JP3859370B2 - 塗布装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)に使われるガラス基板上にレジスト液を塗布する塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
LCDの製造工程においては、LCD用のガラス基板上にITO(Indium Tin Oxide)の薄膜や電極パターンを形成するために、半導体デバイスの製造に用いられるものと同様のフォトリソグラフィ技術が利用される。フォトリソグラフィ技術では、フォトレジストを基板に塗布し、これを露光し、さらに現像する。
【0003】
このようなレジスト塗布工程では、ガラス基板Gを回転させながらその上にレジスト液を滴下することが従来から行われている。
【0004】
図9は従来のレジスト塗布装置の一例を示す正面図、図10はその平面図である。
これらの図に示すように、ガラス基板Gを搬出入するための開口部101が上部に設けられたカップ102内にガラス基板Gを真空吸着保持するスピンチャック103が配置されており、スピンチャック103は図示を省略した回転駆動機構により回転されるようになっている。そして、ガラス基板Gをスピンチャック103上に真空吸着保持した後、ノズル104をガラス基板Gのほぼ中心の上方に位置させ、ノズル104からガラス基板Gの上面にレジスト液を滴下するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、図11(a)に示すように、ガラス基板Gのほぼ中心に滴下されたレジスト液105は遠心力によってガラス基板Gの外周に広がろうとするが、図11(b)に示すように、ガラス基板Gの外周付近でレジスト液105に割れ(レジスト液105外周のギザギザ部分)を生じる恐れがある。
そこで、従来からガラス基板G上に大量のレジスト液を供給することでこのような割れの発生を防止していた。
【0006】
しかしながら、このような場合、ガラス基板G上に供給されたレジスト液の大半がガラス基板G外周から零れ落ちるため、大半のレジスト液が無駄になる、という課題がある。また、現像ノズルで直接液盛すると、レジストに対するファーストインパクトが大きくなり、気泡を取り込むことがあり、解像度が低下するおそれがあった。
【0007】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、塗布液の使用量を少なくすることができ、塗膜不良を低下可能な塗布装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、本発明の塗布装置は、被処理体を保持しつつ回転する保持回転部材と、前記保持回転部材により保持され回転される被処理体上のほぼ回転中心に塗布液を供給する供給ノズルと、前記保持された被処理体上のほぼ回転中心から外周に向けて延在し、前記供給ノズルから被処理体上に供給された塗布液を被処理体の外周に向けて広げる広げ部材と、前記被処理体の回転位置に応じて、前記保持回転部材の回転速度を制御する速度制御手段とを具備する。即ち、本発明では、例えば被処理体の形状が長方形の場合に広げ部材が被処理体の長辺方向へ向かうときに被処理体をより高速で回転することによって、塗布液は被処理体の全面に亙り均一に広げられるようになる。これにより、塗布液の使用量をより少なくすることができる。
本発明の一の形態によれば、前記広げ部材を被処理体上の所定方向へスキャンするスキャン機構を具備する。
【0011】
本発明の塗布装置は、被処理体を保持しつつ回転する保持回転部材と、前記保持回転部材により保持された被処理体表面と隙間をもって対向すると共に、被処理体のほぼ中心に対応する位置に塗布液を吐出するための吐出孔が設けられた平板状吐出ノズルと、前記吐出孔を介して被処理体上に塗布液を圧送する圧送機構と、前記被処理体の回転位置に応じて、前記保持回転部材の回転速度を制御する速度制御手段とを具備する。即ち、本発明では、例えば被処理体の形状が長方形の場合に広げ部材が被処理体の長辺方向へ向かうときに被処理体をより高速で回転することによって、塗布液は被処理体の全面に亙り均一に広げられるようになる。これにより、塗布液の使用量をより少なくすることができる。また、圧力ではなく重力により受け器ノズルから被処理体へ塗布液を供給しているので、被処理体にはばらつきがなくより平均的に塗布液が供給される。よって、塗布液は被処理体の全面に亙り均一に広げられるようになり、塗布液の使用量をより少なくすることができる。
【0012】
本発明の塗布装置は、被処理体を保持しつつ回転する保持回転部材と、前記保持回転部材により保持された被処理体表面と隙間をもって対向すると共に、被処理体のほぼ中心に対応する位置に塗布液を吐出するための吐出孔が設けられた平板状吐出ノズルと、前記吐出孔を介して被処理体上に塗布液を圧送する圧送機構と、前記被処理体の回転位置に応じて、前記保持回転部材の回転速度を制御する速度制御手段とを具備する。即ち、本発明では、例えば被処理体の形状が長方形の場合に広げ部材が被処理体の長辺方向へ向かうときに被処理体をより高速で回転することによって、塗布液は被処理体の全面に亙り均一に広げられるようになる。これにより、塗布液の使用量をより少なくすることができる。また、吐出孔を介して被処理体上に圧送された塗布液は平板状吐出ノズルと被処理体との隙間を通って被処理体の全面に広げられるようになっているので、従来のように遠心力によって塗布液を広げた場合に発生する塗布液の割れはなくなる。よって、塗布液を大量に供給する必要がなくなり、塗布液の使用量を少なくすることができる。
【0013】
本発明の一の形態によれば、前記平板状吐出ノズルの被処理体との対向面に、前記吐出孔を中心とするスクリュー状の溝が形成されていることを特徴とする。即ち、本発明では、塗布液がスクリュー状の溝を通って被処理体の外周付近まで均一に広げられるので、塗布液の使用量をより少なくすることができる。
【0014】
本発明の一の形態によれば、前記平板状吐出ノズルの被処理体との対向面が、前記吐出孔から外周に向けて被処理体表面との隙間が小さくなるようにテーパ形状とされていることを特徴とする。即ち、本発明では、このようにテーパ形状にすることで、塗布液が被処理体の外周付近まで均一に広げられ、塗布液の使用量をより少なくすることができる。
本発明の塗布方法は、保持回転部材に被処理体を保持し、該被処理体に塗布液を塗布する塗布方法において、前記被処理体を回転させながら前記被処理体上のほぼ回転中心に供給ノズルより塗布液を供給する工程と、前記被処理体を回転させながら、前記供給ノズルから前記被処理体上に供給された前記塗布液を、前記被処理体上のほぼ回転中心から外周に向けて延在する広げ部材により前記被処理体の外周に向けて広げる工程とを具備し、前記広げる工程は、前記被処理体の回転位置に応じて、前記保持回転部材の回転速度を制御する工程を有する。即ち、本発明では、例えば被処理体の形状が長方形の場合に広げ部材が被処理体の長辺方向へ向かうときに被処理体をより高速で回転することによって、塗布液は被処理体の全面に亙り均一に広げられるようになる。これにより、塗布液の使用量をより少なくすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る塗布・現像処理システムの斜視図である。
図1に示すように、この塗布・現像処理システム1の前方には、ガラス基板Gを、塗布・現像処理システム1に対して搬出入するローダ・アンローダ部2が設けられている。このローダ・アンローダ部2には、ガラス基板Gを例えば25枚ずつ収納したカセットCを所定位置に整列させて載置させるカセット載置台3と、各カセットCから処理すべきガラス基板Gを取り出し、また塗布・現像処理システム1において処理の終了したガラス基板Gを各カセットCへ戻すローダ・アンローダ4が設けられている。図示のローダ・アンローダ4は、本体5の走行によってカセットCの配列方向に移動し、本体5に搭載された板片状のピンセット6によって各カセットCからガラス基板Gを取り出し、また各カセットCへガラス基板Gを戻すようになっている。また、ピンセット6の両側には、ガラス基板Gの四隅を保持して位置合わせを行う基板位置合わせ部材7が設けられている。
【0016】
塗布・現像処理システム1の中央部には、長手方向に配置された廊下状の搬送路10、11が第1の受け渡し部12を介して一直線上に設けられており、この搬送路10、11の両側には、ガラス基板Gに対する各処理を行うための各種処理装置が配置されている。
【0017】
図示の塗布・現像処理システム1にあっては、搬送路10の一側方に、ガラス基板Gをブラシ洗浄すると共に高圧ジェット水により洗浄を施すための洗浄装置16が例えば2台並設されている。また、搬送路10を挟んで反対側に、二基の現像装置17が並設され、その隣りに二基の加熱装置18が積み重ねて設けられている。
【0018】
また、搬送路11の一側方に、ガラス基板Gにレジスト液を塗布する前にガラス基板Gを疎水処理するアドヒージョン装置20が設けられ、このアドヒージョン装置20の下方には冷却用のクーリング装置21が配置されている。また、これらアドヒージョン装置20とクーリング装置21の隣には加熱装置22が二列に二個ずつ積み重ねて配置されている。また、搬送路11を挟んで反対側に、ガラス基板Gの表面にレジスト液を塗布することによってガラス基板Gの表面にレジスト膜を形成するレジスト塗布装置23が配置されている。図示はしないが、これら塗布装置23の側部には、第2の受け渡し部28を介し、ガラス基板G上に形成されたレジスト膜に所定の微細パターンを露光するための露光装置等が設けられる。第2の受け渡し部28は、ガラス基板Gを搬入および搬出するための搬出入ピンセット129および受け渡し台130を備えている。
【0019】
以上の各処理装置15〜18および20〜23は、何れも搬送路10、11の両側において、ガラス基板Gの出入口を内側に向けて配設されている。第1の搬送装置25がローダ・アンローダ部2、各処理装置15〜18および第1の受け渡し部12との間でガラス基板Gを搬送するために搬送路10上を移動し、第2の搬送装置26が第1の受け渡し部12、第2の受け渡し部28および各処理装置20〜23との間でガラス基板Gを搬送するために搬送路11上を移動するようになっている。
【0020】
各搬送装置25、26は、それぞれ上下一対のアーム27、27を有しており、各処理装置15〜18および20〜23にアクセスするときは、一方のアーム27で各処理装置のチャンバから処理済みのガラス基板Gを搬出し、他方のアーム27で処理前のガラス基板Gをチャンバ内に搬入するように構成されている。
【0021】
図2は図1に示したレジスト塗布装置23の正面図、図3はその平面図である。
これらの図に示すように、レジスト塗布装置23のほぼ中央には、カップ29が配置され、カップ29内にはガラス基板Gを保持するためのスピンチャック28が配置されている。
【0022】
スピンチャック28には、ガラス基板Gを真空吸着保持するための真空吸着装置37が接続されている。カップ29の上部には、ガラス基板Gを出し入れするための開口部38が設けられている。開口部38には、上蓋30が被せられるようになっている。上蓋30は開閉機構(図示を省略)によって移動可能に支持されている。
【0023】
第1のモータ31はスピンチャック28を回転させるための駆動源であり、第2のモータ32はカップ29を回転させるための駆動源である。昇降シリンダ33はスピンチャック28をZ軸方向に昇降させるための駆動源である。
【0024】
スピンチャック28の載置部40の外周側下面には、シール部材41が取り付けられている。スピンチャック28を下降させて、シール部材41をカップ29の底部に当接させると、気密な処理スペース42が形成されるようになっている。
【0025】
第1のモータ31及び第2のモータ32はCPU36によって回転駆動が制御されるようになっている。また、CPU36によって昇降シリンダ33は昇降制御されるようになっている。
【0026】
昇降シリンダ33の回転軸43は、固定カラー44の内周面にベアリング45を介して回転可能に装着される回転円筒46の円周面に嵌着されるスプライン軸受47に摺動可能に連結されている。スプライン軸受47には、従動プーリ48が装着されており、従動プーリ48には第1のモータ31の駆動軸49に装着された駆動プーリ50との間にタイミングベルト51が掛け渡されている。
【0027】
したがって、第1のモータ31の駆動によってタイミングベルト51を介して回転軸43が回転してスピンチャック28が回転される。
【0028】
また、回転軸43の下部側は図示しない筒体内に配設されており、筒体内において回転軸43はバキュームシール部52を介して昇降シリンダ33の駆動によって回転軸43がZ軸方向に移動し得るようになっている。
【0029】
カップ29は、固定カラー44の外周面にベアリング53を介して装着される回転外筒54の上端部に固定される連結筒55を介して取り付けられており、回転外筒54に装着されろ従動プーリ56と第2のモータ32の駆動軸57に装着される駆動プーリ58に掛け渡されるタイミングベルト59によって第2のモータ32からの駆動がカップ29に伝達されてカップ29が水平方向に回転されるように構成されている。
【0030】
また、カップ29の外周側には、中空リング状のドレンカップ60が配設されており、カップ29から飛散されたミストを回収し得るようになっている。
【0031】
さらに、第1のモータ31にはエンコーダ61が取り付けられ、第2のモータ32にはエンコーダ62が取り付けられている。これらエンコーダ61、62によって検出された検出信号はCPU36に伝達され、CPU36にて比較演算された出力信号に基づいて第1のモータ31及び第2のモータ32についての回転動作がそれぞれ制御されるようになっている。
【0032】
図3及び図4に示すように、カップ29の両側には、搬送用レール71、71が配置されている。搬送用レール71、71間には、保持部材72が掛け渡されており、保持部材72は図示を省略した駆動機構により搬送用レール71上を走行可能にされ、かつ、昇降可能とされている。
【0033】
この保持部材72のほぼ中央には受け器ノズル73が配置されている。この受け器ノズル73は、ほぼ円筒形状であり、上部に開口部74が設けられ、下部に吐出孔75が設けられている。また、この受け器ノズル73には、広げ棒76が取り付けられている。
【0034】
広げ棒76は、例えばプラスチック製で、スピンチャック28によって保持されたガラス基板Gと所定の間隔、例えば0.2〜0.5mm程度をもって近接しつつ、ガラス基板Gの外周に向けて湾曲状に延在している。しかし、この広げ棒76は、ガラス基板Gと接触するようにしてもよいし、その場合にガラス基板Gとの接触部位にゴム等の弾性部材を取り付けてもよい。また、この広げ棒76は、ガラス基板Gの回転方向に対して凸部が向いていてもよい、凹部が向いていてもよく、さらに直線的な形状等であってもよい。
【0035】
搬送用レール71、71の走行端であって、カップ29の外側には、レジスト液供給機構77及び洗浄バス78が配置されている。
【0036】
レジスト液供給機構77は、図示を省略した駆動機構により回動される回動部材79を有し、回動部材79の先端部には受け器ノズル73の開口部74に向けてレジスト液を供給するための供給ノズル80が取り付けられている。
【0037】
洗浄バス78は、受け器ノズル73及び広げ棒76を収容可能な大きさとなっている。この洗浄バス78内には、受け器ノズル73及び広げ棒76を洗浄するためのシンナー等の洗浄液が貯留されるようになっている。この洗浄液は、図示を省略した洗浄液供給機構及び廃液機構によって例えば一枚のガラス基板Gへのレジスト液の供給が行われる度に交換されるようになっている。
【0038】
次に、このように構成されたレジスト塗布装置23の動作について説明する。スピンチャック28がカップ29の開口部38より上方に上昇している状態で、搬送装置26よりスピンチャック28上にガラス基板Gが移載され、真空吸着保持される。
【0039】
次に、昇降シリンダ33の駆動によりスピンチャック28が下降され、ガラス基板Gが開口部38を介してカップ29内に搬入される。
【0040】
次に、洗浄バス78内で洗浄された受け器ノズル73及び広げ棒76が搬送用レール71、71に沿って搬送され、スピンチャック28により保持されたガラス基板G上のほぼ中心で停止される。また、回動部材79が回動され、その先端部の供給ノズル80が受け器ノズル73の開口部74上に位置される。
【0041】
次に、第1のモータ31によりスピンチャック28の回転が開始されると共に、供給ノズル80から受け器ノズル73へのレジスト液の供給が開始される。これにより、受け器ノズル73の吐出孔75より回転するガラス基板G上のほぼ中心にレジスト液が供給され、このレジスト液は広げ棒76によりガラス基板Gの外周に向けて広げられる。
【0042】
なお、レジスト液の供給に先立ちガラス基板G上にシンナーを供給するようにしてもよい。これにより、レジスト液はシンナーによって濡れたガラス基板Gの表面に塗布され、レジスト液の使用量を低減することができる。
【0043】
その後、第1のモータ31の回転が停止されてガラス基板Gの回転が停止される。また、回動部材79は、カップ29の外側まで回動され、受け器ノズル73及び広げ棒76は、洗浄バス78まで搬送され、洗浄バス78内に収容されて、貯留されたシンナーによって洗浄される。
【0044】
次に、開閉機構(図示を省略)によって上蓋30が下降されて開口部38に被せられ、開口部38が閉じられる。そして、第1のモータ31と第2のモータ32が同期回転されることによって、スピンチャック28、カップ29、上蓋30及びガラス基板Gが一体的に回転される。これにより、ガラス基板G上に塗布されたレジスト液が乾燥し、ガラス基板G上にレジスト膜が形成される。
【0045】
その後、第1のモータ31と第2のモータ32の回転が停止されてスピンチャック28、カップ29、上蓋30及びガラス基板Gの一体的な回転が停止され、開閉機構(図示を省略)によって上蓋30が上昇され、開口部38が空けられる。
【0046】
次に、昇降シリンダ33の駆動によりスピンチャック28が上昇され、ガラス基板Gが開口部38を介してカップ29外に搬出され、ガラス基板Gがスピンチャック28上から搬送装置26に移載される。
【0047】
以上のように、この実施の形態によれば、スピンチャック28によって保持されたガラス基板Gのほぼ回転中心に供給されたレジスト液は広げ棒76によってガラス基板Gの外周に向けて広げられるようなっているので、即ち遠心力を使っていないので、ガラス基板Gを高速で回転することなく、つまり低速回転でガラス基板Gの全面にレジスト液を塗布できる。よって、ガラス基板Gの外周から零れ落ちるレジスト液の量を激減することができ、レジスト液の使用量を少なくすることができる。
【0048】
なお、ガラス基板G上にレジスト液を供給している最中に、受け器ノズル73及び広げ棒76を搬送用レール71、71に沿ってスキャンさせるようにしてもよい。例えば、広げ棒76の延在方向がガラス基板Gの長辺へ位置したときにその方向へ広げ棒76をスキャンすることによって、広げ棒76をガラス基板Gの短辺の長さに小型化しても広げ棒76がガラス基板Gの全面をカバーできることになる。
【0049】
また、ガラス基板G上にレジスト液を供給している最中に、ガラス基板Gの回転位置に応じて、ガラス基板Gの回転速度を制御するようにしてもよい。例えば、広げ棒76の延在方向がガラス基板Gの長辺へ位置したときにガラス基板Gをより高速で回転することによって、広げ棒76をガラス基板Gの短辺の長さに小型化しても広げ棒76がガラス基板Gの全面をカバーできることになる。
【0050】
次に他の実施の形態について説明する。
図5はこの実施の形態に係るレジスト塗布装置の正面図、図6はその斜視図である。なお、この実施の形態において、最初に示した実施の形態と同様の要素には同一の符号をしてある。
図5及び図6に示すように、このレジスト塗布装置では、受け器ノズル73及び広げ棒76に代えて平板状吐出ノズル82を用い、これに圧送機構83を採用した点が最初の実施形態と異なる。
【0051】
この平板状吐出ノズル82には、スピンチャック28によって保持されたガラス基板Gのほぼ中心に対応する位置にレジスト液を吐出するための吐出孔84が設けられている。また、平板状吐出ノズル82は、スピンチャック28によって保持されたガラス基板Gと所定の間隔、例えば0.2〜0.5mm程度をもって平板面が対向するようになっている。また、圧送機構83は、吐出孔84を介してガラス基板G上にレジスト液を圧送するようになっている。
【0052】
そして、吐出孔84を介してガラス基板G上に圧送されたレジスト液は平板状吐出ノズル82とガラス基板Gとの隙間を通ってガラス基板Gの全面に広げられる。なお、その際、ガラス基板を回転してもよく、或いは静止状態としてもよい。
【0053】
以上のように、この実施の形態では、従来のように遠心力によってレジスト液を広げた場合に発生するレジスト液の割れはなくなるので、レジスト液を大量に供給する必要がなくなり、レジスト液の使用量を少なくすることができる。
【0054】
なお、図7に示すように、平板状吐出ノズル82のガラス基板Gとの対向面に、吐出孔84を中心とするスクリュー状の溝85を形成してもよい。これにより、レジスト液をスクリュー状の溝85を通ってガラス基板Gの外周付近まで均一に広げることができる。
【0055】
また、図8に示すように、平板状吐出ノズル82のガラス基板Gとの対向面を吐出孔84から外周に向けてガラス基板Gとの隙間が小さくなるようにテーパ形状としてもよい。これにより、レジスト液がガラス基板Gの外周付近まで均一に広げることができる。
【0056】
本発明は上述した実施の形態には限定されない。
例えば、上述した実施の形態では、レジスト液を塗布する装置に本発明を適用したが、現像液等の他の塗布液を塗布する装置にも本発明を当然適用することができ、またガラス基板ばかりでなく他の被処理体にも当然本発明を適用できる。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、被処理体を保持しつつ回転する保持回転部材と、前記保持回転部材により保持され回転される被処理体上のほぼ回転中心に塗布液を供給する供給ノズルと、前記保持された被処理体上のほぼ回転中心から外周に向けて延在し、前記供給ノズルから被処理体上に供給された塗布液を被処理体の外周に向けて広げる広げ部材とを具備するように構成したので、塗布液を大量に供給する必要がなくなり、塗布液の使用量を少なくすることができる。
【0058】
本発明によれば、被処理体を保持しつつ回転する保持回転部材と、前記保持回転部材により保持され回転される被処理体上のほぼ回転中心に塗布液を供給する供給ノズルと、前記保持された被処理体上のほぼ回転中心から外周に向けて延在し、前記供給ノズルから被処理体上に供給された塗布液を被処理体の外周に向けて広げる広げ部材と、前記広げ部材を被処理体上の所定方向へスキャンするスキャン機構とを具備するように構成したので、塗布液の使用量をより少なくすることができる。
【0059】
本発明によれば、被処理体を保持しつつ回転する保持回転部材と、前記保持回転部材により保持され回転される被処理体上のほぼ回転中心に塗布液を供給する供給ノズルと、前記保持された被処理体上のほぼ回転中心から外周に向けて延在し、前記供給ノズルから被処理体上に供給された塗布液を被処理体の外周に向けて広げる広げ部材と、前記被処理体の回転位置に応じて、前記保持回転部材の回転速度を制御する速度制御手段とを具備するように構成したので、塗布液の使用量をより少なくすることができる。
【0060】
本発明によれば、被処理体を保持しつつ回転する保持回転部材と、前記保持回転部材により保持され回転される被処理体上のほぼ回転中心に配置され、開口部が上部に設けられ吐出孔が下部に設けられた受け器ノズルと、前記開口部を介して前記受け器ノズルに塗布液を供給する供給ノズルと、前記受け器ノズルから被処理体の外周に向けて延在し、前記受け器ノズルの吐出孔から被処理体上に供給された塗布液を被処理体の外周に向けて広げる広げ部材とを具備するように構成したので、塗布液は被処理体の全面に亙り均一に広げられるようになり、塗布液の使用量をより少なくすることができる。
【0061】
本発明によれば、被処理体を保持する保持部材と、前記保持部材により保持された被処理体表面と隙間をもって対向すると共に、被処理体のほぼ中心に対応する位置に塗布液を吐出するための吐出孔が設けられた平板状吐出ノズルと、前記吐出孔を介して被処理体上に塗布液を圧送する圧送機構とを具備するように構成したので、塗布液を大量に供給する必要がなくなり、塗布液の使用量を少なくすることができる。
【0062】
本発明によれば、前記平板状吐出ノズルの被処理体との対向面に、前記吐出孔を中心とするスクリュー状の溝が形成されていることを特徴とするように構成したので、塗布液の使用量をより少なくすることができる。
【0063】
本発明によれば、前記平板状吐出ノズルの被処理体との対向面が、前記吐出孔から外周に向けて被処理体表面との隙間が小さくなるようにテーパ形状とされていることを特徴とするように構成したので、塗布液の使用量をより少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る塗布・現像処理システムの斜視図である。
【図2】 図1に示したレジスト塗布装置の正面図である。
【図3】 図1に示したレジスト塗布装置の平面図である。
【図4】 図1に示したレジスト塗布装置の側面図である。
【図5】 本発明の他の実施形態に係るレジスト塗布装置の正面図である。
【図6】 図5に示したレジスト塗布装置の斜視図である。
【図7】 図5及び図6に示した平板状吐出ノズルの変形例を示す斜視図である。
【図8】 図5及び図6に示した平板状吐出ノズルの変形例を示す正面図である。
【図9】 従来のレジスト塗布装置の一例を示す正面図である。
【図10】 従来のレジスト塗布装置の一例を示す平面図である。
【図11】 従来のレジスト塗布装置における問題点を示す説明図である。
【符号の説明】
23 レジスト塗布装置
28 スピンチャック
73 受け器ノズル
76 広げ棒
80 供給ノズル
82 平板状吐出ノズル
83 圧送機構
G ガラス基板G
Claims (7)
- 被処理体を保持しつつ回転する保持回転部材と、
前記保持回転部材により保持され回転される被処理体上のほぼ回転中心に塗布液を供給する供給ノズルと、
前記保持された被処理体上のほぼ回転中心から外周に向けて延在し、前記供給ノズルから被処理体上に供給された塗布液を被処理体の外周に向けて広げる広げ部材と、
前記被処理体の回転位置に応じて、前記保持回転部材の回転速度を制御する速度制御手段と
を具備することを特徴とする塗布装置。 - 請求項1記載の塗布装置であって、
前記広げ部材を被処理体上の所定方向へスキャンするスキャン機構を具備することを特徴とする塗布装置。 - 被処理体を保持しつつ回転する保持回転部材と、
前記保持回転部材により保持され回転される被処理体上のほぼ回転中心に配置され、開口部が上部に設けられ吐出孔が下部に設けられた受け器ノズルと、
前記開口部を介して前記受け器ノズルに塗布液を供給する供給ノズルと、
前記受け器ノズルから被処理体の外周に向けて延在し、前記受け器ノズルの吐出孔から被処理体上に供給された塗布液を被処理体の外周に向けて広げる広げ部材と、
前記被処理体の回転位置に応じて、前記保持回転部材の回転速度を制御する速度制御手段と
を具備することを特徴とする塗布装置。 - 被処理体を保持しつつ回転する保持回転部材と、
前記保持回転部材により保持された被処理体表面と隙間をもって対向すると共に、被処理体のほぼ中心に対応する位置に塗布液を吐出するための吐出孔が設けられた平板状吐出ノズルと、
前記吐出孔を介して被処理体上に塗布液を圧送する圧送機構と、
前記被処理体の回転位置に応じて、前記保持回転部材の回転速度を制御する速度制御手段と
を具備することを特徴とする塗布装置。 - 請求項4記載の塗布装置であって、
前記平板状吐出ノズルの被処理体との対向面に、前記吐出孔を中心とするスクリュー状の溝が形成されていることを特徴とする塗布装置。 - 請求項4記載の塗布装置であって、
前記平板状吐出ノズルの被処理体との対向面が、前記吐出孔から外周に向けて被処理体表面との隙間が小さくなるようにテーパ形状とされていることを特徴とする塗布装置。 - 保持回転部材に被処理体を保持し、該被処理体に塗布液を塗布する塗布方法において、
前記被処理体を回転させながら前記被処理体上のほぼ回転中心に供給ノズルより塗布液を供給する工程と、
前記被処理体を回転させながら、前記供給ノズルから前記被処理体上に供給された前記塗布液を、前記被処理体上のほぼ回転中心から外周に向けて延在する広げ部材により前記被処理体の外周に向けて広げる工程と
を具備し、
前記広げる工程は、前記被処理体の回転位置に応じて、前記保持回転部材の回転速度を制御する工程を有することを特徴とする塗布方法。
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