JP3605349B2 - 電動パワーステアリング装置の保護装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車等の車両用の電動パワーステアリング装置に関し、特に、電動機に流れる電流を制限して電動機及びその制御回路の過熱を防止して、熱による劣化、故障から保護する保護装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車用の電動パワーステアリング装置の電動機及びその制御回路の過熱を防止する技術としては、 例えば、本出願人による特開平7−31189号公報に記載されているものが知られている。
【0003】
図6は上述したような従来の電動パワーステアリング装置の保護装置を示す構成図である。図6において、電動パワーステアリング装置の保護装置は、例えば自動車の電動パワーステアリング装置などの駆動源を構成する電流サーボモータ等よりなる、制御対象である電動機1と、電動機1に流れるモータ電流値Imを検出するモータ電流検出手段2と、電動機1の絶対定格値によって決定される判定電流値Ihを設定する判定電流値設定手段3と、モータ電流検出手段2の出力であるモータ電流検出値Imと判定電流値設定手段3の出力である判定電流値Ihとを受け取り、モータ電流検出値Imと判定電流値Ihとの偏差を求め、この偏差に電動機1の絶対定格値より決定された所定の定数Kを乗じて重み付けされた偏差(以下、上記偏差と区別するために、重み付き偏差と称する)を演算するモータ電流偏差演算手段4と、を備える。この定数Kは、モータ電流検出値Imが判定電流値Ih以上の場合にK1とし、モータ電流検出値Imが判定電流値Ih未満の場合にK2とすることにより、後述する最大電流制限値Imx(n)の増減パターンを電動機1の特性あるいは電動機1の駆動方法に応じて設定可能となる。
【0004】
電動パワーステアリング装置の保護装置は、さらに、モータ電流偏差演算手段4の出力としての重み付き偏差を受け取って積算するモータ電流偏差積算手段5と、モータ電流偏差積算手段5の出力としての重み付き偏差の積算値を受け取り、この重み付き偏差の積算値に応じて最大電流制限値Imx(n)を決定する最大電流決定手段6と、例えば自動車の電動パワーステアリング装置では電動機1に流すべきモータ電流指示値Iobjとして操舵トルクに応じて決定されるモータ電流指示値Iobjを指示するモータ電流指示手段7と、最大電流決定手段6の出力としての最大電流制限値Imx(n)とモータ電流指示手段7の出力としてのモータ電流指示値Iobjとを受け取り、このモータ電流指示値Iobjと最大電流制限値Imx(n)を比較し、モータ電流指示値Iobjが最大電流制限値Imx(n)よりも小さければ、電動機1に供給するモータ電流値をモータ電流指示値Iobjに決定し、また、モータ電流指示値Iobjが最大電流制限値Imx(n)よりも大きければ、電動機1に供給するモータ電流値を最大電流制限値Imx(n)に決定するモータ電流比較決定手段8と、モータ電流比較決定手段8の出力としてのモータ電流値を受け取り、このモータ電流値に応じた電流を電動機1に供給して電動機1を駆動するモータ駆動手段9と、を備える。
【0005】
一方、上記モータ電流偏差演算手段4とモータ電流偏差積算手段5と最大電流決定手段6とモータ電流指示手段7及びモータ電流比較決定手段8はマイクロプロセッサにて構成され、判定電流値設定手段3は電動機1の絶対定格値によって決定した判定電流値Ihを記憶するメモリによって構成され、モータ駆動手段9は上記マイクロプロセッサに接続された入出力インターフェースの出力ポートと電動機1の入力端とに接続したモータドライブ回路にて構成され、モータ電流検出手段2は上記モータドライブ回路から電動機1に供給される電力系統を流れる電流を検出する電流センサにて構成され、この電流センサの出力端が上記入出力インターフェースの入力ポートに接続されている。
【0006】
次に、上記従来の電動パワーステアリング装置の保護装置の動作を図7及び図8のフローチャートを用いて説明する。図7に示す最大電流制限制御が始まると、ステップ101でモータ電流検出値Imを読み込み、ステップ102でモータ電流検出値Imと判定電流値Ihとを比較し、モータ電流検出値Imが大きいかまたは等しいときステップ103へ進み、モータ電流検出値Imが小さいときステップ104に進む。ステップ103ではモータ電流検出値Imと判定電流値Ihとの差を求め、その差に電動機1の絶対定格値より決定された所定の係数K1を乗じた結果を前回の最大電流制限値Imx(n−1)から減じる(Imx(n)=Imx(n−1)−(Im−Ih)×K1)。ステップ104では、モータ電流検出値Imと判定電流値Ihとの差を求め、その差に電動機1の絶対定格値より決定された所定の係数K2を乗じた結果を前回の最大電流制限値Imx(n−1)から減じる(Imx(n)=Imx(n−1)−(Im−Ih)×K2)。但し、モータ電流検出値Imと判定電流値Ihを比較すると、判定電流値Ihの方が大きいので、差(Im−Ih)は負の数となる。つまり、上式は、Imx(n)=Imx(n−1)+(Ih−Im)×K2と置き換えられる。上記最大電流制限値Imx(n)はメモリに記憶されていてこの図7に示す処理を繰り返すごとに更新されるので、n−1回目の処理で求めた最大電流制限値Imx(n)が最大電流制限値Imx(n−1)となる。
【0007】
ステップ105ではステップ103あるいはステップ104で計算した最大電流制限値Imx(n)の上限を制限するために、最大電流制限値Imx(n)と上限値IHLIMとを比較し、最大電流制限値Imx(n)が上限値IHLIMよりも大きいかまたは等しいときステップ106で最大電流制限値Imx(n)を上限値IHLIMに書き換えてステップ107に進む。ステップ107では、ステップ104で計算した最大電流制限値Imx(n)の下限を制限するために、ステップ103またはステップ105で計算した最大電流制限値Imx(n)またはステップ106で書き換えた最大電流制限値Imx(n)=上限値IHLIMを下限値ILLIMと比較し、最大電流制限値Imx(n)がILLIMよりも小さいかまたは等しいときステップ108で電流値制限データLIMTに下限値ILLIMをセットし、最大電流制限値Imx(n)がILLIMよりも大きいとき109で電流値制限データLIMTに電流制限値Imx(n)をセットする。上記上限値IHLIMは例えば電動機1の絶対定格より最大電流の通電可能時間を求め、この最大電流の通電可能時間の30%は通電できるように設定するためのものである。上記ステップ103の計算式において、モータ電流検出値Imを最大電流に固定すると、Im,Ih,Kがそれぞれ固定値となり、最大電流制限値Imx(n)の減少率は一定となる。そこで、最大電流制限値Imx(n)がモータ制御電流最大値MAX以下になるまでの時間(最大電流を通電できる時間)を最大通電可能時間の例えば30%となように上限値IHLIMを設定する。また、下限値ILLIMは電動機1の連続通電可能電流に設定する。
【0008】
要するに、上記ステップ105〜109の処理を行うことによって、ステップ103,104のいずれかで求めた最大電流制限値Imx(n)が上限値IHLIMから下限値ILLIMまでの間に存在するときは、ステップ103,104のいずれかで求めた最大電流制限値Imx(n)を電流制限値データLIMTとしてメモリに記憶する。これとは異なり、ステップ103,104のいずれかで求めた最大電流制限値Imx(n)が上限値IHLIM以上のときは、その上限値IHLIMを電流制限値データLIMTとしてメモリに記憶する。逆に、ステップ103,104のいずれかで求めた最大電流制限値Imx(n)が下限値ILLIM以下のときは、その下限値ILLIMを電流制限値データLIMTとしてメモリに記憶する。結果として、ステップ105,106の処理よって最大電流通電可能時間の制限を行うことができ、ステップ107〜109の処理によって電動機1への連続通電可能電流を最大電流制限値Imx(n)の下限に制限し、電動機1を効率よく制御することができる。
【0009】
次に、図8に示す出力電流制限制御が始まると、ステップ201でモータ電流指示値Iobjが読み込まれ、このモータ電流指示値Iobjがこのモータ電流指示値Iobjの上限としてのモータ制御電流最大値MAX以上かをステップ202で判定し、モータ電流指示値Iobjがモータ制御電流最大値MAX以上のときモータ電流指示値Iobjをモータ制御電流最大値MAXで制限するステップ203に進む。さらに、ステップ204ではモータ電流指示値Iobjが電流制限データLIMT以上かを判定し、モータ電流指示値Iobjが電流制限データLIMT以上のときモータ電流指示値Iobjを電流制限データLIMTで制限するステップ205に進む。
【0010】
ここで、上記電動機1の出力軸が回転しないように固定し、電動機1に常時最大電流を通電した場合、最大電流の通電と無通電とを交互に繰り返した場合、電流をサイン波にした場合において、電動機1の発熱状態(温度変化)を測定した。この測定結果を図9及び図10に示す。
【0011】
図9は電動機1に常時最大の電流Iaを通電した場合と、電動機1に判定電流値Ih以上で最大電流値未満のある値に固定した電流Ibを通電した場合とにおける電流制限データLIMTを作図したものであって、同図において、最大電流制限値Imx(n)が上限値IHLIMに設定されると下限値ILLIMまで徐々に減少して保持されることがわかる。
【0012】
図10は電動機1に判定電流値Ih以下で下限値ILLIM以上の値に固定した電流Ic,Id(Ic<Id)を通電した場合における電流制限データLIMTを作図したものであって、同図において、モータ電流が所定時間以上流れ最大電流制限値Imx(n)が下限値ILLIM値に設定されると上限値IHLIMまで徐々に増加して保持されることがわかる。
【0013】
これら図9及び図10を考察すると、最大のモータ電流指示値Iobjが所定の値で制限されるまでの時間は電動機1に大きな電流が流れる程短くなる。つまり、モータ電流値に応じて、最大のモータ電流指示値Iobjが所定値に制限されるまでの時間は変化する。よって、電動パワーステアリング装置の場合において、係数Kを操作することによって最大のモータ電流指示値Iobjの制限によるモータ電流の変化を滑らかにすることができ、モータ電流の変化による操舵アシストトルクの変化が滑らかとなり、操作フィーリングの違和感を抑えられる。
【0014】
すなわち、この従来例では、実験で求めた図9及び図10に示すような電動機の電流制限が必要な最大値の経時履歴による低減率が、初期に大きな電流が流れるほど大きいことから、低減率をモータ電流検出値に基づいて操作することにより、電流制限によるフィーリング悪化を防止している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電動機1の温度上昇に対する保護を考えた場合には、熱時定数の短い部品、例えば電動機1のブラシ及びFETチップは、短時間で温度上昇し、通電を停止すれば直に短時間で冷却されるが、熱時定数の長い部品、例えば、電動機1のアマチュアコイル、ベアリング等の電動機1の内部部品及びFETのヒートシンクや発熱の少ないエンジン制御ユニット(ECU)の内部部品は、長時間で温度上昇する代わりに、通電を停止しても直には冷却されない。
【0016】
一般的に、電流制限制御における制限及び復帰時の電流の時間当たりの変化率を一種類しか持たない場合、温度上昇の制限のための最大電流の制限側は熱時定数の短い部品で決定されるために、大電流を長く持続できず、更には、放熱による電流制限値の復帰も、熱時定数の長い部品により制限されて決定されるために、復帰が遅くなるという問題点がある。すなわち、必要時間以上に電流制限されて運転者の操舵力に対する電動機1によるアシスト力が不足して、操舵フィーリングの悪化を招く。
【0017】
但し、低速での操舵が頻繁に繰り返されるような場合には、熱時定数の短い部品は、操舵の周期内で十分に過熱、冷却が行われるが、熱時定数の長い部品の保護の面からは、電流制限の復帰を早くしない方が好ましい。
【0018】
そこで、本発明は上記問題点を解消しようとするもので、熱時定数の小さい焼損の危険の高い部品とそうでない部品の保護を両立させるとともに、操舵時の過剰な電流保護による操舵アシスト力の低下による操舵フィーリングの悪化を防ぐことができる電動パワーステアリング装置の保護装置の保護装置を提供することを目的とするものである。
【0019】
【課題が解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る電動パワーステアリング装置の保護装置は、操向ハンドルと操向車輪とを連結するステアリング系に操舵補助力を発生する電動機を設け、該電動機に通電する電流を操舵情報に応じて制御回路で制御して前記操向ハンドルの操舵を助勢する電動パワーステアリング装置において、前記電動機の通電電流の経時履歴に応じて第1及び第2の制御条件で該通電電流の最大値を制限して、前記制御回路或いは前記電動機の過熱を防止し、前記第1の制御条件は、前記制御回路或いは前記電動機の長時間の熱時定数の部品に対応して定められた第1の電流制限値を含み、前記第2の制御条件は、前記制御回路或いは前記電動機の短時間の熱時定数の部品に対応して定められた第2の電流制限値を含み、前記第1及び第2の電流制限値の低い方の電流値で、前記電動機へ通電する電流を制限して前記制御回路或いは前記電動機の過熱を防止することを特徴とするものである。
【0020】
好ましくは、前記第2の制御条件は、前記制御回路の制御情報或いは操舵情報に応じて電流制限を設定或いは解除することを含むことを特徴とするものである。
【0021】
好ましくは、前記第2の制御条件は、前記電動機が停止している状態が所定時間以上継続した時に、電流制限を設定することを含むことを特徴とするものである。
【0022】
好ましくは、前記第2の制御条件は、前記電動機の通電電流が、前記制御回路で制御する最大値の状態が所定時間以上継続した時に、電流制限を設定することを含むことを特徴とするものである。
【0023】
好ましくは、前記第2の制御条件は、前記電動機が回転したとき、或いはモータ電流が所定値以下に低下した時に、電流制限を解除することを含むことを特徴とするものである。
【0024】
好ましくは、前記電動機の通電電流が所定の電流値以上で、且つ、前記第2の制御条件の電流制限の設定及び復帰の切替を行うための電流の時間当たりの変化率が、前記第1の制御条件の電流制限の設定及び復帰の切替を行うための電流の時間当たりの変化率より大きいことを特徴とするものである。
【0025】
また、本発明の他の側面に係る電動パワーステアリング装置の保護装置は、車両の操舵系に接続された電動機と、前記電動機に供給するモータ電流値を指示するモータ電流指示手段と、前記電動機に流れるモータ電流値を検出するモータ電流検出手段と、前記電動機に供給するモータ電流値の大小判定の基準となる判定電流値を設定する判定電流値設定手段と、前記判定電流値設定手段により設定された判定電流値と前記モータ電流検出手段で検出されたモータ電流検出値との偏差を求めて、この偏差に、熱時定数が小さな部品用の重み付けをして第1の重み付け偏差を求める第1モータ電流偏差演算手段と、前記第1モータ電流偏差演算手段で求めた第1の重み付け偏差に、前記電動機の絶対定格電流値に基づいて決定する所定の係数を乗じた値を積算する第1モータ電流偏差積算手段と、前記判定電流値設定手段により設定された判定電流値と前記モータ電流検出手段で検出されたモータ電流検出値との偏差を求めて、この偏差に、熱時定数が大きな部品用の重み付けをして第2の重み付け偏差を求める第2モータ電流偏差演算手段と、前記第2モータ電流偏差演算手段で求めた第2の重み付け偏差に、前記電動機の絶対定格電流値に基づいて決定する所定の係数を乗じた値を積算する第2モータ電流偏差積算手段と、前記第1及び第2モータ電流偏差積算手段で求めた積算値の小さい方を選択する最小値選択手段と、前記最小値選択手段の出力に基づいて前記電動機に供給する最大電流制限値を決定する最大電流決定手段と、前記最大電流決定手段で決定された最大電流制限値と前記モータ電流指示手段で指示されたモータ電流指示値とによりモータ電流供給値を決定するモータ電流比較決定手段と、前記モータ電流比較決定手段で決定されたモータ電流供給値に基づくモータ電流を前記電動機に供給するモータ駆動手段と、を備えることを特徴とするものである。
【0026】
好ましくは、前記制御回路の制御情報或いは操舵情報に応じて電流制限を設定或いは解除する電流制限設定解除手段を更に備えることを特徴とするものである。
【0027】
好ましくは、前記電流制限設定解除手段は、前記電動機が停止している状態が所定時間以上継続した時に、電流制限を設定することを特徴とするものである。
【0028】
好ましくは、前記電流制限設定解除手段は、前記電動機の通電電流が、前記最大電流決定手段で決定された最大値の状態が所定時間以上継続した時に、電流制限を設定することを特徴とするものである。
【0029】
好ましくは、前記電流制限設定解除手段は、前記電動機が回転した時、或いはモータ電流が所定値以下に低下した時に、電流制限を解除することを特徴とするものである。
【0030】
好ましくは、前記電流制限設定解除手段は、前記電動機の通電電流が所定の電流値以上で、且つ、前記第2モータ電流偏差演算手段に対する電流制限の設定及び復帰の切替を行うためのモータ電流の時間当たりの変化率が、前記モータ電流偏差演算手段の電流制限の設定及び復帰の切替を行うためのモータ電流の時間当たりの変化率より大きいことを特徴とするものである。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。以下の説明において、上記従来例と同一或いは対応する部分には、同一の符号を付して説明する。
実施の形態1.
【0032】
図1は本発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置の保護装置の構成を表すブロック図である。図1に示すように、本発明の電動パワーステアリング装置の保護装置は、上記従来例と同様に、モータ電流検出手段2、判定電流値設定手段3、最大電流決定手段6、操舵情報を入力するモータ電流指示手段7、モータ電流比較決定手段8、操舵系に接続された電動機1を駆動するモータ駆動手段9を備えており、この外に、第1及び第2モータ電流重み付き偏差演算手段11a、11b、第1及び第2モータ電流偏差積算手段12a、12b、最小値選択手段13を備えている。
【0033】
第1モータ電流偏差演算手段11aは、判定電流値設定手段3により設定された判定電流値とモータ電流検出手段2で検出されたモータ電流検出値との偏差を求めて、この偏差に、熱時定数が小さな部品用の重み付けをして第1の重み付け偏差を求める。第1モータ電流偏差積算手段12aは、第1モータ電流偏差演算手段11aで求めた第1の重み付け偏差に、電動機1の絶対定格電流値に基づいて決定する所定の係数を乗じた値を積算する。
【0034】
第2モータ電流偏差演算手段11bは、判定電流値設定手段3により設定された判定電流値とモータ電流検出手段2で検出されたモータ電流検出値との偏差を求めて、この偏差に、熱時定数が大きな部品用の重み付けをして第2の重み付け偏差を求める。第2モータ電流偏差積算手段12bは、第2モータ電流偏差演算手段11bで求めた第2の重み付け偏差に、電動機1の絶対定格電流値に基づいて決定する所定の係数を乗じた値を積算する。
【0035】
最小値選択手段13は、第1及び第2モータ電流偏差積算手段12a、12bで求めた積算値の小さい方を選択し、また、最大電流決定手段6は、前記最小値選択手段の出力に基づいて前記電動機に供給する最大電流制限値を決定する。
【0036】
次に、図2のフローチャートを参照して、本実施の形態1の作用について説明する。本実施の形態1の動作は、ステップ101、102、105〜109までが図7に示した上記従来例の動作と同様であるが、ステップ103a、103b、104a、104b、110において相違している。ステップ103a、104aは時定数が大きな部品用のもので、ステップ103b、104bは時定数が小さな部品用のものである。
【0037】
そこで、主として上記従来例と相違しているステップ103a、103b、104a、104bについて説明する。ステップ102において、第1モータ電流偏差演算手段11aによりモータ電流検出値Imと判定電流値Ihとを比較し、モータ電流検出値Imが大きいかまたは等しいときステップ103a及び103bへ進み、モータ電流検出値Imが小さいときステップ104a及び104bに進む。
【0038】
ステップ103aでは、モータ電流検出値Imと判定電流値Ihとの差を求め、その差に電動機1の絶対定格値より決定された所定の係数K1bを乗じた結果を前回の最大電流制限値Imxb(n−1)から減じる(Imxb(n)=Imxb(n−1)−(Im−Ih)×K1b)。
【0039】
ステップ104aでは、モータ電流検出値Imと判定電流値Ihとの差を求め、その差に電動機1の絶対定格値より決定された所定の係数K2bを乗じた結果を前回の最大電流制限値Imxb(n−1)から減じる(Imxb(n)=Imxb(n−1)−(Im−Ih)×K2b)。但し、モータ電流検出値Imと判定電流値Ihを比較すると、判定電流値Ihの方が大きいので、差(Im−Ih)は負の数となる。つまり、上式は、Imxb(n)=Imxb(n−1)+(Ih−Im)×K2bと置き換えられる。上記最大電流制限値Imxb(n)はメモリに記憶されていてこの図2に示す処理を繰り返すごとに更新されるので、n−1回目の処理で求めた最大電流制限値Imxb(n)が最大電流制限値Imxb(n−1)となる。
【0040】
また、ステップ103bでは、モータ電流検出値Imと判定電流値Ihとの差を求め、その差に電動機1の絶対定格値より決定された所定の係数K1aを乗じた結果を前回の最大電流制限値Imxa(n−1)から減じる(Imxa(n)=Imxa(n−1)−(Im−Ih)×K1a)。
【0041】
ステップ104bでは、モータ電流検出値Imと判定電流値Ihとの差を求め、その差に電動機1の絶対定格値より決定された所定の係数K2aを乗じた結果を前回の最大電流制限値Imxa(n−1)から減じる(Imxa(n)=Imxa(n−1)−(Im−Ih)×K2a)。但し、モータ電流検出値Imと判定電流値Ihを比較すると、判定電流値Ihの方が大きいので、差(Im−Ih)は負の数となる。つまり、上式は、Imxa(n)=Imxa(n−1)+(Ih−Im)×K2aと置き換えられる。上記最大電流制限値Imxa(n)はメモリに記憶されていてこの図2に示す処理を繰り返すごとに更新されるので、n−1回目の処理で求めた最大電流制限値Imxa(n)が最大電流制限値Imxa(n−1)となる。
【0042】
ステップ110では、上記ステップ103a乃至104bで求めた最大電流制限値Imxa(n)、Imxb(n)の最小値を最大電流制限値Imx(n)として選択する。ステップ105からステップ109は上述した図7のフローチャートでの説明と同様である。
【0043】
本実施の形態1によれば、電動機1の通電電流の経時履歴に応じてモータ電流の最大値を制限することにより、とりわけ第1及び第2の制御条件でモータ電流の最大値を制限することにより制御回路或いは電動機1の過熱を防止することができる。
【0044】
第1の制御条件は、制御回路或いは電動機1の長時間の熱時定数の部品(熱時定数の大きな部品、例えば電動機のブラシ)に対応して定められた電流制限パターンであり、第2の制御条件は、制御回路或いは電動機1の短時間の熱時定数の部品(熱時定数の小さな部品、例えば制御回路のFET)に対応して定められた電流制限パターンであり、第1の制御条件により求めた第1の制限値及び第2の制御条件により求めた第2の制限値の低い方の電流値で、電動機1へ通電する電流を制限する。図3はこのような制御の状態を表したものであり、縦軸は電流値、横軸は経過時間を各々表している。
【0045】
このような制御により、今第1及び第2の制限値のどちらで電流制限されているのかが分かるために、熱時定数の短い部品で制限されている場合は、熱時定数の長い部品は未だ温度に余裕があるので、熱時定数の短い部品が冷えてきた場合には、急速に冷却する結果、早期に電流制限を解除して通電電流の上昇(復帰)を行うことができる。すなわち、熱時定数の小さい部品を熱時定数の大きい部品から区別することにより、熱時定数の短い焼損の危険の高い部品とそうでない部品の保護を両立させるとともに、モータ電流の復帰時間を早くして、過剰な電流保護による操舵アシスト力の低下による操舵フィーリングの悪化を防ぐことができる。
実施の形態2.
【0046】
上記第2の制御条件のうち、特に電動機1のブラシの過熱防止で電流が制限される場合、電動機1の停止中にはブラシと対向する整流子の局部は異常に過熱されるため、急速に電流を制限しないと、ブラシの過熱が許容値を越えるが、回転中の場合は、平均的に整流子が加熱されるので、制限を緩めても問題がない。
【0047】
このような場合、制御回路の制御情報或いは操舵情報に応じてモータ電流の制限の設定或いは解除を可能とすることにより、操舵により電動機の停止と回転が頻繁に繰り返されるような場合には、短時間の熱時定数の部品に対応して定められた電流制限パターンの設定を電動機1の停止時に設定し、回転時に解除しても、ブラシの過熱は保護される。
【0048】
電動機1が停止している状態、または電動機1の通電電流を制御回路で制御する最大値の状態が、所定時間以上継続した時にモータ電流の制限を設定することにより、ハンドルを最大回転角度まで切って、無意味に力を入れたような場合を検出して、短時間の熱時定数の部品の保護を行うことができる。この場合でも、並行して熱時定数の長い部品の保護のための電流制限の計算は行われているので、低い方を優先させる。
【0049】
図4は、このような制御を行うことができる、本発明の実施の形態2に係る電動式ステアリング装置の制御回路の構成を表すブロック図で、図5はその動作を表すフローチャートである。
【0050】
本実施の形態2の構成は、図4に示すように、モータ電流検出手段2の出力信号或いは電動機1の回転を検出する回転センサ(図示せず)の出力等の操舵情報を表す信号を入力して、電動機1の停止状態や制御回路の状態(モータ電流状態)を判定して、その判定結果により第2モータ電流偏差演算手段11bの演算動作を制御する電流制限設定解除手段14を備えた点を除けば、図1に示した上記実施の形態1の構成と同様である。
【0051】
電流制限設定解除手段14は、回転センサの出力等の操舵情報から、電動機1が停止している状態が所定時間以上継続したと判定したとき、或いはモータ電流検出手段2の出力から、電動機1の通電電流が、制御回路で制御する最大値となる状態が所定時間以上継続したと判定したとき、第2モータ電流偏差演算手段11bの演算動作を設定(許容)し、それ以外の時には、第2モータ電流偏差積算手段の演算動作を解除(無効)にする。
【0052】
本実施の形態2の動作は、図5のフローチャートに示すように、ステップ111乃至113を除けば、上記実施の形態1と同様である。本実施の形態2では、ステップ103a乃至104bに続いて、ステップ111において、電流制限設定解除手段14により電動機1が所定時間以上停止しているか否か判定し、電動機1が所定時間以上停止していれば、ステップ110で上記実施の形態1のステップ110と同様の処理を行い、また電動機1が所定時間以上停止していなければ、ステップ112で第2モータ電流偏差演算手段11bの演算動作を停止させてImx(n)をImxa(n)に更新してから、ステップ105に進む。ステップ105乃至109は、上記実施の形態1の図2や上記従来例の図7と同様である。
【0053】
また、ステップ111において、電動機1が所定時間以上停止しているか否か判定する代わりに、電動機1の通電電流が、制御回路で制御する最大値となる状態が所定時間以上継続したか否か判定し、この状態が所定時間以上継続したとき、ステップ110へ進み、そうでなければ、ステップ112へ進むようにしてもよい。
【0054】
さらに、第2の制限条件に適応する部品のグループの中で、例えばブラシのように、部品によっては、加熱時の発熱量と放熱時の熱抵抗の違いで、部品の温度上昇値が許容される連続電流が高い値でもよい場合、この部品には余裕があるのに、他の部品で電流の復帰が制限されて、有効に電流を上げられない欠点が上記従来例では有ったが、第2の制御条件を、モータ電流が所定値以下に低下した時に電流制限を解除することで、有効に電流を復帰させることができる。
【0055】
また、所定の電流値以上の条件で、第2の制御条件の電流制限の制限及び復帰の電流の時間当たりの変化率が、第1の制御条件の電流制限の制限及び復帰の電流の時間当たりの変化率より大きいようにすること、すなわち第2の制御条件の時定数が第1の制御条件の時定数より短いようにすることにより、過剰な電流保護に起因する操舵アシスト力の低下による操舵フィーリングの悪化を防ぐことができる。
【0056】
尚、第1、第2の制御パターンだけでは、未だ不十分の場合には、必要に応じて、第3の制御パターン或いは更に多くの制御パターンを設けて、これらの制御パターンにより求めた複数の制限値のうち最低の電流値を選択して、電動機1へ通電する電流を制限してもよいことは言うまでもない。
【0057】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、電動パワーステアリング装置の保護装置は、操向ハンドルと操向車輪とを連結するステアリング系に操舵補助力を発生する電動機を設け、該電動機に通電する電流を操舵情報に応じて制御回路で制御して前記操向ハンドルの操舵を助勢する電動パワーステアリング装置において、前記電動機の通電電流の経時履歴に応じて第1及び第2の制御条件で該通電電流の最大値を制限して、前記制御回路或いは前記電動機の過熱を防止し、前記第1の制御条件は、前記制御回路或いは前記電動機の長時間の熱時定数の部品に対応して定められた第1の電流制限値を含み、前記第2の制御条件は、前記制御回路或いは前記電動機の短時間の熱時定数の部品に対応して定められた第2の電流制限値を含み、前記第1及び第2の電流制限値の低い方の電流値で、前記電動機へ通電する電流を制限して前記制御回路或いは前記電動機の過熱を防止するようにしたので、熱時定数の小さい部品と熱時定数の大きい部品とを区別することにより、熱時定数の短い焼損の危険の高い部品とそうでない部品の保護を両立させることができるとともに、モータ電流の復帰時間を早くして、過剰な電流保護による操舵アシスト力の低下による操舵フィーリングの悪化を防ぐことができる。
また、前記制御回路の制御情報或いは操舵情報に応じて電流制限を設定或いは解除することにより、必要に応じて電流制限を行うことができ、一層効率よく電流保護を行うことができる。
さらに、前記電動機が停止している状態が所定時間以上継続した時に、電流制限を設定することにより、操舵により電動機の停止と回転が頻繁に繰り返されるような場合には、電動機のブラシ等の短時間の熱時定数の部品に対応して定められた電流制限パターンの設定を停止時に設定し、回転時に解除しても、ブラシ等の熱時定数の部品の過熱を保護することができるとともに、不必要は電流保護を行わないことにより操舵アシスト力の低下を減少させることができる。
さらにまた、前記電動機の通電電流が、前記制御回路で制御する最大値の状態が所定時間以上継続した時に、電流制限を設定することにより、ハンドルを最大回転角度まで切って、無意味に力を入れたような場合でも、これを検出して、短時間の熱時定数の部品の保護を行うことができる。
また、前記電動機が回転したとき、或いはモータ電流が所定値以下に低下した時に、電流制限を解除することにより、制限されていたモータ電流を有効に復帰させることができる。
さらに、前記電動機の通電電流が所定の電流値以上で、且つ、前記第2の制御条件の電流制限の設定及び復帰の切替を行うための電流の時間当たりの変化率が、前記第1の制御条件の電流制限の設定及び復帰の切替を行うための電流の時間当たりの変化率より大きいので、過剰な電流保護を効率よく防止することができ、従って、操舵アシスト力の低下による操舵フィーリングの悪化を一層効率よく防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置の保護装置の構成を表すブロック図である。
【図2】実施の形態1の最大電流制限制御を表すフローチャートである。
【図3】実施の形態1による最大電流制限制御を表すグラフである。
【図4】本発明の実施の形態2に係る電動パワーステアリング装置の保護装置の構成を表すブロック図である。
【図5】実施の形態2の動作を表すフローチャートである。
【図6】従来の電動パワーステアリング装置の保護装置の構成を表すブロック図である。
【図7】その従来例の最大電流制限制御を表すフローチャートである。
【図8】その従来例の出力電流制御を表すフローチャートである。
【図9】その従来例のモータ電流を判定電流値以上に固定した場合の最大指示電流の減少を表す制限電流特性図である。
【図10】その従来例のモータ電流を判定電流値以下に固定した場合の最大指示電流の増加を表す制限電流特性図である。
【符号の説明】
1 電動機、2 モータ電流検出手段、3 判定電流値設定手段、6 最大電流決定手段、7 モータ電流指示手段、8 モータ電流比較決定手段、9 モータ駆動手段、11a 第1モータ電流偏差演算手段、11b 第2モータ電流偏差演算手段、12a 第1モータ電流偏差積算手段、12b 第2モータ電流偏差積算手段、13 最小値選択手段、14 電流制限設定解除手段。

Claims (12)

  1. 操向ハンドルと操向車輪とを連結するステアリング系に操舵補助力を発生する電動機を設け、該電動機に通電する電流を操舵情報に応じて制御回路で制御して前記操向ハンドルの操舵を助勢する電動パワーステアリング装置において、
    前記電動機の通電電流の経時履歴に応じて第1及び第2の制御条件で該通電電流の最大値を制限して、前記制御回路或いは前記電動機の過熱を防止し、
    前記第1の制御条件は、前記制御回路或いは前記電動機の長時間の熱時定数の部品に対応して定められた第1の電流制限値を含み、
    前記第2の制御条件は、前記制御回路或いは前記電動機の短時間の熱時定数の部品に対応して定められた第2の電流制限値を含み、
    前記第1及び第2の電流制限値の低い方の電流値で、前記電動機へ通電する電流を制限して前記制御回路或いは前記電動機の過熱を防止することを特徴とする電動パワーステアリング装置の保護装置。
  2. 前記第2の制御条件は、前記制御回路の制御情報或いは操舵情報に応じて電流制限を設定或いは解除することを含むことを特徴とする請求項1に記載の電動パワーステアリング装置の保護装置の制御装置。
  3. 前記第2の制御条件は、前記電動機が停止している状態が所定時間以上継続した時に、電流制限を設定することを含むことを特徴とする請求項2に記載の電動パワーステアリング装置の保護装置。
  4. 前記第2の制御条件は、前記電動機の通電電流が、前記制御回路で制御する最大値の状態が所定時間以上継続した時に、電流制限を設定することを含むことを特徴とする請求項2又は3に記載の電動パワーステアリング装置の保護装置。
  5. 前記第2の制御条件は、前記電動機が回転したとき、或いはモータ電流が所定値以下に低下した時に、電流制限を解除することを含むことを特徴とする請求項2乃至4の何れかに記載の電動パワーステアリング装置の保護装置。
  6. 前記電動機の通電電流が所定の電流値以上で、且つ、前記第2の制御条件の電流制限の設定及び復帰の切替を行うための電流の時間当たりの変化率が、前記第1の制御条件の電流制限の設定及び復帰の切替を行うための電流の時間当たりの変化率より大きいことを特徴とする請求項1乃至5項の何れかに記載の電動パワーステアリング装置の保護装置。
  7. 車両の操舵系に接続された電動機と、
    前記電動機に供給するモータ電流値を指示するモータ電流指示手段と、
    前記電動機に流れるモータ電流値を検出するモータ電流検出手段と、
    前記電動機に供給するモータ電流値の大小判定の基準となる判定電流値を設定する判定電流値設定手段と、
    前記判定電流値設定手段により設定された判定電流値と前記モータ電流検出手段で検出されたモータ電流検出値との偏差を求めて、この偏差に、熱時定数が小さな部品用の重み付けをして第1の重み付け偏差を求める第1モータ電流偏差演算手段と、
    前記第1モータ電流偏差演算手段で求めた第1の重み付け偏差に、前記電動機の絶対定格電流値に基づいて決定する所定の係数を乗じた値を積算する第1モータ電流偏差積算手段と、
    前記判定電流値設定手段により設定された判定電流値と前記モータ電流検出手段で検出されたモータ電流検出値との偏差を求めて、この偏差に、熱時定数が大きな部品用の重み付けをして第2の重み付け偏差を求める第2モータ電流偏差演算手段と、
    前記第2モータ電流偏差演算手段で求めた第2の重み付け偏差に、前記電動機の絶対定格電流値に基づいて決定する所定の係数を乗じた値を積算する第2モータ電流偏差積算手段と、
    前記第1及び第2モータ電流偏差積算手段で求めた積算値の小さい方を選択する最小値選択手段と、
    前記最小値選択手段の出力に基づいて前記電動機に供給する最大電流制限値を決定する最大電流決定手段と、
    前記最大電流決定手段で決定された最大電流制限値と前記モータ電流指示手段で指示されたモータ電流指示値とによりモータ電流供給値を決定するモータ電流比較決定手段と、
    前記モータ電流比較決定手段で決定されたモータ電流供給値に基づくモータ電流を前記電動機に供給するモータ駆動手段と、
    を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置の保護装置。
  8. 前記制御回路の制御情報或いは操舵情報に応じて電流制限を設定或いは解除する電流制限設定解除手段を更に備えることを特徴とする請求項7に記載の電動パワーステアリング装置の保護装置。
  9. 前記電流制限設定解除手段は、前記電動機が停止している状態が所定時間以上継続した時に、電流制限を設定することを特徴とする請求項8に記載の電動パワーステアリング装置の保護装置。
  10. 前記電流制限設定解除手段は、前記電動機の通電電流が、前記最大電流決定手段で決定された最大値の状態が所定時間以上継続した時に、電流制限を設定することを特徴とする請求項8又は9に記載の電動パワーステアリング装置の保護装置。
  11. 前記電流制限設定解除手段は、前記電動機が回転した時、或いはモータ電流が所定値以下に低下した時に、電流制限を解除することを特徴とする請求項8乃至10の何れかに記載の電動パワーステアリング装置の保護装置。
  12. 前記電流制限設定解除手段は、前記電動機の通電電流が所定の電流値以上で、且つ、前記第2モータ電流偏差演算手段に対する電流制限の設定及び復帰の切替を行うためのモータ電流の時間当たりの変化率が、前記モータ電流偏差演算手段の電流制限の設定及び復帰の切替を行うためのモータ電流の時間当たりの変化率より大きいことを特徴とする請求項8乃至11項の何れかに記載の電動パワーステアリング装置の保護装置。
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