JP3856009B2 - 鍵盤楽器 - Google Patents

鍵盤楽器 Download PDF

Info

Publication number
JP3856009B2
JP3856009B2 JP2004126742A JP2004126742A JP3856009B2 JP 3856009 B2 JP3856009 B2 JP 3856009B2 JP 2004126742 A JP2004126742 A JP 2004126742A JP 2004126742 A JP2004126742 A JP 2004126742A JP 3856009 B2 JP3856009 B2 JP 3856009B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pedal
key
waveform
depressed
sound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004126742A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004213050A (ja
Inventor
信也 小関
潔 河村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Corp
Original Assignee
Yamaha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Corp filed Critical Yamaha Corp
Priority to JP2004126742A priority Critical patent/JP3856009B2/ja
Publication of JP2004213050A publication Critical patent/JP2004213050A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3856009B2 publication Critical patent/JP3856009B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Description

この発明は、自然楽器の共鳴音を発生することができる鍵盤楽器に関する。
グランドピアノには、ラウドペダル(ダンパペダル)やシフトペダルが設けられている。そして、ラウドペダルを踏むと、ダンパーが上昇したままになるので、鍵を離しても消音されることなく、発生音は自然減衰するまで持続する。すなわち、サステイン効果が得られる。また、同時に他の弦が共鳴し、これらの弦の発音が重畳される。
また、シフトペダルを踏むと、ハンマーアクション機構全体がピアノの幅方向にシフトする。一般に、グランドピアノには1つの鍵に対して複数の弦が設けられているので、ハンマーアクション機構がシフトすると、打弦される弦の数が減少する。したがって、シフトペダルを踏むことによって、音量が減少するとともに、打弦数の減少に伴って共鳴状態が変化し、音色が微妙に変化する。
ところで、一般の電子楽器においては、MIDI信号等に基づいて、各音の波形データをアクセスして楽音を作成するが、ラウドペダル踏み込み時の共鳴効果やシフトペダル踏み込み時の音色変化については再現されない。また、ペダル操作信号に応じて、フィルタの特性を変え、アコースティックピアノの音色に近づけるものがあるが、ペダル操作に伴う共鳴や音色変化については再現されない。
一方、打弦される弦をミュートして残響音を集音、記録するとともに、ラウドペダルの操作信号によってこの記録音を再生し、通常の打鍵再生音に重畳して出力する電子楽器も開発されている(特開平4−98294号等)。このタイプの電子楽器においては、一応は残響音を付加することができる。
しかしながら、上述した従来の残響音付加タイプの電子楽器にあっては、以下のような問題があった。
(1)弦をミュートしても縦振動(弦方向の振動)は残ってしまうため、記録した残響音にはこの縦振動の影響が出てしまう。したがって、このような残響音と通常打弦の再生音とを混合しても、アコースティックピアノの残響音とは異なったものとなってしまう。
(2)複数の発音がある場合、各音について単純に残響音を加算するという方式であるが、アコースティックピアノの残響音は発音数に比例して増加する訳ではない。この点から、従来の装置にあっては、複数発音の際の残響音の再現性について問題があった。
(3)打弦の再生音に単純に残響音を付加するという構成であるため、ペダル操作信号があると音量が変化してしまい、特に、打弦の途中でペダル操作信号のオン/オフがあると、不自然な音量変化が生じる。
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、アコースティックピアノ等の鍵盤楽器の残響音を高い忠実度で再現することができる鍵盤楽器を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明においては、踏まれた場合にダンパーを発音部材から離す第1のペダルと、踏まれた場合にハンマーアクション機構をシフトさせ、ハンマーが叩く発音部材の数を減らす第2のペダルとを具備する鍵盤楽器について、前記第1のペダルと前記第2のペダルを踏まないで押鍵した場合の楽音波形である押鍵波形と、前記第1のペダルを踏んで押鍵した場合の楽音波形から前記押鍵波形を減じた共鳴音波形と、複数記憶するメモリと、押鍵を示す押鍵信号が検出されると、押鍵されている鍵に対応する前記押鍵波形を前記メモリから読み出すとともに、前記第1のペダルが踏まれたことを示すペダルオン信号が検出されると、前記押鍵されている鍵に対応する前記共鳴波形を前記メモリから読み出す読出手段と、前記メモリから読み出され押鍵波形共鳴音波形を合成して楽音信号を形成する楽音信号形成手段と、複数の鍵が押鍵されている場合は、前記楽音信号形成手段による合成の際に、押鍵されている鍵の数が増えるにつれて、前記メモリから読み出された各共鳴波形の音量レベルを減少させる共鳴波形音量制御手段とを具備することを特徴とする。
請求項1に記載の発明においては、共鳴音だけに対応する共鳴音波形が記憶され、これがペダル操作信号に応じて読み出され、押鍵波形に付加される。しかも、付加される共鳴音波形の数に応じてその音量制御がなされるので、複数の押鍵波形に共鳴音を付加する際に、自然楽器の場合と同様の共鳴音とすることができる。
以上説明したように、この発明によれば、アコースティックピアノ等の鍵盤楽器の残響音を高忠実度で再現することができる。
A:第1実施例
(第1実施例の構成)
以下、図面を参照してこの発明の第1実施例について説明する。なお、この実施例は、押鍵しても打弦されない消音機構を、グランドピアノに組み込んだ消音ピアノに対して本発明を適用した実施例である。また、消音機構を組み込んだピアノとしては、例えば、本出願人は、特願平4−279470号、特願平5−157934号(両者ともに未公開)等を提案している。このうち特願平5−157934号には、ハンマーの回動を阻止するストッパを設け、このストッパをハンマーの回動を阻止する位置と阻止しない位置とで移動可能にし、演奏者のスイッチ操作に応じて動作する駆動モータ等を用いて前記ストッパを電気的に移動させることが示されている。
図1は、第1実施例の構成を示すブロック図である。この図において、1は鍵盤部であり、複数の鍵、ハンマーアクション機構および各種センサ等から構成されている。図2は、鍵盤部1における鍵1bを示す概略側面図であり、同図に示すように、鍵1bの下部には、板状のシャッタKSが設けられている。このシャッタKSに対向する棚板1cの上面には、キーセンサKSEが設けられている。キーセンサKSEには上下方向に所定距離隔ててフォトインタラプタが設けられており(図示略)、鍵1bが押下されると、はじめに上方のフォトインタラプタが遮光され、次いで、下方のフォトインタラプタが遮光される。逆に、離鍵時には、まず下方のフォトインタラプタが受光状態になり、次いで、上方のフォトインタラプタが受光状態になる。押鍵時においては、キーセンサKSEの下方のフォトインタプタが遮光されたときにキーオン信号KONが出力され、また、上方のフォトインタラプタが遮光されてから下方のフォトインタラプタが遮光されるまでの時間からキーベロシティKVが検出されるようになっている。一方、離鍵時には、上方のフォトインタラプタが受光状態になったときに、キーオフ信号KOFが出力されるようになっている。
また、キーオン、キーオフの双方において、いずれの鍵が操作されたかを示すキーコードKCが出力されるようになっている。さらに、図中、SOLは、鍵1bを駆動するソレノイドコイルであり、そのプランジャーが突出すると鍵1bが押鍵状態になるように構成されている。
次に、図1に示す2は装置各部を制御するCPUであり、ROM3内に記憶されているプログラムに基づいて動作する。RAM4には、CPU2によって各種データが一時記憶されるとともに、自動演奏用の演奏データが適宜記憶される。ペダルセンサ5は、グランドピアノのペダルの状態を検出するものであり、ラウドペダルのオン(踏み込み)を示す信号LON、同ペダルのオフ(解放)を示す信号LOFを出力するとともに、シフトペダルのオンを示す信号SON、同ペダルのオフを示す信号SOFを出力する。
ソレノイド駆動部6は、CPU2の制御の下に、ソレノイドSOLを駆動する回路であり、操作部7は各種操作をCPU2に指示する複数のスイッチを有している。この場合、操作部7には、消音演奏を指示する消音スイッチ(図示略)が設けられている。MIDIインターフェイス8は、外部機器との間でMIDI信号の授受を行う回路である。
また、楽音信号発生部10は、CPU2の制御の下に各種楽音信号を発生する回路であり、波形メモリ11内の波形データを読み出して楽音信号を形成する。この波形メモリ11は、ピアノの各音階毎の波形を記憶する音階別波形メモリ11−1〜11−nを有している。各音階毎に波形を記憶しているのは、ピアノの音は、厳密には各音階毎に微妙に異なっており、それを忠実に再現するためである。
ここで、音階別波形メモリ11−1〜11−nには、各々4種の波形データが記憶されている。以下に、各波形データについて説明する。
(1)波形データa
グランドピアノのシフトペダル、ラウドペダルのいずれも踏まないで押鍵した場合の楽音を収録した波形データであり、従来一般に用いられている波形データである。
(2)波形データb
ラウドペダルを踏んで押鍵した場合の楽音を収録した波形データであり、押鍵に対応した弦の音と、他の弦の共鳴音とが一緒に収録された波形データである。
(3)波形データc
シフトペダルを踏んで押鍵した場合の楽音を収録した波形データである。一般的にピアノにおいては、1つの鍵に対して複数の弦が張設されており、シフトペダルを踏むと、ハンマーアクション機構全体がピアノの幅方向にシフトして打弦される弦の数が減少するが、押された鍵に対応する複数の弦のうち打弦されなかった弦も共鳴により発音する。この波形データcは、打弦されなかった弦の共鳴と、打弦された弦の音の双方を同時に収録することによって得られるデータである。
(4)波形データd
ラウドペダルとシフトペダルとを同時に踏んで押鍵した場合に得られる波形データである。
ところで、図1に示す楽音信号発生部10は、CPU2の制御の下に、上記各波形データを適宜選択して楽音信号を発生するが、複数の発音チャンネルを有しており、各発音チャンネルは時分割多重処理により同時発音可能に構成されている。この楽音信号発生部10で発生された楽音信号は、サウンドシステムSSに供給される。サウンドシステムSSは、供給される楽音信号を増幅するとともに、フィルタ処理等を行ってスピーカSPあるいはヘッドホンHHに供給する。
(第1実施例の動作)
(イ)通常演奏
次に、上記構成によるこの実施例の動作を説明する。操作部7内の所定のスイッチにより通常演奏を指定した場合は、消音機構が解除状態になるため、本実施例では通常のグランドピアノと同様に押鍵に応じた打弦が行われる。また、ペダル操作があれば、これに対応した機構が動作し、所定の効果が奏される。
(ロ)消音演奏
一方、操作部7内の消音スイッチにより消音演奏を指定した場合は、消音機構が動作して打弦されなくなるとともに、楽音信号発生部10が作動して電子的に楽音信号が形成される。
以下に楽音信号形成処理について説明する。図3は、この実施例のメインルーチンの動作を示すフローチャートであり、まず、ステップSPa1において初期設定処理が行われる。初期設定処理においては、各種レジスタ等の初期値が設定される。
次に、ステップSPa2においては、ペダルセンサ5の出力信号に基づいてラウドペダルまたはシフトペダルが操作されたか否かが判定され、その判定に対応した処理が行われる。そして、ステップSPa3においては、鍵盤部1の出力信号に基づいて鍵操作があったか否かが検出され、その操作に応じた楽音形成処理がなされる。次いで、ステップSPa4に進むと、その他の処理が行われる。例えば、操作部7の各操作子の状態が検出され、その操作に応じた処理がなされる。そして、以後はステップSPa1〜SPa4の処理を循環する。
次に、ペダルイベント処理について図4に示すフローチャートを参照して説明する。まず、ステップSPb1においては、ペダル操作がされたか否かが判定される。このステップSPb1の処理は、ペダルセンサ5が信号LON、LOF、SON、SOFのいずれかを出力した場合に「YES」、いずれも出力していな場合に「NO」となる。すなわち、ラウドペダルまたはシフトペダルのオン/オフがあれば「YES」となる。この判定が「NO」の場合は、ただちにメインルーチンにリターンし、「YES」の場合は、ステップSPb2に進む。
ステップSPb2においては、操作されたペダルがラウドペダルかシフトペダルかが判定され、ラウドペダルであれば、ステップSPb3においてオンされたか否かが判定される。ステップSPb3の判定が「NO」であれば、ステップSPb4を介してステップSPb5に進み、レジスタLFTに現在時刻(オフ時刻)を書き込むとともに、シフトペダルのオン/オフ状態を示すフラグLFを0にしてリターンし、また、ステップSPb3の判定が「YES」であれば、ステップSPb6を介してステップSPb7に進み、レジスタLFTに現在時刻(オン時刻)を書き込むとともに、フラグLFを1にしてリターンする。なお、ステップSPb4、SPb6の処理については後述する。
一方、シフトペダルが操作されていれば、ステップSPb2からステップSPb8に進み、オンされたか否かが判定される。このステップSPb8の判定が「YES」であれば、ステップSPb9に進み、レジスタSFTに現在時刻(オン時刻)を書き込むとともに、シフトペダルのオン/オフ状態を示すフラグSFを0にしてリターンし、また、ステップSPb8の判定が「NO」であれば、ステップSPb10に進んで、レジスタSFTに現在時刻(オフ時刻)を書き込むとともに、フラグSFを0にしてリターンする。
ところで、ラウドペダルとシフトペダルの双方がオンされた場合は、その時のペダルイベント処理において、フラグLFまたはSFのいずれかが1になり、また、その次のペダルイベント処理において、他方のフラグが1になる。このように、メインルーチンの1回の循環時間差をおいて、フラグLF、SFの双方が1になるので、両ペダルのオン状態が実質的に同時に検出される。
次に、キーイベント処理について、図5に示すフローチャートを参照して説明する。まず、ステップSPc1においては、イベントの有無が検出される。すなわち、鍵盤部1の出力信号に基づき、いずれかの鍵について、オンからオフ、あるいはオフからオンへの変化があったか否かが検出される。この判定が「NO」であれば、ただちに、メインルーチンへリターンし、「YES」であれば、ステップSPc2に進み、キーオンか否かが判定される。
この判定が「NO」であれば、キーオフ信号KOFが出力された場合であるので、発音中のチャンネルのうちキーオフにかかるキーコードを発音しているものを急速にダンプさせる(ステップSPc3)。このステップSPc3の処理の後は、メインルーチンへリターンする。
ステップSPc2の判定が「YES」の場合、すなわち、キーオンの場合は、そのキーオンに対し、ラウドペダルが先、または略同時にオンになったか否かが判定される(ステップSPc4)。この判定は、オンか否かについてはフラグLFに基づいて行われ、先または略同時か否かについてはレジスタLFT内の時刻(オン時刻)に基づいて行われる。ここで、略同時というのは、押鍵から5msec〜10msec程度までの間である。これは、演奏者が押鍵に対してラウドペダルの効果をつけようとする場合に、押鍵と同時に踏むことがあるが、略同時に踏んだつもりでも、押鍵から5msec〜10msec程度遅れることが多くあるためである。この実施例においては、このような人間の操作の弁別的範囲を許容するために、上述の時間差を設定している。
そして、ステップSPc4の判定が「NO」の場合、すなわち、ラウドペダルがオンされていない場合は、ステップSPc5に進み、シフトペダルが先、または略同時にオンされたか否かが判定される。このステップにおける「略同時」の意味は、ステップSPc4の場合と同様である(なお、以下のステップにおいても同じ意味で用いる)。この判定が「NO」の場合は、ラウドペダルもシフトペダルもオンされていない場合であり、ステップSPc6に進んで、キーオンされた鍵のキーコードKCに対応する音階別波形メモリ11−i(iは1〜n)内の波形データaを選択する。そして、楽音信号発生部10内の空きチャンネルに波形データaによる楽音信号形成を指示する。この結果、スピーカSPまたはヘッドホンHHからは、ペダルを踏まない場合のピアノ音が発生される。
また、ステップSPc5の判定が「YES」の場合は、ステップSPc7に進んで、キーオンされた鍵のキーコードKCに対応する音階別波形メモリ11−i(iは1〜n)内の波形データcを選択する。そして、楽音信号発生部10内の空きチャンネルに波形データcによる楽音信号形成を指示する。この結果、スピーカSPまたはヘッドホンHHからは、シフトペダルを踏んだ場合のピアノ音が発生される。
一方、ステップSPc4の判定が「YES」の場合は、ステップSPc8に進む。この判定はステップSPc5と同じである。このステップSPc8の判定が「NO」の場合は、ラウドペダルだけがオンされた場合であり、ステップSPc9に進んで、キーオンされた鍵のキーコードKCに対応する音階別波形メモリ11−i(iは1〜n)内の波形データbを選択する。そして、楽音信号発生部10内の空きチャンネルに波形データbによる楽音信号形成を指示する。この結果、スピーカSPまたはヘッドホンHHからは、ラウドペダルを踏んだ場合のピアノ音(共鳴音が付加された音)が発生される。
また、ステップSPc8の判定が「YES」の場合は、ラウドペダルとシフトペダルが共にオンされている場合であり、ステップSPc10に進んで、キーオンされた鍵のキーコードKCに対応する音階別波形メモリ11−i(iは1〜n)内の波形データdを選択する。そして、楽音信号発生部10内の空きチャンネルに波形データdによる楽音信号形成を指示する。この結果、スピーカSPまたはヘッドホンHHからは、ラウドペダルおよびシフトペダルを踏んだ場合のピアノ音(共鳴音が付加され、また、ハンマーアクション機構がシフトされた場合の音)が発生される。以上のようにして、ペダルの操作に対応した波形が選択され、対応する楽音が形成される。
次に、押鍵があった後にラウドペダルがオン、あるいはオフされた場合について説明する。まず、ラウドペダルがオフされると、前述したペダルイベント処理(図4参照)において、ステップSPb3の判定が「NO」になり、ステップSPb4の処理が行われる。このステップにおいては、直前に発音されたチャンネルをサーチし、そのチャンネルの音を次第に減衰させるとともに、当該チャンネルのキーコードに対応する音階別波形メモリ内の波形データaを選択し、これを空きチャンネルに順次増大するように発音させる指示を行う。すなわち、波形データをbからaに変更させ、かつ、その変更の途中においてはクロスフェードさせる動作が指示される。
ここで、この処理を図6を参照して説明する。まず、図に示す状態では、時刻tから波形データbを用いた楽音形成が行われている。ここで、時刻tにラウドペダルがオフされたとすると、波形データbで楽音形成を行っていたチャンネルについては、図示のように楽音信号の大きさを漸減させる。一方、波形データaによる発音を空きチャンネルに割り当て、しかも、このチャンネルによる楽音信号の大きさを時刻tから漸増させる。この場合、クロスフェード期間Tにおける両チャンネルのエンベロープの和が図に破線で示すようになるようにし、楽音が滑らかにつながるように制御する。
また、この場合、波形データが押鍵波形の全て、すなわち、キーオンからリリースまでの波形により構成されているとき(いわゆる、オールメモリのとき)は、波形データaについては、キーオンから期間T経過した時点のアドレスから波形データを読み出すようにする。このようにすることで、自然楽器の楽音に極めて近い楽音とすることができる。
一方、波形データが、アタック部とループ部を有し、アタック部を読み出した後は、ループ部を繰り返し読み出すように構成されている場合は、時刻tから波形データaのループ部を読み出すようにする。以上の処理を行うことで、ラウドペダルを踏んで押鍵した直後に、ラウドペダルを解放した場合と同様の楽音形成が行われる。
一方、押鍵後にラウドペダルがオンされた場合は、図4に示すステップSPb3の判定が「YES」になり、ステップSPb6の処理が行われる。この処理は、前述したステップSPb4の処理と同様であり、直前に発音されたチャンネルをサーチし、そのチャンネルの音を次第に減衰させるとともに、当該チャンネルのキーコードに対応する音階別波形メモリ内の波形データbを選択し、これを空チャンネルに順次増大するように発音させる指示を行う。すなわち、波形データをaからbに変更させ、かつ、その変更の途中においてはクロスフェードさせる動作が指示される。
ここで、上述した動作における波形データの選択を表1に示す。
Figure 0003856009
(ハ)自動演奏
自動演奏は、RAM4内のイベントデータに基づいて行われる。このRAM4には、鍵盤部1およびペダルセンサ5の出力信号に基づいて作成されたイベントデータ、あるいは、外部機器からMIDIインターフェイス8に供給されるMIDI信号に基づいて作成されたイベントデータが予め記憶される。
そして、本実施例における自動演奏は、打弦を行う通常演奏においては、従来装置と同様にRAM4から読み出されたイベントデータに従ってソレノイドSOLを駆動し、これによって打弦を行う。
一方、消音演奏においては、RAM4内のイベントデータに応じてソレノイドSOLが駆動されるが、打弦は行われず、楽音信号発生部10による楽音形成が行われる。この際に、ペダルイベントに応じて波形データa〜dが適宜選択され、これらの波形に応じた楽音信号が形成される。また、外部から供給されるMIDI信号によって消音演奏を行う場合も同様であるが、この際には、MIDI信号中のペダルの操作を示す制御信号に基づいて上述した波形データの選択が行われる。なお、外部から供給されるMIDI信号によりリアルタイムに演奏を行うこともできる。
B:第2実施例
(第2実施例の構成)
次に、この発明の第2実施例について説明する。この第2実施例と前述した第1実施例とは、波形メモリ11内に記憶される波形データ、および、これらの波形データの選択の仕方が異なっている。なお、他の点については、同様の構成になっている。
この実施例における音階別波形メモリ11−1〜11−nに記憶される波形は、図7に示すように、波形データa,cと波形データeである。波形データeは、前述した波形データbのループ部から波形データaのループ部を差し引いた波形データである。すなわち、ラウドペダルを踏んで打弦した音から共鳴音だけを抽出した波形データである。この波形データeの作成方法には、例えば、以下の2つの方法がある。
(1)ラウドペダルを踏まない場合の打弦音とラウドペダルを踏んだ場合の打弦音の双方について、これらに含まれる倍音を抽出する。そして、抽出された倍音の各波形について位相とピッチを合わせ、倍音毎に引き算する。この引き算により得られた倍音毎の波形を合成することにより、共鳴音だけの波形データを得る。
(2)高速フーリエ変換器を用いて、ラウドペダルを踏まない場合の打弦音とラウドペダルを踏んだ場合の打弦音の双方について分析する。この場合、高速フーリエ変換器の分析結果は、各周波数成分毎に複素数によって示されるから、それぞれの周波数成分毎に振幅と位相(tan−1(虚部/実部))が求められる。次に、高速フーリエ変換器の分析によって求められたスペクトルについて、各周波数成分毎に減算する。例えば、ラウドペダルを踏まない場合の打弦音とラウドペダルを踏んだ場合の打弦音のスペクトルが図8の(イ)、(ロ)のように得られたとすると、同図(イ)のスペクトルから同図(ロ)のスペクトルを減算したスペクトルを求める。
そして、減算により求められた各周波数成分の振幅とフーリエ解析の結果として得られた位相とを有する正弦波を発生し合成する。このような正弦波合成を行う回路としては、例えば、図9に示すものがある。図において、SWG1〜SWGkは、各々サイン波発生器であり、指示された周波数F、振幅(レベル)L、位相θに従った正弦波SIN1〜SINkを発生する。そして、これらの正弦波SIN1〜SINkは、加算器SUMによって合成され波形WAVEとなる。この波形WAVEは、共鳴音だけの波形となる。なお、周波数スペクトルを倍音についてだけ求め、倍音関係にある正弦波を合成するようにしてもよい。以上の(1)または(2)のようにして得られた共鳴音だけの波形を、PCM、あるいはADPCMによりデジタル化し、これを波形データeとして記憶する。
(第2実施例の動作)
次に、この実施例の動作について説明する。まず、メインルーチンは前述した第1の実施例と同様に図3に示すとおりである。また、ペダルイベントは、図10に示すようになっている。図10に示すステップのうちステップSPd4およびSPd6の処理以外は、図4に示すサブルーチンの処理と同様である。なお、ステップSPd4、SPd6の処理内容については後述する。
次に、図11は、この実施例におけるキーイベント処理のサブルーチンである。図11に示す各ステップは、図5に示すサブルーチンの同一番号の処理とほぼ同様であが、波形データの選択の仕方が異なっている。まず、ペダルが踏まれずキーオン信号KONだけが検出された場合は、ステップSPe6において前述の実施例の場合と同様に波形aが選択されるが、ラウドペダル信号が先または略同時に検出されたときはステップSPe9において波形データaと波形データeとが選択される。これにより、楽音信号発生部10内の空チャンネルは、打弦による波形と残響による波形とを合成した波形に基づいて楽音形成を行う。
また、シフトペダル信号が先または略同時に検出された場合は、ステップSPe7に進んで波形データcが選択され、ラウドペダルとシフトペダルの双方が検出された場合は、ステップSPe10において波形データcと波形データeとが選択される。
次に、キーオン信号KONが検出された後に、若干遅れてラウドペダルのオン信号LONが検出された場合について説明する。
この場合には、図10に示すステップSPd1→SPd2→SPd3→を経てSPd6に進み、直前に発音されたチャンネルをサーチする。そして、そのようなチャンネルが検出された場合には、その時点から波形データeを付加した発音を行わせる。ただし、波形データeのループ部を読み出すようにし、かつ、楽音信号のレベルを直前のエンベロープに対応させた大きさとする。すなわち、波形データeのレベルを若干下げて加算する。これにより、押鍵があった後にラウドペダルが踏まれた場合には、押鍵と略同時あるいは先にラウドペダルが踏まれた場合よりも、共鳴音の音量が小さくなることを模倣することができる。また、波形データeのレベルを直前のエンベロープに対応させた大きさとすることによって、発音中の楽音のレベルに応じたレベルの共鳴音を発生することができる。
このとき、当該チャンネルは、波形データaによる発音を行っている場合(シフトペダルが踏まれていないときの押鍵)と、波形データcによる発音を行っている場合(シフトペダルが踏まれているときの押鍵)とがあるが、いずれの場合でも上記の処理を行う。ただし、該当するチャンネルの総てに波形データeを付加すると、押鍵の数に応じて共鳴音が増加する。そこで、この不自然さを解消するために、楽音信号発生部10は、図12に示すように、押鍵数が増えるにつれて波形データeのレベルを下げるようにしている。
一方、押鍵があった後にラウドペダル信号がオフになった場合は、図10に示すステップSPd1→SPd2→SPd3→を経てSPd4に進み、直前に発音されたチャンネルをサーチする。そして、そのようなチャンネルが検出された場合には、それまで付加されていた波形データeを停止し、もとの波形データ、すなわち、波形データaまたは波形データcのみによる発音を行わせる。ここで、上述した動作における波形データの選択例を表2に示す。
Figure 0003856009
なお、本実施例においても自動演奏は可能であるが、その動作は前述した第1の実施例の動作と同様である。
C:実施例効果
(1)消音ピアノにおいては、通常演奏と消音演奏とが適宜切り換えられるので、両者の音色の差異を比較し易く、特にペダル操作に伴う共鳴音の差異などは顕著に表れるが、上述した各実施例においては、電子的に共鳴音が付加されるので、ペダル操作に基づく音色差をほとんどなくすことができる。
(2)記録した自己の演奏をヘッドホン等で聞く場合、ペダル操作に基づく共鳴音も再生されるので、演奏上の効果を確認することができる。また、ペダル操作の練習にも好適である。
D:変形例
(1)上記各実施例においては、各音階について音階別波形メモリを持つようにしたが、3音階程度に一つの波形メモリを持つように構成してもよい。この場合、共通に使用する波形メモリから音階に応じた速度で波形データを読み出すことにより、当該音階の周波数に対応させればよい。このような構成にすることにより、メモリ数を少なくすることができる。
(2)上記各実施例は、本発明を消音ピアノに適用した実施例であったが、本発明はこれに限らず、ハンマー機構を有しない電子楽器にも適用することができる。
(3)また、この発明は、アップライトピアノやハープシコードなどの鍵盤楽器にも適用することができる。
(4)押鍵のタッチに応じた共鳴波形データを用意し、キーベロシティKVに応じて選択するように構成してもよい。また、波形メモリを節約する場合は、押鍵タッチに応じたエンベロープ制御やフィルタ処理による音色制御などを行うようにしてもよい。
(5)上記第2実施例においては、押鍵前にラウドペダルが踏まれた場合と押鍵後にラウドペダルが踏まれた場合とで発生する共鳴音の波形を区別していなかったが、これを区別するようにしてもよい。この場合には、第2実施例の波形メモリ11に、押鍵後にラウドペダルが踏まれた場合の共鳴音だけの波形データe’を波形データeと同様にして記憶するようにし、押鍵後にラウドペダルが踏まれた場合および押鍵後にラウドペダルが踏まれ且つシフトペダルが先に踏まれた場合には、波形データe’を用いて楽音信号の生成を行うようにすればよい。
(6)ステップSPd4,SPd6またはSPb4,SPb6においては、直前に発音されたチャンネルについて処理を行うよう示してあるが、これは、直前の一つのチャンネルだけではなく、ラウドペダルがオン、あるいはオフされたタイミングにおいて発音中の全てのチャンネルについての処理を意味している。すなわち、複数のチャンネルが発音中であれば、それら全てについて当該処理が行われる。また、発音中であっても、そのエンベロープが小さい場合には、当該処理を行わないように構成してもよい。
この発明の第1実施例の構成を示すブロック図である。 同実施例における鍵付近の構造を示す側面図である。 同実施例のメインルーチンを示すフローチャートである。 同実施例のペダルイベント処理を示すフローチャートである。 同実施例のキーイベント処理を示すフローチャートである。 同実施例におけるクロスフェード処理を示す波形図である。 この発明の第2実施例の構成を示すブロック図である。 同実施例における共鳴波形の作成方法を示す周波数スペクトルである。 同実施例における共鳴波形発生回路の一例を示すブロック図である。 同実施例のペダルイベント処理を示すフローチャートである。 同実施例のキーイベント処理を示すフローチャートである。 同実施例において、付加する共鳴音の数とそのレベルとの関係を示す図である。
符号の説明
10……楽音信号発生部(楽音信号形成手段:読出手段:共波形音量制御手段)、11……波形メモリ、a……波形データ(押鍵波形)、b……波形データ、e……波形データ(共鳴音波形)。

Claims (1)

  1. 踏まれた場合にダンパーを発音部材から離す第1のペダルと、踏まれた場合にハンマーアクション機構をシフトさせ、ハンマーが叩く発音部材の数を減らす第2のペダルとを具備する鍵盤楽器について、前記第1のペダルと前記第2のペダルを踏まないで押鍵した場合の楽音波形である押鍵波形と、前記第1のペダルを踏んで押鍵した場合の楽音波形から前記押鍵波形を減じた共鳴音波形と、複数記憶するメモリと、
    押鍵を示す押鍵信号が検出されると、押鍵されている鍵に対応する前記押鍵波形を前記メモリから読み出すとともに、前記第1のペダルが踏まれたことを示すペダルオン信号が検出されると、前記押鍵されている鍵に対応する前記共鳴波形を前記メモリから読み出す読出手段と、
    前記メモリから読み出され押鍵波形共鳴音波形を合成して楽音信号を形成する楽音信号形成手段と、
    複数の鍵が押鍵されている場合は、前記楽音信号形成手段による合成の際に、押鍵されている鍵の数が増えるにつれて、前記メモリから読み出された各共鳴波形の音量レベルを減少させる共鳴波形音量制御手段と
    を具備することを特徴とする鍵盤楽器。
JP2004126742A 2004-04-22 2004-04-22 鍵盤楽器 Expired - Lifetime JP3856009B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004126742A JP3856009B2 (ja) 2004-04-22 2004-04-22 鍵盤楽器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004126742A JP3856009B2 (ja) 2004-04-22 2004-04-22 鍵盤楽器

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07960394A Division JP3567482B2 (ja) 1994-03-25 1994-03-25 電子楽器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004213050A JP2004213050A (ja) 2004-07-29
JP3856009B2 true JP3856009B2 (ja) 2006-12-13

Family

ID=32822460

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004126742A Expired - Lifetime JP3856009B2 (ja) 2004-04-22 2004-04-22 鍵盤楽器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3856009B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5657868B2 (ja) * 2008-03-31 2015-01-21 株式会社河合楽器製作所 楽音制御方法及び楽音制御装置
JP2012203347A (ja) 2011-03-28 2012-10-22 Kawai Musical Instr Mfg Co Ltd 電子音源付きピアノ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004213050A (ja) 2004-07-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5821230B2 (ja) 楽音信号生成装置
JP7230870B2 (ja) 電子楽器、電子鍵盤楽器、楽音発生方法およびプログラム
JP4335570B2 (ja) 共鳴音生成装置、共鳴音生成方法及び共鳴音生成のためのコンピュータプログラム
JP3856009B2 (ja) 鍵盤楽器
JP3567482B2 (ja) 電子楽器
US5854438A (en) Process for the simulation of sympathetic resonances on an electronic musical instrument
JPH09330079A (ja) 楽音信号発生装置及び楽音信号発生方法
JP3642130B2 (ja) 電子楽器
JP3419563B2 (ja) 楽音信号のレベル制御装置
JP3539188B2 (ja) Midiデータ処理装置
JP3530600B2 (ja) 楽音信号の周波数特性制御装置及び周波数特性制御方法
JP3719129B2 (ja) 楽音信号合成方法、楽音信号合成装置および記録媒体
JP3436806B2 (ja) 楽音信号のエンベロープ制御装置
JP2002297139A (ja) 演奏データ変更処理装置
JP4095475B2 (ja) 楽音制御装置、楽音制御方法及び楽音制御のためのコンピュータプログラム
JPH08137470A (ja) 楽音信号の周波数特性制御装置
JPH10171475A (ja) カラオケ装置
JPH01145697A (ja) 電子ピアノ
JP3706371B2 (ja) 楽音信号の周波数特性制御装置及び周波数特性制御方法
JP4094441B2 (ja) 電子楽器
JP3706372B2 (ja) 楽音信号の周波数特性制御装置及び周波数特性制御方法
JP3595676B2 (ja) 楽音生成装置及び楽音生成方法
JP3419562B2 (ja) 楽音信号のレベル制御装置
JPH09292880A (ja) 電子鍵盤楽器
JP2953217B2 (ja) 電子楽器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040520

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060328

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060411

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060612

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060822

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060904

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100922

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100922

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110922

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120922

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130922

Year of fee payment: 7

EXPY Cancellation because of completion of term