JP3863652B2 - 可変長コードの整列化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は画像信号等に基く可変長コードの処理に関し、特にMPEGの符号化において使用され得る可変長コードの整列化に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
MPEG標準規格においては高能率符号化のために可変長符号化が採用されている。可変長符号化は、量子化したDCT係数を伝送のために効率的に符号化するために行われ、発生確率の高いシンボルに短い符号語を与え、低いシンボルに長い符号語を与えることにより、伝送データ量を削減することを目的とするものである。
【0003】
この可変長コードの出力に関する従来技術としては、図1に示すように、並列/直列変換部3から直列/並列変換部4へのシリアルビットを、制御ロジック部2への入力とし、“レングス”の大きさと等しくなったところで次のデータをFIFO1から並列/直列変換部3に入力している。この場合コード/レングスの入力クロックより28倍(コードの並列数)以上速く並列/直列変換部3及び直列/並列変換部4が処理できない場合、当然並列/直列変換部3の前段にFIFO1のようなバッファを設ける必要が生じる。即ち並列/直列変換部3及び直列/並列変換部4の処理速度がこれを含む全てのシステムの処理速度の制約となる。
【0004】
本発明に関連する可変長コードの整列化とは、図2に示すように28ビットのコードの中の有効なデータ(その長さは“レングス”に示されている)を抜き取って図3のように詰めてゆき、一定の長さになった時点で出力することを意味している。即ち、コードの有効部をバッファに格納し(図3(a))次のコードのレングス分だけバッファの最初のコードをシフトしてコードをバッファに格納し(図3(b))、それを繰り返してバッファが一杯になった時点で出力する(図3(c))。この整列化においてコードを1ビットずつバッファに移し、それと同時にバッファ内で1ビットずつシフトしており、処理速度の点で改良が望まれている。
【0005】
【課題を達成するための手段及び作用】
本発明は、レングス値をその値に従って第1ビット列に変換する符号化部と、前記符号化部から入力した第1ビット列をシフトパラメータに従って第2ビット列に変換する第1シフタと、コード値をシフトパラメータに従って第3ビット列に変換する第2シフタと、前記第1シフタから第2ビット列を、前記第2シフタから第3ビット列を入力し、第2ビット列の所定値を示すビットのビット位置に対応する第3ビット列のビット位置のビット内容のみを出力のために格納するレジスタを含む可変長コードの整列化装置を提供する。
【0006】
【実施例】
本発明の一実施例を図面を参照して説明する。
図4は本発明の一実施例に係る可変長コード整列化装置を示すブロック図である。“レングス”が加算器41と優先符号化器43に入力する。優先符号化器43は入力したレングスの値だけビットをMSB側から“1”にして32ビットの出力を行う。例えばレングスの値が“3”の場合はMSB側から3ビットまでを“1”にして“1110……0”の32ビットの出力を行う。バレルシフタ44は図5に示すようにその32ビット入力にもう一方の入力である32ビットの“0”入力を付加し、加算器41からの入力値だけ循環シフトし、その値を出力する。他のバレルシフタ42は図6に示すように、入力したコードの値を加算器41の出力の下位5ビットで示される値だけシフトし出力する。バレルシフタ44及び42の各出力は2つのレジスタ45に入力されるが、後述するように入力されるバレルシフタ44からの上位又は下位の32ビットのうち“1”を示すビットに対応するバレルシフタ42からの入力ビット部分だけがレジスタ45に書込まれる。そして2つのレジスタ45の内一杯に書込まれた方のレジスタの出力がマルチプレクサ46の出力となり、加算器41からのMSB出力の低から高又は高から低の変化点で同期出力を作ることができる。
【0007】
“コード”から必要な部分だけを抜き出す動作を図7を用いて説明する。バレルシフタ42に入力したコード(28ビット)は有効なビット列と無意味なビット列を含んでいるとする。この28ビットは、加算器41の出力の下位5ビットで示される値だけシフトする(図7(a))。バレルシフタ44に入力した64ビットは加算器41からの入力値だけ(MSB)シフトする(図7(b))。そしてバレルシフタ44において所定値、即ち“1”を示すビット位置に対応するバレルシフタ42の部分のみがレジスタ45に書込まれる(図7(c))。レジスタ45はバレルシフタ44と42の出力によってリングバッファの構造になる(図7(d))。
【0008】
上述の実施例における加算器41、バレルシフタ42及び優先符号化器43でのように、入力信号と同じ並列数を維持して処理できるため、従来におけるFIFO1のような入力段バッファが不要となる。又、バレルシフタ42、バレルシフタ44及びレジスタ55でのように、並列処理が実行できるため、入力信号と同等の周波数で動作できる。
【0009】
次に、バレルシフタ44を小型化する方法を図8を用いて説明する。図5に示したようにバレルシフタ44の下位32ビットは“0”で固定である。従って優先符号化器43から入力した32ビットを加算器41の出力の下位5ビットの値でシフトし、そのシフト結果を2つ並べて、上位16ビット及び下位16ビットをはずすことによって、図5に示したものと同じシフト結果を得ることができる。これを達成する回路を図9に示すが、この回路は前述した64ビットのシフトレジスタ44を使用した場合に比べ2/3程度の面積となる。
【0010】
上述の通り実施例に関し説明したが本発明はこれに限られるものではない。
【0011】
【発明の効果】
本発明は、入力信号と同じ並列数を維持して処理できるため、従来におけるFIFO1のような入力段バッファが不要となる。又、可変長コードの整列化が周波数と同等の速度で実行できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術のブロック図。
【図2】可変長コードの整列化を説明する図。
【図3】可変長コードの整列化を説明する図。
【図4】本発明の一実施例に係る可変長コード整列化装置のブロック図。
【図5】バレルシフタ44における動作を説明する図。
【図6】バレルシフタ42における動作を説明する図。
【図7】バレルシフタ45への書込み動作を説明する図。
【図8】バレルシフタ44を小型化する方法を説明する図。
【図9】図8の方法を達成する回路のブロック図。
【符号の説明】
41 加算器
42 バレルシフタ
43 優先符号化器
44 バレルシフタ
45 レジスタ
46 マルチプレクサ

Claims (2)

  1. 多数の入力コードと各入力コードに関連するコード・レングスとを整列する可変長コードの整列化装置であって、
    マスクを作るために、入力コードのレングスに等しい1にセットされた多数のビットを有する第1のビット列を出力する優先符号化器と、
    シフトパラメータを出力するために、入力コードのレングス値を前の入力コードのレングス値に加算する加算器と、
    シフトパラメータに従って、符号化器から入力した第1のビット列を第2のビット列に変換する第1のシフタ回路と、
    シフトパラメータに従って、コードを第3のビット列に変換する第2のシフタ回路と、
    第1のシフタ回路から第2のビット列を入力させ、第2のシフタ回路から第3のビット列を入力させ、第2のビット列の対応ビットセットを有する各ビットに対して、ビット・バイ・ビットで、第3のビット列の内容を入力するレジスタと、
    加算器出力の最上位ビット(MSB)に従って、結合コード・ワードを出力するために、レジスタの一部分を選択するマルチプレクサと、
    を有する可変長コードの整列化装置。
  2. 第1のシフタ回路が符号化器の出力と同じ数のビットを有するバレルシフタを含み、
    バレルシフタの出力を並んだ2セットに配置することで、第1のシフタ回路が符号化器から入力されるビットの数の2倍の数のビットを出力する、
    請求項1に記載の可変長コードの整列化装置。
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