JP3852398B2 - 透光性セラミックスならびにそれを用いた光学部品および光学素子 - Google Patents

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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高屈折率、高光透過率の常誘電体であって、光学部品として有用な透光性セラミックス、およびそれを用いた光学素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、光ピックアップ等の光学素子に搭載する光学部品の材料としては、ガラスまたはプラスチック、あるいはニオブ酸リチウム(LiNbO3)等の単結晶が用いられている。
【0003】
ガラスやプラスチックは、光透過率が高く、所望の形状への加工が容易であることから、レンズ等の光学部品に用いられている。また、LiNbO3の単結晶は、その電気化学特性と複屈折を利用して、光導波路等の光学部品に用いられている。このような光学部品を用いた光ピックアップ等の光学素子では、さらなる小型化や薄型化が要求されている。(例えば、特許文献1、2参照。)
【0004】
【特許文献1】
特開平5−107467号公報(全頁、全図)
【特許文献2】
特開平7−244865号公報(請求項6、段落番号0024)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来のガラスやプラスチックでは、その屈折率が1.9未満であることから、それらを用いた光学部品や光学素子において小型化や薄型化に限界がある。また、プラスチックは吸湿性を有しており、そのうえ、屈折率が低く、複屈折を生じるため、入射光を効率よく透過、集光させるうえで問題があった。さらに、LiNbO3等の単結晶は、屈折率は高いものの(n=2.3)、複屈折を生じるため、レンズ等の光学部品には用いることができず、用途が限定されてしまう。
【0006】
そこで、本発明においては、複屈折を生じない光学特性に優れた透光性セラミックスおよびそれを用いた光学素子を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本件第1の発明は、一般式Ba{(SnuZr1-uxMgyTazvw(但し、x+y+z=1,0≦u≦1,1≦v≦1.05,wは任意の数)で表され、前記一般式のx,y,zが、図1に示す三元図において、各点A(0.4,0.23,0.37),B(0,0.39,0.61),C(0,0.27,0.73),D(0.4,0.11,0.49)を結んだ四角形ABCDで囲まれた領域内(境界線AB上は含まない)にある組成を主成分とし、さらに、屈折率が2.0以上で、かつ直線透過率が20%以上であることを特徴とする、透光性セラミックスである。
【0009】
本件第の発明は、一般式Ba{(SnuZr1-uxMgyTazvw(但し、x+y+z=1,0≦u≦1,1≦v≦1.05,wは任意の数)で表され、前記一般式のx,y,zが、図1に示す三元図において、各点E(0.4,0.21,0.39),F(0.125,0.325,0.55),G(0.125,0.29,0.585),H(0.4,0.17,0.43)を結んだ四角形EFGHで囲まれた領域内にある組成を主成分とし、さらに、屈折率が2.0以上で、かつ直線透過率が50%以上であることを特徴とする、透光性セラミックスである。
【0011】
本件第の発明は、本件第の発明において、前記主成分に対して、Al23,Y23,CuO,TiO2,Ga23,WO3,La23,Sm23,Eu23,Nd23,Gd23,Dy23,Ho23,Yb23,Er23から選ばれる少なくとも1種以上の酸化物が1mol%以下添加されていることを特徴とする透光性セラミックスである。
【0012】
また、本件第の発明は、本件第の発明において、前記主成分に対して、Li2OまたはBaTiO3が2mol%以下添加されていることを特徴とする透光性セラミックスである。
【0013】
また、本件第の発明は、本件第1〜第の発明のいずれかにおいて、常誘電体であり、かつ多結晶体であることを特徴とする透光性セラミックスである。
【0014】
また、本件第の発明は、本件第1〜第の発明のいずれかにかかる透光性セラミックスからなることを特徴とする光学部品である。
【0015】
また、本件第の発明は、本件第の発明にかかる光学部品が搭載されていることを特徴とする光学素子である。
【0016】
ここで、常誘電体とは、電界が印加されても誘電率が変化しないという特性を有するものである。本発明の透光性セラミックスは、常誘電体であり、かつ多結晶体であるため、複屈折を生じない。したがって、レンズ等の光学部品に容易に適用できる。
【0017】
また、本発明の透光性セラミックスは、20%以上または50%以上の高い直線透過率と2.0以上の高い屈折率を有する。このため、比較的小さな外形寸法で所望の光学特性を発揮することができる。
【0018】
また、本発明の透光性セラミックスは、可視光領域から赤外領域までの光を透過するため、広範囲での利用が可能である。
【0019】
また、本発明の透光性セラミックスは、主成分に対して酸化物を添加することにより、光学部品としての用途に応じて、直線透過率および屈折率を変化させることが可能である。
【0020】
さらに、本発明の光学素子においては、上述の高い光学特性を有する透光性セラミックスが光学部品として用いられているため、光学素子の小型化、薄型化を実現することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
【0022】
【実施例1】
本発明の透光性セラミックスを製造する手順を説明する。
【0023】
まず、原料として、高純度のBaCO3,SnO2,ZrO2,MgCO3およびTa25を準備した。そして、一般式Ba{(SnuZr1-uxMgyTazvw(wは任意の数)で表される、表1に示す各試料が得られるように、各原料を秤量し、ボールミルで16時間湿式混合した。この混合物を乾燥させた後、1300℃で3時間焼成し、仮焼物を得た。なお、仮焼後、wの値はほぼ3になっていた。
【0024】
この仮焼物を水および有機バインダとともにボールミルに入れ、16時間湿式粉砕した。有機バインダとしては、例えばエチルセルロースが用いられる。エチルセルロース以外でも、セラミックス成形体用の結合剤としての機能を備え、かつ焼結工程において焼結温度に達する前に、例えば500℃程度で大気中の酸素と反応して炭酸ガスや水蒸気等にガス化して消失するものであれば、有機バインダとして用いることができる。
【0025】
上記粉砕物を乾燥させた後、50メッシュの網(篩)を通して造粒し、得られた粉末を2000kg/cm2の圧力で押圧することにより、直径30mm、厚さ2mmの円板状の成形体を得た。
【0026】
次に、上記成形体を同組成粉末中に埋め込んだ。ここで、同組成粉末とは、上記成形体と同じ組成となるように調製した原料を仮焼し、粉砕して得られたものである。この同組成粉末により、上記成形体中の揮発成分が焼成時に揮発することを抑制することができる。なお、同組成粉末は、上記成形体と同じ組成を有することが好ましいが、同等の組成系であれば、全く同一の組成でなくともよい。また、必ずしも透光性を備えるものでなくともよい。
【0027】
上記同組成粉末中に埋め込んだ成形体を焼成炉に入れ、大気雰囲気中で加熱し、脱バインダを行った。引き続き、昇温しながら炉内に酸素を注入し、最高温度域の1600℃または1650℃において、焼成雰囲気の酸素濃度を約98%まで上昇させた。この焼成温度および酸素濃度を維持し、上記成形物を20時間焼成して焼結体を得た。なお、焼成時の全圧は1気圧以下とした。
【0028】
こうして得られた焼結体を鏡面加工し、厚さ0.4mmの円板状に仕上げて透光性セラミックスの試料とした。
【0029】
上記試料のそれぞれについて、可視光領域(λ=633nm)における直線透過率および屈折率を測定した。この直線透過率の測定には、島津製分光光度計(UV−200S)を用いた。また、屈折率の測定には、Metricon社製プリズムカプラー(MODEL2010)を用いた。この測定結果を表1に示す。表1において、試料番号に*印を付したものは本発明の範囲外のものであり、いずれも未焼結もしくは直線透過率が20%未満のものである。
【0030】
【表1】
Figure 0003852398
【0031】
表1に示す試料のうち、高い直線透過率が得られた試料35について、紫外から赤外の波長帯(λ=200〜10000nm)における直線透過率を測定した。なお、赤外領域での直線透過率の測定には、ニコレー社製分光光度計(FT−IR Magna750)を用いた。この直線透過率の測定結果を図2(a)(b)に示す。同図から、試料35は直線透過率において波長依存性を有することが分かる。
【0032】
また、同じく試料35について、TEモードにおける屈折率を測定した結果を図3に示す。さらに、試料35について、λ=633nm、1300nm、1550nmのそれぞれにおけるTEモードおよびTMモードでの屈折率を測定した結果を表2に示す。表2において、TEモードおよびTMモードでの屈折率が同じ値であることから、複屈折が生じていないことが分かる。
【0033】
【表2】
Figure 0003852398
【0034】
ここで、試料35の直線透過率は75.8%であり、屈折率は2.074であった。一般に、直線透過率の測定においては、空気中から試料に対して垂直に光が入射する。このため、例えば、屈折率(n)が2.074である場合、Fresnelの法則より、試料表面での反射率と裏面での反射率の合計は23.1%となる。よって、屈折率が2.074である試料の直線透過率の理論最大値は、76.9%となる。試料35において、直線透過率は75.8%であるから、理論値に対する相対透過率は98.5%となる。これは、焼結体内部での透過損失がほとんどないことを示している。したがって、試料35の表面に反射防止膜(AR膜=Anti−Reflection膜)を形成すれば、得られる直線透過率をほぼ理論値とすることができる。このように、本発明の組成を有する透光性セラミックスは、光学素子として利用可能な優れた特性を有するものである。
【0035】
また、表1の試料のうち、高い直線透過率が得られた他の試料34に対して、比較例として、鋳込み成形による2インチ角の成形体を1600℃で焼成して焼結体を得た。表3は、この試料34と比較例の直線透過率および屈折率を対比したものである。表3において、両者の直線透過率および屈折率は、互いに同等の値である。このように、本発明の組成を有する透光性セラミックスによれば、成形法に関わらず高い直線透過率および屈折率が得られるものである。
【0036】
【表3】
Figure 0003852398
【0037】
また、上記実施例と焼成温度が異なる試料について、直線透過率および屈折率を測定した結果を表1に併せて示す。これらの試料は、上記実施例と同じ原料を用い、同じ条件で混合、仮焼、粉砕、乾燥および造粒を行い、得られた粉末を円板状に成形し、この成形体を最高温度域1650℃で焼成したものである。1650℃で焼成した試料の中には、1600℃で焼成した試料に比べて、直線透過率の値が良好なものが見られる。
【0038】
図1は、本発明の透光性セラミックスの組成である一般式Ba{(SnuZr1-uxMgyTazvw(但し、x+y+z=1,0≦u≦1,1≦v≦1.05,wは任意の数)におけるx、y、zの組成範囲を示す三元図である。
【0039】
同図において、A、B、C、Dの各点を結んだ四角形ABCDで囲まれた領域(境界線AB上は含まない。)が、本発明の透光性セラミックスの組成範囲である。この組成を有する焼結体は、直線透過率が20%以上となり、屈折率は2.07前後の高い値となる。さらに、E、F、G、Hの各点を結んだ四角形EFGHで囲まれた領域の組成を有する焼結体では、直線透過率が50%以上となり、屈折率は同じく2.07前後の高い値となる。
【0040】
また、表1における試料番号の一部を図1上に示した。図1において、試料番号に*印を付したものは、表1においても同じ印が付された、本発明の範囲外の試料である。
【0041】
【実施例2】
この実施例2は、一般式Ba{(SnuZr1-uxMgyTazvwで表され、この一般式のx,y,zが図1に示す三元図における各点E,F,G,Hを結んだ四角形EFGHで囲まれた領域内にある組成を有する主成分に、微量の酸化物を添加したものである。ここでは、微量の酸化物を添加することにより、直線透過率および屈折率を変化させた。
【0042】
主成分としては、実施例1における表1の試料26を用いた。実施例1と同様に、高純度のBaCO3,SnO2,ZrO2,MgCO3およびTa25を準備した。表1の試料26と同じ組成が得られるように、各原料を秤量した。また、微量の酸化物として、Al23,Y23,CuO,TiO2,Ga23,WO3,La23,Sm23,Eu23,Nd23,Gd23,Dy23,Ho23,Yb23,Er23,Li2CO3,BaTiO3 を準備し、主成分に対する添加量が表4、表5のとおりになるように秤量した。なお、Li2CO3については、Li2Oに換算した添加量となっている。このように秤量した主成分原料および添加物原料を混合した。そして、実施例1と同じ要領で仮焼、粉砕、焼成したものを鏡面加工して透光性セラミックスの試料を得た。
【0043】
上記試料のそれぞれについて、可視光領域(λ=633nm)における直線透過率および屈折率を測定した。この測定結果を表4、表5に示す。表4、表5において、試料番号に*印を付したものは本発明の範囲外のものであり、いずれも直線透過率が20%未満のものである。
【0044】
【表4】
Figure 0003852398
【0045】
【表5】
Figure 0003852398
【0046】
表4、表5と表1の各値を比較すると、各酸化物の添加量に応じて直線透過率および屈折率が増減することが分かる。ここで、一般に、光学部品においては、用途に応じて特性が細分化されており、屈折率については、小数点以下第5位の値までの精度が要求されることが多い。表1と表4、表5とで、屈折率は、小数点以下第3位において異なる値となっており、光学部品として明確に異なる特性を有するものと言える。
【0047】
このように、酸化物の添加の有無を選択したり、添加量を調整したりすることにより、光学部品としての用途に応じて異なる特性の透光性セラミックスを得ることができる。
【0048】
また、表4の試料7および表5の試料92について、それぞれ、λ=633nmにおけるTEモードおよびTMモードでの屈折率を測定した。その結果を表6に示す。表6において、TEモードおよびTMモードでの屈折率が同じ値であることから、複屈折が生じていないことが分かる。
【0049】
【表6】
Figure 0003852398
【0050】
【実施例3】
上述のように、実施例1,2にかかる透光性セラミックスは、直線透過率および屈折率において高い値を示し、複屈折も生じないため、光学部品への利用が望める。例えば、図4に示すような両凸レンズ10、または両凹レンズ11、あるいは光路長調整板12、さらには球状レンズ13等の素材として好適である。
【0051】
このような光学部品を搭載した光学素子として、光ピックアップを例に取り、説明する。
【0052】
光ピックアップは、図5に示すように、コンパクトディスクやミニディスクといった記録媒体1に対して、コヒーレントな光であるレーザ光を照射し、その反射光から記録媒体1に記録された情報を再生するものである。
【0053】
このような光ピックアップにおいては、光源としての半導体レーザ素子5からのレーザ光を平行光に変換するコリメータレンズ4が設けられ、その平行光の光路上にハーフミラー3が設けられている。このハーフミラー3は、コリメータレンズ4からの入射光は通して直進させるが、記録媒体1からの反射光については、反射光の進行方向を例えば約90度の反射により変更するものである。
【0054】
また、光ピックアップには、ハーフミラー3からの入射光を記録媒体1の記録面上に集光するための対物レンズ2が設けられている。この対物レンズ2は、記録媒体1からの反射光を効率よくハーフミラー3に対して出射するものでもある。反射光が入射されたハーフミラー3では、反射により位相が変化することで、上記反射光の進行方向が変更される。
【0055】
さらに、光ピックアップには、変更された反射光を集光するための集光レンズ6が設けられている。そして、反射光の集光位置に、反射光から情報を再生するための受光素子7が設けられている。
【0056】
このように構成される光ピックアップにおいて、対物レンズ2の素材として、本発明にかかる透光性セラミックスを用いることができる。この透光性セラミックスは屈折率が大きいため、光ピックアップの小型化や薄型化が可能であり、開口を増加させることができる。
【0057】
なお、本実施例においては、本発明の透光性セラミックスを対物レンズ2に用いた場合について説明したが、他の光学部品、例えば、コリメータレンズ4または集光レンズ6、あるいはハーフミラー3に用いることもできる。
【0058】
また、本発明は、上記各実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内で適宜、変更を加えることができる。例えば、原料の形態は酸化物もしくは炭酸塩に限定されるものではなく、焼結体とした段階で所望の特性が得られる原料であればよい。また、焼成雰囲気について、上記実施例の約98%という酸素濃度の値は、使用した実験設備の条件下において最も好ましい値である。この条件下においては、90%以上の酸素濃度が確保できれば、所望の特性を備えた焼結体が得られる。
【0059】
【発明の効果】
本発明の透光性セラミックスは、常誘電体であり、かつ多結晶体であるため、複屈折を生じない。したがって、レンズ等の光学部品に容易に適用できる。
【0060】
また、本発明の透光性セラミックスは、20%以上さらには50%以上の高い直線透過率と2.0以上の高い屈折率を有する。このため、比較的小さな外形寸法で所望の光学特性を発揮することができる。
【0061】
さらに、本発明の透光性セラミックスは、可視光領域から赤外領域までの光を透過するため、広範囲での利用が可能である。
【0062】
また、本発明の透光性セラミックスは、主成分に対して酸化物を添加することにより、光学部品としての用途に応じて、直線透過率および屈折率を変化させることが可能である。
【0063】
本発明の光学素子においては、上述の高い光学特性を有する透光性セラミックスが光学部品として用いられているため、光学素子の小型化、薄型化を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透光性セラミックスの組成範囲を示す三元図である。
【図2】(a)(b)とも、本発明の透光性セラミックスの直線透過率の波長依存性を示すグラフである。
【図3】本発明の透光性セラミックスの屈折率を示すグラフである。
【図4】本発明の透光性セラミックスからなる光学部品の説明図であり、(a)は両凸レンズを示し、(b)は両凹レンズを示し、(c)は光路長調整板を示し、(d)は球状レンズを示す。
【図5】本発明の透光性セラミックスからなる光学部品を搭載した光学素子の一実施例(光ピックアップ)を示す説明図である。
【符号の説明】
2 対物レンズ(光学部品)
10 両凸レンズ(光学部品)
11 両凹レンズ(光学部品)
12 光路長調整板(光学部品)
13 球状レンズ(光学部品)

Claims (7)

  1. 一般式Ba{(SnuZr1-uxMgyTazvw(但し、x+y+z=1,0≦u≦1,1≦v≦1.05,wは任意の数)で表され、
    前記一般式のx,y,zが、図1に示す三元図において、各点A(0.4,0.23,0.37),B(0,0.39,0.61),C(0,0.27,0.73),D(0.4,0.11,0.49)を結んだ四角形ABCDで囲まれた領域内(境界線AB上は含まない)にある組成を主成分とし、
    さらに、屈折率が2.0以上で、かつ直線透過率が20%以上であることを特徴とする、透光性セラミックス。
  2. 一般式Ba{(SnuZr1-uxMgyTazvw(但し、x+y+z=1,0≦u≦1,1≦v≦1.05,wは任意の数)で表され、
    前記一般式のx,y,zが、図1に示す三元図において、各点E(0.4,0.21,0.39),F(0.125,0.325,0.55),G(0.125,0.29,0.585),H(0.4,0.17,0.43)を結んだ四角形EFGHで囲まれた領域内にある組成を主成分とし、
    さらに、屈折率が2.0以上で、かつ直線透過率が50%以上であることを特徴とする、透光性セラミックス。
  3. 前記主成分に対して、Al23,Y23,CuO,TiO2,Ga23,WO3,La23,Sm23,Eu23,Nd23,Gd23,Dy23,Ho23,Yb23,Er23から選ばれる少なくとも1種以上の酸化物が1mol%以下添加されていることを特徴とする、請求項に記載の透光性セラミックス。
  4. 前記主成分に対して、Li2OまたはBaTiO3が2mol%以下添加されていることを特徴とする、請求項に記載の透光性セラミックス。
  5. 常誘電体であり、かつ多結晶体であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の透光性セラミックス。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の透光性セラミックスからなることを特徴とする光学部品。
  7. 請求項に記載の光学部品が搭載されていることを特徴とする光学素子。
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