JP3041165B2 - 電動機保護装置 - Google Patents

電動機保護装置

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JP3041165B2
JP3041165B2 JP5190776A JP19077693A JP3041165B2 JP 3041165 B2 JP3041165 B2 JP 3041165B2 JP 5190776 A JP5190776 A JP 5190776A JP 19077693 A JP19077693 A JP 19077693A JP 3041165 B2 JP3041165 B2 JP 3041165B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は電動機に流れる電流を
制限して電動機を駆動する電動機保護装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、電動機保護装置として、例えば特
開平1−186468号公報に示されているように、電
動機に供給するモータ電流の平均値に応じて電動機に流
す最大電流を制限するようにしたものが知られている。
これは、電動機に所定時間連続して電流が流れると、モ
ータ電流の平均値の大きさに応じて最大電流を制限する
ものである。具体的には、モータ電流を例えば1回/1
〜100msecという期間で定期的に検出し、例えば
30sec〜3minという所定時間ごとにモータ電流
の平均値を演算する。この演算した平均値が例えば電動
機に供給する最大モータ電流指示値の60〜80%以上
というように大きい場合、電動機に供給する最大モータ
電流指示値を例えば5〜10%という所定値だけ減少さ
せ、次サイクルで演算したモータ電流の平均値も引き続
き大きければ最大モータ電流指示値をさらに所定値だけ
減少させる制御を繰り返し、電動機にモータ電流を連続
して流し続けても、モータや制御装置のモータ出力回路
にあるパワー素子などが熱破壊に至らない例えばモータ
最大指示電流の50%以下というモータ電流値を保持す
る。逆に、上記演算したモータ電流の平均値が例えば最
大モータ電流指示値の40%以下というように小さい場
合、最大モータ電流指示値を上記所定値だけ増加させ、
次のサイクルで演算したモータ電流の平均値も小さけれ
ば最大モータ電流指示値をさらに所定値だけ増加させる
制御を繰り返し、最初の最大モータ電流指示値まで増加
させて保持する。そして、演算したモータ電流の平均値
が中ぐらいの場合、1つ前のサイクルのモータ電流の平
均値から設定された最大モータ電流指示を維持する制御
となっている。
【0003】また、上記とは別に、電動機の温度はモー
タ電流を2乗した値とモータ抵抗値との積に比例するの
で、電動機の温度をモータ電流値とモータ抵抗値とから
推定し、この推定温度に応じて最大モータ電流指示値を
制御するようにした電動機保護装置も知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来におけるモー
タ電流の平均値によって最大モータ電流指示値を制限す
る前者の電動機保護装置は、図9および図10に示すよ
うに、最大モータ電流指示値の変化が階段状となるの
で、モータ電流が最大モータ電流指示値を増減を減少さ
せる範囲内にあれば、モータ電流値に無関係に、最大モ
ータ電流指示値が所定値だけ増減し、モータ電流の平均
値によってモータを駆動できる時間が異なるにも拘ら
ず、最大モータ電流指示値を減少させる速度が均一であ
り、モータを効率よく駆動できない。
【0005】また、上記従来の電動機の推定温度によっ
て最大モータ電流指示値を制限する後者の電動機保護装
置は、最大モータ電流指示値がモータ電流値を2乗した
値に応じて制限されるので、モータ電流値が大きくなる
ほど最大モータ電流指示値を制限する速度が急激に変化
するので、これを例えば電動パワーステアリングシステ
ムのようなフィーリングに関連した制御を行うものに使
用した場合に、最大モータ電流指示値を制限する速度が
あまりにも速くなりすぎ、操作フィーリングの違和感と
して表れる問題を内在する。
【0006】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたものであって、電動機を効率良く駆動する
電動機保護装置を得ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載した第1
の発明における電動機保護装置は、電動機と、この電動
機に供給するモータ電流を指示するモータ電流指示手段
と、上記電動機に流れるモータ電流を検出するモータ電
流検出手段と、判定電流値を設定する判定電流値設定手
段と、この判定電流値設定手段の出力側と上記モータ電
流検出手段の出力側とに接続したモータ電流偏差演算手
段と、このモータ電流偏差演算手段に接続したモータ電
流偏差積算手段と、このモータ電流偏差積算手段の出力
側に接続した最大電流決定手段と、この最大電流決定手
段の出力側と上記モータ電流指示手段の出力側とに接続
したモータ電流比較決定手段と、このモータ電流比較決
定手段の出力側に接続され上記電動機に駆動するための
電流を供給するモータ駆動手段とを備えたものである。
【0008】請求項2に記載した第2の発明における電
動機保護装置は、電動機と、この電動機に供給するモー
タ電流を指示するモータ電流指示手段と、判定電流値を
設定する判定電流値設定手段と、この判定電流値設定手
段の出力側と上記モータ電流指示手段の出力側とに接続
したモータ電流偏差演算手段と、このモータ電流偏差積
算手段の出力側に接続したモータ電流偏差積算手段と、
このモータ電流偏差積算手段の出力側に接続した最大電
流決定手段と、この最大電流決定手段の出力側と上記モ
ータ電流指示手段の出力側とに接続したモータ電流比較
決定手段と、このモータ電流比較決定手段の出力側に接
続され上記電動機に駆動するための電流を供給するモー
タ駆動手段とを備えたものである。
【0009】請求項3に記載した第3の発明における電
動機保護装置は、上記判定電流値設定手段に設定する判
定電流値にヒステリシスを設けたものである。
【0010】
【作用】第1の発明における電動機保護装置は、電動機
に供給するモータ電流値の大小判定の基準となる判定電
流値を判定電流値設定手段に設定し、モータ電流指示手
段が電動機に供給するモータ電流値を指示し、モータ電
流検出手段が電動機に流れるモータ電流値を検出する
と、モータ電流偏差演算手段が判定電流値とモータ電流
検出値との偏差を求め、モータ電流偏差積算手段がモー
タ電流偏差演算手段で求めた偏差に上記電動機の絶対定
格電流値にもとづいて決定する所定の係数を乗じた値を
積算し、最大電流決定手段がモータ電流偏差積算手段で
求めた積算値に応じて上記電動機に供給する最大電流制
限値を決定し、モータ電流比較決定手段が最大電流制限
値とモータ電流指示値とによりモータ電流供給値を決定
し、モータ駆動手段がモータ電流供給値にもとづくモー
タ電流を上記電動機に供給する。
【0011】第2の発明における電動機保護装置は、電
動機に供給するモータ電流値の大小判定の基準となる判
定電流値を判定電流値設定手段に設定し、モータ電流指
示手段が電動機に供給するモータ電流値を指示すると、
モータ電流偏差演算手段が判定電流値とモータ電流指示
値との偏差を求め、モータ電流偏差積算手段がモータ電
流偏差演算手段で求めた偏差に上記電動機の絶対定格電
流値にもとづいて決定する所定の係数を乗じた値を積算
し、最大電流決定手段がモータ電流偏差積算手段で求め
た積算値に応じて上記電動機に供給する最大電流制限値
を決定し、モータ電流比較決定手段が最大電流制限値と
モータ電流指示値とによりモータ電流供給値を決定し、
モータ駆動手段がモータ電流供給値にもとづくモータ電
流を上記電動機に供給する。
【0012】第3の発明における電動機保護装置は、モ
ータ電流偏差演算手段が判定電流値とモータ電流指示値
との偏差を求め場合に、モータ電流の変化が増加中は第
1判定電流値と使用し、モータ電流の変化が減少中は第
2判定値を使用する。
【0013】
【実施例】この発明の各実施例を図1乃至図8を用いて
説明する。
【0014】実施例1 図1はこの発明に係る実施例1の電動機保護装置を示す
構成図である。同図において、1は制御対象である電動
機であって、これは例えば自動車の電動パワーステアリ
ング装置などの駆動源を構成する電流サーボモータなど
である。2はモータ電流検出手段であって、これは電動
機1に流れるモータ電流値Imを検出する。3は判定電
流値設定手段であって、これは電動機1の絶対定格値に
よって決定される判定電流値Ihを設定する。4はモー
タ電流偏差演算手段であって、これはモータ電流検出手
段2の出力としてのモータ電流検出値Imと判定電流値
設定手段3の出力としての判定電流値Ihとを受け取
り、モータ電流検出値Imと判定電流値Ihとの偏差を
求め、この偏差に電動機1の絶対定格値より決定された
所定の定数Kを乗じて重み付けされた偏差(以下、上記
偏差と区別するために、重み付き偏差と称する)を演算
する。この定数Kは、モータ電流検出値Imが判定電流
値Ih以上の場合にK1とし、モータ電流検出値Imが
判定電流値Ih未満の場合にK2とすることにより、後
述する最大電流制限値Imx(n)の増減パターンを電
動機1の特性あるいは電動機1の駆動方法に応じて設定
可能となる。5はモータ電流偏差積算手段であって、こ
れは電流偏差演算手段4の出力としての重み付き偏差を
受け取って積算する。6は最大電流決定手段であって、
これはモータ電流偏差積算手段5の出力としての重み付
き偏差の積算値を受け取り、この重み付き偏差の積算値
に応じて最大電流制限値Imx(n)を決定する。7は
モータ電流指示手段であって、これは例えば自動車の電
動パワーステアリング装置では電動機1に流すべきモー
タ電流指示値Iobjとして操舵トルクに応じて決定さ
れるモータ電流指示値Iobjを指示する。8はモータ
電流比較決定手段であって、これは最大電流決定手段6
の出力としての最大電流制限値Imx(n)とモータ電
流指示手段7の出力としてのモータ電流指示値Iobj
とを受け取り、このモータ電流指示値Iobjと最大電
流制限値Imx(n)を比較し、モータ電流指示値Io
bjが最大電流制限値Imx(n)よりも小さければ、
電動機1に供給するモータ電流値をモータ電流指示値I
objに決定し、また、モータ電流指示値Iobjが最
大電流制限値Imx(n)よりも大きければ、電動機1
に供給するモータ電流値を最大電流制限値Imx(n)
に決定する。9はモータ駆動手段であって、これはモー
タ電流比較決定手段8の出力としてのモータ電流値を受
け取り、このモータ電流値に応じた電流を電動機1に供
給して電動機1を駆動する。
【0015】一方、上記モータ電流偏差演算手段4とモ
ータ電流偏差積算手段5と最大電流決定手段6とモータ
電流指示手段7およびモータ電流比較決定手段8は図1
に一点鎖線で囲むようにマイクロプロセッサにて構成さ
れ、判定電流値設定手段3はメモリに電動機1の絶対定
格値によって決定した判定電流値Ihを記憶することに
よって構成され、モータ駆動手段9は上記マイクロプロ
セッサに接続された入出力インターフェースの出力ポー
トと電動機1の入力端とに接続したモータドライブ回路
にて構成され、モータ電流検出手段2は上記モータドラ
イブ回路から電動機1に供給される電力系統を流れる電
流を検出する電流センサにて構成され、この電流センサ
の出力端が上記入出力インターフェースの入力ポートに
接続されている。
【0016】次に、実施例1の電動機保護装置の動作を
図2と図3のフローチャートを用いて説明する。図2に
示す最大電流制限制御が始まると、ステップ101でモ
ータ電流検出値Imを読み込み、ステップ102でモー
タ電流検出値Imと判定電流値Ihとを比較し、モータ
電流検出値Imが大きいかまたは等しいときステップ1
03へ進み、モータ電流検出値Imが小さいときステッ
プ104に進む。ステップ103ではモータ電流検出値
Imと判定電流値Ihとの差を求め、その差に電動機1
の絶対定格値より決定された所定の係数K1を乗じた結
果を前回の最大電流制限値Imx(n−1)から減じる
(Imx(n)=Imx(n−1)−(Im−Ih)×
K1)。ステップ104では、モータ電流検出値Imと
判定電流値Ihとの差を求め、その差に電動機1の絶対
定格値より決定された所定の係数K2を乗じた結果を前
回の最大電流制限値Imx(n−1)から減じる(Im
x(n)=Imx(n−1)−(Im−Ih)×K
2)。ただし、モータ電流検出値Imと判定電流値Ih
を比較すると、判定電流値Ihの方が大きいので、差
(Im−Ih)は負の数となる。つまり、上式は、Im
x(n)=Imx(n−1)+(Ih−Im)×K2と
置き換えられる。上記最大電流制限値Imx(n)はメ
モリに記憶されていてこの図2に示す処理を繰り返すご
とに更新されるので、n−1回目の処理で求めた最大電
流制限値Imx(n)が最大電流制限値Imx(n−
1)となる。
【0017】ステップ105ではステップ103あるい
はステップ104で計算した最大電流制限値Imx
(n)の上限を制限するために、最大電流制限値Imx
(n)と上限値IHLIMとを比較し、最大電流制限値
Imx(n)が上限値IHLIMよりも大きいかまたは
等しいときステップ106で最大電流制限値Imx
(n)を上限値IHLIMに書き換えてステップ107
に進む。ステップ107では、ステップ104で計算し
た最大電流制限値Imx(n)の下限を制限するため
に、ステップ103またはステップ105で計算した最
大電流制限値Imx(n)またはステップ106で書き
換えた最大電流制限値Imx(n)=上限値IHLIM
を下限値ILLIMと比較し、最大電流制限値Imx
(n)がILLIMよりも小さいかまたは等しいときス
テップ108で電流値制限データLIMTに下限値IL
LIMをセットし、最大電流制限値Imx(n)がIL
LIMよりも大きいとき109で電流値制限データLI
MTに電流制限値Imx(n)をセットする。上記ステ
ップ103の計算式において、モータ電流検出値Imを
最大電流に固定すると、Im,Ih,Kがそれぞれ固定
値となり、最大電流制限値Imx(n)の減少率は一定
となる。そこで、最大電流制限値Imx(n)がモータ
制御電流最大値MAX以下になるまでの時間(最大電流
を通電できる時間)を最大通電可能時間の例えば30%
となように上限値IHLIMを設定する。また、下限値
ILLIMは電動機1の連続通電可能電流に設定する。
【0018】要するに、上記ステップ105〜109の
処理を行うことによって、ステップ103,104のい
ずれかで求めた最大電流制限値Imx(n)が上限値I
HLIMから下限値ILLIMまでの間に存在するとき
は、ステップ103,104のいずれかで求めた最大電
流制限値Imx(n)を電流制限値データLIMTとし
てメモリに記憶する。これとは異なり、ステップステッ
プ103,104のいずれかで求めた最大電流制限値I
mx(n)が上限値IHLIM以上のときは、その上限
値IHLIMを電流制限値データLIMTとしてメモリ
に記憶する。逆に、ステップステップ103,104の
いずれかで求めた最大電流制限値Imx(n)が下限値
ILLIM以下のときは、その下限値ILLIMを電流
制限値データLIMTとしてメモリに記憶する。結果と
して、ステップ105,106の処理よって最大電流通
電可能時間の制限を行うことができ、ステップ107〜
109の処理によって電動機1への連続通電可能電流を
最大電流制限値Imx(n)の下限に制限し、電流電動
機1を効率よく制御することができる。
【0019】次に図3に示す出力電流制限制御が始まる
と、ステップ201でモータ電流指示値Iobjが読み
込まれ、このモータ電流指示値Iobjがこのモータ電
流指示値Iobjの上限としてのモータ制御電流最大値
MAX以上かをステップ202で判定し、モータ電流指
示値Iobjがモータ制御電流最大値MAX以上のとき
モータ電流指示値Iobjをモータ制御電流最大値MA
Xで制限するステップ203に進む。さらに、ステップ
204ではモータ電流指示値Iobjが電流制限データ
LIMT以上かを判定し、モータ電流指示値Iobjが
電流制限データLIMT以上のときモータ電流指示値I
objを電流制限データLIMTで制限するステップ2
05に進む。
【0020】ここで、上記電動機1の出力軸が回転しな
いように固定し、電動機1に常時最大電流を通電した場
合、最大電流の通電と無通電とを交互に繰り返した場
合、電流をサイン波にした場合において、電動機1の発
熱状態(温度変化)を測定した。この測定結果を図4お
よび図5に示す。
【0021】図4は電動機1に常時最大の電流Iaを通
電した場合と、電動機1に判定電流値Ih以上で最大電
流値未満のある値に固定した電流Ibを通電した場合と
における電流制限データLIMTを作図したものであっ
て、同図において、最大電流制限値Imx(n)が上限
値IHLIMに設定されると下限値ILLIMまで徐々
に減少して保持されることがわかる。
【0022】図5は電動機1に判定電流値Ih以下で下
限値ILLIM以上の値に固定した電流Ic,Id(I
c<Id)を通電した場合における電流制限データLI
MTを作図したものであって、同図において、モータ電
流が所定時間以上流れ最大電流制限値Imx(n)が下
限値ILLIM値に設定されると上限値IHLIMまで
徐々に増加して保持されることがわかる。
【0023】これら図4および図5を考察すると、最大
のモータ電流指示値Iobjが所定の値で制限されるま
での時間は電動機1に大きな電流が流れる程短くなる。
つまり、モータ電流値に応じて、最大のモータ電流指示
値Iobjが所定値に制限されるまでの時間は変化す
る。よって、電動パワーステアリング装置の場合におい
て、係数Kを操作することによって最大のモータ電流指
示値Iobjの制限によるモータ電流の変化を滑らかに
することができ、モータ電流の変化による操舵アシスト
トルクの変化が滑らかとなり、操作フィーリングの違和
感を抑えられる。
【0024】実施例2 図6はこの発明の実施例2としての電動機保護装置を示
す構成図である。同図において、上記実施例1からモー
タ電流検出手段を削除し、モータ電流指示手段7のモー
タ電流指示値Iobjをモータ電流偏差演算手段4とモ
ータ電流比較決定手段8とに出力し、モータ電流偏差演
算手段4がモータ電流指示値Iobjと判定電流値Ih
との差を計算する構成としたことによって、構造が簡単
となる。なお、この実施例2の処理は、実施例1におけ
る図2中のモータ電流検出値Imをモータ電流指示値I
objと読み代えることで同じである。
【0025】実施例3 図7はこの発明の実施例3としての電動機保護装置を示
す構成図である。同図において、上記実施例1の判定電
流値にヒステリシスを設けるために、実施例1の判定電
流値設定手段3に代えて、第1判定電流値Ih1を設定
する第1判定電流値設定手段10と、第1判定電流値I
h1より高い値としての第2判定電流値Ih2を設定す
る第2判定電流値設定手段11とを設け、実施例1のモ
ータ電流偏差演算手段4に代えて、第1モータ電流偏差
演算手段13と第2モータ偏差演算手段14とを設け、
第1モータ電流演算手段13が第1判定電流値設定手段
10からの第1判定電流値Ih1とモータ電流検出手段
2からのモータ電流検出値Imとを受け取り、モータ電
流検出値Imと判定電流値Ih1との偏差を求め、この
偏差に電動機1の絶対定格値より決定された所定の定数
Kを乗じて重み付けされた重み付き偏差を演算し、この
重み付け偏差をモータ電流偏差積算手段5に出力し、第
2モータ電流演算手段14が第2判定電流値設定手段1
1からの第2判定電流値Ih2とモータ電流検出手段2
からのモータ電流検出値Imとを受け取り、モータ電流
検出値Imと第2判定電流値Ih2との偏差を求め、こ
の偏差に電動機1の絶対定格値より決定された所定の定
数Kを乗じて重み付けされた重み付き偏差を演算し、こ
の重み付け偏差をモータ電流偏差積算手段5に出力する
構成とした。
【0026】したがって、この実施例3の最大電流制限
制御を図8に示すフローチャートを用いて説明すると、
ステップ301でモータ電流検出値Imを読み込み、ス
テップ302でモータ電流検出値Imと第1判定電流値
Ih1とを比較し、モータ電流検出値Imが大きいかま
たは等しいときステップ304へ進み、モータ電流検出
値Imが小さいときステップ303に進む。ステップ3
03ではモータ電流検出値Imを第2判定電流値Ih2
を比較し、モータ電流検出値Imが小さいときときステ
ップ305へ進み、モータ電流検出値Imが大きいとき
ステップ306に進む。すなわち、ステップ302,3
03の判定によって、モータ電流検出値Imの変化が増
加中は第2判定電流値Ih2を使用し、モータ電流検出
値Imが第2判定電流値Ih2を越えた後におけるモー
タ電流検出値Imの変化が減少中は第1判定電流値Ih
1を使う。ステップ304ではモータ電流検出値Imと
第1判定電流値Ih1との差を求め、その差に電動機1
の絶対定格値より決定された所定の係数K1を乗じた結
果を前回の最大電流制限値Imx(n−1)から減じる
(Imx(n)=Imx(n−1)−(Im−Ih1)
×K1)。ステップ305では、モータ電流検出値Im
と第2判定電流値Ih2との差を求め、その差に電動機
1の絶対定格値より決定された所定の係数K2を乗じた
結果を前回の最大電流制限値Imx(n−1)から減じ
る(Imx(n)=Imx(n−1)−(Im−Ih
2)×K2)。ただし、モータ電流検出値Imと第2判
定電流値Ihを比較すると、第2判定電流値Ih2の方
が大きいので、差(Im−Ih2)は負の数となる。つ
まり、上式は、Imx(n)=Imx(n−1)+(I
h2−Im)×K2と置き換えられる。ステップ306
では最大電流制限値Imx(n)を前回の最大電流制限
値Imx(n−1)に置き換える。上記最大電流制限値
Imx(n)はメモリに記憶されていてこの図2に示す
処理を繰り返すごとに更新されるので、n−1回目の処
理で求めた最大電流制限値Imx(n)が最大電流制限
値Imx(n−1)となる。
【0027】ステップ307ではステップ304〜30
6で計算した最大電流制限値Imx(n)の上限を制限
するために、最大電流制限値Imx(n)と上限値IH
LIMとを比較し、最大電流制限値Imx(n)が上限
値IHLIMよりも大きいかまたは等しいときステップ
308で最大電流制限値Imx(n)を上限値IHLI
Mに書き換えてステップ309に進む。ステップ309
では、ステップ304〜306で計算した最大電流制限
値Imx(n)の下限を制限するために、ステップ30
4〜306で計算した最大電流制限値Imx(n)また
はステップ308で買い替えた最大電流制限値Imx
(n)=上限値IHLIMを下限値ILLIMと比較
し、最大電流制限値Imx(n)がILLIMよりも小
さいかまたは等しいときステップ310で電流値制限デ
ータLIMTに下限値ILLIMをセットし、最大電流
制限値Imx(n)がILLIMよりも大きいときステ
ップ311で電流値制限データLIMTに電流制限値I
mx(n)をセットする。よって、電動機1に流れるモ
ータ電流が上記実施例1における判定電流値付近のとき
の最大電流制限値Imx(n)のハンチングを抑えるこ
とができる。
【0028】なお、この実施例3においても、実施例2
と同様にモータ電流検出値Imをモータ電流指示値Io
bjに読み替えることによってモータ電流検出手段2を
省くことができる。
【0029】
【発明の効果】以上のようにこの第1の発明によれば、
電動機に流れる電流値に応じて最大電流が制限される時
間を変える構成としたので、モータを効率よく駆動で
き、モータの焼損や制御装置のモータ出力回路部にある
パワー素子などの熱破壊を防止でき、しかも、電動機の
絶対定格電流値にもとづき決定する所定の係数を操作す
ることによって最大電流の制限を滑らかに行る効果があ
る。特に、電動パワステアリング装置のようなフィーリ
ングに関連した制御を行う場合には、最大電流を制限す
る際のフィーリングの違和感を抑えることができる。
【0030】第2の発明によれば、モータ電流指示値と
判定電流値との偏差を使用して電動機に流れる電流値に
応じて最大電流が制限される時間を変える構成としたの
で、モータ電流検出手段を省略した簡単な構造でありな
がら、外乱などのノイズの影響を受けにくい安定した性
能を発揮できる効果がある。特に、電動パワステアリン
グ装置のようなフィーリングに関連した制御を行う場合
には、最大電流を制限する際のフィーリングの違和感を
抑えることができる。
【0031】第3の発明によれば、判定電流値にヒステ
リシスを設けたので、電動機に流れる電流が判定電流値
付近のときのモータ電流のハンチングを抑えることがで
きる効果がある。特に、電動パワステアリング装置のよ
うなフィーリングに関連した制御を行う場合には、最大
電流を制限する際のフィーリングの違和感を抑えること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る実施例1の電動機保護装置を示
す構成図である。
【図2】実施例1の最大電流制限制御を示すフローチャ
ートである。
【図3】実施例1の出力電流制限制御を示すフローチャ
ートである。
【図4】実施例1のモータ電流を判定電流値以上に固定
した場合の最大指示電流の減少を示した制限電流特性図
である。
【図5】実施例1のモータ電流を判定電流値以下に固定
した場合の最大指示電流の増加を示した制限電流特性図
である。
【図6】この発明に係る実施例2の電動機保護装置を示
す構成図である。
【図7】この発明に係る実施例3の電動機保護装置を示
す構成図である。
【図8】実施例3の最大電流制限制御を示すフローチャ
ートである。
【図9】従来の作用を説明する図である。
【図10】従来の作用を説明する図である。
【符号の説明】
1 モータ 2 モータ電流検出手段 3 判定電流値設定手段 4 モータ電流偏差演算手段 5 モータ電流偏差積算手段 6 最大電流決定手段 7 モータ電流指示手段 8 モータ電流比較決定手段 9 モータ駆動手段
フロントページの続き (72)発明者 和田 俊一 姫路市千代田町840番地 三菱電機株式 会社 姫路制作所内 (56)参考文献 特開 昭63−181691(JP,A) 特開 昭63−263167(JP,A) 特開 平1−174290(JP,A) 特開 平1−186468(JP,A) 特開 平1−197169(JP,A) 特開 平1−223069(JP,A) 特開 平2−37073(JP,A) 特開 平2−37074(JP,A) 特開 平4−12694(JP,A) 特開 平4−71379(JP,A) 特開 平4−322122(JP,A) 特開 平5−254454(JP,A) 実開 昭61−165270(JP,U) 実開 平6−42534(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 7/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動機と、この電動機に供給するモータ
    電流値を指示するモータ電流指示手段と、上記電動機に
    流れるモータ電流値を検出するモータ電流検出手段と、
    上記電動機に供給するモータ電流値の大小判定の基準と
    なる判定電流値を設定する判定電流値設定手段と、この
    判定電流値設定手段に設定された判定電流値と上記モー
    タ電流検出手段で検出されたモータ電流検出値との偏差
    を求めるモータ電流偏差演算手段と、このモータ電流偏
    差演算手段で求めた偏差に上記電動機の絶対定格電流値
    にもとづいて決定する所定の係数を乗じた値を積算する
    モータ電流偏差積算手段と、このモータ電流偏差積算手
    段で求めた積算値に応じて上記電動機に供給する最大電
    流制限値を決定する最大電流決定手段と、この最大電流
    決定手段で決定された最大電流制限値と上記モータ電流
    指示手段で指示されたモータ電流指示値とを比較しモー
    タ電流指示値が最大電流制限値よりも小さければモータ
    電流供給値をモータ電流指示値に決定しモータ電流指示
    値が最大電流制限値よりも大きければモータ電流供給値
    最大電流制限値に決定するモータ電流比較決定手段
    と、このモータ電流比較決定手段で決定されたモータ電
    流供給値にもとづくモータ電流を上記電動機に供給する
    モータ駆動手段とを備えたことを特徴とする電動機保護
    装置。
  2. 【請求項2】 電動機と、この電動機に供給するモータ
    電流値を指示するモータ電流指示手段と、上記電動機に
    供給するモータ電流値の大小判定の基準となる判定電流
    値を設定する判定電流値設定手段と、この判定電流値設
    定手段に設定された判定電流値と上記モータ電流指示手
    段で指示されたモータ電流指示値との偏差を求めるモー
    タ電流偏差演算手段と、このモータ電流偏差演算手段で
    求めた偏差に上記電動機の絶対定格電流値にもとづいて
    決定する所定の係数を乗じた値を積算するモータ電流偏
    差積算手段と、このモータ電流偏差積算手段で求めた積
    算値に応じて上記電動機に供給する最大電流制限値を決
    定する最大電流決定手段と、この最大電流決定手段で決
    定された最大電流制限値と上記モータ電流指示手段で指
    示されたモータ電流指示値とを比較しモータ電流指示値
    が最大電流制限値よりも小さければモータ電流供給値を
    モータ電流指示値に決定しモータ電流指示値が最大電流
    制限値よりも大きければモータ電流供給値を最大電流制
    限値に決定するモータ電流比較決定手段と、このモータ
    電流比較決定手段で決定されたモータ電流供給値にもと
    づくモータ電流を上記電動機に供給するモータ駆動手段
    とを備えたことを特徴とする電動機保護装置。
  3. 【請求項3】 上記判定電流値が第1判定電流値と第1
    判定電流値より高い第2判定電流値とよりなり、モータ
    電流検出値の変化が増加中はモータ電流偏差演算手段が
    第2判定電流値を使用し、モータ電流検出値が第2判定
    電流値を越えた後におけるモータ電流検出値の変化が減
    少中はモータ電流偏差演算手段が第1判定電流値を使用
    ることを特徴とする請求項第1項または請求項第2項
    記載の電動機保護装置。
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