JP3862415B2 - コンテナ荷役車両用荷役装置及びコンテナ荷役車両 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、前後に長い略直方体形状のコンテナを地上での縦置き状態と車台上での横置き状態とに相互に変換させて積み降ろしするためにコンテナ荷役車両に設けられるコンテナ荷役車両用荷役装置及びこのコンテナ荷役車両用荷役装置を備えたコンテナ荷役車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、後壁が車台の後方の地上に支持されて起立した縦置き状態のコンテナを車台に対し底壁が下向きになった横置き状態にして積み込む一方、車台上の横置き状態のコンテナを地上に対し縦置き状態にして降ろすためにコンテナ荷役車両に設けられたコンテナ荷役車両用荷役装置は知られている。このようなコンテナ荷役車両用荷役装置は、例えば、特開昭60−60045号公報に開示されるように、基端部が車台後端に対し車幅方向に延びる軸の回りに回転可能に連結されて上記車台に対し起伏可能に設けられる起伏フレームと、この起伏フレームと上記車台との間に設けられて上記起伏フレームを上記軸回りに回転させる伸縮自在な起伏シリンダと、基部側が上記起伏フレームに対し前後方向に収縮可能に設けられたL字アームと、このL字アームの先端に設けられ、縦置き状態のコンテナの前面(縦置き状態では上面)に対し係脱可能に係合するフックとを備えている。そして、このものにおいて、地上の縦置き状態のコンテナを車台上に横置き状態に姿勢変換して搭載するには、起伏フレームとL字アームとを一直線状に連続するように一体化させた状態で、先ず、起伏シリンダを伸長させて起伏フレームを軸回りに略90°後方に回転させ、L字アーム先端のフックを地上の縦置き状態のコンテナに係合させ、次に、この状態で上記起伏シリンダを逆に収縮させて起伏フレームを軸回りに前方に回転させ、これに伴い、上記コンテナを手前に引き倒すことにより、コンテナが横置き状態に姿勢変換されて車台上に積み込まれることになる。一方、車台上の横置き状態のコンテナを地上に対し縦置き状態に姿勢変換して降ろすには、起伏フレームとL字アームとを上記と同様に一直線状に一体化させた状態で、起伏シリンダを伸長させて起伏フレームを軸回りに略90°後方に回転させ、これに伴い、車台上のコンテナを後方に押し立てることにより、コンテナが縦置き状態に姿勢変換されて地上に降ろされることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来のコンテナ荷役車両用荷役装置では、コンテナを地上での縦置き状態と車台上での横置き状態とに相互に変換させる上で、起伏フレームを車台後端位置の単一の軸回りに略水平状態から略鉛直状態まで略90°回転させる必要があるため、この起伏フレームを回転させる起伏シリンダの伸縮作動量をそれに対応し十分に確保しなければならない。そのため、起伏シリンダが非常に大径でかつ長大なものとなり、起伏シリンダ自体の重量及び容積が増加してコンテナ内の収容物の積載重量及び収容量が犠牲となる上、このような起伏シリンダの配置レイアウトが非常に困難なものとなる。
【0004】
本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、荷役装置のフレームを前後方向で分割し、その分割した前後のフレームをそれぞれ個々の車幅方向の軸の回りに回転させてコンテナを縦置き状態と横置き状態とに姿勢変換させるようにすることにより、上記前後のフレームを回転させる個々のシリンダの伸縮作動量を少なくしてその各シリンダをコンパクトなものにし、コンテナ内における収容物の積載重量及び収容量の増大化、並びに各シリンダの配置レイアウトの簡単化を図ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、コンテナを2つのシリンダの協働により縦置き状態と横置き状態とに相互に姿勢変換し得るようにしたものであり、以下の第1及び第2の発明からなる。
【0006】
具体的には、第1の発明は、請求項1に記載の如く、コンテナ荷役車両の車台に対し設けられ、その車台に沿って前後方向に長いコンテナを、その底壁が上記車台上に支持された横置き状態と、上記コンテナの後壁が上記車台の後方の地上に支持されて起立した縦置き状態とに相互に変換するよう積み降ろしするコンテナ荷役車両用荷役装置を前提とする。そして、後端部が上記車台後端に対し車幅方向に延びる第1の軸の回りに回転可能に連結されて上記車台に対し傾動自在に設けられる傾動フレームと、この傾動フレームと上記車台との間に設けられて上記傾動フレームを上記車台に沿って前方に延びる倒伏状態と上記車台の後方に向かい下り勾配となる傾斜状態とに相互に変換させる傾動シリンダと、基端部が上記傾動フレームの前端部に対し上記第1の軸と平行な第2の軸の回りに回転可能に連結されて上記傾動フレームに対し首振り自在に設けられる首振りアームと、この首振りアームを、上記傾動フレームに対し略一直線状に延びるように保持された基本状態と上記第2の軸の回りに上記車台の後側に揺動された首振り状態とに相互に変換する首振りシリンダと、上記首振りアームの先端部に設けられ、上記コンテナに対し係脱可能に係合して上記コンテナを支持するフックとを備える構成としたものである。
【0007】
上記第1の発明の場合、首振りシリンダを伸長させて首振りアームを基本状態に、傾動シリンダを収縮させて傾動フレームを倒伏状態にそれぞれ保持することにより、コンテナは、上記傾動フレーム及び首振りアームに沿って横置き状態に積載されることになる。そして、この車台上の横置き状態のコンテナを地上の縦置き状態に姿勢変換するには、先ず、傾動シリンダを伸長させて傾動フレームを第1の軸回りに後方に回転させることで上記基本状態の首振りアームと一体に傾動フレームを傾斜状態に変換する。これにより、傾動フレーム上及び基本状態の首振りアーム上に載置されフックにより保持されたコンテナは傾斜状態に姿勢変換される。次に、首振りシリンダを収縮させて上記首振りアームを傾動フレームに対し第2の軸回りに車台の後側に揺動させて首振り状態に変換すれば、上記傾斜状態のコンテナはさらに回転して縦置き状態に姿勢変換され、これにより、コンテナが車台上から地上に降ろされることになる。
【0008】
また、縦置き状態のコンテナを車台に対し横置き状態に姿勢変換して積載するには、上記動作と逆の動作を行うことにより、コンテナが縦置き状態から横置き状態に姿勢変換されて車台上に積み込まれることになる。
【0009】
このように、傾動フレームを傾動シリンダの伸縮により第1の軸回りに回転させて倒伏状態と傾斜状態とに相互に変換させると共に、首振りアームを首振りシリンダの伸縮により第2の軸回りに回転させて基本状態と首振り状態とに相互に変換させることで、コンテナ自体を車台と地上との間で略水平の横置き状態から略鉛直の縦置き状態まで略90°回転させることが可能となる。このため、傾動フレームを車台後端位置の第1の軸の回りに略水平状態から略鉛直状態まで略90°回転させる必要がない。従って、傾動フレームを回転させる傾動シリンダ及び首振りアームを揺動させる首振りシリンダの協働によりそれぞれの伸縮作動量が少なくて済み、各シリンダを小径でかつ短ストロークのコンパクトなものにすることが可能となる。これにより、これら各シリンダの重量及び容積が大幅に軽減され、これに伴い、コンテナ内の収容物の積載重量及び収容量が共に拡大化されるとともに、各シリンダの配置レイアウトが円滑に行えることになる。
【0010】
ここで、請求項2に記載の如く、傾動フレームが傾斜状態にあるときに首振りアームを基本状態から首振り状態に変換させることにより、フックにより支持されたコンテナが縦置き状態に姿勢変換されるように首振りシリンダの伸縮作動量を設定しておいてもよい。これにより、傾動フレーム上及び基本状態の首振りアーム上に傾斜状態で載置されたコンテナが、首振りシリンダの伸縮作動量のみによる首振りアームの基本状態から首振り状態への変換によって縦置き状態に姿勢変換されて地上に簡単に降ろされるというように、2工程で横置き状態と縦置き状態との変換が可能となる。
【0011】
また、請求項3に記載の如く、傾動フレームが第1の傾斜状態に、首振りアームが首振り状態にそれぞれ変換された状態で傾斜状態になったコンテナが上記傾動フレームを上記第1の傾斜状態よりも急勾配となる第2の傾斜状態にさらに傾動させることにより、地上に対し略鉛直に起立した縦置き状態に姿勢変換されるように、傾動シリンダの伸縮作動量を設定しておいてもよい。
【0012】
この場合には、傾動フレームが第1と第2との傾斜状態への2段階の姿勢変換をし、首振りアームが基本状態と首振り状態との1段階の姿勢変換を行うというように、3工程で横置き状態と縦置き状態との変換が行われることになる。
【0013】
ところで、コンテナとして、通常、その後壁が開閉可能に構成され内部の収容物を後壁から排出するようにしたものが用いられる。この場合、コンテナ内の収容物を排出する際には、傾動フレームを傾動させてコンテナを傾斜させることにより、後壁がその自重及び収容物の自重を受けて開放され収容物が排出されることになる。ところが、このような収容物排出時に後壁が開放しないという事態が起こる場合も考えられ、このような場合、コンテナ内に収容物が閉じ込められたままでは、傾動フレームの傾動角度の増加に伴って重心が車台後方に移動するため、上記傾動フレームがある限界角度を超えると、車両を転倒させる側の力が車台に作用することになる。そこで、上記請求項3のものにおいては、コンテナ内の収容物排出時の後壁未開放という事態を考慮し、傾動フレームの第1の傾斜状態を上記限界角度よりも小さい緩傾斜の角度に設定すれば、基本状態の首振りアームと共に傾動フレームを第1の傾斜状態まで傾動させてコンテナを緩傾斜の状態に変換した時点で、すなわち転倒の危険性の全くない状態で収容物の後壁からの排出を確実に行うことが可能となる。このため、後壁が未開放となる事態が生じた場合にはこれに対処することが可能となり、後壁未開放のまま傾動フレームが上記限界角度を越えて傾動することも未然に防止される。よって、収容物排出時の車体後方への重心移動に対し安定性を高めることが可能となる。
【0014】
また、第1の傾斜状態の傾斜角度を上記の如く設定した場合であっても、上記請求項2のものと同様に、傾動フレームが第1の傾斜状態にあるときに首振りアームを首振り状態に変換させることにより、コンテナが地上に縦置き状態で降ろされるというように、傾動フレームの第2の傾斜状態への変換を省略して2工程でコンテナを横置き状態から起立状態に姿勢変換させることも考えられる。しかし、上述したように、傾動フレームの第1の傾斜状態が上記限界角度よりも小さい緩傾斜の角度に設定される場合には、首振りアームの基本状態から首振り状態までの状態変換量を増大させる必要があり、首振りアームの第2の軸からフックまでの長さが過度に長くなるおそれがある。このように首振りアームを過度に長くした場合には首振りシリンダにかかる負担などが大きなものとなり、この負担を考慮すれば、首振りアームを過度に長くしたくないのが実情である。そのため、請求項3のもののように、首振りアームを首振り状態に変換してもコンテナの姿勢変換量が不足してコンテナが縦置き状態に姿勢変換されない場合には、その姿勢変換量の不足分を、第1の軸を中心とする傾動フレームの傾動、すなわち、第1の傾斜状態からさらに第2の傾斜状態への傾動により補うことで、首振りアームを過度に長くすることなくコンテナを縦置き状態に姿勢変換させることが可能となる。
【0015】
そして、請求項4に記載の如く、首振りアームを、フックがコンテナに対しその底壁の前端位置よりも後側に離れた位置の底壁に係合するような構成とすることにより、フック(傾動フレーム及び首振りアーム)の第1の軸を中心とする回転軌跡がコンテナの回転軌跡よりも小さくなり、傾動フレーム及び首振りアームのコンパクト化を図ることが可能となる。
【0016】
また、請求項5に記載の如く、首振りアームの先端部に、フックを、縦置き状態のコンテナに対し係合して上記コンテナを支持する係合位置と、上記コンテナに対し係合を解除する解除位置とに相互に位置変換させる位置変換手段を設けたことにより、地上の縦置き状態のコンテナに対しフックが容易に係合操作又は解除操作され、フックの操作性が高められることになる。
【0017】
さらに、第2の発明は、請求項6に記載の如く、上記第1の発明に係るコンテナ荷役車両用荷役装置を車台に対し配設したコンテナ荷役車両に係るものである。
【0018】
上記第2の発明の場合、第1の発明のコンテナ荷役車両用荷役装置をコンテナ荷役車両の車台に配設し、コンテナ荷役車両用荷役装置により地上の縦置き状態のコンテナを車台に対し横置き状態に姿勢変換して積み込んで車台上に運搬可能な状態で積載することが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
<第1の実施形態>
図1及び図2は、本発明の第1の実施形態に係るコンテナ荷役車両用荷役装置を備えたコンテナ荷役車両を示し、図2において、1はコンテナ荷役車両、2はコンテナ荷役車両1の車台としての左右一対の車体フレーム11,11(図1に表れる)上に搭載されるコンテナである。また、図1において、3は上記コンテナ2を上記車体フレーム11,11に対し積み降ろしする荷役装置(コンテナ荷役車両用荷役装置)である。そして、図2に示すように、上記コンテナ2は、上記荷役装置3により、底壁2a(後述する)を下方に向けた横置き状態(図2に実線で示す状態)で車体フレーム11,11上に搭載されるようになっている。また、図4に示すように、上記コンテナ2は、上記荷役装置3により、後壁2c(後述する)を下方に向けた縦置き状態(図4に一点鎖線で示す状態)で地上に載置されるようになっている。
【0021】
上記コンテナ荷役車両1は、図2〜図4に示すように、それぞれ車体前後方向に延びる上記車体フレーム11,11の前端部上にキャブ12を備えている。また、上記キャブ12後方の車体フレーム11,11上には、この各車体フレーム11に沿って車体前後方向に延びる左右一対のサブシャーシ13,13(図1に表れる)が設けられている。この各サブシャーシ13(各車体フレーム11)は、閉断面形状に形成され、上記コンテナ2を横置き状態で搭載し得る長さを有している。そして、上記コンテナ2は、上記各サブシャーシ13を介して各車体フレーム11上に横置き状態で搭載されるようになっている。また、上記各車体フレーム11の後端部にはそれぞれ張り出し可能な左右一対のジャッキ14(図2〜図4において一方のみ示す)が設けられ、荷役装置3によるコンテナ2の積み降ろし時等の車体後方への重心移動に対し各ジャッキ14を張り出しておくことでコンテナ荷役車両1の安定性を高め得るようにしている。
【0022】
上記コンテナ2は、図1及び図2に示すように、その上下両位置に車体前後方向に長い略矩形状の上壁2f及び底壁2aを有し、この上壁2f及び底壁2aの周囲を前後両壁2b,2c及び左右両側壁2d,2eにより囲んで、内部への収容物の収容を可能とする略直方体形状に形成されている。この場合、図1において、コンテナ2は、その底壁2a及び上壁2fのそれぞれの後辺(後壁2c側の辺)が前辺(前壁2b側の辺)よりも若干長い台形状を呈しているので、前壁2bよりも面積が増大している後壁2cを地上に向けて縦置き状態で載置しても十分な安定性が得られるようになっている。
【0023】
上記コンテナ2の底壁2a下面には車体前後方向へ延びる左右一対の主桁21,21(図1に表れる)が一体に設けられている。この各主桁21はそれぞれ断面略I字状(図5に表れる)に形成されている。また、図1に示すように、上記コンテナ2の底壁2a下面の前端位置よりも後側に離れた底壁の前部中央位置には、後述するフック37が係脱可能に係合する係合ピン22が設けられている。そして、図2に二点鎖線で示すように、上記コンテナ2の後壁2cは、その上端が左右両側壁2d,2eの後端部上部位置の車幅方向軸(図示せず)回りに後方へ下開き可能に支持されている。この場合、コンテナ2の後壁2cは、図示しない後壁固縛装置による固縛時に後方への開放が規制されるようになっている。
【0024】
上記荷役装置3は、図1に示すように、後端部が上記サブシャーシ13,13の後端位置を車幅方向に延びる第1の軸としての第1車幅方向軸31の回りに回転可能に連結されて上記各サブシャーシ13に対し傾動自在に設けられる左右一対の傾動フレーム32,32と、この各傾動フレーム32と各サブシャーシ13の略中央位置との間に設けられて上記各傾動フレーム32を上記各サブシャーシ13に沿って倒伏する倒伏状態(図2に実線で示す状態)と上記各サブシャーシ13の後方に向かい下り勾配となる第1傾斜状態(図3に一点鎖線で、図4に実線でそれぞれ示す状態)とそれより急勾配となる第2傾斜状態(図4に一点鎖線で示す状態)とに相互に変換させる左右一対の傾動シリンダ33と、基端部に車幅方向に二分岐する分岐部35aを有し、その分岐部35aが上記各傾動フレーム32の前端部に対し上記第1車幅方向軸31と平行な第2の軸としての第2車幅方向軸34の回りに回転可能に連結されて上記各傾動フレーム32に対し首振り自在に設けられる首振りアーム35と、この首振りアーム35を上記各傾動フレーム32に対し略一直線状に延びるように保持された基本状態(図2に実線及び一点鎖線で、図3に実線でそれぞれ示す状態)と上記第2車幅方向軸34の回りに上記サブシャーシ13の後側に揺動された首振り状態(図3に一点鎖線で、図4に実線及び一点鎖線でそれぞれ示す状態)とに相互に変換する首振りシリンダ36と、上記首振りアーム35の先端位置に設けられ上記起立状態のコンテナ2の係合ピン22に対し係脱可能に係合して上記コンテナ2を支持する略C字状のフック37とを備えている。上記各傾動シリンダ33は、それぞれ上記各傾動フレーム32の左右両側方に配置されている。また、上記首振りシリンダ36は、上記首振りアーム35基端部の分岐部35a内方に配置されている。さらに、上記各サブシャーシ13の後端には、上記第1車幅方向軸31回りに回転自在に支持されたコンテナ案内用の左右一対の案内ローラ16,16が設けられている。
【0025】
そして、上記各傾動シリンダ33は、上記首振りアーム35の状態変換に応じて伸縮作動量がそれぞれ設定されるようになっている。具体的には、各傾動シリンダ33は、首振りアーム35を基本状態に、各傾動フレーム32を第1傾斜状態にそれぞれ変換させることにより、コンテナ2がその内部の収容物を排出可能とするように傾斜する排出傾斜状態(図2に一点鎖線で、図3に実線でそれぞれ示す状態)に姿勢変換される一方、上記首振りアーム35を首振り状態に、上記各傾動フレーム32を上記第1傾斜状態よりも急勾配となる第2傾斜状態にそれぞれ変換させることにより、上記コンテナ2が地上に対し略鉛直に起立した縦置き状態に姿勢変換されるように、その伸縮作動量が設定されている。この場合、各傾動シリンダ33は、首振りアーム35が基本状態にあるときに各傾動フレーム32を倒伏状態から第1傾斜状態への変換のみが可能となるよう伸縮移動量が設定され、これにより、サブシャーシ13上の横置き状態のコンテナ2を排出傾斜状態に姿勢変換させるとこの状態で一時停止するようにしている。また、各傾動フレーム32の第1傾斜状態は、コンテナ2内に収容物が収容されている場合に各傾動フレーム32の傾動角度の増加に伴って重心が車体フレーム11後方に移動するというコンテナ2内の収容物排出時において後壁2cが開放しないという事態が起こり得ることを考慮する必要があることから、コンテナ荷役車両1を転倒させる側の力が車体フレーム11に作用する各傾動フレーム32の傾動限界角度未満の傾動角度に設定されている。
【0026】
さらに、上記首振りシリンダ36は、上記各傾動フレーム32が第1傾斜状態にあるときに首振りアーム35を首振り状態に変換させることにより、排出傾斜状態に姿勢変換されているコンテナ2が略鉛直に近い傾斜状態(図3位一点鎖線で、図4に実線でそれぞれ示す状態)に姿勢変換されるように、その伸縮作動量が設定されている。
【0027】
また、図2〜図4に示すように、上記各サブシャーシ13の前端には、上記コンテナ2の各主桁21の前端にそれぞれ設けられた当接部材23(図では一方のみ示す。)に当接する被当接部材15(図では一方のみ示す)が設けられている。この当接部材23と被当接部材15とは、上記各サブシャーシ13上に荷役装置3によりコンテナ2を搭載した際に互いに当接し、上記各サブシャーシ13上でのコンテナ2のそれ以上車体前方への移動を規制するようにしている。さらに、上記各サブシャーシ13の後部には、この各サブシャーシ13上にてコンテナ2が車体振動等により跳ね上がらないように固縛する固縛装置40が設けられている。
【0028】
この固縛装置40は、図5に示すように、上記コンテナ2の各主桁21の後部下端の内側縁に対しそれぞれ上方から係脱可能に係合する係合爪部41aを上端に有し、各サブシャーシ13の後部内側位置においてそれぞれ車体前後方向軸41b,41cの回りに略中央部が揺動自在に支持された左右一対の固縛フック41,41と、この各固縛フック41をそれぞれ上記車体前後方向軸41b,41c回りに同期して揺動させることにより、上記各係合爪部41aをそれぞれ上記各主桁21の後部下端の内側縁に対し係脱操作する操作部42とを備えている。上記操作部42は、上記各固縛フック41の下端に枢着され、内周面にねじ部(図示せず)を有して略筒状に形成された左右一対の枢着部材42a,42aと、この各枢着部材42aのねじ部に対しそれぞれ螺着状態で挿通され、車幅方向に延びる第3車幅方向軸42b回りに回転自在に支持された連結ロッド42cと、この連結ロッド42cの一端(図5及び図6では右側)に設けられ、上記連結ロッド42cを第3車幅方向軸42b回りに回転させるハンドル42dとを備えている。
【0029】
上記連結ロッド42cの一端側は、右側の車体フレーム11の後部を貫通し、上記ハンドル42dの他端に連結部材43を介して連結されている。上記連結部材43は、図6に示すように、上記連結ロッド42cの一端に設けられ上記第3車幅方向軸42bと直交する方向に突出する突出ピン43aと、上記ハンドル42dの他端に設けられ、上記突出ピン43aを第3車幅方向軸42b方向にスライド移動可能に支持するスライド溝43bを有して上記連結ロッド42cの一端を外方から覆う筒状部材43cとを備えている。この筒状部材43cは、そのスライド溝43bの内端位置(図6では左位置)に突出ピン43aが位置付けられたときに突出ピン43a回りに回転するようになっている。そして、上記連結部材43は、上記ハンドル42d(筒状部材43c)を連結ロッド42cの一端に対し車幅方向内方側に移動させて上記突出ピン43aをスライド溝43bの外端位置(図5及び図6に示す右位置)に位置付けることで上記ハンドル42dを第3車幅方向軸42b上においてハンドル操作可能な操作位置(図5に示す実線位置)と、上記ハンドル42d(筒状部材43c)を連結ロッド42cの一端に対し車幅方向外方側に移動させて上記突出ピン43aをスライド溝43bの内端位置(図6では左位置)に位置付けることで上記ハンドル42dをその自重により突出ピン43a回りに下方に屈曲させて格納するハンドル操作不能な格納位置(図5に示す二点鎖線位置)とに相互に位置変換させるように構成されている。
【0030】
そして、上記ハンドル42dは、上記当接部材23と被当接部材15との当接により各サブシャーシ13上においてコンテナ2のそれ以上車体前方への移動が規制された状態で、上記連結ロッド42cを第3車幅方向軸42b回りに所定方向(図5及び図6に示す実線矢印方向)に回転させることにより、上記各枢着部材42aを連結ロッド42c上において互いに接近する方向に移動させるように各固縛フック41をそれぞれ車体前後方向軸41b,41c回りに揺動させて上記各係合爪部41aを各主桁21の後部下端の内側縁に対し係合する係合状態(図5及び図6に実線で示す状態)と、上記連結ロッド42cを第3車幅方向軸42b回りに反所定方向(図5及び図6に示す破線矢印方向)に回転させることにより、上記各枢着部材42aを連結ロッド42c上において互いに離反する方向に移動させるように上記各固縛フック41をそれぞれ車体前後方向軸41b,41c回りに揺動させて上記各係合爪部41aを各主桁21の後部下端の内側縁に対し離脱させる離脱状態(図6に二点鎖線で示す状態)とに相互に変換させるように構成されている。また、上記連結ロッド42c一端側(図5では右側)の枢着部材42aには、車体背面視で略L字状を呈する確認バー42fの上端が取り付けられている。この確認バー42fは、ハンドル42d操作に伴い上記一端側の枢着部材42aと共に車幅方向に移動することで、上記各主桁21の後部下端の内側縁に対する上記各係合爪部41aの係合状態又は離脱状態の確認が固縛装置40の外方からなされるようにしている。
【0031】
また、図7に示すように、上記フック37は、上記首振りアーム35の先端に固着された左右一対の略半円弧状の固定フック部材37a(図では一方のみ示す)と、基端が上記各固定フック部材37aに対しこの各固定フック部材37a間を連結するピン軸37b回りに回転自在に支持された略半円弧状の可動フック部材37cと、上記首振りアーム35の先端部に内装され、上記可動フック部材37cの基端部近傍にピン37dを介してピストンロッド38aの先端が回転自在に支持された位置変換手段としてのフックシリンダ38とを備えている。そして、上記フックシリンダ38は、そのピストンロッド38aを伸縮させて可動フック部材37cをピン軸37b回りに回転させることにより、この可動フック部材37cの先端を各固定フック部材37aに対し閉じ方向に移動させて上記係合ピン22を係合する係合位置(図7に示す実線位置)と、先端を各固定フック部材37aに対し開き方向に移動させて上記係合ピン22を係合解除する係合解除位置(図7に示す二点鎖線位置)とに相互に位置変換させるようにストローク量が設定されている。
【0032】
ここで、コンテナ荷役車両1の各車体フレーム11(各サブシャーシ13)に対しコンテナ2を積み降ろす場合、及びコンテナ2内の収容物を排出する場合の手順について述べる。この場合、コンテナ2内には収容物が収容されているものとする。
【0033】
最初に、図2に実線で示すように、各サブシャーシ13に対し底壁2aが下向いた横置き状態で支持されたコンテナ2内の収容物を排出する場合について説明する。この場合、各サブシャーシ13上のコンテナ2は固縛装置40により固縛されているものとする。また、各ジャッキ14は張り出されているものとする。
【0034】
先ず、固縛装置40によるコンテナ2の固縛解除を行う。具体的には、ハンドル42dを連結部材43の突出ピン43a回りに回転させて第3車幅方向軸42b上に位置付けてから車幅方向内方側に移動させ、突出ピン43aを筒状部材43cのスライド溝43bの内端位置(図6では左位置)に位置付けることで、ハンドル42dを操作位置(図5及び図6に示す実線位置)に位置変換する。そして、このハンドル42dにより、連結ロッド42cを第3車幅方向軸42b回りに反所定方向(図5及び図6に破線矢印で示す方向)に回転させ、各固縛フック41をそれぞれ車体前後方向軸41b,41c回りに揺動させて各枢着部材42aを連結ロッド42c上において互いに離反する方向に移動させる。これにより、各係合爪部41aを各主桁21の後部下端の内側縁に対し離脱する離脱位置(図5及び図6に示す二点鎖線位置)に変換する。その後、ハンドル42dを、連結ロッド42cに対し下方に折曲させ、操作位置から格納位置に位置変換させて格納し、主桁21の後部下端の内側縁に対する各係合爪部41aの解除状態を確認バー42fの位置に基づいて固縛装置40の外方から確認する。
【0035】
それから、後壁固縛装置による後壁2cの固縛を解除して、コンテナ2の後壁2cを後方へ開放可能な状態にしてから、図2に一点鎖線で、図3に実線でそれぞれ示すように、傾動シリンダ33を伸長させ、各傾動フレーム32を各サブシャーシ13に対し第1車幅方向軸31回りに後方に回転させて略50°程度下り勾配となるように第1傾斜状態(図2に一点鎖線で、図3に実線でそれぞれ示す状態)に変換する。これにより、図2に一点鎖線で、図3に実線でそれぞれ示すように、第1傾斜状態の各傾動フレーム32上とこの各傾動フレーム32に対し略一直線状に延びるように保持された基本状態(図2に実線及び一点鎖線で、図3に実線でそれぞれ示す状態)の首振りアーム35上とに沿って積載されたコンテナ2が排出傾斜状態(図2に一点鎖線で、図3に実線で示す状態)に姿勢変換され、後壁2cがその自重及び収容物の自重の影響を受けて開放しコンテナ2内の収容物が排出される。このとき、各傾動シリンダ33は、首振りアーム35が基本状態にあるときに各傾動フレーム32を倒伏状態から第1傾斜状態への変換のみが可能となるように伸縮移動量が設定され、これにより、サブシャーシ13上の横置き状態のコンテナ2が排出傾斜状態に姿勢変換され、この状態で一時停止するようになっている。ところで、このような収容物排出時に後壁2cが開放しないという事態が起こる場合も考えられ、このような場合、コンテナ2内に収容物が閉じ込められたままでは、各傾動フレーム32の傾動角度の増加に伴って重心が車体後方に移動するため、上記各傾動フレーム32がある限界角度を超えると、コンテナ荷役車両1を転倒させる側の力が各車体フレーム11に作用することになる。そこで、本実施形態のものにおいては、コンテナ2内の収容物排出時の後壁2c未開放という事態を考慮し、各傾動フレーム32の第1傾斜状態を上記限界角度よりも小さい緩傾斜の角度に設定している。これにより、基本状態の首振りアーム35と共に各傾動フレーム32を第1傾斜状態まで傾動させてコンテナ2を緩傾斜の状態(排出傾斜状態)に変換した時点で、すなわち転倒の危険性の全くない状態で収容物の後壁2cからの排出を確実に行うことが可能となる。このため、後壁2cが未開放となる事態が生じても、これに対処することが可能となり、後壁2c未開放のまま各傾動フレーム32が上記限界角度を越えて傾動することも未然に防止される。よって、収容物排出時の車体後方への重心移動に対し安定性を高めることが可能となる。
【0036】
そして、収容物を排出した空のコンテナ2を各サブシャーシ13上から地上に対し後壁2cが下向きになった縦置き状態に変換して降ろす場合には、一旦傾動フレーム32を倒伏状態に変換してコンテナ2をサブシャーシ13上での横置き状態に変換した後、後壁固縛装置による後壁2cの固縛を行ってから、上述の収容物を排出する場合の動作に加えて、以下の動作が継続して行われる。
【0037】
すなわち、上述のコンテナ2を排出傾斜状態に変換する各傾動フレーム32の第1傾斜状態から、図3に一点鎖線で、図4に実線でそれぞれ示すように、首振りシリンダ36を収縮させて、首振りアーム35を各傾動フレーム32に対し第2車幅方向軸34回りに後方に略60°程度回転させ、上記各サブシャーシ13の後側に揺動させて首振り状態(図3に一点鎖線で、図4に実線でそれぞれ示す状態)に変換する。これにより、図3に一点鎖線で、図4に実線でそれぞれ示すように、首振り状態となる首振りアーム35先端部のフック37に対し係合ピン22が係合されて支持されたコンテナ2が、各案内ローラ16に案内されて略鉛直状態に近い傾斜状態に姿勢変換される。
【0038】
それから、図4に一点鎖線で示すように、首振りアーム35を首振り状態に変換したままで、傾動シリンダ33をさらに伸長させて各傾動フレーム32を第1車幅方向軸31回りに後方に若干量回転させることで第2傾斜状態に変換する。これにより、上記傾斜状態のコンテナ2が各案内ローラ16で案内されながら後方に押し立てられて、地上に対し縦置き状態に姿勢変換されて降ろされる。その後、図7二点鎖線で示すように、フックシリンダ38のピストンロッド38aを収縮させ、可動フック部材37cをピン軸37b回りに回転させることにより、その先端を各固定フック部材37aに対し開き方向に移動させてフック37を解除位置(図7に示す二点鎖線位置)に位置変換させ、コンテナ2の係合ピン22に対しフック37の係合を解除する。
【0039】
この場合、各傾動フレーム32の第1傾斜状態での傾斜角度が上記の如く緩傾斜の角度に設定されていても、各傾動フレーム32が第1傾斜状態にあるときに首振りアーム35を首振り状態に変換させることにより、コンテナ2が地上に縦置き状態で降ろされるというように、各傾動フレーム32の第2傾斜状態への変換を省略して2工程でコンテナ2を横置き状態から起立状態に姿勢変換させることも考えられる。しかし、上述したように、各傾動フレーム32の第1傾斜状態が上記限界角度よりも小さい緩傾斜の角度に設定される場合には、首振りアーム35の基本状態から首振り状態までの状態変換量を増大させる必要があり、首振りアーム35の第2車幅方向軸34からフック37までの長さが過度に長くなるおそれがある。このように首振りアーム35を過度に長くした場合には首振りシリンダ36にかかる負担などが大きなものとなり、この負担を考慮すれば、首振りアーム35を過度に長くしたくないのが実情である。そのため、首振りアーム35を首振り状態に変換してもコンテナ2の姿勢変換量が不足してコンテナ2が縦置き状態に姿勢変換されない場合には、その姿勢変換量の不足分を、第1車幅方向軸31を中心とする各傾動フレーム32の傾動、すなわち、第1傾斜状態からさらに第2傾斜状態への傾動により補うことで、首振りアーム35を過度に長くすることなくコンテナ2を縦置き状態に姿勢変換させることを可能にしている。
【0040】
次に、地上に対し縦置き状態となるコンテナ2を各サブシャーシ13に対し車台に対し底壁2aが下向きになった横置き状態に変換して積み込む場合について説明する。この場合、各傾動フレーム32は第1傾斜状態に変換され、フック37は解除位置に位置変換されているものとする。
【0041】
先ず、図4に一点鎖線で示すように、首振りアーム35を首振り状態に変換したままで、傾動シリンダ33をさらに伸長させて各傾動フレーム32を第1車幅方向軸31回りに後方に若干量回転させて第2傾斜状態に変換することにより、解除位置のフック37内にコンテナ2の係合ピン22を挿入させる。その後、図7に実線で示すように、フックシリンダ38のピストンロッド38aを伸長させて可動フック部材37cをピン軸37b回りに回転させることにより、その先端を各固定フック部材37aに対し閉じ方向に移動させて係合位置(図7に示す実線位置)に位置変換し、フック37に対し係合ピン22を抜け落ち不能に係合する。
【0042】
次いで、図3に一点鎖線で、図4に実線でそれぞれ示すように、首振りアーム35を首振り状態に変換したままで、傾動シリンダ33を若干量収縮させて各傾動フレーム32を第1車幅方向軸31回りに前方に若干量回転させることで第2傾動状態に変換する。これにより、図4に実線(図3では一点鎖線)で示すように、フック37を係合ピン22に係合させた状態で、縦置き状態(図4に一点鎖線で示す状態)のコンテナ2を各案内ローラ16を支点にして手前(車体フレーム11側)に引き寄せて傾斜状態に姿勢変換する。それから、図3に実線(図2では一点鎖線)で示すように、首振りシリンダ36を伸長させ、首振りアーム35を第2車幅方向軸34回りに前方に回転させて各傾動フレーム32に対し略一直線状に延びる基本状態に変換する。これにより、コンテナ2が各案内ローラ16により案内されながら排出傾斜状態に変換されて各傾動フレーム32上及び首振りアーム35上に沿って積載される。
【0043】
その後、図2に実線で示すように、各傾動シリンダ33を収縮させて各傾動フレーム32を各サブシャーシ13に対し第1車幅方向軸31回りに前方に回転させることにより、各サブシャーシ13に対し底壁2aが下向きとなるコンテナ2が横置き状態に姿勢変換されてサブシャーシ13上に積み込まれる。このとき、各サブシャーシ13前端の被当接部材15に対しコンテナ2の各主桁21前端の当接部材23が当接し、各サブシャーシ13上でのコンテナ2のそれ以上車体前方への移動を規制している。
【0044】
それから、各サブシャーシ13上のコンテナ2を固縛装置40により固縛する。具体的には、ハンドル42dを連結部材43の突出ピン43a回りに回転させて第3車幅方向軸42b上に位置付けてから車幅方向内方側に移動させ、突出ピン43aを筒状部材43cのスライド溝43bの内端位置(図6では左位置)に位置付けることで、ハンドル42dを操作位置(図5及び図6に示す実線位置)に変換する。そして、このハンドル42dにより、連結ロッド42cを第3車幅方向軸42b回りに所定方向(図5及び図6に実線矢印で示す方向)に回転させることにより、各固縛フック41をそれぞれ車体前後方向軸41b,41c回りに揺動させて各枢着部材42aを連結ロッド42c上において互いに接近する方向に移動させる。これにより、各係合爪部41aは各主桁21の後部下端の内側縁に対し係合する係合位置(図5及び図6に示す実線位置)に変換され、コンテナ2の上方への跳ね上がりが防止される。
【0045】
しかる後、操作位置に変換していたハンドル42dを、車幅方向外方側に移動させ、突出ピン43aを筒状部材43cのスライド溝43bの外端位置(図6では右位置)に位置付けてから、連結部材43の突出ピン43a回りに下方に回転させて格納位置(図5に示す二点鎖線位置)に変換し、ハンドル操作不能に格納する。このとき、ハンドル42dの操作者が屈み込んで確認バー42fの位置を確認することで、主桁21の後部下端の内側縁に対する各係合爪部41aの係合状態が固縛装置40の外方から確認される。
【0046】
そして、サブシャーシ13上に横置き状態で積み込まれたコンテナ2内には収容物が収容されることになる。
【0047】
このように、上記第1実施形態では、各傾動フレーム32を第1車幅方向軸31回りに回転させて第1及び第2傾斜状態の2段階に変換させ、首振りアーム35を第2車幅方向軸34回りに回転させて基本状態と首振り状態との1段階に変換させることを行うというように、3工程でコンテナ2自体をサブシャーシ13と地上との間で略水平の横置き状態から略鉛直の縦置き状態まで略90°回転させることが行われる。このため、各傾動フレーム32を各サブシャーシ13後端位置の第1車幅方向軸31の回りに略水平状態から略鉛直状態まで略90°回転させる必要がない。従って、各傾動フレーム32を回転させる傾動シリンダ33及び首振りアーム35を揺動させる首振りシリンダ36の協働によりそれぞれの伸縮作動量が少なくて済み、各シリンダ33,36を小径でかつ短ストロークのコンパクトなものにすることが可能となる。これにより、これら各シリンダの重量及び容積が大幅に軽減され、これに伴いコンテナ2内の収容物の積載重量及び収容量を共に拡大化させることができると共に、上記各シリンダ33,36の配置レイアウトを円滑に行うことができる。しかも、首振りシリンダ36が首振りアーム35基端部の分岐部35a内に配置されているので、首振りシリンダ36の車幅方向への配置スペースが削減されて、コンテナ2内の収容物の積載重量及び収容量の拡大化並びに各シリンダ33,36の配置レイアウトの円滑化を図る上で非常に有利なものとなる。
【0048】
さらに、コンテナ2の底壁2a下面の前端位置よりも後側に離れた底壁の前部中央位置にフック37が係脱可能に係合する係合ピン22が設けられているので、フック37(各傾動フレーム32及び首振りアーム35)の第1車幅方向軸31を中心とする回転軌跡がコンテナ2の回転軌跡よりも小さくなり、各傾動フレーム32及び首振りアーム35のコンパクト化を図ることができる。
【0049】
また、フック37の可動フック部材37cを固定フック部材37aに対し開閉方向に回転させてコンテナ2の係合ピン22に対し係合する係合位置と係合解除する係合解除位置とに相互に位置変換させるフックシリンダ38が首振りアーム35の先端に設けられているので、縦置き状態となる地上のコンテナ2底壁2aの係合ピン22に対しフック37が容易に係合操作又は解除操作され、フック37の操作性を効果的に高めることができる。
【0050】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2実施形態を図8に基づいて説明する。
【0051】
この実勢形態では、荷役装置の一部の構成を変更している。尚、荷役装置の一部を除くその他の構成は上記第1の実施形態の場合と同じであり、同一の部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0052】
すなわち、本実施形態では、図8に示すように、荷役装置51は、後端部がサブシャーシ13後端位置の第1車幅方向軸31の回りに回転可能に連結されて上記サブシャーシ13に対し傾動自在に設けられる左右一対の傾動フレーム52(図では一方のみ示す)と、この各傾動フレーム52と各サブシャーシ13の略中央位置との間に設けられて上記各傾動フレーム52を上記各サブシャーシ13に沿って倒伏する倒伏状態(図示せず)と上記各サブシャーシ13の後方に向かい下り勾配となる傾斜状態(図8に実線で示す状態)とに相互に変換させる左右一対の傾動シリンダ53(図では一方のみ示す)と、基端部に車幅方向に二分岐する分岐部54aを有し、その分岐部54aが上記各傾動フレーム52の前端部に対し第2車幅方向軸34の回りに回転可能に連結されて上記各傾動フレーム52に対し首振り自在に設けられる首振りアーム54と、この首振りアーム54を上記各傾動フレーム52に対し略一直線状に延びるように保持された基本状態(図8に実線で示す状態)と上記第2車幅方向軸34の回りに上記サブシャーシ13の後側に揺動された首振り状態(図8に一点鎖線で示す状態)とに相互に変換する首振りシリンダ55と、上記首振りアーム55の先端位置に設けられたフック37とを備えている。この各傾動フレーム52と基本状態での首振りアーム54との車体前後方向の長さの比は、各傾動フレーム52を1とした場合に首振りアーム54がほぼ1.5となるように設定されている。
【0053】
そして、上記各傾動シリンダ33は、首振りアーム35が基本状態にあるときに各傾動フレーム32を倒伏状態と傾斜状態とに相互に変換させることにより、フック37により支持されたコンテナ2がサブシャーシ13上の横置き状態と傾斜状態(図8に実線で示す状態)とに相互に姿勢変換されるように、その伸縮作動量が設定されている。また、上記首振りシリンダ55は、上記各傾動フレーム52が傾斜状態にあるときに首振りアーム54を基本状態と首振り状態とに相互に変換させることにより、上記コンテナ2が傾斜状態と地上の縦置き状態(図8に一点鎖線で示す状態)とに相互に姿勢変換されるように、その伸縮作動量が設定されている。
【0054】
ここで、コンテナ荷役車両1の各サブシャーシ13に対しコンテナ2を積み降ろす場合、及びコンテナ2内の収容物を排出する場合の手順について述べる。この場合、コンテナ2内には収容物が収容されているものとする。
【0055】
最初に、図8に実線で示すように、各サブシャーシ13に対し底壁2aが下向いた横置き状態で支持されたコンテナ2内の収容物を排出する場合について説明する。この場合、各サブシャーシ13上のコンテナ2は固縛装置40により固縛され、各ジャッキ14は張り出されているものとする。
【0056】
先ず、第1実施形態の場合と同様に固縛装置40によるコンテナ2の固縛解除を行ってから、後壁固縛装置による後壁2cの固縛を解除して、コンテナ2の後壁2cを後方へ開放可能な状態にし、図8に実線で示すように、傾動シリンダ53を伸長させ、各傾動フレーム52を各サブシャーシ13に対し第1車幅方向軸31回りに後方に回転させて略50°程度下り勾配となるように傾斜状態(図8に実線で示す状態)に変換する。これにより、図8に実線で示すように、傾斜状態の各傾動フレーム32と基本状態(図8に実線で示す状態)の首振りアーム35に沿って積載されたコンテナ2が傾斜状態に変換され、後壁2cが自重で開放してコンテナ2内の収容物が排出される。
【0057】
そして、収容物を排出した空のコンテナ2を各サブシャーシ13上から地上に対し縦置き状態に姿勢変換して降ろす場合には、一旦傾動フレーム52を倒伏状態に変換してコンテナ2をサブシャーシ13上での横置き状態に姿勢変換した後、後壁固縛装置による後壁2cの固縛を行ってから、上述の収容物を排出する場合の動作に加えて、以下の動作が継続して行われる。
【0058】
すなわち、上述のコンテナ2を傾斜状態に姿勢変換する各傾動フレーム52の傾斜状態から、図8に一点鎖線で示すように、首振りシリンダ55を収縮させて、首振りアーム54を各傾動フレーム52に対し第2車幅方向軸34回りに後方に略60°程度回転させ、上記各サブシャーシ13の後側に揺動させて首振り状態(図8に一点鎖線で示す状態)に変換する。これにより、図8に一点鎖線で示すように、首振り状態となる首振りアーム54先端部のフック37に対し係合ピン22が係合されて支持されたコンテナ2が、各案内ローラ16に案内されながら後方に押し立てられて、地上に対し縦置き状態に姿勢変換されて降ろされる。その後、上記第1実施形態の場合と同様にフック37を解除位置に変換させ、コンテナ2の係合ピン22に対しフック37の係合を解除する。
【0059】
次に、地上に対し縦置き状態となるコンテナ2を各サブシャーシ13に対し横置き状態に変換して積み込む場合について説明する。この場合、傾斜状態となる各傾動フレーム52に対し首振りアームは基本状態に変換され、フック37は解除位置に位置変換されているものとする。
【0060】
先ず、図4に一点鎖線で示すように、首振りシリンダ55を収縮させて首振りアーム54を第2車幅方向軸34回りに後方に回転させて首振り状態に変換することにより、解除位置のフック37内にコンテナ2の係合ピン22を挿入させる。その後、上記第1の実施形態の場合と同様に、フック37を係合位置に位置変換して係合ピン22を抜け落ち不能に係合する。
【0061】
次いで、図8に実線で示すように、フック37を係合ピン22に係合させた状態で、首振りシリンダ55を伸長させて首振りアーム54を第2車幅方向軸34回りに前方に回転させて各傾動フレーム52に対し略一直線状に延びる基本状態に変換する。これにより、コンテナ2が各案内ローラ16により案内されながらこの各案内ローラ16を支点にして手前(車体フレーム11側)に引き寄せられて傾斜状態に姿勢変換され、各傾動フレーム32上及び首振りアーム35上に支持される。
【0062】
その後、各傾動シリンダ53を収縮させて各傾動フレーム52を各サブシャーシ13に対し第1車幅方向軸31回りに前方に回転させることにより、各サブシャーシ13に対し底壁2aが下向きとなるコンテナ2が横置き状態に姿勢変換されてサブシャーシ13上に積み込まれる。このとき、各サブシャーシ13前端の被当接部材15に対しコンテナ2の各主桁21前端の当接部材23が当接し、各サブシャーシ13上でのコンテナ2のそれ以上車体前方への移動を規制している。
【0063】
それから、上記第1の実施形態の場合と同様に、各サブシャーシ13上のコンテナ2を固縛装置40により固縛する。
【0064】
このように、上記第2実施形態では、各傾動フレーム32が傾斜状態にあるときに首振りアーム35を基本状態から首振り状態に変換させることにより、フック37により支持されたコンテナ2が縦置き状態に姿勢変換されるように首振りシリンダ36の伸縮作動量を設定しておくことで、各傾動フレーム32上及び基本状態の首振りアーム35上に傾斜状態で載置されたコンテナ2が、首振りシリンダ36の伸縮作動量のみによる首振りアーム35の基本状態から首振り状態への変換によって縦置き状態に姿勢変換されて地上に降ろされるというように、2工程で横置き状態と縦置き状態とに変換することができる。
【0065】
【発明の効果】
以上の如く、第1の発明における請求項1に記載のコンテナ荷役車両用荷役装置によれば、傾動フレームを傾動シリンダの伸縮により第1の軸回りに回転させて倒伏状態と傾斜状態とに相互に変換させると共に、首振りアームを首振りシリンダの伸縮により第2の軸回りに回転させて基本状態と首振り状態とに相互に変換させることで、コンテナを車台と地上との間で略水平の横置き状態から略鉛直の縦置き状態まで略90°回転させることが可能となるため、傾動フレームを車台後端位置の第1の軸の回りに略水平状態から略鉛直状態まで略90°回転させる必要がなく、傾動シリンダ及び首振りシリンダの協働により個々の伸縮作動量を少なくし、両シリンダをコンパクトにして重量及び容積を大幅に軽減させ、よってコンテナ内の収容物の積載重量及び収容量の拡大化を図ることができるとともに、両シリンダの配置レイアウトを円滑に行うことができる。
【0066】
そして、請求項2に記載のコンテナ荷役車両用荷役装置によれば、傾動フレームが傾斜状態にあるときに首振りアームを首振り状態に変換させることによってコンテナを縦置き状態に姿勢変換させるように首振りシリンダの伸縮作動量を設定しておけば、傾斜状態のコンテナを首振りシリンダの伸縮作動量のみで縦置き状態に姿勢変換させて地上に簡単に降ろせるというように、2工程でコンテナを横置き状態と傾斜状態とに変換することができる。
【0067】
また、請求項3に記載のコンテナ荷役車両用荷役装置によれば、傾動フレームを第1と第2との傾斜状態に2段階で姿勢変更させ、首振りアームを基本状態と首振り状態とに1段階で姿勢変更させるというように、3工程でコンテナを横置き状態と傾斜状態とに変換させることにより、コンテナ内の収容物排出時に傾動フレームの第1の傾斜状態を限界角度よりも小さい緩傾斜の角度に設定することで、コンテナを転倒の危険性の全くない緩傾斜の状態に変換した時点で収容物を後壁から確実に排出できる上、後壁未開放となる事態にも対処でき、限界角度を越える傾動フレームの傾動を未然に防止して収容物排出時の車体後方への重心移動に対し安定性を高めることができる。また、コンテナを3工程で横置き状態から縦置き状態に姿勢変換させることにより、首振りアームを首振り状態に変換した際に不足するコンテナの縦置き状態への姿勢変換量の不足分を傾動フレームの第1の傾斜状態から第2の傾斜状態への傾動により補って、首振りアームを過度に長くすることなくコンテナを縦置き状態に姿勢変換させることも可能である。
【0068】
そして、請求項4に記載のコンテナ荷役車両用荷役装置によれば、フックをコンテナの底壁の前端位置よりも後側に離れた位置の底壁に係合させることで、フックの第1の軸を中心とする回転軌跡をコンテナの回転軌跡よりも小さくし、傾動フレーム及び首振りアームのコンパクト化を図ることができる。
【0069】
また、請求項5に記載のコンテナ荷役車両用荷役装置によれば、フックを縦置き状態のコンテナに対し係脱操作可能に構成することで、地上での縦置き状態のコンテナに対しフックを容易に係合操作又は解除操作でき、フックの操作性の向上を図ることができる。
【0070】
さらに、第2の発明における請求項6に記載のコンテナ荷役車両によれば、第1の発明のコンテナ荷役車両用荷役装置をコンテナ荷役車両の車台に配設することで、コンテナ荷役車両用荷役装置により地上の縦置き状態のコンテナを車台に対し横置き状態に姿勢変換して積み込んで車台上に運搬可能な状態で積載することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る荷役装置を搭載したコンテナ荷役車両の平面図である。
【図2】同じく傾動シリンダによるコンテナの横置き状態と排出傾斜状態との姿勢変換動作を示すコンテナ荷役車両の側面図である。
【図3】同じく首振りシリンダによるコンテナの排出傾斜状態と傾斜状態との姿勢変換動作を示すコンテナ荷役車両の側面図である。
【図4】同傾動シリンダによるコンテナの傾斜状態と縦置き状態との姿勢変換動作を示すコンテナ荷役車両の側面図である。
【図5】同じく固縛装置を車体後方から視た背面図である。
【図6】同固縛装置を一部切り欠いた状態で車体後方から視た一部切り欠き背面図である。
【図7】同フックを一部切り欠いた状態で首振りアームの先端付近を車体側方から視た拡大断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る首振りシリンダによるコンテナの傾斜状態と縦置き状態との姿勢変換動作を示すコンテナ荷役車両の側面図である。
【符号の説明】
1 コンテナ荷役車両
2 コンテナ
3,51 荷役装置
11 車体フレーム(車台)
31 第1車幅方向軸(第1の軸)
32,52 傾動フレーム
33,53 傾動シリンダ
34 第2車幅方向軸(第2の軸)
35,54 首振りアーム
36,55 首振りシリンダ
37 フック
38 フックシリンダ(位置変換手段)
【発明の属する技術分野】
本発明は、前後に長い略直方体形状のコンテナを地上での縦置き状態と車台上での横置き状態とに相互に変換させて積み降ろしするためにコンテナ荷役車両に設けられるコンテナ荷役車両用荷役装置及びこのコンテナ荷役車両用荷役装置を備えたコンテナ荷役車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、後壁が車台の後方の地上に支持されて起立した縦置き状態のコンテナを車台に対し底壁が下向きになった横置き状態にして積み込む一方、車台上の横置き状態のコンテナを地上に対し縦置き状態にして降ろすためにコンテナ荷役車両に設けられたコンテナ荷役車両用荷役装置は知られている。このようなコンテナ荷役車両用荷役装置は、例えば、特開昭60−60045号公報に開示されるように、基端部が車台後端に対し車幅方向に延びる軸の回りに回転可能に連結されて上記車台に対し起伏可能に設けられる起伏フレームと、この起伏フレームと上記車台との間に設けられて上記起伏フレームを上記軸回りに回転させる伸縮自在な起伏シリンダと、基部側が上記起伏フレームに対し前後方向に収縮可能に設けられたL字アームと、このL字アームの先端に設けられ、縦置き状態のコンテナの前面(縦置き状態では上面)に対し係脱可能に係合するフックとを備えている。そして、このものにおいて、地上の縦置き状態のコンテナを車台上に横置き状態に姿勢変換して搭載するには、起伏フレームとL字アームとを一直線状に連続するように一体化させた状態で、先ず、起伏シリンダを伸長させて起伏フレームを軸回りに略90°後方に回転させ、L字アーム先端のフックを地上の縦置き状態のコンテナに係合させ、次に、この状態で上記起伏シリンダを逆に収縮させて起伏フレームを軸回りに前方に回転させ、これに伴い、上記コンテナを手前に引き倒すことにより、コンテナが横置き状態に姿勢変換されて車台上に積み込まれることになる。一方、車台上の横置き状態のコンテナを地上に対し縦置き状態に姿勢変換して降ろすには、起伏フレームとL字アームとを上記と同様に一直線状に一体化させた状態で、起伏シリンダを伸長させて起伏フレームを軸回りに略90°後方に回転させ、これに伴い、車台上のコンテナを後方に押し立てることにより、コンテナが縦置き状態に姿勢変換されて地上に降ろされることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来のコンテナ荷役車両用荷役装置では、コンテナを地上での縦置き状態と車台上での横置き状態とに相互に変換させる上で、起伏フレームを車台後端位置の単一の軸回りに略水平状態から略鉛直状態まで略90°回転させる必要があるため、この起伏フレームを回転させる起伏シリンダの伸縮作動量をそれに対応し十分に確保しなければならない。そのため、起伏シリンダが非常に大径でかつ長大なものとなり、起伏シリンダ自体の重量及び容積が増加してコンテナ内の収容物の積載重量及び収容量が犠牲となる上、このような起伏シリンダの配置レイアウトが非常に困難なものとなる。
【0004】
本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、荷役装置のフレームを前後方向で分割し、その分割した前後のフレームをそれぞれ個々の車幅方向の軸の回りに回転させてコンテナを縦置き状態と横置き状態とに姿勢変換させるようにすることにより、上記前後のフレームを回転させる個々のシリンダの伸縮作動量を少なくしてその各シリンダをコンパクトなものにし、コンテナ内における収容物の積載重量及び収容量の増大化、並びに各シリンダの配置レイアウトの簡単化を図ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、コンテナを2つのシリンダの協働により縦置き状態と横置き状態とに相互に姿勢変換し得るようにしたものであり、以下の第1及び第2の発明からなる。
【0006】
具体的には、第1の発明は、請求項1に記載の如く、コンテナ荷役車両の車台に対し設けられ、その車台に沿って前後方向に長いコンテナを、その底壁が上記車台上に支持された横置き状態と、上記コンテナの後壁が上記車台の後方の地上に支持されて起立した縦置き状態とに相互に変換するよう積み降ろしするコンテナ荷役車両用荷役装置を前提とする。そして、後端部が上記車台後端に対し車幅方向に延びる第1の軸の回りに回転可能に連結されて上記車台に対し傾動自在に設けられる傾動フレームと、この傾動フレームと上記車台との間に設けられて上記傾動フレームを上記車台に沿って前方に延びる倒伏状態と上記車台の後方に向かい下り勾配となる傾斜状態とに相互に変換させる傾動シリンダと、基端部が上記傾動フレームの前端部に対し上記第1の軸と平行な第2の軸の回りに回転可能に連結されて上記傾動フレームに対し首振り自在に設けられる首振りアームと、この首振りアームを、上記傾動フレームに対し略一直線状に延びるように保持された基本状態と上記第2の軸の回りに上記車台の後側に揺動された首振り状態とに相互に変換する首振りシリンダと、上記首振りアームの先端部に設けられ、上記コンテナに対し係脱可能に係合して上記コンテナを支持するフックとを備える構成としたものである。
【0007】
上記第1の発明の場合、首振りシリンダを伸長させて首振りアームを基本状態に、傾動シリンダを収縮させて傾動フレームを倒伏状態にそれぞれ保持することにより、コンテナは、上記傾動フレーム及び首振りアームに沿って横置き状態に積載されることになる。そして、この車台上の横置き状態のコンテナを地上の縦置き状態に姿勢変換するには、先ず、傾動シリンダを伸長させて傾動フレームを第1の軸回りに後方に回転させることで上記基本状態の首振りアームと一体に傾動フレームを傾斜状態に変換する。これにより、傾動フレーム上及び基本状態の首振りアーム上に載置されフックにより保持されたコンテナは傾斜状態に姿勢変換される。次に、首振りシリンダを収縮させて上記首振りアームを傾動フレームに対し第2の軸回りに車台の後側に揺動させて首振り状態に変換すれば、上記傾斜状態のコンテナはさらに回転して縦置き状態に姿勢変換され、これにより、コンテナが車台上から地上に降ろされることになる。
【0008】
また、縦置き状態のコンテナを車台に対し横置き状態に姿勢変換して積載するには、上記動作と逆の動作を行うことにより、コンテナが縦置き状態から横置き状態に姿勢変換されて車台上に積み込まれることになる。
【0009】
このように、傾動フレームを傾動シリンダの伸縮により第1の軸回りに回転させて倒伏状態と傾斜状態とに相互に変換させると共に、首振りアームを首振りシリンダの伸縮により第2の軸回りに回転させて基本状態と首振り状態とに相互に変換させることで、コンテナ自体を車台と地上との間で略水平の横置き状態から略鉛直の縦置き状態まで略90°回転させることが可能となる。このため、傾動フレームを車台後端位置の第1の軸の回りに略水平状態から略鉛直状態まで略90°回転させる必要がない。従って、傾動フレームを回転させる傾動シリンダ及び首振りアームを揺動させる首振りシリンダの協働によりそれぞれの伸縮作動量が少なくて済み、各シリンダを小径でかつ短ストロークのコンパクトなものにすることが可能となる。これにより、これら各シリンダの重量及び容積が大幅に軽減され、これに伴い、コンテナ内の収容物の積載重量及び収容量が共に拡大化されるとともに、各シリンダの配置レイアウトが円滑に行えることになる。
【0010】
ここで、請求項2に記載の如く、傾動フレームが傾斜状態にあるときに首振りアームを基本状態から首振り状態に変換させることにより、フックにより支持されたコンテナが縦置き状態に姿勢変換されるように首振りシリンダの伸縮作動量を設定しておいてもよい。これにより、傾動フレーム上及び基本状態の首振りアーム上に傾斜状態で載置されたコンテナが、首振りシリンダの伸縮作動量のみによる首振りアームの基本状態から首振り状態への変換によって縦置き状態に姿勢変換されて地上に簡単に降ろされるというように、2工程で横置き状態と縦置き状態との変換が可能となる。
【0011】
また、請求項3に記載の如く、傾動フレームが第1の傾斜状態に、首振りアームが首振り状態にそれぞれ変換された状態で傾斜状態になったコンテナが上記傾動フレームを上記第1の傾斜状態よりも急勾配となる第2の傾斜状態にさらに傾動させることにより、地上に対し略鉛直に起立した縦置き状態に姿勢変換されるように、傾動シリンダの伸縮作動量を設定しておいてもよい。
【0012】
この場合には、傾動フレームが第1と第2との傾斜状態への2段階の姿勢変換をし、首振りアームが基本状態と首振り状態との1段階の姿勢変換を行うというように、3工程で横置き状態と縦置き状態との変換が行われることになる。
【0013】
ところで、コンテナとして、通常、その後壁が開閉可能に構成され内部の収容物を後壁から排出するようにしたものが用いられる。この場合、コンテナ内の収容物を排出する際には、傾動フレームを傾動させてコンテナを傾斜させることにより、後壁がその自重及び収容物の自重を受けて開放され収容物が排出されることになる。ところが、このような収容物排出時に後壁が開放しないという事態が起こる場合も考えられ、このような場合、コンテナ内に収容物が閉じ込められたままでは、傾動フレームの傾動角度の増加に伴って重心が車台後方に移動するため、上記傾動フレームがある限界角度を超えると、車両を転倒させる側の力が車台に作用することになる。そこで、上記請求項3のものにおいては、コンテナ内の収容物排出時の後壁未開放という事態を考慮し、傾動フレームの第1の傾斜状態を上記限界角度よりも小さい緩傾斜の角度に設定すれば、基本状態の首振りアームと共に傾動フレームを第1の傾斜状態まで傾動させてコンテナを緩傾斜の状態に変換した時点で、すなわち転倒の危険性の全くない状態で収容物の後壁からの排出を確実に行うことが可能となる。このため、後壁が未開放となる事態が生じた場合にはこれに対処することが可能となり、後壁未開放のまま傾動フレームが上記限界角度を越えて傾動することも未然に防止される。よって、収容物排出時の車体後方への重心移動に対し安定性を高めることが可能となる。
【0014】
また、第1の傾斜状態の傾斜角度を上記の如く設定した場合であっても、上記請求項2のものと同様に、傾動フレームが第1の傾斜状態にあるときに首振りアームを首振り状態に変換させることにより、コンテナが地上に縦置き状態で降ろされるというように、傾動フレームの第2の傾斜状態への変換を省略して2工程でコンテナを横置き状態から起立状態に姿勢変換させることも考えられる。しかし、上述したように、傾動フレームの第1の傾斜状態が上記限界角度よりも小さい緩傾斜の角度に設定される場合には、首振りアームの基本状態から首振り状態までの状態変換量を増大させる必要があり、首振りアームの第2の軸からフックまでの長さが過度に長くなるおそれがある。このように首振りアームを過度に長くした場合には首振りシリンダにかかる負担などが大きなものとなり、この負担を考慮すれば、首振りアームを過度に長くしたくないのが実情である。そのため、請求項3のもののように、首振りアームを首振り状態に変換してもコンテナの姿勢変換量が不足してコンテナが縦置き状態に姿勢変換されない場合には、その姿勢変換量の不足分を、第1の軸を中心とする傾動フレームの傾動、すなわち、第1の傾斜状態からさらに第2の傾斜状態への傾動により補うことで、首振りアームを過度に長くすることなくコンテナを縦置き状態に姿勢変換させることが可能となる。
【0015】
そして、請求項4に記載の如く、首振りアームを、フックがコンテナに対しその底壁の前端位置よりも後側に離れた位置の底壁に係合するような構成とすることにより、フック(傾動フレーム及び首振りアーム)の第1の軸を中心とする回転軌跡がコンテナの回転軌跡よりも小さくなり、傾動フレーム及び首振りアームのコンパクト化を図ることが可能となる。
【0016】
また、請求項5に記載の如く、首振りアームの先端部に、フックを、縦置き状態のコンテナに対し係合して上記コンテナを支持する係合位置と、上記コンテナに対し係合を解除する解除位置とに相互に位置変換させる位置変換手段を設けたことにより、地上の縦置き状態のコンテナに対しフックが容易に係合操作又は解除操作され、フックの操作性が高められることになる。
【0017】
さらに、第2の発明は、請求項6に記載の如く、上記第1の発明に係るコンテナ荷役車両用荷役装置を車台に対し配設したコンテナ荷役車両に係るものである。
【0018】
上記第2の発明の場合、第1の発明のコンテナ荷役車両用荷役装置をコンテナ荷役車両の車台に配設し、コンテナ荷役車両用荷役装置により地上の縦置き状態のコンテナを車台に対し横置き状態に姿勢変換して積み込んで車台上に運搬可能な状態で積載することが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
<第1の実施形態>
図1及び図2は、本発明の第1の実施形態に係るコンテナ荷役車両用荷役装置を備えたコンテナ荷役車両を示し、図2において、1はコンテナ荷役車両、2はコンテナ荷役車両1の車台としての左右一対の車体フレーム11,11(図1に表れる)上に搭載されるコンテナである。また、図1において、3は上記コンテナ2を上記車体フレーム11,11に対し積み降ろしする荷役装置(コンテナ荷役車両用荷役装置)である。そして、図2に示すように、上記コンテナ2は、上記荷役装置3により、底壁2a(後述する)を下方に向けた横置き状態(図2に実線で示す状態)で車体フレーム11,11上に搭載されるようになっている。また、図4に示すように、上記コンテナ2は、上記荷役装置3により、後壁2c(後述する)を下方に向けた縦置き状態(図4に一点鎖線で示す状態)で地上に載置されるようになっている。
【0021】
上記コンテナ荷役車両1は、図2〜図4に示すように、それぞれ車体前後方向に延びる上記車体フレーム11,11の前端部上にキャブ12を備えている。また、上記キャブ12後方の車体フレーム11,11上には、この各車体フレーム11に沿って車体前後方向に延びる左右一対のサブシャーシ13,13(図1に表れる)が設けられている。この各サブシャーシ13(各車体フレーム11)は、閉断面形状に形成され、上記コンテナ2を横置き状態で搭載し得る長さを有している。そして、上記コンテナ2は、上記各サブシャーシ13を介して各車体フレーム11上に横置き状態で搭載されるようになっている。また、上記各車体フレーム11の後端部にはそれぞれ張り出し可能な左右一対のジャッキ14(図2〜図4において一方のみ示す)が設けられ、荷役装置3によるコンテナ2の積み降ろし時等の車体後方への重心移動に対し各ジャッキ14を張り出しておくことでコンテナ荷役車両1の安定性を高め得るようにしている。
【0022】
上記コンテナ2は、図1及び図2に示すように、その上下両位置に車体前後方向に長い略矩形状の上壁2f及び底壁2aを有し、この上壁2f及び底壁2aの周囲を前後両壁2b,2c及び左右両側壁2d,2eにより囲んで、内部への収容物の収容を可能とする略直方体形状に形成されている。この場合、図1において、コンテナ2は、その底壁2a及び上壁2fのそれぞれの後辺(後壁2c側の辺)が前辺(前壁2b側の辺)よりも若干長い台形状を呈しているので、前壁2bよりも面積が増大している後壁2cを地上に向けて縦置き状態で載置しても十分な安定性が得られるようになっている。
【0023】
上記コンテナ2の底壁2a下面には車体前後方向へ延びる左右一対の主桁21,21(図1に表れる)が一体に設けられている。この各主桁21はそれぞれ断面略I字状(図5に表れる)に形成されている。また、図1に示すように、上記コンテナ2の底壁2a下面の前端位置よりも後側に離れた底壁の前部中央位置には、後述するフック37が係脱可能に係合する係合ピン22が設けられている。そして、図2に二点鎖線で示すように、上記コンテナ2の後壁2cは、その上端が左右両側壁2d,2eの後端部上部位置の車幅方向軸(図示せず)回りに後方へ下開き可能に支持されている。この場合、コンテナ2の後壁2cは、図示しない後壁固縛装置による固縛時に後方への開放が規制されるようになっている。
【0024】
上記荷役装置3は、図1に示すように、後端部が上記サブシャーシ13,13の後端位置を車幅方向に延びる第1の軸としての第1車幅方向軸31の回りに回転可能に連結されて上記各サブシャーシ13に対し傾動自在に設けられる左右一対の傾動フレーム32,32と、この各傾動フレーム32と各サブシャーシ13の略中央位置との間に設けられて上記各傾動フレーム32を上記各サブシャーシ13に沿って倒伏する倒伏状態(図2に実線で示す状態)と上記各サブシャーシ13の後方に向かい下り勾配となる第1傾斜状態(図3に一点鎖線で、図4に実線でそれぞれ示す状態)とそれより急勾配となる第2傾斜状態(図4に一点鎖線で示す状態)とに相互に変換させる左右一対の傾動シリンダ33と、基端部に車幅方向に二分岐する分岐部35aを有し、その分岐部35aが上記各傾動フレーム32の前端部に対し上記第1車幅方向軸31と平行な第2の軸としての第2車幅方向軸34の回りに回転可能に連結されて上記各傾動フレーム32に対し首振り自在に設けられる首振りアーム35と、この首振りアーム35を上記各傾動フレーム32に対し略一直線状に延びるように保持された基本状態(図2に実線及び一点鎖線で、図3に実線でそれぞれ示す状態)と上記第2車幅方向軸34の回りに上記サブシャーシ13の後側に揺動された首振り状態(図3に一点鎖線で、図4に実線及び一点鎖線でそれぞれ示す状態)とに相互に変換する首振りシリンダ36と、上記首振りアーム35の先端位置に設けられ上記起立状態のコンテナ2の係合ピン22に対し係脱可能に係合して上記コンテナ2を支持する略C字状のフック37とを備えている。上記各傾動シリンダ33は、それぞれ上記各傾動フレーム32の左右両側方に配置されている。また、上記首振りシリンダ36は、上記首振りアーム35基端部の分岐部35a内方に配置されている。さらに、上記各サブシャーシ13の後端には、上記第1車幅方向軸31回りに回転自在に支持されたコンテナ案内用の左右一対の案内ローラ16,16が設けられている。
【0025】
そして、上記各傾動シリンダ33は、上記首振りアーム35の状態変換に応じて伸縮作動量がそれぞれ設定されるようになっている。具体的には、各傾動シリンダ33は、首振りアーム35を基本状態に、各傾動フレーム32を第1傾斜状態にそれぞれ変換させることにより、コンテナ2がその内部の収容物を排出可能とするように傾斜する排出傾斜状態(図2に一点鎖線で、図3に実線でそれぞれ示す状態)に姿勢変換される一方、上記首振りアーム35を首振り状態に、上記各傾動フレーム32を上記第1傾斜状態よりも急勾配となる第2傾斜状態にそれぞれ変換させることにより、上記コンテナ2が地上に対し略鉛直に起立した縦置き状態に姿勢変換されるように、その伸縮作動量が設定されている。この場合、各傾動シリンダ33は、首振りアーム35が基本状態にあるときに各傾動フレーム32を倒伏状態から第1傾斜状態への変換のみが可能となるよう伸縮移動量が設定され、これにより、サブシャーシ13上の横置き状態のコンテナ2を排出傾斜状態に姿勢変換させるとこの状態で一時停止するようにしている。また、各傾動フレーム32の第1傾斜状態は、コンテナ2内に収容物が収容されている場合に各傾動フレーム32の傾動角度の増加に伴って重心が車体フレーム11後方に移動するというコンテナ2内の収容物排出時において後壁2cが開放しないという事態が起こり得ることを考慮する必要があることから、コンテナ荷役車両1を転倒させる側の力が車体フレーム11に作用する各傾動フレーム32の傾動限界角度未満の傾動角度に設定されている。
【0026】
さらに、上記首振りシリンダ36は、上記各傾動フレーム32が第1傾斜状態にあるときに首振りアーム35を首振り状態に変換させることにより、排出傾斜状態に姿勢変換されているコンテナ2が略鉛直に近い傾斜状態(図3位一点鎖線で、図4に実線でそれぞれ示す状態)に姿勢変換されるように、その伸縮作動量が設定されている。
【0027】
また、図2〜図4に示すように、上記各サブシャーシ13の前端には、上記コンテナ2の各主桁21の前端にそれぞれ設けられた当接部材23(図では一方のみ示す。)に当接する被当接部材15(図では一方のみ示す)が設けられている。この当接部材23と被当接部材15とは、上記各サブシャーシ13上に荷役装置3によりコンテナ2を搭載した際に互いに当接し、上記各サブシャーシ13上でのコンテナ2のそれ以上車体前方への移動を規制するようにしている。さらに、上記各サブシャーシ13の後部には、この各サブシャーシ13上にてコンテナ2が車体振動等により跳ね上がらないように固縛する固縛装置40が設けられている。
【0028】
この固縛装置40は、図5に示すように、上記コンテナ2の各主桁21の後部下端の内側縁に対しそれぞれ上方から係脱可能に係合する係合爪部41aを上端に有し、各サブシャーシ13の後部内側位置においてそれぞれ車体前後方向軸41b,41cの回りに略中央部が揺動自在に支持された左右一対の固縛フック41,41と、この各固縛フック41をそれぞれ上記車体前後方向軸41b,41c回りに同期して揺動させることにより、上記各係合爪部41aをそれぞれ上記各主桁21の後部下端の内側縁に対し係脱操作する操作部42とを備えている。上記操作部42は、上記各固縛フック41の下端に枢着され、内周面にねじ部(図示せず)を有して略筒状に形成された左右一対の枢着部材42a,42aと、この各枢着部材42aのねじ部に対しそれぞれ螺着状態で挿通され、車幅方向に延びる第3車幅方向軸42b回りに回転自在に支持された連結ロッド42cと、この連結ロッド42cの一端(図5及び図6では右側)に設けられ、上記連結ロッド42cを第3車幅方向軸42b回りに回転させるハンドル42dとを備えている。
【0029】
上記連結ロッド42cの一端側は、右側の車体フレーム11の後部を貫通し、上記ハンドル42dの他端に連結部材43を介して連結されている。上記連結部材43は、図6に示すように、上記連結ロッド42cの一端に設けられ上記第3車幅方向軸42bと直交する方向に突出する突出ピン43aと、上記ハンドル42dの他端に設けられ、上記突出ピン43aを第3車幅方向軸42b方向にスライド移動可能に支持するスライド溝43bを有して上記連結ロッド42cの一端を外方から覆う筒状部材43cとを備えている。この筒状部材43cは、そのスライド溝43bの内端位置(図6では左位置)に突出ピン43aが位置付けられたときに突出ピン43a回りに回転するようになっている。そして、上記連結部材43は、上記ハンドル42d(筒状部材43c)を連結ロッド42cの一端に対し車幅方向内方側に移動させて上記突出ピン43aをスライド溝43bの外端位置(図5及び図6に示す右位置)に位置付けることで上記ハンドル42dを第3車幅方向軸42b上においてハンドル操作可能な操作位置(図5に示す実線位置)と、上記ハンドル42d(筒状部材43c)を連結ロッド42cの一端に対し車幅方向外方側に移動させて上記突出ピン43aをスライド溝43bの内端位置(図6では左位置)に位置付けることで上記ハンドル42dをその自重により突出ピン43a回りに下方に屈曲させて格納するハンドル操作不能な格納位置(図5に示す二点鎖線位置)とに相互に位置変換させるように構成されている。
【0030】
そして、上記ハンドル42dは、上記当接部材23と被当接部材15との当接により各サブシャーシ13上においてコンテナ2のそれ以上車体前方への移動が規制された状態で、上記連結ロッド42cを第3車幅方向軸42b回りに所定方向(図5及び図6に示す実線矢印方向)に回転させることにより、上記各枢着部材42aを連結ロッド42c上において互いに接近する方向に移動させるように各固縛フック41をそれぞれ車体前後方向軸41b,41c回りに揺動させて上記各係合爪部41aを各主桁21の後部下端の内側縁に対し係合する係合状態(図5及び図6に実線で示す状態)と、上記連結ロッド42cを第3車幅方向軸42b回りに反所定方向(図5及び図6に示す破線矢印方向)に回転させることにより、上記各枢着部材42aを連結ロッド42c上において互いに離反する方向に移動させるように上記各固縛フック41をそれぞれ車体前後方向軸41b,41c回りに揺動させて上記各係合爪部41aを各主桁21の後部下端の内側縁に対し離脱させる離脱状態(図6に二点鎖線で示す状態)とに相互に変換させるように構成されている。また、上記連結ロッド42c一端側(図5では右側)の枢着部材42aには、車体背面視で略L字状を呈する確認バー42fの上端が取り付けられている。この確認バー42fは、ハンドル42d操作に伴い上記一端側の枢着部材42aと共に車幅方向に移動することで、上記各主桁21の後部下端の内側縁に対する上記各係合爪部41aの係合状態又は離脱状態の確認が固縛装置40の外方からなされるようにしている。
【0031】
また、図7に示すように、上記フック37は、上記首振りアーム35の先端に固着された左右一対の略半円弧状の固定フック部材37a(図では一方のみ示す)と、基端が上記各固定フック部材37aに対しこの各固定フック部材37a間を連結するピン軸37b回りに回転自在に支持された略半円弧状の可動フック部材37cと、上記首振りアーム35の先端部に内装され、上記可動フック部材37cの基端部近傍にピン37dを介してピストンロッド38aの先端が回転自在に支持された位置変換手段としてのフックシリンダ38とを備えている。そして、上記フックシリンダ38は、そのピストンロッド38aを伸縮させて可動フック部材37cをピン軸37b回りに回転させることにより、この可動フック部材37cの先端を各固定フック部材37aに対し閉じ方向に移動させて上記係合ピン22を係合する係合位置(図7に示す実線位置)と、先端を各固定フック部材37aに対し開き方向に移動させて上記係合ピン22を係合解除する係合解除位置(図7に示す二点鎖線位置)とに相互に位置変換させるようにストローク量が設定されている。
【0032】
ここで、コンテナ荷役車両1の各車体フレーム11(各サブシャーシ13)に対しコンテナ2を積み降ろす場合、及びコンテナ2内の収容物を排出する場合の手順について述べる。この場合、コンテナ2内には収容物が収容されているものとする。
【0033】
最初に、図2に実線で示すように、各サブシャーシ13に対し底壁2aが下向いた横置き状態で支持されたコンテナ2内の収容物を排出する場合について説明する。この場合、各サブシャーシ13上のコンテナ2は固縛装置40により固縛されているものとする。また、各ジャッキ14は張り出されているものとする。
【0034】
先ず、固縛装置40によるコンテナ2の固縛解除を行う。具体的には、ハンドル42dを連結部材43の突出ピン43a回りに回転させて第3車幅方向軸42b上に位置付けてから車幅方向内方側に移動させ、突出ピン43aを筒状部材43cのスライド溝43bの内端位置(図6では左位置)に位置付けることで、ハンドル42dを操作位置(図5及び図6に示す実線位置)に位置変換する。そして、このハンドル42dにより、連結ロッド42cを第3車幅方向軸42b回りに反所定方向(図5及び図6に破線矢印で示す方向)に回転させ、各固縛フック41をそれぞれ車体前後方向軸41b,41c回りに揺動させて各枢着部材42aを連結ロッド42c上において互いに離反する方向に移動させる。これにより、各係合爪部41aを各主桁21の後部下端の内側縁に対し離脱する離脱位置(図5及び図6に示す二点鎖線位置)に変換する。その後、ハンドル42dを、連結ロッド42cに対し下方に折曲させ、操作位置から格納位置に位置変換させて格納し、主桁21の後部下端の内側縁に対する各係合爪部41aの解除状態を確認バー42fの位置に基づいて固縛装置40の外方から確認する。
【0035】
それから、後壁固縛装置による後壁2cの固縛を解除して、コンテナ2の後壁2cを後方へ開放可能な状態にしてから、図2に一点鎖線で、図3に実線でそれぞれ示すように、傾動シリンダ33を伸長させ、各傾動フレーム32を各サブシャーシ13に対し第1車幅方向軸31回りに後方に回転させて略50°程度下り勾配となるように第1傾斜状態(図2に一点鎖線で、図3に実線でそれぞれ示す状態)に変換する。これにより、図2に一点鎖線で、図3に実線でそれぞれ示すように、第1傾斜状態の各傾動フレーム32上とこの各傾動フレーム32に対し略一直線状に延びるように保持された基本状態(図2に実線及び一点鎖線で、図3に実線でそれぞれ示す状態)の首振りアーム35上とに沿って積載されたコンテナ2が排出傾斜状態(図2に一点鎖線で、図3に実線で示す状態)に姿勢変換され、後壁2cがその自重及び収容物の自重の影響を受けて開放しコンテナ2内の収容物が排出される。このとき、各傾動シリンダ33は、首振りアーム35が基本状態にあるときに各傾動フレーム32を倒伏状態から第1傾斜状態への変換のみが可能となるように伸縮移動量が設定され、これにより、サブシャーシ13上の横置き状態のコンテナ2が排出傾斜状態に姿勢変換され、この状態で一時停止するようになっている。ところで、このような収容物排出時に後壁2cが開放しないという事態が起こる場合も考えられ、このような場合、コンテナ2内に収容物が閉じ込められたままでは、各傾動フレーム32の傾動角度の増加に伴って重心が車体後方に移動するため、上記各傾動フレーム32がある限界角度を超えると、コンテナ荷役車両1を転倒させる側の力が各車体フレーム11に作用することになる。そこで、本実施形態のものにおいては、コンテナ2内の収容物排出時の後壁2c未開放という事態を考慮し、各傾動フレーム32の第1傾斜状態を上記限界角度よりも小さい緩傾斜の角度に設定している。これにより、基本状態の首振りアーム35と共に各傾動フレーム32を第1傾斜状態まで傾動させてコンテナ2を緩傾斜の状態(排出傾斜状態)に変換した時点で、すなわち転倒の危険性の全くない状態で収容物の後壁2cからの排出を確実に行うことが可能となる。このため、後壁2cが未開放となる事態が生じても、これに対処することが可能となり、後壁2c未開放のまま各傾動フレーム32が上記限界角度を越えて傾動することも未然に防止される。よって、収容物排出時の車体後方への重心移動に対し安定性を高めることが可能となる。
【0036】
そして、収容物を排出した空のコンテナ2を各サブシャーシ13上から地上に対し後壁2cが下向きになった縦置き状態に変換して降ろす場合には、一旦傾動フレーム32を倒伏状態に変換してコンテナ2をサブシャーシ13上での横置き状態に変換した後、後壁固縛装置による後壁2cの固縛を行ってから、上述の収容物を排出する場合の動作に加えて、以下の動作が継続して行われる。
【0037】
すなわち、上述のコンテナ2を排出傾斜状態に変換する各傾動フレーム32の第1傾斜状態から、図3に一点鎖線で、図4に実線でそれぞれ示すように、首振りシリンダ36を収縮させて、首振りアーム35を各傾動フレーム32に対し第2車幅方向軸34回りに後方に略60°程度回転させ、上記各サブシャーシ13の後側に揺動させて首振り状態(図3に一点鎖線で、図4に実線でそれぞれ示す状態)に変換する。これにより、図3に一点鎖線で、図4に実線でそれぞれ示すように、首振り状態となる首振りアーム35先端部のフック37に対し係合ピン22が係合されて支持されたコンテナ2が、各案内ローラ16に案内されて略鉛直状態に近い傾斜状態に姿勢変換される。
【0038】
それから、図4に一点鎖線で示すように、首振りアーム35を首振り状態に変換したままで、傾動シリンダ33をさらに伸長させて各傾動フレーム32を第1車幅方向軸31回りに後方に若干量回転させることで第2傾斜状態に変換する。これにより、上記傾斜状態のコンテナ2が各案内ローラ16で案内されながら後方に押し立てられて、地上に対し縦置き状態に姿勢変換されて降ろされる。その後、図7二点鎖線で示すように、フックシリンダ38のピストンロッド38aを収縮させ、可動フック部材37cをピン軸37b回りに回転させることにより、その先端を各固定フック部材37aに対し開き方向に移動させてフック37を解除位置(図7に示す二点鎖線位置)に位置変換させ、コンテナ2の係合ピン22に対しフック37の係合を解除する。
【0039】
この場合、各傾動フレーム32の第1傾斜状態での傾斜角度が上記の如く緩傾斜の角度に設定されていても、各傾動フレーム32が第1傾斜状態にあるときに首振りアーム35を首振り状態に変換させることにより、コンテナ2が地上に縦置き状態で降ろされるというように、各傾動フレーム32の第2傾斜状態への変換を省略して2工程でコンテナ2を横置き状態から起立状態に姿勢変換させることも考えられる。しかし、上述したように、各傾動フレーム32の第1傾斜状態が上記限界角度よりも小さい緩傾斜の角度に設定される場合には、首振りアーム35の基本状態から首振り状態までの状態変換量を増大させる必要があり、首振りアーム35の第2車幅方向軸34からフック37までの長さが過度に長くなるおそれがある。このように首振りアーム35を過度に長くした場合には首振りシリンダ36にかかる負担などが大きなものとなり、この負担を考慮すれば、首振りアーム35を過度に長くしたくないのが実情である。そのため、首振りアーム35を首振り状態に変換してもコンテナ2の姿勢変換量が不足してコンテナ2が縦置き状態に姿勢変換されない場合には、その姿勢変換量の不足分を、第1車幅方向軸31を中心とする各傾動フレーム32の傾動、すなわち、第1傾斜状態からさらに第2傾斜状態への傾動により補うことで、首振りアーム35を過度に長くすることなくコンテナ2を縦置き状態に姿勢変換させることを可能にしている。
【0040】
次に、地上に対し縦置き状態となるコンテナ2を各サブシャーシ13に対し車台に対し底壁2aが下向きになった横置き状態に変換して積み込む場合について説明する。この場合、各傾動フレーム32は第1傾斜状態に変換され、フック37は解除位置に位置変換されているものとする。
【0041】
先ず、図4に一点鎖線で示すように、首振りアーム35を首振り状態に変換したままで、傾動シリンダ33をさらに伸長させて各傾動フレーム32を第1車幅方向軸31回りに後方に若干量回転させて第2傾斜状態に変換することにより、解除位置のフック37内にコンテナ2の係合ピン22を挿入させる。その後、図7に実線で示すように、フックシリンダ38のピストンロッド38aを伸長させて可動フック部材37cをピン軸37b回りに回転させることにより、その先端を各固定フック部材37aに対し閉じ方向に移動させて係合位置(図7に示す実線位置)に位置変換し、フック37に対し係合ピン22を抜け落ち不能に係合する。
【0042】
次いで、図3に一点鎖線で、図4に実線でそれぞれ示すように、首振りアーム35を首振り状態に変換したままで、傾動シリンダ33を若干量収縮させて各傾動フレーム32を第1車幅方向軸31回りに前方に若干量回転させることで第2傾動状態に変換する。これにより、図4に実線(図3では一点鎖線)で示すように、フック37を係合ピン22に係合させた状態で、縦置き状態(図4に一点鎖線で示す状態)のコンテナ2を各案内ローラ16を支点にして手前(車体フレーム11側)に引き寄せて傾斜状態に姿勢変換する。それから、図3に実線(図2では一点鎖線)で示すように、首振りシリンダ36を伸長させ、首振りアーム35を第2車幅方向軸34回りに前方に回転させて各傾動フレーム32に対し略一直線状に延びる基本状態に変換する。これにより、コンテナ2が各案内ローラ16により案内されながら排出傾斜状態に変換されて各傾動フレーム32上及び首振りアーム35上に沿って積載される。
【0043】
その後、図2に実線で示すように、各傾動シリンダ33を収縮させて各傾動フレーム32を各サブシャーシ13に対し第1車幅方向軸31回りに前方に回転させることにより、各サブシャーシ13に対し底壁2aが下向きとなるコンテナ2が横置き状態に姿勢変換されてサブシャーシ13上に積み込まれる。このとき、各サブシャーシ13前端の被当接部材15に対しコンテナ2の各主桁21前端の当接部材23が当接し、各サブシャーシ13上でのコンテナ2のそれ以上車体前方への移動を規制している。
【0044】
それから、各サブシャーシ13上のコンテナ2を固縛装置40により固縛する。具体的には、ハンドル42dを連結部材43の突出ピン43a回りに回転させて第3車幅方向軸42b上に位置付けてから車幅方向内方側に移動させ、突出ピン43aを筒状部材43cのスライド溝43bの内端位置(図6では左位置)に位置付けることで、ハンドル42dを操作位置(図5及び図6に示す実線位置)に変換する。そして、このハンドル42dにより、連結ロッド42cを第3車幅方向軸42b回りに所定方向(図5及び図6に実線矢印で示す方向)に回転させることにより、各固縛フック41をそれぞれ車体前後方向軸41b,41c回りに揺動させて各枢着部材42aを連結ロッド42c上において互いに接近する方向に移動させる。これにより、各係合爪部41aは各主桁21の後部下端の内側縁に対し係合する係合位置(図5及び図6に示す実線位置)に変換され、コンテナ2の上方への跳ね上がりが防止される。
【0045】
しかる後、操作位置に変換していたハンドル42dを、車幅方向外方側に移動させ、突出ピン43aを筒状部材43cのスライド溝43bの外端位置(図6では右位置)に位置付けてから、連結部材43の突出ピン43a回りに下方に回転させて格納位置(図5に示す二点鎖線位置)に変換し、ハンドル操作不能に格納する。このとき、ハンドル42dの操作者が屈み込んで確認バー42fの位置を確認することで、主桁21の後部下端の内側縁に対する各係合爪部41aの係合状態が固縛装置40の外方から確認される。
【0046】
そして、サブシャーシ13上に横置き状態で積み込まれたコンテナ2内には収容物が収容されることになる。
【0047】
このように、上記第1実施形態では、各傾動フレーム32を第1車幅方向軸31回りに回転させて第1及び第2傾斜状態の2段階に変換させ、首振りアーム35を第2車幅方向軸34回りに回転させて基本状態と首振り状態との1段階に変換させることを行うというように、3工程でコンテナ2自体をサブシャーシ13と地上との間で略水平の横置き状態から略鉛直の縦置き状態まで略90°回転させることが行われる。このため、各傾動フレーム32を各サブシャーシ13後端位置の第1車幅方向軸31の回りに略水平状態から略鉛直状態まで略90°回転させる必要がない。従って、各傾動フレーム32を回転させる傾動シリンダ33及び首振りアーム35を揺動させる首振りシリンダ36の協働によりそれぞれの伸縮作動量が少なくて済み、各シリンダ33,36を小径でかつ短ストロークのコンパクトなものにすることが可能となる。これにより、これら各シリンダの重量及び容積が大幅に軽減され、これに伴いコンテナ2内の収容物の積載重量及び収容量を共に拡大化させることができると共に、上記各シリンダ33,36の配置レイアウトを円滑に行うことができる。しかも、首振りシリンダ36が首振りアーム35基端部の分岐部35a内に配置されているので、首振りシリンダ36の車幅方向への配置スペースが削減されて、コンテナ2内の収容物の積載重量及び収容量の拡大化並びに各シリンダ33,36の配置レイアウトの円滑化を図る上で非常に有利なものとなる。
【0048】
さらに、コンテナ2の底壁2a下面の前端位置よりも後側に離れた底壁の前部中央位置にフック37が係脱可能に係合する係合ピン22が設けられているので、フック37(各傾動フレーム32及び首振りアーム35)の第1車幅方向軸31を中心とする回転軌跡がコンテナ2の回転軌跡よりも小さくなり、各傾動フレーム32及び首振りアーム35のコンパクト化を図ることができる。
【0049】
また、フック37の可動フック部材37cを固定フック部材37aに対し開閉方向に回転させてコンテナ2の係合ピン22に対し係合する係合位置と係合解除する係合解除位置とに相互に位置変換させるフックシリンダ38が首振りアーム35の先端に設けられているので、縦置き状態となる地上のコンテナ2底壁2aの係合ピン22に対しフック37が容易に係合操作又は解除操作され、フック37の操作性を効果的に高めることができる。
【0050】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2実施形態を図8に基づいて説明する。
【0051】
この実勢形態では、荷役装置の一部の構成を変更している。尚、荷役装置の一部を除くその他の構成は上記第1の実施形態の場合と同じであり、同一の部分については同一の符号を付してその説明を省略する。
【0052】
すなわち、本実施形態では、図8に示すように、荷役装置51は、後端部がサブシャーシ13後端位置の第1車幅方向軸31の回りに回転可能に連結されて上記サブシャーシ13に対し傾動自在に設けられる左右一対の傾動フレーム52(図では一方のみ示す)と、この各傾動フレーム52と各サブシャーシ13の略中央位置との間に設けられて上記各傾動フレーム52を上記各サブシャーシ13に沿って倒伏する倒伏状態(図示せず)と上記各サブシャーシ13の後方に向かい下り勾配となる傾斜状態(図8に実線で示す状態)とに相互に変換させる左右一対の傾動シリンダ53(図では一方のみ示す)と、基端部に車幅方向に二分岐する分岐部54aを有し、その分岐部54aが上記各傾動フレーム52の前端部に対し第2車幅方向軸34の回りに回転可能に連結されて上記各傾動フレーム52に対し首振り自在に設けられる首振りアーム54と、この首振りアーム54を上記各傾動フレーム52に対し略一直線状に延びるように保持された基本状態(図8に実線で示す状態)と上記第2車幅方向軸34の回りに上記サブシャーシ13の後側に揺動された首振り状態(図8に一点鎖線で示す状態)とに相互に変換する首振りシリンダ55と、上記首振りアーム55の先端位置に設けられたフック37とを備えている。この各傾動フレーム52と基本状態での首振りアーム54との車体前後方向の長さの比は、各傾動フレーム52を1とした場合に首振りアーム54がほぼ1.5となるように設定されている。
【0053】
そして、上記各傾動シリンダ33は、首振りアーム35が基本状態にあるときに各傾動フレーム32を倒伏状態と傾斜状態とに相互に変換させることにより、フック37により支持されたコンテナ2がサブシャーシ13上の横置き状態と傾斜状態(図8に実線で示す状態)とに相互に姿勢変換されるように、その伸縮作動量が設定されている。また、上記首振りシリンダ55は、上記各傾動フレーム52が傾斜状態にあるときに首振りアーム54を基本状態と首振り状態とに相互に変換させることにより、上記コンテナ2が傾斜状態と地上の縦置き状態(図8に一点鎖線で示す状態)とに相互に姿勢変換されるように、その伸縮作動量が設定されている。
【0054】
ここで、コンテナ荷役車両1の各サブシャーシ13に対しコンテナ2を積み降ろす場合、及びコンテナ2内の収容物を排出する場合の手順について述べる。この場合、コンテナ2内には収容物が収容されているものとする。
【0055】
最初に、図8に実線で示すように、各サブシャーシ13に対し底壁2aが下向いた横置き状態で支持されたコンテナ2内の収容物を排出する場合について説明する。この場合、各サブシャーシ13上のコンテナ2は固縛装置40により固縛され、各ジャッキ14は張り出されているものとする。
【0056】
先ず、第1実施形態の場合と同様に固縛装置40によるコンテナ2の固縛解除を行ってから、後壁固縛装置による後壁2cの固縛を解除して、コンテナ2の後壁2cを後方へ開放可能な状態にし、図8に実線で示すように、傾動シリンダ53を伸長させ、各傾動フレーム52を各サブシャーシ13に対し第1車幅方向軸31回りに後方に回転させて略50°程度下り勾配となるように傾斜状態(図8に実線で示す状態)に変換する。これにより、図8に実線で示すように、傾斜状態の各傾動フレーム32と基本状態(図8に実線で示す状態)の首振りアーム35に沿って積載されたコンテナ2が傾斜状態に変換され、後壁2cが自重で開放してコンテナ2内の収容物が排出される。
【0057】
そして、収容物を排出した空のコンテナ2を各サブシャーシ13上から地上に対し縦置き状態に姿勢変換して降ろす場合には、一旦傾動フレーム52を倒伏状態に変換してコンテナ2をサブシャーシ13上での横置き状態に姿勢変換した後、後壁固縛装置による後壁2cの固縛を行ってから、上述の収容物を排出する場合の動作に加えて、以下の動作が継続して行われる。
【0058】
すなわち、上述のコンテナ2を傾斜状態に姿勢変換する各傾動フレーム52の傾斜状態から、図8に一点鎖線で示すように、首振りシリンダ55を収縮させて、首振りアーム54を各傾動フレーム52に対し第2車幅方向軸34回りに後方に略60°程度回転させ、上記各サブシャーシ13の後側に揺動させて首振り状態(図8に一点鎖線で示す状態)に変換する。これにより、図8に一点鎖線で示すように、首振り状態となる首振りアーム54先端部のフック37に対し係合ピン22が係合されて支持されたコンテナ2が、各案内ローラ16に案内されながら後方に押し立てられて、地上に対し縦置き状態に姿勢変換されて降ろされる。その後、上記第1実施形態の場合と同様にフック37を解除位置に変換させ、コンテナ2の係合ピン22に対しフック37の係合を解除する。
【0059】
次に、地上に対し縦置き状態となるコンテナ2を各サブシャーシ13に対し横置き状態に変換して積み込む場合について説明する。この場合、傾斜状態となる各傾動フレーム52に対し首振りアームは基本状態に変換され、フック37は解除位置に位置変換されているものとする。
【0060】
先ず、図4に一点鎖線で示すように、首振りシリンダ55を収縮させて首振りアーム54を第2車幅方向軸34回りに後方に回転させて首振り状態に変換することにより、解除位置のフック37内にコンテナ2の係合ピン22を挿入させる。その後、上記第1の実施形態の場合と同様に、フック37を係合位置に位置変換して係合ピン22を抜け落ち不能に係合する。
【0061】
次いで、図8に実線で示すように、フック37を係合ピン22に係合させた状態で、首振りシリンダ55を伸長させて首振りアーム54を第2車幅方向軸34回りに前方に回転させて各傾動フレーム52に対し略一直線状に延びる基本状態に変換する。これにより、コンテナ2が各案内ローラ16により案内されながらこの各案内ローラ16を支点にして手前(車体フレーム11側)に引き寄せられて傾斜状態に姿勢変換され、各傾動フレーム32上及び首振りアーム35上に支持される。
【0062】
その後、各傾動シリンダ53を収縮させて各傾動フレーム52を各サブシャーシ13に対し第1車幅方向軸31回りに前方に回転させることにより、各サブシャーシ13に対し底壁2aが下向きとなるコンテナ2が横置き状態に姿勢変換されてサブシャーシ13上に積み込まれる。このとき、各サブシャーシ13前端の被当接部材15に対しコンテナ2の各主桁21前端の当接部材23が当接し、各サブシャーシ13上でのコンテナ2のそれ以上車体前方への移動を規制している。
【0063】
それから、上記第1の実施形態の場合と同様に、各サブシャーシ13上のコンテナ2を固縛装置40により固縛する。
【0064】
このように、上記第2実施形態では、各傾動フレーム32が傾斜状態にあるときに首振りアーム35を基本状態から首振り状態に変換させることにより、フック37により支持されたコンテナ2が縦置き状態に姿勢変換されるように首振りシリンダ36の伸縮作動量を設定しておくことで、各傾動フレーム32上及び基本状態の首振りアーム35上に傾斜状態で載置されたコンテナ2が、首振りシリンダ36の伸縮作動量のみによる首振りアーム35の基本状態から首振り状態への変換によって縦置き状態に姿勢変換されて地上に降ろされるというように、2工程で横置き状態と縦置き状態とに変換することができる。
【0065】
【発明の効果】
以上の如く、第1の発明における請求項1に記載のコンテナ荷役車両用荷役装置によれば、傾動フレームを傾動シリンダの伸縮により第1の軸回りに回転させて倒伏状態と傾斜状態とに相互に変換させると共に、首振りアームを首振りシリンダの伸縮により第2の軸回りに回転させて基本状態と首振り状態とに相互に変換させることで、コンテナを車台と地上との間で略水平の横置き状態から略鉛直の縦置き状態まで略90°回転させることが可能となるため、傾動フレームを車台後端位置の第1の軸の回りに略水平状態から略鉛直状態まで略90°回転させる必要がなく、傾動シリンダ及び首振りシリンダの協働により個々の伸縮作動量を少なくし、両シリンダをコンパクトにして重量及び容積を大幅に軽減させ、よってコンテナ内の収容物の積載重量及び収容量の拡大化を図ることができるとともに、両シリンダの配置レイアウトを円滑に行うことができる。
【0066】
そして、請求項2に記載のコンテナ荷役車両用荷役装置によれば、傾動フレームが傾斜状態にあるときに首振りアームを首振り状態に変換させることによってコンテナを縦置き状態に姿勢変換させるように首振りシリンダの伸縮作動量を設定しておけば、傾斜状態のコンテナを首振りシリンダの伸縮作動量のみで縦置き状態に姿勢変換させて地上に簡単に降ろせるというように、2工程でコンテナを横置き状態と傾斜状態とに変換することができる。
【0067】
また、請求項3に記載のコンテナ荷役車両用荷役装置によれば、傾動フレームを第1と第2との傾斜状態に2段階で姿勢変更させ、首振りアームを基本状態と首振り状態とに1段階で姿勢変更させるというように、3工程でコンテナを横置き状態と傾斜状態とに変換させることにより、コンテナ内の収容物排出時に傾動フレームの第1の傾斜状態を限界角度よりも小さい緩傾斜の角度に設定することで、コンテナを転倒の危険性の全くない緩傾斜の状態に変換した時点で収容物を後壁から確実に排出できる上、後壁未開放となる事態にも対処でき、限界角度を越える傾動フレームの傾動を未然に防止して収容物排出時の車体後方への重心移動に対し安定性を高めることができる。また、コンテナを3工程で横置き状態から縦置き状態に姿勢変換させることにより、首振りアームを首振り状態に変換した際に不足するコンテナの縦置き状態への姿勢変換量の不足分を傾動フレームの第1の傾斜状態から第2の傾斜状態への傾動により補って、首振りアームを過度に長くすることなくコンテナを縦置き状態に姿勢変換させることも可能である。
【0068】
そして、請求項4に記載のコンテナ荷役車両用荷役装置によれば、フックをコンテナの底壁の前端位置よりも後側に離れた位置の底壁に係合させることで、フックの第1の軸を中心とする回転軌跡をコンテナの回転軌跡よりも小さくし、傾動フレーム及び首振りアームのコンパクト化を図ることができる。
【0069】
また、請求項5に記載のコンテナ荷役車両用荷役装置によれば、フックを縦置き状態のコンテナに対し係脱操作可能に構成することで、地上での縦置き状態のコンテナに対しフックを容易に係合操作又は解除操作でき、フックの操作性の向上を図ることができる。
【0070】
さらに、第2の発明における請求項6に記載のコンテナ荷役車両によれば、第1の発明のコンテナ荷役車両用荷役装置をコンテナ荷役車両の車台に配設することで、コンテナ荷役車両用荷役装置により地上の縦置き状態のコンテナを車台に対し横置き状態に姿勢変換して積み込んで車台上に運搬可能な状態で積載することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る荷役装置を搭載したコンテナ荷役車両の平面図である。
【図2】同じく傾動シリンダによるコンテナの横置き状態と排出傾斜状態との姿勢変換動作を示すコンテナ荷役車両の側面図である。
【図3】同じく首振りシリンダによるコンテナの排出傾斜状態と傾斜状態との姿勢変換動作を示すコンテナ荷役車両の側面図である。
【図4】同傾動シリンダによるコンテナの傾斜状態と縦置き状態との姿勢変換動作を示すコンテナ荷役車両の側面図である。
【図5】同じく固縛装置を車体後方から視た背面図である。
【図6】同固縛装置を一部切り欠いた状態で車体後方から視た一部切り欠き背面図である。
【図7】同フックを一部切り欠いた状態で首振りアームの先端付近を車体側方から視た拡大断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る首振りシリンダによるコンテナの傾斜状態と縦置き状態との姿勢変換動作を示すコンテナ荷役車両の側面図である。
【符号の説明】
1 コンテナ荷役車両
2 コンテナ
3,51 荷役装置
11 車体フレーム(車台)
31 第1車幅方向軸(第1の軸)
32,52 傾動フレーム
33,53 傾動シリンダ
34 第2車幅方向軸(第2の軸)
35,54 首振りアーム
36,55 首振りシリンダ
37 フック
38 フックシリンダ(位置変換手段)
Claims (6)
- コンテナ荷役車両の車台に対し設けられ、その車台に沿って前後方向に長いコンテナを、その底壁が上記車台上に支持された横置き状態と、上記コンテナの後壁が上記車台の後方の地上に支持されて起立した縦置き状態とに相互に変換するよう積み降ろしするコンテナ荷役車両用荷役装置であって、
後端部が上記車台後端に対し車幅方向に延びる第1の軸の回りに回転可能に連結されて上記車台に対し傾動自在に設けられる傾動フレームと、
この傾動フレームと上記車台との間に設けられて上記傾動フレームを上記車台に沿って前方に延びる倒伏状態と上記車台の後方に向かい下り勾配となる傾斜状態とに相互に変換させる傾動シリンダと、
基端部が上記傾動フレームの前端部に対し上記第1の軸と平行な第2の軸の回りに回転可能に連結されて上記傾動フレームに対し首振り自在に設けられる首振りアームと、
この首振りアームを、上記傾動フレームに対し略一直線状に延びるように保持された基本状態と上記第2の軸の回りに上記車台の後側に揺動された首振り状態とに相互に変換する首振りシリンダと、
上記首振りアームの先端部に設けられ、上記コンテナに対し係脱可能に係合して上記コンテナを支持するフックと
を備えている
ことを特徴とするコンテナ荷役車両用荷役装置。 - 請求項1において、
首振りシリンダは、
傾動フレームが傾斜状態にあるときに首振りアームを基本状態から首振り状態に変換させることにより、フックにより支持されたコンテナが地上に対し略鉛直に起立した縦置き状態に姿勢変換されるように、その伸縮作動量が設定されていることを特徴とするコンテナ荷役車両用荷役装置。 - 請求項1において、
傾動シリンダは、
傾動フレームを第1の傾斜状態に、首振りアームを首振り状態にそれぞれ変換させることにより、コンテナが傾斜状態に姿勢変換される一方、このコンテナが傾斜状態に姿勢変換された状態から上記傾動フレームを上記第1の傾斜状態よりも急勾配となる第2の傾斜状態に変換させることにより、上記コンテナが地上に対し略鉛直に起立した縦置き状態に姿勢変換されるように、その伸縮作動量が設定されている
ことを特徴とするコンテナ荷役車両用荷役装置。 - 請求項1〜請求項3のいずれかにおいて、
首振りアームは、
フックがコンテナに対しその底壁の前端位置よりも後側に離れた位置の底壁に係合するように構成されている
ことを特徴とするコンテナ荷役車両用荷役装置。 - 請求項1〜請求項4のいずれかにおいて、
首振りアームの先端部には、
フックを、縦置き状態のコンテナに対し係合して上記コンテナを支持する係合位置と、上記コンテナに対し係合を解除する解除位置とに相互に位置変換させる位置変換手段が設けられている
ことを特徴とするコンテナ荷役車両用荷役装置。 - 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のコンテナ荷役車両用荷役装置が車台に対し配設されている
ことを特徴とするコンテナ荷役車両。
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JP16732198A JP3862415B2 (ja) | 1998-06-15 | 1998-06-15 | コンテナ荷役車両用荷役装置及びコンテナ荷役車両 |
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