JP3847738B2 - 車両周辺監視システム - Google Patents

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この発明は、車両盗難・車上あらし・悪戯などを未然に防ぐため、これに発展する可能性がある異常な状態を検知し、警告・警報を行う車両周辺監視システムに関するものである。
カーセキュリティシステムにおいては、電波センサ等の非接触式センサを用いて車両に対する不審者の接近及び不正な侵入を検知するようにしたものがある。電波センサは、車両の車室内等に設置されており、車両周囲に電磁波を放射して、車両周囲の対象物が動いた際に発生する電磁波の低周波擾乱成分を検知し、このレベルが予め設定した閾値を超えることで、対象物の存在を検知し、検知信号を車両所定個所に設置されたセキュリティ用処理装置へと出力する。カーセキュリティシステムは、全乗員が降車後、運転者が所持する携帯機で監視始動操作を行うことにより監視状態となるが、この監視状態の中で電波センサが検知信号を出力した際には、セキュリティ用処理装置が異常発生を判断し、灯火類を点滅させたり、スピーカから音声出力したり、サイレンを鳴動するなど所定の警報動作を行い、不審者の接近及び不正な侵入を防止しようとする。
このようなカーセキュリティシステムでは、不審者が車両に接近したときに速やかに警告を発することができるように、電波センサの監視エリアが車外の周辺にまで広がっている。このため、車両周辺に木がある場合などには、不審者の接近がないにも関わらず、木の揺れに電波センサが反応して検知信号を出力してしまう可能性がある。このような場合、不要な警報動作が周囲に悪影響を与え、カーセキュリティシステムそのものの信頼性を損ねてしまうこと等が考えられる。
上述のような誤警報に対する解決策として、特許文献1に示されるようなカーセキュリティシステムが示されている。このカーセキュリティシステムは、監視エリア内での人の動きを検知して、検知信号を出力する感度可変の電波センサと、電波センサの感度制御を行う監視制御手段と、電波センサの出力に基づき所定の異常監視・警報制御を行う異常監視・警報制御手段と、警報制御に従い所定の警報動作を行う警報手段とが、各々車両所定箇所に設置されることにより構成され、監視制御手段は、監視動作開始時に電波センサに対する感度制御を行う中で、電波センサが検知信号を出力しない範囲で最大の感度に設定し、異常監視・警報制御手段は、監視制御手段による電波センサの感度設定が完了した後、電波センサから検知信号が入力された場合に、異常発生と判断して所定の警報制御を行うようにして感度制御を実現している。
特開平05−16764号公報(第3〜8頁、図1)
しかしながら、上述のように調整された監視エリア内であっても、例えば隣接して駐車する車両に乗降する人物、車両近傍を歩行する人物など犯罪行為を起こす可能性が極めて少ない事象を検知し、警報してしまう恐れがある。
つまり、センサの監視エリアを周辺環境にあわせて適時変更するだけでは、検知した対象物が真に不審な人物であるかを識別することはできず、上述のような誤警報をなくすこともできないという問題があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、センサが検出した対象に対して車両盗難・車上あらし・悪戯などの犯罪行為に発展する可能性がある行為(以後、犯罪予備行為と呼ぶ)を行う人物のみを抽出し、そのような犯罪行為を起こす可能性のある人物に限定して警報を行うことにより、より一層誤警報の少ない、高い信頼性を有した車両周辺監視システムを得ることを目的とする。
この発明に係わる車両周辺監視システムにおいては、車両周辺の異常状態によりターゲットを検知する異常検知手段、この異常検知手段により検知されたターゲットについて車両に対する犯罪予備行為かどうかを判定する犯罪予備行為判定手段、及びこの犯罪予備行為判定手段により車両に対する犯罪予備行為と判定された場合には、ターゲットに限定して警告を行う限定警報発生手段を備え、犯罪予備行為判定手段は、ターゲットの運動状態に応じて不審度を表わす指標である不審ポイントを計算し、この不審ポイントに応じた警告処理を段階的に行うものである。
この発明は、以上説明したように、車両周辺の異常状態によりターゲットを検知する異常検知手段、この異常検知手段により検知されたターゲットについて車両に対する犯罪予備行為かどうかを判定する犯罪予備行為判定手段、及びこの犯罪予備行為判定手段により車両に対する犯罪予備行為と判定された場合には、ターゲットに限定して警告を行う限定警報発生手段を備え、犯罪予備行為判定手段は、ターゲットの運動状態に応じて不審度を表わす指標である不審ポイントを計算し、この不審ポイントに応じた警告処理を段階的に行うので、犯罪予備行為の行為者を抽出し、その行為者に対して限定した警告を段階的に行うことができ、より信頼性の高いシステムとすることができる。
実施の形態1.
以下、本発明による車両周辺監視システムの実施の形態について、図を参照しながら説明する。
図1は、この発明の実施の形態1による車両周辺監視システムを示す基本構成図である。
図1において、車両周辺監視システムは、車両周辺における異常状態を検知する異常検知手段1と、この異常検知手段1が車両周辺における異常状態を検知した際に、検知した異常状態が車両に対する犯罪予備行為であるかどうかの判定を行う犯罪予備行為判定手段2と、この犯罪予備行為判定手段2が車両に対する犯罪予備行為であると判定した場合に、犯罪予備行為の行為者に限定して所定の警告・警報動作を行う限定警報発生手段3とにより構成される。
ここで、異常検知手段1としては、何らかの物理現象を応用することにより物体の検知を実現するセンサ(電波センサ、超音波センサ、赤外線センサなど)を用いて構成されるが、車両周辺に存在する対象物の位置(距離・方向)や相対速度、対象物の大きさ(形状)などの詳細な環境情報を非接触で取得するためには、電波センサを用いて構成することが好適である。以下では、異常検知手段1として電波センサを用いた場合について説明する。
図2は、この発明の実施の形態1による車両周辺監視システムの具体的な構成を示す構成図である。
図2において、車両周辺監視システムは、処理部21と、この処理部21によってアクセスされる記憶部22と、車室内の不審者検知を行う赤外線センサ23及び車室外の不審者検知を行う電波センサ24と、不審者に対して警告・警報・威嚇を行うLED25、スピーカ26及びホーン27により構成される。
処理部21は、車両駐車時におけるセンサの監視動作を制御する監視制御部28と、センサからの出力信号を元にして車両の内部及び外部のいずれかの異常状態を検知する異常検知部29と、異常検知部29が検知した情報を元にして車両周辺における異常状態のうち、不審者による徘徊行為、不要滞在行為、覗きこみ行為などの犯罪予備行為を抽出する犯罪予備行為判定部30(犯罪予備行為判定手段)と、犯罪予備行為判定部30により犯罪予備行為が判定された際に、所定の警告・警報手段により不審者にしか認識できないような手段を用いて警告・警報を発生させる警報制御部31(限定警報発生手段)とにより構成される。
なお、異常検知手段1は、赤外線センサ23と、電波センサ24と、異常検知部29により構成される。
赤外線センサ23は、人体から発せられる波長域(10〜15[μm])付近の赤外線を検知するが、車両の窓ガラスは、この波長域の赤外線を透過しないため、ドアの開放だけでなくガラス割れを含めた車室内への不審者の侵入を限定して検知することができる。
電波センサ24は、車両の内部または/および外部に設置され、電波センサ24を構成する送信アンテナは、変調されるかあるいは無変調の電磁波を放射し、電波センサ24を構成する受信アンテナで車両周辺における対象物で反射された電磁波を受信することにより、車両周辺に存在する対象物の位置(距離・方向)や相対速度、対象物の大きさ(形状)などの詳細な環境情報を取得する。このため、例えば指向性のあるアンテナからパルス変調された電波を空間へと放射し、目標にて反射された電波を受信して目標を検知するとともに、受信時間の遅れから目標までの距離を計測し、アンテナビームの角度から目標の方位を計測することができる。
図3は、この発明の実施の形態1による車両周辺監視システムの基本動作を示すフローチャートである。
図4は、この発明の実施の形態1による車両周辺監視システムの初期化処理を示すフローチャートである。
図5は、この発明の実施の形態1による車両周辺監視システムの犯罪予備行為判定処理を示すフローチャートである。
図6は、この発明の実施の形態1による車両周辺監視システムの段階警告処理を示すフローチャートである。
図7は、この発明の実施の形態1による車両周辺監視システムの限定警報処理を示すフローチャートである。
図8は、この発明の実施の形態1による車両周辺監視システムの不審ポイントを説明する図である。
図8において、車両中心からターゲットの方位θ、距離rを示している。
図9は、この発明の実施の形態1による車両周辺監視システムの不審ポイントの設定を示す図である。
図9において、エリア毎に方位θ、距離rが設定されている。
次に、図3により、基本動作について説明する。
システムが起動すると、まず初期化処理を行い、自車両の駐車位置および時刻から監視動作、犯罪予備行為判定処理に必要な情報を設定する(S301)。S301(初期化処理)の詳細については後述する。次に、監視制御部28は、電波センサ24を起動し、電波センサ24は、車両周辺の検知エリア内における異常状態を検出する(S302)。異常検知部29は、電波センサ24が検出した車両周辺の検知エリア内における異常状態を元にして、その中で監視エリア内に侵入するターゲットの有無の探索を行う(S303)。監視エリアは、電波センサ24の検知エリアの内側に定義され、電波センサ24が検知する異常状態が監視エリア内部に侵入した場合には、システムはこの異常状態をターゲットとして追跡する。
異常検知部29は、監視エリアに侵入したターゲットが発生するまではターゲットの探索を継続し、監視エリアに侵入したターゲットを発見した場合には、犯罪予備行為判定処理の前処理に移行する(S304)。ここで犯罪予備行為判定部30は、後段の犯罪予備行為判定処理において必要となる情報(後述する不審ポイント算出に必要となる係数や警告しきい値など)を記憶部22から前処理として読み込む(S305)。
次に、犯罪予備行為判定部30は、監視エリアに侵入したターゲットの運動状態により、不審度を表す指標として不審ポイントを計算し、この不審ポイントに対応した警告処理を段階的に実施することにより、車両周辺における異常状態のうち、特に徘徊行為などの不要滞在には至らないような犯罪予備行為を起こす不審者に対して段階的かつ限定的な警告を実施する(S306)。不審ポイントおよびS306(犯罪予備行為判定処理)の詳細については後述する。
次に、犯罪予備行為判定処理(S306)により、不要滞在と判定されたターゲットの有無判断を行う(S307)。ここで、不要滞在と判定されたターゲットが発生した場合は、後段の限定警報処理(S308)へ移行するが、全ターゲットが監視エリア外に逸脱した場合は、再度監視エリア内にターゲットが侵入するまで探索を継続する(S303)。
次に、警報制御部31が不要滞在の判定をされたターゲットに対して、警告・警報処理を実行する(S308)。S308(限定警報処理)の詳細については後述する。所定の警告・警報処理が完了した後は、ユーザにより監視解除の指示が入力されるまで監視動作を継続して行う(S309)。
次いで、図4により、初期化処理について詳細に説明する。
図4において、システムの処理部21は、まず自車両の駐車位置に関する情報と時刻を外部から読み込む(S401、402)。次に、犯罪予備行為判定部30は、駐車位置に関する情報および時刻を元にして、不要滞在の判断基準として、許容可能な滞在時間Tc、ターゲット侵入の判断基準となる監視エリア、及び不要滞在を定義するのに必要な近傍エリアなどエリアに関する情報を記憶部22より参照する(S403、S404)。
次に、図5により、犯罪予備行為判定処理(S306)について詳細に説明する。
図5において、まず異常検知部29は、電波センサ24による検知結果から、監視エリア内へ侵入した全ターゲットの位置および速度などに関する詳細な情報を行動履歴として記憶部22に記録し、犯罪予備行為判定処理に必要な情報を逐次蓄積していく(S501)。ここでもし監視エリア内に侵入するターゲットが皆無となった場合においては、犯罪予備行為判定処理を抜け、図3のS307へ移行する(S502)。
次に、記憶部22に蓄積された監視エリア内へ侵入した全ターゲットの行動履歴を元にして各ターゲットの不審度を定量的に検討することにより、徘徊行為の行為者並びに覗き込み行為の行為者に対して、不審度のレベルに応じた段階的な警告を行う(S503)。このS503(段階警告処理)の詳細については後述する。そして、次に近傍エリアに存在するターゲットがいるかどうかの判断を行う(S504)。近傍エリアに侵入しているターゲットが存在した場合には、そのターゲット毎に滞在時間tsを加算し(S505)、そのターゲットが近傍エリアから逸脱するようであれば、滞在時間を0にリセットした後、監視エリア内にターゲットが存在する限り、S501〜S504のステップを各ターゲットに対して1サイクル時間(Δt)毎に実行する。
近傍エリアに存在する全ターゲットに対し、その累積加算された連続滞在時間tsが初期化処理のS403において設定された許容時間tcを超えるかどうかの判断を行う(S506)。連続滞在時間tsが許容時間Tcを超えるターゲットが発生した場合には、そのターゲットに対して不要滞在判定が行われる(S507)。ここで、S505、S506のステップに関しては、近傍エリアに存在するターゲットに対してのみ追加して行う。
次に、図6により、段階警告処理(S503)に必要となる不審ポイントの計算について説明する。
不審ポイントは、システムが検出したターゲットの運動状態より、不審度を定量的に抽出するための指標であり、不審ポイントが所定のしきい値を超えた場合には、対応する警告処理を実施する。
例えば、j番目ターゲットが監視エリアに侵入し始めてから、Nサイクル経過(Δt×N[sec])時点における不審ポイントSNjを以下のように計算される。ただし、積算はMサイクル(Δt×M[sec])前から行われ、積算サイクル数Mは任意に変更することができる。
Figure 0003847738
ここで、αijは、iサイクル時におけるj番目ターゲットの運動係数であり、j番目ターゲットが車両へ接近或いは静止している場合にはαij=α1(接近)>α3(静止)>0となり積算値は増加する。また、j番目ターゲットが車両から離反している場合にはαij=α2<0となり積算値は減少する。
Aijは、iサイクル時におけるj番目ターゲットのエリア係数であり、車両表面からの距離に応じて段階的に値が決まっており、例えば車両に近づくほど値が大きくなっている。
Tijは、iサイクル時におけるj番目ターゲットの方位係数であり、車両周囲の方位角度θに応じて段階的に値が決まっており、例えば、窓周辺の角度範囲では値が大きく設定されている。距離定義、角度定義に関する説明を図8に、αij、Aij、Tijのそれぞれの段階的な設定例を図9に図示する。
エリア係数Aijや方位係数Tij、不審ポイントのしきい値とそれに対応する警告内容は、駐車場所や時間により値が異なるため、監視エリアにターゲットが侵入した直後に犯罪予備行為判定処理の前処理として犯罪予備行為判定部30が記憶部22から読み込む(S305)。
次に、段階警告処理(S503)の詳細な流れについて図6を用いて説明する。
図6において、まず犯罪予備行為判定部30は、記憶部22が記憶している各ターゲットの行動履歴を参照することにより、不審ポイントの計算に備える(S601)。そして、犯罪予備行為判定部30は、犯罪予備行為判定の基準となる不審ポイントの計算を処理サイクル毎に行う(S602)。さらに、犯罪予備行為判定部30は、記憶部22が記憶する警告方法に関するデータベースを参照することにより、S602で計算した不審ポイントがしきい値(S305で読込済)を超えた場合の警告手段、警告時間などの内容を決定する(S603)。そして決定内容に従い、徘徊行為、不要滞在行為、覗きこみ行為等を行うターゲットに対し、限定的な警告を行う(S604)。
視覚による警告手段として、例えば不審者に対する威嚇目的或いは動作確認目的で用いられるLED表示器の発光パターンを犯罪予備行為の行為者の存在方向だけ変化させる。また、存在する側の窓の可視光透過率を制御することにより、覗きこみ行為を検知した側の窓だけを曇らせたり、遮光することにより、犯罪予備行為の行為者に限定してその警告の実施を認識させる。
聴覚による警告手段として、微弱な音響信号を窓越しに発生させ、囁くような音声を覗き込み行為者に限定して認識させる。また、不審度に応じて、その音響信号の種類・音量を変化させることにより、より効果的な警告が可能となる。
その他、例えば超音波を用いてビーム状の音場を作り出すことにより、特定のエリアに限定して警告・警報音声を伝搬させてもよい。原理としては、指向性をもつ超音波に可聴音声を載せると、空間伝搬による歪みで生じた音声を特定のエリアだけで聴くことができる。方法としては、警告・警報音(可聴音)をデジタル包絡変調器に取り込み超音波(非可聴音)に変換する。変換した超音波信号を増幅し、車外に設置した放射器で放射することにより、犯罪予備行為の行為者の存在するエリアだけに警告を行うことができる。つまり、車両の内部及び外部のいずれかに音源を設けて警告を行う。
不審ポイントのしきい値は複数設定されており、最初のしきい値を超えた時点では最も低いレベルの警告を実行するだけであるが、不審ポイントがより高いしきい値を超える度に、それに対応したさらに高いレベルの警告を段階的に実行する。不審度に応じて変化する警告処置は、不審者に対して、より効果的な警告を与えることができるだけでなく、不審度の低い状況下では、不審なターゲットに対する程度の低い限定的な警告を実施するだけで、早い段階で犯罪行為の継続を断念させることができる。このように、不要な警報をなくすことによってシステムの信頼性を高めることができる上、低い不審度のターゲットに対して過剰な警報音を発生させるだけの電力消費を低減することができる。
次に、図7により、限定警報処理(S308)の詳細な流れについて説明する。
図7において、警報制御部31は、警報するレベルを決定するため、警報対象となるターゲットが監視エリアに侵入してからの行動履歴や不審ポイント履歴を記憶部22より参照し、不要滞在する迄に至った経緯を認識する(S701)。これにより、例えば徘徊行為など不審な行為を重ねた挙句に車両近傍に不要滞在することになった場合などは、より強い警報を発生することができる。
次に、警報制御部31は、S701で参照した行動履歴や不審ポイント履歴を元に、経緯に対応した警報手段ならびに警報を持続する時間Taを記憶部22より参照する(S702)。そして、警報制御部31は、S702において参照した警報手段(LED25、スピーカ26またはホーン27)を用いて、警報持続時間taの間だけ、警報対象であるターゲットの方向へ限定した警報を発生させる(S703)。所定の警報持続時間Taの間警報を完了した後において、監視エリア内の全ターゲットの現在位置を再度観測し、行動履歴を追記する(S704)。
そして、警報したターゲットが依然として、近傍エリア内に留まるようであれば、S703に戻り再度限定警報を発生させる(S705)。逆に近傍エリア内に存在するターゲットが皆無となれば、限定警報処理を抜け、図3のS309へ移行する。ユーザにより監視解除の指示が入力された場合、そのタイミングに関わらずシステムの監視状態は解除される。このユーザによる監視解除指示が入力されるまでは、図3のS303に戻り、監視動作を継続することになる。
犯罪予備行為の行為者と判定されたターゲットに限定して警報を行う具体的な手段は、人間の視覚または聴覚に伝達させることにより実現する。特に不審度の高いターゲットに対しては視聴覚双方に認識させることで、より強い警報伝達を可能とする。
視覚による警報手段として、例えば車両の内部及び外部のいずれかに設置された発光手段、例えばLEDやストロボライトなどの表示器を用いて行い、覗きこみ行為などの犯罪予備行為の行為者の存在する方向(側)だけを発光(点灯・点滅)させるか、または発光状態(点滅パターン)を変化させることによって、犯罪予備行為の行為者に限定した警報を行う。限定警告発生(S604)と比べ、より強力な伝達手段により実施する。
聴覚による警報手段として、限定警告発生(S604)と同様に微弱な音響信号を窓越しに発生させ、囁くような音声を覗き込み行為者に限定して認識させる。その他、例えば超音波を用いてビーム状の音場を作り出すことにより、特定のエリアに限定して警報音声を伝搬させてもよい。
以上、電波センサによる車外の不審者検知について焦点を絞り説明してきたが、ドア開或いは窓ガラス割りによる車室内侵入などに対しては、赤外線センサ3を用いて監視を行い、検知した場合には従来と同様にして犯罪予備行為判定などは経ずに最も強い警報手段を用いて警報を行ってもよい。
実施の形態1によれば、センサが検出した対象に対して車両盗難・車上あらし・悪戯などの犯罪予備行為を判断するようにし、その行為者に対して限定した警告・警報を行うことができ、より信頼性の高いシステムとすることができる。
この発明の実施の形態1による車両周辺監視システムを示す基本構成図である。 この発明の実施の形態1による車両周辺監視システムの具体的な構成を示す構成図である。 この発明の実施の形態1による車両周辺監視システムの基本動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1による車両周辺監視システムの初期化処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1による車両周辺監視システムの犯罪予備行為判定処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1による車両周辺監視システムの段階警告処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1による車両周辺監視システムの限定警報処理を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1による車両周辺監視システムの不審ポイントを説明する図である。 この発明の実施の形態1による車両周辺監視システムの不審ポイントの設定を示す図である。
符号の説明
1 異常検知手段
2 犯罪予備行為判定手段
3 限定警報発生手段
21 処理部
22 記憶部
23 赤外線センサ
24 電波センサ
25 LED
26 スピーカ
27 ホーン
28 監視制御部
29 異常検知部
30 犯罪予備行為判定部
31 警報制御部

Claims (11)

  1. 車両周辺の異常状態によりターゲットを検知する異常検知手段、この異常検知手段により検知されたターゲットについて上記車両に対する犯罪予備行為かどうかを判定する犯罪予備行為判定手段、及びこの犯罪予備行為判定手段により上記車両に対する犯罪予備行為と判定された場合には、上記ターゲットに限定して警告を行う限定警報発生手段を備え、上記犯罪予備行為判定手段は、上記ターゲットの運動状態に応じて不審度を表わす指標である不審ポイントを計算し、この不審ポイントに応じた警告処理を段階的に行うことを特徴とする車両周辺監視システム。
  2. 上記犯罪予備行為判定手段によって判定される犯罪予備行為は、上記車両周辺での上記ターゲットの不要滞在であることを特徴とする請求項1記載の車両周辺監視システム。
  3. 上記犯罪予備行為判定手段は、上記不要滞在を、上記ターゲットが検知された上記車両周辺のエリア及び上記ターゲットの上記エリアへの滞在時間の計測結果を元にして判断することを特徴とする請求項2記載の車両周辺監視システム。
  4. 上記犯罪予備行為判定手段によって判定される犯罪予備行為は、上記車両周辺の徘徊行為であることを特徴とする請求項1記載の車両周辺監視システム。
  5. 上記犯罪予備行為判定手段は、上記徘徊行為を、上記検知されたターゲットの運動距離範囲及びこの距離範囲内への上記ターゲットの滞在時間の計測結果を元にして判断することを特徴とする請求項4記載の車両周辺監視システム。
  6. 上記限定警報発生手段は、車両の内部及び外部のいずれかに設置された発光手段により、視覚的な警告を行うことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の車両周辺監視システム。
  7. 上記限定警報発生手段による視覚的な警告は、上記ターゲットの存在する方向だけに限定して平常時の発光パターンと異なる光を照射することにより行われることを特徴とする請求項6記載の車両周辺監視システム。
  8. 上記犯罪予備行為が覗き込み行為である場合には、上記限定警報発生手段は、上記覗き込み行為の行為者により覗き込まれている窓の可視光透過率を変化させることを特徴とする請求項6記載の車両周辺監視システム。
  9. 上記限定警報発生手段は、車両の内部及び外部のいずれかに設置された音源により、聴覚的な警告を行うことを特徴とする請求項1〜請求項8いずれかに記載の車両周辺監視システム。
  10. 上記限定警報発生手段による聴覚的な警告は、空気中を伝搬する超音波の歪み現象を利用して、上記ターゲットの存在するエリアに限定して音響信号を発生させることにより行われることを特徴とする請求項9記載の車両周辺監視システム。
  11. 上記犯罪予備行為が覗き込み行為である場合に、上記限定警報発生手段は、上記ターゲットだけが認識可能なレベルの微弱な音響信号を発生させることを特徴とする請求項9記載の車両周辺監視システム。
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