JP4559094B2 - 切削ブレード装着装置,切削装置 - Google Patents

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本発明は,被加工物を切削加工する切削装置において,切削ブレードをスピンドルに装着するための切削ブレード装着装置に関する。
ダイシング装置等の切削装置は,一般的に,半導体ウェハ等の被加工物を保持するチャックテーブルと,切削ブレードが装着された切削ユニットとを備えている。この切削装置は,高速回転させた切削ブレードを被加工物に切り込ませながら双方を相対移動させることによって,被加工物を切削加工して複数のチップに分割することができる。上記切削ユニットは,スピンドルの先端部に対し,例えばワッシャータイプの切削ブレードを前後2つのフランジにより両側から挟持して装着する構成である。
かかる切削装置では,スピンドルを高速回転(例えば30,000rpm)させるため,切削ブレードの強度によっては遠心力によって切削ブレードが破壊されてしまう可能性がある。上記のように2つのフランジによって切削ブレードの両側面を保持することによって,切削ブレードに作用する遠心力を緩和することができるが,フランジ自体も遠心力によって変形(遠心変形)してしまう場合がある。例えば,特許文献1には,高速回転するフランジが遠心力によって拡径してしまうケースが記載されている。
特開平10−555号公報
ところが,本願発明者らが研究した結果,スピンドルの高速回転に伴うフランジの遠心変形としては,上記のような拡径だけではなく,フランジの切削ブレード取付面が背面側に反り返ってしまう変形も生じうることが分かった。
この原因は,従来のフランジの形状にある。つまり,従来のフランジでは,その外周面が切削ブレードに近いほど拡径するテーパ面となっており,切削ブレード取付面と外周面とが成す角度は鋭角となっている。フランジ外周面をこのようなテーパ面にする理由は,例えば,切削水供給ノズルを切削ブレードの極力近傍に配設できるようにするためである。
フランジに遠心力が作用すると,この遠心力を抑えようとするモーメントがフランジの内部で発生するが,上記のようにフランジの外周面がテーパ面である場合には,フランジの切削ブレード取付面(前面)側に作用するモーメントMと,フランジの背面側に作用するモーメントMは,M<Mとなる。このため,フランジの外周部を背面側に移動させる方向の力が働き,フランジの切削ブレード取付面が背面側に反り返ってしまう。
このように切削ブレード取付面が背面側に反り返った状態になると,フランジによって切削ブレードを安定的に保持できなくなる。このため,切削ブレードがぶれて切削精度が低下してしまうだけでなく,切削ブレードが破壊されてしまう危険性すらあるという問題があった。
そこで,本発明は,上記問題に鑑みてなされたものであり,本発明の目的とするところは,高速回転時にフランジが遠心変形して切削ブレード取付面が背面側に反り返ってしまうことを防止して,フランジにより切削ブレードを安定的に保持することが可能な,新規かつ改良されたブレード装着装置,及びこれを備えた切削装置を提供することにある。
上記課題を解決するために,本発明の第1の観点によれば,切削ブレードをスピンドルに装着するための切削ブレード装着装置が提供される。この切削ブレード装着装置は,切削ブレードを保持した状態でスピンドルに軸着されるフランジを備える。このフランジの外周面は,切削ブレードに近いほど拡径するような略テーパ面である。かかるフランジは,スピンドルの高速回転時にフランジの外周部に作用する遠心力に対抗してフランジ内に作用するモーメントが,フランジの切削ブレード取付面をフランジの背面側に反らせる方向に作用しないように,フランジの背面に円周溝が形成されていることを特徴とする。該円周溝は,フランジの背面において,フランジの半径方向の中央部より内周側に形成されてもよいし,また,該円周溝の深さは,フランジの切削ブレード取付面と背面との間の厚さの半分よりも深くてもよい。
このように円周溝を設けることにより,スピンドルの高速回転時に,フランジ外周部の遠心変形を制御することができる。即ち,スピンドルの高速回転時において,フランジの切削ブレード取付面が背面側(切削ブレードから離れる側)に反らないようにできる。このため,高速回転してもフランジによる切削ブレードの保持力が低下しないので,切削加工精度の低下を防止できるとともに,切削ブレードにかかる遠心力をフランジで確実に受けることができるので,切削ブレードの遠心破壊も抑制できる。また,フランジの外周面は上記のような略テーパ面であるため,切削水供給手段を切削ブレードの近傍に配設できるので,切削水による切削ブレード及び加工点の冷却効率が向上する。
また,上記モーメントが,フランジの切削ブレード取付面を切削ブレード側に倒す方向に作用するように,円周溝が形成されてもよい。これにより,切削ブレード取付面を切削ブレード側に倒すようにフランジ外周部を遠心変形させることができるので,フランジによる切削ブレードの保持力を増加させることができる。
また,上記円周溝は,フランジの背面において,フランジの半径方向の中央部より内周側に形成されるようにしてもよい。また,上記円周溝の深さは,フランジの切削ブレード取付面と背面との間の厚さの半分よりも深くなるよういしてもよい。かかる円周溝の形状及び配置により,高速回転時において上記フランジ内に作用するモーメントを好適に制御して,切削ブレード取付面が背面側に反らないようにする効果(さらに,切削ブレード取付面が好適な分だけ切削ブレード側に倒れるようにする効果)を向上させることができる。
また,上記課題を解決するために,本発明の別の観点によれば,切削ブレードと,スピンドルと,上記のような切削ブレード装着装置とを備え,被加工物を切削する切削ユニットと;被加工物を保持する保持手段と;切削ユニットと保持手段とを少なくとも切削方向に相対移動させる移動機構と;を備えたことを特徴とする,切削装置が提供される。かかる構成により,高速回転時に切削ブレードをフランジで確実に保持できるので,被加工物の切削加工精度の低下を防止し,切削ブレードの遠心破壊も抑制できる。
以上説明したように本発明によれば,高速回転時にフランジの切削ブレード取付面が背面側に反らないようにできるので,フランジによって切削ブレードを安定的に保持することができる。このため,切削加工精度の低下や,遠心力による切削ブレードの破壊を防止することができる。
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施の形態)
まず,図1に基づいて,本発明の第1の実施形態にかかる切削装置の一例として構成されたダイシング装置10の全体構成について説明する。なお,図1は,本実施形態にかかるダイシング装置10を示す全体斜視図である。
図1に示すように,ダイシング装置10は,例えば,半導体ウェハ12などの被加工物を切削加工する切削ユニット20と,上記被加工物を保持するチャックテーブル30と,切削ユニット20とチャックテーブル30とを相対移動させる移動機構(図示せず。)と,を主に備える。
切削ユニット20は,切削ブレード,スピンドル等を備えており,かかる切削ブレードを高速回転させながら半導体ウェハ12に切り込ませることで,半導体ウェハ12を切削加工する。この切削ユニット20の詳細な構成については後述する。
チャックテーブル30は,本実施形態にかかる保持手段として構成されており,半導体ウェハ12を保持・固定する。このチャックテーブル30は,例えば,その上面に真空チャック機構を具備しており,ウェハテープ13を介してフレーム14に支持された状態の半導体ウェハ12を真空吸着して保持することができる。
また,移動機構は,例えば,切削ユニット移動機構とチャックテーブル移動機構とからなる(いずれも図示せず。)。このうち,切削ユニット移動機構は,切削ユニット20を切削方向と直交する水平方向(Y軸方向)に移動させ,切削ブレードの刃先を半導体ウェハ12の各切削ラインに位置合わせすることができる。また,この切削ユニット移動機構は,切削ユニット20を垂直方向(Z軸方向)に移動させ,半導体ウェハ12に対する切削ブレードの切り込み深さを調整することもできる。一方,チャックテーブル移動機構は,チャックテーブル30およびこれに保持された半導体ウェハ12を切削方向(X軸方向)に移動させることができる。
かかる構成のダイシング装置10は,高速回転する切削ブレードを半導体ウェハ12に切り込ませながら,切削ユニット20とチャックテーブル30とを切削方向(X軸方向)相対移動させることにより,半導体ウェハ12をダイシング加工して,複数の半導体チップに分割することができる。
次に,図2に基づいて,本実施形態にかかる切削ユニット20の構成について説明する。なお,図2は,本実施形態にかかる切削ユニット20を示す斜視図である。
図2に示すように,切削ユニット20は,例えば,フランジ21と,切削ブレード22と,ナット23と,スピンドル24と,スピンドルハウジング26と,ボルト27と,切削水供給ノズル28と,ホイルカバー29と,を主に備える。
切削ブレード22は,例えば,リング形状を有する極薄の切削砥石(所謂,ワッシャーブレード)である。かかる切削ブレード22は,例えば,フランジ21により両側より挟持された状態で,スピンドル24に軸着される。また,スピンドル24は,例えば,モータ(図示せず。)などの回転駆動力を切削ブレード22に伝達するための回転軸であり,装着された切削ブレード22を例えば30,000rpmで高速回転させる。また,スピンドルハウジング26は,このスピンドル24を覆うようにして設けられ,内部に備えたエアベアリング機構などにより,当該スピンドル24を高速回転可能に支持する。また,切削水供給ノズル28は,加工点付近に切削水を供給する切削水供給手段として構成されている。この切削水供給ノズル28は,例えば,切削ブレード22の下部側の両側に着脱可能に設けられ,切削ブレード22および加工点に向けて切削水を噴射して冷却する。図2では,切削ブレード22の一側(前面側)に配設された切削水供給ノズル28のみを図示しているが,切削ブレード22の他側(背面側)にも同様な構成の切削水供給ノズルが配設されている。また,ホイルカバー29は,切削ブレード22の外周を覆うにして設けられ,切削水や切り屑などの飛散を防止することができる。なお,フランジ21,ナット23およびボルト27などは,本実施形態にかかる切削ブレード装着装置を構成しており,これらの詳細については後述する。
かかる構成の切削ユニット20は,スピンドル24の回転駆動力により切削ブレード22を高速回転させ,かかる切削ブレード22を半導体ウェハ12に切り込ませながら,上記切削ユニット移動機構によって切削方向に移動することができる。これにより,例えば,半導体ウェハ12の加工面を切削加工して,切削ライン(ストリート)に沿って極薄の切溝(カーフ)を形成することができる。
次に,図3に基づいて,本実施形態にかかる切削ユニット20にが具備する切削ブレード装着装置の構成について詳細に説明する。なお,図3は,本実施形態にかかる切削ユニット20を示す分解組立斜視図である。
図3に示すように,本実施形態にかかるスピンドル24は,例えば,その先端部24bが略テーパ形状を有しており,かかる先端部24bにフランジ21等が軸着される。また,スピンドル24の先端部24bの内部には,ボルト27と螺合する雌ねじ部24aが形成されている。
本実施形態にかかる切削ブレード装着装置は,かかるスピンドル24に切削ブレード22を装着するための装置である。この切削ブレード装着装置は,例えば,フランジ21と,ナット23と,係止部材25と,ボルト27とを備える。
フランジ21は,切削ブレード22を保持・固定する部材である。本実施形態にかかるフランジ21は,例えば,フランジアセンブリとして,第1フランジ210と第2フランジ220とから構成されている。
第1フランジ210は,切削ブレード22の背面側(スピンドル24側)に配設される後側フランジであり,スピンドル24に直接軸着される。この第1フランジ210は,概略的には,例えば,内部にスピンドル24が挿入される筒状ベース部212と,この筒状ベース部212の外周に沿って略つば状に突出形成されたブレード保持部214とからなる。
筒状ベース部212は,スピンドル24に取り付けられ,ブレード保持部214を支持するベースとなる例えば略円筒状の部分である。筒状ベース部212の先端側外周部には,ナット23のナット雌ねじ部23aと螺合するフランジ雄ねじ部211が形成されている。また,筒状ベース部212の中心には,スピンドル24の先端部24bが途中まで挿通される略テーパ状の中心孔213が形成されている。
ブレード保持部214は,切削ブレード22の背面側の側面に接触して,切削ブレード22を保持する略つば状の突出部分である。このブレード保持部214の切削ブレード22側には,例えば,切削ブレード22が取り付けられる平坦面である切削ブレード取付面216が形成されている。この切削ブレード取付面216は,例えば,ワッシャータイプの切削ブレード22aの形状に対応して略円環状の平面形状を有しており,当該切削ブレード22の側面に当接される。なお,この切削ブレード取付面216は,高精度の平担性が求められるため,例えば,ブレード保持部214の切削ブレード22側の側面全体ではなく,一部(例えば外周部分)にのみ形成されてもよい。
一方,第2フランジ220は,切削ブレード22の前面側(スピンドル24とは反対側)に配設される前側フランジであり,上記第1フランジ210と嵌合する形状を有する。この第2フランジ220は,概略的には,例えば,上記第1フランジ210のブレード保持部214と略対称な形状のブレード保持部224と,ナット23と嵌合するナット嵌合部222と,からなる。また,この第2フランジ220の中心には,上記第1フランジ210の筒状ベース部212が挿通される略円状の中心孔223が貫通形成されている。
ブレード保持部224は,切削ブレード22の前面側の側面に接触して,切削ブレード22を保持する略リング状の部分である。このブレード保持部224の切削ブレード22側には,例えば,上記第1フランジ210の切削ブレード取付面216と略同一の平面形状を有する切削ブレード取付面226が形成されている。また,ナット嵌合部222は,ブレード保持部224の背面側に形成されたリング状の突出部分であり,その内周側にナット23が嵌め込まれる。
このような第1フランジ210および第2フランジ220を組み合わせることによって,切削ブレード取付面216と切削ブレード取付面226との間に切削ブレード22を挟みこんで,切削ブレード22の両側面(前面及び背面)を保持することができる。これにより,切削ブレード22は,第1フランジ210および第2フランジ220によって両側より安定的に挟持される。
また,ナット23は,例えば,フランジ21の挟持状態を維持するためのフランジナットであり,その内周面にはナット雌ねじ部23aが形成されている。このナット23は,例えば,上記第2フランジ220のナット嵌合部222内に嵌め込まれた状態で,上記第1フランジ210のフランジ雄ねじ部211と螺合する。このナット23を締結することにより,第1フランジ210と第2フランジ220との連結状態を維持できる。
また,係止部材25は,例えば,ボルト27を挿入可能な略環状のワッシャー等で構成されている。この係止部材25は,ボルト27の頭と第1フランジ210の先端側との間に配設されて第1フランジ210を係止する。
また,ボルト27は,切削ブレード22を挟持したフランジ21をスピンドル24に軸着するための固定部材である。このボルト27は,例えば,スピンドル24の先端部24bの雌ねじ部24aと螺合して,上記係止部材25を介して第1フランジ210をスピンドル24の先端部24bに固定する。
なお,フランジ21を構成するフランジアセンブリとしては,多様な形態が考えられ,図3に示すような第1フランジ210と第2フランジ220の例に限定されるものではない。
以下に,かかるフランジ21,ナット23,係止部材25およびボルト27からなる切削ブレード装着装置を用いて,切削ブレード22をスピンドル24に装着する手順例について説明する。
まず,切削ブレード22を第1フランジ210に取り付け,次いで,第2フランジ220を第1フランジ210に嵌合させて,切削ブレード取付面216,226の間に切削ブレード22を挟み込む。さらに,ナット23を第1フランジ210のフランジ雄ねじ部211に螺合させて締め付けることにより,切削ブレード22は第1フランジ210と第2フランジ220とによって挟持・固定される。
次いで,フランジ21によって切削ブレード22を挟持した状態で,第1フランジ210の中心孔213にスピンドル24の先端部24bを挿通する。その後,例えば,係止部材25を取り付けたボルト27をスピンドル24の雌ねじ部24aに螺合させて締め付ける。このボルト27の締め付け作業は,例えば,ボルト27の頭に形成された六角穴27aにL型レンチ(図示せず。)などを挿入し,このレンチをボルト27が螺入する方向に回転させることによって行われる。
このようなボルト27の締結により,略テーパ形状を有するスピンドル24の先端部24bが,第1フランジ210の中心孔213内に十分に押入されて,双方が密接するので,フランジ21がスピンドル24に安定的に固定される。以上のようにして,切削ブレード22を挟持した状態のフランジ21が,スピンドル24に軸着される。
なお,上記のように,図3の例の切削ブレード装着装置では,スピンドル24に形成された雌ネジ部24aに螺合するボルト27を用いて,フランジ21をスピンドル24に固定するボルトタイプの装着機構を採用している。しかし,かかる例に限定されず,例えば,上記ボルト27の代わりとして,スピンドル24に形成された雄ネジ部(図示せず。)に螺合するナット(図示せず。)を用いて,フランジ21をスピンドル24に固定するナットタイプの装着機構であってもよい。
次に,図4に基づいて,上記切削ブレード装着装置による切削ブレード22の装着態様,および第1フランジ210および第2フランジ220の形状について詳細に説明する。なお,図4は,本実施形態にかかる切削ユニット20を示す断面図である。
図4に示すように,切削ブレード22は,第1フランジ210のブレード保持部214と,第2フランジ220のブレード保持部224とによって両側より保持されている。より詳細には,第1フランジ210のフランジ雄ねじ部211にナット23を螺合させて締結することによって,ナット嵌合部222に嵌合したナット23により第2フランジ220が第1フランジ210側に押圧される。この結果,切削ブレード22は,第1フランジ210の切削ブレード取付面216と,第2フランジ220の切削ブレード取付面226との間に挟持・固定される。
また,この第1及び第2フランジ210,220は,上記のようにしてボルト27をスピンドル24の雌ねじ部24aに螺合させて締結することによって,スピンドル24の先端部24bに装着されている。より詳細には,ボルト27を締結すると,ボルト27の頭部に係合された係止部材25が,第1フランジ210の内周面に形成された段差部218を押圧する。これにより,第1フランジ210の中心孔213内にスピンドル24の先端部24bが所定位置まで押入されて固定される。
このような第1フランジ210および第2フランジ220は,その外周面215,225が,切削ブレード22側に近づくにつれ拡径するようなテーパ面に形成されている。このため,第1フランジ210および第2フランジ220の外周部(即ち,ブレード保持部214,224の外周部)は,切削ブレード取付面216,226側から背面217,227側にかけて徐々に外径が小さくなっている。このテーパ面である外周面215,225の背面217,227に対する傾斜角度は,例えば約30°である。
なお,第1フランジ210の背面217とは,第1フランジ210のブレード保持部214の両側面のうち,切削ブレード22とは反対側(後方側)にある開放面である。この第1フランジ210の背面217と切削ブレード取付面216とは,例えば略平行である。また,第2フランジ220の背面227とは,第2フランジ220のブレード保持部224の両側面のうち,切削ブレード22とは反対側(前方側)にある開放面である。この第2フランジ220の背面227と切削ブレード取付面226とは,例えば略平行である。
このように第1フランジ210および第2フランジ220の外周面215,225をテーパ面とすることにより,上記切削水供給ノズル28を,切削ブレード22の下部側両側に,極力接近させて配設することが可能となる。従って,切削水供給ノズル28から切削水を必要箇所に的確に噴射して,切削ブレード22および加工点付近を効率的に冷却できるとともに,供給する切削水量を節約できる。
また,第1フランジ210の背面217には,本実施形態にかかる特徴である円周溝50が形成されている。この円周溝50は,高速回転時に第1フランジ210の切削ブレード取付面216が背面側(切削ブレード22から離れる方向)に反り返ることを防止する機能を有している。以下に,この円周溝50について詳細に説明する。
まず,図5および図6(a)に基づいて,円周溝50が形成されていない従来の第1フランジ410について説明する。なお,図5は,円周溝50が形成されていない従来の第1フランジ410を示す断面図である。また,図6(a)は,高速回転時において従来の第1フランジ410に生じる遠心変形を模式的に示す側面図である。
図5に示すように,従来の第1フランジ410は,概略的には,例えば,内部にスピンドル24が挿入される筒状ベース部412と,切削ブレード22(図示せず。)を保持するブレード保持部414とから構成されている。また,第1フランジ410の外周面415は,背面417側から切削ブレード取付面416側にかけて拡径するようなテーパ面となっている。このように,図5に示す従来の第1フランジ410は,上記本実施形態にかかる第1フランジ210と比して,円周溝50が形成されていない点を除いては,略同一な構成である。また,この従来の第1フランジ410の重心C’は,例えば,スピンドル24の軸芯上において後述する支点Aと支点B’との略中間に位置する。
かかる従来の第1フランジ410を,スピンドル24を中心として高速回転させると,第1フランジ410には遠心力が作用する。このうち,第1フランジ410の外周部419に作用する遠心力について考える。ここで,第1フランジ410の外周部419とは,第1フランジ410の外周面415と背面417との交線よりも外周側にある,断面が略三角形のリング状の部分(図5でドットハッチングを付した部分)である。このような第1フランジ410の外周部419に作用する遠心力Fは,図5に示すように,比較的大径である切削ブレード取付面416側の方が,比較的小径である背面417側よりも大きくなる(F1>F2>F3)。
このように,第1フランジ410の外周部419に対して,切削ブレード取付面416からの距離に応じて大きさの異なる遠心力Fが作用すると,この遠心力Fを抑えようとするモーメントが第1フランジ410の内部で発生する。この遠心力Fに対抗するモーメントは,例えば,第1フランジ410の筒状ベース部412とブレード保持部414との接線部分(図5のA−B’線)で考えると,この接線A−B’上の切削ブレード取付面416(前面)側の支点Aに作用するモーメントをMと,背面417側の支点B’に作用するモーメントをM’とすると,M<M’となる。つまり,第1フランジ410のブレード保持部414の背面417側に作用するモーメントM’が,ブレード保持部414の前面416側に作用するモーメントMよりも大きくなる。このモーメントの大きさの差異は,上記接線A−B’以外で考えても,同じ傾向となる。
このため,第1フランジ410のブレード保持部414を背面417側に移動させる方向の力が働き,図6(a)に示すように,ブレード保持部414が遠心変形して,第1フランジ410の切削ブレード取付面416が背面417側(切削ブレード22から逃げる方向)に反り返ってしまう。このように切削ブレード取付面416が背面417側に反り返ってしまうと,第1フランジ410による切削ブレード22の保持力が低下する。従って,切削ブレード22を安定して固定できないため,切削加工精度が低下してしまうだけでなく,遠心力によって切削ブレード22が破壊してしまう可能性もある。
このように,切削ブレード取付面が背面側に反り返ってしまうという問題を解決するためには,第1フランジの高速回転時に第1フランジの前面側に作用するモーメントMと背面側に作用するモーメントMとを略同一にするか,あるいは前面側に作用するモーメントMを背面側に作用するモーメントMよりも大きくすればよい。そこで,本願発明者らは,第1フランジ210の背面217に円周溝50を形成することによって,高速回転時に第1フランジ210内に作用するモーメントが,少なくとも背面217側に向かって作用しないようにできることに想到した。
ここで,図7,図8および図6(b)に基づいて,本実施形態にかかる第1フランジ210の円周溝50について説明する。なお,図7は,本実施形態にかかる第1フランジ210を背面側から示す斜視図である。また,図8は,本実施形態にかかる第1フランジ210を示す断面図である。また,図6(b)は,高速回転時において本実施形態にかかる第1フランジ210に生じる遠心変形を模式的に示す側面図である。
図7および図8に示すように,第1フランジ210の背面217には,スピンドル24の軸芯を中心とした環状の円周溝50が形成されている。この円周溝50は,例えば,第1フランジ210のブレード保持部214と筒状ベース部212との連結部周辺(背面217の内周側)に形成されており,筒状ベース部212の外周を取り囲むようにして配置されている。かかる円周溝50を形成することによって,従来の第1フランジ410では連結されていたブレード保持部214の背面217と筒状ベース部212とが分断される。よって,ブレード保持部214と筒状ベース部212との接線(図8のA−B線)上における背面217側の支点Bは,例えば,円周溝50の底部に位置し,上記従来の支点B’(図5参照)と比して前方側に移動する。また,円周溝50の形成に伴って,図8に示すように,第1フランジ210の重心Cは,例えば,スピンドル24の軸芯上において上記支点Aよりも前方側に位置するようになり,上記従来のフランジ410の重心C’(図5参照)よりも前方に移動する。
かかる第1フランジ210を,スピンドル24を中心として高速回転させると,図8に示すように,第1フランジ210の外周部219には,上述したように,切削ブレード取付面216に近いほど,大きい遠心力Fが作用する(F1>F2>F3)。ここで,第1フランジ210の外周部219とは,第1フランジ210の外周面215と背面217との交線よりも外周側にある,断面が略三角形のリング状の部分(図8でドットハッチングを付した部分)である。
このように切削ブレード取付面216に近いほど大きい遠心力Fが,外周部419に作用すると,この遠心力Fを抑えようとするモーメントが第1フランジ210の内部で発生する。このとき,上記円周溝50の存在によって,上記背面217側の支点Bが,従来の第1フランジ410と比して,切削ブレード取付面216側に移動しているので,上記遠心力Fに対抗して背面217側の支点Bに作用するモーメントMは,上記従来のM’よりも小さくなる。この結果,切削ブレード取付面(前面)216側に作用するモーメントMが,背面217側に作用するモーメントM以上となる(即ち,M≧M)。このモーメントの大きさの差異は,上記接線A−B以外で考えても,同じ傾向となる。
従って,少なくともM=Mとなるように円周溝50を形成すれば,第1フランジ210のブレード保持部214を背面217側に移動させる方向の力が働かないので,切削ブレード取付面216が背面217側に反り返ることがない。従って,第1フランジ210による切削ブレード22の保持力が低下しないので,切削ブレード22を安定して固定できる。よって,切削加工精度の低下,および切削ブレード22の遠心破壊を防止できる。
さらに,M>Mとなるように円周溝50の形状および配置を好適に調整することによって,第1フランジ210内に生じるモーメントを切削ブレード取付面216側に作用させることができる。これによって,図6(b)の二点鎖線で示すように,切削ブレード取付面216を切削ブレード22側に倒すように,フランジ保持部214を遠心変形させることができる。このため,第1フランジ210が高速回転するほど,第1フランジ210による切削ブレード22の保持力を増大させて,切削ブレード22を強固に固定することができるようになる。
このように,本実施形態にかかる第1フランジ210では,背面217の内周側に円周溝50を形成することによって,従来では,高速回転時の遠心力に対抗して切削ブレード22の保持力を低下させる方向に働いていた力を,切削ブレード22の保持力を増加させる方向の力に変化させることができる。
次に,図8に基づいて,本実施形態にかかる第1フランジ210における円周溝50の形状および配置についてより詳細に説明する。なお,図8は,本実施形態にかかる第1フランジ210を示す断面図である。
図8に示すように,円周溝50は,例えば,第1フランジ210の背面217に対して傾斜したテーパ面(傾斜角が例えば45°)である外周側面51と,背面217に対して垂直な内周側面53と,背面217に対して平行な平坦面である底面52と,からなる。このように,円周溝50の断面形状は,溝底よりも溝口が広くなるような略台形状を有する。
この円周溝50の深さdは,上記切削ブレード取付面216側に作用するモーメントMの大きさと,背面217側に作用するモーメントMの大きさを,M≧Mとなるように(特に,M>Mとなるように)調整する上で最も重要な要素となる。つまり,円周溝50の深さdが深いほど,切削ブレード取付面216側に作用するモーメントMが,背面217側に作用するモーメントMよりも大きくなり,切削ブレード取付面216を切削ブレード22側に倒すように遠心変形させることができる。
しかし,円周溝50の深さdが必要以上に深すぎると,M>>Mとなって,切削ブレード取付面216が前方に変形し過ぎてしまい,加工精度面や,切削ブレード22の強度面で好適ではない。また,円周溝50の深さdが深くなるほど,第1フランジ210自体の剛性が低下してしまう。
従って,上記のような形状(例えば,上記形状の外周面215,ブレード保持部214の肉厚など)を有する第1フランジ210では,円周溝50の深さdは,例えば,ブレード保持部214の肉厚t(即ち,切削ブレード取付面216と背面217との間の厚さ)の半分よりやや深い程度であることが好ましい。これにより,第1フランジ210の剛性を回転に支障が生じるほど低下させることなく,高速回転する第1フランジ210内に生じるモーメントを,切削ブレード取付面216が切削ブレード22側に倒れる方向に好適な大きさで作用させる(M>M)ことができる。
また,円周溝50は,例えば,第1フランジ210の半径方向における中央部Mよりも内周側(スピンドル24の軸芯側)に配置されることが好ましい。即ち,第1フランジ210の外周面215の最大半径をrとすると,円周溝50の半径は,例えば,(1/2)×rより小さいことが好ましい。これにより,第1フランジ210の高速回転時に,切削ブレード取付面216を切削ブレード22側(前方)に倒すように好適に遠心変形させることができる。勿論,円周溝50が,第1フランジ210の半径方向における中央部M付近に形成された場合や,或いはこの中央部Mより外周側に形成された場合などであっても,切削ブレード取付面216を背面217側に反り返らせないようにする効果はあるが,切削ブレード取付面216を切削ブレード22側に倒す効果が小さくなってしまう。
以上,本実施形態にかかる円周溝50が形成された第1フランジ210と,この第1フランジ210を備えた切削ブレード装着装置について説明した。本実施形態にかかる第1フランジ210では,背面217の内周側に円周溝50を形成することによって,テーパ形状を有する外周部219に作用する遠心力に対抗して発生するモーメントの大きさ及び向きを変えて,少なくとも,切削ブレード取付面216が背面側に反らないようにできる。従って,高速回転時において第1フランジ210による切削ブレード22の保持力が低下しないので,切削加工精度の低下を防止できるとともに,切削ブレード22の遠心破壊をも抑制できる。
さらに,円周溝50の形状及び配置を上記のように好適に調整することによって,切削ブレード取付面216を切削ブレード22側に倒すように上記モーメントを作用させることができる。これにより,スピンドル24が高速回転するほど,第1フランジ210による切削ブレード22の保持力を増強させることができる。
なお,高速回転時に遠心力に対抗して第1フランジ210内に発生するモーメントを,切削ブレード22側に作用させる手法としては,例えば,第1フランジ210の背面217の外周部分にリング状の錘を装着して,ブレード保持部214の外周側を内周側より厚くする構成も考えられる。しかし,この構成では,第1フランジ210自体の重量が増加するため,スピンドル24を高速回転させるモータの負荷が増加してしまう。また,第1フランジ210の遠心変形によって,切削ブレード22両側間でのアンバランスが顕著になるので,切削ブレード22およびフランジ21の高速回転に適さない。よって,このような錘を装着する構成よりも,上記本実施形態のような円周溝50を形成する構成の方が好ましい。
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば,上記実施形態では,切削装置としてダイシング装置10の例を挙げて説明したが,本発明は,かかる例に限定されない。例えば,スピンドル24により高速回転する切削ブレード22を用いて被加工物を切削加工する装置であれば,例えば,ダイシング加工以外の切削加工(直線切削,曲線切削等)を行う各種の切削装置であってもよい。また,切削装置による切削対象となる被加工物は,上記半導体ウェハ12の例に限定されず,例えば,CSP基板,GPS基板,BGA基板,ガラス基板,石英板,サファイア基板,セラミックス材,金属材などであってもよい。
また,上記実施形態では,第1フランジ210の背面217にのみ円周溝50を形成する例について説明したが,本発明はかかる例に限定されず,第1フランジ210および第2フランジ220の双方の背面に円周溝50を形成してもよい。特に,上記実施形態とは異なり,図10(a)に示すように,テーパ面である外周面215,225を有する第1フランジ210と第2フランジ220とが,切削ブレード22を挟んで略対称な形状である場合には,遠心変形による背面側への反り返りが,第1フランジ210および第2フランジ220の双方で生じる。このため,図10(a)に示すように,双方のフランジ210,220の背面217,227に,例えば略対称な形状及び配置で円周溝50をそれぞれ形成してもよい。
また,円周溝50の断面形状は,上記実施形態のような略台形状の例に限定されず,例えば,略U字形,略V字形,略半円型,略コの字形など,任意の形状であってもよい。
また,上記実施形態では,フランジ21を構成するフランジアセンブリとしては,図4に示したような形状の第1フランジ210と第2フランジ220を採用したが,本発明はかかる例に限定されない。第1フランジ210と第2フランジ220は,両側より切削ブレード22を保持できる形状であれば,任意の形状であってよい。
また,上記実施形態にかかる切削ブレード装着装置は,フランジ21(第1フランジ210および第2フランジ220)と,ナット23と,係止部材25と,ボルト27とから構成されたが,本発明はかかる例に限定されない。上記切削ブレード装着装置は,フランジ21を具備さえすれば,上記以外の任意の構成要素をさらに備えてもよく,また,上記構成要素を他の構成要素に置換しても良い。例えば,切削ブレード装着装置は,ボルト27の代わりにナットを用いて,フランジ21をスピンドル24に固定する構成であってもよい。
また,上記実施形態では,切削ブレード22はワッシャーブレードであり,このワッシャーブレードを,別体に構成された2つのフランジ210,220によって両側から挟持・固定したが,本発明はかかる例に限定されない。例えば,図10(b)に示すように,切削ブレード22とフランジ21とが一体形成されたハブブレードを採用してもよい。このハブブレードの場合には,切削ブレード22と一体化されたフランジ21は,例えば,切削ブレード22の一側のみに突出するように設けることができる。この突出したフランジ21の外周面215が上記テーパ面である場合には,当該フランジ21の背面217に円周溝50を形成してもよい。
本発明は,切削装置に適用可能であり,特に,高速回転する切削ブレードによって被加工物を高精度で切削加工するダイシング装置などに適用可能である。
本発明の第1の実施形態にかかるダイシング装置を示す全体斜視図である。 同実施形態にかかる切削ユニットを示す斜視図である。 同本実施形態にかかる切削ユニットを示す分解組立斜視図である。 同本実施形態にかかる切削ユニットを示す断面図である。 円周溝が形成されていない従来の第1フランジを示す断面図である。 従来の第1フランジに生じる遠心変形(a)と,同実施形態にかかる第1フランジに生じる遠心変形(b)と,を模式的に示す側面図である。 同実施形態にかかる第1フランジを背面側から示す斜視図である。 同実施形態にかかる第1フランジを示す断面図である。 同実施形態にかかる第1フランジを示す断面図である。 同実施形態の変更例にかかるフランジおよび切削ブレードを示す断面図である。
符号の説明
10 : ダイシング装置
20 : 切削ユニット
21 : フランジ
22 : 切削ブレード
23 : ナット
24 : スピンドル
25 : 係止部材
27 : ボルト
50 : 円周溝
210 : 第1フランジ
212 : 筒状ベース部
214 : ブレード保持部
215 : 外周面
216 : 切削ブレード取付面
217 : 背面
219 : 外周部
220 : 第2フランジ
F : 第1フランジの外周部に作用する遠心力
: 第1フランジの切削ブレード取付面側に作用するモーメント
: 第1フランジの背面側に作用するモーメント
d : 円周溝の深さ

Claims (4)

  1. 切削ブレードをスピンドルに装着するための切削ブレード装着装置であって:
    前記切削ブレードを保持した状態で前記スピンドルに軸着されるフランジを備え,
    前記フランジの外周面は,前記切削ブレードに近いほど拡径するような略テーパ面であり,
    前記スピンドルの高速回転時に前記フランジの外周部に作用する遠心力に対抗して前記フランジ内に作用するモーメントが,前記フランジの切削ブレード取付面を前記フランジの背面側に反らせる方向に作用しないように,前記フランジの背面には円周溝が形成され,前記円周溝は,前記フランジの背面において,前記フランジの半径方向の中央部より内周側に形成されていることを特徴とする,切削ブレード装着装置。
  2. 切削ブレードをスピンドルに装着するための切削ブレード装着装置であって:
    前記切削ブレードを保持した状態で前記スピンドルに軸着されるフランジを備え,
    前記フランジの外周面は,前記切削ブレードに近いほど拡径するような略テーパ面であり,
    前記スピンドルの高速回転時に前記フランジの外周部に作用する遠心力に対抗して前記フランジ内に作用するモーメントが,前記フランジの切削ブレード取付面を前記フランジの背面側に反らせる方向に作用しないように,前記フランジの背面には円周溝が形成され,前記円周溝の深さは,前記フランジの切削ブレード取付面と背面との間の厚さの半分よりも深いことを特徴とする,切削ブレード装着装置。
  3. 前記モーメントが,前記フランジの切削ブレード取付面を前記切削ブレード側に倒す方向に作用するように,前記円周溝が形成されていることを特徴とする,請求項1又は2に記載の切削ブレード装着装置。
  4. 切削ブレードと,スピンドルと,請求項1〜3のいずれか一項に記載の切削ブレード装着装置とを備え,被加工物を切削する切削ユニットと;
    前記被加工物を保持する保持手段と;
    前記切削ユニットと前記保持手段とを少なくとも切削方向に相対移動させる移動機構と;
    を備えたことを特徴とする,切削装置。
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