JP3859157B2 - 車両盗難防止装置およびその方法 - Google Patents
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Description
また、車両に後付けのセンサと電気回路を使用した電気制御による簡易型の盗難防止装置の場合、電源の不良及び事故・回路の故障等により盗難防止装置全般の使用が不可能となるという重大な問題が存在する。
車両に設けたエンジンキーと、前記エンジンキーにより始動されるエンジンと、前記エンジンの始動を検知し前記エンジンからの排気ガスによりファンを回転して発電する小型発電機と、前記小型発電機からの微弱電流により自己保持回路を作動して電源をオンにし車両盗難防止装置を構成する機器を待機状態とするシステム管理装置と、乗務員の所在を確認する犯人識別手段および車両の傾斜、車輪の回転、車体の振動を検知する車両状態認識手段からの情報に基づき防犯塗料散布装置を作動する制御装置とからなり、前記防犯塗料散布装置内に用いられる防犯塗料は夜行塗料等の発光性有するとともに、粘着性能の高い塗料であり、また前記装置内に充填されている圧縮気体は、空気、炭酸ガス、アルゴンガス等の不燃性気体であり、前記装置は車両のエンジンが作動することにより排出される排気ガスによって前記小型発電機を作動し、発生した微弱電流によって、自己保持回路を備えた前記システム管理装置を作動して車両盗難防止装置を構成する機器の電源をONとし、乗務員の所在を確認する犯人識別手段および車両の傾斜、車輪の回転、車体の振動を検知する車両状態認識手段からの情報に基づき防犯塗料散布装置を作動することを特徴とする車両盗難防止装置である。
また、前記システム管理装置には、電力を供給する車両バッテリーが接続されていることを特徴とする車両盗難防止装置である。
また、前記制御装置は、前記犯人識別手段により犯人の存在を確認した時に、犯人の存在を通報する通信手段を備えていることを特徴とする車両盗難防止装置である。
また、前記防犯塗料散布装置は、車両のフロントガラス表面に向けて塗料を散布できる構成となっていることを特徴とする車両盗難防止装置である。
また、前記防犯塗料散布装置は、塗料と圧縮空気または気体等を充填するための容器とその容器を内部または外部から破損するための破壊機構を備えていることを特徴とする車両盗難防止装置である。
また、前記犯人識別手段は、少なくとも赤外線センサ、フット式接点スイッチ、電波または超音波センサの一つであることを特徴とする車両盗難防止装置である。
また、前記犯人識別手段は、小型カメラを使用した画像処理装置であることを特徴とする車両盗難防止装置である。
また、前記車両状態認識手段は、車両の移動を検知するセンサであることを特徴とする車両盗難防止装置である。
また、前記車両盗難防止装置を用いて盗難を防止する方法において、車両のエンジンが作動することにより排出される排気ガスによって小型発電機を作動し、発生した微弱電流によって、自己保持回路を備えたシステム管理装置を作動して車両盗難防止装置を構成する機器の電源をONとし、この状態で運転席に運転者がいるか否かを判断し、運転者がいる場合にはその運転者が登録運転者であるか否かを判断し、さらにその運転者が登録運転者で無いと判断した場合には、車両に搭載した制御装置を介して車両に取り付けた防犯塗料散布装置を作動し、塗料を車体に塗布することを特徴とする車両盗難防止方法である。 また、前記運転席に運転者がいるか否かを判断したときに、運転席に運転者がいない場合には、車両が傾いているか否かを判断し、車両が傾いていると判断した場合には、車両に搭載した制御装置を介して車両に取り付けた防犯塗料散布装置を作動し、塗料を車体に塗布することを特徴とする車両盗難防止方法である。
本発明に関する車両盗難防止装置の実施例を図面を参照して説明すると、図1は、本発明の一実施例である車両盗難防止装置の構成図、図2は本発明に係る車両盗難防止装置のフローチャート、図3は防犯塗料散布装置を構成する例、図4は同防犯塗料散布装置を構成する他の形態の構成図、図5は車両状態認識手段を構成するセンサの構成図、図6は車両状態認識手段を構成する他の形態のセンサの構成図である。
小型発電機3は前記電磁バルブ2が開きエンジンからの排気ガスがマフラー1から小型発電機3に供給されると、その排気ガスによってファンを回転し微弱電流を発電することができる風力式の発電機であり、電気回路によりシステム管理装置4に接続されている。 なお、小型発電機として、風力発電式のもの以外に、エンジンの振動により発電する発電方式もも採用することができる。
なお、上記装置を構成する各部材は、できるだけ目立たぬ位置に配置することも重要である。
先ず、車両が盗難にあい、メインスイッチMSが操作されると、システム作動用の電磁バルブ2がON(開く)になるとともに、エンジンから排気ガスが排出される。この排気ガスの一部はマフラ1から流路を開いている電磁バルブ2を介して小型発電機に流れこみ、小型発電機3のファンを回転する。ファンの回転により小型発電機3では自発的に微弱電流を発生し、この微弱電流によってシステム管理装置4内のスイッチをONにする。このスイッチがONになることにより後述する制御装置を始め、本装置を構成する各部品に車両バッテリーから必要とされる電力が供給される。このスイッチは自己保持型であり、一端スイッチがONとなると、そのON状態を保持し続ける。なお、この自己保持状態は、公知のように、図示せぬ保持解除スイッチを作動することにより適宜解除できる。
この状態になったところで、赤外線センサ6による運転者の有無を認識する作業が実施される。もし、運転者の所在が認識がされない場合は、傾斜センサ7により車両の発進時に生じる水平バランスの変化、あるいは建設機械等の盗難時にはトレーラに搭載されるときの傾きを検出する。そして傾斜センサ7が車両の傾き、あるいは車両の発進状況を検知すると、制御装置5から発射制御装置10に信号が伝達され、塗料散布装置を作動し、ノズルから塗料を散布する。また、必要に応じて、車両が盗難にあっていること(車両に異常が発生していること)を通信装置により警察、会社の保安課など担当部署に通報する。 なお、防犯塗料散布装置は、例えばフロントウインドの下方に配置されるウオッシャノズルと同様に目立たぬようにウインドウ下方に配置することが望ましいが、その他、運転席上方、車両の外周等の適宜場所に配置することができ、また設置個数、ノズルの形状(散布型、放出型など)、適宜選択することができることは当然である。
ところで、上記例ではシステム作動スイッチとしてエンジンキースイッチを使用しているが、エンジンキーとは別に特別な操作スイッチ(盗難防止装置作動スイッチ)を回路内に設けることも可能である。
なお、上記した通報装置は必要に応じて省略することも可能である。
ステップ1において、盗難防止装置作動スイッチ(前述した例では省略されている)が操作され、またステップ2でエンジンキーMSが操作されると、ステップ3で電磁バルブがONとなる。エンジンからの排気ガスが小型発電機に供給され、ステップ4で小型発電機のファンが回転し、発電を開始する。
小型発電機から電流が流れると、ステップ5でシステム管理装置内のスイッチがONとなり、バッテリーから各機器に電流が供給され、ステップ6の機器待機状態となる。
なお、ステップ8およびステップ12において特に異常が無い場合には、プログラムを終了する。また、前記傾斜センサに代えて、車両の振動や揺れあるいは車両の移動を検知するセンサを使用し、その信号に基づいて発射制御装置を作動させることも可能である。
図3は防犯塗料散布装置の構成図、図4は同防犯塗料散布装置を構成する他の形態の構成図である。
図3において図中10は前述した発射制御装置、11は塗料散布装置であり、塗料散布装置11はノズル20、密閉状態の金属ケース21、塗料収納容器22、塗料23、圧縮ガス24、破壊機構を構成する加熱器25などを含んで構成されている。
金属ケース21内には塗料収納容器22が収められており、塗料収納容器22内には散布塗料23が収納され、さらに圧縮ガス24が収納されている。散布塗料としては、発光性を有するとともに特殊溶剤を用いないと付着面から剥離が不可能な塗料(例えば、紫外線硬化樹脂等の粘着性の高い樹脂)を使用することが望ましい。然し当然のことながら従来周知の塗料を使用することも可能である。
なお、容器を破壊する手段、あるいは容器の材質は設計時において同様の機能を達成できるものであれば(即ち圧縮ガスと塗料を封入しておいた容器と、その容器を破壊できる手段を備えたものであれば)、種々の公知手段を採用することができる。
図5は傾斜センサの平面図およびA−A断面図であり、図6は車両状態認識手段を構成する他の形態のセンサの構成図である。
図5の傾斜センサは、基本構成として、円筒型プラスチックケース30の内周に円形のローラガイド31が形成されている。このローラガイド31内の任意の場所(できれば等ピッチの位置)に複数の接点金具32を設置する。この接点金具32には電極33を取り付ける。またローラガイド31内には円周方向に回転する移動可能な導電性を有する金属製の回転体34が配置され、その回転体34を支持する軸35がプラスチックケースの中心部に軸36によって回転可能に取り付けられている。前記軸36には、軸35を介して回転体34に通電する電極37が取り付けられている。
以上説明したそれぞれの傾斜センサは複数組み合わせて車両内の適宜位置に設置することにより、車両のあらゆる方向の傾きを検知することが可能となる。
また本発明はその精神また主要な特徴から逸脱することなく、他の色々な形で実施することができる。そのため前述の実施例は単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。更に特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は全て本発明の範囲内のものである。
2 システム作動用の電磁バルブ
3 小型発電機
4 自己保持回路を有するシステム管理装置
5 制御装置
6 犯人識別手段(赤外線センサ)
7 車両状態認識手段(傾斜センサ)
8 犯人識別手段(小型カメラ)
9 画像処理装置
10 防犯塗料の発射制御装置
11 防犯装塗料散布装置
12 通信装置
20 ノズル
21 密閉状態の金属ケース
22 塗料収納容器
23 塗料
24 圧縮ガス
25 加熱器
30 プラスチックケース
31 ローラガイド
32 接点金具
33 電極
34 回転体
35 軸
36 軸
37 電極
R リード線
Claims (10)
- 車両に設けたエンジンキーと、前記エンジンキーにより始動されるエンジンと、前記エンジンの始動を検知し前記エンジンからの排気ガスによりファンを回転して発電する小型発電機と、前記小型発電機からの微弱電流により自己保持回路を作動して電源をオンにし車両盗難防止装置を構成する機器を待機状態とするシステム管理装置と、乗務員の所在を確認する犯人識別手段および車両の傾斜、車輪の回転、車体の振動を検知する車両状態認識手段からの情報に基づき防犯塗料散布装置を作動する制御装置とからなり、前記防犯塗料散布装置内に用いられる防犯塗料は夜行塗料等の発光性有するとともに、粘着性能の高い塗料であり、また前記装置内に充填されている圧縮気体は、空気、炭酸ガス、アルゴンガス等の不燃性気体であり、前記装置は、車両のエンジンが作動することにより排出される排気ガスによって前記小型発電機を作動し、発生した微弱電流によって、自己保持回路を備えた前記システム管理装置を作動して車両盗難防止装置を構成する機器の電源をONとし、乗務員の所在を確認する犯人識別手段および車両の傾斜、車輪の回転、車体の振動を検知する車両状態認識手段からの情報に基づき防犯塗料散布装置を作動することを特徴とする車両盗難防止装置。
- 前記前記システム管理装置には、電力を供給する車両バッテリーが接続されていることを特徴とする請求項1に記載の車両盗難防止装置。
- 前記制御装置は、前記犯人識別手段により犯人の存在を確認した時に、犯人の存在を通報する通信手段を備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両盗難防止装置。
- 前記防犯塗料散布装置は、車両のフロントガラス表面に向けて塗料を散布できる構成となっていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の車両盗難防止装置。
- 前記防犯塗料散布装置は、塗料と圧縮空気または気体等を充填するための容器とその容器を内部または外部から破損するための破壊機構を備えていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の車両盗難防止装置。
- 前記犯人識別手段は、少なくとも赤外線センサ、フット式接点スイッチ、電波または超音波センサの一つであることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の車両盗難防止装置。
- 前記犯人識別手段は、小型カメラを使用した画像処理装置であることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れかに記載の車両盗難防止装置。
- 前記車両状態認識手段は、車両の移動を検知するセンサであることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の車両盗難防止装置。
- 請求項1〜請求項8のいずれかに記載の車両盗難防止装置を用いて盗難を防止する方法において、車両のエンジンが作動することにより排出される排気ガスによって小型発電機を作動し、発生した微弱電流によって、自己保持回路を備えたシステム管理装置を作動して車両盗難防止装置を構成する機器の電源をONとし、この状態で運転席に運転者がいるか否かを判断し、運転者がいる場合にはその運転者が登録運転者であるか否かを判断し、さらにその運転者が登録運転者で無いと判断した場合には、車両に搭載した制御装置を介して車両に取り付けた防犯塗料散布装置を作動し、塗料を車体に塗布することを特徴とする車両盗難防止方法。
- 前記運転席に運転者がいるか否かを判断したときに、運転席に運転者がいない場合には、車両が傾いているか否かを判断し、車両が傾いていると判断した場合には、車両に搭載した制御装置を介して車両に取り付けた防犯塗料散布装置を作動し、塗料を車体に塗布することを特徴とする請求項9に記載の車両盗難防止方法。
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