JP3857485B2 - 車両用前照灯の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用前照灯の制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、夜間走行時に車速に感応して、所定のしきい値を超える車速になれば基本前照灯であるディマーランプを点灯させ、逆に所定のしきい値よりも低速になれば消灯させる点灯制御を行う車両用前照灯の制御装置がある(特公昭44−14167号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の速度感応式の車両用前照灯の制御装置では、車速が所定のしきい値を超えたか/しきい値よりも低下したかによりディマーランプの自動点灯/消灯を制御するものであったため、特にしきい値近辺でノロノロ運転が継続される走行状況(例えば、渋滞道路を走行中)では、ディマーランプの点灯/消灯が頻繁に繰り返され、煩わしさを与えると共にランプ寿命にも悪影響を与える問題点があった。
【0004】
また、しきい値近辺での点消灯の繰返しを防止するため点灯用しきい値と消灯用しきい値との間にヒシテリシスを設けることも考えられるが、あくまでも車速による点消灯制御であるため、例えば、ノロノロ運転から急に渋滞が解消されたような場合であっても、所定車速に達するまで基本前照灯が点灯しないため、運転者が十分な視界を確保できないという問題点もあった。
【0005】
本発明はこのような従来の問題点に鑑みてなされたもので、渋滞道路をノロノロ走行しているような状況で前照灯の点灯/消灯が頻繁に繰り返されることがないようにし、かつ運転者が必要とする視界が確保できるようにした車両用前照灯の制御装置を提供することを目的とする。
【0006】
本発明はまた、低速走行状態で車両の近前方を照らす低速用補助灯を導入し、基本前照灯と共に走行状況に応じたふさわしい組合わせでそれらを点灯/消灯制御する車両用前照灯の制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明の車両用前照灯の制御装置は、車速を検出する車速検出手段と、車両の加速状態を検出する加速状態検出手段と、法規上定められている距離までの前方を照らす基本前照灯と、前記車速検出手段で検出する車速が第1の車速しきい値を超えたときに前記基本前照灯を点灯させ、前記第1の車速しきい値よりも低い第2の車速しきい値を超え、かつ前記加速状態検出手段で検出する加速状態が所定の加速しきい値を超えたときに前記基本前照灯を点灯させる点消灯制御手段とを備えたものである。
【0010】
請求項2の発明の車両用前照灯の制御装置は、車速を検出する車速検出手段と、法規上定められている距離までの前方を照らす基本前照灯と、車両の近前方を照らす低速用補助灯と、前記車速検出手段で検出する車速に基づいて前記基本前照灯の点消灯を行うと共に、前記車速検出手段で検出する車速が所定の低速灯用しきい値よりも低下したときに前記低速用補助灯を点灯させ、低速灯用しきい値を超えたときに低速用補助灯を消灯させ、さらに前記車速検出手段で検出する車速が前記低速灯用しきい値よりも小さい基本灯用しきい値よりも低下したときに前記基本前照灯を消灯させ、当該基本灯用しきい値を超えたときに前記基本前照灯を点灯させる点消灯制御手段とを備えたものである。
【0011】
請求項3の発明の車両用前照灯の制御装置は、車速を検出する車速検出手段と、法規上定められている距離までの前方を照らす放電灯で構成した基本前照灯と、車両の近前方を照らす低速用補助灯と、前記低速用補助灯の発光量を高低調整する調光手段と、前記車速検出手段で検出する車速に基づいて前記基本前照灯の点消灯を行うと共に、前記車速検出手段で検出する車速が所定の低速灯用しきい値よりも低下したときに前記低速用補助灯を点灯させ、低速灯用しきい値を超えたときに前記調光手段により低速補助灯の発光量を漸減消灯させる点消灯制御手段とを備えたものである。
【0013】
請求項4の発明の車両用前照灯の制御装置は、車速を検出する車速検出手段と、法規上定められている距離までの前方を照らす基本前照灯と、車両の近前方を照らす低速用補助灯と、前記車速検出手段で検出する車速に基づいて前記基本前照灯の点消灯を行うと共に、前記車速検出手段で検出する車速が基本灯用しきい値を超えたときに前記基本前照灯を点灯させ、前記基本灯しきい値よりも低下した状態が連続して所定時間を超えたときに前記基本前照灯を消灯させ、低速用補助灯のみを点灯させる点消灯制御手段とを備えたものである。
【0017】
【発明の効果】
請求項1の発明の車両用前照灯の制御装置によれば、車速検出手段で検出する車速が第1のしきい値を超えたときに基本前照灯を点灯させると共に、この第1のしきい値よりも低い第2のしきい値を超え、かつ加速状態検出手段で検出する加速状態が所定の加速しきい値を超えたときにも基本前照灯を点灯させる。
【0018】
これにより、渋滞道路をノロノロ走行しているような状況で前照灯の点灯/消灯が頻繁に繰り返されるのを防止すると共に、通常走行への移行時には早めに前照灯を点灯させ、かつ緩加速であっても、所定の車速になれば自動的に前照灯が点灯されるので、より走行状態に適合した点消灯制御が可能になる。
【0019】
請求項2の発明の車両用前照灯の制御装置によれば、通常の基本前照灯と共に車両の近前方を照らす低速用補助灯を備え、車速が所定の低速灯用しきい値よりも低下したときには低速用補助灯を点灯させ、当該低速灯用しきい値を超えたときに低速用補助灯を消灯させ、また車速が低速灯用しきい値よりも小さい所定の基本灯用しきい値よりも低下したときには基本前照灯を消灯させ、当該基本灯用しきい値を超えたときに基本前照灯を点灯させる点灯制御を行う。
【0020】
これにより、低速走行状況では低速用補助灯によって車両の近前方を照らすようにし、車速が上昇すれば低速用補助灯を消灯させ、代わりに基本前照灯を点灯させることができ、しかも低速用補助灯から基本前照灯への切換え時には両灯が共に点灯する車速領域を設けることにより、点灯切換え時に両灯が消灯して前方を照らす照明灯がなくなるのを防止ことができる。
【0021】
請求項3の発明の車両用前照灯の制御装置によれば、基本前照灯と共に車両の近前方を照らす調光可能な低速用補助灯を備え、車速が所定の低速灯用しきい値よりも低下したときに低速用補助灯を点灯させ、低速灯用しきい値を超えたときに調光手段により低速補助灯の発光量を漸減消灯させる。
【0022】
これにより、低速用補助灯は突然消灯することなく、徐々にその発光量を減少させるので、運転者には低速用補助灯による照射範囲が突然暗くなることがなく、運転していて違和感がない。
【0025】
請求項4の発明の車両用前照灯の制御装置によれば、車速が基本灯用しきい値よりも低下した状態が連続して所定時間を超えたときに基本前照灯を消灯させる制御を行うことにより、ノロノロ運転の状況ではなく、別の理由で車両をいったん減速させる必要があったが、その後、所定時間を超える前にすぐに通常速度まで加速するような操作が必要な状況では、車両が低速になっても基本前照灯が消灯するのを避けることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。図1は本発明の1つの実施の形態の構成を示している。車速センサ1は、車輪の回転速に応じたパルス信号をコントロールユニット2中の入出力装置(I/O)3を経由してCPU4へ入力する。このパルス信号はCPU4によりパルス幅を計測され、車速に換算される。スロットルポジションセンサ5は、スロットル開度を一定レベル間の電圧信号として出力する。この電圧信号は、コントロールユニット2内のアナログ−デジタル変換器(A/D)6を介してCPU4へ入力される。
【0027】
ライティングスイッチ(SW)7は、前照灯の点灯/消灯をドライバが操作するスイッチであって、従来から用いられているスモールランプ、ディマーランプ点灯の2段ポジションを示す信号を出力し、I/O3を介してコントロールユニット2内のCPU4へ入力する。
【0028】
コントロールユニット2内のマイクロコンピュータ8の構成について説明する。内蔵するROM9、RAM10、タイマ11、A/D6、I/O3はCPU4のメモリ上にマッピングされており、データバス12、アドレスバス13で相互に接続されている。ROM9は先頭アドレスによりマッピングされており、図4のフローチャートに示すプログラムを記憶している。RAM10はサンプリングした車速を逐次記憶する。タイマ11は車速が0km/hになった瞬間からの時間経過を測定しており、A/D6はスロットルポジションセンサ5が出力するアナログ電圧をデジタルデータに変換して記憶する。I/O3は各種負荷を駆動するトランジスタ、各種信号を入力するトランジスタとCPU4をインタフェースする。
【0029】
このコントロールユニット2により制御される前照灯類は、主として視界を確保する基本前照灯としての左右のディマーランプ21R,L、0〜5km/h(この数値は例示であり、これに限らない)といった低速走行時にディマーランプ21R,Lが消灯する代わりに車両の近前方を照らして視界を確保する低速用補助灯22R,L、そして80km/h(この数値は例示であり、これに限らない)以上の高速走行時にディマーランプ21R,Lに追加して遠方を照射する光を追加する高速用補助灯23R,Lから構成される。図2に示すように、基本前照灯21R,Lは配光パターン21、低速用補助灯22R,Lは配光パターン22、高速用補助灯23R,Lは配光パターン23に設定されている。さらに、低速用補助灯22R,LはPWMインバータによる光量調整機能を備えている。
【0030】
次に、コントロールユニット2による前照灯の点灯制御の動作を説明する。まずROM9のパラメータの内容を説明する。図9にROM9のマッピング例を示してあるが、先頭より、低速用補助灯の点灯/消灯に関するパラメータ、つまり低速灯パラメータを記憶する。「消灯車速」は、ここで設定されている車速以上になると低速用補助灯22R,Lが消灯される車速を記憶する。「加速消灯車速」は、この車速以上かつ車速の単位時間変化量(加速状態)が後述する「加速しきい値」を検出した場合に低速用補助灯22R,Lを消灯する車速を記憶する。「点灯車速」は、この車速未満の車速が検出された場合に低速用補助灯22R,Lを点灯させる車速を記憶する。ここで、低速灯パラメータのみにおいて、「点灯車速」<「加速消灯車速」<「消灯車速」に設定することによって、低速用補助灯22R,Lの点灯/消灯にヒシテリシスを持たせると共に、緩加速時の消灯タイミングを遅らせることができる。
【0031】
次にROM9におけるディマーランプパラメータの内容を説明する。「点灯車速」は、この車速より高い車速を検出した場合、ディマーランプ21R,Lを点灯させる車速を記憶する。「加速点灯車速」は、後述する加速パラメータの「加速しきい値」よりも単位時間当たりの速度変化が大きいとき、かつこの車速よりも車速が高い場合にディマーランプ21R,Lを点灯させる車速を記憶する。「消灯経過時間」は、ある一定速度以下(この実施の形態では0km/hに設定されている)の走行がここで設定されている時間分連続して検出された場合にディマーランプ21R,Lを消灯させる時間を記憶する。
【0032】
ROM9における高速灯パラメータについて、「点灯車速」は、高速用補助灯23R,Lを点灯させる車速を記憶し、「消灯車速」は高速用補助灯23R,Lを消灯させる車速を記憶する。ここでも、「点灯車速」<「消灯車速」あるいはその逆に設定することによりヒシテリシスを持たせ、ある車速の近辺で前後する走行状態で高速用補助灯23R,Lが頻繁に点灯/消灯を繰り返す煩雑さを避けるようにしている。
【0033】
続いて、図4〜図8のフローチャートに基づいてコントロールユニット2による前照灯制御動作を説明する。図4のメインルーチンにおいて、1sec前の車速と現在車速とを読み出し、車速の変化量(つまり、加速状態)を算出する(ステップS05〜S15)。
【0034】
この車速の変化量がROM9内の「加速しきい値」以上の場合、RAM10内の「加速フラグ」をONにする。そうでない場合にはOFFにする。こうして加速状態を判定するのである(ステップS20〜S30)
続いて、現在車速が0km/hであるかどうか、つまり、停止状態であるか否かを判定し(ステップS35)、停止中であればカウント中のタイマ11のカウント値を読み出し、10sec(この数値は例示であり、これに限らない)を超えていればRAM10の「時間経過フラグ」をONにする(ステップS40,S45)。ステップS35で車速が0km/hでなければ車両は走行中であり、タイマ11をリセットし、またRAM10の「時間経過フラグ」をOFFにする(ステップS50,S55)。
【0035】
続いて、低速用補助灯22R,L、ディマーランプ21R,L及び高速用補助灯23R,Lそれぞれの点灯/消灯状態を判定する(ステップS60〜S70)。
【0036】
さらに続いて、ライティングスイッチ7がOFFの場合は、昼間走行その他のためにライティングの必要がないものとして点消灯を行わずに最初に戻る(ステップS75)。
【0037】
しかしステップS75で、ライティングスイッチ7がONであれば、まずRAM10中の「低速灯フラグ」のON/OFFを判定し(ステップS80)、低速灯フラグがOFFであれば低速用補助灯22R,Lの点灯処理を行わずに、ステップS110に進む。
【0038】
一方、「低速灯フラグ」がONであれば、RAM10中の「減光中フラグ」をテストし、減光中でなければPWM設定光量を50%に設定し(ステップS85,S105)、減光中であれば光量を−10%してPWM設定光量を再設定する(ステップS85,S90)。なお、この減光制御によって光量が0%になった場合、低速用補助灯22R,Lを消灯させ、「低速灯フラグ」もOFFにする(ステップS95,S100)。
【0039】
続いて、上記の光量設定処理により再設定された光量を低速用補助灯22R,Lが発光するようにPWM制御ルーチンに入り、後述する制御によって低速用補助灯22R,Lの減光処理を行う(ステップS110)。
【0040】
この後、RAM10中の「ディマーランプフラグ」のON/OFFを調べ、ディマーランプフラグがONであればディマーランプ21R,Lを点灯させる(ステップS115,S120)。
【0041】
さらに続いて、RAM10中の「高速灯フラグ」のON/OFFを調べ、高速灯フラグがONであれば高速用補助灯130を点灯させる(ステップS125,S130)。もっとも、このメインルーチンで、低速用補助灯22R,Lの点灯と高速用補助灯23R,Lの点灯が同時に起こることはない。
【0042】
次に、図5のフローチャートに基づき、ステップS60の低速灯判定ルーチンについて説明する。この低速灯判定ルーチンでは、最初に低速灯が点灯中かどうかを「低速灯フラグ」がONかOFFかによってテストする(ステップS60−1)。
【0043】
低速用補助灯22R,Lが消灯中の場合は、ROM9中の低速灯パラメータ「点灯車速」以下の車速かどうかを判定し(ステップS60−2)、そうであれば「低速灯フラグ」をONにし、「減光中フラグ」をOFFにする(ステップS60−3,S60−4)。
【0044】
低速用補助灯22R,Lが点灯中であり、かつ現在車速がROM9中の「消灯車速」より高い車速であれば、「低速灯フラグ」をOFFにして消灯処理する(ステップS60−1,S60−5,S60−6)。
【0045】
一方、低速用補助灯22R,Lが点灯中であり、現在車速が「消灯車速」より低い車速であり、「加速消灯車速」よりは高い車速であり、さらに「加速フラグ」がONである場合には、「低速灯フラグ」をONにし、まず低速用補助灯22R,Lを100%パワーで点灯させ、その後、「減光中フラグ」をONにし漸次減光させる減光処理に入る(ステップS60−1,S60−5,S60−7,S60−8〜S60−11)。
【0046】
次に、図6のフローチャートに基づき、メインルーチンにおけるステップS65のディマーランプ判定ルーチンについて説明する。RAM10中の「ディマーランプフラグ」のON/OFFによりディマーランプ21R,Lが点灯中がどうかテストする(ステップS65−1)。ディマーランプ21R,Lが点灯中であれば、0km/hで10sec経過したかどうかを「時間経過フラグ」のON/OFFによってテストする(ステップS65−2)。そして0km/hで10sec経過していれば、ディマーランプ21R,Lを消灯させる(ステップS65−3)。
【0047】
ステップS65−1でディマーランプ21R,Lが消灯中であれば、ROM9中のディマーランプパラメータの「点灯車速」以上の車速であるかどうか判定し(ステップS65−4)、そうであればディマーランプ21R,Lを点灯させる(ステップS65−5)。
【0048】
しかし、ディマーランプ21R,Lが消灯中であり、現在車速が「点灯車速」以下であり、しかもROM9中のディマーランプのパラメータ「加速点灯車速」以下でもあれば、ディマーランプ21R,Lを点灯させない(ステップS65−6でNOに分岐)。現在車速が「点灯車速」以下であっても、「加速点灯車速」以上であれば、RAM10中の「加速フラグ」がONである場合にはディマーランプ21R,Lを点灯させる(ステップS65−6,S65−7,S65−8)。
【0049】
次に、図7のフローチャートに基づき、メインルーチンにおけるステップS70の高速灯判定ルーチンについて説明する。まず現在、高速用補助灯23R,Lが点灯中であるかどうかを「高速灯フラグ」のON/OFFによってテストする(ステップS70−1)。
【0050】
高速用補助灯23R,Lが点灯中であれば、現在車速がROM9中の高速灯パラメータの「消灯車速」以下になっていないかどうかにより点灯継続/消灯を判断する(ステップS70−2,S70−3)。
【0051】
他方、高速用補助灯23R,Lが消灯中であれば、現在車速がROM9中の高速灯パラメータの「点灯車速」以上になっていないかどうかにより点灯/消灯継続を判断する(ステップS70−4,S70−5)。
【0052】
ステップ119の判定で現在照度が薄暮ではないと判定された場合、ステップ130で現在照度が昼であるかどうか判定する。そして現在照度が昼である場合、前回の瞬間照度が昼範囲かどうか判定する(ステップ131)。
【0053】
低速用補助灯22R,Lが点灯中であれば、PWM制御のデューティ比を与えられた設定光量になるように制御する(ステップS110−2)。他方、低速灯フラグがOFFであれば、低速用補助灯22R,Lを消灯するためにPWM制御のデューティ比を0に設定する(ステップS110−3)。
【0054】
以上のコントロールユニット2による低速灯、中速灯としてのディマーランプ、そして高速灯の制御を図3のタイミングチャートに基づき、具体的に説明する。
【0055】
<タイミングa>:車両が停止中のタイミングaにライティングスイッチ7が点灯操作されたとすると、これにより低速用補助灯22R,Lは点灯する。
【0056】
<タイミングb>:ドライバが発進のためにアクセルペダルを踏み込んだため、スロットルポジションセンサ5から加速信号が入力され、車速も上昇する。そして、タイミングbにおいて車両速度がROMパラメータのディマーランプパラメータの「点灯車速」に到達したため、ディマーランプ21R,Lが点灯する。
【0057】
<タイミングc>:さらに車速が上昇して、ROMパラメータの低速灯パラメータの「消灯車速」を超えたタイミングcにおいて、低速用補助灯22R,Lは消灯する。
【0058】
<タイミングd>:さらに車速が上昇し、タイミングdにおいてROMパラメータの高速灯パラメータの「点灯車速」に到達したので、高速用補助灯23R,Lが点灯する。
【0059】
<タイミングe>:高速走行を継続した後に減速され、タイミングeにおいてROMパラメータの高速灯パラメータの「消灯車速」よりも低下したので、高速用補助灯23R,Lは消灯する。
【0060】
<タイミングf>:さらに減速され、fのタイミングで再びROMパラメータの低速灯パラメータの「点灯車速」以下になり、低速用補助灯22R,Lが点灯する。なお、タイミングb〜fの間、ディマーランプ21R,Lは他の補助灯と共に連続的に点灯している。そしてさらに、次のタイミングgまで連続して点灯する。
【0061】
<タイミングg>:車両が停止し、車速が継続して10sec以上0km/hであればディマーランプ21R,Lは消灯する。
【0062】
<タイミングh>:この後、急加速により走行を再開し、ROMパラメータのディマーランプパラメータの「加速点灯車速」以上となり、かつ一定時間加速が「加速検出しきい値」以上になったタイミングhにディマーランプ21R,Lが点灯する。
【0063】
<タイミングi>:この後、車速がROMパラメータの低速灯パラメータの「加速消灯しきい値」以下、かつ一定時間加速が「加速しきい値」以上であれば、低速用補助灯22R,Lが全パワーで点灯した後、徐々に減光する制御によって点消灯する。したがって、この急加速時には、低速用補助灯22R,Lとディマーランプ21R,Lが共に点灯して車両の近前方からかなり遠方まで明るく照明することができる。
【0064】
<タイミングj〜k>:この後、再び高速域まで加速が進むと、タイミングd〜eの期間と同様の制御により高速用補助灯23R,Lが点消灯する。
【0065】
なお、タイミングi〜jにおいて、低速用補助灯22R,Lとディマーランプ21R,Lと高速用補助灯23R,Lがすべて点灯しているように見えるが、これは模式的な図のためであり、実際にはこのような状態が続く場合はほとんどなく、低速用補助灯だけの点灯−低速用補助灯とディマーランプの点灯−ディマーランプだけの点灯−ディマーランプと高速用補助灯の点灯という状態推移となる。
【0066】
また、上記の実施の形態では低速用補助灯22R,LをPWMインバータ制御により発光量を調光できるようにしたが、コスト低減のためには低速用補助灯を一定光量での点灯と消灯しかできないものを採用してもよい。そしてその場合には、低速から急加速があっても、図3のタイミングh〜jの動作は起こらず、緩加速の場合と同様にタイミングb〜cの動作になる。
【0067】
さらに、上記の実施の形態では高速用補助灯をも備えた高機能なものについて例示したが、本発明は基本的には、低速用補助灯と基本前照灯としてのディマーランプとの間での速度、加速状態による点灯/消灯の切換え機能を備えていればよいものである。
【0068】
またさらに単純化した車両用前照灯の制御装置として、低速補助灯を設けることなく前照灯には基本前照灯であるディマーランプだけを備え、前照灯の点灯スイッチが投入されている状態において、車速が第1のしきい値よりも低い第2のしきい値を超え、かつ車両の加速状態が所定の加速しきい値を超えたときに基本前照灯であるディマーランプを点灯させる構成にしてもよい。
【0069】
これにより、特に車両が停止状態あるいは低速走行状態から通常速度に移行するために加速操作された場合には低速であっても基本前照灯を自動的に点灯させるが、低速でノロノロ運転されているような状態では基本前照灯を自動的に点灯させない制御ができ、渋滞道路をノロノロ走行しているような状況で前照灯の点灯/消灯が頻繁に繰り返されるのを防止することができることになる。
【0070】
加えて、上記の実施の形態では、1sec前の車速と現在車速から加速状態を算出しているが、これに限らず、スロットルバルブの開度変化、アクセルペダルの踏込み量変化などから加速状態を検出するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1つの実施の形態の回路ブロック図。
【図2】上記の実施の形態における低速用補助灯、ディマーランプ、高速用補助灯の配光パターンを示す説明図。
【図3】上記の実施の形態による前照灯制御のタイミングチャート。
【図4】上記の実施の形態による前照灯制御のメインルーチンのフローチャート。
【図5】上記の実施の形態による前照灯制御における低速灯判定ルーチンのフローチャート。
【図6】上記の実施の形態による前照灯制御におけるディマーランプ判定ルーチンのフローチャート。
【図7】上記の実施の形態による前照灯制御における高速灯判定ルーチンのフローチャート。
【図8】上記の実施の形態による前照灯制御におけるPWM制御ルーチンのフローチャート。
【図9】上記の実施の形態におけるROMのデータマッピングの説明図。
【図10】上記の実施の形態におけるRAMのデータマッピングの説明図。
【符号の説明】
1 車速センサ
2 コントロールユニット
3 入出力装置(I/O)
4 CPU
5 スロットルポジションセンサ
6 アナログ/デジタル変換器(A/D)
7 ライティングスイッチ
8 マイクロコンピュータ
9 ROM
10 RAM
11 タイマ
21 基本配光パターン
21R,L ディマーランプ
22 低速灯配光パターン
22R,L 低速用補助灯
23 高速灯配光パターン
23R,L 高速用補助灯
Claims (4)
- 車速を検出する車速検出手段と、
車両の加速状態を検出する加速状態検出手段と、
法規上定められている距離までの前方を照らす基本前照灯と、
前記車速検出手段で検出する車速が第1の車速しきい値を超えたときに前記基本前照灯を点灯させ、前記第1の車速しきい値よりも低い第2の車速しきい値を超え、かつ前記加速状態検出手段で検出する加速状態が所定の加速しきい値を超えたときに前記基本前照灯を点灯させる点消灯制御手段とを備えて成る車両用前照灯の制御装置。 - 車速を検出する車速検出手段と、
法規上定められている距離までの前方を照らす基本前照灯と、
車両の近前方を照らす低速用補助灯と、
前記車速検出手段で検出する車速に基づいて前記基本前照灯の点消灯を行うと共に、前記車速検出手段で検出する車速が所定の低速灯用しきい値よりも低下したときに前記低速用補助灯を点灯させ、低速灯用しきい値を超えたときに低速用補助灯を消灯させ、さらに前記車速検出手段で検出する車速が前記低速灯用しきい値よりも小さい基本灯用しきい値よりも低下したときに前記基本前照灯を消灯させ、当該基本灯用しきい値を超えたときに前記基本前照灯を点灯させる点消灯制御手段とを備えて成る車両用前照灯の制御装置。 - 車速を検出する車速検出手段と、
法規上定められている距離までの前方を照らす放電灯で構成した基本前照灯と、
車両の近前方を照らす低速用補助灯と、
前記低速用補助灯の発光量を高低調整する調光手段と、
前記車速検出手段で検出する車速に基づいて前記基本前照灯の点消灯を行うと共に、前記車速検出手段で検出する車速が所定の低速灯用しきい値よりも低下したときに前記低速用補助灯を点灯させ、低速灯用しきい値を超えたときに前記調光手段により低速補助灯の発光量を漸減消灯させる点消灯制御手段とを備えて成る車両用前照灯の制御装置。 - 車速を検出する車速検出手段と、
法規上定められている距離までの前方を照らす基本前照灯と、
車両の近前方を照らす低速用補助灯と、
前記車速検出手段で検出する車速に基づいて前記基本前照灯の点消灯を行うと共に、前記車速検出手段で検出する車速が基本灯用しきい値を超えたときに前記基本前照灯を点灯させ、前記基本灯しきい値よりも低下した状態が連続して所定時間を超えたときに前記基本前照灯を消灯させ、低速用補助灯のみを点灯させる点消灯制御手段とを備えて成る車両用前照灯の制御装置。
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