JP3847953B2 - 積層フィルム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラミネートまたは熱プレス等によって加熱接着される電気機器や電子機器等の配線に用いられる被覆用積層フィルムに関し、さらに、ICカード、磁気カード等に使用可能な被覆用積層フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
被覆用積層フィルムは、一般に機械的強度および電気絶縁性を考慮して2軸延伸ポリエステルフィルムが基材として用いられ、その基材上に接着層を設けた構成となっている。積層フィルムに難燃性を付与する必要がある場合には、接着層に難燃剤が添加され、隠蔽性を付与する必要がある場合には、接着層に顔料または染料等が添加される。被覆用積層フィルムは、電気機器、電子機器等の配線に用いられるフラット電線等の構成部材として有用であり、芯線を被覆して絶縁保護するために用いられる。
【0003】
かかる電線等は、通常、加熱ロールまたは加熱プレス機によって被覆される被覆体と被覆用積層フィルムとを熱圧着することにより一体化して得られる。このため、被覆用積層フィルムには、加熱により溶融して一体化しうる接着層が必要である。接着層を構成する材料としては、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン樹脂等を主成分とするホットメルト系接着剤が使用されている。
【0004】
近年、このような被覆用積層フィルムの用途は次第に広がるつつあり、従来においては使用されなかった高温環境下での使用も要求されるようになってきた。しかし、従来の積層フィルムでは、高温環境下におかれると積層フィルムを構成する接着層の接着剤の凝集力が低下したり、接着剤が流動化しやすくなったりするので、信号線やICカードに埋め込まれたチップ等が所定位置を保持できなかったり、被覆用フィルムの基材から接着剤等がはみ出したり、場合によっては信号線の短絡が生じたり、被覆用フィルムが剥離したり等、重大な欠陥が生じた。
【0005】
そこで積層フィルムの接着層を耐熱性に優れたものとするため、耐熱性に優れた直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)系の接着剤が用いられている。ところが、この接着剤は融点が高く融解熱が非常に大きいので加熱プレス等のように十分な熱をかけることができる設備でしか加工できない。このように、電線等を高温環境下で使用可能にするため、被覆用積層フィルムの接着層に融点の高い接着剤を用いると積層フィルムで被覆する際の加工温度を高くしなければならなくなり加工性が悪くなる。従って、被覆後の製品を高温環境下でも使用できるように積層フィルムの耐熱性を向上させ、かつ積層フィルムで被覆する際の加工性も向上させることは非常に困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記問題点を解決すべくなされたものであり、本発明の目的は、耐熱性および加工性に優れ、かつ優れた接着性能等を有する積層フィルムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の積層フィルムは、プラスチックフィルムの一方の面に接着層を有する積層フィルムであって、接着層が直鎖状低密度ポリエチレンおよび該直鎖状低密度ポリエチレンの融点より低い融点を有する他のポリオレフィン樹脂からなる熱可塑性ポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする。
【0008】
ここで、熱可塑性ポリオレフィン系樹脂は、直鎖状低密度ポリエチレンを主成分とするポリオレフィンであり、さらに超低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−無水マレイン酸三元共重合体、エチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸三元共重合体、エチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−メタクリル酸グリシジル三元共重合体、エチレン−アクリル酸エチル−メタクリル酸グリシジル三元共重合体からなる群のうち少なくとも1つがブレンドされていることができる。
【0009】
また、熱可塑性ポリオレフィン系樹脂は、20〜70部の直鎖状低密度ポリエチレンおよび80〜30部の他のオレフィン系樹脂からなり、他のオレフィン系樹脂が超低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−無水マレイン酸三元共重合体、エチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸三元共重合体、エチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−メタクリル酸グリシジル三元共重合体、エチレン−アクリル酸エチル−メタクリル酸グリシジル三元共重合体からなる群のうち少なくとも1つであることができる。
【0010】
また、熱可塑性ポリオレフィン樹脂は、測定温度160℃、剪断速度10sec-1での溶融粘度が3,000〜50,000ポイズの範囲内であることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の積層フィルムは、基板となるプラスチックフィルムに接着層を設けた積層フィルムである。
【0012】
本発明において、基板となるプラスチックフィルムは、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリメチルペンテン(三井石油化学工業社製、商品名「TPX」)、延伸されたポリプロピレン(OPP)、未延伸のポリプロピレン(CPP)等から製造されるフィルムが挙げられるが、機械的強度および耐熱性の点からポリエチレンテレフタレート(PET)またはポリエチレンナフタレート(PEN)からなるフィルムが好ましく、特に2軸延伸されたPETフィルムまたは2軸延伸されたPENフィルムが好ましい。
【0013】
本発明においてプラスチックフィルムの厚さは特に制限されるわけではないが、例えば12〜250μmであることが好ましい。
【0014】
本発明において、接着層は熱可塑性ポリオレフィン樹脂からなり、直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)と他のポリオレフィン樹脂とからなる。他のポリオレフィン樹脂はLーLDPEの融点よりも低い融点の樹脂を用いる。したがって、他のポリオレフィン樹脂を配合することにより積層フィルムと被覆体とを貼り合わせる温度を低く押さえることができる。
【0015】
なお熱可塑性ポリオレフィン樹脂として酸変性されたポリオレフィン樹脂を用いれば、さらに接着力の高い積層フィルムを形成することができる。
【0016】
本発明においては、直鎖状低密度ポリエチレンを20〜70部、および他のポリオレフィン樹脂を80〜30部配合したポリマーブレンドから構成されることが好ましい。
【0017】
ここで他のポリオレフィン樹脂としては、超低密度ポリエチレン(VLDPE)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−無水マレイン酸三元共重合体、エチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸三元共重合体、エチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−メタクリル酸グリシジル三元共重合体、エチレン−アクリル酸エチル−メタクリル酸グリシジル三元共重合体が挙げられ、これらを単独でまたは2以上を混合して用いることができる。
【0018】
L−LDPEの配合量が20部以上の場合には、得られる接着層は十分な耐熱性が得られ高温下での使用にも適した好ましいものとなる。また、L−LDPEの配合量が70部以下の場合には、フィルムと基材とを貼り合わせるために非常に高い温度条件を設定する必要もなく貼り合わせの加工速度を遅く設定する必要もなく、加工条件を厳しく設定する必要がない。
【0019】
他のポリオレフィン樹脂の配合量を80〜30部とすることにより、低温条件下でもフィルムと基板とを容易に貼り合わせることができる。本発明においては、L−LDPEと配合されるので被覆された製品の耐熱接着性を損なわず、かつ加工性も向上させることができる。
【0020】
本発明の積層フィルムを被覆した製品等には難燃性が要求される場合が多い。従って、積層フィルム自体が自己消化性となるように、積層フィルムの接着層には難燃剤が配合されていることが好ましい。配合される難燃剤としては臭素系、塩素系等のハロゲン系の化合物を主体とした化合物が特に好ましく用いられるが、燐系、窒素系、金属水酸化物系等の公知の添加型難燃剤を主体とする混合物を単独でまたはそれらの混合で、接着剤の物性に悪影響を与えない範囲内の添加量で用いることができる。
【0021】
上記接着剤は加工の際、適度な流動性を示すことが加工性の点から好ましい。適度な流動性を示す接着剤の溶融粘度値は、測定温度160℃、剪断速度10sec-1での高化式フローテスターによる測定値が3,000〜50,000ポイズの範囲内のものが好ましい。接着剤の溶融粘度が3,000ポイズ以上であれば、加熱加圧して加工する際、基板となるプラスチックフィルムから接着剤がはみ出すこともないので、製造中にトラブルが発生する危険性がない。また、溶融粘度が50,000ポイズ以下であれば、流動性も十分であるので、被覆体と積層体との間に空隙が生ずる等の不具合が生じることもない。
【0022】
以下に本発明の積層フィルムの製造方法を説明する。従来の接着層を有する積層フィルムでは接着剤として溶剤に溶解する非晶性のポリエステル樹脂等が用いられていたので、これらの樹脂等を溶剤に分散して基材上に塗布して製造する、いわゆる溶剤コート法を用いて積層フィルムを製造していた。しかし、本発明に用いられる接着剤は結晶性のオレフィン樹脂を主成分とするため溶剤を介在させない、いわゆる無溶媒コート法により製造することが好ましい。すなわち、接着剤の各材料を加熱溶融して均一分散させ、基材上にコーティングして接着層を形成する。
【0023】
本発明に好ましく用いられる無溶媒コート法には、通常のコーティング方法が適用可能であり、接着剤の溶液粘度や熱安定性等に応じていかなるコーティング方法を適用するか決定すればよい。例えば、押出機やニーダー等で接着剤の各材料を均一に混練し、その後いったん冷却する。これをホットメルトアプリケーター等で再加熱し、リップコーター等で均一に混練しつつ同時に基材上にコーティングする方法等が挙げられる。または、均一に混練した接着剤をフィルム状に製膜した後、このフィルムと基材とを貼り合わせて積層フィルムを形成することもできる。貼り合わせは、例えば加熱圧着等により行うことができる。
【0024】
基材と接着層との接着性を改良するため、基材の接着層側の面にコロナ放電処理を施してもよく、必要に応じて基材上にアンカーコート層を設けることもできる。かかるアンカーコート層に用いられるアンカーコート用接着剤としては、ポリエステル系、ポリウレタン系、アクリル系、PVC−酢酸ビニル共重合体系等の接着剤が挙げられる。また、アンカーコート用接着剤の塗布にはロールコート法、グラビアコート法等が好ましく用いられる。本発明においては、基材を延伸する前にアンカーコート用接着剤の層を積層して、基材とアンカーコート用接着剤の層とを同時に延伸することによりアンカーコート層を形成することもできる。アンカーコート層の厚さは、一般に約0.1〜5μmの範囲であることが好ましい。本発明において接着層の厚さは、基材および用いられる被覆体の厚さを考慮すると、基材の厚さの0.5〜5.0倍の範囲内であることが好ましい。
【0025】
【実施例】
実施例1
表1に示す材料を表1に示す配合量で配合し、同方向の2軸押し出し機を用いてストランド上に押し出し、接着剤ペレットを作製した。なお、配合した接着剤については下記に示す方法に従って粘度を測定した。次いで、得られたペレットをT型ダイを備えた単軸の押し出し機を用いて再溶融し、T型ダイからフィルム状に押し出してキャストロールで冷却し、80μm厚の接着剤のフィルムを形成した。ポリウレタン系アンカーコート用接着剤を塗布した基材(50μm厚の2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム)と成形された接着剤のフィルムとを、接着剤の融点より20℃高い温度に設定されたラミネータロールを用いて貼り合わせて、接着剤層を有する積層フィルムを作製した。
【0026】
以下に、接着剤の粘度測定方法、積層フィルムの貼り合わせ加工性の評価方法、および積層フィルムの耐熱接着性の評価方法を示す。
【0027】
(1)接着剤の粘度測定
接着剤配合物を温度70℃、真空条件下で24時間乾燥させた後、高化式フローテスターCFT−500型(島津製作所社製)を用いて測定する。ただし測定温度は160℃、ノズル径は1mm、ノズル長は10mmで、剪断速度が10sec-1の時の粘度を測定した。
【0028】
(2)貼り合わせ加工性等の評価
得られた積層フィルム2枚を接着層同士を向かい合わせにしたもの(タイプ1)と、その接着層の間に厚さ100μmの圧延銅箔を入れたもの(タイプ2)との2種類を準備し、これらを一本が加熱した金属ロールであり他の一本が加熱してないゴムロールからなる一組のロール(金属ロール/ゴムロール)の間に入れて、ロールニップ圧力が10kg/cm(線圧)、貼り合わせ速度が0.5m/分の条件下で貼り合わせて、タイプ1とタイプ2の2種類の評価用サンプルを得た。ただし貼り合わせ温度を100℃から10℃ずつ上げて評価用サンプルを作成した。
【0029】
各温度の2種類の評価用サンプルを10mm幅の剥離試験片とし、剥離速度が10mm/分で剥離強度試験を行った。タイプ1およびタイプ2の評価用サンプルの剥離強度試験において、タイプ1の接着層面同士の剥離が凝集破壊となるときの評価用サンプルの貼り合わせ温度とタイプ2の評価用サンプルについて1500g/cm以上の剥離力で圧延銅箔が剥離するときの評価用サンプルの貼り合わせ温度とを比較し、このうち低い方の温度を接着最低温度と定義する。この接着最低温度が180℃以下のものは加工性良好であるが、温度が低ければ加工性は更によくなる。一方、接着最低温度が180℃より高いものは加工上の不具合が生じ加工性不良であった。
【0030】
接着剤のはみ出しは、貼り合わせた製品が所定の厚みを確保できていれば接着剤がはみ出しても製品性能上は問題ない。しかし、貼り合わせ加工の際、貼り合わせ装置等の設備に接着剤が付着すると、貼り合わせ加工に不具合が生じる。そこで評価用サンプルを形成するための各部材の厚さを合計した厚さから評価用サンプルの厚さを減じた値(厚さの差)を求めて、下記の基準に従い評価を行った。ただし、下記評価基準AおよびBは共に接着層として所定の厚みを確保しているものとする。
【0031】
接着剤はみ出し性の評価基準:
A:厚さの差が5μm未満のもの
B:接着層として所定の厚みは確保されているが、厚さの差が5μm以上であるもの
(3)耐熱接着性の評価
上述の(2)貼り合わせ加工性の評価において作製したように評価用サンプルを作製した。この評価用サンプルについて剥離測定を行った。剥離測定は、剥離試験片として評価用サンプルの10mm幅のものを用い、剥離速度10mm/分、測定温度が80℃および100℃の条件下で、180度の剥離を行って測定した。
【0032】
得られた結果を、以下に示す4段階の評価基準に基づいて示した。ただし、A〜Cは実用可能なものであった。
【0033】
評価基準:
A 300g/cm以上
B 200g/cm以上300g/cm未満
C 100g/cm以上200g/cm未満
D 100g/cm未満
得られた結果を、表1にまとめて示す。表1から明らかなように、本発明の積層フィルムは良好な加工特性および耐熱接着性を示すことが分かった。
【0034】
実施例2〜4
実施例1と同様にして表1に示す接着剤材料を配合して接着剤ペレットを形成した。次いで実施例1と同様にして、T型ダイを用いて積層フィルムを形成した。得られた積層フィルムについて実施例1と同様に評価を行った。その評価結果をまとめて表1に示す。表1から明らかなように、本発明の積層フィルムは良好な加工特性および耐熱接着性を示すことが分かった。
【0035】
【表1】
Figure 0003847953
【0036】
実施例5〜9
実施例1において、接着剤の配合材料および配合量を表2および表3に示す配合材料に代えた以外は実施例1と同様にして積層フィルムを作製した。これらについて実施例1と同様に評価を行った。その結果を表2および表3にまとめて示す。
【0037】
表2および表3から、酸変性L−LDPE、すなわちL−LDPEの配合量が多ければ、接着最低温度が高くなり貼り合わせ加工性が低下することが分かった。一方、L−LDPEの配合量を少なくして低融点の材料の配合量を多くすると、接着最低温度は低くなるが、高温時(80℃、100℃)における接着剤自身の凝集力が低下し、耐熱接着性が低くなる。さらに、実施例5および9から明らかように、接着剤の粘度が5000ポイズ未満になると接着剤の溶融時の粘度が低くなり、加工の際接着剤が流れやすくなって接着剤はみ出し性が、粘度5000ポイズ以上の接着剤を用いた場合より悪くなる。
【0038】
比較例1〜4
実施例1において接着剤を表2または表3の樹脂に代えた以外は実施例1と同様にして積層フィルムを作製した。得られたフィルムについて実施例1と同様の評価を行った結果を表2および表3に示す。比較例1のように接着剤が直鎖状低密度ポリエチレン単独の樹脂の場合には、高温時における耐熱接着性の評価はAであり、また接着剤のはみ出し性の評価もAであったが、接着最低温度は190℃であり、熱をかなり加えなければ十分な接着性は得られず、貼り合わせ加工性が極端に劣っており製造が困難であった。また、比較例2〜4のように接着剤が直鎖状低密度ポリエチレンを全く含まない樹脂の場合には、接着最低温度は低くなるが高温時の接着剤自身の凝集力が低下し、耐熱接着性が悪くなった。
【0039】
【表2】
Figure 0003847953
【0040】
【表3】
Figure 0003847953
【0041】
【発明の効果】
以上詳しく説明したように、本発明の積層フィルムは耐熱性に優れているので、高温条件下でも使用可能であり、本発明の積層フィルムを適用した製品も高温条件下で使用できる。また、本発明の積層フィルムは加工時の貼り合わせ特性に優れており、様々な分野で被覆材料として用いられる。

Claims (4)

  1. プラスチックフィルムの一方の面に接着層を有する積層フィルムであって、前記接着層が直鎖状低密度ポリエチレンおよび該直鎖状低密度ポリエチレンの融点より低い融点を有する他のポリオレフィン樹脂からなる熱可塑性ポリオレフィン系樹脂であることを特徴とする積層フィルム。
  2. 前記熱可塑性ポリオレフィン系樹脂が、直鎖状低密度ポリエチレンを主成分とするポリオレフィンであり、さらに超低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−無水マレイン酸三元共重合体、エチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸三元共重合体、エチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−メタクリル酸グリシジル三元共重合体、エチレン−アクリル酸エチル−メタクリル酸グリシジル三元共重合体からなる群のうち少なくとも1つがブレンドされていることを特徴とする請求項1に記載の積層フィルム。
  3. 前記熱可塑性ポリオレフィン系樹脂が、20〜70部の直鎖状低密度ポリエチレンおよび80〜30部の他のオレフィン系樹脂からなり、前記他のオレフィン系樹脂が超低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−無水マレイン酸三元共重合体、エチレン−アクリル酸エチル−無水マレイン酸三元共重合体、エチレン−メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン−酢酸ビニル−メタクリル酸グリシジル三元共重合体、エチレン−アクリル酸エチル−メタクリル酸グリシジル三元共重合体からなる群のうち少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載の積層フィルム。
  4. 前記熱可塑性ポリオレフィン系樹脂は、測定温度160℃、剪断速度10sec-1での溶融粘度が3,000〜50,000ポイズの範囲内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層フィルム。
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