JP4924066B2 - モータ制御装置、及びモータ制御方法 - Google Patents

モータ制御装置、及びモータ制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、モータの出力を制御するモータ制御装置及びモータ制御方法に関する。
従来、この種の技術としては、例えば、ステータコイルの温度が設定温度以上となると、モータの出力トルクに制限をかけることで、モータの加熱によって不具合が生じることを防止するモータ制御装置がある(例えば、特許文献1参照)。
このようなモータ制御装置にあっては、通常、モータの回転数が高く、モータの磁気回路による渦電流損やヒステリシス損(鉄損)が増大して、ステータコイルの発熱量よりも、ロータコイルの発熱量が増大し、モータが加熱される場合には、モータの出力トルクの制限の開始温度(前記設定温度)を下げるようになっている。
特開2000―184502号公報、図2
しかしながら、上記従来の技術にあっては、ロータコイルの発熱量の増大時には、単に、モータの出力トルクの制限の開始温度を下げ、出力トルクの制限を早いタイミングで開始するだけであるため、モータの加熱を適切に防止することが難しかった。
本発明は、上記従来の技術に鑑みてなされたものであって、モータの加熱をより適切に防止可能なモータ制御装置及びモータ制御方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るモータ制御装置は、制御対象であるモータの回転数と前記モータの出力トルクとに基づき、前記モータの回転数と前記モータの出力トルクとの組み合わせに応じたトルク制限温度しきい値であり且つそれぞれがステータの温度又はロータの温度に対応するトルク制限温度しきい値を規定する制御マップに従ってトルク制限温度しきい値を設定し、そのトルク制限温度しきい値が前記ステータに対応するものである場合には前記ステータの温度が当該トルク制限温度しきい値以上であるか否かを判定し、前記トルク制限温度しきい値が前記ロータの温度に対するものである場合には前記ロータの温度が当該トルク制限温度しきい値以上であるかを判定し、前記ステータの温度が前記トルク制限温度しきい値以上であると判定された場合又は前記ロータの温度が前記トルク制限温度しきい値以上であると判定された場合に前記モータの出力を制限することを特徴とする。
本発明のモータ制御装置にあっては、例えば、常にステータの温度に基づいてモータの出力制限を行う方法に比べ、モータの加熱をより適切に防止することができる。
以下、本発明を適用した車両の実施形態を図面に基づいて説明する。
<構成>
図1は、本実施形態の車両の概略構成を示す構成図である。この図1に示すように、モータ制御装置は、エンジン1、発電機2、インバータ3、モータ4、モータ温度センサ5、電流検出センサ6、回転センサ7、外気温センサ8、及び4WD(Wheel Drive)制御回路9を含んで構成される。
エンジン1は、運転者のアクセル操作に従って駆動力を発生し、その駆動力によって前輪10及び発電機2を回転駆動する。
発電機2は、エンジン1によってロータ(不図示)が回転駆動され、その回転速度と界磁の磁束とに応じた電力を発生してインバータ3に出力する。
インバータ3は、4WD制御回路9から出力される駆動制御信号に従って、発電機2から供給される電力を用いてモータ4に交流電流を供給する。
モータ4は、界磁巻き線型同期モータであり、図2に示すように、界磁コイル11が巻かれており、界磁コイル11を流れる電流によって磁束を発生するロータ12と、ロータ12の周囲に配され、ステータコイル13が巻かれており、ステータコイル13を流れる電流(インバータ3から出力される交流電流)によって磁束を発生するステータ14と、ロータ12とステータ14とを覆うハウジング15と、を含んで構成される。
そして、モータ4は、ロータ12で発生される磁束とステータ14で発生される磁束とによって駆動力を発生し、その駆動力で減速機16及びクラッチ17を介して後輪18を回転駆動する。
ここで、モータ4が発生するトルクTは、モータ4の極対数P、鎖交時速数φ、d軸インダクタンスLd、q軸インダクタンスLq、d軸電流Id、q軸電流Iqに基づき、下記(1)式で表される。
T=P×φ×Iq+(Ld−Lq)×Id×Iq・・・(1)
さらに、界磁コイル11で発生される磁束をφ’とすると、前記(1)式は下記(2)式で表される。
T=P×φ’×Iq+(Ld−Lq)×Id×Iq・・・(2)
また、U、V、W相それぞれのステータコイル13に流れる電流Iuは、下記(3)式で表される。
Iu=((Id+Iq)/3)1/2・・・(3)
つまり、モータ4で大きなトルクTを発生するためには、U、V、W相の電流Iuを大きな値とする必要がある。また、ステータコイル13の電流Iuが大きな値となると、ステータコイル13の抵抗による銅損I×R(I:電流、R:相抵抗)が発生する。
そのため、モータ4のトルクTが大きい場合には(回転数が低い場合には)、銅損が増大してステータコイル13が発熱し、モータ4が加熱される。
なお、その際、ステータコイル13の発熱により、図3及び図4に示すように、モータ4(ステータ14)の温度は比較的早く上昇する。
また、温度上昇は局所的となり、ハウジング15による放熱マスが大きく、放熱性が高いので、出力が制限されると、ステータ14の温度は比較的早く降下する。
さらに、図5に示すように、モータ4のトルクTが若干小さい場合には(回転数が若干高い場合には)、ステータ14の温度は比較的緩やかに上昇するため、モータ4の温度上昇が全体的となり、ハウジング15による放熱マスが小さく、放熱特性は比較的低いので、出力が制限されると、ステータ14の温度は比較的緩やかに降下する。
一方、モータ4の磁気回路による渦電流損及びヒステリシス損の総和である鉄損Wcは、渦電流損失We、ヒステリシス損Wh(渦電流損失β、スイッチング周波数f、磁束密度Bm、ヒス損定数α)に基づき、下記(4)式で表される。
Wc=We+Wh ・・・(4)
We=β×f×Bm
Wh=α×f×Bm
つまり、鉄損Wcは、界磁コイル11を流れる交流電流の周波数の約1.5〜2乗に比例し、モータ4の回転数が高くなるほど増大する。
そのため、モータ4の回転数が高い場合には、鉄損が増大して、ステータコイル13の発熱量よりも、界磁コイル11の発熱量が増大し、モータ4が加熱される。
なお、その際、界磁コイル11の発熱により、図6に示すように、モータ4の中心部から熱が発生するため、モータ4(ステータ14)の温度は緩やかに上昇する。
また、温度上昇は全体的となり、モータ4の中心部に界磁コイル11があるために、放熱性が低いので、出力が制限されると、ステータ14の温度は緩やかに降下する。
モータ温度センサ5は、ステータ14の近傍に配され、サーミスタ(周囲の温度に応じて抵抗値が変わる素子)を用いてステータ14の温度を検出し、その検出結果(温度測定値)を4WD制御回路9に出力する。
電流検出センサ6は、界磁コイル11を流れる電流を検出し、その検出結果(電流測定値)を4WD制御回路9に出力する。
回転センサ7は、モータ4(ロータ12)の回転数を検出し、その検出結果(回転信号)を4WD制御回路9に出力する。
外気温センサ8は、車両の外気温を検出し、その検出結果(気温測定値)を4WD制御回路9に出力する。
4WD制御回路9は、運転者による操作と車両の状態量とに基づき、界磁コイル11への供給電流を制御してモータ4を駆動させる(モータ4の出力を制御する)駆動制御信号をインバータ3に出力する。
また、4WD制御回路9は、所定時間(例えば、10msec.)が経過するたびにモータ出力制限処理を実行し、4WD制御回路9から出力される駆動制御信号と回転センサ7から出力される回転信号とに基づいてモータ4の運転状態(動作点)を判定し、その判定結果に基づいてステータ14の温度又はロータ12の温度をモータ4の温度(モータ温度Tm)とし、そのモータ温度Tmがトルク制限しきい値Tth(駆動制御信号と回転信号とに基づいて設定されるしきい値)以上となるとトルク制限制御(モータ4の回転数を設定閾値以下に制限する制御)を行い、モータ温度Tmがフェール温度Tf以上となると運転停止(モータ4の回転数を0とする制御)を行う。
なお、その際、モータ4の回転数が低〜中回転数域にある場合には、銅損が増大してステータコイル13が発熱することで、ロータ12よりも、ステータ14の温度が上昇し、モータ4が加熱されるため、モータ4の温度としてステータ14の温度を用いる(モータ温度センサ5の検出結果を用いる)。
また、モータ4の回転数が高回転数域にある場合には、鉄損が増大して界磁コイル11の発熱量が増大し、ステータ14よりも、ロータ12の温度が上昇し、モータ4が加熱されるため、モータ4の温度としてロータ12の温度を用いる(外気温センサ8の検出結果から推定される温度を用いる)。
さらに、4WD制御回路9は、トルク制限制御が行われるとモータ出力復帰処理を実行し、4WD制御回路9から出力される駆動制御信号と回転センサ7から出力される回転信号に基づいてモータ4の運転状態を判定し、その判定結果に基づいてステータ14の温度又はロータ12の温度をモータ4の温度(モータ温度Tm)とし、そのモータ温度Tmが動作復帰(トルク制限制御及び運転停止を終了する制御)のためのトルク制限しきい値Tth(トルク制限制御が開始されたときの駆動制御信号と回転信号とに基づいて設定されるしきい値)以下となると動作復帰を行う。
<4WD制御回路の動作>
次に、4WD制御回路9で実行されるモータ出力制限処理を図7のフローチャートに基づいて説明する。このモータ出力制限処理は、所定時間が経過するたびに実行される処理であって、まず、そのステップS101で、この演算処理が以前実行されたときに設定されたモータ温度Tm及びトルク制限しきい値Tthに基づき、Tm≧Tthであるか否かを判定する。そして、Tm<Tthである場合には(No)ステップS102に移行し、Tm≧Tthである場合には(Yes)ステップS106に移行する。
なお、この演算処理が以前に一度も実行されたことがないときには、この演算処理が以前実行されたときに設定されたモータ温度Tmとしてサーミスタから出力される温度測定値に応じた温度を用い、トルク制限しきい値Tthとして予め設定された値を用いる。
前記ステップS102では、4WD制御回路9から出力される駆動制御信号(トルク指令値、モータ4の出力トルク)と回転センサ7から出力されるモータ4の回転数とに基づき、図8の制御マップ(トルク指令値と回転数との組み合わせに応じて、モータ4の動作状態を規定するマップ)に従ってモータ4の動作状態(動作点)が第1領域(モータ4の回転数が極低回転数域(0〜100rpm)にあり且つモータ4の出力が高トルク域(40〜50Nm)にある領域)、第3領域(モータ4の回転数が高回転数域(8500〜10000rpm)にある領域)、第2領域(モータ4の回転数が低〜中回転数域にある領域、第1領域及び第3領域以外の領域)のいずれの領域にあるかを判定する。
次にステップS103に移行して、4WD制御回路9から出力される駆動制御信号(トルク指令値)と回転センサ7から出力されるモータ4の回転数とに基づき、図9の制御マップに従ってトルク温度制限しきい値を設定する。
図9の制御マップは、トルク指令値と回転数との組み合わせに応じてトルク制限温度しきい値を規定するマップであり、図8の制御マップの第1領域及び第2領域のトルク制限温度しきい値がステータ14の温度に対応する値を規定し、第3領域のトルク制限温度しきい値がロータ12の温度に対応する値を規定している。
次にステップS104に移行して、前記ステップS102で動作点が第1領域又は第2領域にあると判定された場合にはモータ温度センサ5から出力される温度測定値に基づいてステータ14の温度を算出し、第3領域にあると判定された場合には電流検出センサ6から出力される電流測定値に基づいて界磁コイル11の抵抗値を算出し、その抵抗値に基づいてロータ12(界磁コイル11)の温度を算出する。
次にステップS105に移行して、前記ステップS104で算出されたステータ14の温度又はロータ12の温度をモータ温度Tmとし、前記ステップS103で設定されたトルク制限温度しきい値をトルク制限しきい値Tthとし、予め設定された温度(トルク制限しきい値Tthより高い温度、ステータフェール温度又はロータフェール温度)をフェール温度Tfとしてから、この演算処理を終了する。
一方、前記ステップS106では、この演算処理が以前実行されたときに設定されたモータ温度Tm及びフェール温度Tfに基づき、Tm≧Tfであるか否かを判定する。そして、Tm<Tfである場合には(No)ステップS107に移行し、Tm≧Tfである場合には(Yes)ステップS108に移行する。
前記ステップS107では、トルク制限処理を行ってから、この演算処理を終了する。
一方、前記ステップS108では、運転停止を行ってから、この演算処理を終了する。
次に、4WD制御回路9で実行されるモータ出力復帰処理を図10のフローチャートに基づいて説明する。このモータ出力復帰処理は、トルク制限制御又は運転停止のいずれかが行われると実行される処理であって、まず、そのステップS201で、4WD制御回路9から出力される駆動制御信号(トルク指令値)と回転センサ7から出力されるモータ4の回転数と(コントローラメモリ)に基づき、図8の制御マップに従ってモータ4の動作状態(動作点)が第1領域〜第3領域のいずれの領域にあるかを判定する。
次にステップS202に移行して、外気温センサ8から出力される気温測定値に基づいて外気温を読み取る。
次にステップS203に移行して、前記ステップS202で読み取られた外気温と4WD制御回路9から出力される駆動制御信号と回転センサ7から出力されるモータ4の回転数(回転信号)とに基づき、図11の制御マップに従って動作復帰しきい値を設定する。
図11の制御マップは、外気温毎に用意され、トルク指令値と回転数との組み合わせに応じて動作復帰しきい値を規定するマップであり、図8の制御マップの第1領域及び第2領域の動作復帰しきい値がステータ14の温度に対応する値を規定し、第3領域の動作復帰しきい値がロータ12の温度に対応する値を規定する。
次にステップS204に移行して、前記ステップS203で設定された動作復帰しきい値をトルク制限しきい値Tthとする。
次にステップS205で、前記ステップS201で動作点が第1領域又は第2領域にあると判定された場合にはモータ温度センサ5から出力される温度測定値に基づいてステータ14の温度を算出し、その算出結果をモータ温度Tmとする。また、動作点が第3領域にあると判定された場合には電流検出センサ6から出力される電流測定値に基づいて界磁コイル11の抵抗値を算出し、その抵抗値に基づいてロータ12(界磁コイル11)の温度を算出し、その温度をモータ温度Tmとする。
次にステップS206で、前記ステップS205で設定されたモータ温度Tmが前記ステップS204で設定されたトルク制限しきい値Th以下であるか否かを判定する。そして、モータ温度Tmがトルク制限しきい値Th以下である場合には(Yes)ステップS207に移行し、モータ温度Tmがトルク制限しきい値Thより大きい場合には(No)前記ステップS205に移行する。
前記ステップS207では、動作復帰を行ってから、この演算処理を終了する。
<具体的動作>
次に、本実施形態の車両用駆動装置の動作を具体的状況に基づいて説明する。
まず、車両の走行速度が高く、モータ4の回転数が高いため、鉄損が増大して界磁コイル11の発熱量が増大し、モータ4の温度が上昇しているときに(モータ温度Tmがトルク制限しきい値Tthより低いが、モータ4の回転数が高回転数域(8500〜10000rpm)にあるときに)、4WD制御回路9でモータ出力制限処理が実行されたとする。すると、図7に示すように、まず、そのステップS101の判定が「No」となり、ステップS102で、第3領域にあると判定され、ステップS103で、4WD制御回路9から出力される駆動制御信号(トルク指令値)と回転センサ7から出力されるモータ4の回転数とに基づき、図9の制御マップに従ってロータ12の温度に対するトルク温度制限しきい値が設定される。また、ステップS104で、電流検出センサ6から出力される電流測定値に基づいてロータ12の温度が算出され、ステップS105で、その温度がモータ温度Tmとされ、トルク温度制限しきい値がトルク制限しきい値Tmとされ、ロータフェール温度がフェール温度Tfとされた後、この演算処理を終了する。そして、所定時間が経過するたびに、上記フローがステップS101から繰り返し実行される。
上記フローが繰り返されるうちに、界磁コイル11の発熱量の増大により、モータ温度Tmがトルク制限しきい値Tthより高く、且つ、フェール温度Tfより低い温度になったとする。すると、前記ステップS101の判定が「Yes」となり、ステップS106の判定が「No」となり、ステップS107で、トルク制限制御が行われ、モータ4の回転数が設定閾値以下に制限された後に、この演算処理を終了する。
そして、モータ4の回転数が制限されて低減することで、鉄損が減少して界磁コイル11の発熱量が減少し、モータ4の加熱が抑制され、モータ4の温度が低下する。
また、同時に、トルク制限制御が行われたことにより、4WD制御回路9でモータ出力復帰処理が実行され、図10に示すように、まず、そのステップS201で、第3領域にあると判定され、ステップS202で、外気温センサ8から出力される気温測定値に基づいて外気温が算出され、ステップS203で、その外気温と4WD制御回路9から出力される駆動制御信号と回転センサ7から出力されるモータ4の回転数と(トルク制限制御が開始されたときの状態量)に基づき、図11の制御マップに従って動作復帰しきい値が設定され、ステップS204で、その動作復帰しきい値がトルク制限しきい値Tthとされる。また、ステップS205で、電流検出センサ6から出力される電流測定値に基づいてロータ12の温度が算出され、その温度がモータ温度Tmとされ、ステップS206の判定が「No」となり、上記フローが前記ステップS205から繰り返し実行される。
上記フローが繰り返されるうちに、界磁コイル11の発熱量の減少により、モータ温度Tmがトルク制限しきい値Tthより低い温度になったとする。すると、前記ステップS206の判定が「Yes」となり、ステップS207で、動作復帰が行われ、トルク制限制御が終了された後に、この演算処理を終了する。
以上、図1の回転センサ7が特許請求の範囲に記載の回転数検出手段を構成し、以下同様に、図1の4WD制御回路9、図7のステップS103が出力トルク検出手段を構成し、図9の制御マップが制御マップを構成し、図1の4WD制御回路9、図7のステップS103、S105がしきい値設定手段を構成し、図1のモータ温度センサ5がステータ温度検出手段を構成し、図1の電流検出センサ6、4WD制御回路9、図7のステップS104がロータ温度検出手段を構成し、図1の4WD制御回路9、図7のステップS101が判定手段を構成し、図1の4WD制御回路9、図7のステップS107,S108がモータ出力制限手段を構成し、図7のステップS104がコイル抵抗値検出手段及びロータ温度推定手段を構成し、図11の制御マップが第2制御マップを構成し、図1の4WD制御回路9、図10のステップS203、S204が第2しきい値算出手段を構成し、図1の4WD制御回路9、図10のステップS206が第2判定手段を構成し、図1の4WD制御回路9、図10のステップS207がモータ制限終了手段を構成する。
<作用・効果>
(1)このように、本実施形態のモータ制御装置にあっては、モータ4の回転数とモータ4の出力トルクとに基づき、モータ4の回転数とモータ4の出力トルクとの組み合わせに応じたトルク制限温度しきい値であり且つそれぞれがステータ14の温度又はロータ12の温度に対応するトルク制限温度しきい値を規定する図9の制御マップに従ってトルク制限温度しきい値を設定し、そのトルク制限温度しきい値がステータ14に対応するものである場合にはステータ14の温度が当該トルク制限温度しきい値以上であるか否かを判定し、トルク制限温度しきい値がロータ12の温度に対するものである場合にはロータ12の温度が当該トルク制限温度しきい値以上であるかを判定し、ステータ14の温度が前記トルク制限温度しきい値以上であると判定された場合又はロータ12の温度が前記トルク制限温度しきい値以上であると判定された場合にモータ4の出力を制限するようにした。そのため、常にステータ14の温度に基づいてモータ4の出力制限を行う方法に比べ、モータ4の加熱をより適切に防止することができる。
すなわち、モータ4の回転数が低いときのトルク制限温度しきい値をステータ14の温度に対応づけておくことで、モータ4の回転数が低いために、ステータコイル13が発熱するときに、モータ4の出力を制限し、ステータ14の発熱を抑制でき、ステータ14の温度上昇に起因するモータ4の加熱をより適切に防止することができる。
また、モータ4の回転数が高いときのトルク制限温度しきい値をロータ12の温度に対応づけておくことで、モータ4の回転数が高いために、界磁コイル11が発熱するときに、モータ4の出力を制限し、ロータ12の発熱を抑制でき、ロータ12の温度上昇に起因するモータ4の加熱をより適切に防止することができる。
(2)また、ロータ12に巻かれている界磁コイル11の抵抗値に基づいてロータ12の温度を推定するようにした。そのため、ロータ12の温度を精度よく検出でき、例えば、ステータ14の温度に基づいてモータ4の出力制限を行う方法に比べ、ロータ12の温度上昇に起因するモータ4の加熱をより適切に防止できる。
(3)さらに、モータ4の回転数とモータ4の出力トルクとに基づき、モータ4の回転数とモータ4の出力トルクとの組み合わせに応じた動作復帰しきい値であり且つそれぞれがステータの温度又はロータの温度に対応する動作復帰しきい値を規定する図11の制御マップに従って動作復帰しきい値を設定し、その動作復帰しきい値がステータ14に対応するものである場合にはステータ14の温度が当該動作復帰しきい値以下であるか否かを判定し、動作復帰しきい値がロータ12の温度に対するものである場合にはロータ12の温度が当該動作復帰しきい値以下であるかを判定し、モータ4の出力の制限が行われているときには、ステータ14の温度が前記動作復帰しきい値以下であると判定された場合又はロータ12の温度が動作復帰しきい値以下であると判定された場合にモータ4の出力の制限を終了するようにしたため、モータ4の出力の制限を適切に終了することができる。
(4)一方、本実施形態のモータ制御方法にあっては、モータ4の回転数とモータ4の出力トルクとに基づき、モータ4の回転数とモータ4の出力トルクとの組み合わせに応じたトルク制限温度しきい値であり且つそれぞれがステータ14の温度又はロータ12の温度に対応するトルク制限温度しきい値を規定する図9の制御マップに従ってトルク制限温度しきい値を設定し、そのトルク制限温度しきい値がステータ14に対応するものである場合にはステータ14の温度が当該トルク制限温度しきい値以上であるか否かを判定し、トルク制限温度しきい値がロータ12の温度に対するものである場合にはロータ12の温度が当該トルク制限温度しきい値以上であるかを判定し、ステータ14の温度が前記トルク制限温度しきい値以上であると判定された場合又はロータ12の温度が前記トルク制限温度しきい値以上であると判定された場合にモータ4の出力を制限するようにした。そのため、常にステータ14の温度に基づいてモータ4の出力制限を行う方法に比べ、モータ4の加熱をより適切に防止することができる。
車両の概略構成を示す構成図である。 図1のモータを拡大して示す要部拡大図である。 モータの回転数と出力トルクとによって決まるモータの動作状態を説明するための説明図である。 モータの回転数が極低回転数域であり且つ出力トルクが高トルク域にある場合におけるステータ温度とロータ温度との関係を説明するための説明図である。 モータの回転数が低〜中回転数域にある場合におけるステータ温度とロータ温度との関係を説明するための説明図である。 モータの回転数が高回転数域にある場合におけるステータ温度とロータ温度との関係を説明するための説明図である。 モータ出力制御処理のフローを示すフローチャートである。 モータの回転数とトルク指令値とによって決まる各領域を規定する制御マップである。 トルク指令値と回転数との組み合わせに応じてトルク制限温度しきい値を規定するマップである。 モータ出力復帰処理のフローを示すフローチャートである。 外気温毎に用意され、トルク指令値と回転数との組み合わせに応じて動作復帰しきい値を規定するマップである。
符号の説明
1はエンジン、2は発電機、3はインバータ、4はモータ、5はモータ温度センサ、6は電流検出センサ、7は回転センサ、8は外気温センサ、9は4WD制御回路、10は前輪、11は界磁コイル、12はロータ、13はステータコイル、14はステータ、15はハウジング、16は減速機、17はクラッチ、18は後輪

Claims (4)

  1. 制御対象であるモータの回転数を検出する回転数検出手段と、前記モータの出力トルクを検出する出力トルク検出手段と、前記モータの回転数と前記モータの出力トルクとの組み合わせに応じたトルク制限温度しきい値であり且つそれぞれがステータの温度又はロータの温度に対応するトルク制限温度しきい値を規定する制御マップと、前記回転数検出手段で検出された回転数と前記出力トルク検出手段で検出された出力トルクとに基づき前記制御マップに従ってトルク制限温度しきい値を設定するしきい値設定手段と、前記ステータの温度を検出するステータ温度検出手段と、前記ロータの温度を検出するロータ温度検出手段と、前記しきい値設定手段で設定されたトルク制限温度しきい値が前記ステータに対応するものである場合には前記ステータ温度検出手段で検出された前記ステータの温度が当該トルク制限温度しきい値以上であるか否かを判定し、前記しきい値設定手段で設定されたトルク制限温度しきい値が前記ロータの温度に対するものである場合には前記ロータ温度検出手段で検出された前記ロータの温度が当該トルク制限温度しきい値以上であるかを判定する判定手段と、前記判定手段で前記ステータの温度が前記トルク制限温度しきい値以上であると判定された場合又は前記ロータの温度が前記トルク制限温度しきい値以上であると判定された場合に前記モータの出力を制限するモータ出力制限手段と、を備えたことを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記ロータ温度検出手段は、前記ロータに巻かれているコイルの抵抗値を検出するコイル抵抗値検出手段と、前記コイル抵抗値検出手段で検出された前記コイルの抵抗値に基づいて前記コイルの温度を推定するロータ温度推定手段と、を備えたことを特徴とする請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 前記モータの回転数と前記モータの出力トルクとの組み合わせに応じた動作復帰しきい値であり且つそれぞれがステータの温度又はロータの温度に対応する動作復帰しきい値を規定する第2制御マップと、前記回転数検出手段で検出された回転数と前記出力トルク検出手段で検出された出力トルクとに基づき前記第2制御マップに従って動作復帰しきい値を設定する第2しきい値設定手段と、前記第2しきい値設定手段で設定された動作復帰しきい値が前記ステータに対応するものである場合には前記ステータ温度検出手段で検出された前記ステータの温度が当該動作復帰しきい値以下であるか否かを判定し、前記しきい値設定手段で設定された動作復帰しきい値が前記ロータの温度に対するものである場合には前記ロータ温度検出手段で検出された前記ロータの温度が当該動作復帰しきい値以下であるかを判定する第2判定手段と、前記モータの出力の制限が行われているときには、前記第2判定手段で前記ステータの温度が前記動作復帰しきい値以下であると判定された場合又は前記ロータの温度が前記動作復帰しきい値以下であると判定された場合に前記モータの出力の制限を終了するモータ制限終了手段と、を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のモータ制御装置。
  4. 制御対象であるモータの回転数と前記モータの出力トルクとに基づき、前記モータの回転数と前記モータの出力トルクとの組み合わせに応じたトルク制限温度しきい値であり且つそれぞれがステータの温度又はロータの温度に対応するトルク制限温度しきい値を規定する制御マップに従ってトルク制限温度しきい値を設定し、そのトルク制限温度しきい値が前記ステータに対応するものである場合には前記ステータの温度が当該トルク制限温度しきい値以上であるか否かを判定し、前記トルク制限温度しきい値が前記ロータの温度に対するものである場合には前記ロータの温度が当該トルク制限温度しきい値以上であるかを判定し、前記ステータの温度が前記トルク制限温度しきい値以上であると判定された場合又は前記ロータの温度が前記トルク制限温度しきい値以上であると判定された場合に前記モータの出力を制限することを特徴とするモータ制御方法。
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