JP3984469B2 - 補強シート、及びそれを用いたフラットケーブル - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気機器、電子機器等の配線に使用されるフラットケーブル用の補強シートに関し、さらに詳しくは、テープフラットケーブル又はテープ電線と称せられる電線末端の接続部を補強する補強シート、及び該補強シートを用いたフラットケーブルに関するものである。
【0002】
【従来技術】
フラットケーブルは、OA機器などの電子機器の普及に伴い、複雑な機器内配線の配線作業の省力化や誤配線防止のため、広く用いられている。フラットケーブルは、通常、2枚の絶縁性の被覆材の間に、複数の平型導体を挾み熱融着して一体化する。しかし、端末部がむき出し導体では強度が弱く、コネクタへの挿し抜きがうまくいかず、さらに、接圧が十分でなくコネクタとの導通が不安定である。このため、端末部へ補強シートを貼着する方法が種々提案されている。
実公平3−56965号公報では、補強シートとして、ポリエチレンテレフタレート基材へアイオノマーなどの接着性樹脂を押し出しコーティングし、さらに、導体接着用の接着剤を導体と接する部分へストライプ状にコーティングしたものが、知られている。しかしながら、該補強シートの2種のストライプ状接着剤と、フラットケーブル被覆材と露出導体へ位置合わせして接着させるので、作業性が悪い。また、接着剤層上に更にもう一方の接着剤層を狭幅に設けた構造であるので、その生産が難しいというという欠点がある。また、特開平4−298980号公報、特開平6−260249号公報では、補強シートの接着層にポリエステル系樹脂を全面に塗布し、フラットケーブル被覆材と導体の両方へ接着性を有するものが、知られている。しかしながら、該補強シートの接着層は、補強シートの製造上の理由で薄肉化できず、必要以上に材料を浪費してしまうという問題点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明はこのような問題点を解消するためになされたものである。その目的は、1層の接着層で、フラットケーブル被覆材と導体の両方へ接着性を有し、薄肉で安価な補強シート、及びそれを用いたフラットケーブルを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1の発明に係わる補強シートは、2枚の絶縁性被覆材の間に、平行に配置された複数本の平型導体を挟み込んで一体化したフラットケーブルの、導体が露出した端末部分に貼着する補強シートにおいて、該補強シートが、少なくとも基材フィルムと接着層とからなり、該接着層が、非晶性共重合ポリエステル樹脂と結晶性共重合ポリエステル樹脂とを含み、該結晶性共重合ポリエステル樹脂は、融点が50℃以上で、結晶化度が3%〜20%であり、かつ、該非晶性共重合ポリエステル樹脂と結晶性共重合ポリエステル樹脂の含有比率が、重量比で1:2〜4:1であり、また、前記接着層の厚みが、10〜35μmであるようにしたものである。本発明によれば、1層の接着層で、フラットケーブル被覆材と導体の両方へ接着性を有する薄肉で安価な補強シートが提供される。
【0005】
請求項2の発明に係わる補強シートは、請求項1記載の補強シートにおいて、前記接着層及び/又はプライマー層が、着色剤を含むようにしたものである。本発明によれば、着色の必要がある場合に、基材フィルムのどちらかの面へ設けていたインキ層が不要である補強シートが提供される。
【0006】
請求項の発明に係わるフラットケーブルは、請求項1または2に記載の補強シートが、2枚の絶縁性被覆材の間に、平行に配置された複数本の平型導体を挟み込んで一体化したフラットケーブルの、導体が露出した端末部分に貼着されているようにしたものである。本発明によれば、強度のある端末部で、コネクタへの挿し抜きが確実で、コネクタとの導通が安定なフラットケーブルが提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の実施態様について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の1実施例を示す補強シートの断面図である。
補強シート1は、基材フィルム11と接着層13とからなっている。基材フィルム11としては、電気絶縁性、機械的強度などがあれば、用途に応じて種々の素材を適用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト等のポリエステル樹脂、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610等のポリアミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリカ−ボネ−ト、ポリスチレン、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート、ポリメチルメタアクリレートなどのアクリル系樹脂、ポリイミド・ポリアミドイミド・ポリエステルイミドなどのイミド系樹脂、ポリアリレート、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテル−エーテルケトン、ポリエーテルサルファイドなどがある。
【0008】
これら樹脂の少なくとも1層からなるフィルム、シート、ボード状として使用するが、これら形状を本明細書ではフィルムと総称する。通常は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルのフィルムが好適に使用され、ポリエチレンテレフタレートが最も好適である。該樹脂フィルムは、延伸フィルムであってもよいし、未延伸フィルムであってもよいが、強度を向上させる目的で、一軸方向又は二軸方向に延伸したフィルムであることが好ましい。該樹脂フィルムは、必要に応じて、充填剤、着色剤、可塑剤などの添加剤を加えても良い。該樹脂フィルムの厚さは、通常は50〜300μmが適用でき、100〜250μmが好適である。このような厚さで、本発明の補強シートに必要とされる強度と剛度が得られ、露出導体を保護し、コネクタとの導通が安定し、かつ、良好な配線作業適性が得られる。
【0009】
基材フィルム11へ接着層13を積層するが、図には示していないが、基材フィルム11の接着層13を形成する面には、必要に応じて接着力を強めるために、予めコロナ処理、プラズマ処理をしたり、プライマー層を設けたりしても良い。プライマ−層としては、例えば、熱、光あるいは電子線等の作用で硬化性を有するポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノ−ル系樹脂のなどの樹脂を使用することができる。該樹脂をビヒクルの主成分とし、これに硬化剤、架橋剤、充填剤、着色剤、その他の所望の添加剤等を任意に添加し、溶剤・希釈剤等で混練し、充分に溶解ないし分散して、塗布し乾燥すれば良い。プライマ−層の厚さは、0.01〜5μm程度、好ましくは0.8〜2.0μmである。
【0010】
基材フィルム11へ接着層13を積層するが、図には示していないが、基材フィルム11と接着層13との間に、必要に応じて、着色プライマー層、着色層、又は着色インキ層を設ける。着色された補強シートの存在によって、フラットケーブルの端末部を容易に判別したり、該端末部を挿し込むコネクタ挿し口を知る必要がある場合である。補強シートとコネクタ挿し口の色を同色にすれば、挿し込みの誤りを防止できる。
【0011】
接着層13は、非晶性共重合ポリエステル樹脂と結晶性共重合ポリエステル樹脂とを含んでいる。非晶性共重合ポリエステル樹脂は、導体との接着性が良好過ぎて、補強シートを製造して巻き上げた巻取状態で保管しておくと、相対している基材フィルム11の外面と密着して、所謂ブロッキングして分離が難しく、巻き戻しできない。そこで、融点50℃以上の結晶性共重合ポリエステル樹脂を加えることで、巻取状態では基材フィルム11の外面と密着せず、フラットケーブルの端末部へ装着するときには、フラットケーブル被覆材及び導体へ十分な接着性を有することを見出した。
【0012】
非晶性共重合ポリエステル樹脂としては、少なくとも1種のジカルボン酸と、少なくとも1種のジオール(グリコール)と、を共重合させて得られるものが適用できる。例えば、ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、セバチン酸、アジピン酸等を、ジオールとしてはエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、オキシテトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール等を用いることができる。
【0013】
非晶性共重合ポリエステル樹脂としては、金属に対する接着力が大きい極性基を多く含む非晶性共重合ポリエステル樹脂、ガラス転移温度の低い非晶性共重合ポリエステル樹脂を使用すれば、導体への接着力を向上させることができる。しかしながら、これらの非晶性共重合ポリエステル樹脂は、一般に粘着性(タック性)が大きい欠点がある。即ち、導体接着力と低タック性の相反する特性を両立させるため、結晶性共重合ポリエステル樹脂を添加する。該結晶性共重合ポリエステル樹脂は、室温状態の融点以下では流動性が低くタック性を小さいので、ブロッキングしないが、融点を超える温度では流動性が急に大きくなって、被覆材基材に対する接着性が増加する。
【0014】
結晶性共重合ポリエステル樹脂は、少なくとも1種のジカルボン酸と少なくとも1種のジオール(グリコール)とを共重合させて得られる50℃以上のものが適用できる。共重合させたものは、ブロック共重合、又はグラフト重合などによって、結晶化度を3〜20%としたものが適用できる。結晶化度が20%を超えると溶剤への溶解性が低下して塗布しにくく、結晶化度が3%以下では補強シートとして巻き上げた巻取状態で相対している基材フィルム11の外面と密着し、所謂ブロッキング現象が発生してしまう。
【0015】
そして、後述する実施例で示すような種々の含有比率を検討の結果、非晶性共重合ポリエステル樹脂と結晶性共重合ポリエステル樹脂との、適正な含有比率を見出した。非晶性共重合ポリエステル樹脂と融点50℃以上の結晶性共重合ポリエステル樹脂の含有比率が、1:2〜4:1である。
【0016】
また、接着層13へは、着色することができる。前述したように、基材フィルム11へ着色層を設ける場合があるが、接着層13へ着色することで、着色層を兼ねるために、着色層が不要である。製造工程の1工程を減ずることができ、同機能のものが安価に製造できる。さらに、前述したように、基材フィルム11へ、必要に応じて接着力を強めるために、プライマー層を設ける場合には、該プライマー層を着色しても良い。プライマー層及び接着層13の、両方に着色しても良く、それぞれの色濃度を変えても良い。
【0017】
接着層13の厚みは、通常、5〜80μmが適用できるが、10〜35μmが好適である。このような厚さでも、十分にフラットケーブル被覆材及び導体への接着力が発揮されるが、従来の補強シートでは、接着層の形成が押し出しコーティング法という製造上の制約から、30μm以下にすることは困難であった。本発明によれば、補強シート1に必要とされる機械的強度と剛度は、基材フィルム11から得られ、フラットケーブツ被覆材及び導体との接着力は、35μm以下の接着層13でも、十分に得られるためである。本発明の補強シート1は、露出導体を保護し、コネクタとの導通が安定し、かつ、良好な配線作業適性が得られる。
【0018】
従来の補強シートの接着層は、Tダイ式押し出し機を用いねば形成できないので、接着性樹脂を熱で溶融し、Tダイスから押し出して基材フィルムへ積層する。このために、ある程度の厚さがないと連続した均一な層が得られず、30μm以下にすることは困難であった。これに対して、本発明の補強シート1の接着層13の形成は、コーティング方法を用いることができるので、薄肉化することができる。
【0019】
接着層13は、前述の接着性樹脂と、必要に応じて着色剤などの添加剤とを、有機溶剤などへ溶解又は分散して、塗布し乾燥することで形成する。塗布は公知のコーティング法で良く、例えば、バーコータ・コンマコータ・ダイコータ・ロールコータ・リバースロールコータ・グラビアコータ・グラビアリバースコータ・フローコータなどが適用できる。これらのコーティング法によれば、接着層13の厚さを、薄肉から厚肉まで大きな範囲で形成することができる。また、複数回のコーティング法で、接着性樹脂を積層しても良い。
【0020】
図2は、本発明の補強シートを貼着したフラットケーブルの部分的な平面図である。
図3は、図2のAA’断面図である。
図2、図3のように、2枚の絶縁性のフラットケーブル被覆材20の間に、平行に配置された複数本の平型導体21Aを挟み込んで一体化したフラットケーブル3の、導体が露出した端末部分に、補強シート1が貼着されている。貼着とは、一体的に貼り付けられている状態を表わしている。
【0021】
本発明の補強シート1をフラットケーブル3の端末を補強するように貼着したのが、図2及び図3である。フラットケーブル3の端末のフラットケーブル被覆材20を除去して、導体21Aを露出させる。次に、補強シート1の接着層13を、該フラットケーブル3の一方の絶縁層3及び露出導体5に接触させて加熱加圧すればよい。接着剤層13はフラットケーブル被覆材20、及び導体21Aの両方に接着性を有するので、従来のように導体とストライプ状の接着層との位置合わせが不要で、作業性が良い。その後の加熱加圧し一体化して、図3のように、接着剤層13はフラットケーブル被覆材20、及び口出しされて露出した導体21Aの両方に接着している。
【0022】
フラットケーブルの端末を補強する方式としては、両窓タイプ、及び、片窓タイプと呼ばれる方式がある。両窓タイプは、従来の接着層が導体へ接着しないために、端末部へ接続するときに、フラットケーブル被覆材から導体を口出した端末を補強する方式である。また、片窓タイプは、従来の接着層でも導体に接着する場合に、導体を口出した端末の片側のフラットケーブル被覆材の基材の上を補強する方式である。本発明の補強シート1は、両窓タイプ、片窓タイプと呼ばれている補強方式のいずれにも使用できる。
【0023】
【実施例】
(実施例1)
基材フィルム11として透明な厚さ188μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用いて、この片面に、非晶性共重合ポリエステル34重量部、結晶性共重合ポリエステル(結晶化度5%、融点65℃)66重量部、及び、メチルエチルケトンとトルエンの等量混合溶剤300重量部から成る接着剤組成物を塗布した後、温度130℃で1分間加熱して厚さ23μmの接着層13を形成して補強シート1を得た。
【0024】
一方、透明な厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムとポリエステル系接着層35μmからなるフラットケーブル被覆材20で、導体を被覆したフラットケーブルの一方の端末において、フラットケーブル被覆材20を除去して導体21Aを露出させ、ここに上記補強シート1を配置し、温度150℃、圧力10N/cm2の条件で30秒間加熱加圧して補強した。補強部の構造は図2及び図3に示すのと同様であった。
【0025】
(実施例2〜4、及び比較例1〜3)
実施例2〜4、及び比較例1〜3では、接着層13の組成物とその含有率を表1のようにし、さらに、実施例2、4、及び比較例2には、プライマー層を設けた以外は、実施例1と同様にして補強シート、及び補強シート付きフラットケーブルを得た。
【0026】
【表1】
Figure 0003984469
【0027】
評価は、次の3試験で行った。
(1)補強シートの接着層/補強シートの基材フィルム間のT字剥離強度試験補強シートを5cm角に2枚切り取って、該2枚の補強シートの接着層と基材フィルム面を重ね、さらにその両側を金属板で挟み合わせて、20N/cm2の圧力を負荷したまま、60℃、95%RHの恒温、恒湿度下で1ヶ月放置後の剥離強度を測定した。試料を測定環境温度の25℃に戻した後に、引っ張り試験機でT字剥離強度(g/巾10mm)を、測定環境温度を25℃で測定して評価した。180度剥離法で測定し、30g以下を合格とし、合格を「○」、不合格の場合を「×」で表わし、表1の下欄の「ブロッキング性」欄に併記した。
(2)補強シートの接着層/フラットケーブル被覆材間のT字剥離強度試験
補強シートの接着層13面と、フラットケーブル被覆材の外面とをヒートシーラーで(温度160℃、圧力40N/cm2、時間10秒間)接着後、引っ張り試験機でT字剥離強度(g/巾10mm)を、測定環境温度を25℃で測定して評価した。180度剥離法で測定し、400g以上を合格とし、合格を「○」、不合格の場合を「×」で表わし、表1の下欄の「フラットケーブル接着力」欄に併記した。
(3)補強シートの接着層/導体間のT字剥離強度試験
補強シートの接着層13面と、厚さ50μmのスズメッキ軟銅導体とをヒートシーラーで(温度170℃、圧力40N/cm2、時間10秒間)接着後、引っ張り試験機でT字剥離強度(g/巾10mm)を、測定環境温度を25℃で測定して評価した。180度剥離法で測定し、50g以上を合格とし、合格を「○」、不合格の場合を「×」で表わし、表1の下欄の「導体接着力」欄に併記した。
【0028】
結果は、実施例1〜4では、ブロッキング性、フラットケーブル接着力、及び導体接着力のいずれも合格であった。比較例1、及び比較例3では、ブロッキング性が不合格で、比較例2では、結晶化度25%の結晶性ポリエステルをインキ化できなかった。
【0029】
【発明の効果】
以上のように、本発明の補強シートは、2枚の絶縁性被覆材の間に、平行に配置された複数本の平型導体を挟み込んで一体化したフラットケーブルの、導体が露出した端末部分に貼着する補強シートにおいて、該補強シートが、基材フィルムと接着剤層とからなり、該接着剤層が、非晶性共重合ポリエステル樹脂と結晶性共重合ポリエステル樹脂とを含むようにしたものである。請求項1〜4の本発明によれば、1層の接着層で、フラットケーブル被覆材と導体の両方へ接着性を有し、フラットケーブルの端末を補強するときに位置合わせの必要がなく、作業性が良い。さらにまた、補強シートの構造が簡単で、その製造も容易で、接着層が薄肉であるので、安価な補強シートが提供される。請求項4の発明に係わる補強シートは、接着層及び/又はプライマー層が、で着色剤を含むようにしたもので、着色の必要がある場合に、基材フィルムのどちらかの面へ設けていたインキ層が不要である補強シートが提供される。
【00030】
請求項5の発明に係わる補強シートは、請求項1〜4のいずれかに記載の補強シートが、2枚の絶縁性被覆材の間に、平行に配置された複数本の平型導体を挟み込んで一体化したフラットケーブルの、導体が露出した端末部分に貼着されているようにしたもので、強度のある端末部で、コネクタへの挿し抜きが確実で、コネクタとの導通が安定なフラットケーブルが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施例を示す補強シートの断面図である。
【図2】 本発明の補強シートを貼着したフラットケーブルの部分的な平面図である。
【図3】 図2のAA断面図である。
【符号の説明】
1 補強シート
3 フラットケーブル
11 基材フィルム
13 接着層
20 フラットケーブル被覆材
21A 導体

Claims (3)

  1. 2枚の絶縁性被覆材の間に、平行に配置された複数本の平型導体を挟み込んで一体化したフラットケーブルの、導体が露出した端末部分に貼着する補強シートにおいて、該補強シートが、少なくとも基材フィルムと接着層とからなり、該接着層が、非晶性共重合ポリエステル樹脂と結晶性共重合ポリエステル樹脂とを含み、該結晶性共重合ポリエステル樹脂は、融点が50℃以上で、結晶化度が3%〜20%であり、かつ、該非晶性共重合ポリエステル樹脂と結晶性共重合ポリエステル樹脂の含有比率が、重量比で1:2〜4:1であり、また、前記接着層の厚みが、10〜35μmであることを特徴とする補強シート。
  2. 前記基材フィルムと接着層との間にプライマー層が設けられると共に、前記接着層及び/又はプライマー層が、着色剤を含むことを特徴とする請求項1記載の補強シート。
  3. 請求項1または2に記載の補強シートが、2枚の絶縁性被覆材の間に、平行に配置された複数本の平型導体を挟み込んで一体化したフラットケーブルの、導体が露出した端末部分に貼着されていることを特徴とするフラットケーブル。
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