JP3848808B2 - スラグ除去方法およびその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶接構造物を自動溶接する際にビード表面に発生したスラグを除去するスラグ除去方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年においては、船舶や橋梁、建築鉄骨等の構造物に適用される各種の溶接構造物が溶接ロボットを用いて溶接されている。また、溶接構造物を溶接すると、溶接ワイヤ内に含まれる物質が溶接の熱や化学反応により結晶化および顕在化することによりスラグを発生させ、このスラグが溶接不良や溶接欠陥を引き起こす要因になる。
【0003】
従って、従来は、例えば溶接ロボットを停止して作業員が手作業でスラグを除去したり、溶接ロボットとは別にスラグ除去装置を設けておき、このスラグ除去装置によりスラグを除去している。尚、スラグ除去装置は、例えば図11や図12に示すように、溶接構造物63に対して左右方向や上下方向等に移動可能な装置本体61にエアハンマ等のタガネ装置62を取り付けた構成(特開平8−10986号公報、特開平6−285646号公報等)にされており、溶接ロボットの溶接動作にとって障害とならないように配置または退避されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のように、作業員が手作業でスラグを除去したのでは、溶接ロボットにより溶接を自動化して省人化を図っても、スラグを除去するための人員により省人化が不十分になる。また、作業員の熟練度等によってはスラグの除去に長時間を要するため、生産性が低下する要因になる。さらに、スラグを除去する際の作業員の安全性を十分に確保しようとすると、専用の保護機器が必要になって生産コストを増加させる要因にもなる。
【0005】
一方、図11や図12のスラグ除去装置を設けた場合には、十分な省人化および高い生産性を実現させることは可能であるが、スラグ除去装置が装置本体61でタガネ装置62を移動させながらスラグを除去する構成であるため、装置本体61に要する部品コストおよび組立コストがスラグ除去装置を高価なものとし、結果として作業員が手作業でスラグを除去する場合と同様に生産コストを増加させる要因になる。特に、複雑な形状の溶接構造物を溶接する場合のように、スラグを除去する動作軌跡が一定でない場合には、この動作軌跡に対応するように任意の姿勢および位置にタガネ装置62を移動させることが装置本体61に要求されるため、装置本体61が一層高価なものとなり、生産コストの増加が顕著になる。
【0006】
さらに、スラグ除去装置が装置本体61とタガネ装置62とを備えることによって、溶接ロボットと略同程度の大きなサイズになる。これにより、スラグ除去装置の配置場所や退避場所に大きなスペースを確保することが必要となり、このようなスペースの確保により溶接工場内の設備レイアウトの自由度が制限されるという問題もある。
【0007】
従って、本発明は、十分な省人化、高い生産性および設備レイアウトの大きな自由度を確保しながら、スラグが複雑な動作軌跡上に形成された場合であっても、このスラグを低コストで除去することができるスラグ除去方法およびその装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、溶接構造物を溶接ロボットにより溶接する際にビード表面に発生したスラグを除去するスラグ除去方法において、前記ビード表面のスラグを衝撃力により剥離させるスラグ除去機構を前記溶接ロボットに取り付け、該スラグ除去機構により前記スラグを除去する第1構成を有している
【0009】
上記の構成によれば、溶接ロボットにスラグ除去機構を取り付けてスラグの除去を行うことによって、溶接ロボットによる溶接の自動化と共に、溶接ロボットによるスラグの除去も自動化することができる。従って、作業員が手作業でスラグを除去する場合よりも、高い生産性を確保しながら十分に省人化することができる。さらに、スラグを除去する作業員の安全性を確保するための専用の保護機器が不要になるため、生産コストを低下させることも可能になる。
【0010】
また、溶接ロボットによりスラグ除去機構を移動させれば、溶接ロボットが溶接を行う場合と同様に、スラグ除去機構を任意の姿勢で任意の位置に移動させることができる。従って、複雑な動作軌跡でスラグを除去する場合であっても、溶接ロボットにより容易にスラグ除去機構を移動させながらスラグの除去を行うことができる。これにより、スラグ除去機構を移動させる専用の移動装置が不要になるため、設備コストを十分に低減することができる。
【0011】
さらに、専用の移動装置が不要であると共に、スラグ除去機構が溶接ロボットに取り付けられる程度の小さなサイズであるため、スラグ除去機構の配置場所や退避場所に大きなスペースを確保することが不要になる。従って、溶接工場内における設備レイアウトの大きな自由度を確保することができる。
【0012】
また、請求項の発明は、前記第1構成を有するスラグ除去方法であって、溶接時に使用される溶接機構と前記スラグ除去機構とを前記溶接ロボットに対して取り替え可能にし、溶接時には前記溶接機構を前記溶接ロボットに取り付け、スラグ除去時には前記スラグ除去機構を前記溶接ロボットに取り付ける第2構成を有する
【0013】
上記の構成によれば、溶接機構とスラグ除去機構とが溶接時とスラグ除去時とで取り替えられるため、溶接機構およびスラグ除去機構の何れか一方の重量分のみが溶接ロボットに作用することになる。従って、溶接ロボットの可搬重量を大幅に大きくする必要がないため、一般的な溶接ロボットを使用することができ、例えば既設の溶接ロボットを改良して使用することもできる。
【0015】
請求項の発明は、前記第1構成及び前記第2構成を有するスラグ除去方法であって、溶接時の動作軌跡を示す溶接用教示データをそのまま使用または補正することによって、スラグ除去時の動作軌跡を示すスラグ除去用教示データを作成することを特徴としている。上記の構成によれば、溶接用教示データをそのまま使用または補正することによりスラグ除去用教示データを作成することができるため、演算処理のみで極めて簡単且つ短時間のうちにスラグ除去用教示データを作成することができる。
【0016】
請求項の発明は、前記第1構成及び前記第2構成を有するスラグ除去方法であって、溶接前および溶接時のセンシング結果から得られる位置データを補正することによって、スラグ除去時の動作軌跡を示すスラグ除去用教示データを作成することを特徴としている。上記の構成によれば、センシング結果から得られる位置データを補正してスラグ除去用教示データを作成するため、溶接構造物に誤差等があった場合でも、確実にスラグを除去可能な動作軌跡を示すスラグ除去用教示データを作成することができる。
【0017】
請求項の発明は、溶接構造物を溶接する際にビード表面に発生したスラグを除去するスラグ除去装置において、溶接時に使用される溶接機構と、スラグ除去時に使用されるスラグ除去機構と、前記溶接機構および前記スラグ除去機構を任意の姿勢で任意の位置に移動可能なロボット本体と、溶接時には前記溶接機構を使用し、スラグ除去時には前記スラグ除去機構を使用するように、前記ロボット本体で移動可能な機構を切り替える機能を備えたロボットコントローラとを有する第3構成を備える。
【0018】
上記の構成によれば、溶接機構およびスラグ除去機構が溶接時およびスラグ除去時に切り替えられながらロボット本体で移動可能にされているため、溶接およびスラグの除去を自動化することができる。従って、作業員が手作業でスラグを除去する場合よりも、高い生産性を確保しながら十分に省人化することができる。さらに、スラグを除去する作業員の安全性を確保するための専用の保護機器が不要になるため、生産コストを低下させることも可能になる。
【0019】
また、ロボット本体によりスラグ除去機構を移動させれば、ロボット本体で溶接機構を移動させて溶接を行う場合と同様に、スラグ除去機構を任意の姿勢で任意の位置に移動させることができる。従って、複雑な動作軌跡でスラグを除去する場合であっても、ロボット本体により容易にスラグ除去機構を移動させながらスラグの除去を行うことができる。これにより、スラグ除去機構を移動させる専用の移動装置が不要になるため、設備コストを十分に低減することができる。
【0020】
さらに、専用の移動装置が不要であると共に、スラグ除去機構がロボット本体に取り付けられる程度の小さなサイズであるため、スラグ除去機構の配置場所や退避場所に大きなスペースを確保することが不要になる。従って、溶接工場内における設備レイアウトの大きな自由度を確保することができる。
【0021】
また、請求項の発明は、前記第3構成を備えるスラグ除去装置であって、前記スラグ除去機構は、ニードルを進退移動させて打撃することにより付与した衝撃力で前記スラグを剥離するニードル駆動体と、前記ニードル駆動体を前記ニードルの進退移動方向に緩衝部材で柔支持しながら前記ロボット本体に連結し、前記ニードル駆動体からの進退移動方向の衝撃力を前記緩衝部材で減衰させる支持機構とを有し、
前記支持機構は、
前記ニードル駆動体を固設する移動側スライド部材と、この移動側スライド部材に移動自在に係合される固定側スライド部材とからなり、前記移動方向を前記ニードル駆動体の移動方向に一致するように規制するスライド部材と、
前記固定側スライド部材に固設される平板部と、この平板部の後端部から前記ニードル駆動体の方向に立ち上げられた立設部とからなり、ロボット本体の側に連結されるスライド支持部材と、
前記立設部と前記移動側スライド部材との間を連結し、その軸芯方向がニードル駆動方向に一致されているスプリングとを備えてなり、
前記スプリングは、軸芯方向が前記ニードル移動方向に一致させられることにより、その伸縮による圧縮力及び引張力からなる弾性力で前記ニードル駆動体からのニードル駆動方向の衝撃力を減衰させるものであることを特徴としている。
上記の構成によれば、スラグを除去する際にニードル駆動体に大きな衝撃力が加わった場合でも、ニードル駆動体の衝撃力が支持機構の緩衝部材で減衰された後にロボット本体に伝達される。従って、ロボット本体がニードル駆動体からの衝撃力で誤動作する等の不具合を防止することができる。
【0022】
請求項の発明は、請求項記載のスラグ除去装置であって、前記支持機構は、緩衝部材で減衰された衝撃力を越える負荷を検出するショックセンサを備えており、前記ロボットコントローラは、前記ショックセンサからの検出信号に基づいて前記スラグ除去機構が前記溶接構造物に衝突したことを認識する機能を備えていることを特徴としている。上記の構成によれば、ニードル駆動体が溶接構造物に衝突した場合のような過大な衝撃からロボット本体およびニードル駆動体を保護することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図1ないし図10に基づいて以下に説明する。
本実施の形態に係るスラグ除去装置は、図1に示すように、複数の自由度を有した多関節型のロボット本体1と、ロボット本体1の先端部に着脱可能に設けられたタガネ装置2とを有している。尚、ロボット本体1は、スラグ除去装置と溶接ロボットとに共用されており、タガネ装置2の装着によりスラグ除去装置とされる一方、溶接トーチ35の装着により溶接ロボットとされる。
【0024】
上記のロボット本体1は、床面に固設されたベース3を備えている。ベース3には、旋回軸としての機能を有する基台4が旋回可能に設けられており、基台4には、前後揺動軸としての機能を有する第1主アーム5aおよび第1副アーム5bが揺動可能に縦設されている。これらのアーム5a・5bの自由端側には、上下揺動軸としての機能を有する第2アーム6が揺動可能に設けられており、第2アーム6の自由端側には、手首回転軸および手首揺動軸としての機能を有する手首部材7が設けられている。そして、手首部材7の自由端側には、ロボット側着脱機構8を介してタガネ装置2が着脱可能に設けられている。
【0025】
上記のタガネ装置2は、図2に示すように、ビード21およびこの表面に発生したスラグに衝撃力を付与するタガネ機構9と、タガネ機構9を保持すると共にタガネ機構9から伝達される衝撃力を減衰するスライド保持機構10と、スライド保持機構10に連結されたタガネ側着脱機構11とを有している。タガネ機構9は、例えば直径3mmの複数のニードル12aを束ねたニードル集合体12と、ニードル集合体12の前部を突出させながら保持し、タガネ作動用エアの供給によりニードル集合体12を例えば4000回/分で進退移動させるニードル駆動体13とを有している。
【0026】
上記のニードル駆動体13は、図3の第1緩衝部材17aを介してタガネホルダ14により所定の姿勢で保持されている。第1緩衝部材17aは、ウレタンゴム等の弾力性を有した材質からなっており、ニードル駆動体13からタガネホルダ14に伝達される衝撃力(特に振動周波数が60Hz以上の高周波数の加速度成分)を減衰させる。また、タガネホルダ14は、上下に二分割された上部ホルダ14aおよび下部ホルダ14bと、これらホルダ14a・14bを締結するボルト部材14cとを有している。そして、タガネホルダ14は、両ホルダ14a・14bの間隔をニードル駆動体13の胴径に合わせて調整することによって、各種のタガネ機構9を保持可能になっている。
【0027】
上記の下部ホルダ14bの下面は、移動側スライド部材15に固設されている。移動側スライド部材15は、固定側スライド部材16に移動自在に係合されており、固定側スライド部材16は、移動側スライド部材15をニードル集合体12の進退移動方向(以下、ニードル移動方向と称する。)に一致させるように移動方向を規制している。また、固定側スライド部材16は、第2緩衝部材17bを介してスライド支持部材18の前部に固設されている。第2緩衝部材17bは、上述の第1緩衝部材17aと同一の材質で形成されており、ニードル移動方向に対して直交する振動を主に減衰する。
【0028】
また、スライド支持部材18は、前部から後部にかけて平板状に形成された平板部18aと、平板部18aの後端部からニードル駆動体13方向に立ち上げられた立設部18bとを有している。立設部18bの側面は、スプリング19を介して上述の移動側スライド部材15に連結されている。スプリング19は、軸芯方向がニードル移動方向に一致されており、ニードル駆動体13をニードル移動方向において柔支持している。即ち、スプリング19は、ニードル駆動体13が水平状態の姿勢にされているときに、圧縮力および引張力を発生していない中立位置でニードル駆動体13をニードル移動方向において柔支持している。そして、このスプリング19は、軸芯方向がニードル移動方向に一致されることによって、伸縮による圧縮力および引張力からなる弾性力でニードル駆動体13からのニードル移動方向の衝撃力を1/10以下に効率良く減衰する。
【0029】
尚、スプリング19のバネ定数は、稼動部の重量が3.3kgの場合、0.20〜0.35(kg/mm)の範囲であることが望ましい。この理由は、スプリング19を柔らかくする方が振動を減衰させる効果が高いと考えられるが、溶接継手の位置によりニードル駆動体13の姿勢が変化するため、あまり柔らかすぎると、ニードル駆動体13の姿勢変化によりスプリング19に付与される重量が変化してタガネ先端位置が大きく変化するからである。さらに、スラグを良好に除去しようとすると、ニードル駆動体13を所定以上の保持力で保持しなければ、スラグの除去に十分な衝撃力をビード21およびスラグに付与することができないからである。尚、上記のスプリング19と同等の機能を有するのであれば、スプリング19に代えて他の方式のショックダンパを採用しても良い。
【0030】
上記のスプリング19の内周側には、立設部18bの側面に固設されたスプリングガイド20が配設されており、スプリングガイド20は、伸縮時におけるスプリング19の折れ曲がりを防止している。そして、これらの部材14〜20は、スライド保持機構10を構成しており、タガネホルダ14によりタガネ機構9を保持しながら、タガネ機構9から伝達される衝撃力をスプリング19および緩衝部材17により減衰している。
【0031】
上記のスライド支持部材18は、タガネ側着脱機構11に設けられている。タガネ側着脱機構11は、スライド支持部材18の下面に連結された連結部材22と、連結部材22に接続され、スライド保持機構10から伝達された衝撃力を検出するショックセンサ23と、ショックセンサ23を支持するツールプレート24と、ツールプレート24に固設されたツール側着脱部材25とを有している。ツールプレート24は、図5に示すように、一対の突設板24aが左右対称に形成されており、各突設板24aには、位置決め穴24bが形成されている。一方、図2に示すように、ツール側着脱部材25の側周面には、空気ポート25aが形成されている。空気ポート25aは、上述のニードル駆動体13にタガネ作動用エアを供給するように、柔軟性を有した第1エア配管26aを介してニードル駆動体13に連結されている。さらに、ツール側着脱部材25の側周面には、図示しない空気ポートに第2配管26bが接続されている。第2配管26bは、開口端がニードル集合体12の先端部近傍に配置されており、開口端からブロー用エアをニードル集合体12の先端部前方に噴出してビード21表面のスラグを吹き飛ばすように設定されている。
【0032】
また、ツール側着脱部材25には、ロボット側着脱部材27が着脱用エアにより着脱可能に連結されている。ツール側着脱部材25とロボット側着脱部材27とは、上述のショックセンサ23からのショック検出信号を伝達するように電気的に接続可能にされていると共に、タガネ作動用エアおよびブロー用エアを通過させるように空気路を形成可能にされている。
【0033】
上記のロボット側着脱部材27の側周面には、第1空気ポート27aおよび第2空気ポート27bが形成されていると共に、図示しない第3空気ポートが形成されている。第1空気ポート27aは、上述のツール側着脱部材25の空気ポート25aに空気路を介して連通されていると共に、ビード除去時にタガネ作動用エアを供給する図示しないタガネ作動用エア供給装置に接続されている。また、第2空気ポート27bは、着脱動作時に着脱用エアを供給する図示しない着脱用エア供給装置に接続されている。また、第3空気ポートは、上述の第2配管26bに空気路を介して連通されていると共に、スラグ除去時にブロー用エアを供給する図示しないブロー用エア供給装置に接続されている。尚、これらのエア供給装置は、所定のタイミングで開閉制御される3ポート分の開閉バルブと、各開閉バルブが接続された1台のエア送給装置とで構成されていても良い。そして、ロボット側着脱部材27は、ロボット本体1の手首部材7に連結されたブラケット28に固設されており、これらのロボット側着脱部材27およびブラケット28は、ロボット側着脱機構8を構成している。
【0034】
上記のように構成されたスラグ除去装置の側方には、タガネ装置2や溶接トーチ35を載置する少なくとも2台の載置台31が配設されている。上記の溶接トーチ35は、図6に示すように、消耗電極となる溶接ワイヤ36が内部に挿通されている。溶接ワイヤ36は、スプリングバランサ37により懸吊されながらワイヤ送給装置38に接続されており、ワイヤ送給装置38は、所定の送給量でもって溶接トーチ35に溶接ワイヤ36を送給する。また、溶接トーチ35は、トーチ支持部材39を介してツールプレート24に設けられており、ツールプレート24は、ツール側着脱部材25を介してロボット側着脱部材27に連結可能にされている。尚、溶接トーチ35に連結されたツール側着脱部材25およびツールプレート24は、図2のタガネ装置2のツール側着脱部材25およびツールプレート24と同一構成である。
【0035】
また、溶接トーチ35やタガネ装置2を載置する各載置台31は、図4に示すように、ツールプレート24の突設板24aに当接してタガネ装置2等を支持する載置板32と、載置板32を所定の高さ位置に支持する立設部材33と、載置台31上のタガネ装置2等を粉塵やスパッタから保護する図示しない開閉カバーとを有している。上記の載置板32には、図5に示すように、タガネ装置2や溶接トーチ35を挿通させる挿通穴32aが形成されている。挿通穴32aは、一方端から他方端側の近傍にかけてU字形状に形成されている。また、載置板32における上面の一方端側には、位置決め板34が設けられている。位置決め板34には、一対の位置決めピン34aが挿通穴32aを挟んで設けられている。各位置決めピン34aは、上述のツールプレート24の各位置決め穴24bに挿通してタガネ装置2や溶接トーチ35を位置決めするように、各位置決め穴24bに対応した位置に配置されている。
【0036】
また、位置決め板34の上面には、近接センサ等からなるツール検出センサ40aが設けられている。ツール検出センサ40aは、タガネ装置2や溶接トーチ35が載置台31に載置されたときに、これら装置2・35のツールプレート24を検出してツール検出信号を出力する。さらに、位置決め板34の上面には、種別検出センサ40bも設けられており、種別検出センサ40bは、タガネ装置2や溶接トーチ35等の種別を示すようにツールプレート24に形成された種別表示部を検出してツール種別信号を出力する。
【0037】
上記のツール検出センサ40aおよび種別検出センサ40bは、図1に示すように、ロボットコントローラ41の入出力部42に接続されている。入出力部42は、ロボット本体1にも接続されており、各検出センサ40a・40bやショックセンサ23等からの信号をコントローラ41に適した信号形態に変換して取り込んだり、ロボット本体1に適した出力信号に変換して出力する機能を備えている。さらに、ロボットコントローラ41は、演算部43、通信部44、ROM部45、RAM部46、および各部42〜46を接続する信号バス47を備えている。
【0038】
上記の通信部44は、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置からなるオフライン教示装置48および教示ペンダント49に着脱可能に接続されている。オフライン教示装置48は、ロボット本体1が実際に動作する現実の空間座標とは別の仮想的な空間座標での教示作業を行う際に使用される。一方、教示ペンダント49は、ロボット本体1を実際に動作させながら教示作業を行う際に使用される。また、ROM部45は、教示データ入力ルーチンや図7の溶接実行ルーチン等のプログラムおよび溶接データ等を固定的に記憶している。
【0039】
また、RAM部46は、各種のデータを一時的に記憶可能にされており、教示データ領域46aやスラグ除去施工用データ領域46b、スラグ除去用教示データ領域46c、センシング位置データ領域46d等の各種のデータ領域が形成されている。上記の教示データ領域46aには、オフライン教示装置48や教示ペンダント49から入力される教示データが格納される。スラグ除去施工用データ領域46bには、開始点位置シフト量やツール角度、移動速度、往復回数等の各種のスラグ除去施工用データがデータテーブルの形成で格納される。また、スラグ除去用教示データ領域46cには、タガネ装置2の姿勢や動作軌跡を示すように、後述する溶接用教示データ補正方式やセンシング結果反映方式により形成されたスラグ除去用教示データが格納される。また、センシング位置データ領域46dには、溶接前および溶接中のセンシング結果から得られる位置データが格納される。
【0040】
ここで、溶接用教示データ補正方式とは、スラグ除去施工用データに基づいて溶接用教示データを変更および修正することによりスラグ除去用教示データを作成する方式のことである。また、センシング結果反映方式とは、位置データに基づいて動作軌跡を作成し、この動作軌跡とスラグ除去施工用データとに基づいてスラグ除去用教示データを作成する方式のことである。尚、スラグ除去施工用データのデータテーブルを引用すれば、両方式ともに短時間でスラグ除去用教示データを作成することができるが、外部のオフライン教示装置48等から個別にスラグ除去施工用データを入力しながらスラグ除去用教示データを作成しても良い。
【0041】
そして、これらの方式は、ワーク50の形状やスラグ除去施工用データの内容等に応じて適宜選択される。具体的には、例えば溶接用教示データと外部出力命令の変換だけでスラグ除去を行っても問題のないワーク50であって、ワーク50の位置ずれ等がない場合には、溶接用教示データ補正方式が選択され、スラグ除去施工用データに基づいた計算処理のみで迅速且つ簡単に溶接用教示データが作成される。一方、例えば溶接用教示データに対してスラグ除去施工用データが複数存在したり、その選択を適宜判断する必要がある場合であって、ワーク50の位置ずれを考慮しながらスラグ除去を行う必要がある場合には、センシング結果反映方式が選択され、各継手ごとに最適なスラグ除去施工用データが引用された後、センシングにより直接検出した位置データから全ての動作軌跡を作成してスラグ除去用教示データが作成される。
【0042】
尚、溶接用教示データを直接的にスラグ除去用教示データとして採用せずに、上述の方式で補正したスラグ除去用教示データを採用する理由は、以下の通りである。
即ち、第1の理由は、溶接では溶接開始点でアークON命令が設定されているが、スラグ除去ではタガネON命令を設定する必要があるからである。第2の理由は、位置について、溶接ではトーチ先端が一針のワイヤ径(例えば1.2mmφ)の鋭利な一点であるのに対し、スラグ除去ではニードル集合体12が多針(例えば直径3mm×12本)の平面である。従って、ワーク50の壁近傍の溶接開始位置においては、ニードル集合体12がワーク50の壁と干渉する危険性があるため、開始位置を所定量ずらして狙い位置を修正することがあるからである。第3の理由は、角度について、溶接時の最適角度とスラグ除去時の最適角度とは異なるからである。第4の理由は、スラグの除去状況によっては移動速度および往復回数、押し付け量等を適宜設定する必要があるからである。
【0043】
上記の構成において、スラグ除去装置の動作を通じてスラグ除去方法について説明する。
【0044】
先ず、初期設定として、オフライン教示装置48や教示ペンダント49を用いて開始点位置シフト量やツール角度、移動速度、往復回数等の各種のスラグ除去施工用データを入力し、これらのスラグ除去施工用データをRAM部46のスラグ除去施工用データ領域46bに予め格納しておく。
【0045】
次に、教示データ入力ルーチンを実行させ、オフライン教示装置48や教示ペンダント49を用いて教示データを入力する。即ち、例えば図8に示すように、横向溶接における溶接の動作軌跡やパス数、段数、アークON命令等を溶接用教示データとして入力すると共に、第5パス目、第13パス目、第16パス目等のように所定の溶接パスの溶接を終了した後に、複数の溶接パスで形成されたビード群の表面に発生したスラグを除去するように指示する内容を教示データとして入力する。尚、スラグ除去を指示する教示データには、溶接用教示データ補正方式とセンシング結果反映方式との何れの方式によりスラグ除去用教示データを作成するのかを指定する内容も含めておく。
【0046】
上記のようにして教示データの入力を完了すると、ロボットコントローラ41に設けられた溶接開始スイッチを押圧することにより図7の溶接実行ルーチンを実行させる。これにより、図1に示すように、ロボットコントローラ41は、RAM部46の教示データ領域46aから教示データを読み出し(S1)、教示データが溶接処理を指示する内容であるか否かを判定する(S2)。溶接処理を指示する内容であれば(S2,YES)、種別検出センサ40bからの種別検出信号に基づいて載置台31に載置されているツールの種別を判別し、図6に示すように、ロボット本体1が溶接トーチ35を装着して溶接ロボットとして機能することを確認した後、センシングおよびウィービングを行いながら第1パス目の溶接を行う。また、この際、溶接前および溶接中のセンシング結果から得られる位置データをRAM部46のセンシング位置データ領域46dに格納する(S3)。
【0047】
上記の溶接を終了すると、全ての溶接パスの溶接を終了したか否かを判定する(S4)。溶接を終了していない場合には(S4,NO)、S1を再実行し、このS1からS4において、教示データが溶接処理以外の指示を示す内容になるまで、第2パス目以降の溶接パスに対する溶接処理を繰り返す。そして、例えば図8に示すように、第5パス目の溶接処理が終了し、教示データが溶接処理以外の指示を示す内容であると判定した場合には(S2,NO)、教示データがスラグ除去処理を指示していると判断し、図1に示すように、ロボット本体1を作動させて溶接トーチ35を載置台31方向へ移動する(S5)。
【0048】
この後、ツール検出センサ40aからのツール検出信号の有無により空き状態になっている載置台31を特定し、図4および図5に示すように、この載置台31の位置決めピン34aをツールプレート24の各位置決め穴24bに挿通させるように姿勢を制御しながら、溶接トーチ35を載置する。そして、この溶接トーチ35のツールプレート24を検出したツール検出センサ40aからのツール検出信号によって、溶接トーチ35の載置が完了したことを確認した後、ツール側着脱部材25とロボット側着脱部材27との連結を解除し、ロボット本体1を溶接トーチ35から切り離す。この後、種別検出センサ40bからの種別検出信号に基づいてタガネ装置2を載置している載置台31を特定し、この載置台31上のタガネ装置2をロボット本体1に装着する(S6)。
【0049】
上記のようにして溶接トーチ35とタガネ装置2とを取り替えると、続いてスラグ除去用教示データを作成する。即ち、先ず、溶接用教示データ補正方式とセンシング結果反映方式との何れの方式によりスラグ除去用教示データを作成するのかを教示データの指示内容から判別する。溶接用教示データ補正方式が指示されていた場合には、図1に示すように、RAM部46のスラグ除去施工用データ領域46bからツール角度等のスラグ除去施工用データを読み出すと共に、教示データ領域46aから溶接用教示データを読み出し、溶接用教示データをスラグ除去施工用データで補正することによりスラグ除去用教示データを作成する。一方、センシング結果反映方式が指示されていた場合には、センシング位置データ領域46dから溶接前および溶接中のセンシングにより得られた位置データを読み出し、この位置データとスラグ除去施工用データとに基づいてスラグ除去用教示データを作成する。そして、このようにして作成されたスラグ除去用教示データをRAM部46のスラグ除去用教示データ領域46cに格納する(S7)。
【0050】
次に、スラグ除去用教示データを読み出し、図2に示すように、このデータで示される図9の動作軌跡の開始点Aにタガネ装置2の先端部を位置させる。この後、タガネ装置2にタガネ作動用エアを供給し、ニードル集合体12を例えば4000回/分でニードル移動方向に進退移動させることによって、ニードル集合体12の先端部でビード21を繰り返して打撃する。そして、ニードル集合体12の打撃による衝撃力でビード21の表面からスラグを剥離させながら、図9の動作軌跡に沿ってタガネ装置2を移動させるスラグ除去動作を行うことによって、5パス分のビード21群の表面全体からスラグを剥離させる(S8)。
【0051】
ところで、ニードル集合体12がビード21に衝撃力を付与すると、この衝撃力の反力がニードル駆動体13を逆方向に急激に移動させるように作用する。この際、ニードル駆動体13は、図3に示すように、第1緩衝部材17aを介してタガネホルダ14により保持されており、このタガネホルダ14を固設した移動側スライド部材15は、図2に示すように、固定側スライド部材16およびスプリング19によりニードル移動方向に柔支持されている。さらに、固定側スライド部材16は、第2緩衝部材17bを介してスライド支持部材18に設けられている。これにより、ニードル駆動体13に作用した衝撃力は、上下方向および左右方向の60Hz以上の加速度成分が第1および第2緩衝部材17a・17bにより主に減衰され、ニードル移動方向の加速度成分がスプリング19の伸縮により主に減衰されることによって、例えば1/5〜1/10程度に減衰された後にスライド支持部材18に伝達されることになる。そして、この減衰された衝撃力がスライド支持部材18からタガネ側着脱機構11を介してロボット本体1の手首部材7に作用する。従って、ニードル駆動体13がロボット本体1の許容値以上の衝撃力を受けた場合でも、この衝撃力が手首部材7に伝達されるまでに十分に減衰されることによって、ロボット本体1がスラグ除去用教示データによる動作軌跡から外れるような不具合が生じることはない。
【0052】
また、上記のようにしてスラグ除去動作によりスラグを剥離(除去)している間、ロボットコントローラ41は、ショックセンサ23からのショック検出信号を取り込み、この検出信号と所定値とを比較する(S9)。尚、所定値は、ロボット本体1の正常な動作が保証される許容値以下に設定されている。ショック検出信号が所定値以上である場合には(S9,YES)、タガネ装置2がワーク50の壁に衝突したと判断し、ロボット本体1を非常停止させた後(S10)、本ルーチンを終了する。そして、作業員に非常停止した旨を報知する。
【0053】
一方、ショック検出信号が所定値未満である場合には(S9,NO)、タガネ装置2が図9の動作軌跡の終了点Bに到達することによって、全動作軌跡のスラグを除去したか否かを判定する(S11)。スラグの除去が完了していなければ(S11,NO)、S8を再実行し、S8からS11を繰り返すことにより上述のスラグ除去動作を継続する。一方、スラグの除去が完了すれば(S11,YES)、タガネ作動用エアの供給を停止してニードル集合体12の作動を停止した後、ブロー用エアの供給を開始し、第1エア配管26aの開口端からブロー用エアを噴出させる。そして、図9の動作軌跡の開始点Aから終了点Bに向かって、或いは終了点Bから開始点Aに向かってタガネ装置2を移動させながらブロー用エアをビード21に吹き付けるブロー動作を行うことによって、剥離されたスラグを吹き飛ばす(S12)。尚、このブロー動作にあたっては、上述のS9と同様にショックセンサ23からのショック検出信号に基づいてニードル駆動体13とワーク50との衝突を監視していることが望ましい。また、ブロー動作は、スラグ除去動作と同時に行われても良い。
【0054】
この後、図1に示すように、タガネ装置2を載置台31に移動し(S13)、タガネ装置2を溶接トーチ35に取り替える(S14)。そして、全ての溶接パスの溶接を終了したか否かを判定し(S4)、溶接を終了していない場合には(S4,NO)、上述のS1からS14を実行することによって、各溶接パスの溶接動作を行うと共に、例えば第13パス目および第16パス目の溶接終了後にスラグ除去動作およびブロー動作を行う。この後、全ての溶接パスの溶接を終了したときに(S4,YES)、本ルーチンを終了する。
【0055】
以上のように、本実施形態のスラグ除去方法は、ワーク50(溶接構造物)を溶接ロボットにより溶接する際にビード21表面に発生したスラグを除去するものであり、ビード21表面のスラグを衝撃力により剥離させるタガネ装置2(スラグ除去機構)を溶接ロボットに取り付け、タガネ装置2によりスラグを除去するように構成されている。
【0056】
尚、本実施形態においては、ニードル集合体12を進退移動させて打撃することにより衝撃力を付与するタガネ装置2をスラグ除去機構として例示しているが、これに限定されるものではなく、回転刃を回転させながら衝撃力を付与するグラインダ等の回転工具であっても良い。また、タガネ装置2等のスラグ除去機構は、本実施形態のように取り替え可能にされていても良いし、溶接トーチ35と共に設けられ、例えば180度反転すれば、溶接トーチ35とタガネ装置2とが入れ代わるようにされていても良い。
【0057】
上記の構成によれば、溶接ロボットにタガネ装置2を取り付けてスラグの除去を行うことによって、溶接ロボットによる溶接の自動化と共に、溶接ロボットによるスラグの除去も自動化することができる。従って、作業員が手作業でスラグを除去する場合よりも、高い生産性を確保しながら十分に省人化することができる。さらに、スラグを除去する作業員の安全性を確保するための専用の保護機器が不要になるため、生産コストを低下させることも可能になる。
【0058】
また、溶接ロボットによりタガネ装置2を移動させれば、溶接ロボットが溶接を行う場合と同様に、タガネ装置2を任意の姿勢で任意の位置に移動させることができる。従って、複雑な動作軌跡でスラグを除去する場合であっても、溶接ロボットにより容易にタガネ装置2を移動させながらスラグの除去を行うことができる。これにより、タガネ装置2を移動させる専用の移動装置が不要になるため、設備コストを十分に低減することができる。また、専用の移動装置が不要であると共に、タガネ装置2が溶接ロボットに取り付けられる程度の小さなサイズであるため、タガネ装置2の配置場所や退避場所に大きなスペースを確保することが不要になる。従って、溶接工場内における設備レイアウトの大きな自由度を確保することができる。
【0059】
さらに、本実施形態のスラグ除去方法は、溶接時に使用される溶接トーチ35(溶接機構)とタガネ装置2とを溶接ロボットに対して取り替え可能にし、溶接時には溶接トーチ35を溶接ロボットに取り付け、スラグ除去時にはタガネ装置2を溶接ロボットに取り付けるように構成されている。
【0060】
尚、本実施形態における溶接トーチ35とタガネ装置2との取り替え方法は、完全な自動化を実現するため、タガネ側着脱機構11により自動的に行っているが、これに限定されるものではない。即ち、図10に示すように、手首部材7に対してボルト54により着脱可能な連結機構51によりスライド保持機構10を手首部材7に連結するようになっていても良い。
【0061】
上記の構成によれば、溶接トーチ35とタガネ装置2とが溶接時とスラグ除去時とで取り替えられるため、溶接トーチ35およびタガネ装置2の何れか一方の重量分のみが溶接ロボットに作用することになる。従って、溶接ロボットの可搬重量を大幅に大きくする必要がないため、一般的な溶接ロボットを使用することができ、例えば既設の溶接ロボットを改良して使用することもできる。
【0062】
さらに、本実施形態におけるスラグ除去方法は、例えば図8に示すように、第5パス目や第13パス目等のように複数の溶接パスの溶接を行った後、これら溶接パス分のビード21表面に発生したスラグを一括して除去するように構成されている。これにより、溶接とスラグ除去とを効率良く行うことができるため、全ての溶接パスの溶接を完了するまでのサイクルタイムを短縮することができる。尚、スラグの除去は、各溶接パスごとに行っても良く、この場合には、各ビード21の表面全体のスラグを確実に除去することができる。
【0063】
さらに、本実施形態のスラグ除去方法は、溶接時の動作軌跡を示す溶接用教示データを補正することによって、スラグ除去時の動作軌跡を示すスラグ除去用教示データを作成するように構成されている。これにより、溶接用教示データの補正によりスラグ除去用教示データを作成することができるため、演算処理のみで極めて簡単且つ短時間のうちにスラグ除去用教示データを作成することができる。尚、溶接用教示データをそのまま使用してスラグ除去用教示データを作成しても良い。
【0064】
さらに、本実施形態のスラグ除去方法は、溶接前および溶接時のセンシング結果から得られる位置データを補正することによって、スラグ除去時の動作軌跡を示すスラグ除去用教示データを作成するように構成されている。これにより、センシング結果から得られる位置データを補正してスラグ除去用教示データを作成するため、ワーク50に誤差等があった場合でも、確実にスラグを除去可能な動作軌跡を示すスラグ除去用教示データを作成することができる。
【0065】
また、本実施形態のスラグ除去装置は、図1に示すように、ワーク50を溶接する際にビード21表面に発生したスラグを除去するものであって、溶接時に使用される溶接トーチ35と、スラグ除去時に使用されるタガネ装置2と、溶接トーチ35およびタガネ装置2を任意の姿勢で任意の位置に移動可能なロボット本体1と、溶接時には溶接トーチ35を使用し、スラグ除去時にはタガネ装置2を使用するように、ロボット本体1で移動可能な機構を切り替える機能を備えたロボットコントローラ41とを有した構成にされている。そして、この構成によれば、上述のスラグ除去方法と同様に、十分な省人化、高い生産性および設備レイアウトの大きな自由度を確保しながら、スラグが複雑な動作軌跡上に形成された場合であっても、このスラグを低コストで除去することができる。
【0066】
さらに、本実施形態のスラグ除去装置において、上記のタガネ装置2は、ニードル12aを進退移動させて打撃することにより付与した衝撃力でスラグを剥離するニードル駆動体13と、ニードル駆動体13をニードルの進退移動方向にスプリング19やショックダンパ(緩衝部材)で柔支持しながらロボット本体1に連結し、ニードル駆動体13からの進退移動方向の衝撃力をスプリング19で減衰させるスライド保持機構10(支持機構)とを有した構成にされている。そして、この構成によれば、スラグを除去する際にニードル駆動体13に大きな衝撃力が加わった場合でも、ニードル駆動体13の衝撃力がスライド保持機構10のスプリング19で減衰された後にロボット本体1に伝達される。従って、ロボット本体1がニードル駆動体13からの衝撃力で誤動作する等の不具合を防止することができる。
【0067】
さらに、本実施形態のスラグ除去装置において、上記のスライド保持機構10は、スプリング19で減衰された衝撃力を越える負荷を検出するショックセンサ23を備えており、ロボットコントローラ41は、ショックセンサ23からの検出信号に基づいてタガネ装置2がワーク50に衝突したことを認識する機能を備えている。これにより、ニードル駆動体13がワーク50に衝突した場合のような過大な衝撃からロボット本体1およびニードル駆動体13を保護することができる。
【0068】
【発明の効果】
請求項1の発明は、溶接構造物を溶接ロボットにより溶接する際にビード表面に発生したスラグを除去するスラグ除去方法において、前記ビード表面のスラグを衝撃力により剥離させるスラグ除去機構を前記溶接ロボットに取り付け、該スラグ除去機構により前記スラグを除去する第1構成を有している
【0069】
上記の構成によれば、溶接ロボットにスラグ除去機構を取り付けてスラグの除去を行うことによって、溶接ロボットによる溶接の自動化と共に、溶接ロボットによるスラグの除去も自動化することができる。従って、作業員が手作業でスラグを除去する場合よりも、高い生産性を確保しながら十分に省人化することができる。さらに、スラグを除去する作業員の安全性を確保するための専用の保護機器が不要になるため、生産コストを低下させることも可能になる。
【0070】
また、溶接ロボットによりスラグ除去機構を移動させれば、溶接ロボットが溶接を行う場合と同様に、スラグ除去機構を任意の姿勢で任意の位置に移動させることができる。従って、複雑な動作軌跡でスラグを除去する場合であっても、溶接ロボットにより容易にスラグ除去機構を移動させながらスラグの除去を行うことができる。これにより、スラグ除去機構を移動させる専用の移動装置が不要になるため、設備コストを十分に低減することができる。
【0071】
さらに、専用の移動装置が不要であると共に、スラグ除去機構が溶接ロボットに取り付けられる程度の小さなサイズであるため、スラグ除去機構の配置場所や退避場所に大きなスペースを確保することが不要になる。従って、溶接工場内における設備レイアウトの大きな自由度を確保することができる。
【0072】
また、請求項の発明は、前記第1構成を有するスラグ除去方法であって、溶接時に使用される溶接機構と前記スラグ除去機構とを前記溶接ロボットに対して取り替え可能にし、溶接時には前記溶接機構を前記溶接ロボットに取り付け、スラグ除去時には前記スラグ除去機構を前記溶接ロボットに取り付ける第2構成を有する
【0073】
上記の構成によれば、溶接機構とスラグ除去機構とが溶接時とスラグ除去時とで取り替えられるため、溶接機構およびスラグ除去機構の何れか一方の重量分のみが溶接ロボットに作用することになる。従って、溶接ロボットの可搬重量を大幅に大きくする必要がないため、一般的な溶接ロボットを使用することができ、例えば既設の溶接ロボットを改良して使用することもできる。
【0075】
請求項の発明は、前記第1構成及び前記第2構成を有するスラグ除去方法であって、溶接時の動作軌跡を示す溶接用教示データをそのまま使用または補正することによって、スラグ除去時の動作軌跡を示すスラグ除去用教示データを作成する構成である。上記の構成によれば、溶接用教示データをそのまま使用または補正することによりスラグ除去用教示データを作成することができるため、演算処理のみで極めて簡単且つ短時間のうちにスラグ除去用教示データを作成することができる。
【0076】
請求項の発明は、前記第1構成及び前記第2構成を有するスラグ除去方法であって、溶接前および溶接時のセンシング結果から得られる位置データを補正することによって、スラグ除去時の動作軌跡を示すスラグ除去用教示データを作成する構成である。上記の構成によれば、センシング結果から得られる位置データを補正してスラグ除去用教示データを作成するため、溶接構造物に誤差等があった場合でも、確実にスラグを除去可能な動作軌跡を示すスラグ除去用教示データを作成することができる。
【0077】
請求項の発明は、溶接構造物を溶接する際にビード表面に発生したスラグを除去するスラグ除去装置において、溶接時に使用される溶接機構と、スラグ除去時に使用されるスラグ除去機構と、前記溶接機構および前記スラグ除去機構を任意の姿勢で任意の位置に移動可能なロボット本体と、溶接時には前記溶接機構を使用し、スラグ除去時には前記スラグ除去機構を使用するように、前記ロボット本体で移動可能な機構を切り替える機能を備えたロボットコントローラとを有する第3構成を備える。上記の構成によれば、請求項1のスラグ除去方法の場合と同様に、十分な省人化、高い生産性および設備レイアウトの大きな自由度を確保しながら、スラグが複雑な動作軌跡上に形成された場合であっても、このスラグを低コストで除去することができる。
【0078】
また、請求項3の発明は、前記第3構成を備えるスラグ除去装置であって、前記スラグ除去機構は、ニードルを進退移動させて打撃することにより付与した衝撃力で前記スラグを剥離するニードル駆動体と、前記ニードル駆動体を前記ニードルの進退移動方向に緩衝部材で柔支持しながら前記ロボット本体に連結し、前記ニードル駆動体からの進退移動方向の衝撃力を前記緩衝部材で減衰させる支持機構とを有し、前記支持機構は、前記ニードル駆動体を固設する移動側スライド部材と、この移動側スライド部材に移動自在に係合される固定側スライド部材とからなり、前記移動方向を前記ニードル駆動体の移動方向に一致するように規制するスライド部材と、前記固定側スライド部材に固設される平板部と、この平板部の後端部から前記ニードル駆動体の方向に立ち上げられた立設部とからなり、ロボット本体の側に連結されるスライド支持部材と、前記立設部と前記移動側スライド部材との間を連結し、その軸芯方向がニードル駆動方向に一致されているスプリングとを備えてなり、前記スプリングは、軸芯方向が前記ニードル移動方向に一致させられることにより、その伸縮による圧縮力及び引張力からなる弾性力で前記ニードル駆動体からのニードル駆動方向の衝撃力を減衰させるものであることを特徴としている。
上記の構成によれば、スラグを除去する際にニードル駆動体に大きな衝撃力が加わった場合でも、ニードル駆動体の衝撃力が支持機構の緩衝部材で減衰された後にロボット本体に伝達される。従って、ロボット本体がニードル駆動体からの衝撃力で誤動作する等の不具合を防止することができる。
【0079】
請求項の発明は、請求項記載のスラグ除去装置であって、前記支持機構は、緩衝部材で減衰された衝撃力を越える負荷を検出するショックセンサを備えており、前記ロボットコントローラは、前記ショックセンサからの検出信号に基づいて前記スラグ除去機構が前記溶接構造物に衝突したことを認識する機能を備えている構成である。上記の構成によれば、ニードル駆動体が溶接構造物に衝突した場合のような過大な衝撃からロボット本体およびニードル駆動体を保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スラグ除去装置の概略構成を示す説明図である。
【図2】手首部材に連結されたタガネ装置の概略構成図である。
【図3】図2におけるタガネ装置のA−A線矢視断面図である。
【図4】タガネ装置が載置台に載置された状態を正面視した説明図である。
【図5】タガネ装置等が載置台に載置された状態を平面視した説明図である。
【図6】手首部材に連結された溶接トーチの概略構成図である。
【図7】溶接実行ルーチンのフローチャートである。
【図8】溶接パスとスラグ除去の関係を示す説明図である。
【図9】スラグ除去の動作軌跡を示す説明図である。
【図10】手首部材に連結されたタガネ装置の概略構成図である。
【図11】従来のスラグ除去装置の概略構成を示す説明図である。
【図12】従来のスラグ除去装置の概略構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ロボット本体
2 タガネ装置
3 ベース
4 基台
8 ロボット側着脱機構
9 タガネ機構
10 スライド保持機構
11 タガネ側着脱機構
12 ニードル集合体
13 ニードル駆動体
14 タガネホルダ
15 移動側スライド部材
16 固定側スライド部材
18 スライド支持部材
19 スプリング
20 スプリングガイド
21 ビード
22 連結部材
23 ショックセンサ
24 ツールプレート
25 ツール側着脱部材
27 ロボット側着脱部材
31 載置台
32 載置板
35 溶接トーチ
36 溶接ワイヤ
40a ツール検出センサ
40b 種別検出センサ
41 ロボットコントローラ
50 ワーク
51 連結機構

Claims (4)

  1. 溶接構造物を溶接ロボットにより溶接する際にビード表面に発生したスラグを除去するスラグ除去方法において、
    溶接時に使用される溶接機構と、前記ビード表面のスラグを衝撃力により剥離させるスラグ除去機構と、を前記溶接ロボットに対して取り替え可能に取り付けられるようにし、
    溶接時には前記溶接機構を前記溶接ロボットに取り付け、スラグ除去時には前記スラグ除去機構を前記溶接ロボットに取り付け、該スラグ除去機構により前記スラグを除去するようにし、
    溶接時の動作軌跡を示す溶接用教示データをそのまま使用または補正することによって、スラグ除去時の動作軌跡を示すスラグ除去用教示データを作成することを特徴とするスラグ除去方法。
  2. 溶接構造物を溶接ロボットにより溶接する際にビード表面に発生したスラグを除去するスラグ除去方法において、
    溶接時に使用される溶接機構と、前記ビード表面のスラグを衝撃力により剥離させるスラグ除去機構と、を前記溶接ロボットに対して取り替え可能に取り付けられるようにし、
    溶接時には前記溶接機構を前記溶接ロボットに取り付け、スラグ除去時には前記スラグ除去機構を前記溶接ロボットに取り付け、該スラグ除去機構により前記スラグを除去するようにし、
    溶接前および溶接時のセンシング結果から得られる位置データを補正することによって、スラグ除去時の動作軌跡を示すスラグ除去用教示データを作成することを特徴とするスラグ除去方法。
  3. 溶接構造物を溶接する際にビード表面に発生したスラグを除去するスラグ除去装置において、
    溶接時に使用される溶接機構と、
    スラグ除去時に使用されるスラグ除去機構と、
    前記溶接機構および前記スラグ除去機構を任意の姿勢で任意の位置に移動可能なロボット本体と、
    溶接時には前記溶接機構を使用し、スラグ除去時には前記スラグ除去機構を使用するように、前記ロボット本体で移動可能な機構を切り替える機能を備えたロボットコントローラとを有し、
    前記スラグ除去機構は、ニードルを進退移動させて打撃することにより付与した衝撃力で前記スラグを剥離するニードル駆動体と、前記ニードル駆動体を前記ニードルの進退移動方向に緩衝部材で柔支持しながら前記ロボット本体に連結し、前記ニードル駆動体からの進退移動方向の衝撃力を前記緩衝部材で減衰させる支持機構とを有し、
    前記支持機構は、
    前記ニードル駆動体を固設する移動側スライド部材と、この移動側スライド部材に移動自在に係合される固定側スライド部材とからなり、前記移動方向を前記ニードル駆動体の移動方向に一致するように規制するスライド部材と、
    前記固定側スライド部材に固設される平板部と、この平板部の後端部から前記ニードル駆動体の方向に立ち上げられた立設部とからなり、ロボット本体の側に連結されるスライド支持部材と、
    前記立設部と前記移動側スライド部材との間を連結し、その軸芯方向がニードル駆動方向に一致されているスプリングとを備えてなり、
    前記スプリングは、軸芯方向が前記ニードル移動方向に一致させられることにより、その伸縮による圧縮力及び引張力からなる弾性力で前記ニードル駆動体からのニードル駆動方向の衝撃力を減衰させるものであることを特徴とするスラグ除去装置。
  4. 前記支持機構は、緩衝部材で減衰された衝撃力を越える負荷を検出するショックセンサを備えており、前記ロボットコントローラは、前記ショックセンサからの検出信号に基づいて前記スラグ除去機構が前記溶接構造物に衝突したことを認識する機能を備えていることを特徴とする請求項記載のスラグ除去装置。
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