JP3861827B2 - 蝶番の台座高さ調整スペーサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、開閉両開き扉、片側開きドア等に用いられる蝶番の台座高さ調整スペーサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図9のように、蝶番20の羽板21にL字形断面の飾り板22とスペーサ23を重ねるとともに左右の羽板21の上下を連結する軸芯を通す左右の羽板の上下に重なる挿通孔24の間に複数個のワッシャーを挿入し、且つ、上側の挿通孔24の上に突き出た軸芯の上端に予備ワッシャー25を嵌め込んでおき、ドアの傾き具合によって、スペーサ23やワッシャー25の数の挿入により、ドア26の傾き加減を調整するものが公知である。
(例えば、特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】
実開平5−62683号公報(第1−3頁、図1、図2)
【0004】
このように、ドア26の傾き加減を調整するのに羽板21の上下に重なる挿通孔24にスペーサ23やワッシャー25を挿入するものがあるが、平板状のスペーサ23やワッシャー25では、何回もドア開閉を行うとこのスペーサ23やワッシャー25が落下する危険があり、元通りにドア26が傾いてくるということもある。また、スペーサ23の空白部分は、直線形状になっているのでドア26の前後方向の微調整がしにくいものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題点の解決を目的とするものであり、ドアの前後左右方向の傾き加減を簡単且つ確実に微調整することができ、落下することもない蝶番の台座高さ調整スペーサを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の蝶番の台座高さ調整スペーサは、扉側固定部と枠側取付部とを回動自在に連結し、該扉側固定部と枠側取付部との取付板を各々上下に配設した二個の取付けビスで固着する蝶番の台座高さ調整スペーサにおいて、板状の台座スペーサ本体に枠側取付部を固着する取付けビスが挿通する袋状の溝部を形成するとともに該袋状の溝部の近傍の表面側に凹部を設け、裏面側に該凹部に嵌合する凸部を設け、前記溝部はその奥端部分が上下方向に長く連通して形成された袋状であり、板状の台座スペーサ本体の表面側に設けられた凹部と裏面側に設けられた凸部とを、重合した際に嵌合させたりさせなかったりして高さ調整可能としたことを特徴とするものである。
【0007】
したがって、ドアの前後左右方向の傾き加減を簡単且つ確実に微調整することができ、落下することもない。
【0013】
【発明の実施の形態】
図1乃至図7に示したように、本発明の実施形態に係わる蝶番の台座高さ調整スペーサであって、図1乃至図3は、蝶番の台座高さ調整スペーサの実施例であり、図4は、上記実施例の蝶番Bの台座高さ調整スペーサを重合した状態を示す一部切欠した縦断面であり、図5は、蝶番の台座高さ調整スペーサを回動自在に連結した扉側固定部と枠側取付部とからなり、この枠側取付部の取付板の裏面側に蝶番の台座高さ調整スペーサを差しこむ状態を示す図であり、図6及び図7は、第一調整ネジ及び第二調整ネジの押圧力で扉の歪みが修復される状態を示すもので、以下に説明する。
【0014】
図1乃至図3に示したように、本発明の蝶番の台座高さ調整スペーサAは、図5のように扉1へ固定するための扉側固定部2と既存の枠体3に固着される枠側取付部4とを回動自在に連結し、この扉側固定部2と枠側取付部4との取付板5、5を各々上下に配設した二個の取付けビス6,6で固着する蝶番の台座高さ調整スペーサにおいて、板状の台座スペーサ本体7に枠側取付部4を固着する取付けビス6,6が挿通する袋状の溝部8,8を形成するとともに該袋状の溝部8,8の近傍の表面側9に半円形状や逆三角形状の凹部10を設け、裏面側にこの凹部10に嵌合する凸部11を設けたものである。この板状の台座スペーサ本体7は、ステンレスや鉄製等の金属製やポリカーボネート等の合成樹脂製でできたものである。
【0015】
このとき、板状の台座スペーサ本体7に設けられている袋状の溝部8,8は、取付けビス6,6の外径より大きく形成され、上下方向に連通して形成されている。この台座高さ調整スペーサAは、通常厚さ0.5〜2・0mmに形成され、数枚重合させて用いられる。そのために、袋状の溝部8,8を介して上下方向の微調整をすることができる。
【0016】
さらに、図4に示したように、板状の台座スペーサ本体7に設けられている袋状の溝部8,8の近傍の表面側9に設けられた凹部10に、裏面側12に設けられた凸部11が嵌合された状態で重合される。板状の台座スペーサ本体7の前方には、蝶番Bの枠側取付部4に設けられた第一調整ネジ13が挿入する孔14が形成されている。
【0017】
図5において、蝶番Bは、木質製や金属製の扉1へ固定するための扉側固定部2と既存の枠体3に固着される枠側取付部4とを回動自在に連結され、この扉側固定部2と枠側取付部4との取付板5、5を各々上下に配設した二個の取付けビス6,6で固着するようにしたものである。このとき、蝶番Bの台座高さ調整スペーサAを枠側取付部4を固着する取付けビス6,6を緩めて挿通し、この蝶番Bの台座高さ調整スペーサAの袋状の溝部8,8を介して2枚目の蝶番Bの台座高さ調整スペーサAを挿入し、蝶番Bの台座高さを調整する。この袋状の溝部8,8の近傍の表面側9の凹部10と、裏面側12に設けた凸部11とを嵌合することにより蝶番Bの台座高さ調整スペーサAが落下することもなく固着することができる。
【0018】
尚、上記蝶番Bの台座高さ調整スペーサAの表面側9の凹部10と、裏面側12に設けた凸部11とを嵌合しなければ、凸部11の高さ分の高さ調整をすることができる。
【0019】
さらに、図6のように、躯体の歪みなどが発生し、大きくずれている場合は、蝶番Bの台座高さ調整スペーサAであらかじめ調整した後で、蝶番Bの第一調整ネジ13や第二調整ネジ15で前後左右方向の微調整がなされるものである。
【0020】
図7のように、蝶番Bの第一調整ネジ13を左周りに回転させることにより,この第一調整ネジ13が緩み扉1が手前の矢印の方向に移動していくものである。さらに、図8のように、蝶番Bの第二調整ネジ15を左周りに回転させることにより,この第二調整ネジ15が緩み扉1が蝶番Bを左右に移動させることができる。
【0021】
したがって、蝶番Bの枠側取付部4の後方に第二調整ネジ15が設けられ、この第二調整ネジ15の先端が板状の台座スペーサ本体7の表面に当接することにより、台座スペーサ本体7の挿入側の枠側取付部4の後方に設けられた第二調整ネジ15によって、ドア左右の隙間の微調整を行うことができるものである。
【0022】
【発明の効果】
上述の如く、本発明の請求項1記載の蝶番の台座高さ調整スペーサは、扉側固定部と枠側取付部とを回動自在に連結し、この扉側固定部と枠側取付部との取付板を各々上下に配設した二個の取付けビスで固着する蝶番の台座高さ調整スペーサにおいて、板状の台座スペーサ本体に枠側取付部を固着する取付けビスが挿通する袋状の溝部を形成するとともにこの袋状の溝部の近傍の表面側に凹部を設け、裏面側にこの凹部に嵌合する凸部を設け、前記溝部はその奥端部分が上下方向に長く連通して形成された袋状であり、板状の台座スペーサ本体の表面側に設けられた凹部と裏面側に設けられた凸部とを、重合した際に嵌合させたりさせなかったりして高さ調整可能としているので、ドアの前後左右方向の傾き加減を簡単且つ確実に微調整することができ、落下することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係わる蝶番の台座高さ調整スペーサに係わる平面図である。
【図2】本発明の図1の右側面図である。
【図3】本発明の一実施例に係わる蝶番の台座高さ調整スペーサに係わる斜視図である。
【図4】本発明の一実施例に係わる蝶番の台座高さ調整スペーサを重合した状態を示す一部切欠した縦断面図である。
【図5】本発明の蝶番の台座高さ調整スペーサを回動自在に連結した扉側固定部と枠側取付部に取付ける状態を示す要部の斜視図である。
【図6】本発明の扉側固定部と枠側取付部との歪みによる隙間の状態を示す平面図である。
【図7】本発明の蝶番の第一調整ネジによる前後方向の調整の仕方を示す要部の斜視図である。
【図8】本発明の蝶番の第二調整ネジによる左右方向の調整の仕方を示す要部の斜視図である。
【図9】従来の蝶番の調整方法を示す要部の斜視図である。
【符号の説明】
A 蝶番の台座高さ調整スペーサ
B 蝶番
1 扉
2 扉側固定部
3 枠体
4 枠側取付部
5 取付板
6 取付けビス
7 台座スペーサ本体
8 溝部
9 表面側
10 凹部
11 凸部
12 裏面側
13 第一調整ネジ
14 孔
15 第二調整ネジ
Claims (1)
- 扉側固定部と枠側取付部とを回動自在に連結し、該扉側固定部と枠側取付部との取付板を各々上下に配設した二個の取付けビスで固着する蝶番の台座高さ調整スペーサにおいて、板状の台座スペーサ本体に枠側取付部を固着する取付けビスが挿通する袋状の溝部を形成するとともに該袋状の溝部の近傍の表面側に凹部を設け、裏面側に該凹部に嵌合する凸部を設け、前記溝部はその奥端部分が上下方向に長く連通して形成された袋状であり、板状の台座スペーサ本体の表面側に設けられた凹部と裏面側に設けられた凸部とを、重合した際に嵌合させたりさせなかったりして高さ調整可能としたことを特徴とする蝶番の台座高さ調整スペーサ。
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