JP3854687B2 - フランジ機構 - Google Patents
フランジ機構 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3854687B2 JP3854687B2 JP19561997A JP19561997A JP3854687B2 JP 3854687 B2 JP3854687 B2 JP 3854687B2 JP 19561997 A JP19561997 A JP 19561997A JP 19561997 A JP19561997 A JP 19561997A JP 3854687 B2 JP3854687 B2 JP 3854687B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- flange
- spindle
- nut
- blade
- mount
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Jigs For Machine Tools (AREA)
- Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
- Dicing (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ダイシング装置等の切削装置に配設される切削用の円形ブレードを支持するフランジ機構に関し、詳しくは、先端に向かって外径が小さくなるスピンドルのテーパー部に係合して円形ブレードを支持するマウントフランジ及び当該マウントフランジをスピンドルに固定する固定ナットを袋ナットによって固定することにより、スピンドルの回転時の遠心力に起因するマウントフランジの内径の拡張によってマウントフランジがスピンドルの奥側に移動するのを防止するようにしたフランジ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
切削装置に配設される切削手段においては、従来は、例えば図5及び図6に示すように、スピンドル40に切削用のブレードのホルダーとなるマウントフランジ41を係合させ、マウントフランジ41に円形ブレード42を装着し、ハブ43及びブレード支持ナット44によって円形ブレード42をマウントフランジ41に固定し、更に、スピンドル40の先端に設けた固定ナット螺合部45に固定ナット46を装着してマウントフランジ41をスピンドル40に固定したフランジ機構を有している。ここで、スピンドル40とマウントフランジ41とは、図示したようにテーパー部47において結合されて、スピンドル40からのマウントフランジ41の取り外しを容易としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、スピンドル40が高速回転(例えば、30000RPM)すると、回転時の遠心力によってスピンドル40のテーパー部47に係合するマウントフランジ41の内径が拡張し、これに伴いマウントフランジ41がスピンドル40の奥方向に移動して、固定ナット46が緩むだけでなく、スピンドル40との間で強い噛み付きが生じてマウントフランジ41をスピンドル40から取り外しにくくなる。
【0004】
また、マウントフランジ41が移動すれば、それに伴いマウントフランジ41に支持された円形ブレード42の位置も変化してしまうため、スピンドル40の軸方向の移動により円形ブレード42を所望の切削位置へ移動させるいわゆる割り出し送りを正確に行うことができなくなる。
【0005】
このように、スピンドルとマウントフランジとがテーパー結合した従来のフランジ機構においては、スピンドルの高速回転時にマウントフランジの内径が拡張することによってマウントフランジがスピンドルの奥方向に移動するのを防止することに課題を有している。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための具体的手段として本発明は、切削装置を構成するスピンドルの端部において円形ブレードを保持するフランジ機構において、スピンドルのテーパー部に係合するマウントフランジと、該マウントフランジをスピンドルに固定する固定ナットと、該固定ナットを包み込みマウントフランジに形成されたネジ部に螺合する袋ナットとを少なくとも含むことを要旨とするものである。
【0007】
このように構成されるフランジ機構によれば、マウントフランジとスピンドルとの係合状態が固定ナットにより固定されてマウントフランジのスピンドル先端方向への移動が抑止される一方、マウントフランジのネジ部に螺合する袋ナットによってマウントフランジのスピンドルの奥方向への移動も抑止されるため、スピンドルが高速回転してマウントフランジの内径が大きくなったとしても、マウントフランジがスピンドルのテーパー部に沿って奥方向に移動することがなくなる。
【0008】
また、本発明は、袋ナットの外径をマウントフランジのブレード支持ナット螺合部の外径と同じか若しくは該マウントフランジのブレード支持ナット螺合部の外径より小さく形成したことを付加的要件とするものである。
【0009】
このように、袋ナットの外径をマウントフランジのブレード支持ナット螺合部の外径と同じか若しくはこれより小さく形成したことにより、袋ナット、固定ナットを取り付けたまま、ブレード支持ナット及び円形ブレードの着脱を行うことが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。まず、本発明に係るフランジ機構が適用される切削装置の一例として、図1に示すダイシング装置10について説明する。
【0011】
このダイシング装置10においては、切削対象となる被加工物、例えば半導体ウェーハ11は、保持テープ12を介してフレーム13に保持されて、チャックテーブル14に吸引保持され、チャックテーブル14のX軸方向の移動によってアライメント手段15の直下に位置付けられて、パターンマッチング等の処理によって切削すべき領域が検出される。そして、更にチャックテーブル15がX軸方向に移動し、検出された領域が切削手段16によって切削される。
【0012】
切削手段16は、切削用の刃であるワッシャーブレード等の円形ブレードがフランジ機構により支持され、スピンドルに装着されて固定される構成となっている。
【0013】
図2に示すフランジ機構20においては、スピンドル21のテーパー部22にマウントフランジ23が係合される。そして、マウントフランジ23には、ワッシャーブレード24が装着され、更にこれを支持するハブ25が装着される。
【0014】
マウントフランジ23においてワッシャーブレード24が装着される側の外周は、先端側の外径を小さくした二段構造となっており、外径が大きい方の外周部には、ブレード支持ナット螺合部26が形成され、また、外径が小さい方の外周部には、ネジ部27が形成されている。
【0015】
そして、ブレード支持ナット螺合部26にはブレード支持ナット28が螺合され、また、スピンドル21の先端の固定ナット螺合部29には固定ナット30が螺合される。更に、固定ナット30を包み込むようにして袋ナット31がネジ部27に螺合される。
【0016】
このようにして図3に示すようなフランジ機構20が形成される。即ち、マウントフランジ23にはワッシャーブレード24が装着されて、ハブ25、ブレード支持ナット28により固定され、更に、スピンドル21の先端に設けられた固定ナット螺合部29に螺合した固定ナット30によって、マウントフランジ23がスピンドル21の先端方向(図3においてA方向)に移動するのを抑止している。
【0017】
また、袋ナット31が固定ナット30を包み込むようにしてネジ部27に螺合されることにより、マウントフランジ23がスピンドル21の奥方向(図3においてB方向)に移動するのを抑止している。
【0018】
このように、袋ナット31によってマウントフランジ23がスピンドル21の奥方向へ移動するのを抑止できるため、スピンドル21の高速回転によりマウントフランジ23の内径が大きくなっても、マウントフランジ23がスピンドル21の奥方向に移動することがなくなる。
【0019】
更に、袋ナット31は、固定ナット30を包み込むようにしてネジ部27に螺合されているため、スピンドル21の固定ナット螺合部29と螺合している固定ナット30が緩むこともない。
【0020】
また、図3のように、袋ナット30の外径をブレード支持ナット螺合部26の外径と同じか若しくはブレード支持ナット螺合部26の外径より小さく形成させれば、固定ナット30、袋ナット31を取り付けたまま、ブレード支持ナット28、ハブ25及びワッシャーブレード24の着脱を行うことができる。
【0021】
なお、ワッシャーブレード24の代わりに、図4に示すような刃とハブとが一体となったハブブレード32を用いた場合には、図2におけるハブ25は不要となる。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るフランジ機構では、マウントフランジとスピンドルとの係合状態が固定ナットにより固定されてマウントフランジのスピンドル先端方向への移動が抑止される一方、マウントフランジのネジ部に螺合する袋ナットによってマウントフランジのスピンドルの奥方向への移動も抑止されるため、スピンドルが高速回転してマウントフランジの内径が大きくなったとしても、マウントフランジがスピンドルのテーパー部に沿って奥方向に移動することがなくなる。従って、固定ナットが緩むことがなく、また、テーパー部においてマウントフランジとスピンドルとの噛み付きが生じることもなくなる。また、マウントフランジが移動しないことにより、円形ブレードの位置も安定するため、割り出し送りを正確に行うことができ、精密切削を確実に行うことができる。
【0023】
更に、袋ナットの外径をマウントフランジのブレード支持ナット螺合部の外径と同じか若しくはこれより小さく形成したことにより、袋ナット、固定ナットを取り付けたまま、ブレード支持ナット及び円形ブレードの着脱を行うことがが可能となるため、ブレード交換等の作業を容易かつ短時間に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るフランジ機構が適用される切削装置の一例を示す斜視図である。
【図2】同フランジ機構の実施の形態の一例を示す分解斜視図である。
【図3】同フランジ機構の結合状態を示す略示的断面図である。
【図4】同フランジ機構により支持されるハブブレードを示す斜視図である。
【図5】従来のフランジ機構を示す分解斜視図である。
【図6】同フランジ機構の結合状態を示す略示的断面図である。
【符号の説明】
10:ダイシング装置 11:半導体ウェーハ 12:保持テープ
13:フレーム 14:チャックテーブル 15:アライメント手段
16:切削手段
20:フランジ機構 21:スピンドル 22:テーパー部
23:マウントフランジ 24:ワッシャーブレード 25:ハブ
26:ブレード支持ナット螺合部 27:ネジ部 28:ブレード支持ナット
29:固定ナット螺合部 30:固定ナット 31:袋ナット
32:ハブブレード
40:スピンドル 41:マウントフランジ 42:円形ブレード 43:ハブ
44:ブレード支持ナット 45:固定ナット螺合部 46:固定ナット
47:テーパー部
Claims (2)
- 切削装置を構成するスピンドルの端部において円形ブレードを保持するフランジ機構において、
前記スピンドルのテーパー部に係合するマウントフランジと、
該マウントフランジを前記スピンドルに固定する固定ナットと、
該固定ナットを包み込み前記マウントフランジに形成されたネジ部に螺合する袋ナットと
を少なくとも含むフランジ機構。 - 袋ナットの外径は、マウントフランジに形成されたブレード支持ナット螺合部の外径と等しいかまたは該マウントフランジのブレード支持ナット螺合部の外径より小さく形成した請求項1に記載のフランジ機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19561997A JP3854687B2 (ja) | 1997-07-22 | 1997-07-22 | フランジ機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19561997A JP3854687B2 (ja) | 1997-07-22 | 1997-07-22 | フランジ機構 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1133907A JPH1133907A (ja) | 1999-02-09 |
JP3854687B2 true JP3854687B2 (ja) | 2006-12-06 |
Family
ID=16344190
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19561997A Expired - Lifetime JP3854687B2 (ja) | 1997-07-22 | 1997-07-22 | フランジ機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3854687B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011098401A (ja) * | 2009-11-04 | 2011-05-19 | Disco Abrasive Syst Ltd | ブレード装着補助工具 |
JP2014091186A (ja) * | 2012-11-01 | 2014-05-19 | Disco Abrasive Syst Ltd | フランジ機構 |
JP2015020237A (ja) | 2013-07-18 | 2015-02-02 | 株式会社ディスコ | 切削装置 |
JP6108999B2 (ja) | 2013-07-18 | 2017-04-05 | 株式会社ディスコ | 切削装置 |
JP6069122B2 (ja) | 2013-07-22 | 2017-02-01 | 株式会社ディスコ | 切削装置 |
JP7045178B2 (ja) | 2017-12-13 | 2022-03-31 | 株式会社ディスコ | 切削装置 |
CN108213993A (zh) * | 2018-03-30 | 2018-06-29 | 科德数控股份有限公司 | 一种卧式五轴加工中心用铣车工作台 |
-
1997
- 1997-07-22 JP JP19561997A patent/JP3854687B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1133907A (ja) | 1999-02-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2617876B2 (ja) | ブレードオートチェンジャー | |
JP3854687B2 (ja) | フランジ機構 | |
JP7229093B2 (ja) | ブレード脱着補助装置 | |
KR20150050356A (ko) | 플랜지 기구 | |
JP2011251366A (ja) | 切削装置 | |
JP4559094B2 (ja) | 切削ブレード装着装置,切削装置 | |
KR102560286B1 (ko) | 플랜지 기구 | |
JP3228542U (ja) | Cnc旋盤加工機械の主軸及び副主軸の構造 | |
JP2013146826A (ja) | フランジ機構 | |
JP4115700B2 (ja) | 切削工具 | |
JP7446667B2 (ja) | 切削ブレード、切削ブレードの装着方法、及び被加工物の加工方法 | |
KR100582636B1 (ko) | 허브 블레이드 | |
JP2003326515A (ja) | マルチブレード保持手段及び着脱工具 | |
JP7383333B2 (ja) | 基台付きブレード | |
JP2022094647A (ja) | ハブブレードユニット、ハブブレード、及び、マウントフランジ | |
JPH069867U (ja) | バランス取り用溝を備えたハブブレード | |
SU1096127A2 (ru) | Устройство дл закреплени слитков твердых хрупких материалов | |
JPH07185983A (ja) | 工具ホルダー | |
JPH0929627A (ja) | 切削装置のブレード脱着機構 | |
JP2023031680A (ja) | 切削装置 | |
JPH09314465A (ja) | ハブブレード装着機構 | |
JP2003300102A (ja) | 工作機械用センタ及びこれを備えた端面駆動装置 | |
JP2024070353A (ja) | 研削ホイールアダプター及び研削ホイールの装着方法 | |
JP2021186895A (ja) | 切削装置 | |
JP2001157908A (ja) | 切削加工装置及び切削用バイト |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040507 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060816 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060821 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060911 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090915 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100915 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110915 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120915 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120915 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120915 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130915 Year of fee payment: 7 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |