JP3851433B2 - アクチュエータ作動回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パワーショベルやクレーンなどの建設作業機械のアクチュエータを作動させるアクチュエータ作動回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
パワーショベルやクレーンなどの建設作業機械等に設けられた油圧作動のアクチュエータは、例えば、アクチュエータへの圧油の流れを制御するスプールバルブ(以下、単に制御弁という。)が操作レバーの操作に伴うパイロット圧によって切換えられることにより、その動作が制御される。
【0003】
このように、操作レバーによって制御弁の切換え制御を行なう場合、操作レバーを速く操作すると、パイロット圧が急激に変化して、制御弁のスプールが速く移動し、アクチュエータが急速に動作される。また、操作レバーをゆっくりと操作すると、パイロット圧もなだらかに変化して、制御弁のスプールがゆっくりと移動し、アクチュエータもゆっくりと動作される。無論、操作レバーがニュートラル位置に保持され、制御弁のスプールがアクチュエータへの圧油の流れを遮断するニュートラル位置に保持された状態では、アクチュエータは動作しない。
【0004】
ところで、オペレータは、一般に、アクチュエータが動作されると否とにかかわらず操作レバーを絶えず握った状態でいることが多く、その状態で、作業時に発生する機体の振動によってオペレータの体が揺れると、その影響でオペレータが握っている操作レバーがオペレータの意に反して急動作することがあり、こうした場合には、操作レバーを介したパイロット圧により制御弁のスプールが急動作してアクチュエータが不用意にガタガタ揺れる(ハンチングを起こす)といった事態が生じる。その結果、機体の揺れがさらに大きくなり、それに伴ってオペレータの体の揺れも大きくなるといった振動の悪循環をきたすこととなる。
【0005】
このようなハンチングを抑制する対策としては、従来から様々な手段が講じられている。図4および図5はその一例を示すものである。
図4に示す油圧回路では、リザーバタンク102から油圧ポンプ104を介して圧送される圧油によってアクチュエータ(油圧モータ)100が動作される。アクチュエータ100への圧油の流れは制御弁106の切換え動作によって制御され、制御弁106の切換え動作はパイロット圧によって行なわれる。制御弁106にパイロット圧を導入するパイロット圧回路112は、油圧ポンプ114によってパイロット圧を供給するパイロット圧供給管路112aと、パイロット圧供給管路112aからのパイロット圧を制御弁106のスプールに作用させる2つのパイロット圧導入管路112b,112cとからなる。
【0006】
パイロット圧供給管路112aと各パイロット圧導入管路112b,112cとの連通状態は、操作弁108によって制御される。具体的には、操作弁108の操作レバー108aを操作すると、その操作量および操作方向に応じて、パイロット圧供給管路112aからの圧油がパイロット圧導入管路112b(112c)に流れ、制御弁106が切換えられる。なお、操作弁108は、パイロット圧供給管路112aを一方のパイロット圧導入管路112b(または112c)に接続した際、他方のパイロット圧導入管路112c(または112b)をリザーバタンク102に接続するようになっている。
【0007】
各パイロット圧導入管路112b,112cの途中には、1方向にのみ自由に圧油を流し且つ他方向への流れを絞って調節するショック低減用の絞り付きチェック弁、いわゆるリストリクタ116が設けられている。このように、各パイロット圧導入管路112b,112cの途中にリストリクタ116を設ければ、操作弁108の操作レバー108aを急操作しても、制御弁106のスプールの急激な動作が規制されるため、アクチュエータ101に流れる圧油の急激な変化が規制される。すなわち、操作レバー108aの急な動きに対する制御弁106のスプールの応答が鈍くなり、アクチュエータ100のハンチングが抑制される。
【0008】
一方、図5に示す油圧回路は、その基本的な構成が図5の油圧回路と同じであるが、アクチュエータ100のハンチングを抑えるために、各パイロット圧導入管路112b,112cの途中がシャトルバルブ120の2つの入口側にそれぞれ接続され、シャトルバルブ120の出口側にアキュムレータ122が接続された構成となっている。この構成では、アキュムレータ122の緩衝作用によってパイロット圧が吸収緩和され、操作レバー108aの急な動きに対する制御弁106のスプールの応答が鈍くなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前述した2つの従来例のように、リストリクタ116やアキュムレータ122によってハンチングを防止しようとすると、アクチュエータ100の動き始めや停止時にタイムラグが生じることとなる。したがって、機械操作に必要な急レバー操作時にアクチュエータ100がシャープに動かなかったり、危険回避のための急停止が行なえないといった不具合が生じる。
【0010】
また、一般に、ハンチングが発生する動作帯域は、制御弁106の開口特性によってほぼ決定される。図6は、開口特性の異なる2つの制御弁106のスプールストロークSと流量Qとの関係を示したものであるが、流量Qの変化が大きいストローク帯域Xでハンチングが発生し易い。すなわち、図6の(a)のように、ストロークの終期で流量が急激に変化する開口特性を有する制御弁106では、ストロークの終期でスプールが急動作される(操作レバー108aが急操作される)と、ハンチングが発生し易い。また、図6の(b)のように、ストロークの初期で流量が急激に変化する開口特性を有する制御弁106では、ストロークの初期でスプールが急動作される(操作レバー108aが急操作される)と、ハンチングが発生し易い。したがって、前述した従来例のように、スプールストロークの全体にわたって絞りを利かせる(操作レバー108aの動きに対する制御弁106のスプールの応答を鈍くする)必要はないことが分かる。
【0011】
本発明は上記事情に着目してなされたものであり、その目的とするところは、起動時および停止時の応答性を良好に確保しつつハンチングを有効に抑制し得るアクチュエータ作動回路を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明のアクチュエータ作動回路は、アクチュエータとリザーバタンクとの間で圧油を流す圧油回路と、前記圧油回路に設けられ、前記アクチュエータと前記リザーバタンクとの間で油流方向を制御するパイロット圧作動の方向制御弁と、前記方向制御弁にパイロット圧を作用させて前記方向制御弁の切換え動作を制御するパイロット圧回路と、前記パイロット圧回路を構成し、前記方向制御弁にパイロット圧を導入するパイロット圧導入管路と、前記パイロット圧導入管路の途中に設けられ、前記パイロット圧導入管路を全開する第1の位置と前記パイロット圧導入管路に絞りを付与する第2の位置との間で切り換わり、所定のパイロット圧が加わることにより前記第2の位置に切り換えられるパイロット圧作動の切換弁と、前記パイロット圧導入管路と前記切換弁のパイロットポートとを接続するパイロットラインと、前記パイロットラインの途中に設けられ、前記圧油の温度に伴う粘性の影響を受けてその応答遅れに対応して前記切換弁に作用する前記所定のパイロット圧に達するタイミングを遅らす切換えタイミング調整用絞りと、を具備し、前記パイロットラインを介して前記切換弁に作用するパイロット圧が前記絞りの作用を受けて所定の圧力に達すると、前記第1の位置から前記第2の位置へと切り換わることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1および図2は本発明の第1の実施形態を示している。図1に示すように、本実施形態のアクチュエータ作動回路1は、油圧モータ(以下、アクチュエータという。)20とリザーバタンクTとの間で圧油を流す主回路Aと、主回路Aに介挿され且つアクチュエータ20とリザーバタンクTとの間で圧油の流れを制御する方向制御弁2と、方向制御弁2にパイロット圧を導入して方向制御弁2を切換え制御するパイロット圧回路Bとを有している。なお、方向制御弁2は、パイロット圧に伴うスプールの摺動によってその弁方向が切換えられるスプール弁である。また、アクチュエータ20は、例えばパワーショベルやクレーンなどの建設作業機械に設けられた旋回体を旋回させる。無論、アクチュエータ20によってブーム等の他のユニットが動作されても良い。
【0014】
主回路Aは、リザーバタンクTからの油を油圧ポンプP1によって圧送する油圧管路23と、油圧管路23を通じて圧送された油をリザーバタンクTに戻す戻し管路26とを有している。なお、これらの管路23,26は方向制御弁2の別個のポートにそれぞれ接続されている。
【0015】
また、方向制御弁2の他のポートには、アクチュエータ側回路21の両端と、油圧管路23によって圧送された圧油をアクチュエータ側回路21に供給する管路25と、アクチュエータ側回路3からの戻り油を戻し管路26に流す管路24とがそれぞれ接続されている。
【0016】
一方、方向制御弁2にパイロット圧を導入するパイロット圧回路Bは、リザーバタンクTから油圧ポンプP2を介して圧送される圧油を流すパイロット圧供給管路3と、パイロット圧供給管路3を通じて圧送される圧油を方向制御弁2の2つのパイロットポート2a,2bに個別に導入する2つのパイロット圧導入管路4,5と、パイロット圧導入管路4,5からの戻り油をタンクTに戻す戻し管路9と、各管路3,4,5,9の連通状態を切り換える操作弁6とを有している。この場合、操作弁6は、操作レバー6aが一方向に操作されると、パイロット圧供給管路3をパイロット圧導入管路4に連通させるとともに、パイロット圧導入管路5を戻し管路9を介してタンクTに連通させる。また、操作弁6は、操作レバー6aが他方向に操作されると、パイロット圧供給管路3をパイロット圧導入管路5に連通させるとともに、パイロット圧導入管路4を戻し管路9を介してタンクTに連通させる。さらに、操作弁6は、操作レバー6aがニュートラル位置にある時には、パイロット圧導入管路4,5の両者を戻し管路9を介してタンクTに連通させる。また、管路3,4(5),9同志の連通度合いは、操作レバー6aの操作量によって制御される。
【0017】
なお、パイロット圧導入管路4,5を通じて方向制御弁2にパイロット圧が作用していない場合には、方向制御弁2がニュートラル位置ハに保持される。また、パイロット圧導入管路4,5を通じて方向制御弁2にパイロット圧が作用すると、方向制御弁2が2つの切換位置イ,ロのいずれかに切換わる。
【0018】
各パイロット圧導入管路4,5の途中にはそれぞれ切換弁10が設けられている。この切換弁10は、対応するパイロット圧導入管路4,5に接続されたパイロットライン11を介してパイロット圧(自己圧)を受け、2つの切換え位置ニ,ホ間で切換えられる。そして、切換弁10は、その第1の位置ホで各パイロット圧導入管路4,5を全開するとともに、その第2の位置ニで各パイロット圧導入管路4,5に絞りを付与する。なお、パイロットライン11は、切換弁10よりも上流側に位置するパイロット圧導入管路4,5の部位に接続されている。
【0019】
図2の(a)は制御弁2の開口特性を示した特性図である。図示のように、制御弁2は、パイロット圧導入管路4,5を介して作用するパイロット圧が高まるにつれて(スプールのストロークが大きくなるにつれて)、油圧管路23と戻し管路26とを接続する弁通路の開度が次第に小さくなる(PーT線図参照)とともに、管路24とアクチュエータ側回路21とを接続する弁通路(AーT線図参照)および管路25とアクチュエータ側回路21とを接続する弁通路(AーP線図参照)の開度が次第に大きくなる。特に、管路24,25とアクチュエータ側回路21とを接続する弁通路(AーT線図およびAーP線図参照)は、パイロット圧が10kgf/cm2 を越える辺りから開度の変化が大きくなり、ハンチングが発生し易い帯域Xにさしかかる。したがって、本実施形態では、切換弁10の切換え圧を10kgf/cm2 に設定し、パイロット圧導入管路4,5の圧力(制御弁2に作用するパイロット圧)が10kgf/cm2 を越えると、切換弁10が第1の位置ホから第2の位置ニに切換えられて、パイロット圧導入管路4,5に絞りが付与されるようになっている。すなわち、切換弁10は、図2の(b)に示すように、パイロット圧が10kgf/cm2 以下の場合には、第1の位置ホを保持してパイロット圧導入管路4,5を全開させるが、パイロット圧が10kgf/cm2 以上になると、第2の位置ニへと切換わり始め、パイロット圧導入管路4,5に絞りを付与するようになる。
【0020】
次に、上記構成のアクチュエータ作動回路1の動作について説明する。
まず、操作弁6の操作レバー6aを一方向に操作すると、ポンプP2からパイロット圧供給管路3を通じて圧送される圧油がパイロット圧導入管路4を介して方向制御弁2のパイロットポート2aに導入される。これにより、方向制御弁2のスプールが一方向に移動され、方向制御弁2の弁位置がハからイへと切換えられて、アクチュエータが動作し始める。
【0021】
この場合、パイロット圧導入管路4を通じて圧送される圧油(パイロット圧)が10kgf/cm2 以下の時には、切換弁10が第1の位置ホに保持されてパイロット圧導入管路4,5が全開されているため、起動時および停止時の応答性が良好であり、操作レバー6aの動きに対して制御弁2のスプールが速やかに応答する。また、パイロット圧が10kgf/cm2 以下では、制御弁2の弁通路の開度の変化が緩やか(図2の(a)参照)であるため、操作弁6の操作レバー6aを急操作しても、ハンチングが発生しにくい。
【0022】
一方、パイロット圧導入管路4を通じて圧送される圧油(パイロット圧)が10kgf/cm2 を越えてハンチングが発生し易いストローク帯域Xになると、切換弁10が第1の位置ホから第2の位置ニへと切換わり、パイロット圧導入管路4,5に絞りが付与される。したがって、操作レバー6aの動きに対する制御弁2のスプールの応答が鈍くなる。そのため、操作レバー6aを急操作しても、制御弁2のスプールの急激な動作が規制され、アクチュエータ20に流れる圧油の急激な変化が規制される。すなわち、ハンチングが抑制される。
【0023】
また、このような回路構成では、高速で動作しているアクチュエータを危険回避のために急停止させることもできる。すなわち、10kgf/cm2 を越えるパイロット圧によって制御弁2が切換えられた状態から操作レバー6aを急にニュートラル位置に戻すと、パイロット圧導入管路4がタンクTに連通されるため、切換弁10が第2の位置ニから第1の位置ホに切換わり、圧導入管路4,5が全開される。したがって、パイロットポート2aからの戻り油が絞りを介すことなくタンクTに戻されるため、方向制御弁2のスプールはリターンスプリングによって速やかに中立位置へと移動され、高速で動作しているアクチュエータが速やかに停止される。
【0024】
なお、前述した動作は、操作レバー6aを他方向に操作した場合でも同様である。
以上説明したように、本実施形態のアクチュエータ作動回路1は、従来のように、制御弁2のスプールストロークの全体にわたって絞りを利かせるのではなく、ハンチングの発生しにくい帯域(本実施形態では10kgf/cm2 以下)ではパイロット圧導入管路4,5を全開とし、操作レバー6aの動きに対する制御弁2のスプールの応答性を良好に確保するとともに、ハンチングの発生し易い帯域(本実施形態では10kgf/cm2 以上)ではパイロット圧導入管路4,5に絞りを付与して操作レバー6aの動きに対する制御弁2のスプールの応答を鈍くするようにしている。したがって、起動時および停止時の応答性を良好に確保しつつハンチングを有効に抑制し得る。
【0025】
また、本実施形態では、従来のように絞りをパイロット圧導入管路4,5に設けていないため、絞りにゴミ詰まりが生じる等の不具合がない。
なお、切換弁10の切換設定圧は10kgf/cm2 に限らない。使用する制御弁2の開口特性に応じて切換弁10の切換設定圧を任意に変更することにより、起動時および停止時の応答性を良好に確保しつつハンチングを有効に抑制し得る。
【0026】
ところで、油圧機器の操作性は油温(作動油の粘性)の影響を受け易く、特に寒冷地や気温の低い冬場などは、応答遅れが目立ち、操作性が悪化してしまう。とりわけ、パイロット圧回路Bは、油に殆ど流れがなく暖まりにくい部分であるため、冬季においては操作性が非常に悪くなる。したがって、前述した第1の実施形態のように切換弁10の切換によってパイロット圧導入管路4,5に絞りを付与する構成では、絞りを付与する時期が早すぎて、かえって操作性(起動時および停止時の応答性)が悪化してしまうことも懸念される。すなわち、低温時では絞りがなくても応答性が鈍いにもかかわらず、パイロット圧が所定の設定圧を越えたからといって切換弁10によってパイロット圧導入管路4,5に絞りを付与すると、絞りの影響が大きくなりすぎて、ハンチングを抑えるどころか、かえって操作性を悪化させることとなる。そこで、以下では、低温時でも応答性を良好に確保しつつ有効にハンチングを抑制し得るアクチュエータ作動回路について図3を参照しつつ説明することとする。
【0027】
図3は本発明の第2の実施形態を示している。図示のように、本実施形態のアクチュエータ作動回路1aは、切換弁の構成のみが第1の実施形態と異なる。したがって、第1の実施形態と共通する構成要素については同一符号を付してその説明を省略する。
【0028】
図示のように、各パイロット圧導入管路4,5の途中にはそれぞれ切換弁30が設けられている。この切換弁30は、対応するパイロット圧導入管路4,5に接続されたパイロットライン11を介してパイロット圧(自己圧)を受け、2つの切換え位置ニ,ホ間で切換えられる。そして、切換弁30は、その第1の位置ホで各パイロット圧導入管路4,5を全開するとともに、その第2の位置ニで各パイロット圧導入管路4,5から分岐する絞り33付きの分岐管路32を介して圧油を流す。また、切換弁30は、第1の実施形態と同様、パイロットライン11を介して作用するパイロット圧が10kgf/cm2 になると、第1の位置ホから第2の位置ニへと切換わるようになっている。
【0029】
また、パイロットライン11には絞り34が設けられている。この絞り34は、切換弁30の切換えタイミングを遅らせて、低温時の応答性を確保する。すなわち、パイロット圧導入管路4,5の圧力が10kgf/cm2 に達した時点では、切換弁30には絞り34によって10kgf/cm2 の圧力が作用せず、切換弁30は第1の位置ホを保持し続け、起動時および停止時の応答性が確保される。つまり、低温時の応答の鈍さを絞り33によって悪化させることなく、パイロット圧導入管路4,5の全開状態を保持することによって応答性を極力良好に維持するようにしている。無論、パイロット圧が10kgf/cm2 に達すると、制御弁2のスプールがハンチングの発生し易いストローク帯域Xにさしかかるが、その際のハンチング抑制は、油温の低さに伴う応答遅れによって達成される。すなわち、絞り34を介して切換弁30に作用するパイロット圧が10kgf/cm2 に達するまで(これは絞り34の絞り径によって決定される)は、絞り33によらず油温の低さに伴う応答遅れによってハンチングが抑制される。そして、絞り34を介して切換弁30に10kgf/cm2 のパイロット圧が作用した段階で、切換弁30が第2の位置ニに切換わって絞り33によるハンチング抑制が開始される。
【0030】
切換弁30の切換え時期をこのように遅らせれば、油温の低さに伴う応答遅れと絞り33による応答遅れとをうまくバランスさせて有効に利用することができ、その結果、低温時でも応答性を良好に確保しつつ有効にハンチングを抑制することが可能となる。
【0031】
なお、パイロットライン11に設けられる絞り34は固定絞りであっても良いが、固定絞りでは、低温時に操作レバー6aをニュートラル位置に向かって戻した際に切換弁30の戻りが遅くなり減速のフィーリングが悪化することも考えられるため、絞り34をリストリクタによって構成することが望ましい。また、切換弁30をスプール弁として構成する場合、スプールはなるべく切換え途中のオーバラップ(どちらのポートにも繋がらない部分)が少ない方が良い。これは、操作レバー6aをニュートラル位置に向かって戻した際にレバー操作通りに減速させるためである。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のアクチュエータ作動回路によれば、起動時および停止時の応答性を良好に確保しつつハンチングを有効に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るアクチュエータ作動回路の構成図である。
【図2】(a)は制御弁の開口特性を示す特性図、(b)は切換弁の弁開度とパイロット圧との関係を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係るアクチュエータ作動回路の構成図である。
【図4】従来のアクチュエータ作動回路の第1の例を示す構成図である。
【図5】従来のアクチュエータ作動回路の第2の例を示す構成図である。
【図6】開口特性の異なる2つの制御弁のスプールストロークSと流量Qとの関係を示す図である。
【符号の説明】
1,1a…アクチュエータ作動回路
2…方向制御弁
4,5…パイロット圧導入管路
10…切換弁
11…パイロットライン
20…アクチュエータ
A…油圧回路
B…パイロット圧回路
T…リザーバタンク

Claims (1)

  1. アクチュエータとリザーバタンクとの間で圧油を流す圧油回路と、
    前記圧油回路に設けられ、前記アクチュエータと前記リザーバタンクとの間で油流方向を制御するパイロット圧作動の方向制御弁と、
    前記方向制御弁にパイロット圧を作用させて前記方向制御弁の切換え動作を制御するパイロット圧回路と、
    前記パイロット圧回路を構成し、前記方向制御弁にパイロット圧を導入するパイロット圧導入管路と、
    前記パイロット圧導入管路の途中に設けられ、前記パイロット圧導入管路を全開する第1の位置と前記パイロット圧導入管路に絞りを付与する第2の位置との間で切り換わり、所定のパイロット圧が加わることにより前記第2の位置に切り換えられるパイロット圧作動の切換弁と、
    前記パイロット圧導入管路と前記切換弁のパイロットポートとを接続するパイロットラインと、
    前記パイロットラインの途中に設けられ、前記圧油の温度に伴う粘性の影響を受けてその応答遅れに対応して前記切換弁に作用する前記所定のパイロット圧に達するタイミングを遅らす切換えタイミング調整用絞りと、
    を具備し、
    前記パイロットラインを介して前記切換弁に作用するパイロット圧が前記絞りの作用を受けて所定の圧力に達すると、前記第1の位置から前記第2の位置へと切り換わることを特徴とするアクチュエータ作動回路。
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