JP3539188B2 - Midiデータ処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、MIDIデータを再生する必要がある、例えば通信カラオケなどのシステムにおいて、音源の同時発音数の制限によりMIDIデータ制作者の制作意図通りに音楽を再生できないようなデータ損失が発生する場合に好適なMIDIデータ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、楽音を発生させるための演奏情報の伝達手段としてはMIDI(Musical Instrument Digital Interface)が広く知られている。このMIDIとは、シンセサイザや電子ピアノなどの電子楽器の音源を発音させるための情報を交換するために定められたハードウエアとソフトウエアの規格である。
【0003】
MIDI情報は大別して以下のような情報から成る。
(1)打鍵などを表す発音開始(ノートオン)、離鍵などを表す発音停止(ノートオフ)のような音符的な情報。この情報は鍵盤番号により示される音の高さの情報、及び発音の強さを表すアクセント情報なども含む。
(2)演奏者がダンパーペダルやレバーなどを用いて演奏した場合の抑揚表現を音源に伝えるための制御情報。
【0004】
このMIDI情報はデータファイルとして媒体に記録したり、媒体を介して伝送することができる。よく使用されるMIDIフォーマットとしてはSMF(Standard MIDI File)が知られているが、MIDI情報は実時間の演奏情報であるので、発音開始(ノートオンイベント)、発音停止(ノートオフイベント)などの各情報要素をこのSMFで記録、伝送する場合には発生時間情報が付加される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ギターやストリングス系に関するMIDI情報の場合、複数のMIDIチャネルにまたがって同音のノートを多重化しているケースが多く見受けられる。しかしながら、このようなMIDI情報をMIDI音源により再生する場合にMIDI音源の同時発音数の制限を超えることがあり、このときにはMIDIデータ制作者の意図通りの再生にならないという問題点がある。
【0006】
本発明は上記従来の問題点に鑑み、MIDI音源がMIDIデータに記述されている同時発音数より少ない数しか再生することができない場合に、MIDIデータ制作者の意図通りに再生することができるMIDIデータ処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、同時に発音する同一の音色又は類似の音色が割り当てられた複数のノートイベントの内、再生時に最も目立つ音を残して同時発音数を削減するようにしたものである。
すなわち本発明によれば、MIDIデータファイルを解析して同時に発音する同一の音色又は類似の音色が割り当てられた複数のノートイベントを複数のトラックから構成された前記MIDIデータファイルから検出する同音検出手段と、
前記同音検出手段により検出された複数のノートイベントの内、再生時に最も目立つ音に対応する第1のノートイベントのデュレーションを短縮して残し、他の第2のノートイベントのノートオンイベントを同一トラックにおいて前記第1のノートイベントのノートオフイベントより後に配置することにより同時発音数を削減する同時発音数削減手段とを、
有するMIDIデータ処理装置が提供される。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明に係るMIDIデータ処理装置の一実施形態を示すブロック図、図2は図1のMIDIデータ処理装置の同時発音数削減処理を説明するためのフローチャート、図3は同時発音数削減前のMIDIデータの一例を示す説明図、図4は同時発音数削減後のMIDIデータを示す説明図である。
【0010】
図1において、同音検出部1はMIDIデータ内のノートオンイベントをその発生時からノートオフイベント発生時まで記憶するMIDIイベントバッファを有し、また、MIDIデータファイルを解析して同時に発音する同一の音色又は類似の音色が割り当てられた複数のノートイベントを検出する。同時発音数削減部2は同音検出部1により検出された複数のノートイベントの内、再生時に最も目立つ音に対応する第1のノートイベントのデュレーションを短縮して残し、他の第2のノートイベントのノートオンイベントを前記第1のノートイベントのノートオフイベントより同一トラックにおいて後にシフトすることにより同時発音数を削減する。同時発音数削減部2はまた、同音検出部1により検出された複数のノートイベントの内、再生時に最も目立つ音に対応するノートイベントを残し、他のノートイベントを削除することにより同時発音数を削減する。このとき、同時発音数削減部2はノートイベントのベロシティが最も強い音や、ノートイベントの発生時間が最も長い音を再生時に最も目立つ音として判断する。
【0011】
図2を参照して処理を説明する。まず、MIDIデータストリームを開き(ステップS1)、次いで複数のMIDIイベントをその時間情報でソートする(ステップS2)。次いで次のMIDIイベントがノートオンイベントか、ノートオフイベントかを判断し(ステップS3)、そのMIDIイベントがノートオンイベントでもノートオフイベントでもない場合にはこの処理を終了し、ノートオンイベントの場合にはステップS4以下に進み、ノートオフイベントの場合にはステップS10に分岐する。
【0012】
ステップS4以下では、まず、そのノートオンイベントをMIDIイベントバッファに書き込み(ステップS4)、次いでそのMIDIイベントの時間情報を現在時刻バッファ(cur-time)に格納する(ステップS5)。次いでバッファ内に同音及び類似音のノートオンイベントが有るか否かを判断し(ステップS6)、有る場合にはステップS7以下に進み、他方、ない場合にはステップS9に進む。
【0013】
ステップS7以下では、複数の音が同時に鳴らないように、例えば両方の音のノートオンイベント及びノートオフイベントの発生タイミングを変更することにより音の長さを短くし(ステップS7)、次いでそのMIDIデータストリーム内の対応するMIDIイベントの時間情報を変更する(ステップS8)。次いで現在時刻バッファ(cur-time)に格納されている時間から最大デルタタイム(2つのノートオンイベントの発音開始時刻の差の最大値)を差し引いた時間以上古い時間情報を持つMIDIイベントをMIDIイベントバッファから削除し(ステップS9)、次いでステップS3に戻る。また、ステップS3においてノートオフイベントの場合には、そのノートオフイベントをMIDIイベントバッファから取り除き(ステップS10)、ステップS3に戻る。
【0014】
図3は変換前のMIDIデータの一例として、同時に発音する2つのギターフレーズのトラック「1」、「2」のノートデータを示している。図3に示すバーの長さは、1つのノートの発音開始(ノートオン)から発音停止(ノートオフ)までのデュレーションを示し、これはMIDIデータのノートオンイベントとノートオフイベントにより表現される。なお、図の左側には、ギターフレーズの音階を説明するためにピアノ鍵盤が示されている。
【0015】
このように同時に発音する2つの楽器や音色としては同一の場合も有り、また、一方がスチールギター、他方がナイロンギターのような類似の楽器の場合もある。一例として図3(a)、(b)は、スチールギターとナイロンギターがそれぞれノートN1−1、N2−1を同時に発音することを示している。そして、このようなトラック「1」、「2」のMIDIデータをMIDI音源に印加しても、そのMIDI音源が同時発音数の制限により1トラック分の演奏を行う発音能力しか残っていない場合にはMIDIデータ制作者の意図通りに再生することができない。
【0016】
図4は図3に示すMIDIデータを変換した例を示している。同時に発音する変換前ノートN1−1、N2−1は1つのトラック上において連続するように2つのノートN1、N2に変換され、この場合、最初のノートN1のデュレーションは、変換前ノートN1−1、N2−1の内、ベロシティが最も強いか、又は発音時間が長い一方のノートオフイベントの時間情報を小さくすることにより短くされている。また、ノートN1に続くノートN2は、上記の変換前ノートN1−1、N2−1の他方であり、そのノートオンイベントは、前のノートN1のノートオフイベントの直後に、すなわち重ならないように移動されている。
【0017】
このようなデータを1トラックで演奏した場合、目立つ方のノートのアタック感により、聴感上2つのトラックでギターが演奏されているように再生することができる。したがって、変換前ノートN1−1、N2−1の一方を全て削除する場合より、MIDIデータ制作者の意図通りに再生することができる。また、コントロールイベントを追加して音源のコーラスのレベルを上げることにより、より聴感上、2つのトラックでギターが演奏されているように再生することができる。
【0018】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、同時に発音する同一の音色又は類似の音色が割り当てられた複数のノートイベントの内、再生時に最も目立つ音を残して同時発音数を削減するようにしたので、MIDI音源がMIDIデータに記述されている同時発音数より少ない数しか再生することができない場合に、MIDIデータ制作者の意図通りに再生することができる。
そして、請求項1のように、第2のノートイベントのノートオンイベントを同一トラックにおいて第1のノートイベントのノートオフイベントより後に配置することにより同時発音数を削減する場合には、最初に強くすぐに減衰するアコースティックギターのような音に対して特に効果がある。
また、請求項2のように、ノートイベントのベロシティが最も強い音を再生時に最も目立つ音として判断する場合には、メロディーなど、前面に出てくる音を削減する可能性が少なくなる。
そして、請求項3のように、ノートイベントの発生時間が最も長い音を再生時に最も目立つ音として判断する場合には、ベース楽器など、途中で途切れると影響の大きい音を削減する可能性が少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るMIDIデータ処理装置の一実施形態を示すブロック図である
【図2】図1のMIDIデータ処理装置の同時発音数削減処理を説明するためのフローチャートである。
【図3】同時発音数削減前のMIDIデータの一例を示す説明図である。
【図4】同時発音数削減後のMIDIデータを示す説明図である。
【符号の説明】
1 同音検出部(同音検出手段)
2 同時発音数削減部(同時発音数削減手段)
Claims (3)
- MIDIデータファイルを解析して同時に発音する同一の音色又は類似の音色が割り当てられた複数のノートイベントを複数のトラックから構成された前記MIDIデータファイルから検出する同音検出手段と、
前記同音検出手段により検出された複数のノートイベントの内、再生時に最も目立つ音に対応する第1のノートイベントのデュレーションを短縮して残し、他の第2のノートイベントのノートオンイベントを同一トラックにおいて前記第1のノートイベントのノートオフイベントより後に配置することにより同時発音数を削減する同時発音数削減手段とを、
有するMIDIデータ処理装置。 - 前記同時発音数削減手段は、ノートイベントのベロシティが最も強い音を再生時に最も目立つ音として判断することを特徴とする請求項1記載のMIDIデータ処理装置。
- 前記同時発音数削減手段は、ノートイベントの発生時間が最も長い音を再生時に最も目立つ音として判断することを特徴とする請求項1記載のMIDIデータ処理装置。
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