JP3860321B2 - ライブラリ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本願発明は、多数の記録媒体を保管し、かつそれらを記録・再生するライブラリ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンピュータで処理するために必要な大量のデータなどの情報の保存は、磁気テープを用いて行ってきたが、コンピュータシステムの普及に伴ってその情報量も飛躍的に増大し、そのため磁気テープの数も増加し、これらを保管かつ管理するために、保管倉庫として、完全に自動化された磁気テープライブラリ装置が普及してきた。
【0003】
このような磁気テープライブラリ装置では、オペレータがカセット式の磁気テープを搬入・搬出するためのCASと呼ばれる搬入・搬出装置が設けられており、この搬入・搬出装置と格納庫との間の磁気テープの搬送は、ACCと呼ばれるロボットにより行われている。
【0004】
CASには磁気テープを保持する複数の棚が設けられ、各棚には磁気テープを検出するセンサが設けられており、このセンサによる検出結果を記憶した情報テーブルに基づいて、ACCが各棚から磁気テープを受け取ったり各棚に磁気テープを受け渡したりしている。
【0005】
ところが、棚の回動による衝撃やセンサ自身の故障あるいは組立精度の不良などによってセンサが誤検出することがある。たとえば、オペレータが磁気テープを出し入れできる姿勢とACCが磁気テープを出し入れできる姿勢との間で複数の棚が一体に回動する回動式のCASでは、棚の回動が終了した時点でセンサの検出結果を情報テーブルに記憶させるのであるが、棚の回動停止による衝撃で磁気テープが検出位置から一瞬飛び出すことがあり、この場合、磁気テープが存在するにも係わらず、情報テーブルには磁気テープが存在しないものとして記憶されてしまう。また、センサ自身に故障が発生すれば、磁気テープが存在するにも係わらず、情報テーブルには磁気テープが存在しないものとして記憶される場合もあるし、磁気テープが存在しないにも係わらず、情報テーブルには磁気テープが存在するものとして記憶される場合もある。
【0006】
従来の磁気テープライブラリ装置では、上記のようなセンサの誤検出に起因してACCの棚へのアクセスが失敗した場合、その時点でACCの動作を停止させ、システムエラーとして処理していたので、オペレータにより復旧措置が実行されるまで、磁気テープライブラリ装置が機能を停止してしまうという不具合があった。たとえば、センサの誤検出により磁気テープが存在するにも係わらず情報テーブルに存在しないものとして記憶された場合、ACCがその棚に磁気テープを受け渡そうとしたときに、その棚には既に別の磁気テープが保持されており、それをACC側のセンサが検出することになるので、その時点でACCの動作が停止し、磁気テープライブラリ装置がシステムダウンする。このことは、1日24時間のフル稼働を要求されることが比較的多い磁気テープライブラリ装置にとって、極めて不都合である。
【0007】
【発明の開示】
本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、記録媒体の誤検出に起因するシステムダウンを極力防止できるライブラリ装置を提供することを、その課題とする。
【0008】
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0009】
本願発明の第1の側面によれば、記録媒体を保持可能な複数の棚と、これらの複数の棚を一体に回動させる回動手段を有し、オペレータが記録媒体を搬入・搬出するための搬入・搬出装置と、多数の記録媒体を格納する格納庫と、記録媒体に情報を記録・再生する記録・再生装置と、格納庫と記録・再生装置と搬入・搬出装置との相互間で記録媒体を搬送する搬送装置と、ホストコンピュータからの指示に基づいて、記録・再生装置および搬送装置を制御する制御装置と、搬入・搬出装置の各棚に設置されて記録媒体の存否を検出する第1の記録媒体検出手段と、回動手段による前記棚の回動動作が終了した時点から所定時間経過後に、第1の記録媒体検出手段による記録媒体の存否の検出結果を記憶する検出結果記憶手段と、搬送装置に設置されて、搬送装置が搬入・搬出装置の任意の棚に対して記録媒体の授受を行うときに、その棚に記録媒体が保持されているか否かを検出する第2の記録媒体検出手段とを有する、ライブラリ装置であって、検出結果記憶手段の記憶内容に基づいて各棚の記録媒体の存否を判断し、搬送装置が第1の記録媒体検出手段により記録媒体が検出されなかったと判断された棚に記録媒体を受け渡すときに、第2の記録媒体検出手段により記録媒体が検出された場合、第1の記録媒体検出手段により記録媒体が検出されなかった別の棚に記録媒体を受け渡すように搬送装置を制御する第1のリトライ手段を、制御装置に設けたことを特徴とする、ライブラリ装置が提供される。
【0010】
このようにすれば、第1の記録媒体検出手段の誤検出により、既に記録媒体を保持している棚に搬送装置が別の記録媒体を受け渡そうとしたときに、記録媒体を保持していない空の棚が存在すれば、第1のリトライ手段がその空の棚に記録媒体を受け渡すように搬送装置を制御するので、搬送装置が停止してシステムダウンに至るのを回避できる。また、棚の回動に起因する第1の記録媒体検出手段の誤検出を良好に回避できる。すなわち、棚の回動停止による衝撃で、記録媒体が棚から若干飛び出した姿勢になることがあり、棚の回動動作が終了した時点で第1の記録媒体検出手段による記録媒体の検出を行えば、記録媒体の飛び出しにより記録媒体が存在しないものと誤検出することがあるが、棚の回動動作が終了した時点から所定時間経過後における第1の記録媒体検出手段の検出結果を検出結果記憶手段に記憶させるので、そのときには記録媒体の飛び出しが解消されており、正しい検出結果が検出結果記憶手段に記憶される。このように時間の経過により記録媒体の飛び出しが解消されるのは、記録媒体を保持する棚が、入口から奥側へ行くほど下側に若干傾斜しているためである。
【0011】
記録媒体としては、カセット式の磁気テープが考えられるが、これに限らず、光磁気ディスクなどであってもよい。
【0012】
第1および第2の記録媒体検出手段としては、ホトインタラプタを用いることができるが、これに限るものではない。
【0013】
第1のリトライ手段は、所定のプログラムに基づいて動作するCPUにより実現できる。
【0014】
好ましい実施の形態によれば、搬送装置が第1の記録媒体検出手段により記録媒体が検出された棚から記録媒体を受け取るときに、第2の記録媒体検出手段により記録媒体が検出されなかった場合、第1の記録媒体検出手段により記録媒体が検出された別の棚から記録媒体を受け取るように搬送装置を制御する第2のリトライ手段を制御装置に設けた。
【0015】
このようにすれば、第1の記録媒体検出手段の誤検出により、記録媒体を保持していない棚から搬送装置が記録媒体を受け取ろうとしたときに、記録媒体を保持してる棚が存在すれば、第2のリトライ手段がその棚から記録媒体を受け取るように搬送装置を制御するので、搬送装置が停止してシステムダウンに至るのを回避できる。
【0016】
第2のリトライ手段は、所定のプログラムに基づいて動作するCPUにより実現できる。
【0019】
本願発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の好ましい実施の形態を、図面を参照して具体的に説明する。
【0021】
図1は、本願発明に係るライブラリ装置の一例としての磁気テープライブラリ装置の概略外観斜視図、図2は同磁気テープライブラリ装置を横断した状態の概略外観斜視図であって、この磁気テープライブラリ装置は、ガレージフレーム1、DRUMフレーム2、およびMTUフレーム3を備えている。磁気テープライブラリ装置の内部には、多数のカセット式の磁気テープを格納する回転式の格納庫5と、磁気テープに情報を記録・再生する多数の記録・再生装置6と、磁気テープを保持可能な複数の棚を有し、オペレータが磁気テープを搬入・搬出するための搬入・搬出装置としての挿入側および取出側の2台のCAS(図2には図示せず)と、これら格納庫5と記録・再生装置6とCASとの相互間で磁気テープを搬送する搬送装置としてのACC7とが設置されている。なお、図2においては、格納庫5およびACC7をそれぞれ1台ずつしか示していないが、これらは2台ずつ設置されている。すなわち、磁気テープライブラリ装置の長手方向両端部のガレージフレーム1の内部は、それぞれACC7が退避される場所であって、ガレージフレーム1よりも磁気テープライブラリ装置の長手方向内側に位置する2個のDRUMフレーム2の内部には、それぞれ格納庫5が収容されている。2個のDRUMフレーム2に挟まれたMTUフレーム3の内部には、記録・再生装置6が収容されている。また、一方のガレージフレーム1の内部には、挿入側および取出側の2台のCASが設置されている。
【0022】
図3は、CASの操作パネルの概略正面図であって、この操作パネル11は、磁気テープライブラリ装置の長手方向両端部のガレージフレーム1のうちの一方の表面に設置されている。操作パネル11には、オペレータが挿入側のCASに磁気テープ12を挿入するための挿入口13と、オペレータが取出側のCASから磁気テープ12を取り出すための取出口14と、オペレータが挿入側のCASを操作するためのスタートスイッチ15およびオープンスイッチ16と、オペレータが取出側のCASを操作するためのクローズスイッチ17およびオープンスイッチ18とが設けられている。
【0023】
図4は、挿入側のCASの概略外観斜視図、図5は、挿入側のCASの概略縦断側面図であって、この挿入側のCAS21は、基台22と、基台22上に設置された軸体23により回動可能に支持されたCAS本体24とを備えている。CAS本体24には、磁気テープ12を保持するための複数の棚25が設けられており、これらの各棚25の奥部には、磁気テープ12の存否を検出する第1の記録媒体検出手段としてのセンサ26がそれぞれ設置されている。また基台22上には、CAS本体24の位置を検出するためのセンサ27a,27bが設置されている。なお、取出側のCAS21も挿入側のCAS21と同様の構成であり、同一の符号を付して説明する。
【0024】
図6は、本願発明に係るライブラリ装置の一例としての磁気テープライブラリ装置の回路ブロック図であって、この磁気テープライブラリ装置は、AMC31、CSV32、TMU33、2台のACC7、および2台のCAS21を備えている。AMC31およびTMU33は、ホストコンピュータ35に接続されており、AMC31は、CSV32およびCAS21に接続されている。CSV32は、ACC7に接続されている。
【0025】
AMC(Accessor Mechanism Controller )31は、ホストコンピュータ35からの指示に基づいて、CSV32およびCAS21を制御する。CSV(Controll Servo)32は、AMC31からの指示に基づいて、ACC7の複数のモータを駆動制御する。TMU(Tapedrive Mount Unit)33は、多数の記録・再生装置6を備えており、ホストコンピュータ35からの指示に基づいて、磁気テープ12に対してデータを記録・再生する。CAS(Cartridge Access Station)21は、オペレータとACC7との間で磁気テープ12を中継する。ACC(Accessor)7は、格納庫5とTMU33とCAS21との相互間で磁気テープ12を搬送する。
【0026】
図7は、AMC31の回路ブロック図であって、このAMC31は、CPU41、RAM42、入出力インターフェイス43、およびフレキシブルディスクドライブ44を備えている。
【0027】
CPU41は、AMC31の全体を制御する。RAM42は、各種のデータを記憶する。入出力インターフェイス43は、AMC31の外部とCPU41との間のデータの入出力を制御する。フレキシブルディスクドライブ44は、フレキシブルディスクからAMC31のファームウェアを読み取り、RAM42に記憶させる。
【0028】
入出力インターフェイス43は、ホストコンピュータ35に接続されているとともに、CAS21のスタートスイッチ15、オープンスイッチ16、クローズスイッチ17、オープンスイッチ18、センサ26、センサ27a,27b、およびモータ45が接続されている。モータ45は、CAS本体24を回動させるものである。なお図7には、挿入側のCAS21と取出側のCAS21とのうちの一方のみについて、センサ26などを図示している。さらに入出力インターフェイス43には、ACC7のセンサ46,47が接続されている。センサ46は、ACC7のハンド部が磁気テープ12を確実に把持したか否かを検出するものであり、センサ47は、ACC7がCAS21の任意の棚25に対して磁気テープ12の授受を行うときに、その棚25に磁気テープ12が保持されているか否かを検出する第2の記録媒体検出手段を構成するものである。なお図7には、2台のACC7のうちの一方のみについて、センサ46,47を図示している。センサ26,27a,27b,46,47は、ホトインタラプタなどにより構成されている。
【0029】
次に動作を説明する。オペレータが操作パネル11の挿入口13に1または2以上の磁気テープ12を挿入し、スタートスイッチ15を押下すると、スタートスイッチ15からの信号がAMC31の入出力インターフェイス43を介してCPU41に入力される。これによりAMC31のCPU41が、入出力インターフェイス43を介して挿入側のCAS21のモータ45を制御し、CAS本体24を回動させる。CAS本体24の回動によりセンサ27bがCAS本体24を検出すると、その信号が入出力インターフェイス43を介してCPU41に入力される。これによりCPU41が、モータ45を停止させる。そして、モータ45を停止させた時点からたとえば1秒間程度の所定時間の経過後、CPU41が、入出力インターフェイス43を介して入力される挿入側のCAS21のセンサ26からの検出信号に基づいて、各棚25における磁気テープ12の有無を表す挿入側カートリッジ情報テーブルをRAM42上に作成する。このように、モータ45の停止時から所定時間経過後に挿入側カートリッジ情報テーブルを作成するのは、モータ45の停止による挿入側のCAS21のCAS本体24の振動などに起因して、磁気テープ12の一部が棚25から飛び出すことによるセンサ26の誤検出を防止するためである。すなわち、棚25は開口部から奥部に向けて若干下向きに傾斜しているので、棚25から磁気テープ12の一部が飛び出したとしても、時間の経過に伴って重力により磁気テープ12が元の位置に戻るので、センサ26が磁気テープ12を検出できるのである。なお、1秒間程度の所定時間は、オペレータが任意に設定および変更可能である。
【0030】
そしてCPU41が、RAM42上に作成した挿入側カートリッジ情報テーブルに基づいて、入出力インターフェイス43を介してACC7の各種のモータ(図示せず)を制御し、挿入側のCAS21の棚25に保持されている磁気テープ12を、格納庫5の空のセルに順次収納させる。ACC7が棚25から磁気テープ12を取り出そうとしたときに、その棚25に磁気テープ12が存在しない場合、ACC7のセンサ47からの信号によりCPU41がそれを検知し、挿入側カートリッジ情報テーブルを書き直すとともに、他の棚25に磁気テープ12が保持されていれば、その棚25から磁気テープ12を取り出すようにACC7を制御する。したがって、いずれかのセンサ26が故障したときのように、磁気テープ12が存在しないのにも係わらずセンサ26により磁気テープ12が検出され、誤った挿入側カートリッジ情報テーブルが作成された場合であっても、従来のライブラリ装置のようにシステムダウンしてしまうことがなく、稼働率が向上する。
【0031】
なお、格納庫5の各セルへの磁気テープ12の格納状況は、ホストコンピュータ35により管理されている。また図示していないが、磁気テープ12にはバーコードが付されており、このバーコードを読み取るバーコードリーダがACC7のハンド部に設けられて、ACC7のバーコードリーダからのデータに基づいて、ホストコンピュータ35が、格納庫5のセルとそれに格納されている磁気テープ12のID番号(Identification number )との対応を管理している。また、オペレータは、挿入側のCAS21のスタートスイッチ15を押下した後、さらに別の1または2以上の磁気テープ12を挿入口13に挿入したい場合、挿入側のCAS21のオープンスイッチ16を押下することにより、棚25の開口側を挿入口13側に向かせることができる。もちろん、ACC7が棚25の磁気テープ12を取り出している最中には、オープンスイッチ16を押下してもCAS本体24が回動することはなく、取り出し動作の完了後にCAS本体24が回動する。
【0032】
オペレータが取出側のCAS21のオープンスイッチ18を押下すると、オープンスイッチ18からの信号がAMC31の入出力インターフェイス43を介してCPU41に入力される。これによりAMC31のCPU41が、入出力インターフェイス43を介して取出側のCAS21のモータ45を制御し、CAS本体24を回動させる。CAS本体24の回動によりセンサ27aがCAS本体24を検出すると、その信号が入出力インターフェイス43を介してCPU41に入力される。これによりCPU41が、モータ45を停止させる。これにより棚25の開口側が取出口14側に位置するので、オペレータは棚25に保持されている1または2以上の磁気テープ12を取出口14から取り出す。
【0033】
オペレータが取出側のCAS21のクローズスイッチ17を押下すると、クローズスイッチ17からの信号がAMC31の入出力インターフェイス43を介してCPU41に入力される。これによりAMC31のCPU41が、入出力インターフェイス43を介して取出側のCAS21のモータ45を制御し、CAS本体24を回動させる。CAS本体24の回動によりセンサ27bがCAS本体24を検出すると、その信号が入出力インターフェイス43を介してCPU41に入力される。これによりCPU41が、モータ45を停止させる。そして、モータ45を停止させた時点からたとえば1秒間程度の所定時間の経過後、CPU41が、入出力インターフェイス43を介して入力される取出側のCAS21のセンサ26からの検出信号に基づいて、図9に示すように、各棚25における磁気テープ12の有無を表す取出側カートリッジ情報テーブルをRAM42上に作成する。図8は、取出口14と取出側のCAS21の棚25の位置との関係を説明する説明図である。このように、モータ45の停止時から所定時間経過後に取出側カートリッジ情報テーブルを作成するのは、モータ45の停止による取出側のCAS21のCAS本体24の振動などに起因して、磁気テープ12の一部が棚25から飛び出すことによるセンサ26の誤検出を防止するためである。すなわち、棚25は開口部から奥部に向けて若干下向きに傾斜しているので、棚25から磁気テープ12の一部が飛び出したとしても、時間の経過に伴って重力により磁気テープ12が元の位置に戻るので、センサ26が磁気テープ12を検出できるのである。なお、1秒間程度の所定時間は、オペレータが任意に設定および変更可能である。
【0034】
ホストコンピュータ35からAMC31のCPU41に磁気テープ12の搬出指令が入力されると、CPU41が、入出力インターフェイス43を介してACC7の各種モータを制御し、格納庫5の指定されたセルから磁気テープ12を取り出させ、取出側カートリッジ情報テーブルに基づいて、取出側のCAS21の空の棚25に磁気テープ12を挿入させる。このとき、その棚25に既に磁気テープ12が存在している場合、ACC7のセンサ47からの信号によりCPU41がそれを検知し、取出側カートリッジ情報テーブルを書き直すとともに、空の棚25が存在すれば、その棚25に磁気テープ12を挿入するようにACC7を制御する。したがって、いずれかのセンサ26が誤検出したときのように、磁気テープ12が存在するにも係わらずセンサ26により磁気テープ12が検出されず、誤った取出側カートリッジ情報テーブルが作成された場合であっても、従来のライブラリ装置のようにシステムダウンしてしまうことがなく、稼働率が向上する。
【0035】
すなわち、挿入側および取出側のCAS21は、記録媒体を保持可能な複数の棚を有し、オペレータが記録媒体を搬入・搬出するための搬入・搬出装置を構成している。ACC7は、格納庫と記録・再生装置と搬入・搬出装置との相互間で記録媒体を搬送する搬送装置を構成している。AMC31は、ホストコンピュータからの指示に基づいて、記録・再生装置および搬送装置を制御する制御装置を構成している。センサ26は、搬入・搬出装置の各棚に設置されて記録媒体の存否を検出する第1の記録媒体検出手段を構成している。センサ47は、搬送装置に設置されて、搬送装置が搬入・搬出装置の任意の棚に対して記録媒体の授受を行うときに、その棚に記録媒体が保持されているか否かを検出する第2の記録媒体検出手段を構成している。CPU41は、RAM42に格納されたプログラムに基づいて動作することにより、搬送装置が第1の記録媒体検出手段により記録媒体が検出されなかった棚に記録媒体を受け渡すときに、第2の記録媒体検出手段により記録媒体が検出された場合、第1の記録媒体検出手段により記録媒体が検出されなかった別の棚に記録媒体を受け渡すように搬送装置を制御する第1のリトライ手段を実現している。CPU41は、RAM42に格納されたプログラムに基づいて動作することにより、搬送装置が第1の記録媒体検出手段により記録媒体が検出された棚から記録媒体を受け取るときに、第2の記録媒体検出手段により記録媒体が検出されなかった場合、第1の記録媒体検出手段により記録媒体が検出された別の棚から記録媒体を受け取るように搬送装置を制御する第2のリトライ手段を実現している。
【0036】
次に、上記取出側カートリッジ情報テーブル作成処理の手順について、図10に示すフローチャートを参照しながら説明する。先ずAMC31のCPU41が、取出側のCAS21のセンサ27bがオンしたか否かを判断する(S1)。すなわち、取出側のCAS21の棚25の開口側がACC7側に回動したかどうかを調べる。取出側のCAS21のセンサ27bがオンすれば(S1:YES)、CPU41が、タイマ(図示せず)を起動する(S2)。このタイマは、たとえば所定周波数のクロック信号をカウントするカウンタにより実現できる。そしてCPU41が、S2で起動させたタイマがタイムアップしたか否かを判断する(S3)。タイマがタイムアップすれば(S3:YES)、CPU41が、取出側のCAS21の各棚25のセンサ26からの検出信号を順次読み出し(S4)、その結果を取出側のCAS21の棚25の棚番号と対応付けてRAM42に記憶させ(S5)、取出側カートリッジ情報テーブル作成処理を終了する。
【0037】
S3において、タイマがタイムアップしていなければ(S3:NO)、S3に戻ってタイマがタイムアップするのを待つ。
【0038】
S1において、取出側のCAS21のセンサ27bがオンしていなければ(S1:NO)、S1に戻ってセンサ27bがオンするのを待つ。
【0039】
次に、上記取出側のCAS21へのカートリッジ挿入処理の手順について、図11に示すフローチャートを参照しながら説明する。先ずAMC31のCPU41が、RAM42から取出側カートリッジ情報テーブルを読み出し(S11)、その取出側カートリッジ情報テーブルに基づいて、取出側のCAS21の棚25のうち磁気テープ12を保持していない棚25があるか否かを判断する(S12)。
【0040】
磁気テープ12を保持していない棚25があれば(S12:YES)、CPU41が、その棚25に磁気テープ12を挿入できるように、ACC7のハンド部の高さを可変させるモータを制御し(S13)、挿入準備が完了したか否かを判断する(S14)。すなわち、ACC7が取出側のCAS21の近傍に位置し、かつ磁気テープ12を保持したACC7のハンド部が目的の棚25の高さに一致したかどうかを調べる。
【0041】
挿入準備が完了すれば(S14:YES)、ACC7のセンサ47がオンしているか否かを判断する(S15)。すなわち、目的とする棚25に既に磁気テープ12が保持されているかどうかを調べる。
【0042】
ACC7のセンサ47がオンしていれば(S15:YES)、CPU41が、取出側カートリッジ情報テーブルを書き換え(S16)、S11に戻る。すなわち、目的とする棚25は、取出側カートリッジ情報テーブルでは磁気テープ12が存在しないことになっているので、磁気テープ12が存在しているように書換え、次の空の棚25に対してリトライする。
【0043】
S15において、ACC7のセンサ47がオンしていなければ(S15:NO)、CPU41が、ACC7のハンド部を駆動するモータを制御して、磁気テープ12を目的とする棚25に挿入させ(S17)、カートリッジ挿入処理を終了する。
【0044】
S14において、挿入準備が完了していなければ(S14:NO)、S14に戻って挿入準備が完了するのを待つ。
【0045】
S12において、磁気テープ12を保持していない棚25がなければ(S12:NO)、ACC7が格納庫5から取り出してハンド部に保持している磁気テープ12を排出することができないので、CPU41が、エラー情報を作成し(S18)、そのエラー情報をRAM42に記憶させて(S19)、カートリッジ挿入処理を終了する。RAM42に格納されたエラー情報は、ホストコンピュータ35からの指示により、ホストコンピュータ35に送信される。
【0046】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、第1の記録媒体検出手段の誤検出により、既に記録媒体を保持している棚に搬送装置が別の記録媒体を受け渡そうとしたときに、記録媒体を保持していない空の棚が存在すれば、第1のリトライ手段がその空の棚に記録媒体を受け渡すように搬送装置を制御するので、搬送装置が停止してシステムダウンに至るのを回避できる。
【0047】
また、搬送装置が第1の記録媒体検出手段により記録媒体が検出された棚から記録媒体を受け取るときに、第2の記録媒体検出手段により記録媒体が検出されなかった場合、第1の記録媒体検出手段により記録媒体が検出された別の棚から記録媒体を受け取るように搬送装置を制御する第2のリトライ手段を制御装置に設ければ、第1の記録媒体検出手段の誤検出により、記録媒体を保持していない棚から搬送装置が記録媒体を受け取ろうとしたときに、記録媒体を保持してる棚が存在すれば、第2のリトライ手段がその棚から記録媒体を受け取るように搬送装置を制御するので、搬送装置が停止してシステムダウンに至るのを回避できる。
【0048】
また、搬入・搬出装置は、複数の棚を一体に回動させる回動手段を有し、第1のリトライ手段は、検出結果記憶手段の記憶内容に基づいて第1の記録媒体検出手段による記録媒体の存否の検出結果を判断し、検出結果記憶手段は、回動手段による棚の回動動作が終了した時点から所定時間経過後に、第1の記録媒体検出手段による記録媒体の存否の検出結果を記憶するようにすれば、棚の回動に起因する第1の記録媒体検出手段の誤検出を良好に回避できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るライブラリ装置の一例としての磁気テープライブラリ装置の概略外観斜視図である。
【図2】図1に示す磁気テープライブラリ装置を横断した状態の概略外観斜視図である。
【図3】CASの操作パネルの概略正面図である。
【図4】挿入側のCASの概略外観斜視図である。
【図5】挿入側のCASの概略縦断側面図である。
【図6】図1に示す磁気テープライブラリ装置の回路ブロック図である。
【図7】AMCの回路ブロック図である。
【図8】取出側のCASの棚番号とCASの操作パネルの取出口との対応関係の説明図である。
【図9】取出側カートリッジ情報テーブルの説明図である。
【図10】取出側カートリッジ情報テーブル作成処理の手順を説明するフローチャートである。
【図11】カートリッジ挿入処理の手順を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1 ガレージフレーム
2 DRUMフレーム
3 MTUフレーム
5 格納庫
6 記録・再生装置
7 ACC
11 操作パネル
12 磁気テープ
13 挿入口
14 取出口
15 スタートスイッチ
16 オープンスイッチ
17 クローズスイッチ
18 オープンスイッチ
21 CAS
22 基台
23 軸体
24 CAS本体
25 棚
26 センサ
27a,27b センサ
31 AMC
32 CSV
33 TMU
35 ホストコンピュータ
41 CPU
42 RAM
43 入出力インターフェイス
44 フレキシブルディスクドライブ
45 モータ
46 センサ
47 センサ
Claims (2)
- 記録媒体を保持可能な複数の棚と、これらの複数の棚を一体に回動させる回動手段を有し、オペレータが前記記録媒体を搬入・搬出するための搬入・搬出装置と、
多数の前記記録媒体を格納する格納庫と、
前記記録媒体に情報を記録・再生する記録・再生装置と、
前記格納庫と前記記録・再生装置と前記搬入・搬出装置との相互間で前記記録媒体を搬送する搬送装置と、
ホストコンピュータからの指示に基づいて、前記記録・再生装置および前記搬送装置を制御する制御装置と、
前記搬入・搬出装置の前記各棚に設置されて前記記録媒体の存否を検出する第1の記録媒体検出手段と、
前記回動手段による前記棚の回動動作が終了した時点から所定時間経過後に、前記第1の記録媒体検出手段により検出される前記記録媒体の存否の検出結果を記憶する検出結果記憶手段と、
前記搬送装置に設置されて、前記搬送装置が前記搬入・搬出装置の任意の棚に対して前記記録媒体の授受を行うときに、その棚に記録媒体が保持されているか否かを検出する第2の記録媒体検出手段とを有するライブラリ装置であって、
前記検出結果記憶手段の記憶内容に基づいて前記各棚の前記記録媒体の存否を判断し、前記搬送装置が前記第1の記録媒体検出手段により記録媒体が検出されなかったと判断された棚に記録媒体を受け渡すときに、前記第2の記録媒体検出手段により記録媒体が検出された場合、前記第1の記録媒体検出手段により記録媒体が検出されなかった別の棚に前記記録媒体を受け渡すように前記搬送装置を制御する第1のリトライ手段を、前記制御装置に設けたことを特徴とする、ライブラリ装置。 - 前記搬送装置が前記第1の記録媒体検出手段により記録媒体が検出された棚から記録媒体を受け取るときに、前記第2の記録媒体検出手段により記録媒体が検出されなかった場合、前記第1の記録媒体検出手段により記録媒体が検出された別の棚から前記記録媒体を受け取るように前記搬送装置を制御する第2のリトライ手段を前記制御装置に設けた、請求項1に記載のライブラリ装置。
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