JP2002078379A - 電動パワーステアリング装置の保護装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置の保護装置

Info

Publication number
JP2002078379A
JP2002078379A JP2000261416A JP2000261416A JP2002078379A JP 2002078379 A JP2002078379 A JP 2002078379A JP 2000261416 A JP2000261416 A JP 2000261416A JP 2000261416 A JP2000261416 A JP 2000261416A JP 2002078379 A JP2002078379 A JP 2002078379A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
motor
value
deviation
setting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000261416A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3605349B2 (ja
Inventor
Shunichi Wada
俊一 和田
Isamu Nagai
勇 永井
Masahiro Tado
昌弘 田戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2000261416A priority Critical patent/JP3605349B2/ja
Priority to DE10115480A priority patent/DE10115480B4/de
Publication of JP2002078379A publication Critical patent/JP2002078379A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3605349B2 publication Critical patent/JP3605349B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02HEMERGENCY PROTECTIVE CIRCUIT ARRANGEMENTS
    • H02H7/00Emergency protective circuit arrangements specially adapted for specific types of electric machines or apparatus or for sectionalised protection of cable or line systems, and effecting automatic switching in the event of an undesired change from normal working conditions
    • H02H7/08Emergency protective circuit arrangements specially adapted for specific types of electric machines or apparatus or for sectionalised protection of cable or line systems, and effecting automatic switching in the event of an undesired change from normal working conditions for dynamo-electric motors
    • H02H7/0833Emergency protective circuit arrangements specially adapted for specific types of electric machines or apparatus or for sectionalised protection of cable or line systems, and effecting automatic switching in the event of an undesired change from normal working conditions for dynamo-electric motors for electric motors with control arrangements
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/04Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear
    • B62D5/0457Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such
    • B62D5/046Controlling the motor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/04Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear
    • B62D5/0457Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such
    • B62D5/0481Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such monitoring the steering system, e.g. failures
    • B62D5/0496Power-assisted or power-driven steering electrical, e.g. using an electric servo-motor connected to, or forming part of, the steering gear characterised by control features of the drive means as such monitoring the steering system, e.g. failures by using a temperature sensor

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動パワーステアリング装置の保護装置にお
いて、熱時定数の小さい焼損の危険の高い部品とそうで
ない部品の保護を両立させるとともに、操舵時の過剰な
電流保護によるアシスト力の低下による操舵フィーリン
グの悪化を防ぐ。 【解決手段】 電動パワーステアリング装置の保護装置
は、操舵アシスト用の電動機の通電電流の経時履歴に応
じて第1及び第2の制御条件で該通電電流の最大値を制
限して、前記制御回路或いは前記電動機の過熱を防止
し、前記第1の制御条件は、前記制御回路或いは前記電
動機の長時間の熱時定数の部品に対応して定められた第
1の電流制限値を含み、前記第2の制御条件は、前記制
御回路或いは前記電動機の短時間の熱時定数の部品に対
応して定められた第2の電流制限値を含み、前記第1及
び第2の電流制限値の低い方の電流値で、前記電動機へ
通電する電流を制限して前記制御回路或いは前記電動機
の過熱を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、自動車等の車両
用の電動パワーステアリング装置に関し、特に、電動機
に流れる電流を制限して電動機及びその制御回路の過熱
を防止して、熱による劣化、故障から保護する保護装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用の電動パワーステアリン
グ装置の電動機及びその制御回路の過熱を防止する技術
としては、 例えば、本出願人による特開平7−311
89号公報に記載されているものが知られている。
【0003】図6は上述したような従来の電動パワース
テアリング装置の保護装置を示す構成図である。図6に
おいて、電動パワーステアリング装置の保護装置は、例
えば自動車の電動パワーステアリング装置などの駆動源
を構成する電流サーボモータ等よりなる、制御対象であ
る電動機1と、電動機1に流れるモータ電流値Imを検
出するモータ電流検出手段2と、電動機1の絶対定格値
によって決定される判定電流値Ihを設定する判定電流
値設定手段3と、モータ電流検出手段2の出力であるモ
ータ電流検出値Imと判定電流値設定手段3の出力であ
る判定電流値Ihとを受け取り、モータ電流検出値Im
と判定電流値Ihとの偏差を求め、この偏差に電動機1
の絶対定格値より決定された所定の定数Kを乗じて重み
付けされた偏差(以下、上記偏差と区別するために、重
み付き偏差と称する)を演算するモータ電流偏差演算手
段4と、を備える。この定数Kは、モータ電流検出値I
mが判定電流値Ih以上の場合にK1とし、モータ電流
検出値Imが判定電流値Ih未満の場合にK2とするこ
とにより、後述する最大電流制限値Imx(n)の増減
パターンを電動機1の特性あるいは電動機1の駆動方法
に応じて設定可能となる。
【0004】電動パワーステアリング装置の保護装置
は、さらに、モータ電流偏差演算手段4の出力としての
重み付き偏差を受け取って積算するモータ電流偏差積算
手段5と、モータ電流偏差積算手段5の出力としての重
み付き偏差の積算値を受け取り、この重み付き偏差の積
算値に応じて最大電流制限値Imx(n)を決定する最
大電流決定手段6と、例えば自動車の電動パワーステア
リング装置では電動機1に流すべきモータ電流指示値I
objとして操舵トルクに応じて決定されるモータ電流
指示値Iobjを指示するモータ電流指示手段7と、最
大電流決定手段6の出力としての最大電流制限値Imx
(n)とモータ電流指示手段7の出力としてのモータ電
流指示値Iobjとを受け取り、このモータ電流指示値
Iobjと最大電流制限値Imx(n)を比較し、モー
タ電流指示値Iobjが最大電流制限値Imx(n)よ
りも小さければ、電動機1に供給するモータ電流値をモ
ータ電流指示値Iobjに決定し、また、モータ電流指
示値Iobjが最大電流制限値Imx(n)よりも大き
ければ、電動機1に供給するモータ電流値を最大電流制
限値Imx(n)に決定するモータ電流比較決定手段8
と、モータ電流比較決定手段8の出力としてのモータ電
流値を受け取り、このモータ電流値に応じた電流を電動
機1に供給して電動機1を駆動するモータ駆動手段9
と、を備える。
【0005】一方、上記モータ電流偏差演算手段4とモ
ータ電流偏差積算手段5と最大電流決定手段6とモータ
電流指示手段7及びモータ電流比較決定手段8はマイク
ロプロセッサにて構成され、判定電流値設定手段3は電
動機1の絶対定格値によって決定した判定電流値Ihを
記憶するメモリによって構成され、モータ駆動手段9は
上記マイクロプロセッサに接続された入出力インターフ
ェースの出力ポートと電動機1の入力端とに接続したモ
ータドライブ回路にて構成され、モータ電流検出手段2
は上記モータドライブ回路から電動機1に供給される電
力系統を流れる電流を検出する電流センサにて構成さ
れ、この電流センサの出力端が上記入出力インターフェ
ースの入力ポートに接続されている。
【0006】次に、上記従来の電動パワーステアリング
装置の保護装置の動作を図7及び図8のフローチャート
を用いて説明する。図7に示す最大電流制限制御が始ま
ると、ステップ101でモータ電流検出値Imを読み込
み、ステップ102でモータ電流検出値Imと判定電流
値Ihとを比較し、モータ電流検出値Imが大きいかま
たは等しいときステップ103へ進み、モータ電流検出
値Imが小さいときステップ104に進む。ステップ1
03ではモータ電流検出値Imと判定電流値Ihとの差
を求め、その差に電動機1の絶対定格値より決定された
所定の係数K1を乗じた結果を前回の最大電流制限値I
mx(n−1)から減じる(Imx(n)=Imx(n
−1)−(Im−Ih)×K1)。ステップ104で
は、モータ電流検出値Imと判定電流値Ihとの差を求
め、その差に電動機1の絶対定格値より決定された所定
の係数K2を乗じた結果を前回の最大電流制限値Imx
(n−1)から減じる(Imx(n)=Imx(n−
1)−(Im−Ih)×K2)。但し、モータ電流検出
値Imと判定電流値Ihを比較すると、判定電流値Ih
の方が大きいので、差(Im−Ih)は負の数となる。
つまり、上式は、Imx(n)=Imx(n−1)+
(Ih−Im)×K2と置き換えられる。上記最大電流
制限値Imx(n)はメモリに記憶されていてこの図7
に示す処理を繰り返すごとに更新されるので、n−1回
目の処理で求めた最大電流制限値Imx(n)が最大電
流制限値Imx(n−1)となる。
【0007】ステップ105ではステップ103あるい
はステップ104で計算した最大電流制限値Imx
(n)の上限を制限するために、最大電流制限値Imx
(n)と上限値IHLIMとを比較し、最大電流制限値
Imx(n)が上限値IHLIMよりも大きいかまたは
等しいときステップ106で最大電流制限値Imx
(n)を上限値IHLIMに書き換えてステップ107
に進む。ステップ107では、ステップ104で計算し
た最大電流制限値Imx(n)の下限を制限するため
に、ステップ103またはステップ105で計算した最
大電流制限値Imx(n)またはステップ106で書き
換えた最大電流制限値Imx(n)=上限値IHLIM
を下限値ILLIMと比較し、最大電流制限値Imx
(n)がILLIMよりも小さいかまたは等しいときス
テップ108で電流値制限データLIMTに下限値IL
LIMをセットし、最大電流制限値Imx(n)がIL
LIMよりも大きいとき109で電流値制限データLI
MTに電流制限値Imx(n)をセットする。上記上限
値IHLIMは例えば電動機1の絶対定格より最大電流
の通電可能時間を求め、この最大電流の通電可能時間の
30%は通電できるように設定するためのものである。
上記ステップ103の計算式において、モータ電流検出
値Imを最大電流に固定すると、Im,Ih,Kがそれ
ぞれ固定値となり、最大電流制限値Imx(n)の減少
率は一定となる。そこで、最大電流制限値Imx(n)
がモータ制御電流最大値MAX以下になるまでの時間
(最大電流を通電できる時間)を最大通電可能時間の例
えば30%となように上限値IHLIMを設定する。ま
た、下限値ILLIMは電動機1の連続通電可能電流に
設定する。
【0008】要するに、上記ステップ105〜109の
処理を行うことによって、ステップ103,104のい
ずれかで求めた最大電流制限値Imx(n)が上限値I
HLIMから下限値ILLIMまでの間に存在するとき
は、ステップ103,104のいずれかで求めた最大電
流制限値Imx(n)を電流制限値データLIMTとし
てメモリに記憶する。これとは異なり、ステップ10
3,104のいずれかで求めた最大電流制限値Imx
(n)が上限値IHLIM以上のときは、その上限値I
HLIMを電流制限値データLIMTとしてメモリに記
憶する。逆に、ステップ103,104のいずれかで求
めた最大電流制限値Imx(n)が下限値ILLIM以
下のときは、その下限値ILLIMを電流制限値データ
LIMTとしてメモリに記憶する。結果として、ステッ
プ105,106の処理よって最大電流通電可能時間の
制限を行うことができ、ステップ107〜109の処理
によって電動機1への連続通電可能電流を最大電流制限
値Imx(n)の下限に制限し、電動機1を効率よく制
御することができる。
【0009】次に、図8に示す出力電流制限制御が始ま
ると、ステップ201でモータ電流指示値Iobjが読
み込まれ、このモータ電流指示値Iobjがこのモータ
電流指示値Iobjの上限としてのモータ制御電流最大
値MAX以上かをステップ202で判定し、モータ電流
指示値Iobjがモータ制御電流最大値MAX以上のと
きモータ電流指示値Iobjをモータ制御電流最大値M
AXで制限するステップ203に進む。さらに、ステッ
プ204ではモータ電流指示値Iobjが電流制限デー
タLIMT以上かを判定し、モータ電流指示値Iobj
が電流制限データLIMT以上のときモータ電流指示値
Iobjを電流制限データLIMTで制限するステップ
205に進む。
【0010】ここで、上記電動機1の出力軸が回転しな
いように固定し、電動機1に常時最大電流を通電した場
合、最大電流の通電と無通電とを交互に繰り返した場
合、電流をサイン波にした場合において、電動機1の発
熱状態(温度変化)を測定した。この測定結果を図9及
び図10に示す。
【0011】図9は電動機1に常時最大の電流Iaを通
電した場合と、電動機1に判定電流値Ih以上で最大電
流値未満のある値に固定した電流Ibを通電した場合と
における電流制限データLIMTを作図したものであっ
て、同図において、最大電流制限値Imx(n)が上限
値IHLIMに設定されると下限値ILLIMまで徐々
に減少して保持されることがわかる。
【0012】図10は電動機1に判定電流値Ih以下で
下限値ILLIM以上の値に固定した電流Ic,Id
(Ic<Id)を通電した場合における電流制限データ
LIMTを作図したものであって、同図において、モー
タ電流が所定時間以上流れ最大電流制限値Imx(n)
が下限値ILLIM値に設定されると上限値IHLIM
まで徐々に増加して保持されることがわかる。
【0013】これら図9及び図10を考察すると、最大
のモータ電流指示値Iobjが所定の値で制限されるま
での時間は電動機1に大きな電流が流れる程短くなる。
つまり、モータ電流値に応じて、最大のモータ電流指示
値Iobjが所定値に制限されるまでの時間は変化す
る。よって、電動パワーステアリング装置の場合におい
て、係数Kを操作することによって最大のモータ電流指
示値Iobjの制限によるモータ電流の変化を滑らかに
することができ、モータ電流の変化による操舵アシスト
トルクの変化が滑らかとなり、操作フィーリングの違和
感を抑えられる。
【0014】すなわち、この従来例では、実験で求めた
図9及び図10に示すような電動機の電流制限が必要な
最大値の経時履歴による低減率が、初期に大きな電流が
流れるほど大きいことから、低減率をモータ電流検出値
に基づいて操作することにより、電流制限によるフィー
リング悪化を防止している。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、電動機
1の温度上昇に対する保護を考えた場合には、熱時定数
の短い部品、例えば電動機1のブラシ及びFETチップ
は、短時間で温度上昇し、通電を停止すれば直に短時間
で冷却されるが、熱時定数の長い部品、例えば、電動機
1のアマチュアコイル、ベアリング等の電動機1の内部
部品及びFETのヒートシンクや発熱の少ないエンジン
制御ユニット(ECU)の内部部品は、長時間で温度上
昇する代わりに、通電を停止しても直には冷却されな
い。
【0016】一般的に、電流制限制御における制限及び
復帰時の電流の時間当たりの変化率を一種類しか持たな
い場合、温度上昇の制限のための最大電流の制限側は熱
時定数の短い部品で決定されるために、大電流を長く持
続できず、更には、放熱による電流制限値の復帰も、熱
時定数の長い部品により制限されて決定されるために、
復帰が遅くなるという問題点がある。すなわち、必要時
間以上に電流制限されて運転者の操舵力に対する電動機
1によるアシスト力が不足して、操舵フィーリングの悪
化を招く。
【0017】但し、低速での操舵が頻繁に繰り返される
ような場合には、熱時定数の短い部品は、操舵の周期内
で十分に過熱、冷却が行われるが、熱時定数の長い部品
の保護の面からは、電流制限の復帰を早くしない方が好
ましい。
【0018】そこで、本発明は上記問題点を解消しよう
とするもので、熱時定数の小さい焼損の危険の高い部品
とそうでない部品の保護を両立させるとともに、操舵時
の過剰な電流保護による操舵アシスト力の低下による操
舵フィーリングの悪化を防ぐことができる電動パワース
テアリング装置の保護装置の保護装置を提供することを
目的とするものである。
【0019】
【課題が解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る電動パワーステアリング装置の保護装
置は、操向ハンドルと操向車輪とを連結するステアリン
グ系に操舵補助力を発生する電動機を設け、該電動機に
通電する電流を操舵情報に応じて制御回路で制御して前
記操向ハンドルの操舵を助勢する電動パワーステアリン
グ装置において、前記電動機の通電電流の経時履歴に応
じて第1及び第2の制御条件で該通電電流の最大値を制
限して、前記制御回路或いは前記電動機の過熱を防止
し、前記第1の制御条件は、前記制御回路或いは前記電
動機の長時間の熱時定数の部品に対応して定められた第
1の電流制限値を含み、前記第2の制御条件は、前記制
御回路或いは前記電動機の短時間の熱時定数の部品に対
応して定められた第2の電流制限値を含み、前記第1及
び第2の電流制限値の低い方の電流値で、前記電動機へ
通電する電流を制限して前記制御回路或いは前記電動機
の過熱を防止することを特徴とするものである。
【0020】好ましくは、前記第2の制御条件は、前記
制御回路の制御情報或いは操舵情報に応じて電流制限を
設定或いは解除することを含むことを特徴とするもので
ある。
【0021】好ましくは、前記第2の制御条件は、前記
電動機が停止している状態が所定時間以上継続した時
に、電流制限を設定することを含むことを特徴とするも
のである。
【0022】好ましくは、前記第2の制御条件は、前記
電動機の通電電流が、前記制御回路で制御する最大値の
状態が所定時間以上継続した時に、電流制限を設定する
ことを含むことを特徴とするものである。
【0023】好ましくは、前記第2の制御条件は、前記
電動機が回転したとき、或いはモータ電流が所定値以下
に低下した時に、電流制限を解除することを含むことを
特徴とするものである。
【0024】好ましくは、前記電動機の通電電流が所定
の電流値以上で、且つ、前記第2の制御条件の電流制限
の設定及び復帰の切替を行うための電流の時間当たりの
変化率が、前記第1の制御条件の電流制限の設定及び復
帰の切替を行うための電流の時間当たりの変化率より大
きいことを特徴とするものである。
【0025】また、本発明の他の側面に係る電動パワー
ステアリング装置の保護装置は、車両の操舵系に接続さ
れた電動機と、前記電動機に供給するモータ電流値を指
示するモータ電流指示手段と、前記電動機に流れるモー
タ電流値を検出するモータ電流検出手段と、前記電動機
に供給するモータ電流値の大小判定の基準となる判定電
流値を設定する判定電流値設定手段と、前記判定電流値
設定手段により設定された判定電流値と前記モータ電流
検出手段で検出されたモータ電流検出値との偏差を求め
て、この偏差に、熱時定数が小さな部品用の重み付けを
して第1の重み付け偏差を求める第1モータ電流偏差演
算手段と、前記第1モータ電流偏差演算手段で求めた第
1の重み付け偏差に、前記電動機の絶対定格電流値に基
づいて決定する所定の係数を乗じた値を積算する第1モ
ータ電流偏差積算手段と、前記判定電流値設定手段によ
り設定された判定電流値と前記モータ電流検出手段で検
出されたモータ電流検出値との偏差を求めて、この偏差
に、熱時定数が大きな部品用の重み付けをして第2の重
み付け偏差を求める第2モータ電流偏差演算手段と、前
記第2モータ電流偏差演算手段で求めた第2の重み付け
偏差に、前記電動機の絶対定格電流値に基づいて決定す
る所定の係数を乗じた値を積算する第2モータ電流偏差
積算手段と、前記第1及び第2モータ電流偏差積算手段
で求めた積算値の小さい方を選択する最小値選択手段
と、前記最小値選択手段の出力に基づいて前記電動機に
供給する最大電流制限値を決定する最大電流決定手段
と、前記最大電流決定手段で決定された最大電流制限値
と前記モータ電流指示手段で指示されたモータ電流指示
値とによりモータ電流供給値を決定するモータ電流比較
決定手段と、前記モータ電流比較決定手段で決定された
モータ電流供給値に基づくモータ電流を前記電動機に供
給するモータ駆動手段と、を備えることを特徴とするも
のである。
【0026】好ましくは、前記制御回路の制御情報或い
は操舵情報に応じて電流制限を設定或いは解除する電流
制限設定解除手段を更に備えることを特徴とするもので
ある。
【0027】好ましくは、前記電流制限設定解除手段
は、前記電動機が停止している状態が所定時間以上継続
した時に、電流制限を設定することを特徴とするもので
ある。
【0028】好ましくは、前記電流制限設定解除手段
は、前記電動機の通電電流が、前記最大電流決定手段で
決定された最大値の状態が所定時間以上継続した時に、
電流制限を設定することを特徴とするものである。
【0029】好ましくは、前記電流制限設定解除手段
は、前記電動機が回転した時、或いはモータ電流が所定
値以下に低下した時に、電流制限を解除することを特徴
とするものである。
【0030】好ましくは、前記電流制限設定解除手段
は、前記電動機の通電電流が所定の電流値以上で、且
つ、前記第2モータ電流偏差演算手段に対する電流制限
の設定及び復帰の切替を行うためのモータ電流の時間当
たりの変化率が、前記モータ電流偏差演算手段の電流制
限の設定及び復帰の切替を行うためのモータ電流の時間
当たりの変化率より大きいことを特徴とするものであ
る。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施の形態について説明する。以下の説明において、
上記従来例と同一或いは対応する部分には、同一の符号
を付して説明する。 実施の形態1.
【0032】図1は本発明の実施の形態1に係る電動パ
ワーステアリング装置の保護装置の構成を表すブロック
図である。図1に示すように、本発明の電動パワーステ
アリング装置の保護装置は、上記従来例と同様に、モー
タ電流検出手段2、判定電流値設定手段3、最大電流決
定手段6、操舵情報を入力するモータ電流指示手段7、
モータ電流比較決定手段8、操舵系に接続された電動機
1を駆動するモータ駆動手段9を備えており、この外
に、第1及び第2モータ電流重み付き偏差演算手段11
a、11b、第1及び第2モータ電流偏差積算手段12
a、12b、最小値選択手段13を備えている。
【0033】第1モータ電流偏差演算手段11aは、判
定電流値設定手段3により設定された判定電流値とモー
タ電流検出手段2で検出されたモータ電流検出値との偏
差を求めて、この偏差に、熱時定数が小さな部品用の重
み付けをして第1の重み付け偏差を求める。第1モータ
電流偏差積算手段12aは、第1モータ電流偏差演算手
段11aで求めた第1の重み付け偏差に、電動機1の絶
対定格電流値に基づいて決定する所定の係数を乗じた値
を積算する。
【0034】第2モータ電流偏差演算手段11bは、判
定電流値設定手段3により設定された判定電流値とモー
タ電流検出手段2で検出されたモータ電流検出値との偏
差を求めて、この偏差に、熱時定数が大きな部品用の重
み付けをして第2の重み付け偏差を求める。第2モータ
電流偏差積算手段12bは、第2モータ電流偏差演算手
段11bで求めた第2の重み付け偏差に、電動機1の絶
対定格電流値に基づいて決定する所定の係数を乗じた値
を積算する。
【0035】最小値選択手段13は、第1及び第2モー
タ電流偏差積算手段12a、12bで求めた積算値の小
さい方を選択し、また、最大電流決定手段6は、前記最
小値選択手段の出力に基づいて前記電動機に供給する最
大電流制限値を決定する。
【0036】次に、図2のフローチャートを参照して、
本実施の形態1の作用について説明する。本実施の形態
1の動作は、ステップ101、102、105〜109
までが図7に示した上記従来例の動作と同様であるが、
ステップ103a、103b、104a、104b、1
10において相違している。ステップ103a、104
aは時定数が大きな部品用のもので、ステップ103
b、104bは時定数が小さな部品用のものである。
【0037】そこで、主として上記従来例と相違してい
るステップ103a、103b、104a、104bに
ついて説明する。ステップ102において、第1モータ
電流偏差演算手段11aによりモータ電流検出値Imと
判定電流値Ihとを比較し、モータ電流検出値Imが大
きいかまたは等しいときステップ103a及び103b
へ進み、モータ電流検出値Imが小さいときステップ1
04a及び104bに進む。
【0038】ステップ103aでは、モータ電流検出値
Imと判定電流値Ihとの差を求め、その差に電動機1
の絶対定格値より決定された所定の係数K1bを乗じた
結果を前回の最大電流制限値Imxb(n−1)から減
じる(Imxb(n)=Imxb(n−1)−(Im−
Ih)×K1b)。
【0039】ステップ104aでは、モータ電流検出値
Imと判定電流値Ihとの差を求め、その差に電動機1
の絶対定格値より決定された所定の係数K2bを乗じた
結果を前回の最大電流制限値Imxb(n−1)から減
じる(Imxb(n)=Imxb(n−1)−(Im−
Ih)×K2b)。但し、モータ電流検出値Imと判定
電流値Ihを比較すると、判定電流値Ihの方が大きい
ので、差(Im−Ih)は負の数となる。つまり、上式
は、Imxb(n)=Imxb(n−1)+(Ih−I
m)×K2bと置き換えられる。上記最大電流制限値I
mxb(n)はメモリに記憶されていてこの図2に示す
処理を繰り返すごとに更新されるので、n−1回目の処
理で求めた最大電流制限値Imxb(n)が最大電流制
限値Imxb(n−1)となる。
【0040】また、ステップ103bでは、モータ電流
検出値Imと判定電流値Ihとの差を求め、その差に電
動機1の絶対定格値より決定された所定の係数K1aを
乗じた結果を前回の最大電流制限値Imxa(n−1)
から減じる(Imxa(n)=Imxa(n−1)−
(Im−Ih)×K1a)。
【0041】ステップ104bでは、モータ電流検出値
Imと判定電流値Ihとの差を求め、その差に電動機1
の絶対定格値より決定された所定の係数K2aを乗じた
結果を前回の最大電流制限値Imxa(n−1)から減
じる(Imxa(n)=Imxa(n−1)−(Im−
Ih)×K2a)。但し、モータ電流検出値Imと判定
電流値Ihを比較すると、判定電流値Ihの方が大きい
ので、差(Im−Ih)は負の数となる。つまり、上式
は、Imxa(n)=Imxa(n−1)+(Ih−I
m)×K2aと置き換えられる。上記最大電流制限値I
mxa(n)はメモリに記憶されていてこの図2に示す
処理を繰り返すごとに更新されるので、n−1回目の処
理で求めた最大電流制限値Imxa(n)が最大電流制
限値Imxa(n−1)となる。
【0042】ステップ110では、上記ステップ103
a乃至104bで求めた最大電流制限値Imxa
(n)、Imxb(n)の最小値を最大電流制限値Im
x(n)として選択する。ステップ105からステップ
109は上述した図7のフローチャートでの説明と同様
である。
【0043】本実施の形態1によれば、電動機1の通電
電流の経時履歴に応じてモータ電流の最大値を制限する
ことにより、とりわけ第1及び第2の制御条件でモータ
電流の最大値を制限することにより制御回路或いは電動
機1の過熱を防止することができる。
【0044】第1の制御条件は、制御回路或いは電動機
1の長時間の熱時定数の部品(熱時定数の大きな部品、
例えば電動機のブラシ)に対応して定められた電流制限
パターンであり、第2の制御条件は、制御回路或いは電
動機1の短時間の熱時定数の部品(熱時定数の小さな部
品、例えば制御回路のFET)に対応して定められた電
流制限パターンであり、第1の制御条件により求めた第
1の制限値及び第2の制御条件により求めた第2の制限
値の低い方の電流値で、電動機1へ通電する電流を制限
する。図3はこのような制御の状態を表したものであ
り、縦軸は電流値、横軸は経過時間を各々表している。
【0045】このような制御により、今第1及び第2の
制限値のどちらで電流制限されているのかが分かるため
に、熱時定数の短い部品で制限されている場合は、熱時
定数の長い部品は未だ温度に余裕があるので、熱時定数
の短い部品が冷えてきた場合には、急速に冷却する結
果、早期に電流制限を解除して通電電流の上昇(復帰)
を行うことができる。すなわち、熱時定数の小さい部品
を熱時定数の大きい部品から区別することにより、熱時
定数の短い焼損の危険の高い部品とそうでない部品の保
護を両立させるとともに、モータ電流の復帰時間を早く
して、過剰な電流保護による操舵アシスト力の低下によ
る操舵フィーリングの悪化を防ぐことができる。 実施の形態2.
【0046】上記第2の制御条件のうち、特に電動機1
のブラシの過熱防止で電流が制限される場合、電動機1
の停止中にはブラシと対向する整流子の局部は異常に過
熱されるため、急速に電流を制限しないと、ブラシの過
熱が許容値を越えるが、回転中の場合は、平均的に整流
子が加熱されるので、制限を緩めても問題がない。
【0047】このような場合、制御回路の制御情報或い
は操舵情報に応じてモータ電流の制限の設定或いは解除
を可能とすることにより、操舵により電動機の停止と回
転が頻繁に繰り返されるような場合には、短時間の熱時
定数の部品に対応して定められた電流制限パターンの設
定を電動機1の停止時に設定し、回転時に解除しても、
ブラシの過熱は保護される。
【0048】電動機1が停止している状態、または電動
機1の通電電流を制御回路で制御する最大値の状態が、
所定時間以上継続した時にモータ電流の制限を設定する
ことにより、ハンドルを最大回転角度まで切って、無意
味に力を入れたような場合を検出して、短時間の熱時定
数の部品の保護を行うことができる。この場合でも、並
行して熱時定数の長い部品の保護のための電流制限の計
算は行われているので、低い方を優先させる。
【0049】図4は、このような制御を行うことができ
る、本発明の実施の形態2に係る電動式ステアリング装
置の制御回路の構成を表すブロック図で、図5はその動
作を表すフローチャートである。
【0050】本実施の形態2の構成は、図4に示すよう
に、モータ電流検出手段2の出力信号或いは電動機1の
回転を検出する回転センサ(図示せず)の出力等の操舵
情報を表す信号を入力して、電動機1の停止状態や制御
回路の状態(モータ電流状態)を判定して、その判定結
果により第2モータ電流偏差演算手段11bの演算動作
を制御する電流制限設定解除手段14を備えた点を除け
ば、図1に示した上記実施の形態1の構成と同様であ
る。
【0051】電流制限設定解除手段14は、回転センサ
の出力等の操舵情報から、電動機1が停止している状態
が所定時間以上継続したと判定したとき、或いはモータ
電流検出手段2の出力から、電動機1の通電電流が、制
御回路で制御する最大値となる状態が所定時間以上継続
したと判定したとき、第2モータ電流偏差演算手段11
bの演算動作を設定(許容)し、それ以外の時には、第
2モータ電流偏差積算手段の演算動作を解除(無効)に
する。
【0052】本実施の形態2の動作は、図5のフローチ
ャートに示すように、ステップ111乃至113を除け
ば、上記実施の形態1と同様である。本実施の形態2で
は、ステップ103a乃至104bに続いて、ステップ
111において、電流制限設定解除手段14により電動
機1が所定時間以上停止しているか否か判定し、電動機
1が所定時間以上停止していれば、ステップ110で上
記実施の形態1のステップ110と同様の処理を行い、
また電動機1が所定時間以上停止していなければ、ステ
ップ112で第2モータ電流偏差演算手段11bの演算
動作を停止させてImx(n)をImxa(n)に更新
してから、ステップ105に進む。ステップ105乃至
109は、上記実施の形態1の図2や上記従来例の図7
と同様である。
【0053】また、ステップ111において、電動機1
が所定時間以上停止しているか否か判定する代わりに、
電動機1の通電電流が、制御回路で制御する最大値とな
る状態が所定時間以上継続したか否か判定し、この状態
が所定時間以上継続したとき、ステップ110へ進み、
そうでなければ、ステップ112へ進むようにしてもよ
い。
【0054】さらに、第2の制限条件に適応する部品の
グループの中で、例えばブラシのように、部品によって
は、加熱時の発熱量と放熱時の熱抵抗の違いで、部品の
温度上昇値が許容される連続電流が高い値でもよい場
合、この部品には余裕があるのに、他の部品で電流の復
帰が制限されて、有効に電流を上げられない欠点が上記
従来例では有ったが、第2の制御条件を、モータ電流が
所定値以下に低下した時に電流制限を解除することで、
有効に電流を復帰させることができる。
【0055】また、所定の電流値以上の条件で、第2の
制御条件の電流制限の制限及び復帰の電流の時間当たり
の変化率が、第1の制御条件の電流制限の制限及び復帰
の電流の時間当たりの変化率より大きいようにするこ
と、すなわち第2の制御条件の時定数が第1の制御条件
の時定数より短いようにすることにより、過剰な電流保
護に起因する操舵アシスト力の低下による操舵フィーリ
ングの悪化を防ぐことができる。
【0056】尚、第1、第2の制御パターンだけでは、
未だ不十分の場合には、必要に応じて、第3の制御パタ
ーン或いは更に多くの制御パターンを設けて、これらの
制御パターンにより求めた複数の制限値のうち最低の電
流値を選択して、電動機1へ通電する電流を制限しても
よいことは言うまでもない。
【0057】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、電動パワ
ーステアリング装置の保護装置は、操向ハンドルと操向
車輪とを連結するステアリング系に操舵補助力を発生す
る電動機を設け、該電動機に通電する電流を操舵情報に
応じて制御回路で制御して前記操向ハンドルの操舵を助
勢する電動パワーステアリング装置において、前記電動
機の通電電流の経時履歴に応じて第1及び第2の制御条
件で該通電電流の最大値を制限して、前記制御回路或い
は前記電動機の過熱を防止し、前記第1の制御条件は、
前記制御回路或いは前記電動機の長時間の熱時定数の部
品に対応して定められた第1の電流制限値を含み、前記
第2の制御条件は、前記制御回路或いは前記電動機の短
時間の熱時定数の部品に対応して定められた第2の電流
制限値を含み、前記第1及び第2の電流制限値の低い方
の電流値で、前記電動機へ通電する電流を制限して前記
制御回路或いは前記電動機の過熱を防止するようにした
ので、熱時定数の小さい部品と熱時定数の大きい部品と
を区別することにより、熱時定数の短い焼損の危険の高
い部品とそうでない部品の保護を両立させることができ
るとともに、モータ電流の復帰時間を早くして、過剰な
電流保護による操舵アシスト力の低下による操舵フィー
リングの悪化を防ぐことができる。また、前記制御回路
の制御情報或いは操舵情報に応じて電流制限を設定或い
は解除することにより、必要に応じて電流制限を行うこ
とができ、一層効率よく電流保護を行うことができる。
さらに、前記電動機が停止している状態が所定時間以上
継続した時に、電流制限を設定することにより、操舵に
より電動機の停止と回転が頻繁に繰り返されるような場
合には、電動機のブラシ等の短時間の熱時定数の部品に
対応して定められた電流制限パターンの設定を停止時に
設定し、回転時に解除しても、ブラシ等の熱時定数の部
品の過熱を保護することができるとともに、不必要は電
流保護を行わないことにより操舵アシスト力の低下を減
少させることができる。さらにまた、前記電動機の通電
電流が、前記制御回路で制御する最大値の状態が所定時
間以上継続した時に、電流制限を設定することにより、
ハンドルを最大回転角度まで切って、無意味に力を入れ
たような場合でも、これを検出して、短時間の熱時定数
の部品の保護を行うことができる。また、前記電動機が
回転したとき、或いはモータ電流が所定値以下に低下し
た時に、電流制限を解除することにより、制限されてい
たモータ電流を有効に復帰させることができる。さら
に、前記電動機の通電電流が所定の電流値以上で、且
つ、前記第2の制御条件の電流制限の設定及び復帰の切
替を行うための電流の時間当たりの変化率が、前記第1
の制御条件の電流制限の設定及び復帰の切替を行うため
の電流の時間当たりの変化率より大きいので、過剰な電
流保護を効率よく防止することができ、従って、操舵ア
シスト力の低下による操舵フィーリングの悪化を一層効
率よく防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る電動パワーステ
アリング装置の保護装置の構成を表すブロック図であ
る。
【図2】 実施の形態1の最大電流制限制御を表すフロ
ーチャートである。
【図3】 実施の形態1による最大電流制限制御を表す
グラフである。
【図4】 本発明の実施の形態2に係る電動パワーステ
アリング装置の保護装置の構成を表すブロック図であ
る。
【図5】 実施の形態2の動作を表すフローチャートで
ある。
【図6】 従来の電動パワーステアリング装置の保護装
置の構成を表すブロック図である。
【図7】 その従来例の最大電流制限制御を表すフロー
チャートである。
【図8】 その従来例の出力電流制御を表すフローチャ
ートである。
【図9】 その従来例のモータ電流を判定電流値以上に
固定した場合の最大指示電流の減少を表す制限電流特性
図である。
【図10】 その従来例のモータ電流を判定電流値以下
に固定した場合の最大指示電流の増加を表す制限電流特
性図である。
【符号の説明】
1 電動機、2 モータ電流検出手段、3 判定電流値
設定手段、6 最大電流決定手段、7 モータ電流指示
手段、8 モータ電流比較決定手段、9 モータ駆動手
段、11a 第1モータ電流偏差演算手段、11b 第
2モータ電流偏差演算手段、12a 第1モータ電流偏
差積算手段、12b 第2モータ電流偏差積算手段、1
3 最小値選択手段、14 電流制限設定解除手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田戸 昌弘 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 3D033 CA01 5H570 AA21 BB09 CC04 DD01 GG01 JJ03 LL02 MM02

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 操向ハンドルと操向車輪とを連結するス
    テアリング系に操舵補助力を発生する電動機を設け、該
    電動機に通電する電流を操舵情報に応じて制御回路で制
    御して前記操向ハンドルの操舵を助勢する電動パワース
    テアリング装置において、 前記電動機の通電電流の経時履歴に応じて第1及び第2
    の制御条件で該通電電流の最大値を制限して、前記制御
    回路或いは前記電動機の過熱を防止し、 前記第1の制御条件は、前記制御回路或いは前記電動機
    の長時間の熱時定数の部品に対応して定められた第1の
    電流制限値を含み、 前記第2の制御条件は、前記制御回路或いは前記電動機
    の短時間の熱時定数の部品に対応して定められた第2の
    電流制限値を含み、 前記第1及び第2の電流制限値の低い方の電流値で、前
    記電動機へ通電する電流を制限して前記制御回路或いは
    前記電動機の過熱を防止することを特徴とする電動パワ
    ーステアリング装置の保護装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の制御条件は、前記制御回路の
    制御情報或いは操舵情報に応じて電流制限を設定或いは
    解除することを含むことを特徴とする請求項1に記載の
    電動パワーステアリング装置の保護装置の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記第2の制御条件は、前記電動機が停
    止している状態が所定時間以上継続した時に、電流制限
    を設定することを含むことを特徴とする請求項2に記載
    の電動パワーステアリング装置の保護装置。
  4. 【請求項4】 前記第2の制御条件は、前記電動機の通
    電電流が、前記制御回路で制御する最大値の状態が所定
    時間以上継続した時に、電流制限を設定することを含む
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の電動パワース
    テアリング装置の保護装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の制御条件は、前記電動機が回
    転したとき、或いはモータ電流が所定値以下に低下した
    時に、電流制限を解除することを含むことを特徴とする
    請求項2乃至4の何れかに記載の電動パワーステアリン
    グ装置の保護装置。
  6. 【請求項6】 前記電動機の通電電流が所定の電流値以
    上で、且つ、前記第2の制御条件の電流制限の設定及び
    復帰の切替を行うための電流の時間当たりの変化率が、
    前記第1の制御条件の電流制限の設定及び復帰の切替を
    行うための電流の時間当たりの変化率より大きいことを
    特徴とする請求項1乃至5項の何れかに記載の電動パワ
    ーステアリング装置の保護装置。
  7. 【請求項7】 車両の操舵系に接続された電動機と、 前記電動機に供給するモータ電流値を指示するモータ電
    流指示手段と、 前記電動機に流れるモータ電流値を検出するモータ電流
    検出手段と、 前記電動機に供給するモータ電流値の大小判定の基準と
    なる判定電流値を設定する判定電流値設定手段と、 前記判定電流値設定手段により設定された判定電流値と
    前記モータ電流検出手段で検出されたモータ電流検出値
    との偏差を求めて、この偏差に、熱時定数が小さな部品
    用の重み付けをして第1の重み付け偏差を求める第1モ
    ータ電流偏差演算手段と、 前記第1モータ電流偏差演算手段で求めた第1の重み付
    け偏差に、前記電動機の絶対定格電流値に基づいて決定
    する所定の係数を乗じた値を積算する第1モータ電流偏
    差積算手段と、 前記判定電流値設定手段により設定された判定電流値と
    前記モータ電流検出手段で検出されたモータ電流検出値
    との偏差を求めて、この偏差に、熱時定数が大きな部品
    用の重み付けをして第2の重み付け偏差を求める第2モ
    ータ電流偏差演算手段と、 前記第2モータ電流偏差演算手段で求めた第2の重み付
    け偏差に、前記電動機の絶対定格電流値に基づいて決定
    する所定の係数を乗じた値を積算する第2モータ電流偏
    差積算手段と、 前記第1及び第2モータ電流偏差積算手段で求めた積算
    値の小さい方を選択する最小値選択手段と、 前記最小値選択手段の出力に基づいて前記電動機に供給
    する最大電流制限値を決定する最大電流決定手段と、 前記最大電流決定手段で決定された最大電流制限値と前
    記モータ電流指示手段で指示されたモータ電流指示値と
    によりモータ電流供給値を決定するモータ電流比較決定
    手段と、 前記モータ電流比較決定手段で決定されたモータ電流供
    給値に基づくモータ電流を前記電動機に供給するモータ
    駆動手段と、 を備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置
    の保護装置。
  8. 【請求項8】 前記制御回路の制御情報或いは操舵情報
    に応じて電流制限を設定或いは解除する電流制限設定解
    除手段を更に備えることを特徴とする請求項7に記載の
    電動パワーステアリング装置の保護装置。
  9. 【請求項9】 前記電流制限設定解除手段は、前記電動
    機が停止している状態が所定時間以上継続した時に、電
    流制限を設定することを特徴とする請求項8に記載の電
    動パワーステアリング装置の保護装置。
  10. 【請求項10】 前記電流制限設定解除手段は、前記電
    動機の通電電流が、前記最大電流決定手段で決定された
    最大値の状態が所定時間以上継続した時に、電流制限を
    設定することを特徴とする請求項8又は9に記載の電動
    パワーステアリング装置の保護装置。
  11. 【請求項11】 前記電流制限設定解除手段は、前記電
    動機が回転した時、或いはモータ電流が所定値以下に低
    下した時に、電流制限を解除することを特徴とする請求
    項8乃至10の何れかに記載の電動パワーステアリング
    装置の保護装置。
  12. 【請求項12】 前記電流制限設定解除手段は、前記電
    動機の通電電流が所定の電流値以上で、且つ、前記第2
    モータ電流偏差演算手段に対する電流制限の設定及び復
    帰の切替を行うためのモータ電流の時間当たりの変化率
    が、前記モータ電流偏差演算手段の電流制限の設定及び
    復帰の切替を行うためのモータ電流の時間当たりの変化
    率より大きいことを特徴とする請求項8乃至11項の何
    れかに記載の電動パワーステアリング装置の保護装置。
JP2000261416A 2000-08-30 2000-08-30 電動パワーステアリング装置の保護装置 Expired - Lifetime JP3605349B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000261416A JP3605349B2 (ja) 2000-08-30 2000-08-30 電動パワーステアリング装置の保護装置
DE10115480A DE10115480B4 (de) 2000-08-30 2001-03-29 Schutzgerät für elektrische Lenkservoeinrichtung

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000261416A JP3605349B2 (ja) 2000-08-30 2000-08-30 電動パワーステアリング装置の保護装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002078379A true JP2002078379A (ja) 2002-03-15
JP3605349B2 JP3605349B2 (ja) 2004-12-22

Family

ID=18749258

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000261416A Expired - Lifetime JP3605349B2 (ja) 2000-08-30 2000-08-30 電動パワーステアリング装置の保護装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP3605349B2 (ja)
DE (1) DE10115480B4 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005124387A (ja) * 2003-09-26 2005-05-12 Fuji Electric Systems Co Ltd 同期電動機駆動装置の制御方法
KR100563727B1 (ko) 2004-06-02 2006-03-28 미츠비시덴키 가부시키가이샤 전동 파워 스티어링 장치
US7322438B2 (en) 2003-09-29 2008-01-29 Denso Corporation Control apparatus for an electrically driven power steering
JP2010233304A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Mitsubishi Electric Corp 直流電動機駆動用のインバータ制御装置
JP2014091373A (ja) * 2012-11-01 2014-05-19 Mitsubishi Electric Corp 電動パワーステアリング制御装置および電動パワーステアリング制御方法
JP2018176778A (ja) * 2017-04-03 2018-11-15 株式会社ジェイテクト 操舵制御装置
CN113765465A (zh) * 2021-07-27 2021-12-07 岚图汽车科技有限公司 一种转向电机热保护控制方法及装置

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102005045715B4 (de) * 2005-09-24 2016-03-17 Robert Bosch Automotive Steering Gmbh Verfahren zur Begrenzung der Temperatur einer Endstufe eines Elektromotors
JP5575205B2 (ja) * 2012-11-01 2014-08-20 三菱電機株式会社 電動パワーステアリング制御装置および電動パワーステアリング制御方法
CA3035307C (en) 2016-09-02 2024-04-02 Kongsberg Inc. Techniques for limiting electrical current provided to a motor in an electric power steering system
WO2023073792A1 (ja) 2021-10-26 2023-05-04 三菱電機株式会社 モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5980188A (ja) * 1982-10-27 1984-05-09 Toshiba Corp 過負荷防止装置
JPS61132086A (ja) * 1984-11-30 1986-06-19 Yokogawa Electric Corp サ−ボモ−タの保護回路
KR930011196B1 (ko) * 1988-11-16 1993-11-25 롬 가부시끼가이샤 모터 구동회로
JPH03226283A (ja) * 1990-01-31 1991-10-07 Nippondenso Co Ltd サーボアンプの保護方法
JP3041165B2 (ja) * 1993-07-02 2000-05-15 三菱電機株式会社 電動機保護装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005124387A (ja) * 2003-09-26 2005-05-12 Fuji Electric Systems Co Ltd 同期電動機駆動装置の制御方法
US7322438B2 (en) 2003-09-29 2008-01-29 Denso Corporation Control apparatus for an electrically driven power steering
KR100563727B1 (ko) 2004-06-02 2006-03-28 미츠비시덴키 가부시키가이샤 전동 파워 스티어링 장치
JP2010233304A (ja) * 2009-03-26 2010-10-14 Mitsubishi Electric Corp 直流電動機駆動用のインバータ制御装置
JP2014091373A (ja) * 2012-11-01 2014-05-19 Mitsubishi Electric Corp 電動パワーステアリング制御装置および電動パワーステアリング制御方法
JP2018176778A (ja) * 2017-04-03 2018-11-15 株式会社ジェイテクト 操舵制御装置
CN113765465A (zh) * 2021-07-27 2021-12-07 岚图汽车科技有限公司 一种转向电机热保护控制方法及装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3605349B2 (ja) 2004-12-22
DE10115480A1 (de) 2002-03-28
DE10115480B4 (de) 2005-08-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3572038B2 (ja) ステアリング制御装置
JP3953660B2 (ja) 二輪自動車の後進制御装置
JP5050520B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP3465569B2 (ja) 電気自動車の過負荷防止装置
JP5609987B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2002078379A (ja) 電動パワーステアリング装置の保護装置
JP2007300749A (ja) モータ制御装置
EP0423737A1 (en) Power steering apparatus with electric motor
WO2018142952A1 (ja) モータ制御装置
JPH1120718A (ja) 電気式パワーステアリング制御装置及びそのモータ電流制御方法
JP4189664B2 (ja) 電動パワーステアリング制御装置
JP3601967B2 (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
JP4513367B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2006044437A (ja) 電動パワーステアリング装置
JPH08133107A (ja) 電動パワーステアリング用コントロールユニットとそれを用いた電動パワーステアリング装置
JP3938472B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2008006997A (ja) 電動パワーステアリング装置の制御方法及び装置
JP3662790B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP4356295B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5134042B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2000072006A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2001191933A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2009051255A (ja) 電動パワーステアリング装置の制御装置
KR101348569B1 (ko) 전동 파워스티어링 장치 및 그의 과열방지방법
JP3163920B2 (ja) 電動パワーステアリング装置とそれに用いられるコントロールユニット

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040706

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040928

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20041001

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3605349

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071008

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081008

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091008

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091008

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101008

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111008

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121008

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131008

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term