JP3855940B2 - 圧縮機における潤滑構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転軸と共に回転するカム体を介して前記回転軸の回転にピストンを連動させ、前記ピストンの圧縮動作によってガス圧縮を行う圧縮機における潤滑構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
圧縮機においては、圧縮機内の潤滑必要部位を潤滑油によって潤滑してやる必要がある。この潤滑油は、冷媒と共に流動するのであるが、潤滑油が圧縮機外部へ流出するのを抑制するため、例えば特許文献1や特許文献2に開示されるような対策が施される。
【0003】
特許文献1では、吐出室内に筒状のオイルセパレータを収容し、オイルセパレータの周囲で冷媒ガスを旋回させている。オイルセパレータの周囲で冷媒ガスを旋回させると、冷媒ガス中の潤滑油が遠心作用によって分離される。
【0004】
特許文献2では、クランク室と吸入室とを連通する抽気通路上に略円筒状のオイルセパレータを配置し、駆動軸に連結されたオイルセパレータを駆動軸と一体的に回転させている。オイルセパレータを回転させると、抽気通路を流動する冷媒ガス中の潤滑油が遠心作用によって分離される。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−281060号公報
【特許文献2】
特開平2002−213350号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1や特許文献2に開示されるようなオイルセパレータを採用すると、圧縮機内における部品点数が増える。そうすると、この新たな部品を設置するためのスペースが必要となり、圧縮機の体格を大きくせざるを得ない。
【0007】
本発明は、圧縮機の体格の増大を回避しつつ、圧縮機内の潤滑必要部位を潤滑するための潤滑構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そのために本発明は、回転軸と共に回転するカム体を介して前記回転軸の回転にピストンを連動させ、前記ピストンの圧縮動作によってガス圧縮を行う圧縮機を対象とし、請求項1の発明では、前記カム体を収容するカム室に連通するように、前記回転軸内に設けられた冷媒通路と、前記冷媒通路上に設けられた拡張通路部と、前記拡張通路部から前記回転軸を貫通して前記カム室に至る油通路とを備えた圧縮機における潤滑構造を構成し、前記拡張通路部における最大の通路断面積を前記拡張通路部の前方の冷媒通路の通路断面積よりも大きくした。
【0009】
拡張通路部の前方とは、拡張通路部よりも圧縮機の前方側にあって、冷媒ガスの流れに関して、拡張通路部よりも上流のことをいう。冷媒通路を通る冷媒ガスと共に流動する潤滑油は、拡張通路部における遠心作用によって分離作用を受ける。拡張通路部において冷媒ガスから分離された潤滑油は、油通路内の遠心作用によって油通路へ誘導される。油通路内へ流入した潤滑油は、油通路内の遠心作用によってカム室へ流出する。拡張通路部からカム室へ流出した潤滑油は、カム室内の潤滑必要部位の潤滑に供される。回転軸内に冷媒通路を設けると共に、冷媒通路の途中に拡張通路部を設ける構成は、回転軸外において冷媒ガスから潤滑油を分離するための新たなスペースを不要とする。
【0010】
請求項2の発明では、請求項1において、圧縮機は、送り込み通路を介して吐出圧領域の冷媒を前記カム室に供給すると共に、放出通路を介して前記カム室の冷媒を吸入圧領域に放出して前記カム室内の調圧を行い、前記カム室内の調圧によって容量を制御する可変容量型圧縮機とし、前記放出通路を前記冷媒通路とした。
【0011】
放出通路は、回転軸内に設けられる。可変容量型圧縮機における回転軸内の放出通路は、拡張通路部を含む冷媒通路として好適である。
請求項3の発明では、請求項2において、圧縮機は、回転軸の周囲に配列された複数のシリンダボア内にピストンを収容し、前記ピストンによって前記シリンダボア内に区画される圧縮室に吸入圧領域から冷媒を導入するための導入通路を有するロータリバルブを備え、前記ロータリバルブ内には供給通路を前記吸入圧領域に連通するように形成し、前記ロータリバルブの導入通路を前記供給通路に連通させた可変容量型圧縮機とし、前記供給通路に前記放出通路を連通し、前記拡張通路部と前記供給通路との間に絞り通路を介在した。
【0012】
絞り通路は、放出通路における冷媒流量を適正流量に設定するためのものであり、絞り通路における通路断面積は小さい。通路断面積が小さい絞り通路は、拡張通路部における潤滑油の分離の効率を高め、しかも拡張通路部で分離された潤滑油が供給通路へ流出するのを抑制する。
【0013】
請求項4の発明では、請求項3において、前記ロータリバルブに前記供給通路を設け、前記ロータリバルブと前記回転軸とを結合すると共に、前記絞り通路を前記ロータリバルブに設け、前記ロータリバルブ及び回転軸に前記放出通路を設けた。
【0014】
ロータリバルブは、絞り通路の形成場所として好適である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を可変容量型圧縮機に具体化した第1の実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。
【0016】
図1に示すように、シリンダブロック11の前端にはフロントハウジング12が接合されている。シリンダブロック11の後端にはリヤハウジング13がバルブプレート14、弁形成プレート15及びリテーナ形成プレート17を介して接合固定されている。シリンダブロック11、フロントハウジング12及びリヤハウジング13は、圧縮機10の全体ハウジングを構成する。なお、図1の左方を前方とし、右方を後方としている。
【0017】
カム室としての制御圧室121を形成するフロントハウジング12には回転軸18がラジアルベアリング16を介して回転可能に支持されている。制御圧室121から外部へ突出する回転軸18は、プーリ(図示略)及びベルト(図示略)を介して外部駆動源である車両エンジンEから駆動力を得る。フロントハウジング12と回転軸18との間にはリップシール型の軸封装置25が介在されている。
【0018】
回転軸18には回転支持体19が止着されていると共に、カム体としての斜板20が回転軸18の軸線181の方向へスライド可能かつ傾動可能に支持されている。図2に示すように、斜板20には連結片21,22が止着されており、各連結片21,22にはガイドピン23,24が止着されている。回転支持体19には一対のガイド孔191,192が形成されている。ガイドピン23,24の頭部は、ガイド孔191,192にスライド可能に嵌入されている。斜板20は、ガイド孔191,192と一対のガイドピン23,24との連係により回転軸18の軸線181の方向へ傾動可能かつ回転軸18と一体的に回転可能である。斜板20の傾動は、ガイド孔191,192とガイドピン23,24とのスライドガイド関係、及び回転軸18のスライド支持作用により案内される。
【0019】
斜板20の中心部が回転支持体19側へ移動すると、斜板20の傾角が増大する。斜板20の最大傾角は回転支持体19と斜板20との当接によって規制される。図1における斜板20の実線位置は、斜板20の傾角が最大となる位置を示す。斜板20の中心部がシリンダブロック11側へ移動すると、斜板20の傾角が減少する。図1における斜板20の鎖線位置は、斜板20の傾角が最小となる位置を示す。
【0020】
シリンダブロック11に貫設された複数のシリンダボア111内にはピストン28が収容されている。斜板20の回転運動は、シュー29を介してピストン28の前後往復運動に変換され、ピストン28がシリンダボア111内を往復動する。ピストン28は、シリンダボア111内に圧縮室112を区画する。
【0021】
図1に示すように、リヤハウジング13内には吸入室131及び吐出室132が区画形成されている。バルブプレート14には吐出ポート141が形成されており、弁形成プレート15には吐出弁151が形成されている。吐出弁151は、リテーナ形成プレート17上のリテーナ171に当接して開度規制される。
【0022】
シリンダブロック11にはロータリバルブ26が回転可能に支持されている。ロータリバルブ26は、シリンダブロック11に貫設された支持孔27に挿通されている。ロータリバルブ26は、回転軸18に結合されている。即ち、ロータリバルブ26は、回転軸18と一体的に回転する。回転軸18と一体的に回転するロータリバルブ26は、支持孔27を介してシリンダブロック11によって直接支持されている。
【0023】
ロータリバルブ26内には供給通路30が回転軸18の軸線181の方向に沿って形成されている。供給通路30は、吸入圧領域である吸入室131に連通している。ロータリバルブ26には導入通路31が供給通路30に連通するように形成されている。
【0024】
図3に示すように、シリンダブロック11には吸入通路32がシリンダボア111と支持孔27とを連通するように形成されている。吸入通路32は、支持孔27の周面上に開口している。回転軸18及びロータリバルブ26の回転に伴い、導入通路31は、吸入通路32に間欠的に連通する。
【0025】
シリンダボア111が吸入行程の状態(即ち、ピストン28が図1の右側から左側へ移動する行程)にあるときには、導入通路31と吸入通路32とが連通する。シリンダボア111が吸入行程の状態にあるときには、ロータリバルブ26における供給通路30内の冷媒ガスが導入通路31及び吸入通路32を経由してシリンダボア111の圧縮室112に吸入される。
【0026】
シリンダボア111が吐出行程の状態(即ち、ピストン28が図1の左側から右側へ移動する行程)にあるときには、導入通路31と吸入通路32との連通が遮断される。シリンダボア111が吐出行程の状態にあるときには、圧縮室112内の冷媒ガスが吐出ポート141から吐出弁151を押し退けて吐出室132へ吐出される。吐出圧領域である吐出室132へ吐出された冷媒は、圧縮機外の図示しない外部冷媒回路へ流出する。外部冷媒回路へ流出した冷媒は、吸入室131へ還流する。
【0027】
なお、圧縮機及び外部冷媒回路からなる回路内には潤滑油が入れられており、この潤滑油は、冷媒と共に流動する。
図1に示すように、回転支持体19とフロントハウジング12との間にはスラストベアリング33が介在されている。スラストベアリング33は、圧縮室112からピストン28、シュー29、斜板20、連結片21,22及びガイドピン23,24を介して回転支持体19に作用する吐出反力を受け止める。回転支持体19とフロントハウジング12との間には空隙部122が存在する。
【0028】
吐出室132と制御圧室121とは、送り込み通路34で接続されている。送り込み通路34上には電磁開閉弁型の容量制御弁35が介在されている。容量制御弁35は、励消磁制御される。容量制御弁35が消磁されると、弁体351が弁孔352を開き(弁開状態)、吐出室132内の冷媒ガスが送り込み通路34を経由して制御圧室121へ供給される。容量制御弁35が励磁されると、弁体351が弁孔352を閉じ(弁開状態)、吐出室132から送り込み通路34への冷媒供給が停止する。
【0029】
回転軸18内には軸内通路36が軸線181に沿って形成されている。軸内通路36における通路断面積は、軸内通路36のどの位置においても一定である。回転軸18の外周面183には軸内通路36の入口361が一対形成されている。入口361は、空隙部122に臨む位置にある。
【0030】
図4(a)に示すように、回転軸18内には拡張通路部37が軸内通路36に連なるように形成されている。拡張通路部37は、円錐面によって形成される円錐通路371と、円周面によって形成される円周通路372とからなる。軸内通路36は、円錐通路371の最小径の部位に連なっており、円周通路372は、円錐通路371の最大径の部位に連なっている。円錐通路371における通路断面積は、軸内通路36における通路断面積よりも大きく、円周通路372における通路断面積は、拡張通路部37における最大の通路断面積である。一対の入口361における通路断面積の和の値は、軸内通路36における通路断面積以下にしてある。
【0031】
図4(a),(b)に示すように、回転軸18には一対の油通路38が拡張通路部37の円錐通路371の周壁面に開口するように形成されている。油通路38は、軸線181と直交する方向に延びており、油通路38の出口は、回転軸18の外周面183に開口している。油通路38は、拡張通路部37から回転軸18を貫通して制御圧室121に至る。
【0032】
図4(a)に示すように、ロータリバルブ26には小径の連結部261が形成されている。連結部261は、円周通路372内に圧入によって嵌入されている。連結部261には絞り通路262がロータリバルブ26の軸線263に沿って形成されている。拡張通路部37と供給通路30とは、絞り通路262を介して連通している。絞り通路262における通路断面積は、絞り通路262のどの位置においても一定である。絞り通路262における通路断面積は、軸内通路36における通路断面積よりもかなり小さくしてある。
【0033】
容量制御弁35が弁閉状態になると、吐出室132から制御圧室121への冷媒供給が停止する。制御圧室121内の冷媒ガスは、空隙部122、入口361、軸内通路36、拡張通路部37及び絞り通路262を介して供給通路30へ流出している。ラジアルベアリング16及びスラストベアリング33は、空隙部122を流れる冷媒ガスと共に流動する潤滑油によって潤滑される。制御圧室121内の冷媒ガスが軸内通路36、拡張通路部37及び絞り通路262を介して供給通路30へ流出しているため、制御圧室121内の圧力が下がる。従って、斜板20の傾角が増大して吐出容量が増える。容量制御弁35が弁開状態になると、吐出室132内の冷媒ガスが制御圧室121へ供給される。従って、制御圧室121内の圧力が上がり、斜板20の傾角が減少して吐出容量が減る。
【0034】
一対の入口361、軸内通路36、拡張通路部37及び絞り通路262は、制御圧室121内の冷媒を吸入圧領域の一部である供給通路30へ放出するための放出通路を構成する。この放出通路は、カム体である斜板20を収容する制御圧室121(即ち、カム室)に連通するように、回転軸18内に設けられた冷媒通路である。
【0035】
拡張通路部37における最大の通路断面積は、拡張通路部37の前方の前記冷媒通路の通路断面積よりも大きくしてある。ここにおける拡張通路部37の前方とは、拡張通路部37よりも圧縮機10の前方側にあって、冷媒ガスの流れに関して、拡張通路部37よりも上流のことをいう。つまり、拡張通路部37における最大の通路断面積は、冷媒ガスの流れに関して拡張通路部37よりも上流にある軸内通路36における通路断面積よりも大きくしてある。
【0036】
軸内通路36を通ってきた冷媒ガスは、拡張通路部37において回転軸18の回転に伴う遠心作用を受ける。軸内通路36を通ってきた冷媒ガスと共に流動する潤滑油は、拡張通路部37における遠心作用によって分離作用を受ける。拡張通路部37において冷媒ガスから分離された潤滑油は、油通路38内の遠心作用によって油通路38へ誘導される。油通路38内へ流入した潤滑油は、油通路38内の遠心作用によって制御圧室121へ流出する。拡張通路部37から制御圧室121へ流出した潤滑油は、制御圧室121内の潤滑必要部位の潤滑に供される。
【0037】
第1の実施の形態では以下の効果が得られる。
(1−1)回転軸18内に冷媒通路としての放出通路を設けると共に、放出通路の途中に拡張通路部37を設ける構成は、回転軸18外において冷媒ガスから潤滑油を分離するための新たなスペースを不要とする。その結果、冷媒ガスから潤滑油を分離するための油分離手段(拡張通路部37)を回転軸18内に設けた構成では、圧縮機の体格が大きくなることはない。
【0038】
(1−2)放出通路は、回転軸18内に設けられており、制御圧室121内の冷媒ガスは、空隙部122及び放出通路を経由して供給通路30へ流出する。そのため、スラストベアリング33及びラジアルベアリング16が空隙部122を流れる冷媒ガスと共に流動する潤滑油によって潤滑される。即ち、可変容量型圧縮機における回転軸18内に放出通路を設ける構成は、スラストベアリング33及びラジアルベアリング16を適正に潤滑する上で有効であり、拡張通路部37を含む放出通路は、回転軸18内の冷媒通路として好適である。
【0039】
(1−3)絞り通路262は、放出通路における冷媒流量を適正流量に設定するためのものであり、絞り通路262における通路断面積は小さい。通路断面積が小さい絞り通路262は、拡張通路部37における冷媒ガスの流速を落とす作用をもたらす。そのため、冷媒ガスと共に流動する潤滑油に対する拡張通路部37における遠心作用が効果的に働き、拡張通路部37における潤滑油の分離が効率よく行われる。又、通路断面積が小さい絞り通路262は、拡張通路部37で分離された潤滑油が供給通路30へ流出するのを抑制する。
【0040】
(1−4)拡張通路部37において分離された潤滑油は、遠心作用によって拡張通路部37の内周壁面に追いやられる。そのため、拡張通路部37において分離された潤滑油がロータリバルブ26の軸線263上にある絞り通路262に向かう割合は、非常に少ない。つまり、ロータリバルブ26の軸線263上に絞り通路262を設ける構成は、拡張通路部37において分離された潤滑油が供給通路30へ流出するのを抑制する上で有効である。
【0041】
(1−5)拡張通路部37よりも下流側で回転軸18内に絞り通路を形成するのは、回転軸18とは別体の部材を用いない限り難しい。回転軸18とは別体のロータリバルブ26に絞り通路262を形成するのは容易であり、ロータリバルブ26は、絞り通路262の形成場所として好適である。
【0042】
(1−6)軸内通路36における通路断面積を絞り通路262における通路断面積と同じくらいにしてもよいが、そうするとドリルを用いた軸内通路36の孔あけ加工が難しくなる。軸内通路36における通路断面積を絞り通路262における通路断面積よりも大きくした構成は、軸内通路36の加工容易性に関して好ましい。
【0043】
本発明では、図5〜図10に示す各実施の形態も可能である。各実施の形態において第1の実施の形態と同じ構成部には同じ符号が用いてある。
図5の第2の実施の形態では、油通路38Aは、円周通路372の内周壁面に開口するように円周通路372の壁部に形成されている。円周通路372の内周壁面は、拡張通路部37の内周壁面のうちで径が最大であって、冷媒ガスから分離された潤滑油が最も集まり易い。従って、円周通路372の壁部は、拡張通路部37で分離された潤滑油を制御圧室121へ送るための油通路38Aの形成箇所として好適である。
【0044】
図6の第3の実施の形態では、拡張通路部37Bの内周壁面は、円周壁面であり、軸内通路36と拡張通路部37Bとの間には垂直の段差39がある。第3の実施の形態においても、第1の実施の形態の場合と同様の効果が得られる。
【0045】
図7の第4の実施の形態では、油通路38Cの入口(拡張通路部37の内周壁面側の開口)の一部をロータリバルブ26の連結部261によって覆っている。このようにすれば油通路38Cの孔径を大きくしておくことができ、油通路38Cの孔あけ加工が容易となる。
【0046】
図8の第5の実施の形態では、回転軸18Dの一部がロータリバルブ26Dとなっている。つまり、回転軸18Dとロータリバルブ26Dとが一体形成されている。回転軸18D内には円周通路182が形成されており、円周通路182の途中には円柱形状の遮断体40が嵌入されている。遮断体40には絞り通路401が形成されている。遮断体40よりも上流側の円周通路182と、遮断体40よりも下流側の円周通路182とは、絞り通路401によって連通されている。遮断体40よりも上流側の円周通路182は、円錐通路371と共に拡張通路部37Dを構成し、遮断体40よりも下流側の円周通路182は、吸入室131と導入通路31とに連通する供給通路となる。
【0047】
第5の実施の形態では、第1の実施の形態における(1−1)〜(1−4)項及び(1−6)項と同じ効果が得られる。
図9の第6の実施の形態では、油通路38Eが円錐通路371の周壁面に開口するように形成されている。油通路38Eは、円錐通路371の周壁面に垂直である。油通路38Eは、円錐通路371の周壁面側から孔あけ加工可能である。
【0048】
第6の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
図10の第7の実施の形態では、ロータリバルブ26Fに筒状の連結部264が形成されている。回転軸18は、連結部264の筒内に圧入によって嵌合されている。連結部264の周囲におけるシリンダブロック11の端面には凹部113が形成されている。回転軸18内には円周壁面形状の拡張通路部37Fが形成されている。回転軸18及び連結部264には油通路38Fが拡張通路部37Fと凹部113とを連通するように形成されている。
【0049】
連結部264の外周の径は、回転軸18の外周の径よりも大きいので、連結部264の外周面における周速は、回転軸18の外周面183における周速よりも大きい。従って、連結部264の外周面に開口するように形成した油通路38Fにおける遠心作用は、回転軸18の外周面183に開口するように形成した油通路における遠心作用に比べて強い。連結部264の外周面に開口するように油通路38Fを形成した構成は、回転軸18の外周面183に開口するように油通路を形成した構成に比べて、拡張通路部で分離された潤滑油を油通路に効率よく導入する上で有利である。
【0050】
次に、固定容量型ピストン式圧縮機に本発明を具体化した第8の実施の形態を図11〜図13に基づいて説明する。
図11に示すように、接合された一対のシリンダブロック41,42にはフロントハウジング43及びリヤハウジング44が接合されている。シリンダブロック41,42、フロントハウジング43及びリヤハウジング44は、圧縮機72の全体ハウジングを構成する。なお、図11の左方を前方とし、右方を後方としている。フロントハウジング43には吐出室431が形成されている。リヤハウジング44には吐出室441及び吸入室442が形成されている。
【0051】
シリンダブロック41とフロントハウジング43との間にはバルブプレート45、弁形成プレート46及びリテーナ形成プレート47が介在されている。シリンダブロック42とリヤハウジング44との間にはバルブプレート48、弁形成プレート49及びリテーナ形成プレート50が介在されている。バルブプレート45,48には吐出ポート451,481が形成されており、弁形成プレート46,49には吐出弁461,491が形成されている。吐出弁461,491は、吐出ポート451,481を開閉する。リテーナ形成プレート47,50にはリテーナ471,501が形成されている。リテーナ471,501は、吐出弁461,491の開度を規制する。
【0052】
シリンダブロック41,42には回転軸51が回転可能に支持されている。回転軸51は、シリンダブロック41,42に貫設された軸孔411,421に挿通されている。回転軸51は、軸孔411,421を介してシリンダブロック41,42によって直接支持されている。
【0053】
フロントハウジング43と回転軸51との間にはリップシール型の軸封装置52が介在されている。軸封装置52は、フロントハウジング43に形成された収容室432に収容されている。フロントハウジング43側の吐出室431は、収容室432の周りに設けられている。
【0054】
回転軸51には斜板53が固着されている。カム体である斜板53は、カム室としての斜板室54に収容されている。シリンダブロック41,42の端面と斜板53の円環状の基部531との間にはスラストベアリング55,56が介在されている。スラストベアリング55,56は、斜板53を挟んで回転軸51の軸線513の方向の位置を規制する。
【0055】
図12に示すように、シリンダブロック41には複数のシリンダボア57が回転軸51の周囲に配列されるように形成されている。シリンダブロック42にも同数のシリンダボア58が回転軸51の周囲に配列されるように形成されている。前後(フロントハウジング43側を前側、リヤハウジング44側を後側としている)で対となるシリンダボア57,58には両頭ピストン59が収容されている。シリンダブロック41,42は、両頭ピストン59用のシリンダを構成する。
【0056】
図11に示すように、回転軸51と一体的に回転する斜板53の回転運動は、シュー60を介して両頭ピストン59に伝えられ、両頭ピストン59がシリンダボア57,58内を前後に往復動する。両頭ピストン59は、シリンダボア57,58内に圧縮室571,581を区画する。
【0057】
回転軸51を通す軸孔411,421の内周面にはシール周面412,422が形成されている。シール周面412,422の径は、軸孔411,421の他の内周面の径よりも小さくしてあり、回転軸51は、軸孔411,421の一部であるシール周面412,422を介してシリンダブロック41,42によって直接支持される。
【0058】
回転軸51内には軸内通路511が形成されている。軸内通路511の始端は、回転軸51の内端面にあってリヤハウジング44内の吸入圧領域である吸入室442に開口している。回転軸51内の軸内通路511には遮断体67が嵌入されている。遮断体67は、軸内通路511を供給通路515と拡張通路部68とに区画する。拡張通路部68には小径通路514が連なっている。
【0059】
図12に示すように、シリンダブロック41には吸入通路63がシリンダボア57と軸孔411とを連通するように形成されている。吸入通路63は、シール周面412上に開口している。シリンダブロック42には吸入通路64がシリンダボア58と軸孔421とを連通するように形成されている。吸入通路64は、シール周面422上に開口している。回転軸51の回転に伴い、導入通路61,62は、吸入通路63,64に間欠的に連通する。
【0060】
シリンダボア57が吸入行程の状態(即ち、両頭ピストン59が図11の左側から右側へ移動する行程)にあるときには、導入通路61と吸入通路63とが連通する。シリンダボア57が吸入行程の状態にあるときには、回転軸51の供給通路515内の冷媒ガスが導入通路61及び吸入通路63を経由してシリンダボア57の圧縮室571に吸入される。
【0061】
シリンダボア57が吐出行程の状態(即ち、両頭ピストン59が図11の右側から左側へ移動する行程)にあるときには、導入通路61と吸入通路63との連通が遮断される。シリンダボア57が吐出行程の状態にあるときには、圧縮室571内の冷媒が吐出ポート451から吐出弁461を押し退けて吐出室431へ吐出される。吐出室431へ吐出された冷媒は、図示しない外部冷媒回路へ流出する。
【0062】
なお、圧縮機及び外部冷媒回路からなる回路内には潤滑油が入れられており、この潤滑油は、冷媒と共に流動する。
シリンダボア58が吸入行程の状態(即ち、両頭ピストン59が図11の右側から左側へ移動する行程)にあるときには、導入通路62と吸入通路64とが連通する。シリンダボア58が吸入行程の状態にあるときには、回転軸51の供給通路515内の冷媒が導入通路62及び吸入通路64を経由してシリンダボア58の圧縮室581に吸入される。
【0063】
シリンダボア58が吐出行程の状態(即ち、両頭ピストン59が図11の左側から右側へ移動する行程)にあるときには、導入通路62と吸入通路64との連通が遮断される。シリンダボア58が吐出行程の状態にあるときには、圧縮室581内の冷媒が吐出ポート481から吐出弁491を押し退けて吐出室441へ吐出される。吐出室441へ吐出された冷媒は、外部冷媒回路へ流出する。外部冷媒回路へ流出した冷媒は、吸入室442へ還流する。
【0064】
シール周面412,422によって包囲される回転軸51の部分は、回転軸51に一体形成されたロータリバルブ65,66となる。
図13(a)に示すように、拡張通路部68は、円錐面によって形成される円錐通路681と、円周面によって形成される円周通路682とからなる。小径通路514は、円錐通路681の最小径の部位に連なっており、円周通路682は、円錐通路681の最大径の部位に連なっている。円錐通路681における通路断面積は、小径通路514における通路断面積よりも大きく、円周通路682における通路断面積は、拡張通路部68における最大の通路断面積である。
【0065】
遮断体67には絞り通路671が形成されている。拡張通路部68と供給通路515とは、絞り通路671によって連通されている。
図13(a),(b)に示すように、回転軸51には一対の油出口69が円周通路682の内周壁面と回転軸51の外周面512とに開口するように形成されている。シール周面412には回転軸51を一周する環状通路413が油出口69に連通するように形成されている。
【0066】
図11に示すように、シリンダブロック41には通路414が環状通路413と斜板室54とを連通するように形成されている。回転軸51には一対の連通口70が形成されている。拡張通路部68に連なる回転軸51内の小径通路514は、連通口70を介して収容室432に連通している。一対の連通口70における通路断面積の和の値は、小径通路514における通路断面積以下にしてある。
【0067】
シリンダブロック41、バルブプレート45、弁形成プレート46及びリテーナ形成プレート47を貫通する通路71が形成されている。斜板室54と収容室432とは、通路71を介して連通している。従って、斜板室54は、通路71、収容室432、連通口70及び小径通路514を介して拡張通路部68に連通している。一対の連通口70、小径通路514、拡張通路部68及び絞り通路671は、斜板室54に連通するように、回転軸51内に設けられた冷媒通路である。
【0068】
拡張通路部68における最大の通路断面積は、拡張通路部68の前方の前記冷媒通路の通路断面積よりも大きくしてある。ここにおける拡張通路部68の前方とは、拡張通路部68よりも圧縮機72の前方側にあって、冷媒ガスの流れに関して、拡張通路部68よりも上流のことをいう。つまり、拡張通路部68における最大の通路断面積は、冷媒ガスの流れに関して拡張通路部68よりも上流にある小径通路514における通路断面積よりも大きくしてある。
【0069】
吐出行程の状態にあるシリンダボア57,58における圧縮室571,581の冷媒の圧力(吐出圧)は、通路71、収容室432、連通口70、小径通路514、拡張通路部68及び絞り通路671を介して吸入室442に連通する斜板室54の圧力よりも高い。そのため、吐出行程の状態にあるシリンダボア57,58における圧縮室571,581の冷媒は、両頭ピストン59の周面とシリンダボア57,58の周面との間の僅かな間隙から斜板室54へと僅かながら洩れる。このような冷媒洩れは、斜板室54の圧力を供給通路515及び吸入室442の圧力よりも僅かなりとも高くし、供給通路515と斜板室54との間に圧力差ができる。その結果、斜板室54の冷媒が通路71、収容室432、連通口70、小径通路514、拡張通路部68及び絞り通路671を経由して供給通路515へ流れてゆく。
【0070】
通路71、収容室432、連通口70及び小径通路514を通ってきた冷媒ガスは、拡張通路部68において回転軸51の回転に伴う遠心作用を受ける。通路71、収容室432、連通口70及び小径通路514を通ってきた冷媒ガスと共に流動する潤滑油は、拡張通路部68における遠心作用によって分離作用を受ける。拡張通路部68において冷媒ガスから分離された潤滑油は、油出口69内の遠心作用によって油出口69へ誘導される。油出口69内へ流入した潤滑油は、油出口69内の遠心作用によって環状通路413及び通路414を経由して斜板室54へ流出する。拡張通路部68から斜板室54へ流出した潤滑油は、斜板室54内の潤滑必要部位の潤滑に供される。
【0071】
油出口69、環状通路413及び通路414は、拡張通路部68から回転軸51の外周面512を貫通して斜板室54に至る油通路を構成する。
第8の実施の形態では、第1の実施の形態における(1−1)項と同様の効果が得られる上に、以下のような効果が得られる。
【0072】
(8−1)通路71、収容室432及び連通口70には定常的な冷媒流が生じているため、冷媒と共に流動する潤滑油が斜板室54から収容室432へ次々と送り込まれると共に、収容室432から拡張通路部68へと流れてゆく。斜板室54から通路71を経由して収容室432へ送り込まれる潤滑油の一部は、軸封装置52の潤滑に寄与する。
【0073】
本発明では以下のような実施の形態も可能である。
(1)特許文献2に開示されるようなロータリバルブを用いないピストン式圧縮機に本発明を適用すること。
【0074】
(2)斜板以外の形状のカム体を備えたピストン式圧縮機に本発明を適用すること。
前記した実施の形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
【0075】
〔1〕請求項3及び請求項4のいずれか1項において、前記絞り通路をロータリバルブの軸線上に設けた圧縮機における潤滑構造。
〔2〕請求項2乃至請求項4、前記〔1〕項のいずれか1項において、前記回転軸と前記ロータリバルブとを一体とし、前記ロータリバルブに前記供給通路を設けると共に、前記回転軸に前記放出通路を設け、前記放出通路を前記冷媒通路とし、絞り通路を有する遮断体を前記回転軸内に配置して前記放出通路と前記供給通路とを隔て、前記絞り通路を介して前記放出通路と前記供給通路とを連通させた圧縮機における潤滑構造。
【0076】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明では、圧縮機の体格の増大を回避しつつ、圧縮機内の潤滑必要部位を潤滑するための潤滑構造を提供できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示す圧縮機全体の側断面図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】図1のB−B線断面図。
【図4】(a)は要部拡大側断面図。(b)は、(a)のC−C線断面図。
【図5】第2の実施の形態を示す要部側断面図。
【図6】第3の実施の形態を示す要部側断面図。
【図7】第4の実施の形態を示す要部側断面図。
【図8】第5の実施の形態を示す要部側断面図。
【図9】第6の実施の形態を示す要部側断面図。
【図10】第7の実施の形態を示す要部側断面図。
【図11】第8の実施の形態を示す圧縮機全体の側断面図。
【図12】図11のD−D線断面図。
【図13】(a)は、要部拡大側断面図。(b)は、(a)のE−E線断面図。
【符号の説明】
10…圧縮機。111…シリンダボア。112…圧縮室。121…カム室としての制御圧室。131…吸入圧領域としての吸入室。132…吐出圧領域である吐出室。18,18D…回転軸。183…外周面。20…カム体としての斜板。26,26D,26F…ロータリバルブ。262,401…絞り通路。263…軸線。28…ピストン。30…供給通路。31…導入通路。34…送り込み通路。36…冷媒通路としての放出通路を構成する軸内通路。37,37B,37D,37F…拡張通路部。38,38A,38C,38E,38F…油通路。413…油通路を構成する環状通路。414…油通路を構成する通路。442…吸入圧領域としての吸入室。51…回転軸。514…冷媒通路を構成する小径通路。515…供給通路。512…外周面。53…カム体としての斜板。54…カム室としての斜板室。57,58…シリンダボア。571,581…圧縮室。59…両頭ピストン。61,62…導入通路。65,66…ロータリバルブ。671…絞り通路。68…拡張通路部。69…油通路を構成する油出口。72…圧縮機。
Claims (4)
- 回転軸と共に回転するカム体を介して前記回転軸の回転にピストンを連動させ、前記ピストンの圧縮動作によってガス圧縮を行う圧縮機において、
前記カム体を収容するカム室に連通するように、前記回転軸内に設けられた冷媒通路と、
前記冷媒通路上に設けられた拡張通路部と、
前記拡張通路部から前記回転軸を貫通して前記カム室に至る油通路とを備え、前記拡張通路部における最大の通路断面積を前記拡張通路部の前方の冷媒通路の通路断面積よりも大きくした圧縮機における潤滑構造。 - 前記圧縮機は、送り込み通路を介して吐出圧領域の冷媒を前記カム室に供給すると共に、放出通路を介して前記カム室の冷媒を吸入圧領域に放出して前記カム室内の調圧を行い、前記カム室内の調圧によって容量を制御する可変容量型圧縮機とし、前記放出通路を前記冷媒通路とした請求項1に記載の圧縮機における潤滑構造。
- 前記圧縮機は、回転軸の周囲に配列された複数のシリンダボア内にピストンを収容し、前記ピストンによって前記シリンダボア内に区画される圧縮室に吸入圧領域から冷媒を導入するための導入通路を有するロータリバルブを備え、前記ロータリバルブ内には供給通路を前記吸入圧領域に連通するように形成し、前記ロータリバルブの導入通路を前記供給通路に連通させた可変容量型圧縮機であり、前記供給通路に前記放出通路を連通し、前記拡張通路部と前記供給通路との間に絞り通路を介在した請求項2に記載の圧縮機における潤滑構造。
- 前記ロータリバルブに前記供給通路を設け、前記ロータリバルブと前記回転軸とを結合すると共に、前記絞り通路を前記ロータリバルブに設け、前記ロータリバルブ及び回転軸に前記放出通路を設けた請求項3に記載の圧縮機における潤滑構造。
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