JP3855681B2 - ワイヤ放電加工用電極線の製造方法 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、ワイヤ放電加工用電極線の製造方法に係り、特に、所望の亜鉛濃度を有するCu(銅)−Zn(亜鉛)合金被覆層と、優れた伸線加工性を得るためのワイヤ放電加工用電極線の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
Cu−Zn合金を用いたワイヤ放電加工用電極線は、加工速度、加工精度などの放電特性に優れるほか、コスト的にも有利であるという特徴を有している。これまで、このタイプの電極線としては、32〜36重量%のZnを含む単一合金線(Cu−35重量%Zn合金、すなわち65/35黄銅線)が使用されてきた。しかし、近年、高速加工性が重視されるようになってきた。このため、特開平5−339664号公報に示されるように、Cu−2.0重量%Sn合金、Cu−0.3重量%Sn合金などの銅合金による心材の表面に、従来よりも亜鉛濃度の高いCu−Zn合金を被覆した被覆型の放電加工用電極線が提案されている。また、心材の上に亜鉛濃度の高いCu−Zn合金層を得る方法として、心材の上に亜鉛層を被覆し、その後、長時間の拡散熱処理を行う方法が種々提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のワイヤ放電加工用電極線の製造方法によると、特開平5−339664号公報の場合、Cu−Zn合金の被覆層におけるZn濃度が38〜49重量%という高濃度なため、単一層を形成するためには、製造コストが非常に高くなる熱間押し出しに依存せざるを得ず、しかも、被覆層の亜鉛濃度が38〜49重量%という高濃度であるために脆弱であり、伸線加工性が著しく悪く、生産性が劣るという問題がある。
【0004】
また、上記したように、心材上にZn濃度の高いCu−Zn合金層を得る方法は、非常に長い熱処理時間による拡散処理であるため、生産性が悪くなる。この場合、生産性を向上させる手段として、次の方法が考えられる。
(1)生産性向上のために熱処理温度を高くする。
(2)大量の被覆材をボビンに巻きつけて一括して熱処理をする。
しかし、(1)の方法では、高温中では亜鉛が蒸発してしまい、所望の亜鉛濃度を得ることができない。また、(2)の方法では、一括して熱処理する場合、被覆材同士が隣接して接触しているため、熱処理によって表面の亜鉛が拡散して接着してしまい、その後の加工が困難になる。以上のように、従来技術では、所望の亜鉛濃度を得ながら、ワイヤ放電加工用電極線の生産性及び伸線加工性を向上させることは困難であった。
【0005】
したがって、本発明の目的は、製造コストを上げることなく所望の亜鉛濃度を有するCu−Zn合金被覆層を得ることができ、さらに伸線加工性及び生産性に優れるワイヤ放電加工用電極線の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の目的を達成するため、銅または銅合金からなる心材の表面にZnテープを縦添えすることにより亜鉛層を設け、前記亜鉛層の表面にCu−Znテープを縦添えすることによりCu−Zn層を設けて複合線材を形成し、前記複合線材に縮径加工を施した後、熱処理を行って前記亜鉛層中の亜鉛を前記Cu−Zn層中に拡散させることによりCu−Zn合金層を形成することを特徴とするワイヤ放電加工用電極線の製造方法を提供する。
【0007】
この方法によれば、Cu−Zn合金層を形成する前に縮径加工を行えば、亜鉛濃度の低いCu−Zn層の部分を縮径対象にできるため、伸線加工性が損なわれない。そして、Cu−Zn合金層の形成後においては、亜鉛層中の亜鉛がCu−Zn合金層に拡散することにより、Cu−Zn合金層は亜鉛の蒸発を伴わない所望の亜鉛濃度になっているため、優れた放電加工性能が得られる。更に、熱処理時の最外層はCu−Zn層であって亜鉛層ではないため、線材同士の接着を考える必要がなく、複数の線材を一括に熱処理することで生産性の向上が可能になるほか、亜鉛層及びCu−Zn層にテープを用いることができるために生産性が向上する。以上により、所望の亜鉛濃度と優れた放電加工性能を有し、生産性及び伸線加工性を向上可能なワイヤ放電加工用電極線を安価に製造することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は、(i)銅または銅合金からなる心材の表面に亜鉛層を被覆し、(ii)更に、この亜鉛層の表面にCu−Zn層を被覆して被覆線材(複合線材)を得、(iii) 縮径加工(伸線加工)を行わずに或いは縮径加工を行ってから、前記被覆線材に熱処理を施して亜鉛層中の亜鉛をCu−Zn層中に拡散させることにより、Cu−Zn合金層を形成したワイヤ放電加工用電極線を得るものである。上記の方法により、Cu−Zn合金層の亜鉛濃度を高めることができる。この様に、亜鉛層中のZnをCu−Zn層中に拡散させることにより、Cu−Zn合金層中のZn濃度が高められ、放電加工性が向上する。また、伸線加工後にCu−Zn合金層のZn濃度を高めているため、伸線加工性や生産性に影響を与えることがない。
【0009】
さらに、本発明者らは、Cu−Zn合金層を形成する際に、その表面に亜鉛濃度が38重量%以下の外層を有するように形成することにより、Cu−Zn合金層の内層の亜鉛濃度が高くとも、伸線加工性を確保できることを見い出した。これにより、Cu−Zn合金層を形成した後であっても、伸線加工を行うことが可能になる。また、本発明者らは、Cu−Zn合金層の形成した後、その表面に亜鉛層を被覆することにより、最外層となる亜鉛層により更に放電加工性を向上できることを見い出した。
【0010】
さらに、本発明者らは、心材の組成について種々の検討を行った。その結果、Cu−0.02〜0.2重量%Zr(ジルコニウム)合金、Cu−0.15〜0.25重量%Sn(錫)−0.15〜0.25重量%In(インジウム)合金、Cu−0.15〜0.70重量%Sn、Cu−5〜30重量%Zn合金、またはCu−5〜30重量%Zn合金に対し、Zr、Cr(クロム)、Si(珪素)、Mg(マグネシウム)、Al(アルミニウム)、Fe(鉄)、P(リン)、Ni(ニッケル)、Ag(銀)、Snの少なくとも1つ以上を添加した合金からなる心材が、放電加工性能を向上させるための導電性と耐熱性を付与できることを見い出した。その一例を後記する〔表1〕に示している。さらにまた、心材の材質として、Cu−0.05〜5重量%Ag合金も有効である。
【0011】
次に、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1及び図2は、本発明の製造方法の第1の実施の形態における主要なステップを示す。図1には複合線材を製造した状態が示され、図2には、図1の複合線材に熱処理を施して亜鉛層中のZnをCu−Zn層中に拡散させて、Cu−Zn合金層を形成し、線材20を得た状態が示されている。銅および銅合金からなる心材1の表面に亜鉛層2を被覆し、さらに亜鉛層2の表面にCu−Zn層3を被覆することにより、図1の複合線材(被覆線材)4が得られる。ここで、亜鉛層2は、心材1の表面にZnテープを縦添え(心材1の長さ方向に添えて)被覆することにより形成される。さらに、亜鉛層2の表面にCu−Znテープ3を縦添えした後、その突合せ部を溶接して複合線材4を形成し、この複合線材4を熱処理して亜鉛層2中の亜鉛をCu−Zn層3中に拡散させれば、図2に示すように、最外層にCu−Zn合金層5が形成された線材20が得られる。この時のCu−Zn合金層5の亜鉛濃度は、38〜50重量%になるようにする。ここで、熱処理後のCu−Zn合金層5の亜鉛濃度を38〜50重量%としたのは、亜鉛濃度が38重量%以下だと放電加工性能の向上が望めず、50重量%以上だと伸線加工性が著しく低下することが判明したためである。
【0012】
上記の様に、亜鉛層2を形成した後、亜鉛層2の表面にCu−Znテープ3を縦添えし、その突合せ部を溶接して複合線材4を形成することにより、Znテープを縦添え被覆する工程と、Cu−Znテープ3の突合せ部を溶接して複合線材4を形成する工程とを連続的に行えるようになるので、製造コストの低減が顕著になる。本発明の第1の実施の形態によれば、複合線材4の最外層にCu−Zn層3が形成されているため、線材をボビンなどに巻きつけて線材同士が接触している状態で一括して熱処理を行っても、線材同士の接着を防止できる。この熱処理方法は、生産性の劣る走行熱処理法と比較して、低コスト化が可能になるという利点がある。さらに、複合線材4の最外層にはCu−Zn層3が形成されているため、亜鉛の蒸発を防止でき、所望の亜鉛濃度を確実に得ることが可能になり、効率的に且つ安定した品質の線材を得ることができる。
【0013】
〔第2の実施の形態〕
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。図3は、本発明の製造方法の第2の実施の形態を示す。図3は、図1に示された複合線材4に熱処理を施した後の状態を示した線材30の横断面図であり、Cu−Zn合金層5に、亜鉛濃度が38重量%以下の外層5b層が形成されるように熱処理を施したものである。
【0014】
まず、図1に示すように、第1の実施の形態と同様にして、心材1の表面に亜鉛層2及びCu−Zn層3を被覆形成する。その後、図3に示すCu−Zn合金層5を熱処理によって得る際、熱処理後のCu−Zn合金層5の表面に位置する外層5bの亜鉛濃度は、38重量%以下となるように、内層5aの亜鉛濃度は38〜50重量%になるようにする。これによって、線材30を得る。ここで、熱処理後のCu−Zn合金層5の内層5aの亜鉛濃度を38〜50重量%としたのは、亜鉛濃度が38重量%以下だと放電加工性能の向上が望めず、50重量%以上だと伸線加工性が著しく低下することが判明したためである。外層5bの亜鉛濃度を38重量%以下としたのは、亜鉛濃度の高い内層5aは脆弱であるが、外層5bの亜鉛濃度が低ければ、伸線加工性が低下しないことを見い出したことによる。これにより、Cu−Zn合金層の平均した亜鉛濃度が高くなっていても、十分な伸線加工性が得られ、Cu−Zn合金層の形成後の伸線が可能になる。なお、外層5bの亜鉛濃度を低くするには、熱処理時間および熱処理温度を所定の条件に設定すればよい。
【0015】
〔第3の実施の形態〕
図4は、本発明の製造方法の第3の実施の形態を示す。図4は、図2に示した線材20又は図3に示した線材30の最外層となっているCu−Zn合金層5の表面に、亜鉛層7を被覆して得られた線材40の横断面を示している。Cu−Zn合金層5に亜鉛層7を被覆することにより、図2の線材20又は図3の線材30に比べ、放電加工性能を著しく向上させることができる。亜鉛層7を被覆する方法としては、電気めっき法、溶融めっき法など、従来より常用的に用いられている方法を適用することができる。
〔第4の実施の形態〕
図3に、本発明の製造方法の第4の実施の形態を示す。図3は、本発明の第2の実施の形態の説明で用いたものであるが、これを流用する。本発明の第4の実施の形態における図3は、図1に示した複合線材4を特定の1度の熱処理により、2層のCu−Zn合金層5が形成された状態を示している。2層に形成された外層5bの亜鉛濃度は、内層5aの亜鉛濃度よりも低く形成され、これにより伸線加工性が著しく向上する。
【0016】
【実施例】
次に、本発明のワイヤ放電加工用電極線の製造方法による実施例について説明する。また、実施例の効果を明確にするために、比較例(実施例と同様にCu−Zn合金層さらには最外層を被覆層として有するが、特性が劣るもの)及び従来例(被覆層を有しないもの)についても説明する。なお、以下に示す化学組成の単位は、全て重量%である。
(実施例1)
心材として、直径が4.0mmのCu−0.19Sn−0.2In合金線を用いた。この心材に、厚さ0.2mm、幅13mmのZnテープを縦添え被覆して線材を製作した。この線材上に厚さ0.50mmの黄銅(Cu−35Zn)テープを縦添えし、その突合せ部を溶接して直径が5.4mmの複合線材を形成した。この複合線材に600℃で4時間の熱処理を施し、Cu−46Znの合金層を形成した。こうして得られた線材を複数の伸線ダイスに通して縮径加工し、線径が0.25mmの電極線を作製した。
【0017】
(実施例2)
心材として直径が4.0mmのCu−0.19Sn−0.2In合金線を用いた。この心材に、厚さ0.2mm、幅13mmのZnテープを縦添え被覆して線材を得た。この線材上に厚さ0.50mmの黄銅(Cu−35Zn)テープを縦添えし、その突合せ部を溶接し、直径5.4mmの複合線材を形成した。この複合線材に600℃で2時間の熱処理を施し、Cu−35Znの合金層を外層に形成し、内層にはCu−46Znの合金層を形成した。さらに、この複合線材を複数の伸線ダイスに通して縮径加工し、線径が0.25mmの電極線を作製した。
【0018】
(実施例3)
心材としてCu−0.16Zrを用い、他は実施例1と同じにし、線径0.25mmの電極線を作製した。
(実施例4)
心材としてCu−0.16Zrを用い、他は実施例2と同じにし、線径0.25mmの電極線を作製した。
(実施例5)
心材としてCu−10Znを用い、他は実施例1と同じにし、線径0.25mmの電極線を作製した。
(実施例6)
心材としてCu−10Znを用い、他は実施例2と同じにし、線径0.25mmの電極線を作製した。
(実施例7)
実施例1と同様に、直径が5.4mmの複合線材を形成した。この複合線材に550℃で2時間の熱処理を施し、外層の亜鉛濃度が内層の亜鉛濃度よりも低くなるように、2層のCu−Zn合金層を形成した。こうして得られた線材を複数の伸線ダイスに通して、縮径加工し線径が0.25mmの電極線を作製した。
【0019】
(比較例1)
心材として直径4.0mmのCu−0.19Sn−0.2In合金線を用い、この線材上に厚さ0.80mmの黄銅テープ(Cu−35Zn)を縦添えし、突合せ部を溶接し、直径5.6mmの複合線材を形成した。この複合線材に亜鉛を被覆した後、850℃の加熱炉に通して熱処理を施し、Cu−43Znの合金層を形成した。最後に、この複合線材を複数の伸線ダイスに通して縮径加工し、線径が0.25mmの電極線を作製した。
(比較例2)
心材として直径4.0mmのCu−0.19Sn−0.2In合金線を用い、この線材上に厚さ0.80mmの黄銅テープ(Cu−35Zn)を縦添えし、突合せ部を溶接して、直径5.6mmの複合線材を形成した。この複合線材に亜鉛を被覆し、850℃の加熱炉に通して熱処理を施し、Cu−43Znの合金層を形成した。さらに、最外層に0.1mmの亜鉛を被覆し、この複合線材を複数の伸線ダイスに通して縮径加工し、線径0.25mmの電極線を作製した。
【0020】
(従来例1,2)
Cu−35Znの合金により構成された直径0.25mmの単一構成による電極線(従来例1)と、Cu−40Znの合金により構成された直径0.25mmの単一構成による電極線(従来例2)を作製した。〔表1〕は、実施例1〜7の構造、伸線加工性、放電加工速度、生産性を示し、〔表2〕は、比較例1,2および従来例1,2の構造、伸線加工性、放電加工速度、生産性を示している。なお、放電加工速度は、従来例1を1.0としたときの指数、また、生産性は比較例1を1.0としたときの指数で示している。表中の○印は伸線加工性が容易であることを示し、△印はやや難しいことを示している。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
〔表1〕及び〔表2〕によれば、実施例1および2の放電加工用電極線は、従来例に比べて約30〜40%の高い放電加工速度を示した。さらに、比較例に比べても約10〜20%の高い放電加工速度が得られ、且つ3〜6倍の高い生産性を示している。また、心材を変えた実施例3〜7においても、ほぼ同等の性能と生産性が得られることがわかる。このように、本発明に基づけば、高性能のワイヤ放電加工用電極線を低コストに提供することが可能になる。
【0024】
【発明の効果】
以上より明らかなように、本発明のワイヤ放電加工用電極線の製造方法によれば、銅または銅合金からなる心材の表面に亜鉛層を被覆し、この亜鉛層上にCu−Zn層を被覆した後、熱処理を施して亜鉛層中の亜鉛をCu−Zn層中に拡散させてCu−Zn合金層を形成するようにしたので、所望の亜鉛濃度と優れた放電加工性能を有し、生産性及び伸線加工性を向上させることのできるワイヤ放電加工用電極線を安価に製造することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の製造方法の第1の実施の形態の主要なステップにおける断面図である。
【図2】 図1の複合線材に熱処理を施して亜鉛層中の亜鉛をCu−Zn層中に拡散させて、Cu−Zn合金層を形成した状態を示す断面図である。
【図3】 本発明の製造方法の第2又は第4の実施の形態の最終工程における断面図である。
【図4】 本発明の製造方法の第3の実施の形態の最終工程における断面図である。
【符号の説明】
1 心材
2 亜鉛層
3 Cu−Zn層
4 複合線材
5 Cu−Zn合金層
7 亜鉛層
20,30,40 線材
Claims (8)
- 銅または銅合金からなる心材の表面にZnテープを縦添えすることにより亜鉛層を設け、前記亜鉛層の表面にCu−Znテープを縦添えすることによりCu−Zn層を設けて複合線材を形成し、前記複合線材に縮径加工を施した後、熱処理を行って前記亜鉛層中の亜鉛を前記Cu−Zn層中に拡散させることによりCu−Zn合金層を形成することを特徴とするワイヤ放電加工用電極線の製造方法。
- 銅または銅合金からなる心材の表面にZnテープを縦添えすることにより亜鉛層を設け、前記亜鉛層の表面にCu−Znテープを縦添えすることによりCu−Zn層を設けて複合線材を形成し、前記複合線材に熱処理を施して前記亜鉛層中の亜鉛を前記Cu−Zn層中に拡散させることによりCu−Zn合金層を形成した後、縮径加工を施したことを特徴とするワイヤ放電加工用電極線の製造方法。
- 前記心材は、Cu−0.02〜0.2重量%Zr合金、Cu−0.15〜0.25重量%Sn−0.15〜0.25重量%In合金、Cu−0.15〜0.70重量%Sn、Cu−5〜30重量%Zn合金、またはCu−5〜30重量%Zn合金に、Zr、Cr、Si、Mg、A1、Fe、P、Ni、Ag、Snの内の少なくとも1つが添加された合金であることを特徴とする請求項1又は2記載のワイヤ放電加工用電極線の製造方法。
- 前記心材は、Cu−0.05〜5重量%Ag合金であることを特徴とする請求項1又は2記載のワイヤ放電加工用電極線の製造方法。
- 前記Cu−Zn合金層は、亜鉛濃度が38〜50重量%であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のワイヤ放電加工用電極線の製造方法。
- 前記Cu−Zn合金層の形成は、その表面に亜鉛濃度が38重量%以下の外層を有するように形成することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のワイヤ放電加工用電極線の製造方法。
- 前記Cu−Zn合金層の形成は、一度の熱処理により内層と該内層より亜鉛濃度が低い外層を有するように形成することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のワイヤ放電加工用電極線の製造方法。
- 前記Cu−Zn合金層のさらにその外側に亜鉛層を被覆することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のワイヤ放電加工用電極線の製造方法。
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