JP3862907B2 - 電動パワーステアリング装置の電動モータ電流制御方法 - Google Patents

電動パワーステアリング装置の電動モータ電流制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電動パワーステアリング装置の改良に係るものであり、特に汎用車両としての小型軽量車両、乗用芝刈機、乗用ゴルフ電動カート、フオークリフトなどに好適な電動パワーステアリング装置の電動モータ電流制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、操作の簡易性や利便性の面からパワーステアリング装置付きの車両が急増している。現在、その殆どの車両は、油圧制御によるパワーステアリング装置であるが、配管の複雑さや油圧ポンプ駆動による出力の低下などの点で問題視されている。とりわけエンジンの出力の低い汎用車両である小型軽量車両、乗用芝刈機、乗用ゴルフ電動カート、フオークリフトにおいては、例えばパワーステアリング装置用のポンプモータを駆動させると、エンジンの負荷が大きくなる。このため、近年、電動モータを使用したパワーステアリング装置が注目されてきている。
【0003】
電動モータを使用したパワーステアリング装置は、汎用性に優れており、車体形状の変化などに影響を受けずに使用できるという利便性を備えている。一般的には、これらのパワーステアリング装置は、小型の車両で最大動作電流が30A程度であり、大型の車両になると最大動作電流が80A程度の電動モータが使用される。通常、これらの電動モータの駆動手段には、電界効果型トランジスタ(FET)が使用されている。
【0004】
FETは、電動パワーステアリング装置の制御ユニット内に組み込まれる。このFETは先に説明したように大型の電動モータを駆動できる利点を有する反面、使用が頻繁であると発熱するという問題がある。
【0005】
これと同様に電動モータも使用が頻繁に行われると、巻線である銅の熱抵抗が増加し、ある一定温度以上、もしくはある電流値以上で長時間使用できなくなる可能性がある。そのため、従来から電流値制限位置としてのしきい値を最大電流値未満の部分に設定し、電動モータが電流値制限位置以上で使用される場合に一定時間ごとに一定値づつモータ電流を減少させるという方法で電動モータおよび電動モータ駆動手段の発熱を防止している。
【0006】
図5は従来の電動パワーステアリング装置の電動モータ電流制御方法における電動モータ供給電流の設定例を示す特性図である。
電動モータ供給電流が電流値制限位置LC10以上流れるときは、一定時間T10に一定値V10ずつ電動モータ電流を同じステップ間隔で減少させる。また電動モータ電流が電流値制限位置LC10未満のときには、一定時間T10に一定値V10ずつ同じステップ間隔で電動モータ電流を増加させる。このような電動パワーステアリング装置の電動モータ電流制御方法では、電流値制限位置LC10の範囲を基準に電動モータ電流を増減させて電動モータを駆動させている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電動パワーステアリング装置の電動モータ電流制御方法では、電流値制限位置LC10を僅かに超える電動モータ電流を制御する際にも、最大負荷の場合と同じ比率で電動モータ電流を制限することがある。例えば、電動モータやこの電動モータの駆動を制御する電動モータ制御手段では、最大負荷の場合と同じ比率で電動モータ電流を制限すると、電動モータや電動機制御手段の温度がそれ程高くない状態でも、電動パワーステアリングの操舵を制限することにより、操舵フイーリングの低下を招くことになる。
【0008】
また、例えばエンジンの始動直後等の電動モータおよび電動モータ駆動手段が発熱していない車両停止状態における据え切りや車庫入れ時においても、電動モータに負荷がかかることがある。このときには、例えば停止状態でのステアリングエンド突き当て状態のときに、FETを保護する場合と同等の比率で電動モータに電流が供給されるように制限するため、操舵フイーリングの悪化を招く原因になることがある。
【0009】
本発明の目的は、常時快適なアシスト力が得られるようにすると共に、据え切りや車庫入れ時においてもFETの発熱を軽減させる電動パワーステアリング装置の電動モータ電流制御方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1に係る電動パワーステアリング装置の電動モータ電流制御方法は、ステアリング系に操舵補助力を付加する電動モータに供給される電流について当該電流が供給されていない状態と電動モータに最大電流値が供給されている状態との間に複数の電流値制限位置(LC1,LC2,LC3)を定め、電動モータに供給される電流の値が複数の電流値制限位置(LC1,LC2,LC3)のいずれかを越えるときには、電流の値を所定減算値(SCW1,SCW2,SCW3)で一定時間(T)ごとに減少させ、所定減算値(SCW1,SCW2,SCW3)は複数の電流値制限位置ごとに異なり、電流値制限位置が最大電流値に近いほど所定減算値は大きい値に設定されていることを特徴とする。
【0011】
複数の電流値制限位置のいずれかを越えるとき電動モータに供給される電流の値を所定減算値(SCW1,SCW2,SCW3)で一定時間(T)ごとに減少させ、所定減算値(SCW1,SCW2,SCW3)は複数の電流値制限位置ごとに異なり、電流値制限位置が最大電流値に近いほど所定減算値は大きい値に設定される。これにより、必要に応じて、電動モータからステアリング系に対して好適な操舵補助力を付与し、あるいは、電動モータの供給電流をゆるやかに低減させる。これにより、電動モータからステアリング系に対して常時快適なアシスト力が得られるようにする。
また例えば車両の停止中である据え切りや車庫入れ時には、電動モータ供給電流を大きく制限する。これにより、迅速に電動モータおよび電動モータ駆動手段に負荷がかからないようにし発熱を抑制する。
さらに、電動モータ電流を制御する電動モータ電流制御装置内でモータ供給電流を大きくまたは小さく制限することにより、よりきめ細かな制御が可能となり、電動モータおよび電動モータ駆動手段の発熱を抑制し良好な操舵フィーリングを長時間得ることができる。
【0012】
請求項2に係る電動パワーステアリング装置の電動モータ電流制御方法は、上記の方法において、所定減算値が相対的に大きい値をとるとき電動モータに供給される電流の減少は相対的に速い変化状態で生じ、所定減算値が相対的に小さい値をとるとき電動モータに供給される電流の減少は相対的に遅い変化状態で生じることを特徴とする。
【0013】
所定減算値が相対的に大きい値をとるとき電動モータに供給される電流の減少は相対的に速い変化状態で生じ、所定減算値が相対的に小さい値をとるとき電動モータに供給される電流の減少は相対的に遅い変化状態で生じるので、迅速に電動モータからステアリング系に対して操舵補助力を付与し、あるいは、電動モータの供給電流をゆるやかに低減させる。これによって、電動モータからステアリング系に対して常時快適なアシスト力が得られるようにすることができる。
また、例えば車両の停止中における据え切りや車庫入れ時には、電動モータ供給電流を速く制限する。これにより、速やかに電動モータに負荷がかからないよう迅速に制限し、発熱を抑制できる。
さらに、電動モータ電流を制御する電動モータ電流制御装置内でモータ供給電流を速くまたは遅く制限することにより、よりきめ細かな制御が可能となり、電動モータおよび電動モータ駆動手段の発熱を抑制し良好な操舵フィーリングを長時間得ることができる。
【0016】
請求項は、上記の方法において、電動モータ若しくは電動モータ駆動手段の温度又は電動モータと電動モータ駆動手段の両方の温度を検出し、検出した温度検出信号に応じて、複数の電流値制限位置のいずれかを変化させることを特徴とする。
【0017】
電動モータまたはこの電動モータの駆動装置の温度検出の際には、電動モータまたは電動モータ駆動手段が所定動作温度より高くなると、複数の電流値制限位置のいずれかを変化させて、電動モータおよび電動モータの駆動手段に供給される電流を迅速に制限する。これにより、電動モータおよび電動モータ駆動手段の過熱を防止する。
さらに、電動モータ電流を制御する電動モータ電流制御装置内でモータ供給電流を大きくまたは小さく制限するか、速くまたは遅く制限するか、あるいは大きくかつ速くまたは小さくかつ遅く制限することにより、よりきめ細かな制御が可能となり、電動モータおよび電動モータ駆動手段の発熱を抑制し良好な操舵フィーリングを長時間得ることができる。また、複数のしきい値を設けることにより、車両の用途に応じた電流制限の設定が容易となり、これがひいては汎用車両の製造コストを削減できる。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は本発明の実施形態に適用する汎用車両用電動モータ電流制御装置のブロック構成図である。
電動パワーステアリング装置10は、汎用車両11である小型軽量車両、乗用芝刈機、乗用ゴルフ用電動カート及びフオークリフトなどに適用される。
【0019】
汎用車両11には、例えばステアリング系12、ステアリング系12に操舵補助力を付加する電動モータ13、電動モータ13に電流を供給する電動モータ駆動手段13A、電動モータ13の電流を制御する電動モータ電流制御装置14、電動モータ電流を検出する電動モータ電流検出手段15、電動モータ13またはこの電動モータ13の駆動手段である電動モータ電流制御装置14の温度を検出する温度検出手段16,17を備える。
【0020】
電動モータ電流制御装置14、電動モータ電流検出手段15、温度検出手段16は、電動パワーステアリング装置10内にある。
電動モータ電流制御装置14は、電動モータ13のモータ駆動電流100に制限を加えて電動モータ13の駆動を制御する。電動モータ13は、ステアリング系12に対して常時快適なアシスト力が得られるように操舵補助力101を付与する。
【0021】
電動モータ電流制御装置14は、電流値制限位置LC1〜LC3、ステップ電流幅SCW1〜SCW3及び電流値制限条件CLC1〜CLC3の制限条件を設定する電流値制限条件設定手段18、電動モータ電流を記憶する電動モータ電流記憶手段19及び電動モータ供給電流であるモータ駆動電流100を制限する電動モータ供給電流制限手段20を備える。
【0022】
電流値制限条件設定手段18は、電動モータ13に供給される最大電流が供給されない状態と、電動モータ13に供給される最大電流値Imax との間に、複数の電流値制限位置LC1〜LC3を設定する。また電流値制限条件設定手段18は、ステップ幅が電流値制限位置LC1〜LC3ごとに異なるステップ電流幅SCW1〜SCW3を設定すると共に、電動モータ供給電流の電流値制限条件CLC1〜CLC3のいずれかの制限条件を設定する。
【0023】
各電流値制限条件CLC1、CLC2、CLC3は、電流値制限条件設定手段18から電動モータ供給電流制限手段20に指示され、電動モータ13に供給される目標電流100を抑制させる各条件である。すなわち、電流値制限条件CLC1によって、電動モータ13の検出電流102が第1のしきい値LC1を越えて増加すると、電動モータ13の目標電流100を大きな値の第1減算値SCW1により一定の第1経過時間T1後に削減させる。
その結果、電動モータ13の検出電流102が第1のしきい値LC1より減少すると、目標電流100を第1減算値より小さな値の第2減算値SCW2により削減させる。さらに、検出電流102が第1のしきい値LC1より小さな第2のしきい値LC2より減少すると、目標電流100を第2減算値SCW2より小さな値の第3減算値SCW3により削減させる。さらに、検出電流102が第2のしきい値LC2より小さな第3のしきい値LC3より減少すると、目標電流100をほぼ一定値に保たせる。
【0024】
また、電流値制限条件CLC2によれば、電動モータ13の検出電流102が第1のしきい値LC1を越えて増加すると、目標電流100を長い時間の第1経過時間T1後に一定の第1減算値SCW1により削減させる。その結果、検出電流102が第1のしきい値LC1より減少すると、目標電流100を第1経過時間T1より長い時間の第2経過時間T2により削減させる。さらに、検出電流102が第2のしきい値LC2より減少すると、目標電流100を第2経過時間T2より長い時間の第3経過時間T3により削減させる。さらに、検出電流102が第3のしきい値LC3より減少すると、目標電流100をほぼ一定値に保たせる。
さらに、電流値制限条件CLC3は、電流値制限条件CLC1、CLC2を組み合わせた条件であり、これによれば、検出電流102を第1、第2及び第3しきい値LC1、LC2、LC3と比べながら、目標電流100を第1、第2もしくは第3減算値SCW1、SCW2、SCW3により、または第1、第2もしくは第3経過時間T1、T2、T3により、またはこれらを組み合わせてす目標電流100を抑制させる。
【0025】
電動モータ電流記憶手段19は、電動モータ電流検出手段15で検出した電動モータ電流102を記憶する。電動モータ供給電流制限手段20は、電流値制限条件設定手段18で設定した電流値制限位置LC1〜LC3、ステップ電流幅SCW1〜SCW3及び電流値制限条件CLC〜CLC3の制限条件と電動モータ電流記憶手段19に記憶された電動モータ電流に基づいて電動モータ13の供給電流に制限を加える。
【0026】
図2は実施形態の電動モータ供給電流の設定例を示す特性図である。図2の特性を説明する際には、図1の構成を参照する。
特性図を説明すると、縦軸が電動モータ供給電流Im、横軸が時間軸Tである。電動モータ供給電流Imは、最大電流が供給されない状態から最大電流値Imaxが供給されるまでの間に電流値制限位置LC1〜LC3を設定する。
【0027】
図1に示す電流値制限条件設定手段18は、電動モータ13に供給される電流値が一の電流値制限位置LC1まで一定時間ごとに等しい電流値制限条件CLC1〜CLC3のいずれかにしたがい電動モータに供給される電流値を変化させる。
【0028】
一の電流値制限位置LC1より低い他の電流値制限位置LC2、LC3までは、ステップ電流幅SCW1より狭いステップ幅のステップ電流幅SCW2,SCW3の電流値で変化するように設定する。なお、他の電流値制限位置LC2までステップ電流幅SCW1より狭いステップ電流幅SCW2となり、他の電流値制限位置LC2から他の電流値制限位置LC3までステップ電流幅SCW2よりさらに狭いステップ電流幅SCW3からなる。
【0029】
なお、図1に示す電動モータ電流記憶手段19は、電動モータ電流検出手段15で検出した電動モータ電流102を記憶する。図1に示す電動モータ供給電流制限手段20は、電動モータ電流102に適合させて電動モータ供給電流IMを電流値制限位置LC1〜LC3ごとに制限する。
【0030】
図3は図1に示す実施形態における電動モータ供給電流の電流値制限条件設定・制限処理例を示すフロー図である。以下に説明する電動モータ電流の設定処理により図2における電流値制限位置LC1〜LC3及びステップ電流幅SCW1〜SCW3を設定することができる。本実施形態では、先に説明した電流値制限条件CLC1を用いて電動モータに供給される電流値を制限するものとする。なお、以下の処理において、ステップ100をST100のように表記し、これに従うものとする。
【0031】
ST100:ステップ電流幅SCW1〜SCW3を設定する。
図2に示す電流値制限位置LC1までは、一定時間T1ごとに等しいステップ電流幅SCW1の電動モータ供給電流を設定し、電流値制限位置LC2まで一定時間ごとに等しいステップ電流幅SCW2の電動モータ駆動電流を設定する。ステップ電流幅SCW2はステップ電流幅SCW1よりステップ電流幅を低くする。電流値制限位置LC3までは、一定時間ごとに等しいステップ電流幅SCW3の電動モータ供給電流を設定する。またステップ電流幅SCW3はステップ電流幅SCW2よりステップ電流幅が低くなるように設定する。
【0032】
ST110:電流値Amを読込む。
図1に示す電動モータ13の動作状況に応じた電動モータ供給電流の電流値Amを図1に示す電動モータ供給電流制限手段20で読み込み、電動モータ供給電流の制限をする。電動モータ供給電流をステップ電流幅SCW1〜SCW3まで設定した後に、設定値を僅かに超える電動モータ供給電流の制限をする際に有効である。
【0033】
ST120:電流値Am〉LC1であるか判定する。
電動モータ供給電流の電流値Amが電流値制限位置LC1を超えるか否かを判定する。
ST130:電流値Am〉LC2であるか判定する。
ST120において、電動モータ供給電流の電流値Amが電流値制限位置LC1を超えないとき(NOのとき)は、電動モータ供給電流の電流値Amが電流値制限位置LC2を超えるか否かを判定する。
【0034】
ST140:電流値Am〉LC3であるか判定する。
ST120において、電動モータ供給電流の電流値Amが電流値制限位置LC3を超えないとき(NOのとき)は、電動モータ供給電流の電流値Amが電流値制限位置LC3を超えるか否かを判定する。さらに、電動モータ供給電流の電流値Amが電流値制限位置LC3を超えないとき(NOのとき)は、以上の処理をエンドする。
【0035】
ST150:ST120において超えるとき(YESのとき)には、電流をステップ電流幅SCW1の幅で低減する。
ST120において、電動モータ供給電流の電流値Amが電流値制限位置LC1を超えるとき(YESのとき)は、電動モータ供給電流の電流をステップ電流幅SCW1の幅で低減してST110に戻す。
【0036】
ST160:ST130において超えるとき(YESのとき)には、電流をステップ電流幅SCW2の幅で低減する。
ST130において、電動モータ供給電流の電流値Amが電流値制限位置LC2を超えるとき(YESのとき)は、電動モータ供給電流の電流をステップ電流幅SCW2の幅で低減してST110に戻す。
【0037】
ST170:ST140において超えるとき(YESのとき)には、電流をステップ電流幅SCW3の幅で低減する。
ST140において、電動モータ供給電流の電流値Amが電流値制限位置LC2を超えるとき(YESのとき)は、電動モータ供給電流の電流をステップ電流幅SVWR3の幅で低減してST110に戻す。
【0038】
以上の電動モータ供給電流の制限処理をしても、さらに電流制限位置を超えるときに、電動モータに供給される電流を図1に示す電流値制限条件設定手段18で電動モータ供給電流制限手段20でモータ駆動電流100を大きく制限する。このようにして、図1に示す電動モータ13に供給される駆動電流100を制限する。これによって、電動モータ13と電動モータ駆動手段20の発熱を迅速に抑制することができる。
【0039】
また図1に示す電動モータ13の供給電流が他の電流値制限位置に満たないときには、図1に示す電動モータ供給電流制限手段20から電動モータ13に供給されるモータ駆動電流100を小さく制限する。このときには、電動モータの供給電流をゆるやかに低減させて、電動モータからステアリング系に対して常時快適なアシスト力が得られるようにすることができる。
【0040】
なお、電動モータ供給電流が他方の電流値制限位置に満たないときには、電流値制限位置をLC1〜LC3と小さくし、電動モータ供給電流を小さく制限する。このときには、図1に示す電動モータ13の供給電流を電流値制限位置の範囲内で変化する。これによって、図1に示す電動モータ13からステアリング系12に対して常時快適なアシスト力が得られるようにする。
【0041】
図4は実施形態におけるモータ供給電流の制限方法を電動モータ及び電動モータ駆動装置の温度制御に適用した例を示すフロー図である。
【0042】
ST200:電動モータ等の温度を読み込む。
図1に示す温度検出手段16,17で検出した温度を図1に示す電動モータ供給電流制限手段20で読み込む。
ST210:Tm〉T0であるか否かを判定する。
図1に示す電動モータ13等の温度Tmが、予め設定した電動モータ13等の所定のしきい値温度T0を超えるか否かを判断する。
【0043】
なお、しきい値温度T0は電動モータ13等の許容限界温度である。またST210において、図1に示す温度検出手段16,17で検出した温度検出信号に相当する電動モータ等の温度Tmがしきい値温度T0より高くないとき(NOのとき)は、ST100の処理にジャンプし、繰返し処理をする。
【0044】
ST220:LCnをLCn−δIと置き換える。
またST210において、電動モータなどの温度Tmがしきい値温度T0より高くなるとき(YESのとき)は、ST220において、LCnがLCn−δIと置き換えられる。各しきい値LCnは、電動モータ13などの温度を加味した電流値制限位置であり、nは、1〜3の自然数で、また、δIは、所定の差引き量である。これにより、新たな電流値制限位置LCnが電動モータ供給電流制限手段20に設定される。
以下、ST220から先の処理では、図3に示す各処理を繰返し行う。以上の処理により、図1に示す電動モータ13または電動モータ駆動手段13Aの過熱が抑制される。
【0045】
例えば、ステアリング系の据え切りや車庫入れ時においては、図1に示す電動モータ13に供給される電流を制限し、電動モータおよび電動モータ駆動手段の発熱を抑制して、長時間操舵フイーリングを良好に保つことができる。
【0046】
なお、上記実施形態においては、電流値制限条件CLC1の場合を例示して説明したが、これに限定されない。
例えば、図1に示す電流値制限条件設定手段18で電流値制限条件CLC2,CLC3の電流値の制限条件を設定し、これらの電流値制限条件CL2,CL3に基づいて電流値を速くまたは遅く制限するか、あるいは電流値を大きくかつ速くするか小さくかつ速く制限することも可能である。使用状況に合わせて電流値制限条件を設定すれば、一般車両にも適用できるので、電動パワーステアリング装置の製造コストを削減することができるなどの利点が得られる。
【0047】
【発明の効果】
以上に詳述したように請求項1によれば、電動モータ供給電流が複数の電流値制限位置のうち最大電流に近いほど電動モータ供給電流を大きく制限し、またその反対のときには、電動モータ供給電流を小さく制限して電動モータの供給電流をゆるやかに低減させるため、電動モータからステアリング系に対して常時快適なアシスト力が得ることができる。
また据え切りや車庫入れ時には電動モータ供給電流を大きく制限して電動モータの発熱を抑制できる。また、複数のしきい値を設けることにより、車両の用途に応じた電流制限の設定が容易となり、これがひいては汎用車両の製造コストを削減できる。
【0048】
請求項2では、所定減算値が相対的に大きい値をとるとき電動モータに供給される電流の減少は相対的に速い変化状態で生じ、所定減算値が相対的に小さい値をとるとき電動モータに供給される電流の減少は相対的に遅い変化状態で生じるので、状況に応じて、速く電動モータ供給電流を制限し、あるいは、電動モータ供給電流を遅く制限して電動モータの供給電流をゆるやかに低減させることにより、電動モータからステアリング系に対して常時快適なアシスト力が得られるようにできる。
また据え切りや車庫入れ時には、電動モータ供給電流を速く制限することにより、電動モータに負荷がかからないように迅速に制限することができる。また、複数のしきい値を設けることにより、車両の用途に応じた電流制限の設定が容易となり、これがひいては汎用車両の製造コストを削減できる。
【0050】
請求項では、電動モータまたは電動モータの駆動手段に供給される電流を迅速に制限することにより、電動モータまたは電動モータ駆動手段の過熱を抑制させることができる。
また据え切りや車庫入れ時においては、一の電流値制限位置より電動モータ供給電流の電流値の低い他の電流値制限位置に変化し、電動モータまたは電動モータの駆動手段の発熱を抑制することができる。
さらに、電動モータ電流を制御する電動モータ電流制御装置内でモータ供給電流を大きくまたは小さく制限するか、速くまたは遅く制限するか、あるいは大きくかつ速くまたは小さくかつ遅く制限することにより、よりきめ細かな制御が可能となり、電動モータおよび電動モータ駆動手段の発熱を抑制し良好な操舵フィーリングを長時間得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に適用する汎用車両用電動モータ電流制御装置のブロック構成図
【図2】実施形態の電動モータ供給電流の設定例を示す特性図
【図3】図1に示す実施形態における電動モータ供給電流の電流値制限条件の設定・制限処理例を示すフロー図
【図4】実施形態におけるモータ供給電流の制限方法を電動モータ及び電動モータ駆動装置の温度制御に適用した例を示すフロー図
【図5】従来の電動パワーステアリング装置の電動モータ電流制御方法における電動モータ供給電流の設定例を示す特性図
【符号の説明】
10…パワーステアリング装置、11…車両、12…ステアリング系、13…電動モータ、13A…電動モータ駆動手段、14…電動モータ電流制御装置(電動モータ駆動手段) 、16,17…温度検出手段、100…目標電流、101…操舵補助力、102…検出電流、Im…最大電流、LC1…電流値制限位置(一の電流値制限位置)、LC2,lC3…電流値制限位置(他の電流値制限位置)、SCW1〜SCW3…ステップ電流幅、CLC1〜CLC3…電流値制限条件。

Claims (3)

  1. ステアリング系に操舵補助力を付加する電動モータに供給される電流について当該電流が供給されていない状態と前記電動モータに最大電流値が供給されている状態との間に複数の電流値制限位置(LC1,LC2,LC3)を定め、
    前記電動モータに供給される前記電流の値が前記複数の電流値制限位置(LC1,LC2,LC3)のいずれかを越えるときには、前記電流の値を所定減算値(SCW1,SCW2,SCW3)で一定時間(T)ごとに減少させ、
    前記所定減算値(SCW1,SCW2,SCW3)は前記複数の電流値制限位置ごとに異なり、前記電流値制限位置が前記最大電流値に近いほど前記所定減算値は大きい値に設定されている、
    ことを特徴とする電動パワーステアリング装置の電動モータ電流制御方法。
  2. 前記所定減算値が相対的に大きい値をとるとき前記電動モータに供給される前記電流の減少は相対的に速い変化状態で生じ、前記所定減算値が相対的に小さい値をとるとき前記電動モータに供給される前記電流の減少は相対的に遅い変化状態で生じることを特徴とする請求項1記載の電動パワーステアリング装置の電動モータ電流制御方法。
  3. 前記電動モータ若しくは電動モータ駆動手段の温度又は前記電動モータと前記電動モータ駆動手段の両方の温度を検出し、検出した温度検出信号に応じて、前記複数の電流値制限位置のいずれかを変化させることを特徴とする請求項1または2記載の電動パワーステアリング装置の電動モータ電流制御方法。
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