JP3855749B2 - ディスク装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スピンドルモータの駆動によって回転する光ディスクのデータを記録及び/又は再生する光学ピックアップを備えるディスク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ディスク装置の振動、衝撃対策を考慮して信頼性を高くした従来のディスク装置としては、実開平5−73752号公報に示される技術がある。
この従来のディスク装置は、回転駆動する光ディスク、このディスクにアクセスするヘッドを搭載したヘッドキャリッジ、ヘッドキャリッジの位置を移動させるボイスコイルモータ及び、ボイスコイルモータに対して所定の制御信号を与えることでヘッドキャリッジの位置を制御する位置制御装置を備えたディスク装置本体に、振動検知センサーが設けられた構成となっている。
【0003】
この従来のディスク装置では、この振動検知センサーの検知信号を位置制御装置に与え、検知信号に応じてヘッドキャリッジを補正制御している。具体的には、この位置制御装置は、振動・衝撃による影響を打ち消すような補償量を計算して、補償された制御信号によってボイスコイルモータを制御することによってディスクとヘッドキャリッジとの相対的な位置ずれを防止している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、実開平5−73752号公報で開示されている従来のディスク装置では、ボイスコイルモータの詳細な制御が一般的には困難であることから、精度良くボイスコイルを制御して衝撃や振動を補償することは出来なかった。
【0005】
そこで本発明は上記課題を解決し、トラバースモジュールの振動を抑制することができるディスク装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するために提案される本発明は、スピンドルモータの駆動によって回転するディスクのデータを記録及び/又は再生する光学ピックアップを備えるディスク装置であって、前記スピンドルモータ、前記光学ピックアップ、前記光学ピックアップを支持しつつ移動させるガイド軸及びこれらを支持するシャーシを有するトラバースモジュールと、前記トラバースモジュールをフローティング支持するベースシャーシと、前記トラバースモジュールに設けられ、前記ディスクのラジアル方向及びタンジェンシャル方向の少なくとも一方向における振動を検出する振動検出手段と、前記ベースシャーシ及び前記トラバースモジュールを跨ぐように設けられ、検出した前記ラジアル方向及び前記タンジェンシャル方向の少なくとも一方向における前記振動に基づいて、前記トラバースモジュールの振動を打ち消す逆振動を生成して前記トラバースモジュールに与える逆振動生成手段とを備える。ここで、前記振動検出手段は、前記タンジェンシャル方向又は前記ラジアル方向のいずれか一方向における前記トラバースモジュールの振動を検出し、前記逆振動生成手段は、前記ラジアル方向における前記トラバースモジュールの振動を打ち消す第1の逆振動を発生する第1逆振動生成手段と、検出された前記トラバースモジュールの振動からほぼ90゜位相をシフトさせた逆振動であって前記タンジェンシャル方向における前記トラバースモジュールの振動を打ち消す第2の逆振動を発生する第2逆振動生成手段とを有する。
本発明が適用されたディスク装置は、光ディスクのデータの記録及び/又は再生中に、トラバースモジュールに振動が生じており、このトラバースモジュールの振動は、振動検出手段によって、ラジアル方向及びタンジェンシャル方向の少なくとも一方向において検出される。逆振動生成手段は、検出されたそのラジアル方向及びタンジェンシャル方向の少なくとも一方向におけるトラバースモジュールの振動に基づいて、そのトラバースモジュールの振動を打ち消す逆振動を生成してトラバースモジュールに与える。このようにすると、トラバースモジュールに生じている振動は、逆振動生成手段によって生成された逆振動によって相殺され打ち消され減少する。このため、ディスク装置は、振動の少ないトラバースモジュールを備えているので、正確且つ安定して光ディスクのデータの記録及び/又は再生を行うことができる。
【0009】
さらに、本発明に係るディスク装置を構成する逆振動生成手段は、前記トラバースモジュール又は前記ベースシャーシに固定された磁力を有するマグネットと、前記ベースシャーシ又は前記トラバースモジュールに固定されており、通電によって前記マグネットに対して前記ラジアル方向及び前記タンジェンシャル方向の少なくとも一方に移動するコイルとを備えるので、トラバースモジュールに発生している振動の逆振動をコイル及びマグネットによって発生させ、トラバースモジュールの振動を逆振動で相殺し、抑制することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0011】
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態としてのディスク装置14の構成例を示す斜視図である。図2は、図1のディスク装置14をD方向から見た場合の構成例を示す上面図であり、図3は、図1のディスク装置14をU方向から見た場合の構成例を示す底面図である。
【0012】
図1のディスク装置14は、例えば本体18に着脱可能な光ディスク29のデータを記録及び/又は再生する装置である。光ディスク29は、例えば中心に中心穴が形成されており、その中心穴がターンテーブル16に嵌合されることで着脱可能に装着されるようになっている。光ディスク29は、ターンテーブル16に装着された状態でR方向に回転できるようになっている。
【0013】
このディスク装置14は、ベースシャーシ1に対して、光ディスク29のデータを記録及び/又は再生する後述する光学ピックアップを備えるトラバースモジュール2が移動できるようになっている。このトラバースモジュール2には、ターンテーブル16を介して光ディスク29を回転させるための後述するスピンドルモータが設けられている。
【0014】
トラバースモジュール2は、図3に示すようにスピンドルモータ3、光ピックアップ4、スレッドモータ6及び光ピックアップ4を支持するガイド軸11、リードスクリュー8及びこれらを保持するシャーシ12並びに、ギア列7を有する。ギア列7は、スレッドモータ6の動力をリードスクリュー8に伝達するギヤ列である。トラバースモジュール2とベースシャーシ1とは、例えば3つのゴム製のインシュレータ5によってフローティング支持結合され、例えば3つのポスト1bにてトラバースモジュール2は所定の位置に保持される。
【0015】
トラバースモジュール2とベースシャーシ1との間には、隙間1aが存在しており、トラバースモジュール2が振動、変位してもベースシャーシ1に触らない程度の間隔が設定されている。
【0016】
光学ピックアップ4は、光ディスク29のデータを光学的に記録及び/又は再生する機能を有している。この光学ピックアップ4は、スレッドモータ6の駆動によってギア列7が駆動することでリードスクリュー8が回転し、ガイド軸11に沿って移動可能な構成となっている。このガイド軸11は、例えばラジアル方向Yと平行となっている。
【0017】
本実施形態において特徴的なことは、この隙間1aを跨ぐようにアクチュエータ10a,10bが設けられていることである。これらアクチュエータ10a,10bは、それぞれ例えばスピンドルモータ3の回転軸を通るタンジェンシャル方向X(X軸方向)にほぼ沿った線上及び、ラジアル方向Y(Y軸方向)にほぼ沿った線上に配置されている。つまり、これらアクチュエータ10a,10bは、互いにスピンドルモータ3の回転軸を中心としてほぼ90度の角度をなしている。従って、これらX軸方向及びY軸方向は、それぞれ一方向及びこの一方向に垂直な垂直方向を示している。
【0018】
また、本実施形態において特徴的なことは、ほぼこれらタンジェンシャル方向X及びラジアル方向Yに沿って、それぞれX軸加速度センサ9a及びY軸加速度センサ9bが設けられていることである。これらX軸加速度センサ9a及びY軸加速度センサ9bは、それぞれトラバースモジュール2の振動の中心を中心としてほぼ垂直となるように配置されているのが望ましい。このトラバースモジュール2の中心は、例えば光ディスク29の回転中心である。
【0019】
図4は、図1のディスク装置14の電気的な構成例を示すブロック図である。ディスク装置14は、X軸加速度センサ9a及びY軸加速度センサ9b並びにアクチュエータ10a,10bの他、制御部33を備えている。
制御部33は、加速度アンプ21、反転器23、位相補償器25及び電力増幅器27が、X軸加速度センサ9a及びY軸加速度センサ9b毎に設けられている。これら加速度アンプ21等は、X軸加速度センサ9a側及びY軸加速度センサ9b側でほぼ同様の構成であるので、以下X軸加速度センサ9a側のみについて説明する。
【0020】
例えば振動を検出したX軸加速度センサ9aからの振動信号は、加速度アンプ21によって増幅され、反転器23に出力される。この反転器23は、振動信号を反転させて出力する。具体的には、この振動信号は、例えば180゜位相がシフトされた逆位相信号とされ、位相補償器25に出力される。この位相補償器25は、逆位相信号はアクチュエータ10aの位相を補正し、電力増幅器27に出力する。この電力増幅器27は、アクチュエータ10aが駆動できる様に電力増幅を行う。この電力増幅器27は、例えばリニア駆動の場合には発熱を伴うためPWM(Pulse Width Modulation)による駆動が望ましい。
【0021】
図5は、図4の加速度アンプ21及びX軸加速度センサ9a等の具体的な電気的な構成例を示す回路図である。尚、加速度アンプ21は、X軸加速度センサ9a側及びY軸加速度センサ9b側が同様の構成であるので、X軸加速度センサ9aについてのみ説明し、Y軸加速度センサ9bについては説明を省略する。
【0022】
加速度アンプ21は、ローパスフィルタの機能を有している。また、この加速度アンプ21は、加速度出力端子21a及び電源端子T9が設けられており、一部が接地されている。また、この加速度アンプ21は、端子T1〜T8を有するICデバイスIC1、抵抗R1〜R10、コンデンサC1〜C4を有する。ICデバイスIC1は、例えば2つのオペアンプOP1,OP2を有する。このオペアンプOP1は、端子T2,T3を入力とし、端子T1を出力としている。また、オペアンプOP2は、端子T7,T8を入力とし、端子T6を出力としている。端子T5は、上記電源端子T9に接続されている。端子T4は、接地されている。
【0023】
端子T3には、抵抗R7を介して加速度センサ9aが接続されている。この加速度センサ9aは、圧電振動素子X1を有している。加速度センサ9aは、抵抗R9,R10と平行となるように接続されている。また、加速度センサ9aには、接地されているコンデンサC5及び抵抗R1並びに抵抗R2及び端子T8に接続されている。このX軸加速度センサ9a及びY軸加速度センサ9bは、それぞれ図6に示すような周波数特性を有している。尚、この周波数応答では、両軸とも対数表示としており、横軸は周波数[Hz]を縦軸は感度[mV/G]を示している。
【0024】
図7は、図3のアクチュエータ10a,10bの具体的な構成例を示す図である。アクチュエータ10bは、アクチュエータ10aとほぼ同様の構成であるので、説明を省略する。
アクチュエータ10aは、電気・磁気エネルギーを機械エネルギーに変換することでピストン運動のような直動を行うリニアアクチュエータである。このアクチュエータ10aは、例えば磁石41のつくる磁界43の中にコイル45を置き、コイル45に電流を流したとき発生する力で往復運動を起こす構成となっている。
【0025】
磁石41は上記トラバースモジュール2に、アウターヨーク47はベースシャーシ1に機械的に結合されている。尚、磁石41がベースシャーシ1に、アウターヨーク47が上記トラバースモジュール2に機械的に結合されていても良いことはいうまでもない。
【0026】
従って、このアクチュエータ10aは、コイル45に通電されると、フレミング左手の法則により、アウターヨーク47に設けられたコイル45が磁石41に対して相対的にX軸方向に、通電電流に比例した推力が働く構成となる。ディスク装置14は、このような推力を利用してトラバースモジュール2をベースシャーシ1に対して相対的に移動させることができる。
【0027】
ディスク装置14は以上のような構成であり、次に図1〜図7を参照しつつその動作例について説明する。
例えば図1に示すようにスピンドルモータ3の回転軸に設けられたターンテーブル16に光ディスク29が、セットされ回転される。
光ディスク29が回転すると、以下に示す式で表される遠心力Frがモータの回転中心に発生する。
Fr=mrω2
ここで、mrを光ディスク29のアンバランス量(Kg・m)とし、ωを回転数(rad/s)とする。この遠心力Frが、ディスク装置14の振動の原因となる。
【0028】
遠心力Frは加速度として観測され、スピンドルモータ3の回転軸を基準とした場合のX軸方向における加速度をFr(X)とすると、
Fr(X)=A・sinω(t)
で表される。また、Y軸方向における加速度をFr(Y)とすると、
Fr(Y)=B・cosω(t)
と表される。A、Bは固有値である。この遠心力Fr(X)及び遠心力Fr(Y)は、それぞれX軸加速度センサ9a及びY軸加速度センサ9bにて検出される。
【0029】
これら加速度センサー9a,9bは、例えば安価な圧電セラミックス材料で構成されている。この加速度センサ9a,9bは、それぞれ例えば圧電セラミックスなどの誘電体結晶片に、圧力、張力等を加えた時、その歪みに比例して、結晶片に起電力が発生する。尚、一般的な圧電セラミックス製の加速度センサーの振動に対する感度は数mV/G(G=9.8m/s2である。また、この両加速度センサ9a,9bは、それぞれ例えば図6に示す共振点を持つ周波数特性を示す。
【0030】
ディスク装置14は、本実施形態において使用する低域周波数域で感度が下がるため、これらを補正する必要がある。このため、ディスク装置14は、これらを補正するローパスフィルター機能を持った図5に示す加速度アンプ21を使用する。
【0031】
また、これら加速度センサー9aと9bは、それぞれX軸方向、Y軸方向の振動をSN比良く検出するため、X軸方向、Y軸方向に精度良く取り付けられるのが好ましい。図3では、加速度センサー9a,9bは、例えばスピンドルモータ3に具備させているが、それぞれスピンドルモータ3の回転軸中心から延びるX軸方向及びY軸方向における振動や衝撃を検出できれば、どのような位置であっても良い。以上のような設定により、ディスク装置14は、遠心力Fr(X)及び遠心力Fr(Y)をそれぞれ正確に検出することが出来る。
【0032】
両アクチュエータ10a,10bは、それぞれ往復運動をするアクチュエータであり、例えばほぼX軸、Y軸に沿って取りつけられている。すなわち、ディスク装置14は、電流をアクチュエータ10a,10bに印加すればトラバースモジュール2を変位、加振することができる。一般的なトラバースモジュール2の加速度は最大おおむね19.6〜29.4m/s2である。
【0033】
ディスク装置14は、このような加速度の振動や衝撃を受けると、光ピックアップ4が、光ディスク29のデータを記録及び/又は再生する事が困難になってくる。この時の必要推力は、トラバースモジュール2の質量が例えば80gとすれば、所定の電流値、例えば0.2[A]で240gf程度必要となる。これは、例えばBを磁束密度、lを磁束が作用するコイルの長さ、nをコイル巻数、Iを印加電流とした場合に推力F=B・l・n・Iから、電流I=240/(B・l・n)=0.2[A](B・l・n=1200[g・f/A]とした場合)と求めることができる。また、振動によるトラバースモジュール2の変位量は、約±53μmである。以上がアクチュエータ10a,10bの必要特性となる。
【0034】
このディスク装置14において特徴的なことは、X軸加速度センサ9aとY軸加速度センサ9bでセンシングされた振動値の位相と180度ずれた加振をアクチュエータ10a,10bで行うことである。具体的には、アクチュエータ10a,10bは、それぞれX軸加速度センサ9aによって検出された遠心力Fr(X)及び、Y軸加速度センサ9bによって検出された遠心力Fr(Y)に対して反転器23によって生成した、−Fr(X)(第1の逆振動)と−Fr(Y)(第2の逆振動)をアクチュエータ10a,10bで発生させれば良い。このようにすると、ディスク装置14は、X軸方向におけるトラバースモジュール2の振動を−Fr(X)で相殺し、Y軸方向におけるトラバースモジュール2の振動をーFr(Y)で相殺することで、トラバースモジュール2の振動をキャンセルすることが出来る。
【0035】
本発明の第1実施形態によれば、トラバースモジュール2とベースシャーシ1との隙間1aを跨ぐようにアクチュエータ10a,10bを装備し、振動や衝撃を受けるトラバースモジュール2の加速度と位相が180度ずれた信号をアクチュエータ10a,10bに印加して加振することで逆振動を与えている。このようにすると、ディスク装置14は、与えられた振動を相殺し、全使用範囲周波数の振動を効率的に抑制できる。
【0036】
よって光ピックアップ4は、有害な振動を受けることなく、信号を読み出したり書き込みが出来るため、広い回転数範囲を使用するCD−R(CompactDisc−Recordable)、CD−RW(Compact Disc−ReWriterble)、書き換え式DVD(Digital Versatile Disc:商標名)ドライブ等の記録再生ドライブに適用することができる。
【0037】
また、インシュレータ5は、例えばゴムを材質としており、硬度が温度によって変動する温度特性が存在しておりトラバースモジュール2の振動が温度の影響を受けていたが、これも無くなる。従来のディスク装置においては、大きなアンバランスディスクの場合には高速読み出し及び/又は書き込みをあきらめ、スピンドルモータ3の回転数を下げ、振動の低くなる回転数で動作するモードがあったものの、このディスク装置14においては、スピンドルモータ3の回転数を下げる必要がなく、常に最高回転速度での読み出し及び/又は書き込みが可能である。また、ディスク装置14では、スピンドルモータ3の駆動等の内部において発生する振動を検出し、直接キャンセルしているため衝撃にも強くなる。
【0038】
<第2実施形態>
図8は、第2実施形態としてのディスク装置14aの構成例を示す底面図であり、図9は、図8のディスク装置14aの電気的な構成例を示すブロック図である。
第2実施形態としてのディスク装置14aは、図1〜図7において第1実施形態としてのディスク装置とほぼ同様の構成であるので、同一の構成は図1〜図7と共通の符号を用いてその説明を省略し、異なる点を中心として説明する。
【0039】
第2実施形態としてのディスク装置14aでは、第1実施形態において使用されていたX軸加速度センサ9a又はY軸加速度センサ9bのいずれか一方を省略し、代わりに位相調整器41を設けた構成となっている。以下の説明では、例えばY軸加速度センサ9bが省略され、ディスク装置14aには、X軸加速度センサ9aのみが設けられているものとする。
【0040】
このX軸加速度センサ9aは、周期的な変動を与えつつ回転する光ディスク29の振動をX軸方向のみにおいて検出している。このようにX軸加速度センサ9aが検出する振動による加速度Fr(X)を検出する方向がX軸方向のみでよいのは、以下のような理由によるものである。つまり、光ディスク29が回転していることから位相がほぼ90゜ずれることを利用し、X軸加速度センサ9aで検出したX軸方向における振動等の加速度Fr(X)に基づいて位相を位相調整器41によってほぼ90゜シフトさせ、Y軸方向における振動等の加速度Fr(Y)を求めるようにすればよいからである。尚、これは、トラバースモジュール2の振動がディスク29の回転による周期的な振動であることが前提である。
【0041】
つまり、加速度Fr(X)の固有値Aと加速度Fr(Y)の固有値Bがほぼ等しければ位相がほぼ90゜ずれただけの信号であるため、加速度センサ9a,9bのどちらか一方は省略することが出来る。ほぼ90゜ずれた信号を他方のアクチュエータ10bに入力すれば、ディスク29のアンバランスによる振動を相殺することが可能である。
【0042】
本発明の第2実施形態によれば、第1実施形態とほぼ同様の効果を発揮することができるとともに、これに加えて、X軸加速度センサ9a又はY軸加速度センサ9bの一方を省略することができるので構成を簡素化できるばかりでなく部品点数を減少させることができる。
【0043】
ところで本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態は、光ディスク29のドライブ装置のみならず、その他の振動を生ずる電子機器に適用することができる。
上記実施形態の各構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせることができる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、トラバースモジュールの振動を抑制することができるディスク装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態としてのディスク装置の構成例を示す斜視図。
【図2】図1のディスク装置をD方向から見た場合の構成例を示す上面図。
【図3】図1のディスク装置をU方向から見た場合の構成例を示す底面図。
【図4】図1のディスク装置の電気的な構成例を示すブロック図。
【図5】図4の加速度アンプ及びX軸加速度センサ等の具体的な電気的な構成例を示す回路図。
【図6】図3のX軸加速度センサ及びY軸加速度センサそれぞれの感度の周波数特性を示す図。
【図7】図3のアクチュエータの具体的な構成例を示す図。
【図8】第2実施形態としてのディスク装置の構成例を示す底面図。
【図9】図8のディスク装置の電気的な構成例を示すブロック図。
【符号の説明】
1・・・ベースシャーシ、2・・・トラバースモジュール、4・・・光学ピックアップ、6・・・スレッドモータ、7・・・ギア列、8・・・リードスクリュー、9a・・・X軸加速度センサ(振動検出手段、第1振動生成手段)、9b・・・Y軸加速度センサ(振動検出手段、第2振動生成手段)、10a,10b,20,30,40・・・アクチュエータ(逆振動生成手段)、11・・・ガイド軸、14,14a・・・ディスク装置、29・・・光ディスク(ディスク)、33・・・制御部
Claims (2)
- スピンドルモータの駆動によって回転するディスクのデータを記録及び/又は再生する光学ピックアップを備えるディスク装置であって、
前記スピンドルモータ、前記光学ピックアップ、前記光学ピックアップを支持しつつ移動させるガイド軸及びこれらを支持するシャーシを有するトラバースモジュールと、
前記トラバースモジュールをフローティング支持するベースシャーシと、
前記トラバースモジュールに設けられ、前記ディスクのラジアル方向及びタンジェンシャル方向の少なくとも一方向における振動を検出する振動検出手段と、
前記ベースシャーシ及び前記トラバースモジュールを跨ぐように設けられ、検出した前記ラジアル方向及び前記タンジェンシャル方向の少なくとも一方向における前記振動に基づいて、前記トラバースモジュールの振動を打ち消す逆振動を生成して前記トラバースモジュールに与える逆振動生成手段とを有し、
前記振動検出手段は、前記タンジェンシャル方向又は前記ラジアル方向のいずれか一方向における前記トラバースモジュールの振動を検出し、
前記逆振動生成手段は、前記ラジアル方向における前記トラバースモジュールの振動を打ち消す第1の逆振動を発生する第1逆振動生成手段と、検出された前記トラバースモジュールの振動からほぼ90゜位相をシフトさせた逆振動であって前記タンジェンシャル方向における前記トラバースモジュールの振動を打ち消す第2の逆振動を発生する第2逆振動生成手段とを有することを特徴とするディスク装置。 - 前記逆振動生成手段は、前記トラバースモジュール又は前記ベースシャーシに固定された磁力を有するマグネットと、前記ベースシャーシ又は前記トラバースモジュールに固定され、通電によって前記マグネットに対して前記ラジアル方向及び前記タンジェンシャル方向の少なくとも一方に移動するコイルとを備えることを特徴とする請求項1に記載のディスク装置。
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