JP3852604B2 - ハイブリッド車両およびこれが備えるエンジンの始動制御方法 - Google Patents

ハイブリッド車両およびこれが備えるエンジンの始動制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハイブリッド車両およびこれが備えるエンジンの始動制御方法に関する。
【0002】
【従来技術】
車両の駆動力源としてエンジンとモータジェネレータの両方を切り換えて、または併せて使用するハイブリッド車両が知られている。このハイブリッド車両は、所定条件のもと、走行中にエンジンを停止しモータジェネレータで駆動したり、必要に応じて、エンジンを再度始動させたりすることで、駆動性能を確保しつつ燃料消費率の向上を図っている。ハイブリッド車両におけるエンジンの始動は、エンジンに付設されたスタータにより行われたり、モータジェネレータがスタータの代替機能を果したりする。
【0003】
ところで、ハイブリッド車両におけるエンジンの始動において、エンジンを始動することに伴う駆動トルクの低下やそれに伴うドライバビリティの悪化を防止することを目的として、アクセルオンのとき、つまりドライバによる要求トルクが大きいときは、モータジェネレータとスタータを併用してエンジンを始動し、アクセルオフのとき、つまりドライバによる要求トルクが小さいときは、モータジェネレータのみでエンジンを始動する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−145496号公報(全文)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1で示されている技術では、アクセルオン、つまり要求されているトルクが大きい場合、エンジン始動のためにモータジェネレータが使用されるため、つまり車両の駆動力以外に駆動用のバッテリが使用されるため、ときとして駆動トルクが不足し、ユーザが望む加速が得られないという課題があった。
【0006】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであって、その目的は、ハイブリッド車両において、エンジン始動に伴うトルク低下の発生を抑制するエンジン始動技術を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のハイブリッド車両は、車両の駆動力源として機能するエンジンと、前記エンジンに接続され、第1の電源から電力の供給を受けて車両の駆動力源としての機能と前記エンジンの始動に使用可能なモータと、前記エンジンに接続され、前記第1の電源とは異なる第2の電源から電力の供給を受けて前記エンジンの始動に使用可能なスタータと、前記エンジンの始動要求が発生したときに車両に対する要求トルクが判定基準トルク以下のときには前記モータを用いて前記エンジンが始動されるよう前記モータを制御し、前記エンジンの始動要求が発生したときに前記要求トルクが前記判定基準トルクより大きいときには前記スタータを用いて前記エンジンが始動されるよう前記スタータを制御する始動時制御手段と、を備えることを要旨とする。
本発明のある態様は、ハイブリッド車両のエンジン始動制御装置に関する。このエンジン始動制御装置は、車両の駆動力源としての機能と第1の電源を利用してエンジンを始動する機能とを備えたモータと、第1の電源とは別の第2の電源を利用してエンジンを始動する機能を備えたスタータとを有するハイブリッド車両のエンジン始動制御装置において、エンジンの始動要求が有ったとき、当該車両に対する要求トルクを判定する要求トルク判定手段と、要求トルクが所定値以下と判定された場合、エンジンの始動手段としてモータのみを選択し、要求トルクが所定値より大きいと判定された場合、エンジンの始動手段としてスタータのみを選択する始動装置決定手段と、を備える。また、スタータは、ベルトを介してエンジンを始動してもよい。
【0008】
一般に、エンジンの始動は、運転者によりアクセルが踏まれ加速要求があったときや、モータの電源である電池の充電状態が低下したときなどに要求される。エンジンの始動が必要となったとき、要求トルクがそれほど大きくない場合は、モータの駆動力を利用してエンジンを始動しても、加速性に影響はでない。スタータによるエンジン始動は、モータによるエンジン始動と比較して、騒音や振動が発生しやすい傾向にある。そこで、例えば、あまり加速を要求されない場合などは、モータを利用してエンジンを始動してもよい。
【0009】
また要求トルクが大きい場合は、一般に、静寂性に対する要求は少なく、また、エンジン始動以外の要因によって、騒音や振動が発生することがあるので、運転者が望む加速を実現するために、スタータによるエンジン始動を行う。これによって、モータは、駆動力以外にエネルギを使用することがないので、運転者が違和感を覚えるようなトルクの低下を防止できる。
【0010】
本発明の別の態様も、ハイブリッド車両のエンジン始動制御装置に関する。このエンジン始動制御装置は、車両の駆動力源としてエンジンとモータの両方を切り換えて、または併せて使用するハイブリッド車両において、モータが利用する電力を供給する第1の電源と、当該車両の駆動力以外に利用される電力を供給する第2の電源と、エンジンの始動要求が有ったとき、当該車両に対する要求トルクを判定する要求トルク判定手段と、エンジンの始動に利用する電源として、要求トルクが所定値以下と判定された場合、第1の電源のみを選択し、要求トルクが所定値より大きいと判定された場合、第2の電源のみを選択する始動電源決定手段と、を備える。
【0011】
また、第1の電源の温度を検出する温度検出手段を更に有してもよく、始動電源決定手段は、エンジンの始動手段を選択する際に第1の電源の温度を反映させてもよい。電源の種類によっては、出力可能な電力が温度によって変化することがある。例えば、電池などは、温度が極端に低下すると、出力が低下する。そこで、第1の電源の温度を、エンジンの始動手段の選定に反映させることで、不必要なトルク低下を招くことなく、エンジン始動が実現できる。
【0012】
本発明の別の態様は、ハイブリッド車両のエンジン始動制御方法に関する。このエンジン始動制御方法は、車両の駆動力源としてエンジンとモータの両方を切り換えて、または併せて利用するハイブリッド車両において、エンジンを始動する際の電源として、要求トルクが所定値以下の場合には、モータに対する駆動力を供給する第1の電源のみを利用し、要求トルクが所定値より大きい場合には、当該車両の駆動力以外に利用される電力を供給する第2の電源のみを利用する。これにより、駆動力に利用されている電力が駆動力以外に利用されることがないので、エンジン始動によるトルク低下を抑制できる。
【0013】
本発明の別の態様も、ハイブリッド車両のエンジン始動制御方法に関する。このエンジン始動制御方法は、車両の駆動力源としてエンジンとモータの両方を切り換えて、または併せて使用するハイブリッド車両において、エンジンを始動する際に、エンジン始動の電源として、要求トルクが大きい場合には、エンジン始動要求があった時点における車両走行に寄与しない電源を用いる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本実施の形態のエンジン始動制御では、車両がモータ駆動による走行中に、エンジンを始動させる必要が生じた際、エンジン始動のためにモータジェネレータ駆動のための高電圧系バッテリを利用するか、補機用の低電圧系バッテリを利用するかを、運転者が要求するトルクに応じて選定する。より具体的には、要求トルクが大きい場合は、補機用の低電圧系バッテリを電源とするスタータがエンジンを始動し、要求トルクがそれほど大きくない場合は、高電圧系バッテリを電源とするモータジェネレータが、その駆動力の一部を振り分けてエンジンを駆動する。
【0015】
図1は、本実施の形態に係るハイブリッド車両のハイブリッドシステム90の構成を示す。ハイブリッドシステム90は、内燃機関であるエンジン10と、モータ及びジェネレータの機能を有するモータジェネレータ22と、車両駆動に利用する電力を供給及び回収するHVバッテリ42と、HVバッテリ42の直流とモータジェネレータ22の交流との変換を行うインバータ24と、エンジン10の始動機能を有するスタータ12と、車両駆動以外に利用する電力を供給および回収する補機用バッテリ44と、ハイブリッドシステム90を制御するハイブリッドシステム制御部30とを備える。
【0016】
スタータ12は、エンジン10とVベルト14で連結されており、補機用バッテリ44を利用し回転することで、Vベルト14を介してエンジン10を始動する。補機用バッテリ44の定格電圧は、例えば、12Vに設定される。なお、エンジン10が駆動中は、スタータ12は、ジェネレータとして機能し、発電した電力は補機用バッテリ44によって回収される。補機用バッテリ44の電力供給対象として、スタータ12、図示しない照明やオーディオ機器、エアコン用コンプレッサなどがある。
【0017】
モータジェネレータ22は、モータとして機能するときは、HVバッテリ42から電力の供給を受けて、発生させたトルクを駆動力として車輪に伝達し車両を走行させるとともに、車両の減速時もしくは制動時には、ジェネレータとして機能し、回生動力を発生する。モータジェネレータ22は、例えば、三相交流同期型である。モータジェネレータ22において発生するトルクは、モータジェネレータ22に供給される電流の大きさにほぼ比例し、モータジェネレータ22の回転数は、交流電流の周波数によって制御される。モータジェネレータ22をモータとして機能させる場合は、例えば、そのトルクを10Nm〜110Nmの範囲で制御することができる。なお、モータジェネレータ22とエンジン10は、必要に応じて図示しない電磁クラッチなどを含む動力切替機構によって接続および切り離しがなされる。
【0018】
HVバッテリ42は、モータジェネレータ22がモータとして機能する場合は、インバータ24を介して、モータジェネレータ22に対して電力を供給し、モータジェネレータ22がジェネレータとして機能する場合は、インバータ24を介してモータジェネレータ22から電力を回収する。HVバッテリ42の定格電圧は、例えば、216Vに設定される。なお、HVバッテリ42が良好な充電状態で、モータジェネレータ22が発電を行った場合は、図示しないDC−DCコンバータを介して、HVバッテリ42から補機用バッテリ44に電力が供給されてもよい。
【0019】
インバータ24は、モータジェネレータ22とHVバッテリ42の間に設けられ、HVバッテリ42の直流電流を3相交流電流に変換し、モータジェネレータ22に供給するとともに、モータジェネレータ22で発電された3相交流電流を直流電流に変換してHVバッテリ42に供給する。
【0020】
ハイブリッドシステム制御部30は、エンジンECU32と、ハイブリッドECU34と、バッテリECU36とを備える。エンジンECU32、ハイブリッドECU34、HVバッテリ42は、相互にデータを伝達し協働して処理を行うともに、ハイブリッドECU34が統括的な処理を行う。
【0021】
ハイブリッドECU34は、車速センサ52やアクセルポジションセンサ54、シフトポジションセンサ56、図示しない各種センサの出力に基づいて、運転者の要求トルク、必要とされるエンジン出力、モータトルク等を算出し、駆動力を制御する。なお、算出されたエンジン出力は、エンジンECU32にエンジン出力要求値として伝達される。また、ハイブリッドECU34は、モータジェネレータ22の制御、駆動力源の選択、つまりエンジン10とモータジェネレータ22の切替制御、エンジン10とモータジェネレータ22が併用される場合はトルク配分の制御、更にエンジン10の始動及び停止制御を行う。
【0022】
エンジンECU32は、ハイブリッドECU34の指示を受け、エンジン出力要求値に応じてエンジン10の出力制御を行うとともに、スタータ12の駆動制御を行う。バッテリECU36は、HVバッテリ42および補機用バッテリ44の充電状態および温度の監視を行う。
【0023】
図2は、本実施の形態に係るハイブリッド車両のエンジン10の始動制御の処理を示すフローチャートである。この処理は、車両がモータジェネレータ22のみの駆動力で走行している場合に、エンジン10の始動要求が発生した際に起動する。エンジン10の始動要求の有無は、ハイブリッドシステム制御部30によって、運転者の要求トルクや、HVバッテリ42の充電状態に応じて判定される。
【0024】
この処理が起動すると、まず、ハイブリッドECU34は、要求トルクTdを取得する(S10)。なお、要求トルクTdは、ハイブリッドECU34の別のプロセスにおいて、アクセルポジションセンサ54やシフトポジションセンサ56の出力に基づいて算出される。つづいて、ハイブリッドECU34は、エンジン始動をスタータ12またはモータジェネレータ22のいずれを使用して行うかを判断する基準である判定基準トルクTrを決定する(S12)。この判定基準トルクTrの決定は、所定のマップを参照してなされる。
【0025】
図3は、判定基準トルクTrを決定する際に参照するマップであり、判定基準トルクTrが車速Vと要求トルクTdとの関係で示されている。以下、このマップを単に「速度基準マップ」ともいう。判定基準トルクTrは、車速Vに応じて設定されており、車速Vが大きくなるに従って、判定基準トルクTrが小さくなる。この速度基準マップは、ハイブリッドECU34が備える不図示のROMに保持される。
【0026】
図2に戻り、ハイブリッドECU34は、要求トルクTdと判定基準トルクTrを比較する(S14)。要求トルクTdが判定基準トルクTr以下の領域Aに含まれると判定された場合(S14のN)、ハイブリッドECU34は、モータジェネレータ22を使用してエンジン10の始動を行う(S16)。要求トルクTdが判定基準トルクTrより大きい領域Bに含まれると判定された場合(S14のY)、ハイブリッドECU34は、エンジンECU32に対して、スタータ12によるエンジン始動要求及びエンジン出力の要求値を通知し、エンジンECU32はその通知を受けてスタータ12を使用してエンジン10を始動する(S18)。エンジン10の始動が終了すると、このエンジン10の始動制御の処理は終了する。
【0027】
ところで、一般に、バッテリ温度が低い場合、バッテリが出力可能な電力が低下する。従って、HVバッテリ42の温度が低下した場合、HVバッテリ42からの出力が低下することを考慮して、運転者の要求トルクを確保するために、判定基準トルクTrを低くすることが望まれる。つまり、HVバッテリ42の温度が低い場合は、要求トルクが小さくてもスタータ12を使用してエンジン10を始動させることが要求される。
【0028】
図4は、図2に示した始動制御の変形例の処理を示すフローチャートであり、ここでは、ハイブリッドECU34は、エンジン10の始動手段を決定する際に、HVバッテリ42の温度を反映させる。図5は、ハイブリッドECU34がHVバッテリ42の温度を反映させる際に参照するマップを示している。以下、このマップを単に「バッテリ温度基準マップ」ともいう。HVバッテリ42のバッテリ温度Btと要求トルクTdの関係で示されており、バッテリ温度Btに応じて、エンジン10の始動にスタータ12とモータジェネレータ22のいずれを使用するかの閾値となる基準が設定されている。この基準をバッテリ温度基準トルクTbと呼び、要求トルクTdが、バッテリ温度基準トルクTbより低い領域Iに含まれる場合、モータジェネレータ22によってエンジン10の始動がなされる。要求トルクTdが、バッテリ温度基準トルクTbより高い領域IIに含まれる場合、スタータ12によってエンジン10の始動がなされる。バッテリ温度基準トルクTbは、バッテリ温度Btが低くなるに従って小さく設定されている。なお、このバッテリ温度基準マップは、ハイブリッドシステム制御部30が備える不図示のROMに保持される。
【0029】
なお、図4のフローチャートで示す処理は、図2に示した処理において、HVバッテリ42の温度による判定処理を追加したものであり、主に異なる点を説明する。S14のステップにおいて、要求トルクTdが判定基準トルクTr以下の領域Aに含まれると判断されると(S14のN)、バッテリECU36はHVバッテリ42のバッテリ温度Btを取得し、ハイブリッドECU34に通知し、ハイブリッドECU34はバッテリ温度Btの通知を受け、図5に示したバッテリ温度基準マップを参照し、要求トルクTdとバッテリ温度基準トルクTbとを比較する(S15)。要求トルクTdがバッテリ温度基準トルクTb以下である領域Iに含まれる場合(S15のN)、ハイブリッドECU34は、モータジェネレータ22を用いてエンジン10を始動させる(S16)。
【0030】
S14のステップで、要求トルクTdが判定基準トルクTrより大きい領域Bに含まれると判定された場合(S14のY)、及び、S15のステップで、要求トルクTdがバッテリ温度基準トルクTbより大きい領域IIに含まれると判定された場合(S15のY)、ハイブリッドECU34はスタータ12を使用してエンジン10を始動させる(S18)。
【0031】
なお、図4に示した処理では、要求トルクTdと判定基準トルクTrとの比較後、要求トルクTdとバッテリ温度基準トルクTbとの比較を行ったが、これに限る趣旨ではなく、例えば上記二つの比較の順番は逆でもよい。また、要求トルクTdとバッテリ温度基準トルクTbとの比較のみによって、エンジン10を始動する手段を決定してもよく、その場合は、図4のS14のステップが不要となる。なお、図4で示した処理では、図3に示した処理に利用する速度基準マップを同様に用いたが、それぞれの処理に応じて速度基準マップを設定する際のHVバッテリ42のバッテリ温度Btを考慮することが望まれる。例えば、図3の処理で利用される速度基準マップでは、バッテリ温度Btが低い場合を想定して、判定基準トルクTrを低めに設定し、一方、図4の処理で利用される速度基準マップでは、バッテリ温度Btはバッテリ温度基準マップで考慮されているので、判定基準トルクTrは高めに設定する。また、図3に示した速度基準マップがバッテリ温度Btに応じて複数用意されてもよい。
【0032】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0033】
【発明の効果】
本発明によると、ハイブリッド車両において、走行中において、エンジン始動に伴うトルク低下の発生を抑制することが期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るハイブリッド車両のハイブリッドシステムの構成図である。
【図2】実施の形態に係るハイブリッド車両のエンジンの始動制御の処理を示すフローチャートである。
【図3】判定基準トルクTrを決定する際に参照する速度基準マップを示す図である。
【図4】実施の形態に係るハイブリッド車両のエンジンの始動制御の処理を示すフローチャートであり、図2に示した処理の変形例を示すフローチャートである。
【図5】HVバッテリの温度を考慮する際に参照するバッテリ温度基準マップを示す図である。
【符号の説明】
10 エンジン、 12 スタータ、 14 Vベルト、 22 モータジェネレータ、 24 インバータ、 30 ハイブリッドシステム制御部、 32 エンジンECU、 34 ハイブリッドECU、 36 バッテリECU、 42 HVバッテリ、 44 補機用バッテリ、 52 車速センサ、 54 アクセルポジションセンサ、 56 シフトポジションセンサ、 90 ハイブリッドシステム。

Claims (3)

  1. 車両の駆動力源として機能するエンジンと、
    前記エンジンに接続され、第1の電源から電力の供給を受けて車両の駆動力源としての機能を有し、前記エンジンの始動に使用可能なモータと、
    前記エンジンに接続され、前記第1の電源とは異なる第2の電源から電力の供給を受けて前記エンジンの始動に使用可能なスタータと、
    前記エンジンの始動要求が発生したときに車両に対する要求トルクが車速が大きいほど小さくなる傾向に設定された判定基準トルク以下のときには前記モータを用いて前記エンジンが始動されるよう前記モータを制御し、前記エンジンの始動要求が発生したときに前記要求トルクが前記判定基準トルクより大きいときには前記スタータを用いて前記エンジンが始動されるよう前記スタータを制御する始動時制御手段と、
    を備えるハイブリッド車両。
  2. 前記判定基準トルクは、前記第1のバッテリの温度が高くなるほど大きくなる傾向に設定されてなる請求項記載のハイブリッド車両。
  3. 車両の駆動力源として機能するエンジンと、前記エンジンの第1の電圧の第1のバッテリから電力の供給を受けて車両の駆動力源としての機能を有し前記エンジンの始動に使用可能なモータと、前記第1の電圧より低い第2の電圧の第2のバッテリから電力の供給を受けて前記エンジンの始動に使用可能なスタータと、を備えるハイブリッド車両における前記エンジンの始動制御方法であって、
    車両に対する要求トルクが車速が大きいほど小さくなる傾向に設定された判定基準トルク以下のときには前記モータを用いて前記エンジンが始動されるよう前記モータを制御し、前記エンジンの始動要求が発生したときに前記要求トルクが前記判定基準トルクより大きいときには前記スタータを用いて前記エンジンが始動されるよう前記スタータを制御する
    ことを特徴とするエンジンの始動制御方法。
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