JP3849448B2 - 折畳式調尺電線載置台 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は折畳式調尺電線載置台に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にワイヤーハーネスは複数の電線をコネクタに接続することにより予め定められた回路網を構成する電気配線システムである。そのようなワイヤーハーネスを製造する際には、ワイヤーハーネスを部分的に構成するサブアッセンブリを予めいくつか製造し、そのサブアッセンブリを最終的な形態にグロスアッセンブルするという工法が広く採用されている。かかるサブアッセンブリを製造する場合には、予め電線載置台に載置された調尺電線を取り出して、その端末端子をコネクタに挿入する端末処理工程が含まれている。上記電線載置台としては、樋状の電線収容器に複数の調尺電線を沿わせて載置したもの(例えば特開平8−83522号公報、特開平9−198939号公報等参照)が一般的であり、通常は、作業台の前に載置され、作業者は、必要な調尺電線を電線作業台から引き出して端末処理工程を行うようにしている。或いは、樋状の電線収容器に代えて、調尺電線の途中部を掛け吊るし可能な載置台を設けた作業台も提案されている(特開平7−320566号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで製造されるサブアッセンブリがバス用のワイヤーハーネスにかかるものである場合、調尺電線の長さも10mを超える場合がある。そのような長尺の調尺電線を上述のような樋状の電線収容器に収容することとすれば、電線収容器もそれに伴って長くなり、全体の質量も増加して重くなるので、移動時などの取り扱いが困難になり、保管にも場所を取るという問題が生じる。
【0004】
また、掛け吊るし可能な載置台を採用した場合でも、載置時の高さを相当高く設定する必要があるので、実用的ではない。
【0005】
さらに、床面にシート等を直置きし、その上に調尺電線を載置することも考えられるが、その場合には、作業者の作業姿勢が低くなり、作業時の負荷が増加する。これにより、作業者の筋肉疲労が大きくなり、生産性の低下につながる。また、電線を床面付近に置くため、電線や端子を踏みつけたり、何かを落下させて端子変形や電線外相の不良発生にもつながりやすい。
【0006】
本発明は上記不具合に鑑みてなされたものであり、作業者がより楽な作業姿勢をとることができ生産性向上につながるとともに、電線外傷の発生や端子変形などの不良も低減することのできる折畳式調尺電線載置台を提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、調尺電線からワイヤーハーネスを構成するサブアッセンブリを製作するための作業台に対し、当該作業台で作業する作業者に対向する側に着脱可能に併設され、加工対象となる調尺電線を当該作業者との対向方向に沿って載置する複数の単位テーブルを連設した折畳式調尺電線載置台であって、各単位テーブルは、上記対向方向に伸張して加工対象となる調尺電線を作業姿勢に合わせた高さで載置可能な載置姿勢と上記対向方向に縮長するように折り畳まれる折畳姿勢との間で変位可能に構成されていることを特徴とする折畳式調尺電線載置台である。
【0008】
この発明では、載置姿勢と折畳姿勢との間で変位可能な単位テーブルを複数個設けているので、作業台の前方(作業者の前方)に調尺電線を載置する際には、各単位テーブルを載置姿勢に変位させ、調尺電線をその長手方向が作業者との対向方向に沿うように載置することができる。したがって作業者は、比較的長尺の調尺電線をも作業台と同等の高さで載置し、そのサブアッセンブリを製作することができる。しかも、各単位テーブルは、対向方向と直交する水平軸を節として折り畳まれることにより、両端が近接する折畳姿勢に変位することができるので、移動が容易になり、保管時にも場所を取らなくなる。また、折畳式の単位テーブルを複数個設けて連設する構成を採用しているので、折り畳まれた単位テーブルが上下に突出する長さも短く分割されることになり、この点からも取り扱いが容易になる。
【0009】
上記天板部は、人工芝シートで構成されたものであることが好ましい。その場合には、安価であり、且つ軽量なため、作業台の軽量化を図ることができるとともに、電線や端子に対して衝撃を和らげるクッション効果を持たせることができる。
【0010】
好ましい態様において、上記単位テーブルに付設され、載置姿勢の状態を維持するロック姿勢と載置姿勢から折畳姿勢に変位することを許容するロック解除姿勢との間で変位操作可能なロック部材を備えている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態について詳述する。
【0012】
図1は本発明の実施の一形態に係る電線載置台10の全体構成を示す斜視図である。
【0013】
同図を参照して、図示の実施形態に係る電線載置台10は、作業台1の前方(図略の作業者からみて前)に複数の単位テーブル20を連設することにより、長尺の調尺電線Wを載置し、その端末加工を行うことができるようにしたものである。
【0014】
図2は図1の実施形態に係る作業台の要部を拡大して示す斜視図である。
【0015】
同図に示すように、作業台1は、図略の作業者が立った姿勢で調尺電線Wの端末を処理するためのものであり、その前部には、処理対象となるコネクタ等の部品を収容するトレイ2が埋設されているとともに、調尺電線Wの端末近傍部分を懸架させる一対の懸架桟3が、左右両側に立設された一対のピラー4に上下に並んで固定されている。図示の例では、各懸架桟3に仕切り部材5が突設されている。この仕切り部材5は、各懸架桟3の長手方向に間隔を隔てて固定されることにより、懸架された複数の調尺電線Wがまざり、絡まないようにするためのものである。
【0016】
図3は図1の実施形態に係る単位テーブルの概略構成を示す斜視図である。また、図4は図1の実施形態に係る単位テーブルの天板部を取り除いた状態を示す斜視図である。また、図5は図1の実施形態に係る単位テーブルの折畳状態を示す斜視図である。
【0017】
これらの図を参照して、図示の実施形態に係る単位テーブル20は、基本的には、長さの異なる金属製のパイプを樹脂製の連結体Cで連結することにより、全体としてテーブル状に組み上げたものであり、これらパイプ、連結体Cが、単位テーブル20の構造体(具体的には脚部21、天板部22、節部23、回動フレーム30等)を構成している。
【0018】
図示の実施形態において、一つの単位テーブル20の四隅には、脚部21が設けられている。各脚部21は、その下部にキャスタ21aを有しており、これによって移動が容易になる他、次に説明する天板部22の姿勢変位を容易に行うことができるようになっている。
【0019】
天板部22は、脚部21の上部に片持ち状に回動可能に連結された天板片24、25を対にして構成されたものである。各天板片24、25は、左右の脚部21に回動可能に連結される連結バー24a、25aと、連結バー24a、25aから前後方向(作業者との対向方向)に片持ち状に突出する一対のサイドバー24b、25bと、各サイドバー24b、25bの途中部に架設される複数の補強バー24c、25cと、各サイドバー24b、25bの自由端を連結するリードバー24d、25dとを有している。これらバー24a〜24d、25a〜25dにより、天板部22は、全体として矩形のフレーム体に形成されている。
【0020】
さらに、各天板片24、25は、対応する連結バー24a、25aと自由端側の補強バー24c、25cとの間には、人工芝シート24e、25eが無端状に装着されている。そして、後述するように、この人工芝シート24e、25eの上で複数の調尺電線Wを受けることにより、調尺電線Wを作業台1からスムーズに手繰り寄せることができるようになっている。図示の実施形態において、人工芝シート24e、25eは、補強バー24c、25cの下側に配置された取付板24f、25fの下面に固定されることにより、無端状に天板片24、25の上部を覆った状態に装着されている(図3、図5参照)。
【0021】
上記各天板片24、25のリードバー24d、25dは、節部23によって、それぞれ回動自在に連結されている。この節部23を設けることにより、各天板片24、25は、左右方向に延びる軸(上記対向方向と直交する水平軸)周りに対称形に回動可能に構成されることから、互いに水平に延びて、上記人工芝シート24e、25eの上で調尺電線Wを受ける載置姿勢(図3、図4参照)と、各リードバー24dが下方に下がった姿勢で折り畳まれる折畳姿勢(図5参照)との間で変位することができるようになっている。
【0022】
図示の実施形態において、天板部22が載置姿勢にあるとき、その電線載置高さは、作業台1の高さと同じになるように設定されている。これにより、後述する電線加工時の手繰り寄せ時において、過度の引っ張り力が調尺電線Wに作用しないようになっている。
【0023】
次に図1並びに図3及び図4を参照して、各単位テーブル20は、前端の脚部21と後端の脚部21とを連結パイプ26で連結することにより、一体化されている。図示の例では、連結パイプ26は、脚部21の上下に設けられて対をなしている。また、右側の各連結パイプ26と左側の連結パイプ26とは、それぞれ左右に延びる桟27、27によって連結されることにより、各単位テーブル20の連結構造が補強されている。
【0024】
各桟27、27間には、回動支柱28が取り付けられている。この回動支柱28には、該回動支柱28周りに回動する片持ち状の回動フレーム30(ロック部材の一例)が取り付けられている。回動フレーム30は、回動支柱28から片持ち状に延びる一対のアームバー31と、アームバー31の自由端部分に設けられた脚32を有している。脚32の下部には、キャスタ33が取り付けられ、脚部32が上記回動支柱28回りにスムーズに変位することができるようになっている。さらに脚32の上部には、ストッパ34が水平に突設されている。ストッパ34は、載置姿勢にある天板部22の下面を受けることにより、天板部22を載置姿勢にロックするためのものである。図示の実施形態では、このストッパ34は、上記回動支柱28が取り付けられている側の脚部21と反対側の脚部21に連結された天板片24のサイドバー24bの下面を受けることにより、天板部22全体をロックするように構成されている。さらに、上記脚部32が回動支柱28回りに回動して、概ね桟27と平行に沿う位置に変位することにより、回動フレーム30は、天板部22が載置姿勢から折畳姿勢に変位することを許容するように構成されている。上記回動フレーム30の回動操作を手動で容易に行うために、各アームバー31の途中部には、補強を兼ねる操作バー35が固定されている。
【0025】
図6は図1の実施形態に係る作用を示す平面略図である。
【0026】
同図並びに図1を参照して、以上の構成において、サブアッセンブリを製作する際には、予め各単位テーブル20を載置姿勢に変位し、回動フレーム30によってロックしておく。
【0027】
この状態で作業者は、製作対象となるサブアッセンブリのサブアッセンブル指示図を作業台1の上で参照しながら下記の作業を行う。
【0028】
まず、サブアッセンブリの作成に必要な部品(主としてコネクタCN)を作業台1に載置するとともに、予め端子Tが両端に接続された調尺電線Wを電線載置台10上に載置して、その端部を作業台1の懸架桟3上に懸架する(図2参照)。
【0029】
この場合の注意点としては、調尺電線WのA端側端子挿入作業に関係する端末部が必ず、作業台1側に配置されるように、また、端子の挿入順番も考慮して配置することである。配置される調尺電線Wは、電線束として製作数分を一度に電線載置台10の上に載置される。コネクタCN等の部品も同様である。
【0030】
この状態で、調尺電線Wの一端側の処理(いわゆるA端処理)を行う。このA端処理では、各調尺電線Wの端子(図示せず)をコネクタCNの予め定められたキャビティ内に挿入する作業が含まれる。より詳細には、端子挿入するコネクタCNを一個取り、それに最初に挿入する調尺電線Wを電線束から一本手元まで引っ張り出し、コネクタCNの指定位置に端子を挿入する。この作業をサブアッセンブル指示図に従い、最後まで行う。
【0031】
A端処理が終了すると、今度は、調尺電線WのA端側を丸めながら作業台1の方に手繰り寄せ、B端側端子挿入作業を行う。ここで、調尺電線Wの手繰り寄せの過程では、単位テーブル20が載置姿勢にあるときの天板部22の電線載置高さが、作業台1と同じ高さに設定されているので、各調尺電線Wが手繰り寄せられる際に、過度の引っ張り力が生じることはなく、スムーズな手繰り寄せを行うことが可能になる。また、各天板部22の載置面は、人工芝シート24e、25eで具体化されていることから、適度な摩擦抵抗が載置されている調尺電線Wに作用し、手繰り寄せられている調尺電線Wに引きずられて絡みが生じる恐れはない。
【0032】
最後に調尺電線Wがばらけ無いように、ゴムのバンドにて固定し、サブアッセンブリをまとめる。
【0033】
図7は図1の実施形態の側面略図であり、(A)は載置姿勢、(B)は折畳姿勢をそれぞれ示している。
【0034】
同図に示すように、各単位テーブル20が載置姿勢にあるときには、電線載置台10は、調尺電線Wを全長にわたって載置可能な長さL1(例えば8000mm)に伸張しているが、各単位テーブル20が折畳姿勢にあるときには、その数分の一の長さL2(例えば1400mm)にまで縮長されている。この結果、段取り換え等を行う際、電線載置台10を移動する場合にも、各天板部22を折畳姿勢に変位させることにより、移動がしやすくなり、保管場所もコンパクトになる。
【0035】
上述した実施の形態は本発明の好ましい具体例を例示したものに過ぎず、本発明は上述した実施の形態に限定されない。本発明の特許請求の範囲内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、折畳可能な単位テーブルを複数個連設して長尺の調尺電線を作業台と同等の高さで載置することができるようにしたので、調尺電線の端末処理が行いやすくなる。しかも、移動時や保管時には単位テーブルを折り畳むことができるので、取り扱いが容易になり、場所も取らなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態に係る折畳式調尺電線載置台の全体構成を示す斜視図である。
【図2】 図1の実施形態に係る作業台の要部を拡大して示す斜視図である。
【図3】 図1の実施形態に係る単位テーブルの概略構成を示す斜視図である。
【図4】 図1の実施形態に係る単位テーブルの天板部を取り除いた状態を示す斜視図である。
【図5】 図1の実施形態に係る単位テーブルの折畳状態を示す斜視図である。
【図6】 図1の実施形態に係る作用を示す平面略図である。
【図7】 図1の実施形態の側面略図であり、(A)は載置姿勢、(B)は折畳姿勢をそれぞれ示している。
【符号の説明】
1 作業台
10 折畳式調尺電線載置台
20 単位テーブル
22 天板部
23 節部
24e 人工芝シート
28 回動支柱
30 回動フレーム(ロック部材の一例)
W 調尺電線
【発明の属する技術分野】
本発明は折畳式調尺電線載置台に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にワイヤーハーネスは複数の電線をコネクタに接続することにより予め定められた回路網を構成する電気配線システムである。そのようなワイヤーハーネスを製造する際には、ワイヤーハーネスを部分的に構成するサブアッセンブリを予めいくつか製造し、そのサブアッセンブリを最終的な形態にグロスアッセンブルするという工法が広く採用されている。かかるサブアッセンブリを製造する場合には、予め電線載置台に載置された調尺電線を取り出して、その端末端子をコネクタに挿入する端末処理工程が含まれている。上記電線載置台としては、樋状の電線収容器に複数の調尺電線を沿わせて載置したもの(例えば特開平8−83522号公報、特開平9−198939号公報等参照)が一般的であり、通常は、作業台の前に載置され、作業者は、必要な調尺電線を電線作業台から引き出して端末処理工程を行うようにしている。或いは、樋状の電線収容器に代えて、調尺電線の途中部を掛け吊るし可能な載置台を設けた作業台も提案されている(特開平7−320566号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで製造されるサブアッセンブリがバス用のワイヤーハーネスにかかるものである場合、調尺電線の長さも10mを超える場合がある。そのような長尺の調尺電線を上述のような樋状の電線収容器に収容することとすれば、電線収容器もそれに伴って長くなり、全体の質量も増加して重くなるので、移動時などの取り扱いが困難になり、保管にも場所を取るという問題が生じる。
【0004】
また、掛け吊るし可能な載置台を採用した場合でも、載置時の高さを相当高く設定する必要があるので、実用的ではない。
【0005】
さらに、床面にシート等を直置きし、その上に調尺電線を載置することも考えられるが、その場合には、作業者の作業姿勢が低くなり、作業時の負荷が増加する。これにより、作業者の筋肉疲労が大きくなり、生産性の低下につながる。また、電線を床面付近に置くため、電線や端子を踏みつけたり、何かを落下させて端子変形や電線外相の不良発生にもつながりやすい。
【0006】
本発明は上記不具合に鑑みてなされたものであり、作業者がより楽な作業姿勢をとることができ生産性向上につながるとともに、電線外傷の発生や端子変形などの不良も低減することのできる折畳式調尺電線載置台を提供することを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、調尺電線からワイヤーハーネスを構成するサブアッセンブリを製作するための作業台に対し、当該作業台で作業する作業者に対向する側に着脱可能に併設され、加工対象となる調尺電線を当該作業者との対向方向に沿って載置する複数の単位テーブルを連設した折畳式調尺電線載置台であって、各単位テーブルは、上記対向方向に伸張して加工対象となる調尺電線を作業姿勢に合わせた高さで載置可能な載置姿勢と上記対向方向に縮長するように折り畳まれる折畳姿勢との間で変位可能に構成されていることを特徴とする折畳式調尺電線載置台である。
【0008】
この発明では、載置姿勢と折畳姿勢との間で変位可能な単位テーブルを複数個設けているので、作業台の前方(作業者の前方)に調尺電線を載置する際には、各単位テーブルを載置姿勢に変位させ、調尺電線をその長手方向が作業者との対向方向に沿うように載置することができる。したがって作業者は、比較的長尺の調尺電線をも作業台と同等の高さで載置し、そのサブアッセンブリを製作することができる。しかも、各単位テーブルは、対向方向と直交する水平軸を節として折り畳まれることにより、両端が近接する折畳姿勢に変位することができるので、移動が容易になり、保管時にも場所を取らなくなる。また、折畳式の単位テーブルを複数個設けて連設する構成を採用しているので、折り畳まれた単位テーブルが上下に突出する長さも短く分割されることになり、この点からも取り扱いが容易になる。
【0009】
上記天板部は、人工芝シートで構成されたものであることが好ましい。その場合には、安価であり、且つ軽量なため、作業台の軽量化を図ることができるとともに、電線や端子に対して衝撃を和らげるクッション効果を持たせることができる。
【0010】
好ましい態様において、上記単位テーブルに付設され、載置姿勢の状態を維持するロック姿勢と載置姿勢から折畳姿勢に変位することを許容するロック解除姿勢との間で変位操作可能なロック部材を備えている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら本発明の好ましい実施形態について詳述する。
【0012】
図1は本発明の実施の一形態に係る電線載置台10の全体構成を示す斜視図である。
【0013】
同図を参照して、図示の実施形態に係る電線載置台10は、作業台1の前方(図略の作業者からみて前)に複数の単位テーブル20を連設することにより、長尺の調尺電線Wを載置し、その端末加工を行うことができるようにしたものである。
【0014】
図2は図1の実施形態に係る作業台の要部を拡大して示す斜視図である。
【0015】
同図に示すように、作業台1は、図略の作業者が立った姿勢で調尺電線Wの端末を処理するためのものであり、その前部には、処理対象となるコネクタ等の部品を収容するトレイ2が埋設されているとともに、調尺電線Wの端末近傍部分を懸架させる一対の懸架桟3が、左右両側に立設された一対のピラー4に上下に並んで固定されている。図示の例では、各懸架桟3に仕切り部材5が突設されている。この仕切り部材5は、各懸架桟3の長手方向に間隔を隔てて固定されることにより、懸架された複数の調尺電線Wがまざり、絡まないようにするためのものである。
【0016】
図3は図1の実施形態に係る単位テーブルの概略構成を示す斜視図である。また、図4は図1の実施形態に係る単位テーブルの天板部を取り除いた状態を示す斜視図である。また、図5は図1の実施形態に係る単位テーブルの折畳状態を示す斜視図である。
【0017】
これらの図を参照して、図示の実施形態に係る単位テーブル20は、基本的には、長さの異なる金属製のパイプを樹脂製の連結体Cで連結することにより、全体としてテーブル状に組み上げたものであり、これらパイプ、連結体Cが、単位テーブル20の構造体(具体的には脚部21、天板部22、節部23、回動フレーム30等)を構成している。
【0018】
図示の実施形態において、一つの単位テーブル20の四隅には、脚部21が設けられている。各脚部21は、その下部にキャスタ21aを有しており、これによって移動が容易になる他、次に説明する天板部22の姿勢変位を容易に行うことができるようになっている。
【0019】
天板部22は、脚部21の上部に片持ち状に回動可能に連結された天板片24、25を対にして構成されたものである。各天板片24、25は、左右の脚部21に回動可能に連結される連結バー24a、25aと、連結バー24a、25aから前後方向(作業者との対向方向)に片持ち状に突出する一対のサイドバー24b、25bと、各サイドバー24b、25bの途中部に架設される複数の補強バー24c、25cと、各サイドバー24b、25bの自由端を連結するリードバー24d、25dとを有している。これらバー24a〜24d、25a〜25dにより、天板部22は、全体として矩形のフレーム体に形成されている。
【0020】
さらに、各天板片24、25は、対応する連結バー24a、25aと自由端側の補強バー24c、25cとの間には、人工芝シート24e、25eが無端状に装着されている。そして、後述するように、この人工芝シート24e、25eの上で複数の調尺電線Wを受けることにより、調尺電線Wを作業台1からスムーズに手繰り寄せることができるようになっている。図示の実施形態において、人工芝シート24e、25eは、補強バー24c、25cの下側に配置された取付板24f、25fの下面に固定されることにより、無端状に天板片24、25の上部を覆った状態に装着されている(図3、図5参照)。
【0021】
上記各天板片24、25のリードバー24d、25dは、節部23によって、それぞれ回動自在に連結されている。この節部23を設けることにより、各天板片24、25は、左右方向に延びる軸(上記対向方向と直交する水平軸)周りに対称形に回動可能に構成されることから、互いに水平に延びて、上記人工芝シート24e、25eの上で調尺電線Wを受ける載置姿勢(図3、図4参照)と、各リードバー24dが下方に下がった姿勢で折り畳まれる折畳姿勢(図5参照)との間で変位することができるようになっている。
【0022】
図示の実施形態において、天板部22が載置姿勢にあるとき、その電線載置高さは、作業台1の高さと同じになるように設定されている。これにより、後述する電線加工時の手繰り寄せ時において、過度の引っ張り力が調尺電線Wに作用しないようになっている。
【0023】
次に図1並びに図3及び図4を参照して、各単位テーブル20は、前端の脚部21と後端の脚部21とを連結パイプ26で連結することにより、一体化されている。図示の例では、連結パイプ26は、脚部21の上下に設けられて対をなしている。また、右側の各連結パイプ26と左側の連結パイプ26とは、それぞれ左右に延びる桟27、27によって連結されることにより、各単位テーブル20の連結構造が補強されている。
【0024】
各桟27、27間には、回動支柱28が取り付けられている。この回動支柱28には、該回動支柱28周りに回動する片持ち状の回動フレーム30(ロック部材の一例)が取り付けられている。回動フレーム30は、回動支柱28から片持ち状に延びる一対のアームバー31と、アームバー31の自由端部分に設けられた脚32を有している。脚32の下部には、キャスタ33が取り付けられ、脚部32が上記回動支柱28回りにスムーズに変位することができるようになっている。さらに脚32の上部には、ストッパ34が水平に突設されている。ストッパ34は、載置姿勢にある天板部22の下面を受けることにより、天板部22を載置姿勢にロックするためのものである。図示の実施形態では、このストッパ34は、上記回動支柱28が取り付けられている側の脚部21と反対側の脚部21に連結された天板片24のサイドバー24bの下面を受けることにより、天板部22全体をロックするように構成されている。さらに、上記脚部32が回動支柱28回りに回動して、概ね桟27と平行に沿う位置に変位することにより、回動フレーム30は、天板部22が載置姿勢から折畳姿勢に変位することを許容するように構成されている。上記回動フレーム30の回動操作を手動で容易に行うために、各アームバー31の途中部には、補強を兼ねる操作バー35が固定されている。
【0025】
図6は図1の実施形態に係る作用を示す平面略図である。
【0026】
同図並びに図1を参照して、以上の構成において、サブアッセンブリを製作する際には、予め各単位テーブル20を載置姿勢に変位し、回動フレーム30によってロックしておく。
【0027】
この状態で作業者は、製作対象となるサブアッセンブリのサブアッセンブル指示図を作業台1の上で参照しながら下記の作業を行う。
【0028】
まず、サブアッセンブリの作成に必要な部品(主としてコネクタCN)を作業台1に載置するとともに、予め端子Tが両端に接続された調尺電線Wを電線載置台10上に載置して、その端部を作業台1の懸架桟3上に懸架する(図2参照)。
【0029】
この場合の注意点としては、調尺電線WのA端側端子挿入作業に関係する端末部が必ず、作業台1側に配置されるように、また、端子の挿入順番も考慮して配置することである。配置される調尺電線Wは、電線束として製作数分を一度に電線載置台10の上に載置される。コネクタCN等の部品も同様である。
【0030】
この状態で、調尺電線Wの一端側の処理(いわゆるA端処理)を行う。このA端処理では、各調尺電線Wの端子(図示せず)をコネクタCNの予め定められたキャビティ内に挿入する作業が含まれる。より詳細には、端子挿入するコネクタCNを一個取り、それに最初に挿入する調尺電線Wを電線束から一本手元まで引っ張り出し、コネクタCNの指定位置に端子を挿入する。この作業をサブアッセンブル指示図に従い、最後まで行う。
【0031】
A端処理が終了すると、今度は、調尺電線WのA端側を丸めながら作業台1の方に手繰り寄せ、B端側端子挿入作業を行う。ここで、調尺電線Wの手繰り寄せの過程では、単位テーブル20が載置姿勢にあるときの天板部22の電線載置高さが、作業台1と同じ高さに設定されているので、各調尺電線Wが手繰り寄せられる際に、過度の引っ張り力が生じることはなく、スムーズな手繰り寄せを行うことが可能になる。また、各天板部22の載置面は、人工芝シート24e、25eで具体化されていることから、適度な摩擦抵抗が載置されている調尺電線Wに作用し、手繰り寄せられている調尺電線Wに引きずられて絡みが生じる恐れはない。
【0032】
最後に調尺電線Wがばらけ無いように、ゴムのバンドにて固定し、サブアッセンブリをまとめる。
【0033】
図7は図1の実施形態の側面略図であり、(A)は載置姿勢、(B)は折畳姿勢をそれぞれ示している。
【0034】
同図に示すように、各単位テーブル20が載置姿勢にあるときには、電線載置台10は、調尺電線Wを全長にわたって載置可能な長さL1(例えば8000mm)に伸張しているが、各単位テーブル20が折畳姿勢にあるときには、その数分の一の長さL2(例えば1400mm)にまで縮長されている。この結果、段取り換え等を行う際、電線載置台10を移動する場合にも、各天板部22を折畳姿勢に変位させることにより、移動がしやすくなり、保管場所もコンパクトになる。
【0035】
上述した実施の形態は本発明の好ましい具体例を例示したものに過ぎず、本発明は上述した実施の形態に限定されない。本発明の特許請求の範囲内で種々の設計変更が可能であることはいうまでもない。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、折畳可能な単位テーブルを複数個連設して長尺の調尺電線を作業台と同等の高さで載置することができるようにしたので、調尺電線の端末処理が行いやすくなる。しかも、移動時や保管時には単位テーブルを折り畳むことができるので、取り扱いが容易になり、場所も取らなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の一形態に係る折畳式調尺電線載置台の全体構成を示す斜視図である。
【図2】 図1の実施形態に係る作業台の要部を拡大して示す斜視図である。
【図3】 図1の実施形態に係る単位テーブルの概略構成を示す斜視図である。
【図4】 図1の実施形態に係る単位テーブルの天板部を取り除いた状態を示す斜視図である。
【図5】 図1の実施形態に係る単位テーブルの折畳状態を示す斜視図である。
【図6】 図1の実施形態に係る作用を示す平面略図である。
【図7】 図1の実施形態の側面略図であり、(A)は載置姿勢、(B)は折畳姿勢をそれぞれ示している。
【符号の説明】
1 作業台
10 折畳式調尺電線載置台
20 単位テーブル
22 天板部
23 節部
24e 人工芝シート
28 回動支柱
30 回動フレーム(ロック部材の一例)
W 調尺電線
Claims (2)
- 調尺電線からワイヤーハーネスを構成するサブアッセンブリを製作するための作業台に対し、当該作業台で作業する作業者に対向する側に着脱可能に併設され、加工対象となる調尺電線を当該作業者との対向方向に沿って載置する複数の単位テーブルを連設した折畳式調尺電線載置台であって、
各単位テーブルは、上記対向方向に伸張して加工対象となる調尺電線を作業姿勢に合わせた高さで載置可能な載置姿勢と上記対向方向に縮長するように折り畳まれる折畳姿勢との間で変位可能に構成されていることを特徴とする折畳式調尺電線載置台。 - 請求項1記載の折畳式調尺電線載置台において、
上記単位テーブルに付設され、載置姿勢の状態を維持するロック姿勢と載置姿勢から折畳姿勢に変位することを許容するロック解除姿勢との間で変位操作可能なロック部材を備えていることを特徴とする折畳式調尺電線載置台。
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