JP3857973B2 - ミニディスク再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、MDグループ対応のミニディスク再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
MD(ミニディスク)は音声圧縮技術ATRAC(Adaptive TRansform Acoustic Coding)によって圧縮されたディジタル音声信号データを記録対象とする光磁気ディスクであり、約80分のディジタル音声信号データの記録が可能である。近年制定されたMDLP(ミニディスクロングプレイ)は音声圧縮技術ATRAC3によって、約320分(66kbpsのPL4モード)のディジタル音声信号データの記録が可能である(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
MDではUTOC(User's Table Of Contents)上のグループ情報エリアにディスク名(例えば、ジャンル)とトラック名(曲名)を記録することができる。MDLPではCD(コンパクトディスク)の約4倍のデータを記録することができるため、トラックを複数のグループ(例えば、歌手名)単位に分ける階層情報がディスク名内に追加された。
【0004】
その書式は、「夫々のグループに属する最初と最後のトラック番号で半角ハイフォン(-)を挟み、トラック番号とグループ名の間を半角セミコロン(;)で区切った個々のグループを、連続する二つの半角スラッシュ(//)で挟んでディスク名の後に追記する」というものである。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−163880号公報(第2頁)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、MDグループ規格対応のミニディスク記録装置で記録されたMDをMDグループ規格に対応していないミニディスク記録装置で、ディスク名を編集するためにディスク名を表示した場合は追加されたトラックの情報までも表示される。このときのディスク名編集で、グループ情報が消去されたり、一部変更されたりすることが考えられる。一部変更される場合は、間違った書式で書き換えられる場合がある。
【0007】
従来は、MDグループ規格対応のミニディスク再生装置でミニディスクを再生する場合、「夫々のグループに属する最初と最後のトラック番号で半角ハイフォン(-)を挟み、トラック番号とグループ名の間を半角セミコロン(;)で区切った個々のグループを、連続する二つの半角スラッシュ(//)で挟んでディスク名の後に追記する書式」に1つでも誤りがあった場合は、全グループを無視していた。従って、グループ名の表示や再生するグループの変更をすることが全くできなかった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明のミニディスク再生装置はかかる点に鑑みなされたもので、前記グループ情報データの連続する二つの半角スラッシュ(//)で挟まれたデータが「最初と最後のトラック番号で半角ハイフォン(-)を挟み、トラック番号とグループ名の間を半角セミコロン(;)で区切る書式」を満足している場合はこれをグループと認識し、満足していない場合はグループと認識せずに無視し、グループと認識したグループのみを表示する制御手段を備える。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。本発明は予め登録されたキー操作を現在位置に応じて自動的に実行するものである。図1は実施例の要部の構成を示すブロック図である。
【0010】
MD(1)に記録されたディジタル音声信号を再生する場合は、ターンテーブル(2)上でスピンドルモータ(3)によって回転するMD(1)のカートリッジ内に収納された光磁気ディスクの圧縮されたディジタル音声信号データをピックアップ(4)で読み出し、アンプ(7)を通って、EFM/ACIRCのエンコーダ/デコーダ(9)でEFMとCIRCの復調を行う。また、アドレスデコーダ(8)は予めMD(1)に記録されているADIP信号を復調してアドレス信号を得てEFM/CIRCのエンコーダ/デコーダ10に入力する。耐震用のメモリコントローラ(11)はEFM/CIRCのエンコーダ/デコーダ(9)からの圧縮データをRAM(12)に蓄積するほか、セクターフォーマット信号のエンコード/デコード、メインデータのエラーデータ、バッファ制御、外部入出力制御などのデータ制御機能を備える。
【0011】
次に、ATRACのエンコーダ/デコーダ(13)では、圧縮データを読み出して伸長回路に入力しデータを復調し、復調したデータをD/A(ディジタル−アナログ変換器)(15)へ送りアナログ音声信号に変換する。この変換されたアナログ音声信号は音声信号出力端子へ出力される。
【0012】
次に、MD1に音声信号を記録する場合は、音声信号入力端子から入力したアナログ音声信号をA/C(アナログ−ディジタル変換器)(14)でディジタルデータに変換し、さらにATRACのエンコーダ/デコーダ(13)にて圧縮データに変換して、耐震用のメモリコントローラ(11)を介してRAM(12)に格納する。RAM(12)の格納量が一定の量に達した後、格納された圧縮データをMD(1)に記録する。即ち、RAM(12)からの圧縮データを耐震用のメモリコントローラ(11)が読み出して、EFM/CIRCのエンコーダ/デコーダ(9)に出力し、EFM/CIRCのエンコーダ/デコーダ(9)ではEFMとCIRCの変調を行って該出力を磁気ヘッド駆動回路(17)に出力する。磁気ヘッド駆動回路(17)は磁気ヘッド(16)に流す電流の向きを記録するEFM信号データに対応させて磁気ヘッド(16)に垂直磁界を発生させる。同時にピックアップ(4)から制御回路(18)の制御によってサーボ制御回路(6)を介して出力されたレーザが出力されてMD(1)に照射され、上記垂直磁界とレーザの相互作用によってディジタル信号が記録される。
【0013】
また、ピックアップ(4)の送り移動のための制御信号がシステムコントローラ13からサーボ回路(6)を介してモータ部(3)に加えられる。また、制御回路(18)はコンピュータ等からなり、記録、再生、光ピックアップ(4)のサーチ動作等のコントロールの制御を行うサーボ回路(6)、EFM/CIRCのエンコーダ/デコーダ(9)、耐震用のメモリコントローラ(11)の各部とバスを介して接続されており、制御信号の授受を行う。操作部(22)は制御回路(18)の入力操作を行う装置であり、表示部(21)は制御回路(18)からの種々のデータを表示する液晶等の装置である。
【0014】
次にMDの記録エリアについて説明する。図2に示す如く、MD規格ではUTOC上のディスク情報上にグループ情報を記録するグループ情報エリアとトラック情報を記録するトラック情報エリアがある。トラック情報にはトラックの総数や各トラックの再生時間が記されている。
【0015】
グループ情報には、ディスク名と各グループ名とこれに属するトラック番号を記述するグループ情報データが記録されている。グループ情報データは、図3に示す如く、「夫々のグループに属する最初と最後のトラック番号で半角ハイフォン(-)を挟み、トラック番号とグループ名の間を半角セミコロン(;)で区切った個々のグループを、連続する二つの半角スラッシュ(//)で挟んでディスク名の後に追記する書式」で記述される。例えば、グループ情報データが“0;コンサートA//1-3;歌手A//4-7;歌手B//8-10;歌手C”であれば、ディスク名が「コンサートA」であり、トラック番号1〜3がグループ名「歌手A」であり、トラック番号4〜7がグループ名「歌手B」であり、トラック番号8〜10がグループ名「歌手C」である。
【0016】
しかしながら、MDグループ規格対応のミニディスク記録装置で記録されたMDをMDグループ規格に対応していないミニディスク記録装置で、ディスク名を編集するためにディスク名を表示した場合は追加されたトラックの情報までも表示される。このときのディスク名編集で、グループ情報が消去されたり、一部変更されたりすることが考えられる。一部変更される場合は、間違った書式で書き換えられる場合がある。
【0017】
従来は、MDグループ規格対応のミニディスク再生装置でミニディスクを再生する場合、グループ情報データのグループの書式に1つでも誤りがあった場合は、全グループを無視していた。従って、グループ名の表示や再生するグループの変更をすることが全くできなかった。
【0018】
また、MDグループ規格に準拠していないミニディスク記録装置はトラックの追加・削除編集のとき、トラック情報エリアのトラック情報を書き換えることはできるが、グループ情報エリアのグループ情報データを書き換えることはできない。従って、例えば、図3のようにグループ名が“0;コンサートA//1-3;歌手A//4-7;歌手B//8-10;歌手C”であるMDをMDグループ規格に準拠していないミニディスク記録装置でトラック番号8を削除すれば、グループ名は“0;コンサートA//1-3;歌手A//4-7;歌手B//8-10;歌手C”のままで、トラック情報はトラック総数が9のMDになる。
【0019】
これをMDグループ規格に準拠しているミニディスク再生装置で読み取ると、グループ情報エリアではトラック総数が10となり、トラック情報エリアではトラック総数が9となって一致しない。この場合はトラック10を再生することはできない。
【0020】
次に、本発明の動作を説明する。図4は制御回路(18)の動作を示すフローチャートである。制御回路(18)は、グループ情報データの末尾が“//”でなかった場合は“//”を追加してグループを判定する(S1のN,S2)。尚、末尾に“//”が抜けていても、「夫々のグループに属する最初と最後のトラック番号で半角ハイフォン(-)を挟み、トラック番号とグループ名の間を半角セミコロン(;)で区切った書式」の判定(S5)に支障はない。
【0021】
制御回路(18)は、グループ情報データの“//”で挟まれた夫々の文字列(即ち、グループ)について(S3,S4,S9)、選択した文字列の書式が正しいか否か、具体的には、「夫々のグループに属する最初と最後のトラック番号で半角ハイフォン(-)を挟み、トラック番号とグループ名の間を半角セミコロン(;)で区切った書式」になっているか否かを調べる(S5)。
【0022】
書式が正しくない場合は(S5のN)、例えば、トラック番号とグループ名の間に“;”がなかった場合は、その文字列をグループと認識せずに無視する(S6)。
【0023】
書式が正しかった場合は(S5のY)、トラック番号がトラック情報エリアのトラック情報に書き込まれているか否かを調べる(S7)。
【0024】
トラック情報エリアのトラック情報に書き込まれている場合は(S7のY)トラックが存在するものと判定して、その文字列をグループと認識する(S8)。トラック情報エリアのトラック情報に書き込まれていない場合は(S7のN)トラックが存在しないものと判定して、その文字列をグループと認識せずに無視する(S6)。
【0025】
【発明の効果】
従来は、MDグループ規格対応のミニディスク再生装置でミニディスクを再生する場合、グループ情報データのグループの書式に1つでも誤りがあった場合は、全グループを無視していた。従って、グループ名の表示や再生するグループの変更をすることが全くできなかった。
【0026】
本発明は、書式が正しいグループについては認識するものである。書式が正しくても内容が正しくない場合も有りうるが、参考にすることができる。また、再生するグループの変更等のグループ単位の操作が可能となる。
【0027】
但し、トラック情報エリアの情報と比較して、再生できないトラック番号のグループは認識しない。
【0028】
尚、グループ情報データの末尾に“//”が抜けていても、グループと認識するために、認識できるグループが増加する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の主要な構成を示すブロック図である。
【図2】グループ情報エリアとトラック情報エリアを示す図である。
【図3】グループ情報エリアのグループ名の記述方法を示す図である。
【図4】本発明の要部の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 MD
18 制御回路
21 表示部
Claims (3)
- 「夫々のグループに属する最初と最後のトラック番号で半角ハイフォン(-)を挟み、トラック番号とグループ名の間を半角セミコロン(;)で区切った個々のグループを、連続する二つの半角スラッシュ(//)で挟んでディスク名の後に追記する書式」のグループ情報データが書き込まれたグループ情報エリアを有するミニディスクより前記グループ情報データを読み取りことが可能なMDグループ規格に準拠するミニディスク再生装置において、
MDグループ規格に準拠していないために前記ディスク名を表示するときにグループを含む前記グループ情報データを表示するミニディスク記録装置によって前記グループが書き換えられたミニディスクをMDグループ規格に準拠するミニディスク再生装置で読み取る場合、
前記グループ情報データの連続する二つの半角スラッシュ(//)で挟まれたデータが「最初と最後のトラック番号で半角ハイフォン(-)を挟み、トラック番号とグループ名の間を半角セミコロン(;)で区切る書式」を満足している場合はこれをグループと認識し、満足していない場合はグループと認識せずに無視し、グループと認識したグループのみを表示する制御手段を備えたことを特徴とするミニディスク再生装置。 - 前記制御手段は、前記グループ情報データの末尾が連続する二つの半角スラッシュ(//)でない場合、これを追加して、前記グループの認識を行うことを特徴とする請求項1のミニディスク再生装置。
- 前記制御手段は、グループ情報エリアの前記グループ情報データの連続する二つの半角スラッシュ(//)で挟まれたデータが「最初と最後のトラック番号で半角ハイフォン(-)を挟み、トラック番号とグループ名の間を半角セミコロン(;)で区切る書式」を満足していても、トラック情報エリアのトラック番号と一致しなかった場合は、そのデータをグループと認識せずに無視することを特徴とする請求項1のミニディスク再生装置。
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