PC,54 アーカイブ制御PC, 55 アーカイブMOチェンジャ, 61 ライブPC, 101 保有サーバおよび多チャンネル送出システム, 102 2次多重衛星送出システム, 103 多チャンネルモニタシステム, 104送出管理システム, 121 保有サーバ, 123 送出サーバ, 141マルチプレクサ, 142 変調装置, 143 セレクタ, 144 マルチプレクサコントローラ, 161 多チャンネルモニタ, 163 TS音声モニタ, 165 OAリスニングPC, 182 切替制御PC, 183 アラームPC

Claims (4)

  1. 送出するための複数の楽曲をそれぞれエンコードして得られた複数の素材を保持する保持手段と、
    前記保持手段に保持されている複数の前記素材のうちのライブ放送に必要な素材を読み出し、信号として再生する再生手段と、
    前記再生手段により再生された前記信号にマイクロホンからの信号を加算してリアルタイムでエンコードして、その結果得られるデータを出力するエンコード手段と、
    前記保持手段に保持されている複数の前記素材のうちの、送信時間帯が予め決定されている1以上の素材を読み出した結果得られたデータと、前記エンコード手段から出力された前記データとをそれぞれ伝送形式に変換する処理を実行する変換手段と、
    前記変換手段の処理の結果得られたデータを、前記送信時間帯に複数チャンネルデジタルデータとして実時間伝送路に送出する送出手段と
    を備えることを特徴とする複数チャンネルデジタルデータ送出装置。
  2. 前記変換手段は、伝送形式に変換するとき、変換するデータに、PMT(プログラムマップテーブル)およびPCR(プログラムクロックリファレンス)を多重して1つのストリームとする
    ことを特徴とする請求項1に記載の複数チャンネルデジタルデータ送出装置。
  3. 前記保持手段に保持されている複数の前記素材のうち、前記送信時間帯が予め決定されている1以上の前記素材をコピーして、前記送信時間帯よりも前の時点から、前記保持手段とは別に保持しておく別保持手段をさらに備え、
    前記変換手段は、さらに、前記別保持手段に保持されている1以上の前記素材を読み出した結果得られるデータを、前記送信時間帯に伝送形式に変換する動作を行うものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の複数チャンネルデジタルデータ送出装置。
  4. 保持手段、再生手段、エンコード手段、変換手段、および送出手段
    を少なくとも備える複数チャンネルデジタルデータ送出装置の複数チャンネルデジタルデータ送出方法であって、
    送出するための複数の楽曲をそれぞれエンコードして得られた複数の素材を前記保持手段が保持し、
    送信時間帯に、
    前記再生手段が、前記保持手段に保持されている複数の前記素材のうちのライブ放送に必要な素材を読み出し、信号として再生し、
    前記エンコード手段が、前記再生手段により再生された前記信号にマイクロホンからの信号を加算してリアルタイムでエンコードして、その結果得られるデータを出力し
    前記変換手段が、前記エンコード手段から出力された前記データと、前記保持手段に保持されている複数の前記素材のうちの、送信時間帯が予め決定されている 1 以上の素材を読み出した結果得られたデータとを、それぞれ伝送形式に変換する処理を実行し、
    前記送出手段が、前記変換手段の処理の結果得られたデータを、複数チャンネルデジタルデータとして前記送信時間帯に実時間伝送路に送出する
    ことを特徴とする複数チャンネルデジタルデータ送出方法。
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