JP3848842B2 - 防ダニシート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は防ダニシート、特にダニを捕集するシートに関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来からダニ、特に一般居室などで発生し易いダニによる感染症などを防止するためにダニ忌避剤を利用した防ダニ製品が存在しているが、この防ダニ製品はダニを寄せ付けないようにした作用を有するだけのものであり、ダニ個体を捕獲するという作用を備えているものとはなっていない。そのため、ダニがその防ダニ製品を配置した周りに近づかなくなったとしても他のところに移動しただけの状態となっていて、それらのダニの死骸片やダニに付いた細菌などが生活空間の空気中を漂い易く、そのダニの死骸片などがアレルゲンとなり、アレルギーや各種の疾病を引き起こすことが問題となっていた。
そこで本発明はダニ個体そのものを捕集できるようにすることを課題とし、ダニを原因とするアレルギーや疾病を防止することを目的とするものである。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を考慮してなされたもので、二酸化けい素(SiO 2 )を壁材とした徐放性無機質マイクロカプセルに食品添加物のフルーツエキスを充填して酵母で発酵させたものであるダニ誘引剤と粘着剤とからなる粘着性を有する誘引層と、不織布からなり通気性があってダニ個体の捕集効果を有する外シート層とが積層され、前記外シート層を表裏二層とし、この表裏二層とした外シート層の間に前記誘引層が配置されていることを特徴とする防ダニシートを提供して、上記課題を解消するものである。
【0004】
【発明の実施の形態】
つぎに本発明を図1から図3に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。
図1は防ダニシート1の第一の例を示している。この防ダニシート1は図示されているように複数の層からなる積層シートであり、外方である表裏を外シート層2とし、その間に一層の誘引層3を配して積層し、この三層を一体化したものである。
前記外シート層2それぞれは通気性がある素材であり、かつ、ダニ個体長さ以上の孔が多数存在してその孔の部分にダニが入り込めるようにした構造を有している。例えば100μm以上の孔が多数存在する不織布が採用できる。また、前記誘引層3は粘着性を有して前記外シート層2の空隙を通ってきたダニを粘着により捉える働きをするものである。
このように防ダニシート1では表裏の外シート層2の間に粘着性のある誘引層3を配しているので、前記誘引層3の粘着によるダニに対する捕捉効果を高めるためには、外シート層2の孔状部分が大きいものとすればよく、そうすればシート全体の粘着性が高まり、捕捉効果が上がる。なお、この場合、外シート層2の表面上で粘着性が発揮されるようにする必要は必ずしもない。
【0005】
上記誘引層3は不織布に粘着剤とダニ誘引剤とを塗布したものである。この誘引層3における前記ダニ誘引剤は後述のフルーツエキスを用いてなるフェロモンフレーバーであり、ダニを誘引する作用を備えるものである。中間層としてこの誘引層3を通気性のある外シート層2の下(シート厚さ方向での中心側)に位置させるため、使用に際して防ダニシート1を任意の位置に配置すれば、ダニ誘引剤成分は通気性のある上記外シート層2を通って空気中を広がる。そして、ダニ誘引剤成分が広がることによってダニが防ダニシート1に集まるようになり、前記外シート層2の孔状部を通って誘引層3に達する。上述したように誘引層3は粘着剤をも有しているものであることから、誘引層3に達したダニはこの誘引層3に捉えられることになる。
以上のようにしてダニを集めた防ダニシート1を処分することで確実にダニ個体そのものを取り除くことができる。
【0006】
上記実施の例では誘引層3を中間層とし、表裏に位置する通気性のある外シート層2の間に配した構造としたが、本発明はこれに限定されるものではない。図2はその他の例の層構成を断面で示している。この例においては、シート厚さ方向の中心において紙やフィルムなどからなる芯層4を位置させている。そして、不織布からなる表裏の通気性のある外シート層2と前記芯層4との間に誘引層3を位置させたものであり、図示されているように誘引層3を二層有している。
この実施の例において誘引層3は粘着剤とダニ誘引剤との混合物からなるものであり、例えば芯層4となるシート物に粘着剤とダニ誘引剤との混合物を塗布することでこの芯層4上に誘引層3を形成できる。勿論、上記実施の例と同じように不織布に粘着剤とダニ誘引剤とを塗布したものであってもよい。
【0007】
図3は第三の例を示している。図示したこの例では、多孔の合成樹脂フィルムやシール性を備える不織布を表裏の通気性のある外シート層2として採用し、そして、その間に誘引層3を配していて、シート周辺5の処理として表裏の外シート層2同士をヒートシールして閉じたものを示している。この例では、前記誘引層3は解繊パルプ(繊維をほぐしたもの)とバインダーと粘着剤とダニ誘引剤との混合物より形成したものである。
【0008】
上述した各実施の例において通気性のある外シート層2として、また、ダニ誘引剤と粘着剤との混合物を塗布してシート物を形成する素材として不織布を用いる例を示したが、これらの不織布として、繊維がダニに絡み付いてダニ個体に対する機構的な捕集効果を有するものを採用することができる。そうすることによって、通気性のある外シート層2自体や誘引層3が絡みによる機構的な捕集効果を備えるようになる。
この場合、不織布を形成する繊維の間の空隙がダニの個体長(約300μm)以上あればよく、繊維間に入り込んだダニに繊維が絡み付いて捕集される。特に極細繊維を用いた不織布では極細繊維がダニに絡み付き易く、極めて高い捕集効果がある。
上記極細繊維は1dtex未満の繊維であり、絹繊維より細いものである。なお、1デニール=0.9dtexである。1デニールは9000mの長さの繊維の重さが1gであることを意味する。
【0009】
上記各実施の例では、誘引層3に用いられる粘着剤とダニ誘引剤とは両者が混合されているものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。即ち、誘引層3でのダニ誘引剤の設け方としては粘着剤にそのダニ誘引剤を混練する方法以外として、例えば、基体に粘着剤を塗布しその塗布面にダニ誘引剤を配してから通気性のあるシートを積層することによって、粘着剤の層と通気性シートとの界面にダニ誘引剤が配置されるようにしてもよい。
以上のように記各実施の例では、通気性がある外シート層2を表裏に配してダニの誘引を表裏両方で行なうことができるものである。
【0010】
ダニ誘引剤として具体的には、二酸化けい素(SiO2)を壁材とした徐放性無機質マイクロカプセルにフルーツエキスを充填し、さらにそのフルーツエキスを酵母で発酵させたものを採用する。前記フルーツエキスはダニに対するフェロモンフレーバーの役割をなすものであり、食品添加物して採用されているものを用いる。このように食品添加物であるフルーツエキスからなるものをフェロモンフレーバーとすることで、ダニ誘引剤自体は、人体に対する衛生性や臭いの点で優れており有効である。さらに、徐放性無機質マイクロカプセルに充填したものであることから、徐放性無機質マイクロカプセルの特性(芯物質を持続的に放出する)により、ダニ誘引効果が持続する。
【0011】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の防ダニシートによれば、従来のダニ忌避剤を用いたものと異なってダニを捕集するものであることから、ダニを捕集したこのシートを取り除くという極めて簡単な作業でダニ個体を除去でき、居室空間のダニによるアレルゲンを大幅に減少させることが可能となる。そして誘引層が粘着性を有するので、ダニを捕集したこのシートを取り扱う際にダニの逃げ出しや落下などを確実に防止できるようになる。
【0012】
また、多孔性にして通気のある外シート層の下に誘引層を位置させるようにすることで、その外シート層での孔状部の大きさが選択でき、シートの全体的な粘着性を調整できる。
さらに、ダニ誘引剤を、徐放性無機質マイクロカプセルに食品添加物のフルーツエキスを充填して酵母で発酵させたものとしているので、人体に対して安全であり、使用中の臭いによる違和感を生じさせることがなく、そのダニ誘引効果を持続させることができるなど、実用性に優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る防ダニシートの一例を示す説明図である。
【図2】 第二の例を示す説明図である。
【図3】 第三の例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…防ダニシート
2…外シート層
3…誘引層
4…芯層
5…シート周辺
Claims (1)
- 二酸化けい素(SiO 2 )を壁材とした徐放性無機質マイクロカプセルに食品添加物のフルーツエキスを充填して酵母で発酵させたものであるダニ誘引剤と粘着剤とからなる粘着性を有する誘引層と、不織布からなり通気性があってダニ個体の捕集効果を有する外シート層とが積層され、前記外シート層を表裏二層とし、この表裏二層とした外シート層の間に前記誘引層が配置されていることを特徴とする防ダニシート。
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