JP3848769B2 - 紙葉類の搬送装置及び仕分け装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、紙葉類を各紙葉類ごとに表示された区分記号に基づいて搬送する紙葉類の搬送装置、及び仕分けする紙葉類の仕分け装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、はがき、封書などの郵便物をそれぞれに表示された郵便番号、バーコードあるいは宛先などの区分記号に基づいて仕分けするために、紙葉類の仕分け装置が用いられている。
【0003】
このような紙葉類の仕分け装置では、搬送装置で搬送される各紙葉類が、その厚さや材質により、搬送装置を構成するベルトとの摩擦や搬送方向変換部における流れ易さに差が発生するため、区分搬送手段あるいは区分棚に到達するまでに前後の紙葉類の間隔が変動することがある。すると、各ゲートの開閉タイミングが紙葉類の到達タイミングとずれるため、紙葉類を所定の区分搬送手段や区分棚に導入できない不具合が発生する。
【0004】
このような不具合を解決するものとして、例えば、特公平8―018728号公報に開示された紙葉類の搬送装置が提案されている。この搬送装置は、紙葉類を一定の速度で搬送する固定速度搬送手段と、任意の速度で搬送する変速搬送手段と、固定搬送手段で搬送されている紙葉類の間隔を検出する間隔検出手段と、変速搬送手段で搬送される紙葉類の位置を検出する位置検出手段と、各検出手段の出力に基づいて変速搬送手段の搬送速度を制御する制御部とを設けたものである。
【0005】
そして、間隔検出手段で固定速度搬送手段により順次搬送されてくる紙葉類の間隔を検出し、近接して搬送されてきた紙葉類の間隔を仕分けに必要な間隔に修正するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、供給手段から区分搬送手段の入口までの搬送距離と、区分搬送手段の入口から最終の区分棚までの搬送距離がほぼ同じ距離であった場合、供給手段から区分搬送手段の入口までで生じた紙葉類の間隔の変化が、区分搬送手段の入口から最終の区分棚までに発生することになり、紙葉類の間隔を修正する手段を区分搬送手段の入口に到達する前に設置しても、区分棚に搬送された段階では従来と同様の不具合が発生することになる。
【0007】
本発明の目的は、上記の事情に鑑み、その紙葉類が収納される区分棚の位置で適正な間隔を維持し得るようにし、処理能力と信頼性を向上させた紙葉類の仕分け装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、紙葉類を収納する供給手段と、この供給手段から前記紙葉類を分離する分離手段と、この分離手段により分離された前記紙葉類を搬送する搬送手段と、前記紙葉類の記号を読み取る読み取り手段と、前記紙葉類の間隔を測定する間隔測定手段と、前記紙葉類の間隔を調整する間隔調整手段と、前記紙葉類の搬送経路を分ける区分搬送手段と、これら区分搬送手段に沿って配置され前記紙葉類を収納する区分棚とを備えた紙葉類の仕分け装置において、
前記間隔測定手段を複数設け、各間隔測定手段の間で変化した前記紙葉類の間隔と前記紙葉類の前後の紙葉類に収納される区分棚と前記区分搬送手段の紙葉類間隔変動特性から求め記憶されている目標間隔補正値に基づいて前記間隔調整手段で調整をするとともに、前記紙葉類の前後の間隔を加算した値より前後の目標間隔を加算した値の方が大きいときでも前の目標間隔を確保できるときは前の目標間隔を確保し、前の目標間隔を確保できないときは後ろの紙葉類と衝突しない間隔に紙葉類の前の間隔を拡げるようにしたことにより達成される。
【0009】
また上記目的は、前記搬送手段に第1及び第2の間隔測定手段を、前記区分搬送手段に第3の間隔測定手段を、前記区分棚に第4の間隔測定手段をそれぞれ設け、これら第1〜第4間隔測定手段の検出結果から前記区分搬送手段の紙葉類間隔変動特性を自動的に演算し、前記目標間隔補正値を自動的に修正することにより達成される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の紙葉類の仕分け装置を郵便区分機に適用した場合の実施例を図面を用いて説明する。
【0014】
図1は本実施例の仕分け装置の斜視図、図2は制御系統図、図3は図1における間隔調整手段の構成図、図4は間隔調整の状態を示す特性図である。
【0015】
図1において、供給手段1は複数の紙葉類(はがき、封書等の書状)2を収納している。分離手段4は、電動機(図示せず)で駆動される真空吸着ベルトにより供給手段1の排出口にある紙葉類2を一通ずつ分離して取り出す。
【0016】
搬送手段7は、所定の位置に配置された複数のプーリ20と、このプーリ20にかけ回され一定速度で走行するように直列に配置された複数のベルトにより構成され、分離手段4で分離された紙葉類2の搬送を行う。各ベルトは、紙葉類2をその両側から挟持するように対で構成されている。
【0017】
検知手段5は、搬送手段7で搬送される紙葉類2の重送、曲げ剛性(硬さ)、厚さなどを検出する。搬送手段7に沿って配置される搬送ゲート23は、紙葉類2の搬送経路を切り替える。リジェクトボックス24は、検知手段5からの信号に基づく搬送ゲート23の開閉により搬送手段7から排出された重送もしくは規定値を越える紙葉類2を回収する。
【0018】
整位部3は、搬送手段7で搬送される紙葉類2に表示された区分記号が所定の経路を移動するように、紙葉類2のスキューやシフトを修正する。宛名読み取り部9aは紙葉類2に表示された郵便番号や宛名を読み取り、バーコード読み取り部9bは紙葉類2に表示されたバーコードを読み取る。インクジェットプリンタ22は、宛名読み取り部9aで読み取られた情報に基づいて、バーコードが表示されていない紙葉類2にバーコードを印刷し、バーコード読み取り部9cでバーコードを読み取る。
【0019】
第1の間隔測定センサ21Aは、搬送手段7の上流側に紙葉類2の搬送経路を挟んで配置された投光器と受光器からなる光電センサで構成され、紙葉類2がセンサの光軸を横切ることによりON,OFF信号を発信する。
【0020】
第2の間隔測定センサ21Bは、第1の間隔測定センサ21Aと同様の構成であり、第1の間隔測定センサよりも下流側(後に説明する区分棚側)に設置される。
【0021】
間隔調整手段10は、図3に示すように構成されている。ローラ30は、それぞれ搬送手段7の一部を構成する上流側のベルト7aと下流側のベルト7bの間に配置され、サーボモータ(図示せず)によって駆動される。ピンチローラ31は、軸33に揺動可能に支持された揺動アーム32に一端に回動可能に支持され、ばね34によってローラ30に所定の力で押しつけられている。
【0022】
ローラ30の設置位置を、紙葉類2が上流側のベルト7aによる挟持が開放される位置とローラ30、31で紙葉類2を挟持する位置の間の距離をL1、ローラ30、31による挟持が開放される位置と下流側のベルト7bが紙葉類2を挟持する位置の間の距離をL2とし、紙葉類の仕分け装置で取り扱う紙葉類2の最小寸法をLminとした時、Lmin>L1、Lmin>L2とすれば、搬送される紙葉類2は、常にベルト7aまたはローラ30、31またはベルト7bに挟持され、安定した搬送を行うことができる。
【0023】
段パスゲート25は、搬送手段7の下流に配置されている。区分搬送手段16(16A乃至16H)は、段パスゲート25の開閉により振り分けられた紙葉類2を搬送する。区分棚11は、区分搬送手段16A乃至16Hに沿ってそれぞれ複数個ずつ配置され、それぞれに対応するゲート16a(図2参照)の開閉により紙葉類2を受け入れる。リジェクト用区分棚11Aは、各区分搬送手段16A乃至16Hの下流端に配置されている。
【0024】
段パスゲート25直後に第3の間隔測定センサ150を、区分搬送手段16の最下流側の区分棚(番号20)の直前に第4の間隔測定センサ151を区分搬送手段16の設ける。これら第3及び第4の間隔測定センサの役割については後述する。
【0025】
図2において、供給制御手段68は、供給手段1に収納された紙葉類2の先頭が所定の位置に位置するように制御する。分離制御手段70は、分離手段4を制御して、搬送手段7に送り込む紙葉類2の間隔を制御する。
【0026】
第1の間隔測定手段71は、間隔測定センサ21AからのON、OFF信号から、前後して搬送される紙葉類2間の間隔を測定する。第2の間隔測定手段72は、間隔測定センサ21BからのON、OFF信号から、前後して搬送される紙葉類2間の間隔を測定する。第3、第4の間隔測定センサ150、151の測定原理も第1、第2の間隔測定センサ21A、21Bのそれと同じである。
【0027】
搬送間隔記憶部69は、第1の間隔測定手段71及び第2の間隔測定手段72の測定結果を記憶し出力する。区分情報入力手段73は、読み取り手段9(宛名読み取り部9a、バーコード読み取り部9bもしくはバーコード読み取り部9c)で読み取られた紙葉類2の区分情報を記憶し出力する。
【0028】
間隔制御手段67は、間隔調整手段10を制御して前後して搬送される紙葉類2の間隔を制御する。振り分け制御手段61は、段パスゲート25(図1参照)及び区分棚11に対応するゲート16aを開閉制御して紙葉類2の振り分けを行う。
【0029】
制御手段66は、供給制御手段68,分離制御手段70,第1の間隔測定手段71,第2の間隔測定手段72,搬送間隔記憶部69,区分情報入力手段73,振り分け制御手段61及び間隔制御手段67を制御するとともに、各種の演算処理を行う。
【0030】
このような構成で、供給手段1に収納された紙葉類2は分離手段4で一枚ずつ分離されて搬送手段7に送り込まれる。なお、分離手段4は、区分棚11において紙葉類2を振り分けるのに必要な紙葉類2の最小間隔に、搬送中に発生する間隔の変動を加えた間隔を分離最小ギャップとして紙葉類2を分離し搬送手段7に送り込む。
【0031】
搬送手段7で搬送される紙葉類2は、検知手段5で、重送、曲げ剛性(硬さ)、厚さなどが検出される。これらの検出で区分けに不適格な紙葉類2が検出されると、その紙葉類2の搬送タイミング(一定時間後)に合わせて搬送ゲート23が作動し、その紙葉類2をリジェクトボックス24に排出する。
【0032】
区分けに適した紙葉類2は、搬送装置7で整位部3へ搬送され、表示された区分記号が所定の経路を移動するように、そのスキューやシフトを修正する。さらに、読み取り手段9(宛名読み取り部9a、バーコード読み取り部9b)で、郵便番号や宛名、バーコードが読み取られる。バーコードが表示されていない紙葉類2には、インクジェットプリンタ22で、宛名読み取り部9aで読み取られた情報に基づいて、バーコードが印刷される。このバーコードは、バーコード読み取り部9cで読み取られる。これらの情報は、区分情報として、区分情報入力手段73に記憶される。
【0033】
そして、搬送手段7によって搬送されている紙葉類2が、第1の間隔測定センサ21Aで検出されると、間隔測定センサ21Aの出力がOFFになる。間隔測定センサ21Aを紙葉類2が通過すると間隔測定センサ21Aの出力がONになる。
【0034】
先行する紙葉類2Aが第1の間隔測定センサ21Aを通過し、その出力がONになると、第1の間隔測定手段71が時間の計測を開始する。後続の紙葉類2Bが第1の間隔測定センサ21Aで検出され、間隔測定センサ21Aの出力がOFFになると、第1の間隔測定手段71は時間の計測を停止して搬送間隔記憶部69に計測された時間を送る。
【0035】
さらに、搬送手段7によって搬送されている先行する紙葉類2Aが、第2の間隔測定センサ21Bで検出されると間隔検出センサ21Bの出力がOFFになる。間隔測定センサ21Bを紙葉類2Aが通過すると間隔測定センサ21Bの出力がONになる。
【0036】
先行する紙葉類2Aが第2の間隔測定センサ21Bを通過しの出力がONになると、第2の間隔測定手段72が時間の計測を開始する。後続の紙葉類2Bが第2の間隔測定センサ21Bで検出され、間隔測定センサ21Bの出力がOFFになると、第2の間隔測定手段72は時間の計測を停止して搬送間隔記憶部69に計測された時間を送る。
【0037】
紙葉類2Bが間隔調整手段10に達すると、制御部66は、搬送間隔記憶部69に記憶された第1の間隔測定手段71及び第2の間隔測定手段72で測定したその紙葉類2Aと紙葉類2Bとの間隔と、紙葉類2Bと2Cとの間隔と、紙葉類2B及び2Bの前後の紙葉類である紙葉類2Aと紙葉類2Bとの区分先とから、間隔の調整量を算出し、その算出結果を間隔制御手段67に印加する。なお、間隔の調整量の算出方法は後述する。
【0038】
間隔制御手段67は、図3に示すように、先行する紙葉類2Aが通過した後、制御手段66から印加された指令に基づいてローラ30の回転速度を変化させ、後続の紙葉類2Bの送り速度を変えて、たとえば、図4に示すように、紙葉類2A,2B間の間隔をGap2(n)からGap2’(n)へ調整する。
【0039】
そして、間隔調整手段10で間隔が調整された紙葉類2は、段パスゲート25に送られる。振り分け制御手段61は、間隔調整手段10から送り込まれた紙葉類2が所要の段パスゲート25に到達するタイミングで段パスゲート25を開閉して、それぞれ紙葉類2に対応する区分搬送手段16A乃至16Hに振り分ける。
【0040】
さらに、振り分け制御手段61は、区分搬送手段16A乃至16Hのそれぞれの区分用ゲート16aを開閉して、搬送されてきた紙葉類2をそれぞれに対応する区分棚11に収納させる。そして、なんらかの理由で区分棚11に収容できなかった紙葉類2は、リジェクト用区分棚11Aに収容される。
【0041】
次に、搬送間隔記憶部69に記憶された第1の間隔測定手段71及び第2の間隔測定手段72で測定したその紙葉類2の前後の間隔と、その紙葉類の前後の紙葉類の区分先から、間隔の調整量を算出する方法について図4と図5を用いて詳述する。
【0042】
図5に間隔調整量の算出フローチャートを示す。紙葉類2が間隔調整手段10に達すると、まず、手順100で区分情報入力手段73に記憶されている区分情報から間隔を調整する紙葉類2Bが前の紙葉類2Aと同一の区分搬送手段16に設けられた区分棚に区分するかを調査する。もし、異なる区分搬送手段16に設けられた区分棚に区分される場合は、処理は手順101に移り、紙葉類2Aと2Bの目標間隔TGfを段パスゲート用目標間隔値GPとする。紙葉類2Bは、段パスゲート25を通過した後は紙葉類2の一枚分以上の間隔が確保されるので、段パスゲート25より下流側の区分搬送手段16における間隔変動を考慮する必要がないため、この目標値GPは、段パスゲート25で紙葉類2A、2Bを仕分けるのに必要な間隔に少し余裕を持った設定値とする。
【0043】
そして、手順100で紙葉類2A、2Bが同一区分搬送手段16に設けられた区分棚に区分される場合は、処理は手順102に移り、紙葉類2A、2Bが区分される区分棚11のうち、上流側の区分棚番号(上流側から0〜20)を選択する。これは、もし、紙葉類2Aが区分される区分棚が紙葉類2Bが区分される区分棚よりも上流側であった場合、紙葉類2Aが区分棚に収納されると、紙葉類2Bの間隔Gap2は少なくとも紙葉類2の一枚分以上の間隔が確保される。また、紙葉類2Bが区分される区分棚が紙葉類2Aが区分される区分棚よりも上流側にあった場合は、当然のことながら、紙葉類2Bが区分される区分棚に収容できる間隔を確保すればよいからである。
【0044】
そして、処理は手順103に移り、区分搬送手段16で生じる間隔変動量を考慮して紙葉類2Aと2Bの目標間隔TGfを求める。次に、その目標間隔TGfの求め方について図1、図6及び図7を用いて述べる。
【0045】
図6は区分搬送手段16の最上流から最下流までの間隔変動量の特性を示す図、図7は区分棚番号と目標間隔補正値の関係の一例を示す図である。ここで、目標間隔補正値とは、第1と第2の間隔センサの間で縮まった紙葉類の間隔、つまり第1の間隔センサ21Aで測定した紙葉類間隔値G1と第2の間隔センサ21Bで測定した紙葉類間隔値G2の差(G1−G2)から目標とする区分棚まで到達する際に更にどの程度縮むのかを後述する方法により決定される値である。
【0046】
対応する区分棚までに区分搬送手段16で生じる間隔変動量を考慮して紙葉類間の目標間隔TGfを求めるためには、まず、区分搬送手段16の最上流から最下流までに生じる間隔変動量の特性を把握しておく必要がある。図6は、その区分搬送手段16の最上流から最下流までにおける間隔変動量の特性の一例である。図6の特性は以下のように求める。
【0047】
紙葉類2の厚さや材質が異なる多量のテスト紙葉類2を分離手段4で1通づつ分離し、第4の間隔測定センサ151の下流にある区分棚(番号20)へ収納させる。その時のそれぞれの紙葉類間隔値を第1乃至第4の間隔測定センサ21A,21B,150,151と第1、第2の間隔測定手段71、72及び図示しない第3、第4の間隔測定手段で測定する。そして、第1の間隔測定センサ21Aで測定した紙葉類間隔値G1と第2の間隔測定センサ21Bで測定した紙葉類間隔値G2の差(G1−G2)を横軸にとり、第3の間隔測定センサ150で測定した紙葉類間隔値G3と第4の間隔測定センサ151で測定した紙葉類間隔値G4の差(G3−G4)を縦軸にとると、図6の黒丸で示すデータを得ることができる。
【0048】
ほとんどの紙葉類は、第1間隔測定センサ21Aと第2間隔測定センサ21B間で、紙葉類間隔が小さくなった(G1―G2が正)紙葉類は、さらに第3間隔測定センサ150と第4間隔測定センサ151間で紙葉類間隔が小さくなる(G3―G4が正)。しかし、その比例関係は一定でなく、G1―G2が小さい値であっても、G3―G4は大きい値を持つことがある。そのため、G1―G2の値を検出し、その値に一定値を乗算してG3―G4を予想し、その値を区分搬送手段16で生じる間隔変動量として、紙葉類間隔の目標間隔を求めると、区分搬送手段16を搬送される間に予想以上に紙葉類間隔が狭くなり、区分用ゲート16aを開閉することができなくなり、搬送されてきた紙葉類2をそれぞれに対応する区分棚11に収納させることが不可能になることがある。
【0049】
そこで、本発明では、図6に示すように黒丸で示したデータのほとんどを包含する折れ線200を用いて区分搬送手段16で生じる間隔変動量を予測する。紙葉類間の間隔が拡がる分には問題が生じないため、折れ線200の値は、縦軸方向には常に0以上となっている。このように設定することにより、G1―G2の値を検出し、その値に一定値を乗算して区分搬送手段16で生じる間隔変動量を予測することによる問題点を防止することができる。
【0050】
また、図6のデータは、区分搬送手段16の最上流から最下流までの間隔変動量を示しているが、先述したように紙葉類2が区分される区分棚に収納できるまでの間隔を確保すればよい。そこで、本発明では、折れ線200を用いて、制御手段60に図7に示すように、第1間隔センサ21Aと第2間隔測定センサ21Bとの差G1―G2と区分棚番号に対応した目標間隔補正値を記憶しておく。
【0051】
すなわち、手順103では、まず、搬送間隔記憶部69に記憶された第1の間隔測定手段71で測定した紙葉類2の間隔G1と第2の間隔測定手段72で測定した紙葉類2の間隔G2(=図4のGap2(n))との差と手順102で取得した区分棚番号から目標間隔補正値を求める。例えば、G1―G2=2mmで区分棚番号が16の場合、目標間隔補正値22mmを得る。そして、その目標間隔補正値に区分用ゲート16aを開閉するのに必要な間隔値Grを加えた値を目標間隔値TGfとする。なお、区分用ゲート16aを開閉するのに必要な間隔Grを間隔調整手段10から区分棚番号0までの間隔変動量も考慮して決定するとさらに良い。
【0052】
そして、図5の処理は手順104に移り、紙葉類2Bの間隔Gap2(n)から前の紙葉類2Aの間隔調整量X(n−1)を差し引き、新たな紙葉類2Bの間隔Gap2(n)とする。これは、第2の間隔測定センサ21Bの位置で紙葉類2Bの間隔測定を行った後で、前の紙葉類2Aの間隔調整が行われるので、紙葉類2Bの間隔Gap2(n)から紙葉類2Aの間隔調整量を差し引いた値が間隔調整前の紙葉類2Bの真の間隔になるからである。
【0053】
次に、処理は手順105に移り、間隔調整が必要か否かを調べる。すなわち、紙葉類2Bの目標間隔値TGfが現在の間隔であるGap2(n)より大きいかを否かを調べる。もし、目標間隔値TGfの方が小さいときは、間隔調整は必要無いので手順106で間隔調整量X(n)=0として間隔制御手段6に印加して処理を終了する。
【0054】
逆に現在の間隔値Gap2(n)の方が小さいときには、間隔調整が必要であるので、紙葉類2Bを遅らせることが可能かどうかを判断するために、手順107〜110により手順100〜103と同様の処理を行って後ろの紙葉類2Cの目標間隔値TGbを演算する。
【0055】
次に処理は手順111に移り、間隔調整が可能か否かを調べる。すなわち、紙葉類2Bの前後の間隔Gap2(n)+Gap2(n+1)よりも目標間隔TGf+TGbが小さい場合は、後ろの間隔に関係なく前の間隔を目標間隔TGfにすることができるので、処理は手順112に移り、紙葉類2Bの間隔調整量X(n)として、目標間隔値TGfから紙葉類2Bの間隔Gap2(n)を差し引いた値を間隔制御手段6に印加して処理を終了する。
【0056】
そして、手順111で間隔調整が不可能であると判断されたら、処理は手順113に移り、後ろの目標間隔TGbは確保できなくとも前の目標間隔TGfを確保できるか否かを調べる。すなわち、目標間隔TGfが紙葉類2Bの前後の間隔Gap2(n)とGap2(n+1)を加えた値より小さいかを調べる。なお、手順113におけるmjは紙葉類2Bと紙葉類2Cが衝突しないようにする余裕量である。そして、目標間隔TGfが紙葉類2Bの前後の間隔を加えた値よりも小さいのでTGfが確保できると判断された場合は、処理は手順112に移り、紙葉類2Bの間隔調整量X(n)として、目標間隔値TGfから紙葉類2Bの間隔Gap2(n)を差し引いた値を間隔制御手段6に印加して処理を終了する。
【0057】
手順113で紙葉類2Bの前後の間隔が小さく目標間隔TGfが確保できないと判断された場合は、処理は手順114に移り、紙葉類2Bを少しでも遅らせることが可能か否か、すなわち紙葉類2Bを遅らせても紙葉類2Bと紙葉類2Cが衝突しないかを調べる。そこで、紙葉類2Bの後ろの間隔Gap2(n+1)が余裕量mjより大きいか否かを調べる。紙葉類2Bの後ろの間隔Gap2(n+1)が余裕量mjより小さいときには紙葉類2Bを遅らせることはできないので、処理は手順106に移り間隔調整量X(n)=0として、間隔制御手段6に印加して処理を終了する。
【0058】
紙葉類2Bを遅らせることが可能であると判断されたら、処理は手順115に移り紙葉類2Bの後ろの間隔Gap2(n+1)から余裕量mjを差し引いた値を間隔調整量X(n)として、間隔制御手段6に印加して処理を終了する。
【0059】
このように、紙葉類2Bの前後の間隔Gap2(n)、Gap2(n+1)を加えた間隔より、紙葉類2Bの前後の目標間隔値TGf、TGbを加えた間隔の方が小さいときは問題無く目標間隔TGfを確保できる。
【0060】
また、Gap2(n)+Gap2(n+1)<TGf+TGbの時でも目標間隔TGfを確保できる場合は、紙葉類2Bの後ろの間隔が目標間隔TGbより小さくなっても、目標間隔TGfを確保する。この場合、紙葉類2Bの後ろの間隔は目標間隔TGbより小さくなるが、これは、紙葉類2Cの間隔調整で目標間隔TGbを確保するようにできるので問題無い。
【0061】
さらに、Gap2(n)+Gap2(n+1)<TGf+TGbで、かつ、目標間隔TGfを確保できない場合であっても、少しでも紙葉類2Bの前の間隔を広げておくと、図6に示すデータのように、G1―G2が大きい値であってもG3―G4が小さい場合があり、区分用ゲート16aを開閉するのに必要な間隔を確保できる可能性がある。
【0062】
以上のように、本発明によれば、間隔調整をする紙葉類と前後の紙葉類の区分棚の行き先及び紙葉類前後の間隔の変動値の予測を行って、紙葉類の目標間隔値を演算しているので、少しの間隔調整量で確実に紙葉類を区分棚に収納できる間隔値にできる。
【0063】
なお、先の説明においては、図6に示す折れ線200から図7に示す目標間隔補正値を制御手段60にあらかじめ記憶しておくと述べたが、あるテスト紙葉類を搬送し、その時の第1〜第4間隔センサの検出結果から折れ線200を自動的に演算し、図7の目標間隔補正値を自動的に制御手段60に記憶させるようにすると、装置間バラツキを自動的に補正することができ、より好適である。また、定期的にテスト紙葉類を搬送し、折れ線200の特性を演算し、初期の折れ線200の特性と比較することにより、区分搬送手段16の特性の劣化を監視することができ、例えば、ベルトを交換しなければならないタイミングが明確になる等の効果がある。
【0064】
さらに、定期的にテスト紙葉類を搬送した結果に基づいて得た折れ線200の特性を用いて、図7の目標間隔補正値を記憶し直すことによって、より最適な目標間隔補正値を得ることができる。
【0065】
また、通常の仕分け作業における第1〜第4間隔センサの検出結果から折れ線200を自動的に演算し、図7の目標間隔補正値を修正して自動的に制御手段60に記憶させるようにすると、常に最適な目標間隔補正値を得ることができる。
【0066】
さらに、図5の手順100においては、前の紙葉類と同じ段であるか否かによって、目標間隔値を変えるようにしているが、それに加えて同一区分棚に収納させる場合は、別の基準で目標間隔値を定めてもよい。たとえば、はがき同士の場合は、紙葉類の剛性が高いので、間隔値を小さくしても不具合無く区分棚に収納ができる。
【0067】
また、図5の処理においては、間隔調整が不可能であった場合(手順111以降)に、紙葉類2Bの前の間隔を優先的に考えて、できる限り広げる方法の処理を述べたが、紙葉類前後の目標間隔TGf、TGbを紙葉類前後の間隔Gap2(n)、Gap2(n+1)に比例配分しても、すなわち、
TGf=(Gap2(n)+Gap2(n+1))×TGf/(TGf+TGb)
TGb=(Gap2(n)+Gap2(n+1))×TGb/(TGf+TGb)
として、紙葉類の間隔を調整してもよい。
【0068】
また、間隔調整量X(n)は、0以上の値を取っているが、TGfがGap2(n)よりも小さいときで、特にTGbがGap2(n+1)よりも大きいときには、X(n)を負、つまり紙葉類2Bを間隔調整手段10により加速させ紙葉類の間隔を調整してもよい。
【0069】
また、間隔調整手段10の位置での紙葉類の間隔を第3の間隔測定センサの紙葉類の間隔の代わりに用い、先に述べた実施例と同様に折れ線200から目標間隔補正値を求め記憶しておくことにより第3の間隔測定センサを省略することもできる。
【0070】
【発明の効果】
本発明によれば、段パスゲートもしくは区分棚によって振り分けられる紙葉類の間隔を的確に維持することができるので、各ゲート部における搬送ジャムの発生を防止するとともに、リジェクトの発生による処理能力の低下を防止することができ、高信頼で、高速処理が可能な使用類の仕分け装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による紙葉類の仕分け装置の斜視図である。
【図2】図1に示す紙葉類の仕分け装置の制御系統図である。
【図3】図1における間隔調整手段の構成図である。
【図4】間隔調整状態を示す図である。
【図5】間隔調整量の算出フローチャートを示す図である。
【図6】区分搬送路における紙葉類間隔特性を示す図である。
【図7】制御手段に記憶されている目標間隔補正値である。
【符号の説明】
1…供給手段、2…紙葉類、4…分離手段、7…搬送手段、9…読み取り手段、10…間隔調整手段、11…区分棚、16A〜16H…区分搬送手段、16a…区分用ゲート、21A…第1の間隔測定センサ、21B…第2の間隔測定センサ、25…段パスゲート、60…制御手段、61…振り分け制御手段、67…間隔制御手段、68…供給制御手段、70…分離制御手段、73…区分情報入力手段、150…第3の間隔測定センサ、151…第4の間隔測定センサ。
Claims (2)
- 紙葉類を収納する供給手段と、この供給手段から前記紙葉類を分離する分離手段と、この分離手段により分離された前記紙葉類を搬送する搬送手段と、前記紙葉類の記号を読み取る読み取り手段と、前記紙葉類の間隔を測定する間隔測定手段と、前記紙葉類の間隔を調整する間隔調整手段と、前記紙葉類の搬送経路を分ける区分搬送手段と、これら区分搬送手段に沿って配置され前記紙葉類を収納する区分棚とを備えた紙葉類の仕分け装置において、
前記間隔測定手段を複数設け、各間隔測定手段の間で変化した前記紙葉類の間隔と前記紙葉類の前後の紙葉類に収納される区分棚と前記区分搬送手段の紙葉類間隔変動特性から求め記憶されている目標間隔補正値に基づいて前記間隔調整手段で調整をするとともに、前記紙葉類の前後の間隔を加算した値より前後の目標間隔を加算した値の方が大きいときでも前の目標間隔を確保できるときは前の目標間隔を確保し、前の目標間隔を確保できないときは後ろの紙葉類と衝突しない間隔に紙葉類の前の間隔を拡げるようにした紙葉類の仕分け装置。 - 前記搬送手段に第1及び第2の間隔測定手段を、前記区分搬送手段に第3の間隔測定手段を、前記区分棚に第4の間隔測定手段をそれぞれ設け、これら第1〜第4間隔測定手段の検出結果から前記区分搬送手段の紙葉類間隔変動特性を自動的に演算し、前記目標間隔補正値を自動的に修正する請求項1に記載の紙葉類の仕分け装置。
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