JP3861161B2 - 流体の流量測定方法及び流量測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、流体の流量測定方法及び流量測定装置に関する。
超音波を利用して管状体の内部を流れる流体の流量を測定する方法は従来から知られている。従来知られている代表的な方法では、移動する媒体中を伝搬する超音波のドップラー効果による伝搬時間の変動を利用している。この流量測定方法では、管状体の外壁に管軸方向に沿って二もしくはそれ以上の超音波送受信器を設置した流量測定システムを用意した上で、まず一方の超音波送受信器に正弦波交番エネルギーを印加して超音波を発生させ、この超音波を管状体の内部を流れる流体を伝搬媒体として伝搬させ、他方の超音波送受信器で受信して、その伝搬時間を記録し、次いで、今度は、後者の超音波送受信器に正弦波交番エネルギーを印加して超音波を発生させ、この超音波を管状体の内部を流れる流体を伝搬媒体として逆方向に伝搬させ、前者の超音波送受信器で受信して、その伝搬時間を記録し、次いで、該伝搬時間の差を、予め同一構造の流量測定システムと同一の流体を利用して作成しておいた流量(あるいは流速)の変動と伝搬時間の差との関係を表わす関係式(検量線)と照合して、測定した流体の流量(あるいは流速)を算出する方法が利用される。
特許文献1には、測定管の外周に、該測定管の軸線方向に沿って二個の超音波送受信器として機能する振動子を装着し、まず一方の振動子に交番電気エネルギーを与えて超音波を発生送信させ、測定管の内部を流れる流体を媒体として該超音波を伝搬させ、他方の振動子で受信し、次に超音波の発生送信側と受信側とを交互に切り換える操作を行うことにより、上流側から下流側への超音波の伝搬時間と下流側から上流側への超音波の伝搬時間をそれぞれ計測し、演算回路によりこれらの伝搬時間の差を演算して、測定管内を流れる流体の流速を求める方式を利用する超音波流量計が記載されている。
特許文献2には、測定管の外周に、該測定管の軸線方向に沿って三個の超音波送受信器として機能する振動子を装着し、中央の振動子に交番電気エネルギーを与えて超音波を発生送信させ、測定管の内部を流れる流体を媒体として該超音波を伝搬させ、他の二個の振動子で受信し、上流側から下流側への超音波の伝搬時間と下流側から上流側への超音波の伝搬時間をそれぞれ計測し、演算回路によりこれらの伝搬時間の差を演算して、測定管内を流れる流体の流速を求める方式を利用する超音波流量計が記載されている。
特開平10−122923号公報 特開平10−9914号公報
上記したような、従来の正弦波交番電気エネルギーを圧電素子に印加して超音波を発生させ、この超音波を、移動する媒体中を上流側から下流側へ、そして下流側から上流側へと伝搬させて、超音波のドップラー効果による伝搬時間の差を検出する方法は既に完成された技術と言えるが、流体を伝搬して受信される超音波の波形が非常に複雑になるため、伝搬時間の測定に利用する超音波の波形のどの点を基準にするかの判断が容易ではない(最適な基準点を選択しないと、測定精度が低下する)という問題がある。また、特に、流体の流れの速度(移動速度)が低い場合には、伝搬時間の差が小さくなるため、受信超音波の波形の複雑さと相俟って、測定値の誤差が大きくなる傾向がある。
本発明は、流量測定システムの構成を複雑化することなく、測定精度、とくに低速で流れる流体の測定精度の向上が可能な流体の流量測定方法及び流量測定装置を提供することを目的とする。
本発明者は、従来の超音波流量計の構成を利用し、超音波送信器として機能する圧電素子に印加する電気エネルギーと、その電気エネルギーの印加により発生し、移動する媒体中を伝搬し、超音波受信器として機能する圧電素子により受信される振動波の波形との関係について研究を行なった。その結果、圧電素子への印加エネルギーとして、従来利用されてきた正弦波交番エネルギーに代えて、急峻な立上がりエッジあるいは立ち下がりエッジを持つ衝撃電圧の印加により付与される衝撃エネルギーを用いると、このエネルギーの印加により生成し、移動する媒体中を伝搬し、受信用圧電素子により受信される振動波(衝撃波)の波形が単純化するため、伝搬時間の測定のための基準点の決定が容易になることを見いだした。このような現象は、これまでに知られていない。
本発明者は、さらに研究を続けた結果、衝撃波発生用の圧電素子への印加エネルギーとして、急峻な立上がりエッジあるいは立ち下がりエッジを持つ衝撃電圧を用いると、圧電素子にて発生する衝撃により、移動流体で生成し、上流側から下流側へと伝搬して受信される衝撃波の波形と、移動流体の下流側から上流側へと伝搬して受信される衝撃波の波形とが同形をなし、受信された衝撃波の波形に対して、加算あるいは減算などの演算処理を施して得られる合成波の振幅及び積分値が移動流体の流速および流量に対して高度の比例関係を示すことを見いだした。このような現象もまた、これまでに知られていない。
本発明は、上記のような新規な知見に基づいて完成された。
従って、本発明は第一に、管状体の内側領域を移動する流体の流量を測定する下記の工程からなる方法にある。
(1)上記管状体の表面に上流側第1衝撃波発生用圧電素子と下流側第1衝撃波受信用圧電素子の組そして下流側第2衝撃波発生用圧電素子と上流側第2衝撃波受信用圧電素子の組が各組の衝撃波発生用圧電素子と衝撃波受信用圧電素子との間の距離が互いに同一となるように管状体内の流体の移動方向に沿って装着された流量計を用意する工程;
(2)該管状体の内側領域にて流体を移動させ、その流体の移動を継続させながら、急峻な立上がりエッジあるいは立ち下がりエッジを持つ衝撃電圧を第1衝撃波発生用圧電素子に印加して衝撃を発生させ、該衝撃を管状体の管壁を通して移動流体に付与して衝撃波を生成させる工程;
(3)上記移動流体中にて上記衝撃波を伝搬させ、その伝搬した衝撃波を管状体の管壁を通して第1衝撃波受信用圧電素子にて受信する工程;
(4)上記の流体の移動を継続させながら、急峻な立上がりエッジあるいは立ち下がりエッジを持つ衝撃電圧を第2衝撃波発生用圧電素子に印加して衝撃を発生させ、該衝撃を管状体の管壁を通して移動流体に付与して衝撃波を生成させる工程;
(5)上記移動流体中にて(4)で生成した衝撃波を伝搬させ、その伝搬した衝撃波を管状体の管壁を通して第2衝撃波受信用圧電素子にて受信する工程;
(6)上記(3)で得た受信波のデータと上記(5)で得た受信波のデータとを演算処理して、合成波のデータを得て、その合成波のデータから予め決められた特性値を検出する工程;
(7)上記流体の流量と合成波のデータから得た前記特性値との関係を表わす式を用意する工程;そして
(8)上記(6)で得た受信波の合成波のデータの特性値を上記(7)で用意した流量と合成波のデータから得た特性値との関係を表わす式と照合して、上記(2)の移動流体の流量を算出する工程。
なお、上記の流量測定方法において、(2)の工程と(3)の工程とからなる衝撃波の発信と受信、そして受信波をデータに変換する一連の操作と、(4)の工程と(5)の工程とからなる衝撃波の送信と受信、そして受信波をデータに変換する一連の操作とは、測定装置の構成からして可能であれば同時に実施してもよく、また逆の順(すなわち、(4)の工程と(5)の工程とを実施した後、(2)の工程と(3)の工程とを行う)で実施してもよいことは勿論である。
(7)の工程は、一般的な検量線の作成あるいは検量線の入手と呼ばれる工程であって、通常は、上記の流量計もしくは該流量計と同一の構成を持つ流量計と、上記流体と同一の流体とを用いて、上記流体の流量と、移動中の流体における衝撃波の衝撃波発生用圧電素子から衝撃波受信用圧電素子への伝搬を経て受信された受信波のデータの演算処理により得た合成波のデータから得た前記特性値との関係を表わす式を用意する方法により行なう。(7)の工程は、(8)の工程の前であれば、いずれの時点で実施しても良い。
上記の流量測定方法において、(6)の工程での受信波のデータの演算処理による合成は、上記(3)で得た受信波のデータと上記(5)で得た受信波のデータとの差を得る演算により行われることが望ましい。
上記の流量測定方法において、(6)と(7)の工程において検出する特性値は、下記の特性値であることが望ましい。
(a)合成波の所定の位置に現われる波の波高値。
(b)合成波の最高波成分の波高値。
(c)合成波の絶対値の積分値。
(d)合成波の最初の波成分から10周期以内で予め決められた周期と周期との間の波成分の絶対値の積分値。
(e)合成波の最高波成分の絶対値の積分値。
本発明はまた、上記の移動流体の流量測定方法の実施に有利に利用される下記の構成の流量測定装置にもある。
管状体の表面に上流側第1衝撃波発生用圧電素子と下流側第1衝撃波受信用圧電素子の組そして下流側第2衝撃波発生用圧電素子と上流側第2衝撃波受信用圧電素子の組が各組の衝撃波発生用圧電素子と衝撃波受信用圧電素子との間の距離が互いに同一となるように管状体内の流体の移動方向に沿って装着され、かつ該衝撃波発生用圧電素子のそれぞれに、もしくは切り換え方式にして急峻な立上がりエッジあるいは立ち下がりエッジを持つ衝撃電圧を印加する電圧源を接続し、該衝撃波受信用圧電素子のそれぞれに、もしくは切り換え方式にして、それぞれの衝撃波受信用圧電素子で受信した受信波を検出し、各受信波の合成波を作成し、ついで該合成波の所定の特性値を検出する演算装置が付設されてなる流量測定装置。
本発明は第二に、管状体の内側領域を移動する流体の流量を測定する下記の工程からなる方法にもある。
(1)上記管状体の表面に上流側第1衝撃波発生用圧電素子と下流側第1衝撃波受信用圧電素子の組そして下流側第2衝撃波発生用圧電素子と上流側第2衝撃波受信用圧電素子の組が各組の衝撃波発生用圧電素子と衝撃波受信用圧電素子との間の距離が互いに同一となるように管状体内の流体の移動方向に沿って装着された流量計を用意する工程;
(2)該管状体の内側領域にて流体を移動させ、その流体の移動を継続させながら、急峻な立上がりエッジあるいは立ち下がりエッジを持つ衝撃電圧を第1衝撃波発生用圧電素子に印加して衝撃を発生させ、該衝撃を管状体の管壁を通して移動流体に付与して衝撃波を生成させる工程;
(3)上記移動流体中にて上記衝撃波を伝搬させ、その伝搬した衝撃波を管状体の管壁を通して第1衝撃波受信用圧電素子にて受信して、該衝撃波の第1衝撃波発生用圧電素子からの第1衝撃波受信用圧電素子までの伝搬時間を得る工程;
(4)上記の流体の移動を継続させながら、急峻な立上がりエッジあるいは立ち下がりエッジを持つ衝撃電圧を第2衝撃波発生用圧電素子に印加して衝撃を発生させ、該衝撃を管状体の管壁を通して移動流体に付与して衝撃波を生成させる工程;
(5)上記移動流体中にて(4)で生成した衝撃波を伝搬させ、その伝搬した衝撃波を管状体の管壁を通して第2衝撃波受信用圧電素子にて受信して、該衝撃波の第2衝撃波発生用圧電素子から第2衝撃波受信用圧電素子までの伝搬時間を得る工程;
(6)上記(3)で得た衝撃波の伝搬時間と上記(5)で得た衝撃波の伝搬時間との差を算出する工程;
(7)上記流体の流量と衝撃波の衝撃波発生用圧電素子から衝撃波受信用圧電素子への伝搬時間の差との関係を示す式を用意する工程;そして
(8)上記(6)で得た衝撃波の伝搬時間の差を上記(7)で用意した流体の流量と伝搬時間の差との関係を表わす式と照合して、上記(2)の移動流体の流量を算出する工程。
なお、上記の第二の発明の流量測定方法においても、(2)の工程と(3)の工程とからなる衝撃波の送信と受信の一連の操作と、(4)の工程と(5)の工程とからなる衝撃波の送信と受信の一連の操作とは、測定装置の構成から可能であれば同時に実施してもよく、逆の順(すなわち、(4)の工程と(5)の工程とを実施した後、(2)の工程と(3)の工程とを行う)で実施してもよいことは勿論である。
(7)の工程は、一般的な検量線の作成あるいは検量線の入手と呼ばれる工程であり、(8)の工程の前であれば、いずれの時点で実施しても良い。
本発明はまた、上記の第二の発明の移動流体の流量測定方法の実施に有利に利用される下記の構成の流量測定装置にもある。
管状体の表面に互いに電気的に接続された上流側第1衝撃波発生用圧電素子と下流側第1衝撃波受信用圧電素子の組そして互いに電気的に接続された下流側第2衝撃波発生用圧電素子と上流側第2衝撃波受信用圧電素子の組が各組の衝撃波発生用圧電素子と衝撃波受信用圧電素子との間が距離が互いに同一となるように管状体内の流体の移動方向に沿って装着され、かつ該衝撃波発生用圧電素子のそれぞれに、もしくは切り換え方式にして急峻な立上がりエッジあるいは立ち下がりエッジを持つ衝撃電圧を印加する電圧源を接続してなる流量測定装置。
本発明において利用する衝撃電圧は、その衝撃電圧の印加による衝撃波発生用圧電素子における衝撃の発生が完了するまで電圧が変動することがないような条件で印加することが好ましく、特に、衝撃電圧の印加により移動流体に発生する衝撃波のうち、後の演算処理により測定の対象となる波(例えば、所定の位置に現れる波、或いは最初の波成分から10周期期間の波)の発生があるまで電圧が変動することがないような条件で印加されることが更に好ましく、更には、衝撃波発生用圧電素子における衝撃発生後に、衝撃波受信用圧電素子で衝撃波を受信するまで変動することがないような条件で印加することが特に好ましい。
本発明で用いる衝撃波発生用圧電素子と衝撃波受信用圧電素子としては一般に、同一の音響特性を有する圧電素子が用いられる。また、ひとつの衝撃波発生用圧電素子を、第1衝撃波発生用圧電素子と第2衝撃波発生用圧電素子の両方の役目を果たすようにしてもよい。あるいは、ひとつの衝撃波受信用圧電素子を、第1衝撃波受信用圧電素子と第2衝撃波受信用圧電素子の両方の役目を果たすようにしてもよい。具体的には、下記の態様のいずれもが可能である。
(a)上流側第1衝撃波発生用圧電素子が、上流側第2衝撃波受信用圧電素子を兼ね、そして下流側第1衝撃波受信用圧電素子が、下流側第2衝撃波発生用圧電素子を兼ねる。
(b)下流側第1衝撃波受信用圧電素子が上流側第2衝撃波受信用圧電素子を兼ねる。
(c)下流側第1衝撃波発生用圧電素子が上流側第2衝撃波発生用圧電素子を兼ねる。
本発明の衝撃波の伝搬を利用する流体の流量測定方法を用いることにより、流量測定システムの構成を複雑化することなく、測定精度、とくに低速で流れる流体の測定精度の向上を可能とする。
次に、本発明を添付図面を参照しながら、詳しく説明する。
図1は、本発明の衝撃波を利用する流体の流量測定方法の実施に有利に利用できる流量測定装置の構成の例を示す図である。
この流量測定装置は、管状体11の表面に、管状体内の流体の移動方向(11Aから11Bに流れる)に沿って、上流側の圧電素子12と下流側の圧電素子13が装着された流量計を含んでいる。圧電素子12、13には、切換え装置4を介して、衝撃電圧源50と演算処理装置60とが接続している。衝撃電圧源50は、急峻な立上がりエッジあるいは立ち下がりエッジを持つ衝撃電圧(以下、単に「衝撃電圧」ということがある)を印加する電圧源である。演算処理装置60では、圧電素子12、13のそれぞれにて受信した受信波が検出され、圧電素子12から圧電素子13までの衝撃波の伝搬時間と、圧電素子13から圧電素子12までの衝撃波の伝搬時間とが記録され、その伝搬時間が比較されて、その差が算出されるか、あるいは各受信波が記録されたのち、各受信波の合成波が作成され、次いで該合成波の所定の特性値が検出される。または、伝搬時間の比較と合成波の所定の特性値の検出の双方が実施される。
図1の装置を使用しての流量の測定方法をさらに詳しく説明すると、まず、衝撃電圧源50から衝撃電圧7が切換装置4を介して圧電素子12に印加すると、圧電素子12にて衝撃が発生する。この衝撃は、管状体11の管壁を通って、管状体の内部の流体に付与され衝撃波が生成する。この衝撃波は、該流体内を伝搬し、再度管状体の管壁を通って、圧電素子13にて受信される。圧電素子13にて受信された受信波は、別の切換器4を通って、演算処理装置60にて記録される。次に、切換器の連結回路を切換え、先に印加した衝撃電圧と同一の衝撃電圧7を衝撃電圧源50から切換装置4を介して圧電素子13に印加すると、今度は圧電素子13にて衝撃が発生する。この衝撃は、管状体11の管壁を通って、管状体の内部の流体に衝撃波を生成させ、次いで、この衝撃波は、該流体内を伝搬し、再度管状体の管壁を通って、圧電素子12にて受信される。圧電素子12にて受信された受信波は、別の切換器4を通って、演算処理装置60にて記録される。演算処理装置60で受信され、記録された各受信波は、次いで、所定の演算処理に付される。
本発明の衝撃波を用いる流体の流量測定方法は、図2に示す構成の流量測定装置を用いても実施することができる。図2の流量測定装置では、一個の衝撃波発生用圧電素子22が管状体11に装着され、この衝撃波発生用圧電素子22からそれぞれ距離D離れた位置に一対の衝撃波受信用圧電素子21、23が装着されている。そして衝撃電圧源50から衝撃電圧が衝撃波発生用圧電素子22に印加され、衝撃波発生用圧電素子22にて発生した衝撃は、流体内にて衝撃波を生成させ、この衝撃波は、上流方向(管端部11Aへの方向)と下流方向(管端部11Bへの方向)とに伝搬し、それぞれ衝撃波受信用圧電素子21、23で受信され、それぞれの受信波は演算処理装置60で演算処理される。
本発明の衝撃波を用いる流体の流量測定方法は、図3に示す構成の流量測定装置を用いても実施することができる。図3の流量測定装置では、一個の衝撃波受信用圧電素子22が管状体11に装着され、この衝撃波受信用圧電素子22からそれぞれ距離D離れた位置に一対の衝撃波発生用圧電素子21、23が装着されている。そして第1衝撃電圧源50Aから衝撃電圧7が衝撃波発生用圧電素子21に印加され、また、第2衝撃電圧源50Bから衝撃電圧8が衝撃波発生用圧電素子23に印加される。衝撃波発生用圧電素子21、23にて発生した衝撃は、管状体内の流体にて衝撃波を生成させ、この衝撃波は、流体を媒体にして伝搬し、衝撃波受信用圧電素子22で受信され、それぞれの受信波は演算処理装置60で演算処理される。この図3の流量測定装置において、第1衝撃電圧源50Aから印加される衝撃電圧7と第2衝撃電圧源50Bから印加される衝撃電圧8とを互いに逆相とする(例えば、第1衝撃電圧源50Aからは急峻に立ち下がる衝撃電圧を印加し、第2衝撃電圧源50Bからは急峻に立ち上がる衝撃電圧を印加する)ことにより、衝撃波受信用圧電素子22にて受信される二つの受信は、互いに逆相となるため、送信波の演算による合成波の作成に際しては、加算処理が利用できる。
本発明の衝撃波を用いる流体の流量測定方法は、図4に示す構成の流量測定装置を用いても実施することができる。図4の流量測定装置は、図3の流量測定装置とは、衝撃電圧源50を共通化した点及び圧電素子23の分極方向を圧電素子22の分極方向とは逆にした点以外は同一である。この構成によっても、演算処理装置60を加算処理で構成することができる。
なお、図1乃至図4では、管状体11に装着した圧電素子12、14、21、22、23は全て環状圧電素子であったが、図5に示すように、円弧状の圧電素子20の形態にあってもよい。
図1の流量測定装置を、管状体11として、長さが200mm、内径が2mm、そして外径が4mmのPFAチューブ(パーフルオロアルキレンチューブ)を用い、圧電素子12、13として管軸方向に沿って分極(分極方向は図1に矢印で表示)したチタン酸バリウム圧電素子(外径が7mm、内径が4mm、そして幅が2mmのチタン酸バリウム圧電素子であって、圧電素子12のチタン酸バリウム圧電振動子と、圧電素子13のチタン酸バリウム圧電素子とは互いに同一の電気音響特性を有する)を用い、そして圧電素子12と圧電素子13との間の距離(D)を40mmとして構成した。
上記の構成とした流量測定装置の管状体11の内部に25℃の水を充満させ、水を静止した状態にして、10Vから−10Vに急峻に立ち下がる衝撃電圧7を圧電素子12に印加し、流体内で生成した衝撃波を圧電素子13に伝搬させて得た受信波(増幅後)9を図6に示す。図6において、t0は、衝撃電圧印加時から、圧電素子13に受信波が到達するまでの時間を表わす。受信波の始端をtBEGIN9として表示した。受信波(増幅後)9の第1周期の波成分から第10周期の波成分までは、明確な始端を持つ正弦波の形状にある。t0は33μ秒であった。これは、超音波が管状体の管壁(合計2mm)を通過する時間である5μ秒(PFA中の超音波伝搬速度700m/秒から算出した値)と水中を伝搬する時間28μ秒(水中の超音波伝搬速度1500m/秒から算出した値)との合計値に相当する。
続いて、管状体11の内部の水を静止した状態のままで、10Vから−10Vに急峻に立ち下がる衝撃電圧7を圧電素子13に印加し、流体内で生成した衝撃波を圧電素子12に伝搬させて得た受信波10(増幅後)を図7に示す。図7において、t0は、衝撃電圧印加時から、圧電素子12に衝撃波が到達するまでの時間を表わす。受信波の始端をtBEGIN10として表示した。この受信波(増幅後)10の第1周期の波成分から第10周期の波成分までも、明確な始端を持つ正弦波の形状にある。管状体11の内部の水は、同温度でかつ静止状態であるところから、t0は同じく33μ秒であった。
図6の受信波(増幅後)9と図7の受信波(増幅後)10との差分を求めるために、図7の受信波10(増幅後)に(−1)を乗じて得た受信波(増幅後)(−)10を作成し、これを破線として図6に挿入して得た図が、図8である。そして受信波(増幅後)の差分を得るために、受信波(増幅後)9と受信波(増幅後)(−)10とを加算して得た合成波がD(0)である。
図8の受信波(増幅後)9と受信波(増幅後)(−)10のいずれの場合において、波形成分が明確な正弦波の形状にある第1周期の波成分から第10周期の波成分までの受信波を、時間軸(横軸)を拡大して表示したのが図9である。受信波(増幅後)の差分波に相当するD(0)も同じく表示した。D(0)の波形が、各送信波の各周期のいずれにおいても基準線とほぼ一致する(レベル0である)ことが分る。すなわち、図6の受信波(増幅後)9と図7の受信波(増幅後)10とは実質的に同一であった。
次に、管状体11の内部に11Aから11Bへと、水(25℃)の水を3m/秒(V−3m/秒)にて流し、同じく10Vから−10Vに急峻に立ち下がる衝撃電圧7を圧電素子12に印加し、流体内で生成した衝撃波を圧電素子13に伝搬させて得た受信波(増幅後)9−1を図10に示す。図10において、tF−1(=t0−Δt1)は、衝撃電圧印加時から、圧電素子13に衝撃波が到達するまでの時間を表わす。受信波の始端をtBEGIN9−1として表示した。受信波(増幅後)9−1の第1周期の波成分から第10周期の波成分までは、明確な始端を持つ正弦波の形状にある。Δt1は約50n秒であった。
続いて、管状体11の内部の水の移動速度を(V=3m/秒)を変えることなく、10Vから−10Vに急峻に立ち下がる衝撃電圧7を圧電素子13に印加し、流体内で生成した衝撃波を圧電素子12に伝搬させて得た受信波(増幅後)10−1を図11に示す。図11において、tB−1(=t0+Δt1)は、衝撃電圧印加時から、圧電素子12に衝撃波が到達するまでの時間を表わす。受信波の始端をtBEGIN10−1として表示した。この受信波(増幅後)10−1の第1周期の波成分から第10周期の波成分までも、明確な始端を持つ正弦波の形状にある。Δt1は同じく約50n秒であった。
図10の受信波(増幅後)9−1と図11の受信波(増幅後)10−1との差分を求めるために、図11の受信波(増幅後)10−1に(−1)を乗じて得た受信波(増幅後)(−)10−1を作成し、これを破線として図10に挿入して得た図が、図12である。そして受信波(増幅後)の差分を得るために、受信波(増幅後)9−1と受信波(増幅後)(−)10−1とを加算して得た合成波がD(1)である。
図12の受信波(増幅後)9−1と受信波(増幅後)(−)10−1のいずれの場合において、波形成分が明確な正弦波の形状にある第1周期の波成分から第10周期の波成分までの受信波(増幅後)を、時間軸(横軸)を拡大して表示したのが図13である。受信波(増幅後)の差分波に相当するD(1)も同じく表示した。D(1)の波形が、各受信波の各周期のいずれにおいても基準線に対して略対称の正弦波である。
続いて今度は、管状体11の内部に11Aから11Bへと、水(25℃)の水を5.7m/秒(V=5.7m/秒)にて流し、同じく10Vから−10Vに急峻に立ち下がる衝撃電圧7を圧電素子12に印加し、流体内で生成した衝撃波を圧電素子13に伝搬させて得た受信波(増幅後)9−2を図14に示す。図14において、tF−2(=t0−Δt2)は、衝撃電圧印加時から、圧電素子13に衝撃波が到達するまでの時間を表わす。受信波の始端をtBEGIN9−2として表示した。受信波(増幅後)9−2の第1周期の波成分から第10周期の波成分までは、明確な始端を持つ正弦波の形状にある。
続いて、管状体11の内部の水の移動速度を(V=5.7m/秒)を変えることなく、10Vから−10Vに急峻に立ち下がる衝撃電圧7を圧電素子13に印加し、流体内で生成した衝撃波を圧電素子12に伝搬させて得た受信波(増幅後)10−2に(−1)を乗じて得た受信波(増幅後)(−)10−2を破線として図14に示す。図14において、tB−2(=t0+Δt2)は、衝撃電圧印加時から、圧電素子12に衝撃波が到達するまでの時間を表わす。受信波の始端をtBEGIN10−2として表示した。そして受信波(増幅後)の差分を得るために、受信波(増幅後)9−2と受信波(増幅後)(−)10−2とを加算して得た合成波がD(2)である。
図14の受信波(増幅後)9−2と受信波(増幅後)(−)10−2のいずれの場合において、波形成分が明確な正弦波の形状にある第1周期の波成分から第10周期の波成分までの受信波(増幅後)を、時間軸(横軸)を拡大して表示したのが図15である。受信波(増幅後)の差分波に相当するD(2)も同じく表示した。D(2)の波形が、各送信波の各周期のいずれにおいても基準線に対して略対称の正弦波である。
上記と同様な操作を、管状体11の内部の水(25℃)の移動速度を0.5m/秒(V=0.5m/秒)、4m/秒(V=4m/秒)、続いて5m/秒(V=5m/秒)に変えて実施して、図13や図14に示した受信波(増幅後)と各受信波(増幅後)の差分の合成波に相当する各受信波(増幅後)そして各受信波(増幅後)の差分の合成波を得た。
管状体11の内部の水の移動速度を、0.5m/秒(V=0.5m/秒)、3m/秒(V=4m/秒)4m/秒(V=4m/秒)、5m/秒(V=5m/秒)そして5.7m/秒(V=5.7m/秒)に変えて得られた受信波(増幅後)の差分の合成波の最高波高値を持つ波成分の振幅(WA)、そして流速(V)と振幅(WA)との比(K=V/WA)の関係を下記の第1表に示す。
Figure 0003861161
第1表で得られた流速(V)と振幅(WA)との関係をプロットすると、図16に示すように、高精度の一次の比例関係を示すことが分る。すなわち、このような、流速(V)と、差分の合成波の振幅(WA)の比例関係(管状体の形状が決まれば、この比例関係は、流量と振幅との比例関係に一致する)を求めておけば、受信波の差分を示す合成波の最高波高値を持つ波成分の振幅(WA)を検出することにより、測定した流体の流速および流量が容易にかつ高精度に知ることができる。
差分の合成波と流速(あるいは流量)との比例関係は、さらに、差分の合成波の絶対値の積分値を利用することによって、さらに高精度にて得ることができる。下記の第2表に示すのは、管状体11の内部の水の移動速度を、0.5m/秒(V=0.5m/秒)、3m/秒(V=4m/秒)4m/秒(V=4m/秒)、5m/秒(V=5m/秒)そして5.7m/秒(V=5.7m/秒)に変えて得られた受信波(増幅後)の差分の合成波の第1周期から第10周期まで波成分部分の絶対値の積分値(S)、そして流速(V)と積分値(S)との比(K=V/S)の関係である。
Figure 0003861161
第2表で得られた流速(V)と絶対値の積分値(S)との関係をプロットすると、図16に示す一次の比例関係よりも更に高い精度の1次の比例関係を示すことが分る。すなわち、このような、流速(V)と、合成波の絶対値の積分値(S)の比例関係(管状体の形状が決まれば、この比例関係は、流量と合成波の絶対値の積分値との比例関係に一致する)を求めておけば、受信波の差分を示す合成波の絶対値の積分値(S)を積算することにより、測定した流体の流速および流量が容易にかつ高精度に知ることができる。
[図1]本発明の衝撃波を用いる流体の流量測定方法の実施に有利に利用できる流量測定装置の構成のひとつの例を示す図である。
[図2]本発明の衝撃波を用いる流体の流量測定方法の実施に有利に利用できる流量測定装置の構成の別の例を示す図である。
[図3]本発明の衝撃波を用いる流体の流量測定方法の実施に有利に利用できる流量測定装置の構成のさらに別の例を示す図である。
[図4]本発明の衝撃波を用いる流体の流量測定方法の実施に有利に利用できる流量測定装置の構成のさらに別の例を示す図である。
[図5]本発明の衝撃波を用いる流体の流量測定装置の構成要素として用いることのできる円弧状の振動子の形状を示す斜視図である。
[図6]図1の流量測定装置の管状体11の内部に25℃の水を充満させ、水を静止した状態にして、10Vから−10Vに急峻に立ち下がる衝撃電圧7を圧電素子12に印加し、水中で生成した衝撃波を圧電素子13に伝搬させて得た受信波(増幅後)を示す図である。
[図7]図1の流量測定装置の管状体11の内部に25℃の水を充満させ、水を静止した状態にして、10Vから−10Vに急峻に立ち下がる衝撃電圧7を圧電素子13に印加し、水中で生成した衝撃波を圧電素子12に伝搬させて得た受信波(増幅後)を示す図である。
[図8]図6の受信波(増幅後)9と図3の受信波(増幅後)10との差分を求めるために、図7の受信波10(増幅後)に(−1)を乗じて得た受信波(増幅後)(−)10を作成し、これを破線として図6に挿入して作成した図である。
[図9]図8の受信波(増幅後)9と受信波(増幅後)(−)10のいずれの場合において、第1周期の波成分から第10周期の波成分までの受信波を、時間軸(横軸)を拡大して表示した図である。
[図10]管状体11の内部に11Aから11Bへと、水(25℃)の水を3m/秒(V=3m/秒)にて流し、10Vから−10Vに急峻に立ち下がる衝撃電圧7を圧電素子12に印加し、水中で生成した衝撃波を圧電素子13に伝搬させて得た受信波(増幅後)9−1を示す図である。
[図11]管状体11の内部に11Aから11Bへと、水(25℃)の水を3m/秒(V−3m/秒)にて流し、10Vから−10Vに急峻に立ち下がる衝撃電圧7を圧電素子13に印加し、水中で生成した衝撃波を圧電素子12に伝搬させて得た受信波(増幅後)10−1を示す図である。
[図12]図10の受信波(増幅後)9−1と図11の受信波(増幅後)10−1との差分を求めるために、図11の受信波(増幅後)10−1に(−1)を乗じて得た受信波(増幅後)(−)10−1を作成し、これを破線として図10に挿入して得た図である。
[図13]図12の受信波(増幅後)9−1と受信波(増幅後)(−)10−1のいずれの場合において、第1周期の波成分から第10周期の波成分までの受信波(増幅後)を、時間軸(横軸)を拡大して表示した図である。
[図14]管状体11の内部に11Aから11Bへと、水(25℃)の水を5.7m/秒(V=5.7m/秒)にて流し、同じく10Vから−10Vに急峻に立ち下がる衝撃電圧7を圧電素子12に印加し、水中で生成した衝撃波を圧電素子13に伝搬させて得た受信波(増幅後)9−2を示す図である。
[図15]図14の受信波(増幅後)9−2と受信波(増幅後)(−)10−2の第1周期の波成分から第10周期の波成分までの受信波(増幅後)を、時間軸(横軸)を拡大して表示した図である。
[図16]管状体内部を移動する流体の流速(V)と差分合成波の最高波高値を持つ波成分の振幅(WA)との関係を表わす検量線の例を示す図である。
符号の説明
11 管状体
12 圧電素子
13 圧電素子
20 圧電素子
21 圧電素子
22 圧電素子
23 圧電素子
50 衝撃電圧源
50A 衝撃電圧源
50B 衝撃電圧源
60 演算処理装置

Claims (26)

  1. 管状体の内側領域を移動する流体の流量を測定する下記の工程からなる方法:
    (1)上記管状体の表面に上流側第1衝撃波発生用圧電素子と下流側第1衝撃波受信用圧電素子の組そして下流側第2衝撃波発生用圧電素子と上流側第2衝撃波受信用圧電素子の組が各組の衝撃波発生用圧電素子と衝撃波受信用圧電素子との間の距離が互いに同一となるように管状体内の流体の移動方向に沿って装着された流量計を用意する工程;
    (2)該管状体の内側領域にて流体を移動させ、その流体の移動を継続させながら、急峻な立上がりエッジあるいは立ち下がりエッジを持つ衝撃電圧を第1衝撃波発生用圧電素子に印加して衝撃を発生させ、該衝撃を管状体の管壁を通して移動流体に付与して衝撃波を生成させる工程;
    (3)上記移動流体中にて上記衝撃波を伝搬させ、その伝搬した衝撃波を管状体の管壁を通して第1衝撃波受信用圧電素子にて受信する工程;
    (4)上記の流体の移動を継続させながら、急峻な立上がりエッジあるいは立ち下がりエッジを持つ衝撃電圧を第2衝撃波発生用圧電素子に印加して衝撃を発生させ、該衝撃を管状体の管壁を通して移動流体に付与して衝撃波を生成させる工程;
    (5)上記移動流体中にて(4)で生成した衝撃波を伝搬させ、その伝搬した衝撃波を管状体の管壁を通して第2衝撃波受信用圧電素子にて受信する工程;
    (6)上記(3)で得た受信波のデータと上記(5)で得た受信波のデータとを演算処理して、合成波のデータを得て、その合成波のデータから予め決められた特性値を検出する工程;
    (7)上記流体の流量と合成波のデータから得た前記特性値との関係を表わす式を用意する工程;そして
    (8)上記(6)で得た受信波の合成波のデータの特性値を上記(7)で用意した流量と合成波のデータから得た特性値との関係を表わす式と照合して、上記(2)の移動流体の流量を算出する工程。
  2. (2)及び(4)の工程で印加する衝撃電圧の電圧が、その衝撃電圧の印加による衝撃波発生用圧電素子における衝撃の発生が完了するまで変動することがない請求項1に記載の方法。
  3. (2)及び(4)の工程で印加する衝撃電圧の電圧が、印加後に、それぞれ(3)及び(5)の工程において衝撃波受信用圧電素子で衝撃波を受信するまで変動することがない請求項2に記載の方法。
  4. (6)の工程での受信波のデータの演算処理による合成が、上記(3)で得た受信波のデータと上記(5)で得た受信波のデータとの差を得る演算により行われる請求項1に記載の方法。
  5. (6)と(7)の工程において検出する特性値が、合成波の所定の位置に現われる波の波高値である請求項1に記載の方法。
  6. (6)と(7)の工程において検出する特性値が、合成波の最高波成分の波高値である請求項1に記載の方法。
  7. (6)と(7)の工程において検出する特性値が、合成波の絶対値の積分値である請求項1に記載の方法。
  8. (6)と(7)の工程において検出する特性値が、合成波の最初の波成分から10周期以内で予め決められた周期と周期との間の波成分の絶対値の積分値である請求項1に記載の方法。
  9. (6)と(7)の工程において検出する特性値が、合成波の最高波成分の絶対値の積分値である請求項1に記載の方法。
  10. 上流側第1衝撃波発生用圧電素子が、上流側第2衝撃波受信用圧電素子を兼ね、そして下流側第1衝撃波受信用圧電素子が、下流側第2衝撃波発生用圧電素子を兼ねる請求項1に記載の方法。
  11. 下流側第1衝撃波受信用圧電素子が上流側第2衝撃波受信用圧電素子を兼ねる請求項1に記載の方法。
  12. 下流側第1衝撃波発生用圧電素子が上流側第2衝撃波発生用圧電素子を兼ねる請求項1に記載の方法。
  13. 管状体の表面に上流側第1衝撃波発生用圧電素子と下流側第1衝撃波受信用圧電素子の組そして下流側第2衝撃波発生用圧電素子と上流側第2衝撃波受信用圧電素子の組が各組の衝撃波発生用圧電素子と衝撃波受信用圧電素子との間が距離が互いに同一となるように管状体内の流体の移動方向に沿って装着され、かつ該衝撃波発生用圧電素子のそれぞれに、もしくは切り換え方式にして急峻な立上がりエッジあるいは立ち下がりエッジを持つ衝撃電圧を印加する電圧源を接続し、該衝撃波受信用圧電素子のそれぞれに、もしくは切り換え方式にして、それぞれの衝撃波受信用圧電素子で受信した受信波を検出し、各受信波の合成波を作成し、ついで該合成波の所定の特性値を検出する演算装置が付設されてなる流量測定装置。
  14. 上流側第1衝撃波発生用圧電素子が、上流側第2衝撃波受信用圧電素子を兼ね、そして下流側第1衝撃波受信用圧電素子が、下流側第2衝撃波発生用圧電素子を兼ねる請求項13に記載の装置。
  15. 下流側第1衝撃波受信用圧電素子が上流側第2衝撃波受信用圧電素子を兼ねる請求項13に記載の装置。
  16. 下流側第1衝撃波発生用圧電素子が上流側第2衝撃波発生用圧電素子を兼ねる請求項13に記載の装置。
  17. 管状体の内側領域を移動する流体の流量を測定する下記の工程からなる方法:
    (1)上記管状体の表面に上流側第1衝撃波発生用圧電素子と下流側第1衝撃波受信用圧電素子の組そして下流側第2衝撃波発生用圧電素子と上流側第2衝撃波受信用圧電素子の組が各組の衝撃波発生用圧電素子と衝撃波受信用圧電素子との間の距離が互いに同一となるように管状体内の流体の移動方向に沿って装着された流量計を用意する工程;
    (2)該管状体の内側領域にて流体を移動させ、その流体の移動を継続させながら、急峻な立上がりエッジあるいは立ち下がりエッジを持つ衝撃電圧を第1衝撃波発生用圧電素子に印加して衝撃を発生させ、該衝撃を管状体の管壁を通して移動流体に付与して衝撃波を生成させる工程;
    (3)上記移動流体中にて上記衝撃波を伝搬させ、その伝搬した衝撃波を管状体の管壁を通して第1衝撃波受信用圧電素子にて受信して、該衝撃波の第1衝撃波発生用圧電素子からの第1衝撃波受信用圧電素子までの伝搬時間を得る工程;
    (4)上記の流体の移動を継続させながら、急峻な立上がりエッジあるいは立ち下がりエッジを持つ衝撃電圧を第2衝撃波発生用圧電素子に印加して衝撃を発生させ、該衝撃を管状体の管壁を通して移動流体に付与して衝撃波を生成させる工程;
    (5)上記移動流体中にて(4)で生成した衝撃波を伝搬させ、その伝搬した衝撃波を管状体の管壁を通して第2衝撃波受信用圧電素子にて受信して、該衝撃波の第2衝撃波発生用圧電素子から第2衝撃波受信用圧電素子までの伝搬時間を得る工程;
    (6)上記(3)で得た衝撃波の伝搬時間と上記(5)で得た衝撃波の伝搬時間との差を算出する工程;
    (7)上記流体の流量と衝撃波の衝撃波発生用圧電素子から衝撃波受信用圧電素子への伝搬時間の差との関係を示す式を用意する工程;そして
    (8)上記(6)で得た衝撃波の伝搬時間の差を上記(7)で用意した流体の流量と伝搬時間の差との関係を表わす式と照合して、上記(2)の移動流体の流量を算出する工程。
  18. (2)及び(4)の工程で印加する衝撃電圧の電圧が、その衝撃電圧の印加による衝撃波発生用圧電素子における衝撃の発生が完了するまで変動することがない請求項17に記載の方法。
  19. (2)及び(4)の工程で印加する衝撃電圧の電圧が、印加後に、それぞれ(3)及び(5)の工程において衝撃波受信用圧電素子で衝撃波を受信するまで、変動することがない請求項18に記載の方法。
  20. 上流側第1衝撃波発生用圧電素子が、上流側第2衝撃波受信用圧電素子を兼ね、そして下流側第1衝撃波受信用圧電素子が、下流側第2衝撃波発生用圧電素子を兼ねる請求項17に記載の方法。
  21. 下流側第1衝撃波受信用圧電素子が上流側第2衝撃波受信用圧電素子を兼ねる請求項17に記載の方法。
  22. 下流側第1衝撃波発生用圧電素子が上流側第2衝撃波発生用圧電素子を兼ねる請求項17に記載の方法。
  23. 管状体の表面に互いに電気的に接続された上流側第1衝撃波発生用圧電素子と下流側第1衝撃波受信用圧電素子の組そして互いに電気的に接続された下流側第2衝撃波発生用圧電素子と上流側第2衝撃波受信用圧電素子の組が各組の衝撃波発生用圧電素子と衝撃波受信用圧電素子との間が距離が互いに同一となるように管状体内の流体の移動方向に沿って装着され、かつ該衝撃波発生用圧電素子のそれぞれに、もしくは切り換え方式にして急峻な立上がりエッジあるいは立ち下がりエッジを持つ衝撃電圧を印加する電圧源を接続してなる流量測定装置。
  24. 上流側第1衝撃波発生用圧電素子が、上流側第2衝撃波受信用圧電素子を兼ね、そして下流側第1衝撃波受信用圧電素子が、下流側第2衝撃波発生用圧電素子を兼ねる請求項23に記載の装置。
  25. 下流側第1衝撃波受信用圧電素子が上流側第2衝撃波受信用圧電素子を兼ねる請求項23に記載の装置。
  26. 下流側第1衝撃波発生用圧電素子が上流側第2衝撃波発生用圧電素子を兼ねる請求項23に記載の装置。
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