JP3850287B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気テープに対してデータを記録再生するために回転シリンダにコイル型の記録ヘッドと磁気抵抗効果型の再生ヘッドとを有した磁気記録再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、記録媒体である磁気テープに対してデータを記録再生する磁気記録再生装置において、再生用として広く使用されるようになった磁気抵抗効果型の再生ヘッド(以下、MRヘッドと略称する)は、再生感度が従来のリングヘッドに比べて遙かに大きく、更に高周波特性に優れることから、記録密度の向上に不可欠なデバイスである。
【0003】
リングヘッドは受動素子であるが、MRヘッドは電源を要する能動素子である。MRヘッドは、ヘッドに加わる磁束の変化を抵抗値の変化に変換する。従って、ヘッドに定電流(センス電流)を供給することにより、磁束変化に基づいて再生出力を電圧変化として取り出すことができる。
【0004】
センス電流は、抵抗変化を電圧変化に変換すると共に、MRヘッドにバイアスを与える役目を有する。これは、バイアスを最適に与えることで、磁界変化に対する抵抗変化を線形として直線性を持たせ、再生波形の上下対称性を確保するものである。
【0005】
上記のように、センス電流を、MRヘッドの磁界変化に対する抵抗変化が線形となるような値に最適化するには、単一周波数の信号が記録されたテープを再生するか、あるいは、ヘッドに単一周波数の外部磁界を印加し、非線形の場合に存在する基本波に対する2次高調波が最小となる値に、センス電流を調整するのが一般的である。
【0006】
従って、最適センス電流の設定には、単一周波数の記録済みテープ、または、単一周波数の外部磁界を印加する治具(調整用の器具のことを言う)を用いて、主に手動で調整を行っていた。
【0007】
更に、MRヘッドがテープとの接触で磨耗した場合、その抵抗変化範囲が移動してしまい、その状態で磁界変化に対する抵抗変化の線形特性を得るために、センス電流の再調整が必要であるが、上記の治具の必要から、出荷した後での調整は不可能であった。
【0008】
また、再生中にエラーが増加した時や、異なる種類のテープの互換再生時においても、センス電流を再調整することが望ましいが、やはり上記の治具の必要から、出荷した後での調整は不可能であった。
【0009】
さらに、同種類でも異なる特性(記録レベルなど)を有する磁気テープの互換再生時に、MRヘッド出力が飽和して、著しく誤り率が悪化した場合においても、上記の理由から改善は困難であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記のような従来の磁気記録再生装置において、MRヘッドの最適センス電流の設定には、記録済みテープや外部磁界を印加する専用の治具が必要となり、コストアップにつながるという問題点を有していた。
【0011】
更に、製品の出荷後において、特にユーザ側で、MRヘッドの経時変化、記録および再生の際のエラー増加、異なる磁気テープの互換再生等に対応して、MRヘッドの最適なセンス電流を再調整することは、不可能であるという問題点をも有していた。
【0012】
本発明は、上記従来の問題点を解決するもので、MRヘッドの経時変化等に対応して、容易にMRヘッドの最適なセンス電流を再調整することができ、更には異なる磁気特性を有するテープの互換再生においても良好な誤り率を実現することができる磁気記録再生装置を提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明の磁気記録再生装置は、回転シリンダ上に少なくともコイル型の記録ヘッドと磁気抵抗効果型の再生ヘッドとを有し、記録媒体であり前記回転シリンダに巻き付けた磁気テープに対して、前記記録ヘッドおよび前記再生ヘッドを通じて、データを記録および再生する磁気記録再生装置において、前記磁気抵抗効果型再生ヘッドにそのバイアス用として供給するセンス電流を、前記記録ヘッド及び前記再生ヘッドが前記記録媒体に接触していない期間に、前記記録ヘッドと前記再生ヘッド間の磁気的なクロストークを用い、そのクロストークに応じて前記再生ヘッドから得られる再生信号に基づいて制御することにより、適正値に調整する手段を備えた構成としたことを特徴とする。
【0014】
以上により、磁気抵抗効果型再生ヘッドのセンス電流の調整を、特別のテープや専用治具を用いることなく、自動で行うことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の磁気記録再生装置は、回転シリンダ上に少なくともコイル型の記録ヘッドと磁気抵抗効果型の再生ヘッドとを有し、記録媒体であり前記回転シリンダに巻き付けた磁気テープに対して、前記記録ヘッドおよび前記再生ヘッドを通じて、データを記録および再生する磁気記録再生装置において、前記磁気抵抗効果型再生ヘッドにそのバイアス用として供給するセンス電流を、前記記録ヘッド及び前記再生ヘッドが前記記録媒体に接触していない期間に、前記記録ヘッドと前記再生ヘッド間の磁気的なクロストークを用い、そのクロストークに応じて前記再生ヘッドから得られる再生信号に基づいて制御することにより、適正値に調整する手段を備えた構成とする。
【0016】
請求項2に記載の磁気記録再生装置は、請求項1記載の前記センス電流を、前記記録ヘッドからのクロストークにより生じる前記再生ヘッドから得られる再生信号の偶数次高調波に基づいて、そのレベルが最小となるように制御することにより、適正値に調整するよう構成する。
【0017】
請求項3に記載の磁気記録再生装置は、請求項1または請求項2記載の前記記録ヘッドからのクロストークを発生させるために前記記録ヘッドに供給する記録電流として、一定周波数の正弦波または矩形波を供給するよう構成する。
【0027】
これらの構成によると、磁気抵抗効果型再生ヘッドのセンス電流の調整を、特別のテープや専用治具を用いることなく、自動で行うことを可能にする。
以下、本発明の実施の形態を示す磁気記録再生装置について、図面を参照しながら具体的に説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1の磁気記録再生装置を説明する。
【0028】
図1は本実施の形態1の磁気記録再生装置の全体構成を示すブロック図であり、図2は図1の磁気記録再生装置における回転シリンダ部の詳細構成を示すブロック図であり、回転シリンダ部に搭載されたMRヘッドを用いて、磁気テープから再生される信号をPR4等化する記録再生装置であって、1ヘッドの再生系と1ヘッドの記録系を表したものである。なお、回転シリンダ部の径は、21.7mmとする。
【0029】
尚、回転シリンダ部40には、記録ヘッド6とMRヘッド8に加えて、記録用ロータリートランス5、再生用ロータリートランス12、電源伝送用ロータリートランス33、シリンダ搭載再生アンプ11、センス電流制御信号抽出回路35、センス電流生成回路10、整流回路34、スイッチ回路51が含まれる。
【0030】
図1および図2に基づいて、まず最適センス電流の調整時における記録系の動作から説明する。
記録信号生成回路2で生成された記録信号41、並びにCW信号生成回路1で生成された連続する単一周波数の正弦波(Continuous Wave)信号(以下、CW信号と略す)42は、スイッチ回路3に入力される。スイッチ回路3は、入力端子27から入力される制御信号28に基づき、最適センス電流調整時にはCW信号42を、それ以外の時には記録信号41を記録アンプ4に出力する。
【0031】
これらCW信号42あるいは記録信号41に基づいて記録アンプ4から出力される各記録電流は、制御信号19(後述する)によって制御されるが、最適センス電流調整時には、その際に記録アンプ4から出力されるCW信号42の記録電流は、記録用ロータリートランス5をへて、回転シリンダ部40内の記録ヘッド6に伝送される。そこで、記録ヘッド6の周辺では、CW信号42に対応する磁界が発生する。
【0032】
一方、MRヘッド8は、磁界変化を抵抗変化に変換する素子であり、磁界変化に対して極めて高い感度を有しており、従って、小径シリンダ上での記録ヘッド6からの記録磁界は、クロストークとしてMRヘッド8に印加される。つまり、記録と再生を同時に行えば、上記のクロストークにより、記録信号がほぼそのままMRヘッド8で取り出すことができる。
【0033】
いま、記録ヘッド6からCW信号の磁界が発生しているので、CW信号クロストーク7という磁界(CW磁界と略称する)がMRヘッド8に印加される。このCW磁界の変化は、MRヘッド8で抵抗変化に変換され、センス電流生成回路10から出力されたセンス電流9によってCW電圧の変化となり、スイッチ回路51を通じてシリンダ搭載再生アンプ11に入力される。このようなCW電圧に基づいてシリンダ搭載再生アンプ11から出力されたCW信号は、再生用ロータリートランス12を経て、回転シリンダ部40の外部の再生アンプ13に入力される。
【0034】
ここで、センス電流生成回路10とシリンダ搭載再生アンプ11への電源供給、並びにセンス電流制御は、以下の通り行われる。
電源伝送信号生成回路31から供給される電源伝送信号は、アンプ32で増幅された後、加算回路30に供給される。加算回路30は、アンプ32からの電源伝送信号に、センス電流制御回路26から供給されるセンス電流制御信号29を重畳加算する回路である。加算回路30は、電源伝送用ロータリートランス33の伝送帯域内でセンス電流制御信号29を伝送すべく、そのセンス電流制御信号29により電源伝送信号を変調する機能も併せ持っている。なお、加算回路30による重畳加算に際し、センス電流制御信号29のみならず他の制御信号や、マルチチャンネル記録の際にはヘッド切替信号も併せて加算・伝送しても良い。
【0035】
加算回路30から出力された信号は、回転シリンダ部40内で、電源伝送用ロータリートランス33を経て、整流回路34とセンス電流制御信号抽出回路35に供給される。整流回路34で整流された電圧37は、センス電流生成回路10とシリンダ搭載再生アンプ11に供給される。一方、センス電流制御信号抽出回路35は、電源伝送信号からセンス電流制御信号36を抽出して、センス電流生成回路10に供給する。
【0036】
なお、センス電流制御信号36の抽出に際し、加算回路30により電源伝送信号に加算されたセンス電流制御信号29のみならず、他の制御信号や、マルチチャンネル記録の際にはヘッド切替信号も併せて抽出して、他の回路に供給するように構成しても良い。
【0037】
以上のようにして再生アンプ13に入力され増幅されたCW信号は、出力端子39から後段の等化回路に供給されると共に、エンベ検波回路14、CW基本波バンドパスフィルタ(BPF)22、CW2次高調波バンドパスフィルタ(BPF)23に供給される。
【0038】
まずエンベ検波回路14のエンベロープ(以下、エンベと略称する)検波出力は、判別回路15に供給される。判別回路15は、エンベ検波出力と再生レベル記憶回路21の検波出力とを比較して、判別信号25をCW信号用記録電流制御回路16並びにスイッチ回路20に出力する。再生レベル記憶回路21は、通常再生時のエンベ検波レベルを記憶した回路である。通常再生時のエンベ検波レベルとは、同一ロットのMRヘッド8における平均的な再生レベル、即ち基準再生レベルのことである。
【0039】
また、判別回路15からの判別信号25は、CW信号用記録電流制御回路16からの制御信号19により、CW信号の記録電流の設定を制御して、その結果CW信号のエンベ検波レベルと通常再生時の検波レベルとが一致するように、その制御信号19を出力すべくCW信号用記録電流制御回路16に指示する信号である。このようにクロストークによるCW信号レベルが通常再生時と同等となれば、MRヘッド8へのCW信号クロストーク7は通常再生時とほぼ同等に調整されたことを意味する。
【0040】
ここで、制御信号19について述べる。
制御信号19は、記録アンプ4から出力される記録電流を制御する。入力端子27から入力される制御信号28に基づき、スイッチ回路18により、最適センス電流調整時にはCW信号用記録電流制御回路16の出力を、それ以外の時には記録信号用記録電流制御回路17の出力を、それぞれ選択したものが制御信号19である。なお、CW信号用記録電流制御回路16においては、上記の最適センス電流調整時のCW信号用記録電流値を、その初期調整値として記憶するものとする。
【0041】
なお、CW信号は、本実施の形態では、正弦波としたが、2次高調波成分が少ない信号であればよく、矩形波であっても良いことは明らかである。
更に、2次高調波を精度良く検出するためには、CW信号の周波数を、MRヘッドによる再生可能帯域の1/2以下とすることが望ましく。更には、再生信号の周波数特性において、出力が最大となる周波数に設定することが望ましい。なぜなら、通常再生時のエンベ検波出力は、出力最大となる周波数の再生信号レベルに依存しているからである。
【0042】
また、この最適センス電流の設定は、各ヘッドと記録媒体である磁気テープが接触していない期間に行わなければならない。なぜなら、各ヘッドが記録媒体に接触していると、CW信号が記録される可能性があるからである。従って、入力端子27から入力される制御信号28により、ヘッドが媒体に接触している間は、最適センス電流設定、即ちCW記録電流の調整モードに移行することはない。ただし、後述する、経時変化によるヘッド磨耗時のセンス電流の調整は、制御信号28によって禁止されるものではなく、可能である。
【0043】
以上が、最適センス電流の調整時における記録系、即ちCW信号の記録電流の設定についての説明である。
次に、MRヘッドにおいて磁界変化に対する抵抗変化の線形性を得るための最適センス電流の設定について説明する。
【0044】
再生アンプ13で増幅されたCW信号は、前述の通り、出力端子39から後段の等化回路に供給されると共に、エンベ検波回路14、CW基本波BPF22、CW2次高調波BPF23に供給される。CW基本波BPF22ではCW信号の基本波を抽出し、CW2次高調波BPF23では、MRヘッドにおいて磁界変化に対する抵抗変化が非線形になった場合に現れる2次高調波、即ち上下非対称成分を抽出する。
【0045】
これらの基本波成分と2次高調波成分は、比較・判別回路24により比較され、基本波に対する2次高調波が最小となったことを、その状態を示す判別信号38により、比較・判別回路24から、スイッチ回路20を介してセンス電流制御回路26に指示する。
【0046】
スイッチ回路20は、入力端子27から入力される制御信号28に基づき、最適センス電流調整時には判別信号38を、それ以外の時には判別信号25を、それぞれセンス電流制御回路26に出力する。センス電流制御回路26は、判別信号38または判別信号25に基づき、アンプ32からの電源伝送信号に加算重畳するセンス電流制御信号29を、加算回路30に出力する回路である。なお、センス電流制御回路26は、入力端子27から入力される制御信号28に基づき、最適センス電流調整時には、判別信号38に従ってCW信号の2次高調波が最小となるように制御を行い、それ以外の通常時には、判別信号25に従って制御を行う。通常時の制御に関しては後述する。
【0047】
なお、センス電流制御回路26には、その初期センス電流値、即ち前述のCW信号の記録電流設定時におけるセンス電流値として、同一ロットのMRヘッドの平均的なセンス電流値が、予め設定記憶されている。
【0048】
以上で、初期センス電流は最適値に設定された。
次に、経年使用により、MRヘッド8が、経時変化、特に磁気テープとの磨耗などにより経時変化した時のセンス電流の調整について説明する。
【0049】
MRヘッド8が磨耗した場合には、初期の最適センス電流のままで再生すると、歪が大きくなる。実験によって、センス電流9の最適値は、磨耗するにつれて減少側にシフトすることが知られている。従って、MRヘッド8の磨耗時には、センス電流9を減少させる微調整を行う必要がある。
【0050】
一方、ヘッド磨耗時には、再生用のMRヘッドが磨耗するため、MR抵抗が上昇する。MRヘッドが1/2まで磨耗すると、抵抗値は約2倍となる。従って、初期の最適センス電流のままであれば、出力は約2倍に増加する。これを利用すれば、ヘッドの経時変化即ち磨耗量は、再生出力のエンベ検波によって検知することができる。
【0051】
そこで、MRヘッドの磨耗に応じたセンス電流の調整について説明する。
前述の通り、センス電流制御回路26は、入力端子27から入力される制御信号28に基づき、最適センス電流調整時には、判別信号38に従ってCW信号の2次高調波が最小となるように制御を行い、それ以外の再生時には判別信号25に従って制御を行う。再生時において、ヘッド磨耗によって再生レベル記憶回路21に記憶されている基準再生レベルを大きく上回った時には、判別回路15から判別信号25が、スイッチ回路20を介して、センス電流制御回路26に出力される。
【0052】
判別信号25は、エンベ検波レベルが基準再生レベルに一致するように、センス電流制御回路26に指示する信号である。
センス電流制御回路26は、入力端子27から入力される制御信号28に基づき、ヘッド磨耗時には判別信号25に従ってセンス電流を減少させるような制御を行う。
【0053】
なお、センス電流の減少率は、センス電流制御回路26が有するテーブルを用いて行い、必ずしも常に基準再生レベルに一致するように調整するものではない。即ち振幅が2倍になったからといってセンス電流を1/2にするものではなく、一定のテーブルに基づいて調整する。本実施の形態では、テーブルは振幅がn倍の時、センス電流は0.7/n倍とした。また、この再生時における、センス電流の調整頻度は常時、または一定期間ごとに行っても良い。
【0054】
この調整は、ヘッド磨耗による出力増加を抑制する方向に働くので、回路系のダイナミックレンジ(Dレンジ)等に余裕がなくなることにより誤り率が低下する恐れを回避することができる。また、出力が数倍に増加することを前提に回路設計しなくてすむので、回路の追加や複雑化を回避できるばかりか、省電力にも直結する。
【0055】
また、磨耗時のセンス電流調整で、再生しながら常時行う前述の方法のみならず、CW信号用記録電流制御回路16に記憶されている記録電流の初期調整値を用いて、CW信号クロストーク7から行うこともできる。MRヘッドの抵抗値が増加すれば、クロストークによるCW信号レベルも増加する。したがって、それを再生レベル記憶回路21の基準再生レベルと比較して、同様にセンス電流を調整しても良い。この場合は、ヘッドと媒体が接触していない期間に行わなければならない。
(実施の形態2)
図1に記載のセンス電流制御手段を用いれば、ヘッド磨耗時のみならず、誤り率劣化時、例えばストレージ機器におけるリトライ時に、センス電流を変化させて同一テープ位置を再度再生することができる。
【0056】
センス電流の変化量は、所定のステップで行う。この時、センス電流を初期調整値に戻して再生しても良い。センス電流を初期調整値に戻して再生すれば、再生振幅は変化するが、もし回路のDレンジ内であれば、誤り率が改善されることがある。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3として、記録ヘッドを再生ヘッドとして用いて再生する場合について、以下に説明する。
【0057】
磁気的な特性として、異なる記録レベルを有する磁気テープの互換再生時、例えば磁性層厚の厚い磁気テープを互換再生する場合、または再生誤り率が劣化した場合には、記録ヘッド6を再生ヘッドとして用いた。すなわち、磁性層厚の厚いテープをMRヘッド8で再生すると、磁界が強すぎてMRヘッド8の再生出力のレベルが飽和することがあるが、そのような場合には、リングヘッドである記録ヘッド6で再生する。
【0058】
記録ヘッド6の再生出力は、スイッチ回路51に入力されて、シリンダ搭載再生アンプ11に入力される。スイッチ回路51は、センス電流制御信号36がある一定値のセンス電流を指示している間はMRヘッド8の出力を選択するが、入力端子60から供給される制御信号によってセンス電流を0にするよう指示したときは、記録ヘッド6からの出力を選択する。また、著しく誤り率が劣化した場合においても、記録ヘッド6による再生は有効である。
【0059】
このように、記録ヘッド6からの出力信号を、本来、MRヘッド8用として回転シリンダ部40内に設けられたのシリンダ搭載アンプ11を用いて増幅して再生することで、記録ヘッド6用に新たなアンプを設けることも不要とすることができる。加えて、記録ヘッド6の再生機能への切替信号として、センス電流制御信号36を用いることで、制御の簡略化と省電力化を実現することができる。
【0060】
以上のように、最適センス電流を設定する場合に、従来例では専用の記録済みテープまたは特別の冶具が必要であったが、本実施の形態では、記録ヘッドと再生用のMRヘッド間のクロストークを用いて、CW信号の2次高調波が最小となるようにセンス電流を設定することで、最適センス電流を自動調整で尚且つ精度良く実現することができる。
【0061】
また、ヘッド磨耗時におけるセンス電流の調整をも自動で行うことにより、経時変化による誤り率劣化も回避することができる。
さらに、記録ヘッドでの再生機能も付加することで、異なる特性を有する磁気テープの互換再生時または再生誤り率劣化時にも、誤り率を改善することができる。このとき、記録ヘッド6からの出力信号の再生アンプをMRヘッドと共用することで、回路や回転シリンダ部40の構成を大幅に簡略化することができ、加えて、記録ヘッドの再生機能への切替制御を、センス電流制御信号で行うことで、制御の簡略化と省電力化も実現することができる。
【0062】
なお、本実施の形態では、より高いC/Nを確保するために、回転シリンダ部40内にシリンダ搭載アンプ11を配置したが、回転シリンダ内に必須なのは整流回路34とセンス電流生成回路10であり、シリンダ搭載再生アンプ11等は、回転シリンダ部40の外部に配置して構成しても良い。
【0063】
また、本実施の形態では、CW信号の2次高調波が最小となるようにセンス電流を設定したが、他の隅数次高調波でもよい。
また、本実施の形態では、記録ヘッド6は記録再生両機能を有するが、記録機能のみであっても、最適センス電流の設定手法の有効性に影響しないことは明らかである。
【0064】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、磁気抵抗効果型再生ヘッドのセンス電流の調整を、特別のテープや専用治具を用いることなく、自動で行うことができる。
【0065】
そのため、磁気抵抗効果型再生ヘッドの経時変化等に対応して、容易に磁気抵抗効果型再生ヘッドの最適なセンス電流を再調整することができ、更には異なる磁気特性を有するテープの互換再生においても良好な誤り率を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の磁気記録再生装置の全体構成を示すブロック図
【図2】同実施の形態の磁気記録再生装置における回転シリンダ部の詳細構成を示すブロック図
【符号の説明】
1 CW信号生成回路
2 記録信号生成回路
3、18、20、51 スイッチ回路
4 記録アンプ
5 記録用ロータリートランス
6 記録ヘッド
7 CW信号クロストーク
8 MRヘッド
9 センス電流
10 センス電流生成回路
11 シリンダ搭載再生アンプ
12 再生用ロータリートランス
13 再生アンプ
14 エンベ検波回路
15 判別回路
16 CW信号用記録電流制御回路
17 記録信号用記録電流制御回路
19、28 制御信号
21 再生レベル記憶回路
22 CW基本波BPF
23 CW2次高調波BPF
24 比較・判別回路
25、38 判別信号
26 センス電流制御回路
27、60 入力端子
29 センス電流制御信号
30 加算回路
31 電源伝送信号生成回路
32 アンプ
33 電源伝送用ロータリートランス
34 整流回路
35 センス電流制御信号抽出回路
36 センス電流制御信号
37 電圧
39 出力端子
40 回転シリンダ部
41 記録信号
42 CW信号

Claims (3)

  1. 回転シリンダ上に少なくともコイル型の記録ヘッドと磁気抵抗効果型の再生ヘッドとを有し、記録媒体であり前記回転シリンダに巻き付けた磁気テープに対して、前記記録ヘッドおよび前記再生ヘッドを通じて、データを記録および再生する磁気記録再生装置において、前記磁気抵抗効果型再生ヘッドにそのバイアス用として供給するセンス電流を、前記記録ヘッド及び前記再生ヘッドが前記記録媒体に接触していない期間に、前記記録ヘッドと前記再生ヘッド間の磁気的なクロストークを用い、そのクロストークに応じて前記再生ヘッドから得られる再生信号に基づいて制御することにより、適正値に調整する手段を備えたことを特徴とする磁気記録再生装置。
  2. 前記センス電流を、前記記録ヘッドからのクロストークにより生じる前記再生ヘッドから得られる再生信号の偶数次高調波に基づいて、そのレベルが最小となるように制御することにより、適正値に調整するよう構成したことを特徴とする請求項1記載の磁気記録再生装置。
  3. 前記記録ヘッドからのクロストークを発生させるために前記記録ヘッドに供給する記録電流として、一定周波数の正弦波または矩形波を供給するよう構成したことを特徴とする請求項1または請求項2記載の磁気記録再生装置。
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