JP3850536B2 - 画像形成後処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置から排出された記録済み記録紙を積層状態でステープルする後処理装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年高機能化、高生産性化に伴い、複写化等の画像形成装置に接続され、排出されてきた記録済み記録紙を束ねた状態でステープルする後処理装置(フィニッシャやステープラ機能付きソータ)の接続が増えている。そしてより良いステープルモードを追及し、様々な動作モードが提案されている。
【0003】
▲1▼例えば、特開平2−86568号公報には、原稿枚数を計数する手段により計数された原稿枚数が1枚のときに、指令手段によりステープル信号を発生しないように制御することで、1枚のコピーをステープルするような無意味なことをさけるようにした発明が開示されている。
【0004】
特開平3−174556号公報には、ステープルモード選択時、自動原稿給紙装置の原稿セット枚数検知手段が1枚であることを検知した場合、複写機本体を複写動作させないように制御することにより、1枚のコピーをステープルする不具合を防止した発明が開示されている。
【0005】
これらの発明は、実施例として後処理装置としてステープル機能付きソータを前提にして考案されている。後処理装置としてステープラ機能付きソータとフィニッシャを考えた場合、同じコピーモードにおいても原稿交換の方法や記録紙の後処理装置への排出方法等が異なり、1枚コピーをステープルすることを防止するという上記課題に対しても、フィニッシャとソータではシステムを最適に制御するには異なった制御を行なうことが必要である。
【0006】
▲2▼一方、複写機等の画像形成装置に接続され、排出されてきた記録済み記録紙を束ねた状態でステープルする後処理装置は、画像形成装置側に設けた循環式の原稿自動給紙装置(以下、RDHという。)と組み合わせることにより、一つの原稿束から複数群のコピーを自動適に得ることが可能である。
【0007】
ここで、後処理装置に装備されているステープラは最大綴じ枚数が決められており、その枚数を超えてステープルを行なうと、最悪の場合にはステープル針が記録紙束の途中で座屈して綴じ不完全となったり、ステープラを駆動するモータが過負荷になってロックしたり等々の不具合を生じる。最大綴じ枚数を超えたステープルを未然に防止するためにはオペレータが予め原稿枚数を数えてステープルモードを選択するか否かを判断することが必要であるが、実際には予め原稿枚数を数えた上で操作を行なうオペレータは稀であり、このようなオペレータの注意力だけに依存した操作を要求することは装置の使い易さを低下させ、商品価値を低下させる原因となっている。
【0008】
後処理装置に送り込まれた記録紙がステープル部の最大綴じ枚数を超えた場合の対応策としては、以下の技術がある。
a.RDHにより順次給紙された原稿に対応して順次コピーされて後処理装置に送り込まれた記録紙がステープル部の最大綴じ枚数を超えた場合に、RDH及び画像形成装置の動作を停止させると共に、後処理装置をソートモードに切り換え、ステープル部に堆積した記録紙束に対するステープルを禁止して記録紙束を排紙トレイ上に排出させ、該排出完了後に該RDH及び画像形成装置の動作を再開させてそれ以降の記録紙をソートモードで前記排紙トレイ上に排出するように制御する(特開平5−169875号公報)。
【0009】
b.ステープル綴じ枚数をオーバーしたときに、モードを切り換える方法(特開昭63−116167号公報)。
【0010】
c.ステープル綴じ枚数をオーバーしたときに、モードを切り換える方法であって、単一の排出トレイに仕分けられた状態で記録紙が排出されないため、以後の取扱いが不便であることを解決するために、RDHにより順次給紙された原稿に対応して順次コピーされて後処理装置に送り込まれた記録紙がステープル部の最大綴じ枚数を超えた場合に、RDH及び画像形成装置の動作を停止させると共に、後処理装置をソートモードに切り換え、ステープル部に堆積した記録紙束に対するステープルを禁止して記録紙束を排紙トレイ上に排出させ、該排出完了後に該RDH及び画像形成装置の動作を再開させてそれ以降の記録紙をソートモードで前記排紙トレイに排出するように制御する方法(特開平5−169875号公報)。
【0011】
これらの技術において、特に上記cに開示の技術では、ステープル綴じ枚数をオーバーした場合RDH及び画像形成装置の動作を停止させているが、これはRDHの原稿ハンドリング途中(原稿束が1循環する途中)であることから、通常のリピート間隔(原稿の1巡終了から次の1巡開始までの間隔=サイクルとサイクルとの間隔)とは異なるタイミングで一定の時間を要する。この時間は、ステープルを禁止された途中の堆積状態にある原稿束を配置トレイ上に排出完了するための時間、つまり、残りの原稿の処理を再開までの特別の待ち時間であり、これはコピーの生産性を低下させる要因となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、記録紙に対応した画像情報をくり返し出力する画像情報出力手段からの画像情報を記録紙上に生成する画像形成装置に接続されて記録済みの該記録紙を処理する画像形成後処理装置であって、ステープルを施すことが無意味(1枚)或いは、ステープルを施すことが不可能(最大綴じ枚数を超えている)なときに、操作性を損なうことなくコピー生産性を低下させることを極力防ぐことのできる画像形成後処理装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するため、以下の構成とした。
【0014】
(1)記録紙に対応した画像情報をくり返し出力する画像情報出力手段からの画像情報を記録紙上に生成する画像形成装置に接続されて記録済みの該記録紙を処理する画像形成後処理装置であって、前記画像形成装置から排出された記録紙をステープル用に用意されたステープルトレイに受け入れてステープルを施すステープル部を備えた後処理装置と、前記後処理装置にて、記録紙の搬送方向を搬送路別に切り換える切り換え爪を動作させ前記ステープルトレイに堆積した記録紙にステープルを施し、前記ステープルトレイに堆積した記録紙束を前記後処理装置に設けられた排紙トレイに放出するステープルモードと、受け入れた記録紙を前記切り換え爪により前記排紙トレイに仕分けして排出するソートモードの少なくとも2つのモードを選択切り換え可能な後処理モード切り換え手段とを有する画像形成後処理装置において、ステープルの適、不適を判断するためのステープル処理適不適判別手段を設け、該ステープル処理適不適判別手段により、ステープル不適と判断したのち、画像形成動作を停止することなく、前記ステープルを禁止し、前記ステープル部の記録紙を排紙トレイ上に排出する制御を行なうこととし、前記ステープル処理適不適判別手段が、前記画像情報出力手段より出力された画像情報に対応して順次コピーされて前記後処理装置に送り込まれた記録紙が前記後処理装置のステープル可能な最大記録紙枚数を超えたことを検知するステープルMAX検出手段と、前記画像情報出力手段より出力された画像情報に対応して順次コピーされて後処理装置に送り込まれた記録紙が、前記後処理装置の前記ステープルトレイに積載可能な最大記録紙枚数を超えたことを検知するステープルトレイ積載MAX(最大)検出手段と、前記画像情報出力手段より出力された画像情報に対応して順次コピーされて前記後処理装置に送り込まれた記録紙がセットされた原稿束に対するサイクル毎の最終排出記録紙であることを検知する最終排出記録紙検知手段を含み、前記ステープルモードが選択されていて、かつ、前記ステープルMAX検知手段と前記ステープルトレイ積載MAX検出手段のうち、前記ステープルMAX検出手段のみが前記ステープル可能なステープル許容枚数を超えたことを検知した場合、前記ステープルモードを継続させ、前記ステープルトレイへの記録紙排出を継続処理させる制御を、前記画像情報出力手段により出力される画像情報の1サイクル目に行なうこととした(請求項1)。
(2)記録紙に対応した画像情報をくり返し出力する画像情報出力手段からの画像情報を記録紙上に生成する画像形成装置に接続されて記録済みの該記録紙を処理する画像形成後処理装置であって、前記画像形成装置から排出された記録紙をステープル用に用意されたステープルトレイに受け入れてステープルを施すステープル部を備えた後処理装置と、前記後処理装置にて、記録紙の搬送方向を搬送路別に切り換える切り換え爪を動作させ前記ステープルトレイに堆積した記録紙にステープルを施し、前記ステープルトレイに堆積した記録紙束を前記後処理装置に設けられた排紙トレイに放出するステープルモードと、受け入れた記録紙を前記切り換え爪により前記排紙トレイに仕分けして排出するソートモードの少なくとも2つのモードを選択切り換え可能な後処理モード切り換え手段とを有する画像形成後処理装置において、ステープルの適、不適を判断するためのステープル処理適不適判別手段を設け、該ステープル処理適不適判別手段により、ステープル不適と判断したのち、画像形成動作を停止することなく、前記ステープルを禁止し、前記ステープル部の記録紙を排紙トレイ上に排出する制御を行なうこととし、前記ステープル処理適不適判別手段が、前記画像情報出力手段より出力された画像情報に対応して順次コピーされて前記後処理装置に送り込まれた記録紙が前記後処理装置のステープル可能な最大記録紙枚数を超えたことを検知するステープルMAX検出手段と、前記画像情報出力手段より出力された画像情報に対応して順次コピーされて後処理装置に送り込まれた記録紙が、前記後処理装置の前記ステープルトレイに積載可能な最大記録紙枚数を超えたことを検知するステープルトレイ積載MAX(最大)検出手段と、前記画像情報出力手段より出力された画像情報に対応して順次コピーされて前記後処理装置に送り込まれた記録紙がセットされた原稿束に対するサイクル毎の最終排出記録紙であることを検知する最終排出記録紙検知手段を含み、前記ステープルトレイ積載MAX検出手段により前記ステープルトレイに積載可 能な最大記録紙枚数を超えたことの検知、または最終排出記録紙検知手段により前記後処理装置に送り込まれた記録紙がセットされた原稿束に対するサイクル毎の最終排出記録紙であることの検知,の何れかにより、前記ステープルトレイに堆積した記録紙束に対するステープルを禁止して前記記録紙束を前記排紙トレイに放出するように制御することとし、前記ステープルモードが選択されていて、かつ、前記ステープルMAX検知手段と前記ステープルトレイ積載MAX検出手段のうち、前記ステープルMAX検出手段のみが前記ステープル可能なステープル許容枚数を超えたことを検知した場合、前記ステープルモードを継続させ、前記ステープルトレイへの記録紙排出を継続処理させる制御を、前記画像情報出力手段により出力される画像情報の1サイクル目に行なうこととした(請求項2)。
(3)記録紙に対応した画像情報をくり返し出力する画像情報出力手段からの画像情報を記録紙上に生成する画像形成装置に接続されて記録済みの該記録紙を処理する画像形成後処理装置であって、前記画像形成装置から排出された記録紙をステープル用に用意されたステープルトレイに受け入れてステープルを施すステープル部を備えた後処理装置と、前記後処理装置にて、記録紙の搬送方向を搬送路別に切り換える切り換え爪を動作させ前記ステープルトレイに堆積した記録紙にステープルを施し、前記ステープルトレイに堆積した記録紙束を前記後処理装置に設けられた排紙トレイに放出するステープルモードと、受け入れた記録紙を前記切り換え爪により前記排紙トレイに仕分けして排出するソートモードの少なくとも2つのモードを選択切り換え可能な後処理モード切り換え手段とを有する画像形成後処理装置において、ステープルの適、不適を判断するためのステープル処理適不適判別手段を設け、該ステープル処理適不適判別手段により、ステープル不適と判断したのち、画像形成動作を停止することなく、前記ステープルを禁止し、前記ステープル部の記録紙を排紙トレイ上に排出する制御を行なうこととし、前記ステープル処理適不適判別手段が、前記画像情報出力手段より出力された画像情報に対応して順次コピーされて前記後処理装置に送り込まれた記録紙が前記後処理装置のステープル可能な最大記録紙枚数を超えたことを検知するステープルMAX検出手段と、前記画像情報出力手段より出力された画像情報に対応して順次コピーされて後処理装置に送り込まれた記録紙が、前記後処理装置の前記ステープルトレイに積載可能な最大記録紙枚数を超えたことを検知するステープルトレイ積載MAX(最大)検出手段と、前記画像情報出力手段より出力された画像情報に対応して順次コピーされて前記後処理装置に送り込まれた記録紙がセットされた原稿束に対するサイクル毎の最終排出記録紙であることを検知する最終排出記録紙検知手段を含み、前記ステープルモードが選択されていて、かつ、前記ステープルMAX検知手段と前記ステープルトレイ積載MAX検出手段のうち、前記ステープルMAX検出手段のみが前記ステープル可能なステープル許容枚数を超えたことを検知した場合、前記ステープルモードを継続させ、前記ステープルトレイへの記録紙排出を継続処理させ、前記ステープルトレイに堆積した記録紙束に対する該記録紙束を前記排紙トレイに放出後、前記後処理モード切り換え手段により現在のステープルモードを前記ソートモードに切り換えて、以降の記録紙を前記ソートモードで前記排紙トレイ上に排出する制御を、前記画像情報出力手段により出力される画像情報の1サイクル目に行なうこととした(請求項3)。
【0023】
【発明の実施の形態】
例1
19は本発明の画像形成後処理装置(以下単に後処理装置という。)A及び該後処理装置Aと接続された画像形成装置B、原稿を循環搬送する過程で該原稿の画像情報を読み取る循環式自動原稿給紙装置(以下RDHという。)80の概略構成説明図である。本例では、画像形成装置Bは複写機であり、コンタクトガラス100上にはRDH80が搭載されている。また、画像情報出力手段としてRDH80を例示しているが、他の例として、このRDH80に代えて、頁情報をメモリから繰り返し呼び出すことが可能な情報読み出し手段とすることもできる。
【0024】
図示しない操作部上のモード切り換えスイッチを後処理モードにセットした状態で図示しないコピースタートボタンをオンにすると、RDH80が原稿テーブル101上の原稿束の中から原稿を1枚づつ取り出してコンタクトガラス100上に給紙する。この原稿はコンタクトガラス100上で一旦停止する。走査光学系81が、停止している原稿面を走査する。画像情報出力手段として、上記情報読み出し手段を用いる場合には、上記粗さ光学系81に代えて、レーザービームを用いるレーザー走査光学系やLED等を使用することができる。
【0025】
この走査により感光体ドラム82上に原稿の反射光が照射されて静電潜像が形成される。この静電潜像に対して図示しない現像装置により静電的にトナーが付着させられてトナー像が形成される。一方、複数の給紙トレイ84の何れかから送り出された記録紙(以下、単に用紙ともいう。)を所定のタイミングで感光体ドラム82の周辺下部に設けた転写部に供給することにより感光体ドラム82上の上記トナー像を記録紙に転写する。転写後の転写紙Pは定着装置83により定着される。定着を終了した記録紙は排紙部102を経て後処理装置Aへ排出される。
【0026】
本発明にかかる制御を行なうための制御手段の構成を示した図20において、複写機本体制御部210は、RDH80の制御を行なうRDH制御部200及び後処理装置Aを制御する後処理装置制御部220と、図示しないシリアルポート(一例)を介してシリアル通信が行なわれるように接続されている。これにより、複写機本体制御部210は、このシリアル通信接続によりRDH80や後処理装置Aに対する各種動作要求、RDH80や後処理装置Aのセンサ情報や状態を知ることができる。
【0027】
RDH制御部200は、原稿無し検知手段201、原稿仕切処理手段202、原稿給紙手段203、原稿搬送手段204、原稿排紙手段205等から構成されている。原稿無し検知手段201は、図19に示した原稿給紙部105に設けられた図示しない原稿エンドセンサにより検知されるものである。原稿仕切処理手段202は、処理済み原稿群と未処理の原稿群を区別するための、図示しない仕切り爪や原稿給紙部105による原稿束の引き入れ動作等を行なうものである。原稿給紙手段203は、図19に示した原稿テーブル101にセットされた原稿を原稿給紙部105により順次給紙させるものである。原稿搬送手段204、原稿排紙手段205は、図19に示したコンタクトガラス100に給送された原稿を、走査を受けた後に反転路103を経て原稿排紙部104より再び原稿テーブル101上に排出させるものである。
【0028】
複写機本体制御部210は、RDH制御手段211、給紙手段212、作像処理手段213、操作部処理手段214、モード設定手段215、後処理制御手段216、最終排出記録紙検知手段217等から構成されている。RDH制御手段211は、RDH80の原稿仕切処理・給排・搬送・給紙動作を指示するものである。給紙手段212は、図19において給紙トレイ84の何れかから取り出された記録紙を所定タイミングで給紙させるものである。
【0029】
作像処理手段213は、コンタクトガラス100上の原稿画像を感光体ドラム82上に静電潜像として形成させて、この静電潜像に対して現像装置からトナーを付着させることによりトナー像の形成を行なうものである。操作部処理手段214は、図示しない操作部のスタートキーや各種モード設定キーによる受付・表示処理を行なうものである。モード設定手段215は、図示しない操作部から得られたモードを記憶り、モードの組合せ判定処理・置き数確定処理等を行なうものである。後処理制御手段216は、後処理装置Aのモード指示(ステープルモード/ソートモード/スタックモード/非ソートモードの切り換え)・用紙放出指示・トレイシフト指示を行なうものである。
【0030】
よって、この後処理制御手段216は後処理モード切り換え手段である。最終排出記録紙検知手段217は後処理装置Aに送り込まれた記録紙がそのサイクルでの最終記録紙を検知する手段であり、この検知情報により、そのサイクルの総数も1枚であることを判別することができる。1枚ではステープルすることが無意味であり不適であるが、これをも判別することから最終排出記録紙検知手段217は、ステープル処理の排出記録紙1枚判別手段であるとともに、ステープル適不適判別手段でもある。この記録紙1枚検知手段217は後処理装置制御部220の一部として設けることもできる。
【0031】
後処理装置制御部220は、排出先分岐手段221、排紙トレイ昇降手段223、排紙トレイシフト手段223、紙揃え手段224、ステープル手段225、用紙放出手段226等から構成されている。排出先分岐手段221は、用紙の排出先をステープルを行なうためのステープルトレイ、排紙トレイのいずれかに切り換えるものである。排紙トレイ昇降手段222は、記録紙が排紙トレイに排出されるとき、記録紙の排出枚数に応じて排紙トレイを上下させて記録紙の排出面高さを一定に保つためのものである。
【0032】
排紙トレイシフト手段223は、ソートモード時に、排紙トレイをシフトさせて記録紙束の仕分けを行なうものである。紙揃え手段224は、ステープルトレイにおけるステープル用の記録紙束の用紙揃えを行なうものである。ステープル手段225は、ステープルトレイ内の記録紙束に対しステープル処理を行なうものである。用紙放出手段226は、ステープルトレイ内の記録紙束を排紙トレイに排出するものである。
【0033】
なお、図20において、ステープルMAX検知手段227、ステープルトレイ積載MAX検知手段228、については、後述する例2の場合用いるものであり、本例では必要ない。
【0034】
RDH80について説明する。
図19において、原稿テーブル101にセットされた原稿は原稿給紙部105により順次給紙される。コンタクトガラス100に給送された原稿は、走査を受けた後で、反転路103を経て原稿排紙部104より再び原稿テーブル101上に排出される。
【0035】
循環して再度原稿テーブル101に戻ってきた原稿群と未処理の原稿群を仕切るため、図示しない仕切爪や原稿給紙部105による原稿束の引き入れ動作等により再循環原稿束と未処理原稿束を識別できる構成となっている。
例えば、図示しないスタートキーが押下されると図示しない原稿仕切爪が原稿束の上に移動する。または、原稿給紙部105による原稿束の引き入れ動作が行なわれる(処理a)。
【0036】
次に、原稿RDH80により順次、給紙動作が行なわれ、処理の終わった原稿は前述のように再度原稿テーブル101に排出される。この時排出される原稿は、仕切爪の上に排出され、未処理原稿束とは識別される。または、原稿給紙部105による原稿束の引き入れ動作により、未処理原稿束と処理済み原稿束の位置がずれているので、識別可能である。
RDH80により原稿が1巡し、最終原稿が給紙されると未処理原稿束の原稿無しが、原稿給紙部105に設けられた図示しない原稿エンドセンサにより検知される。
【0037】
最終原稿が原稿テーブル101に排出されると、以降の原稿循環を必要とする場合、再度処理済みと未処理の原稿群を識別するための、処理aを行なってから、次サイクルの原稿処理を行なうことになる。
【0038】
このように、原稿の循環サイクルの切れ目では、最終原稿が原稿テーブル101に排出されるまで、待機する必要があり、通常の原稿交換時間(最終原稿以外の原稿処理)に比べ多くの時間を要するケースがある。また、原稿1巡目は原稿枚数が不定であるため、原稿エンドをチェックする処理が入るため、原稿交換処理に遅れが生ずる可能性がある。このことは、転写紙の給紙トレイ84からの給紙タイミングも遅れる可能性があることを意味している。また、後述するが、サイクル区切れ時の排紙トレイシフト時、シフト動作完了待ち等、サイクルの切れ目(原稿1巡終了時)においては、待ち状態が発生する可能性が多分にある。
【0039】
後処理装置Aの詳細説明を行なう。
後処理装置Aの全体の構成を図1、切り換え爪部の動作状態を図2、図3、排紙トレイ上下機構を図4、紙面センサを図5、寄せローラを図6、排紙トレイのシフト機構を図7、排紙トレイのシフト機構の要部を図8、排紙トレイのシフト機構の動作状態を図9、図10、紙揃え機構を図11、紙揃え機構の要部を図12、ステープル移動機構を図13、放出ベルト機構を図14、放出ベルト機構の要部を図15、放出ユニットドライブ機構を図16、排出ユニットドライブ機構を図17、本発明にかかる後処理装置の全体制御手段を図18にそれぞれ示す。
【0040】
これらの図において、符号1は入口ローラ、符号2は上搬送ローラ群、符号3は排出手段である排出ローラ、符号4は下搬送ローラ群、符号5は戻しローラ、符号6はブラシローラ、符号7は寄せローラ、符号8は切り換え爪、符号9はジョガーフェンス、符号10は放出手段である放出ベルト、符号11はステープラ、符号12は排紙トレイ(以下、トレイと称する。)、符号13は紙面レバー、符号14はシフトカム、符号15はバックフェンス、符号16はピン、符号17は放出爪、符号18は上下アクチュエータ、符号19は後端フェンス、符号21は搬送モータ、符号22は排出モータ、符号23は上下モータ、符号24はシフトモータ、符号25は放出モータ、符号26はジョガーモータ、符号27はステープラ移動モータ、符号29は分岐ソレノイド、符号30は戻しソレノイド、符号31は上限スイッチ、符号32は第1の紙面センサ、符号33は第2の紙面センサ、符号34は下限センサ、符号35はシフトセンサ、符号36は入口センサ、符号37は排紙センサ、符号38は排出センサ、符号39は紙有りセンサ、符号40は放出爪ホームポジションセンサ、符号41はステープラホームポジションセンサ、符号45はメイン搬送ベルト、符号46は上搬送ベルト、符号47は下搬送ベルト、符号48は上下リフトベルト、符号49はジョガーベルト、符号50はステープラ移動ベルト、符号51はステープラユニット、符号52は排紙ローラ、符号53はステープルトレイをそれぞれ示す。
【0041】
入口センサ36、排紙センサ37、紙有りセンサ39による記録紙の検知情報及びRDH80の原稿エンドセンサからの最終原稿であるとの情報に基づいて、複写機本体制御部210(或いは後処理装置A)は、後処理装置Aに送り込まれた記録紙が、原稿テーブル101にセットされた原稿束に対するサイクル毎の最終排出記録紙であることを検知する。そこで、これら入口センサ36、排紙センサ37、紙有りセンサ39及びRDH80に設けた図示しない原稿エンドセンサ及び複写機本体制御部210は、最終排出記録紙が1枚であることを判別する。よって、最終排出記録紙検知手段217は記録紙1枚判別手段でもある。
【0042】
後処理装置Aの詳細説明を行なう。
図1、図11、図12を参照して以下説明する。複写機Bより排紙されてきた記録紙は、切り換え爪8によりステープラユニット51側に導かれ、下搬送ローラ群4により排紙ローラ52へ搬送される。排紙ローラ52に搬送されてきた記録紙は、排紙ローラ52によりステープルトレイ53に排出される。そして、上述したRDH80にセットされた原稿枚数分のコピー(画像記録済みの記録紙)は前記ステープラユニット61のステープルトレイ53にスタックされる。
【0043】
スタック後、コピーはステープラ11によりステープルされる。ステープル動作後、放出ベルト10を駆動する放出モータ25をオンして、ステープラ11によりステープル済みの記録紙の束を排出ローラ3まで搬送する。排出ローラ3まで搬送されてきた記録紙の束は、排出ローラ3によりトレイ12に排出される。
【0044】
各ユニットの説明をする。
(1)切り換え爪(図2、図3参照)
切り換え爪8は、アーム70を介して分岐ソレノイド29に連結され、分岐ソレノイド29のオン、オフにより経路の変更を可能にしている。符号71、72は分岐ソレノイド29のオン、オフにより切り換え爪8を一方の経路側に保持するスプリングを示す。分岐ソレノイド29のオフ時(図2参照)には、上搬送路へ、また、オン時(図3参照)には、下搬送路へ記録紙が送られる。
【0045】
(2)トレイ上下機構(図4、図5、図6参照)
トレイ12は、上下リフトベルト48に吊るされており、上下リフトベルト48はギヤ列及びタイミングベルトを介して、上下モータ23により駆動され、上下モータ23の正転、逆転により上昇下降がなされる。トレイ12のホームポジション及び稼動時のトレイ高さは、図5に示す紙面レバー13と第1の紙面センサ32或いは第2の紙面センサ33により検出される。紙面レバー13は軸73により枢支されていて、紙面レバー13が回動することにより第1の紙面センサ32或いは第2の紙面センサ33により検出されるのである。図5において、第1の紙面センサ32により検出される状態を実線で示し、第2の紙面センサ33により検出される状態を破線で示す。
【0046】
トレイ12が満杯になったことは、上下アクチュエータ18を下限センサ34が検出することにより検知される。図6に示すように寄せローラ7は、軸75に軸支されたアーム74に支持されており、アーム74の回動により、上限スイッチ31をオン、オフするようにしてある。図6において、上限スイッチがオンにされる状態を実線で示し、オフにされる状態を破線で示す。トレイ12の上昇時に寄せローラ7がトレイ12によって押し上げられるとアーム74が実線で示す位置に回動して上限スイッチ31がオフになり、上下モータ23の上昇回路がオフにされる。これにより、トレイ12のオーバーランによる機械の破損を防止している。
【0047】
(3)トレイシフト機構(図7〜図10参照)
トレイ12は前述したようにスライド自由に組付られており、バックフェンス15をシフトモータ24によりスライドすることにより、同期してスライドするようにトレイ12はバックフェンス15に入り込む構成になっている。バックフェンス15には図9、図10に示すようにピン16が固定され、ピン16がシフトカム14のカム面14aに沿って移動することにより、シフトカム14の回転運動を直線運動に変え、バックフェンス15を図9、図10に矢印で示す向きにスライドさせている。このシフトカム14は1回転で1往復する形状で、シフト時にはシフトセンサ35で半回転が検知され、停止する。動作片76はシフトカム14に設けられていて、半回転毎にシフトセンサ35を動作させる。
【0048】
(4)紙揃え機構(図11、図12参照)
図11において、ジョガーフェンス19、19は、ジョガーモータ26によりジョガーベルト。49を介して駆動され、黒矢印方向或いは白矢印方向にスライド運動をする。これにより、記録紙の紙揃えを行なう。戻しローラ5は、戻しソレノイド30のオン、オフにより、アーム77を介して振子運動をするように構成され、オン時には、記録紙を叩いて下方向に戻し、図12に示すように後端フェンス19に突き当てて記録紙の縦揃えを行なう。
【0049】
ステープルモードが選択されると、ジョガーフェンス9、9はホームポジションより移動し、記録紙幅に対し片側7mmの位置で待機する。記録紙が下搬送路に送られ、排紙センサ37を記録紙後端が通過すると、ジョガーフェンス9、9が5mm内側にジョギングを行なう。また、その通過により、所定パルス後に戻しソレノイド30がオンにさせられる。
【0050】
所定時間、戻しソレノイド30がオンされ、ジョガーフェンス9、9により紙縦揃えが終了し、戻しソレノイド30がオフしたのを検知して、ジョガーフェンス9、9が2mm移動し、一旦停止し、横揃えが終了する。ジョガーフェンス9、9は、その後7mm戻り、次の記録紙のステープルトレイ53への排出を待つ。この動作を最終頁まで繰り返し行なう。最終頁では、再び、ジョギングを行ない、紙束を押さえてステープル動作に備える。
【0051】
(5)ステープラ移動機構(図13参照)
本体によりステープルモードが選択され、このモードがスタートすると、ステープラ11はステープラ移動モータ27によりステープラ移動ベルト50を介して、記録紙のサイズ、綴じの枚数に応じて適切な位置に移動される。紙揃え中はその場に待機し、最終頁の紙揃えが終了すると、ステープル動作を行ない、終了すると、ステープラホームセンサ41をオンするホーム位置に戻る。
【0052】
(6)放出ベルト機構(図14〜図16参照)
放出ベルト10は放出モータ25により駆動される。放出ベルト10には放出爪17が設けられており、この放出爪17は図15に示すホームポジションセンサ40によりホームポジションが検知される。この放出ベルト10が駆動され、紙束Pが排紙ローラ3まで送られ、トレイ12に排出される。
【0053】
この放出ベルト機構の動作を説明する。
ステープルが終了すると、放出ベルト10が駆動され、紙束Pが排出ローラ3まで送られ、トレイ12に排出される。この時、放出ベルト10は、2連制御モードのうち、先ず、低速モードで紙束Pを持ち上げ始め、その後、高速モードとなり、最高位付近で一旦停止し、その後、低速モードでホームポジションに戻る。また、排出ローラ3は、放出ベルト10の指導と同時に排出モータ22により駆動され始め、紙束が完全に排出されると停止する。なお、図16に示すように、放出モータ25には放出ベルト10が、ジョガーモータ26にはジョガーベルト49が、さらに、ステープラ移動モータ27にはステープラ移動ベルト50が、それぞれ駆動可能に連結されている。また、図17に示すように、装置の側面にはメイン搬送ベルト45、上搬送ベルトッ46が掛け渡されている。
【0054】
図18は後処理装置の全体制御ブロック図であり、CPU60は光ファイバからなるインターフェース61を介して複写機B(図19参照)と電気的に接続されており、搬送モータ21、排出モータ22、上下モータ23、シフトモータ24、分岐ソレノイド29、戻しソレノイド30等に指令出力するようになっている。また、I/O62を介して、放出モータ25、ジョガーモータ26、ステープラ移動モータ27、ステープルモータ63等に指令出力し、さらにセンサ・スイッチ群64から信号を入力するようになっている。
【0055】
後処理装置Aは、ステープルトレイ53に堆積した記録紙にステープルを施すステープルモードと、受け入れた記録紙を仕分けして排紙トレイ12に排出するソートモードと、受け入れた記録紙を仕分けせずに排紙トレイに排出する非ソートモードの3つのモードの選択切り換えが可能である。また、各モード毎に別個の搬送路と、記録紙の搬送方向を各搬送路別に切り換える切り換え爪8と、両方のモードにおいて排出された記録紙を受ける単一の排紙トレイ12とを備えている。
【0056】
ステープルモードでは、RDH80により順次、給紙された原稿に対応して順次コピーされて後処理装置Aに送り込まれ、切り換え爪8によりステープルトレイ53への入紙毎に前述の紙揃え機構を動作させる。そして最後ページの紙揃えが終了するとステープル動作を行ない、前述の放出ベルト機構によりステープル済みの用紙束は排出トレイ12へ排出される。
【0057】
一方、ソートモードでは、RDH80により順次給紙された原稿に対応して順次画像形成された用紙は後処理装置Aに送り込まれ、切り換え爪8により排出トレイ12へステープルされずに排出されることになる。RDH80により原稿が1巡し、最終記録紙が排紙トレイ12へ排出されると、前述のトレイシフト機構により配置トレイ12を水平方向にシフトさせ、次の部の記録紙の排出に備える。その動作は予め指定されたコピー部数分だけ繰り返される。
【0058】
さらに、非ソートモードでは、RDH80により順次給紙された原稿に対応して順次コピーされて後処理装置Aに送り込まれ、切り換え爪8により排出トレイ12へステープルされずに排出されることになる。RDH80により原稿が1巡し、最終記録紙が排紙トレイ12へ排出されてもソートモードのようにトレイシフト機構により排紙トレイ12を水平方向にシフトさせない。その結果、予め指定されたコピ−部数分だけ同一排紙トレイ位置で記録紙がストックされる。
【0059】
(7)後処理手順
図21、図22のフローチャートにより説明する。
先ず、図21のフローチャ−トにより説明する。
ステップS1:スタート前の前処理が行なわれる。図示しない操作部等で複写モードの設定、後処理モードの設定、コピー部数の設定及びこれらの設定値の確定処理が行なわれる。
ステップS2:操作部のスタートキーが押下されるとステップS3に進む。
ステップS3:コピー部数を管理するための変数(cCycle)を1に初期化する。
以下の、ステップS4〜S12はRDH80の原稿テーブル101にセットされた原稿全てに対して行なわれる処理である。
ステップS4:複写機本体制御部210からRDH制御部200に原稿給紙信号を送信して原稿給紙手段203を起動させて、原稿給紙を行ない作像動作に備える。
【0060】
ステップS5:後処理モードがステープルモードか否かを判断し、ステープルモードならステップS6に進み、ステープルモードでなければステップS7に進む。
ステップS6:後処理モードがステープルモードならば、コピー処理を実行し、排出先分岐手段221(図20参照)を動作させて、コピー済みの記録紙をステープルトレイ53へ送る。
ステップS7:後処理モードがステープルモードでなければ、コピー処理を実行し、排出先分岐手段221(図20)を動作させて、コピー済みの記録紙を排紙トレイ12へ排出する。
【0061】
ステップS8:ステップS6又はステップS7で作像処理が終了すると、次のコピー動作に備えるためコピー済みの原稿を排出し、次の原稿の給紙に備える。
【0062】
ステップS9:RDH80の原稿テーブル101にセットされた原稿全てに対して処理が終了したがどうかを判定する。未だ処理する原稿が存在すればステップS4に戻りステップS4〜ステップS4〜ステップS12の処理を実行する。一方、処理する原稿が存在しなければ、ステップS10に進み1サイクル分のコピーが完了したがどうかを判定する。通常は当該ステップS9で次原稿無しと判定されると1サイクル終了しステップS12へ移行する。このステップS10における判定には、例えば、表・表紙モード(最初の頁の前に自動的に表紙を付加するモード)で表紙が無地指定されている場合に1枚原稿であっても原稿に対するコピー動作終了後、次原稿無しでも表紙トレイ(例えば、表紙用の用紙を収納した図19に示す任意の給紙トレイ84)より給紙して無地表紙を付ける処理(ステップS11)を行なう場合があるので、このような処理が完了したかどうかの判定をも含む。
【0063】
ステップS12:1サイクル終了記録紙束に対するステープルを行なうか否かのステープル処理チェックを行なう(内容は図22により後述する。)。
ステップS13:指定コピー部数分のコピーが完了したかどうかを判定する。指定部数分のコピーが完了している場合にはステップS1に進む。指定部数分のコピーが完了していない場合には、ステップS14でコピー部数を管理するための変数(Ccycle)に+1してステップS4以下の次のサイクルに備える。
【0064】
ステップS12のサブルーチンについて図22により説明する。
この処理は、図21からわかるように、サイクル終了毎(サイクルの切れ目毎)で実行される処理である。先ずステップS31、S32にて後処理モード及び排出記録紙の枚数を調べる。その上で、以下の3パターンに対して異なる動作を実行する。
【0065】
・パターン1(非ステープルモードのとき):ステップS31で「No」の判定、つまり、後処理モードはステープルモードでないと判定された場合であり、この場合、ステップS5、ステップS7にて記録紙は排紙トレイ12へ排出済みなのでそのまま、リターンする。
【0066】
・パターン2(ステープルモードかつ排出記録紙1枚であるとき):ステップS32で「Yes」の判定、つまり、ステープルトレイ排出記録紙が最終排出記録紙が1枚であると判定された場合であり、この場合、ステープルトレイに排出された1枚記録紙に対してステープルを施しても無意味なので、ステップS33でステープル動作を禁止し、排紙トレイ12へ強制排出する。更に、2巡目以降も排出記録紙は1枚であるので、ステープル動作を禁止とする。そこで、ステープルトレイ排出自体が無意味であるので、排出先を直接排紙トレイ12とするため、ステップS35で後処理モードを非ソートモードに切り換える。これにより、記録紙1枚のため仕分けの必要がないので、ステープル動作を禁止し・記録紙の排紙トレイ12への排出を行ない・非仕分けを実現できる。
【0067】
・パターン3:(ステープルモードかつ排出記録紙2枚以上のとき):後処理モードがステープルモードで、かつ、ステップS32で「No」と判定された場合であり、ステップS34でステープルトレイ内の記録紙束に対するステープル処理を実行し、ステープル済み記録紙を排紙トレイ12へ排出処理を行なう。
【0068】
以上のように、1サイクル完了するまでは後処理装置Aへの排出記録紙枚数が不明であるので、オペレータが設定したステープルモードにて後処理を実行する。しかし、1巡目完了原稿枚数及び排出記録紙枚数が確定し、後処理装置への記録紙枚数が1枚であることがステープル適不適判別手段である最終排出記録紙検知手段(排出記録紙1枚判別手段)217で判定された時点(ステップS32で「Yes」と判定されたとき)以降はステープルトレイ53に排出された1枚記録紙に対しステープルを施しても無意味なので、ステープルトレイ53でのステープル処理を禁止し、排紙トレイ12へ強制排出することとしたのである。さらに、ステープル処理を禁止したのであるから、2巡目以降においてもステープルトレイ53への排出自体が無意味となる。そこで、排出先を直接排紙トレイ12とする。
【0069】
このように、オペレータが原稿枚数を考慮することなく、画像形成装置から排出され、ステープルトレイにストックされた記録紙枚数が1枚である場合でも、コピー生産性を低下させることを極力防ぐことができる。原稿1巡目は原稿枚数及び1サイクルでの後処理装置への排出記録枚枚数が不明であるので、オペレータが設定したステープルモードで実行する。しかし、1巡目完了原稿枚数及び排出記録紙枚数が確定し後処理装置への記録紙排出枚数が1枚である場合、ステープルトレイに排出された1枚記録紙に対しステープルを施しても無意味なのでステープルトレイよりステープルを禁止し、排紙トレイへ強制排出する。さらに、2巡目以降はステープルを禁止するので、ステープルトレイ排出自体が無意味である。よって、排出先を直接排紙トレイとし、これにより、2巡目以降ステープルトレイ53におけるスタック動作及びステープルトレイ53から排紙トレイ12への強制排出動作を行なう必要がなくなるので、無駄な後処理(ここではステープル動作)及びこの後処理のための搬送が不要となり、これらに費やす無駄な時間的ロスがなくなるので、画像形成装置の生産性の低下を防止できる。
【0070】
なお、原稿枚数が確定して排出記録紙枚数が確定した時点で排出先を切り換えることも可能であるが、(1)後処理装置が排出先変更に対応していない場合には不可能(2)後処理装置の排出先変更タイミングに確実に間に合うタイミング設計が要求される(3)原稿応答が遅れたりして後処理装置の切り換えが間に合わない場合のリカバリ処理が必要になり複雑な構成となってしまう、等の理由から採用しなかった。
【0071】
また、本例では、1枚記録紙を排紙トレイに放出後、ステープルモードを非ソートオードに切り換えて以降の記録紙をスタックモードで排紙トレイに排出するようにしている。このように、排出記録紙が1サイクル毎に1枚なので、非ソートモードに切り換えることで、ソートして仕分けする(具体的には排紙トレイがシフトする)という余分な用紙揃え処理等が省け、効率が高まるとともに排出記録枚数に応じた適切な用紙排出形態を提供できる。
【0072】
例2
1)装置等の構成
機械的な構成については、前記例1で説明した図1〜図19で説明したものを用いることができる。制御手段については、前記例1で図20により説明した構成を用いることができる。なお、記録紙1枚検知手段217は例1の場合必要であるが、本例では必要ない。また、図20において、後処理装置制御部220について、ステープルトレイ内の記録紙スタック枚数がステープル可能であるステープル許容枚数を超えたか、非到達であるか否かを検知するステープルMAX検知手段227、ステープルトレイ内の記録紙スタック枚数がステープルトレイ積載MAX枚数(仕様値)に到達したか否かを検知するステープルトレイ積載MAX検知手段228を付加した構成としている。
【0073】
これらステープルMAX検知手段227、ステープルトレイ積載MAX検知手段228、最終排出記録紙検知手段229は、本例におけるステープル処理適不適判別手段の一例を構成する。本例では、最終排出記録紙検知手段229は記録紙1枚検知手段としての機能よりは、最終排出記録紙であるがどうかを判断するための一手段として機能する。
【0074】
(2)後処理の手順
図23、図24、図25のフローチャートにより説明する。
先ず、図23のフローチャ−トにより説明する。
ステップPS1、ステップPS2はスタート前の前処理であり、図示しない操作部等で複写モードや後処理モード、コピー部数設定値、等の確定処理が行なわれる。操作部のスタートキーが押下されると、ステップPS3にてステープルトレイ53内の記録紙スタック枚数がステープル可能枚数を超えたかを判定するフラグ(fstapleMAX)、ステープルトレイ53内の記録紙スタック枚数がステープルトレイ53内に積載可能枚数を超えたかを判定するフラグ(fStpleTrayMax)を初期化し、これらのスタックに備える。また、コピー部数を管理するための変数(cCycle)を1に初期化する。さらに、ステップS4にて処理済み原稿群と未処理原稿群を区別するための原稿仕切り処理が原稿仕切手段(202)で行なわれる。この処理は原稿循環1サイクル毎に実行される。
【0075】
ステップPS5〜PS12及びステップPS16はRDH80の原稿テーブル101にセットされた原稿全てに対して行なわれる処理である。先ずステップPS5にて複写機本体制御部210に原稿給紙信号を送信して原稿給紙手段203を起動させて原稿給紙を行ない、作像動作に備える。
【0076】
ステップPS6、PS7、PS8においては、後処理モードがステープルモードか否かにより、後処理装置Aへの排出先を排出先分岐手段221で切り換える。ステープルモードであれば、コピー処理を行ないコピー済みの記録紙をステープルトレイ53へ排出すべく排出先分岐手段221を動作させる。このとき、引き続きステップPS9にてステープMAX検知手段227及びステープルトレイ積載MAX検知手段228にて「ステープMAX処理」、「ステープルトレイ積載MAX処理」が行なわれる(内容は後述する)。
一方、ソートモードであれば、コピー処理を行ない、コピー済みの記録紙を排紙トレイ12へ排出すべく、排出先分岐手段221を動作させる。
【0077】
ステップPS7、PS8にて作像処理が終了するとステップPS10にて次のコピー済みの原稿を排出し、次原稿の給紙に備える。ステップPS11ではRDH80の原稿テーブル101にセットされた原稿全てに対して処理が終了したかを判定している。未だ処理する原稿が存在すれば、ステップPS5〜PS12及びステップPS16の処理を実行する。
【0078】
一方、次原稿がない場合、ステップPS12で、1サイクル分コピーが完了したかを判定する。通常は次原稿無しで1サイクル終了し、ステップPS13へ移行することになる。このステップPS12での判定は、例えば、両表紙モード(コピー紙の表と裏にそれぞれ表紙を付けるモード)で表紙が無地指定されている場合、最終給紙原稿のコピー動作終了後、次原稿無しでも表紙トレイ(例えば、表紙用の用紙を収納した図19に示す任意の給紙トレイ84)より給紙して無地表紙を付ける処理(ステップPS16)を行なう場合があるので、このような処理が完了したかどうかの判定をも含む。
【0079】
ステップPS13では、1サイクル終了記録紙束に対するステープルを行なうか否かのステープル処理チェックが行なわれる。ステップPS13の内容の詳細は後述する。
【0080】
ステップPS14では、指定コピー部数分のコピーが終了したかどうかが判定される。指定部数のコピーが終了していない場合、ステップPS15でコピー部数を管理するための変数(cCycle)に+1して次のサイクルに備える。
【0081】
図24により、ステップPS8のサブルーチンについて説明する。
ステップPS21において、ステープルMAX検知手段227(図20参照)にて「ステープル許容枚数オーバー」かどうかが判定され、続いてステップPS23ではステープルトレイ積載MAX検知手段228(図20参照)にてステープル積載枚数になったかどうかが判定される。
【0082】
ここで、ステップPS21における「ステープル許容枚数オーバー」のチェックにより、ステープル許容枚数オーバーと判定されると、ステップPS22でステープルトレイ53内の記録紙スタック枚数がステープル可能枚数を超えたかを判定するフラグ(fStapleMAX)をセット処理し、ステップPS23へ進む。上記セット処理によるフラグ(fStapleMAX)及び、後述するステップPS24によりセット処理されるフラグ(fStapletrayMAX)は図23におけるステップPS13で参照される。なお、ステップPS21でステープル許容枚数オーバーしていないと判定された場合には、ステップPS22でのフラグセットを行なうことなくステップPS23へ進む。ステップ23では、ステープルトレイ積載MAXの枚数になったかどうかがチェックされる。
【0083】
ステープルトレイ積載MAXの枚数に到達していると判定されたときには、ステップPS24においてフラグ(fStapleTrayMax)のセット処理が行なわれる。また、ステープルトレイ53に積載された記録紙がMAX枚数値(トレイに積載可能な値として定められた仕様上の値)に達しているため、さらなる積載を避けるため、ステップPS25でコピー中断処理を行なう。このコピー中断処理では、一連のコピー動作及び給紙手段212による給紙動作を一時的に中断する。かつ、ステップPS26において、用紙放出手段226によりステープルトレイ53の記録紙束を排紙トレイ12へ排出する。ここで、記録紙束を配置トレイ12へ排出するときに、ステップPS25でコピー中断処理を行なうようにしたのは、通常の給紙タイミングで給紙動作を行なってしまうと、給紙から次給紙までの時間内に、記録紙の排出処理を時間的に行なうことができない場合があり得るから、これを未然に回避するためである。
【0084】
ステップPS26における記録紙束の排出処理が終了したら、ステップPS27で、後処理モードを現状のステープルモードからソートモードに切り換える。これは、同じステープルモードを継続した場合に、次サイクルでも同様にステープルトレイ53内の記録紙スタック枚数がステープルトレイ積載MAX枚数に到達してしまうことが明らかであるので、同じ事態(コピー中断処理、ステープルトレイからの記録紙の排出処理等)が生じ、タイムロスが生ずるのを避けるためであり、次サイクル以降は最初の記録紙からステープルトレイ53への送り込みを止めて、排紙トレイ12上に仕分けして排出すること(ソートモード)としたのである。ステップPS27でソートモードに変更後は、ステップPS28でコピー再開処理を行ない、ソートモードにより、以後の後処理を実行する。
【0085】
図23におけるステップPS13のサブルーチンについて図22により説明する。
この処理は、図23において、ステップPS12の次に行なわれることからわかるように、原稿の1巡に対応したサイクル終了毎(サイクルの切れ目毎)で実行される処理である。図25における処理内容は、以下の表1に示す内容を実現している。
【0086】
【表1】
Figure 0003850536
【0087】
表1において、ケース1は図25における、ステップPS30、31、32、33、35を辿る流れに対応する。同様にケース2は、ステップPS30でNoと判定された場合に対応する。同様にケース3は、ステップPS30、31、32、34を辿る流れに対応する。
【0088】
画像形成装置から排出されステープルトレイ53にストックされた記録紙枚数がステープラ11のステープル許容枚数を超えた場合、つまり、上記した図24において、ステープルモードが選択されていて、かつ、ステープルMAX検出手段とステープルトレイ積載MAX検出手段のうち、ステープルMAX検出手段のみがステープルトレイ積載MAX枚数を超えたことを検知した場合(ステップPS21でYes,ステップPS23でNoの判定の場合)には、この段階では、ステープルモードを継続しているので、ステープルトレイへの記録紙の排出は継続される。このように、画像形成装置から排出されステープルトレイにストックされた記録紙枚数がステープル許容枚数(ステープラの最大綴り枚数)を超えた場合でも、まだコピー動作中である画像形成装置の動作を直ちに停止させない。そのサイクルの完了を待って(ステップPS12)、ステップPS33で記録紙束のステープルトレイから排紙トレイへの排出が行なわれる。
【0089】
この点、従来技術では、サイクルの途中でもステープル許容枚数を超えると直ちに画像形成装置の動作を停止してコピー動作を中断して記録紙束の排出動作を行なっていたので、記録紙の排出完了待ちによる時間のロスを生じていた。
【0090】
本例では、ステープル許容枚数を超えただけでまだ、ステープルトレイ積載MAX枚数までに余裕がある段階では、コピー動作は中断しない。ステープルトレイの記録紙の排出は、サイクルの切れ目に行なうことにした。これにより、記録紙の排出完了待ちによる、画像形成装置の動作停止にまつわるサイクル途中での生産性の低下を回避できる。
【0091】
一方、ステープルトレイ積載MAX枚数を超えてしまう場合には整列上の問題や、機械破損等の問題が発生するので、これを防止するため、超えた段階で直ちに画像形成装置の動作の停止を行ない(ステップPS25)、ステープルトレイ53からの記録紙の放出を行なっている(ステップPS26)。そして、記録紙束を排紙トレイ12に放出後、ステープルモードをソートモードに切り換えて(ステップPS27)、以降の記録紙をソードモードで排紙トレイ12上に排出するようにしている。ソートモードに切り換えることで、最終記録紙が排紙トレイ12に排紙されると、仕分け処理(具体的には排紙トレイ12がシフトする。)を行ない、原稿の2巡目以降に備える。そして、予め指定された部数分、ソートモードを繰り返すことになる。
【0092】
これにより、ステープル許容枚数を超えた場合でも、ソートモードで頁順かつ、記録紙束別にソーティングされることになる。また、記録紙束を排紙トレイ12に放出されたサイクル以降のサイクルで、ステープルトレイ53に記録紙がスタックされず、直接排紙トレイ12に排出されるので、無駄な処理が省かれるとともに、搬送パスの短縮により時間的なロスがなくなり、生産性を向上させることができる。
【0093】
上記したように、ステープルモードが選択されていて、かつ、ステープルMAX検知手段とステープルトレイ積載MAX検出手段のうち、ステープルMAX検出手段のみがステープル可能なステープル許容枚数を超えたことを検知し、さらに、(1)ステープルトレイ積載MAX検出手段によりステープルトレイに積載可能な最大記録紙枚数を超えたことの検知、または(2)最終排出記録紙検知手段により後処理装置に送り込まれた記録紙がセットされた原稿束に対するサイクル毎の最終排出記録紙であることの検知,の何れかにより、ステープルトレイに堆積した記録紙束に対するステープルを禁止して記録紙束を排紙トレイに放出するように制御するのである。
【0094】
上記(1)のケースは、ステープル許容枚数<ステープルトレイ積載MAX枚数<排出記録紙枚数、の場合であり、サイクルの処理枚数がステープルトテイ積載MAX枚数を超える場合であり、サイクルの途中であってもコピー動作を中断せざるを得ず、従来の生産性と同じになってしまうが、このケースが生じる頻度は少ないので、本例によれば、一般に生産性向上につながる。ステープルトレイ積載MAX枚数とステープル許容枚数の関係を考えてみると、以下のような関係でないとステープル部でのスタックが不良となってしまう。
【0095】
ステープルトレイ積載MAX枚数>ステープル許容枚数
また、RDHとフィニッシャからなる画像形成装置の仕様として、
RDH原稿積載最大枚数>=ステープル許容枚数
なる関係にあるものの、極端にRDH片凹積載最大枚数がステープル許容枚数を上まわることは稀である。
【0096】
以上のことを考慮し、さらに、実仕様状態をも考慮すると、ステープル許容枚数を超えた記録紙がステープルトレイに排出されても、
ステープルトレイ積載MAX枚数>=実際のRDH原稿積載枚数(最終排出記録紙枚数)>ステープル許容枚数
あるいは、
実際のRDH原稿積載枚数(最終排出記録紙枚数)>ステープルトレイ積載MAX枚数>ステープル許容枚数
なる関係が成り立つ状況の発生頻度が高いといえる。この頻度の高いケースは、上記(2)のケースに相当し、サイクル終了時には、まだ、ステープルトレイに用紙の収容に余裕があるので、従来、ステープル許容枚数を超えたときに直ちに行なわれていた記録紙(厳密には記録紙束)の排出処理を、本例では、サイクルの切れ目(原稿の1巡終了後)で行なっている。
【0097】
サイクルの切れ目で行なうメリットは、一般的にサイクルの切れ目で生じる種々の待ち時間に、この記録紙の排出処理の時間を吸収させてしまうことができ、この排出処理のためだけに生ずるタイムロスを発生させない点である。
上記一般的にサイクルの切れ目で生じるとされる待ち時間の要因となる処理を例示する。
【0098】
(1)RDHにより原稿が1巡し、最終原稿が給紙されると未処理原稿束の原稿なしが原稿給紙部に設けられた図示しない原稿エンドセンサにより検知される。最終原稿が原稿テーブルに排出されると、以降の原稿循環を必要とする場合再度処理済みと未処理原稿群を識別するための処理を行なってから、次サイクルの原稿処理を行なうことになる。このように原稿の循環サイクルの切れ目では、最終原稿が原稿テーブルに排出されるまで待機する必要があり、通常の原稿交換時間(最終原稿以外の原稿処理)に比べ、多くの時間を要するケースがある。また、原稿1巡目は原稿枚数が不定(実際に計数した結果でないとわからないから)であるため、原稿エンドをチェックする処理が入るため、原稿交換処理に遅れが生じる可能性がある。このことは、記録紙の給紙トレイからの給紙タイミングも遅れる可能性があることを意味している。
【0099】
(2)ソートモード時、サイクルの区切れ時に排紙トレイをシフトさせるが、排紙リピート間隔に対して排紙トレイの動作が遅いと、排紙トレイ完了まで、待ち状態が発生する可能性がある。
【0100】
なお、仮に上記の要因による待ち時間内に記録紙束の排出処理が完了しなくても、サイクルの切れ目時に記録紙の排出処理を行なうと、上記の待ち時間の要因となる処理と併行して記録紙の排出処理も行なわれているので単純計算で、
(〔記録紙排出処理〕−〔以下の(1)、(2)要因による待ち時間〕)
の時間だけ待たされることで済むことになる。よって、サイクルの切れ目で記録紙の排出処理を行なった方が、生産性の面で有利といえる。
【0101】
また、本例では上記したように、ステープルトレイ53に堆積した記録紙束を排紙トレイ12に放出後、後処理モード切り換え手段により現在のステープルソートモードをソートモードに切り換えて、以降の記録紙をソートモードで排紙トレイ12に排出するように制御する。このようにソートモードに切り換えることで、最終記録紙が排紙トレイ12上に排紙されると、排紙トレイ12がシフトすることで、紙束がサイクル単位でズレて、仕分け処理され、原稿の2巡目以降に備えられる。そして、予め指定された部数分、ソートモードを繰り返すことになる。これにより、ステープル許容枚数を超えた場合でもソートモードで頁順かつ、記録紙束別にソーティングされることになる。また、ソートモードに変更されているので、記録紙束を排紙トレイ12に放出したサイクル以降のサイクルでは、ステープルトレイ53に記録紙がスタックされず、直接排紙トレイ12に排紙されるようになるので、無駄な処理が省かれると共に、搬送パスの短縮されるので、時間ロスがなくなり、生産性が上がる。
【0102】
さらに本例では、ステープルトレイ積載MAX検出手段、ステープルMAX検出手段、最終排出紙検知手段などによる検知及びこれらの検知に基づく制御を、画像情報出力手段(RDH80或いは頁情報をメモリから呼び出す手段)より出力される画像情報の1サイクル目(最初のサイクルと次サイクルとの間)に行なうようにしている。原稿循環の1サイクル目は原稿枚数等が不明であり、原稿枚数確定処理のため、常時原稿エンドを検知する処理が入る。そのため、原稿循環1サイクル目と2サイクル目の待ち時間は、2サイクル目以降のサイクル切れ目での待ち時間に対し時間を要する。そこで、サイクル切れ目での待ち時間がより長い箇所で記録紙束の排出処理を行なった方が生産性の観点から有効となる。
【0103】
【発明の効果】
発明では、原稿枚数確定処理等ため待ち時間の大きい1サイクル目(最初のサイクルと次サイクルとの間)に、ステープル不能な超過枚数の記録紙の処理を行なうようにしたので、該処理の確実性を図ることができ、かつ、画像形成の生産性の低下を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る後処理装置の全体構成図である。
【図2】分岐爪部の動作状態を示す構成図である。
【図3】分岐爪部の動作状態を示す構成図である。
【図4】トレイ上下機構の斜視図である。
【図5】トレイ上下機構の説明図である。
【図6】トレイ上下機構の説明図である。
【図7】トレイシフト機構の斜視図である。
【図8】トレイシフト機構の要部斜視図である。
【図9】トレイシフト機構の動作状態を示す構成図である。
【図10】トレイシフト機構の動作状態を示す構成図である。
【図11】紙揃え機構の斜視図である。
【図12】紙揃え機構の要部構成図である。
【図13】ステープラ移動機構の斜視図である。
【図14】放出ベルト機構の斜視図である。
【図15】放出ベルト機構の要部斜視図である。
【図16】放出ユニットドライブ機構の斜視図である。
【図17】排出ユニットドライブ機構の斜視図である。
【図18】後処理装置の全体制御ブロック図である。
【図19】画像形成装置及び該画像形成装置に接続された後処理装置を説明した概略構成図である。
【図20】本発明に係る画像形成後処理装置の制御系を説明したブロック図である。
【図21】ステープル不要な1枚記録紙の処理にかかるフローチャートである。
【図22】ステープル不要な1枚記録紙の処理にかかるフローチャートである。
【図23】ステープル不能な超過枚数記録紙の処理にかかるフローチャートである。
【図24】ステープル不能な超過枚数記録紙の処理にかかるフローチャートである。
【図25】ステープル不能な超過枚数記録紙の処理にかかるフローチャートである。
【符号の説明】
8 切り換え爪
12 排紙トレイ
53 ステープルトレイ
217 記録紙1枚検出手段
227 ステープルMAX検知手段
228 ステープルトレイ積載MAX検知手段
229 最終排出記録紙判別手段

Claims (3)

  1. 記録紙に対応した画像情報をくり返し出力する画像情報出力手段からの画像情報を記録紙上に生成する画像形成装置に接続されて記録済みの該記録紙を処理する画像形成後処理装置であって、前記画像形成装置から排出された記録紙をステープル用に用意されたステープルトレイに受け入れてステープルを施すステープル部を備えた後処理装置と、前記後処理装置にて、記録紙の搬送方向を搬送路別に切り換える切り換え爪を動作させ前記ステープルトレイに堆積した記録紙にステープルを施し、前記ステープルトレイに堆積した記録紙束を前記後処理装置に設けられた排紙トレイに放出するステープルモードと、受け入れた記録紙を前記切り換え爪により前記排紙トレイに仕分けして排出するソートモードの少なくとも2つのモードを選択切り換え可能な後処理モード切り換え手段とを有する画像形成後処理装置において、ステープルの適、不適を判断するためのステープル処理適不適判別手段を設け、該ステープル処理適不適判別手段により、ステープル不適と判断したのち、画像形成動作を停止することなく、前記ステープルを禁止し、前記ステープル部の記録紙を排紙トレイ上に排出する制御を行なうこととし、
    前記ステープル処理適不適判別手段が、前記画像情報出力手段より出力された画像情報に対応して順次コピーされて前記後処理装置に送り込まれた記録紙が前記後処理装置のステープル可能な最大記録紙枚数を超えたことを検知するステープルMAX検出手段と、
    前記画像情報出力手段より出力された画像情報に対応して順次コピーされて後処理装置に送り込まれた記録紙が、前記後処理装置の前記ステープルトレイに積載可能な最大記録紙枚数を超えたことを検知するステープルトレイ積載MAX(最大)検出手段と、
    前記画像情報出力手段より出力された画像情報に対応して順次コピーされて前記後処理装置に送り込まれた記録紙がセットされた原稿束に対するサイクル毎の最終排出記録紙であることを検知する最終排出記録紙検知手段を含み、
    前記ステープルモードが選択されていて、かつ、前記ステープルMAX検知手段と前記ステープルトレイ積載MAX検出手段のうち、前記ステープルMAX検出手段のみが前記ステープル可能なステープル許容枚数を超えたことを検知した場合、前記ステープルモードを継続させ、前記ステープルトレイへの記録紙排出を継続処理させる制御を、
    前記画像情報出力手段により出力される画像情報の1サイクル目に行なうことを特徴とする画像形成後処理装置。
  2. 記録紙に対応した画像情報をくり返し出力する画像情報出力手段からの画像情報を記録紙上に生成する画像形成装置に接続されて記録済みの該記録紙を処理する画像形成後処理装置であって、前記画像形成装置から排出された記録紙をステープル用に用意されたステープルトレイに受け入れてステープルを施すステープル部を備えた後処理装置と、前記後処理装置にて、記録紙の搬送方向を搬送路別に切り換える切り換え爪を動作させ前記ステープルトレイに堆積した記録紙にステープルを施し、前記ステープルトレイに堆積した記録紙束を前記後処理装置に設けられた排紙トレイに放出するステープルモードと、受け入れた記録紙を前記切り換え爪により前記排紙トレイに仕分けして排出するソートモードの少なくとも2つのモードを選択切り換え可能な後処理モード切り換え手段とを有する画像形成後処理装置において、ステープルの適、不適を判断するためのステープル処理適不適判別手段を設け、該ステープル処理適不適判別手段により、ステープル不適と判断したのち、画像形成動作を停止することなく、前記ステープルを禁止し、前記ステープル部の記録紙を排紙トレイ上に排出する制御を行なうこととし、
    前記ステープル処理適不適判別手段が、前記画像情報出力手段より出力された画像情報に対応して順次コピーされて前記後処理装置に送り込まれた記録紙が前記後処理装置のステープル可能な最大記録紙枚数を超えたことを検知するステープルMAX検出手段と、
    前記画像情報出力手段より出力された画像情報に対応して順次コピーされて後処理装置に送り込まれた記録紙が、前記後処理装置の前記ステープルトレイに積載可能な最大記録紙枚数を超えたことを検知するステープルトレイ積載MAX(最大)検出手段と、
    前記画像情報出力手段より出力された画像情報に対応して順次コピーされて前記後処理装置に送り込まれた記録紙がセットされた原稿束に対するサイクル毎の最終排出記録紙であることを検知する最終排出記録紙検知手段を含み、
    前記ステープルトレイ積載MAX検出手段により前記ステープルトレイに積載可能な最大記録紙枚数を超えたことの検知、または最終排出記録紙検知手段により前記後処理装置に送り込まれた記録紙がセットされた原稿束に対するサイクル毎の最終排出記録紙であることの検知,の何れかにより、前記ステープルトレイに堆積した記録紙束に対するステープルを禁止して前記記録紙束を前記排紙トレイに放出するように制御することとし、
    前記ステープルモードが選択されていて、かつ、前記ステープルMAX検知手段と前記ステープルトレイ積載MAX検出手段のうち、前記ステープルMAX検出手段のみが前記ステープル可能なステープル許容枚数を超えたことを検知した場合、前記ステープルモードを継続させ、前記ステープルトレイへの記録紙排出を継続処理させる制御を、
    前記画像情報出力手段により出力される画像情報の1サイクル目に行なうことを特徴とする画像形成後処理装置。
  3. 記録紙に対応した画像情報をくり返し出力する画像情報出力手段からの画像情報を記録紙上に生成する画像形成装置に接続されて記録済みの該記録紙を処理する画像形成後処理装置であって、前記画像形成装置から排出された記録紙をステープル用に用意されたステープルトレイに受け入れてステープルを施すステープル部を備えた後処理装置と、前記後処理装置にて、記録紙の搬送方向を搬送路別に切り換える切り換え爪を動作させ前記ステープルトレイに堆積した記録紙にステープルを施し、前記ステープルトレイに堆積した記録紙束を前記後処理装置に設けられた排紙トレイに放出するステープルモードと、受け入れた記録紙を前記切り換え爪により前記排紙トレイに仕分けして排出するソートモードの少なくとも2つのモードを選択切り換え可能な後処理モード切り換え手段とを有する画像形成後処理装置において、ステープルの適、不適を判断するためのステープル処理適不適判別手段を設け、該ステープル処理適不適判別手段により、ステープル不適と判断したのち、画像形成動作を停止することなく、前記ステープルを禁止し、前記ステープル部の記録紙を排紙トレイ上に排出する制御を行なうこととし、
    前記ステープル処理適不適判別手段が、前記画像情報出力手段より出力された画像情報に対応して順次コピーされて前記後処理装置に送り込まれた記録紙が前記後処理装置のステープル可能な最大記録紙枚数を超えたことを検知するステープルMAX検出手段と、
    前記画像情報出力手段より出力された画像情報に対応して順次コピーされて後処理装置に送り込まれた記録紙が、前記後処理装置の前記ステープルトレイに積載可能な最大記録紙枚数を超えたことを検知するステープルトレイ積載MAX(最大)検出手段と、
    前記画像情報出力手段より出力された画像情報に対応して順次コピーされて前記後処理装置に送り込まれた記録紙がセットされた原稿束に対するサイクル毎の最終排出記録紙であることを検知する最終排出記録紙検知手段を含み、
    前記ステープルモードが選択されていて、かつ、前記ステープルMAX検知手段と前記ステープルトレイ積載MAX検出手段のうち、前記ステープルMAX検出手段のみが前記ステープル可能なステープル許容枚数を超えたことを検知した場合、前記ステープルモードを継続させ、前記ステープルトレイへの記録紙排出を継続処理させ、
    前記ステープルトレイに堆積した記録紙束に対する該記録紙束を前記排紙トレイに放出後、前記後処理モード切り換え手段により現在のステープルモードを前記ソートモードに切り換えて、以降の記録紙を前記ソートモードで前記排紙トレイ上に排出する制御を、
    前記画像情報出力手段により出力される画像情報の1サイクル目に行なうことを特徴とする画像形成後処理装置。
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