JP3850568B2 - Hst車両の制御機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、無段変速機として油圧により作動するHST(Hydro Static Transmission)を搭載する車両の制御機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のフォークリフトや作業車等に搭載されるHSTは、エンジンに駆動される可変容量油圧ポンプと、車輪を駆動する油圧モータとを備え、そのコントローラによって速度ペダル等の操作量に応じて油圧ポンプに対する油圧モータの速度比が無段階に制御されるとともに、前後進切換スイッチの操作により車両の前進、後進が切り換えられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
HSTは車両速度がコントローラによって自動制御されるため、HSTの構成要素に異常が検出された場合にエンジンの運転を停止するフェールセーフ制御を行い、安全性を確保する必要がある。
【0004】
しかしながら、例えば油圧モータの回転速度を検出する出力軸回転数センサのみに異常が検出されたような場合には車両の微速走行が可能であり、車両を安全な場所まで自走させることが望ましい。
【0005】
本発明は上記の問題点を鑑みてなされたものであり、異常内容に応じて車両の微速走行を許可するHST車両の制御機構を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、エンジンに駆動される油圧ポンプと、油圧ポンプから吐出される作動油により回転して車輪を駆動する油圧モータとを備え、油圧ポンプから油圧モータへ供給される作動油量を可変制御して油圧モータの回転速度を変化させるHSTに適用する。
【0007】
そして、HSTの構成要素に発生する異常を検出する異常検出手段と、HSTの構成要素に異常が検出された場合にエンジンの運転を停止するエンジン停止手段と、異常内容を記憶する記憶手段と、エンジンの再始動時に記憶された異常内容に応じて車両の走行を禁止するかあるいは車両の微速走行を許可するかを判定する車両走行制限手段とを備えるものとした。
【0008】
第2の発明は、第1の発明において、HSTの制御を行うコントローラを備え、車両走行制限手段はコントローラに異常が検出された場合に車両の走行を禁止するものとした。
【0009】
第3の発明は、第1または第2の発明において、油圧モータの回転方向を指令する前後進切換スイッチを備え、車両走行制限手段は前後進切換スイッチに異常が検出された場合に車両の走行を禁止するものとした。
【0010】
第4の発明は、第1から第3のいずれか一つの発明において、可変容量油圧ポンプの押しのけ容積を変えるサーボアクチュエータと、サーボアクチュエータに導かれる油圧を調節する比例電磁弁とを備え、車両走行制限手段は比例電磁弁に異常が検出された場合に車両の走行を禁止するものとした。
【0011】
第5の発明は、第1から第4のいずれか一つの発明において、可変容量油圧ポンプの押しのけ容積を検出する押しのけ容積センサと、油圧モータの回転速度を検出する出力軸回転数センサとを備え、車両走行制限手段は押しのけ容積センサおよび出力軸回転数センサの両方に異常が検出された場合に車両の走行を禁止するものとした。
【0012】
第6の発明は、第1から第5いずれか一つの発明において、車両の速度を指令する速度ペダルと、速度ペダルの操作が行われているかどうかを検出する速度ペダルスイッチとを備え、車両走行制限手段は速度ペダルスイッチに異常が検出された場合に車両の走行を禁止するものとした。
【0013】
第7の発明は、第1から第6のいずれか一つの発明において、油圧モータの回転速度を検出する出力軸回転数センサを備え、車両走行制限手段は出力軸回転数センサのみに異常が検出された場合に車両の微速走行を許可するものとした。
【0014】
第8の発明は、第1から第7のいずれか一つの発明において、可変容量油圧ポンプ油圧ポンプの押しのけ容積を検出する押しのけ容積センサを備え、車両走行制限手段は押しのけ容積センサのみに異常が検出された場合に車両の微速走行を許可するものとした。
【0015】
第9の発明は、第1から第8のいずれか一つの発明において、車両の速度を指令する速度ペダルと、速度ペダルの操作量を検出する速度ペダルセンサとを備え、車両走行制限手段は速度ペダルセンサのみに異常が検出された場合に車両の微速走行を許可するものとした。
【0016】
【発明の作用および効果】
第1の発明において、HSTの構成要素に異常が検出された場合にエンジンの運転を停止するとともに異常内容を記憶し、エンジンの再始動時に記憶された異常内容に応じて車両の走行を禁止するかあるいは車両の微速走行を許可するかを判定する。
【0017】
これにより、車両速度を抑えられない可能性がある異常時は、車両の走行を禁止して、安全性を確保するとともに、二次故障を防止する。一方、車両速度を抑えられる異常時は、車両の微速走行のみを許可して、車両を安全な場所に待避させることができる。車両を微速走行させる場合にもエンジンの運転を一旦停止するため、運転者に異常の発生を知らせることができる。
【0018】
第2の発明において、コントローラの異常時に車両の走行を禁止することにより、安全性を確保するとともに、二次故障を防止する。
【0019】
第3の発明において、前後進切換スイッチの異常時に車両の走行を禁止することにより、安全性を確保するとともに、二次故障を防止する。
【0020】
第4の発明において、比例電磁弁の異常時に車両の走行を禁止することにより、安全性を確保するとともに、二次故障を防止する。
【0021】
第5の発明において、押しのけ容積センサおよび出力軸回転数センサの両方故障した場合に車両の走行を禁止することにより、安全性を確保するとともに、二次故障を防止する。
【0022】
第6の発明において、速度ペダルスイッチの異常時に車両の走行を禁止することにより、安全性を確保するとともに、二次故障を防止する。
【0023】
第7の発明において、出力軸回転数センサのみの異常時に車両の微速走行のみを許可して、車両を安全な場所に待避させることができる。
【0024】
第8の発明において、押しのけ容積センサのみの異常時に車両の微速走行のみを許可して、車両を安全な場所に待避させることができる。
【0025】
第9の発明において、速度ペダルセンサのみの異常時に車両の微速走行のみを許可して、車両を安全な場所に待避させることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0027】
図1に示すように、フォークリフトに搭載される無段変速機として設けられるHST1は、入力軸21によって回転駆動される可変容量油圧ポンプ7と、出力軸22を回転駆動する油圧モータ2と、両者を結ぶ油圧通路3,4を備え、油圧ポンプ7から吐出される作動油が油圧モータ2に送られることにより油圧モータ2が回転する。入力軸21はエンジン5によってギア機構25を介して回転駆動され、出力軸22の回転はデファレンシャルギア8を介して左右の車輪23に伝達される。
【0028】
斜板式可変容量油圧ポンプ7は斜板傾転角度に応じて吐出量(押しのけ容積)および吐出方向を可変とし、斜板傾転角度が零となる中立位置で吐出量が零となる。油圧ポンプ7の斜板傾転角度はサーボアクチュエータ30を介して調節される。サーボアクチュエータ30は互いに対向する一対の油圧シリンダ32を備え、各油圧シリンダ32に各比例電磁弁33,34を介して選択的に補助油圧ポンプ35からの油圧が導かれることにより、油圧ピストン31が変位して、斜板傾転角度が変化する。
【0029】
コントローラ10は、前後進切換スイッチ13からの信号に応じてサーボアクチュエータ30の作動方向を変えて車両の前進、後進を切り換えるとともに、速度ペダルセンサ12の信号に応じて目標斜板傾転角度を算出し、斜板角度センサ(押しのけ容積センサ)16によって検出される斜板傾転角度を目標斜板傾転角度に近づけるようにサーボアクチュエータ30の作動量を調節して変速比を制御する。
【0030】
フォークリフトの図示しない荷役作業装置は補助油圧ポンプ37から送られる作動油により作動する。
【0031】
エンジン5はアクチュエータ8を介して図示しないスロットルバルブの開度が調節されることによりエンジン出力(回転数、トルク)が変化する。コントローラ10は、速度ペダルセンサ12および荷役レバーセンサ14等の信号に応じて目標エンジン回転数を算出し、エンジン回転数センサ17によって検出されるエンジン回転数を目標エンジン回転数に近づけるように、スロットル駆動アクチュエータ8の作動を制御する。
【0032】
コントローラ10は、HST1を構成するコントローラ10のCPU(中央演算装置)、前後進切換スイッチ13、比例電磁弁33,34、斜板角度センサ16、出力軸回転数センサ15、速度ペダルセンサ12、速度ペダルスイッチ11に異常が発生したかどうかを自己診断する。
【0033】
コントローラ10は、CPU、ROM、RAM、I/O等で構成されるマイクロコンピユータを主体とし、CPUの異常を検出するウオッチドッグタイマ(WDT)を備える。コントローラ10は▲1▼〜▲4▼の手順でCPUの異常を検出する。
【0034】
▲1▼CPUがWDTに定期的に信号を出力する。
【0035】
▲2▼WDTがCPUからの定期信号を受けて、内部タイマをリセットする。
【0036】
▲3▼CPUが作動不良を来たして定期信号が出力されなくなったらWDTの内部タイマがリセットされない。
【0037】
▲4▼WDTは内部タイマが設定値を超えてカウントされたら、最終駆動信号出力段をカットする信号を出力する。
【0038】
前後進切換スイッチ13は油圧モータ2の回転および回転方向を指令するもので、操作レバーが油圧モータ2を回転させないポジションに切り換えられたときにONとなる停止スイッチと、油圧モータ2を車両の前進方向に回転させるポジションに切り換えられたときにONとなる前進スイッチと、油圧モータ2を車両の後進方向に回転させるポジションに切り換えられたときにONとなる後進スイッチとを備える。コントローラ10は、停止、前進、後進スイッチのうち同時に2つ以上のスイッチがONとなった場合、あるいは3つのスイッチが同時にONになった場合に、前後進切換スイッチ13に異常を来したものと判定する。
【0039】
コントローラ10は、電流検出抵抗を介して検出される比例電磁弁33,34に導かれる実電流と指令電流の偏差が所定値を越えた状態が所定時間以上に継続した場合に、ソレノイド短絡、断線等の異常を来したものと判定し、指令傾斜角度と斜板角度センサ16によって検出される実斜板角度の偏差が所定値を越えた状態が所定時間以上に継続した場合に、弁固着等の作動不良を来したものと判定する。
【0040】
コントローラ10は、斜板角度センサ16の検出値が規定使用範囲を超えた状態が所定時間以上に継続した場合に、斜板角度センサ16の異常を来したものと判定する。
【0041】
コントローラ10は、出力軸回転数センサ15の検出値が規定使用範囲を超えた状態が所定時間以上に継続した場合、あるいは検出値の変化速度が所定範囲を超えた状態が所定時間以上に継続した場合に出力軸回転数センサ15の異常を来したものと判定する。
【0042】
コントローラ10は、速度ペダルセンサ12の検出値が規定使用範囲を超えた状態が所定時間以上に継続した場合に、斜板角度センサ16の異常を来したものと判定する。
【0043】
コントローラ10は、速度ペダルスイッチ11のON/OFF信号が速度ペダルセンサ12の検出信号に対応していない場合に、速度ペダルスイッチ11の異常を来したものと判定する。
【0044】
そして本発明の要旨とするところであるが、コントローラ10は、HST1の構成要素に異常が検出された場合に、エンジン5の運転を停止するとともに異常内容を記憶し、エンジン5の再始動時に記憶された異常内容を読み込み、車両速度を抑えられない可能性がある異常時に車両の走行を禁止し、車両速度を抑えられる異常時に車両速度を所定値以下に抑える微速走行を許可する。
【0045】
図2に示すように、コントローラ10は以下のA〜Eのケースでは、車両の走行を禁止する。
【0046】
A:コントローラ10のCPUの作動不良を来した場合。
【0047】
B:CPUが正常であり、前後進切換スイッチ13の作動不良を来した場合。
【0048】
C:CPUが正常であり、比例電磁弁33,34の作動不良を来した場合。
【0049】
D:CPUが正常であり、斜板角度センサ16と出力軸回転数センサ15の両方が作動不良を来した場合。
【0050】
E:CPUが正常であり、速度ペダルスイッチ11のいずれかの作動不良を来した場合。
【0051】
コントローラ10は以下のF〜Gのケースでは、車両の微速走行のみを許可する。
【0052】
F:CPU、前後進切換スイッチ13、比例電磁弁33,34、斜板角度センサ16、速度ペダルスイッチ11が全て正常であり、出力軸回転数センサ15のみが作動不良を来した場合。
【0053】
G:CPU、前後進切換スイッチ13、比例電磁弁33,34、出力軸回転数センサ15、速度ペダルスイッチ11が全て正常であり、斜板角度センサ16のみが作動不良を来した場合。
【0054】
H:CPU、前後進切換スイッチ13、比例電磁弁33,34、斜板角度センサ16、出力軸回転数センサ15、速度ペダルスイッチ11が全て正常であり、速度ペダルセンサ12のみが作動不良を来した場合。
【0055】
次に、コントローラ10で実行されるこの制御動作を図3のフローチャートにしたがって説明する。
【0056】
まず、ステップS1にて前回の運転時に判定された異常内容を読み込み、ステップS2にて読み込まれた異常内容を判定する。
【0057】
前回の運転時に正常と判定された場合、ステップS3に進んで、エンジン5を起動し、ステップS4にて通常の運転制御を実行する。
【0058】
ステップS5にて、HST1の構成要素に異常が発生したかどうかを判定する。
【0059】
ここで、全ての構成要素が正常と判定された場合、ステップS4における通常の運転制御を継続して行う。一方、HST1の構成要素に異常が発生したと判定された場合、ステップS6に進んで、HST1の運転制御を停止するとともに警告ランプ等を点灯して運転者に異常を知らせ、ステップS7にて異常内容を不揮発性メモリに書き込み、本ルーチンを終了する。なお、このステップ6にて行われる処理が請求項1記載のエンジン停止手段に相当し、ステップ7にて行われる処理が請求項1記載の記憶手段に相当する。
【0060】
エンジン5の再始動時に、ステップS1にて前回の運転時に判定された異常内容を読み込み、ステップS2にて読み込まれた異常内容を判定する。ステップS2にて前回の運転時に記憶された異常度が大きいと判定された場合、本ルーチンを終了し、車両の走行を禁止する。
【0061】
ステップS2にて前回の運転時に記憶された異常度が小さいと判定された場合、ステップS8に進んでエンジン5を起動し、ステップS9にて微速走行のみを許可する非常時の運転制御を実行する。なお、このステップ2,8,9にて行われる処理が請求項1記載の車両走行制限手段に相当する。
【0062】
ステップS10にて、他の構成要素に異常が発生したかどうかを判定する。ここで、他の構成要素が正常と判定された場合、ステップS9における非常時の運転制御を継続して行う。一方、他の構成要素に異常が発生したと判定された場合、ステップS6に進んで、HST1の運転制御を停止するとともに警告ランプ等を点灯して運転者に異常を知らせ、ステップS7にて異常内容を不揮発性メモリに書き込み、本ルーチンを終了する。
【0063】
以上のように構成されて、前述したようにCPU、前後進切換スイッチ13、比例電磁弁33,34、速度ペダルセンサ12、速度ペダルスイッチ11の少なくとも一つが作動不良となるか、斜板角度センサ16、出力軸回転数センサ15の両方が作動不良となるA〜Eのケースでは、車両速度を抑えられない可能性があるため、車両の走行を禁止して、安全性を確保するとともに、二次故障を防止する。一方、出力軸回転数センサ15、斜板角度センサ16、速度ペダルセンサ12のいずれか一つのみが作動不良となるF〜Gのケースでは、車両速度を抑えられるため、車両の微速走行のみを許可する。これにより、車両を安全な場所に待避させることができる。この微速走行を許可する際にもエンジン5の運転を一旦停止するため、運転者に異常の発生を知らせることができる。
【0064】
なお、本発明は、押しのけ容積を可変とする斜板式以外の可変容量油圧ポンプを備えるHSTにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すシステム図。
【図2】同じく作動不良箇所と異常度の関係を設定した図表。
【図3】同じく制御内容を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 HST
2 油圧モータ
5 エンジン
7 油圧ポンプ
10 コントローラ
11 速度ペダルスイッチ
12 速度ペダルセンサ
13 前後進切換スイッチ
15 出力軸回転数センサ
16 斜板角度センサ
30 サーボアクチュエータ
31 油圧ピストン
33 比例電磁弁
34 比例電磁弁

Claims (9)

  1. エンジンに駆動される油圧ポンプと、
    前記油圧ポンプから吐出される作動油により回転して車輪を駆動する油圧モータとを備え、
    前記油圧ポンプから前記油圧モータへ供給される作動油量を可変制御して油圧モータの回転速度を変化させるHSTにおいて、
    前記HSTの構成要素に発生する異常を検出する異常検出手段と、
    前記HSTの構成要素に異常が検出された場合に前記エンジンの運転を停止するエンジン停止手段と、
    異常内容を記憶する記憶手段と、
    前記エンジンの再始動時に記憶された異常内容に応じて車両の走行を禁止するかあるいは車両の微速走行を許可するかを判定する車両走行制限手段と、
    を備えたことを特徴とするHST車両の制御機構。
  2. 前記HSTの制御を行うコントローラを備え、
    前記車両走行制限手段は前記コントローラに異常が検出された場合に車両の走行を禁止することを特徴とする請求項1に記載のHST車両の制御機構。
  3. 前記油圧モータの回転方向を指令する前後進切換スイッチを備え、
    前記車両走行制限手段は前記前後進切換スイッチに異常が検出された場合に車両の走行を禁止することを特徴とする請求項1または2に記載のHST車両の制御機構。
  4. 可変容量油圧ポンプの押しのけ容積を変えるサーボアクチュエータと、
    前記サーボアクチュエータに導かれる油圧を調節する比例電磁弁とを備え、
    前記車両走行制限手段は前記比例電磁弁に異常が検出された場合に車両の走行を禁止することを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載のHST車両の制御機構。
  5. 可変容量油圧ポンプの押しのけ容積を検出する押しのけ容積センサと、
    前記油圧モータの回転速度を検出する出力軸回転数センサとを備え、
    前記車両走行制限手段は前記押しのけ容積センサおよび前記出力軸回転数センサの両方に異常が検出された場合に車両の走行を禁止することを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載のHST車両の制御機構。
  6. 前記車両の速度を指令する速度ペダルと、
    前記速度ペダルの操作が行われているかどうかを検出する速度ペダルスイッチとを備え、
    前記車両走行制限手段は前記速度ペダルスイッチに異常が検出された場合に車両の走行を禁止することを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載のHST車両の制御機構。
  7. 前記油圧モータの回転速度を検出する出力軸回転数センサを備え、
    前記車両走行制限手段は前記出力軸回転数センサのみに異常が検出された場合に車両の微速走行を許可することを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載のHST車両の制御機構。
  8. 可変容量油圧ポンプの押しのけ容積を検出する押しのけ容積センサを備え、
    前記車両走行制限手段は前記押しのけ容積センサのみに異常が検出された場合に車両の微速走行を許可することを特徴とする請求項1から7のいずれか一つに記載のHST車両の制御機構。
  9. 前記車両の速度を指令する速度ペダルと、
    前記速度ペダルの操作量を検出する速度ペダルセンサとを備え、
    前記車両走行制限手段は前記速度ペダルセンサのみに異常が検出された場合に車両の微速走行を許可することを特徴とする請求項1から8のいずれか一つに記載のHST車両の制御機構。
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