JP3847562B2 - 陰極線管用ガラスバルブ - Google Patents
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Description
本発明は、テレビジョン等に用いる陰極線管用ガラスバルブに関するものである。
背景技術
第3図に示すように、一般に陰極線管用ガラスバルブ1は、前面部となるガラスパネル10と後部構造体となるファンネル20および内部に電子銃を装着するネック30より構成されている。ガラスパネル10は画像を表示する有効画面を備えた略矩形のフェース部11と、その周縁からブレンドR部12を介して連なり、ファンネル20と接合するための封着端面部14を有するスカート部13とからなる。
ファンネル20は、ガラスパネルと接合するための封着端面部21から管軸方向にほぼ垂直に延在するトップ部22、偏向ヨークが外装されるヨーク部24及びトップ部とヨーク部をつなぐ中間のボディ部23とからなる。また、リファレンス線25はヨーク部にあり、ファンネルの基準寸法を示すために用いられる仮想線である。カラー陰極線管の場合、前記ガラスパネル10は、スカート部13の封着端面部14とファンネル20の封着端面部21との間に半田ガラス等を介して封合される。また、θはファンネル20のヨーク部における偏向角度を示しており、リファレンス線25上の仮想基準点からみた矩形フェース部11の対角軸方向の有効画面径Dの広がり角度によって規定されている。
このガラスバルブ1は、内部を真空に排気した真空容器として使用されることから、ガラスバルブ1の外表面には内外気圧差による応力が負荷されるが、球殻とは異なるガラスバルブ1では、第2図に示すように、バルブ外側への矢印で表した引張応力の領域と内側への矢印で表した圧縮応力の領域が併存した複雑な応力分布を生じる。
ガラスバルブ1に生じる真空引張応力は、通常、ガラスパネル10の短軸上の端部領域において最大となり、ガラスバルブ1に外部からの一定以上の機械的或いは熱的衝撃が加わると、ガラスバルブ1は最大真空引張応力の発生領域となる部位付近、即ちフェース部11の端からスカート部13に亘る領域を起点として破壊し、爆縮を生じる。従って、陰極線管に用いられるガラスバルブ1は、通常、前記真空引張応力を所定値以下に抑制できる機械的強度を有するように設計される。
前記真空引張応力の分布はガラスバルブのサイズや形状に依存するが、外部から加わる衝撃等の安全係数を考慮した上でのガラスバルブに必要とされる機械的強度の一基準として、通常、ガラスパネルとファンネルとの封着部領域に発生する前記真空引張応力値を8.4MPa程度以下に抑えることを目安に、形状、肉厚等の設計がなされている。
そのため従来の陰極線管用ガラスバルブにおいては、機械的強度を維持し、前記真空引張応力を所定値以下に抑えるため、パネル肉厚を厚肉にしたり、またスカート部付近に発生する真空引張応力を緩和分散させ、そのピーク値を低減させるためにスカート部を長尺化すること等が行われている。
しかしながら、従来の陰極線管用ガラスバルブにあっては、パネル肉厚の厚肉化、スカート部の長尺化によりガラス重量が増加するため、ガラスバルブの取扱い性、作業性が悪いという問題がある。
また、ガラスパネルは溶融ガラス塊からプレス成形され徐冷却工程を経て常温のガラスパネルに製造されるが、一連の冷却過程ではガラスパネルの三次元的箱型構造及び不等肉厚分布により各部分の冷却に遅速状態を生じるため、ガラスパネルの温度分布は常に不均一のまま冷却され、ガラスの粘性流動を事実上起こさなくなる歪点の温度を下回った部分から順次固化していくことになる。
この結果、常温となった状態では一般的にガラスパネル短軸上及び長袖上の封着端面部近辺で内側への傾倒、対角軸上の封着端面部近辺で外側への傾倒を生じさせるようなガラスパネルの反りとなって歪が現れるとともに、対角軸上の封着端面部外側に引張応力が残留する。
さらに、ガラスパネルをファンネルと封合する時のフリットシール加熱工程でも、同様に不均一な温度分布がガラスパネル中に生じて、対角軸上の封着端面部を外側に傾倒させるような一時的な歪が生じることにより引張応力が加わり、前記成形時の残留引張応力との合力によりガラスが破損することがある。この傾向は大型サイズで且つフェース部の平坦なパネルのスカート部が長尺化されたガラスパネルで著しく、問題となる。
出願人は、ガラスバルブとしての機械的強度を維持しながら、スカート部の短縮化により軽量化を図ることが可能な陰極線管用ガラスパネルに関する発明を国際出願(PCT/JP99/07185)している。
第6図は、陰極線管用ガラスパネルの短軸方向の断面を示しており、略矩形のフェース部11と、該フェース部の周縁からブレンドR部12を介して連なり、ファンネルと接合するための封着端面14を有するスカート部13とからなる。上記国際出願では、第6図のような形状を有する陰極線管用ガラスパネルにおいて、前記ガラスパネルの対角軸方向の有効画面径D(mm)が500≦D<650、フェース部11外面の平均曲率半径がフェース部中央を通るどの放射方向においても10000mm以上であり、また前記ガラスパネルの少なくとも短軸におけるガラスパネル内面の有効画面端部とブレンドR部12との接点から前記封着端面14までの管軸方向距離h(mm)と、封着端面14のガラス肉厚t(mm)が、0.07D≦h≦0.11D、0.015D≦t≦0.025D、かつ(D/25.4)2≦t×h≦(D/25.4+3)2なる関係を有するように前記ガラスパネルを構成するか、あるいは、前記ガラスパネルの対角軸方向の有効画面径D(mm)が650以上、フェース部外面の平均曲率半径がフェース部中央を通るどの放射方向においても10000mm以上であり、また前記ガラスパネルの少なくとも短軸におけるガラスパネル内面の有効画面端部とブレンドR部12との接点から前記封着端面14までの管軸方向距離h(mm)と、封着端面14のガラス肉厚t(mm)が、0.08D≦h≦0.11D、0.015D≦t≦0.020Dかつ(D/25.4)2≦t×h≦(D/25.4+2.5)2なる関係を有するように前記ガラスパネルを構成することにより、ガラスバルブとしての機械的強度を維持しながら、スカート部13の短縮化により従来よりもガラスパネルを軽量化する技術を提案している。
本発明の目的は、特に大型サイズにして且つフェース部の平坦性の高いガラスパネルを有する陰極線管用ガラスバルブに対して、上記国際出願の発明において提案した陰極線管用ガラスパネルの条件を勘案することにより、ガラスパネルとファンネルとの適切な管軸方向での長さ関係を規定し、ガラスバルブとしての所定の機械的強度を維持しながらパネルスカート部の短縮化により軽量化を図り、且つ対角軸上の封着端面部外側に生じる引張応力を減少させてフリットシール熱処理工程などでの破損を抑制した陰極線管用ガラスバルブを提供することである。
発明の開示
本発明は、特にガラスパネルの対角軸方向の有効画面径が500mm以上であり、しかもフェース部外面の平均曲率半径が10000mm以上という平坦性の高い陰極線管用ガラスバルブに対して、所定の機械的強度を維持しながらガラスバルブの軽量化を達成し、かつフリットシール熱処理工程における破損を抑制するという観点から、ガラスパネルのスカート部の長さhとファンネルのガラスパネルと封着する端面部からリファレンス線までの管軸方向距離をHとの比を、ファンネルの実質的な管軸方向の広がり度を表すファンネルの偏向角度θと関連させて所定範囲となるように規定したことを特徴とする。
具体的には、本発明は、有効画面を形成する略矩形のフェース部からブレンドR部を介して連なるスカート部を有するガラスパネルと、ヨーク部にリファレンス線を有し該ガラスパネルに封着されるファンネルと、ファンネルに接合され電子銃が装着されるネックとで構成されてなる陰極線管用ガラスバルブにおいて、前記ガラスパネルのフェース部の対角軸方向における有効画面径D(mm)が500≦D<650であり、フェース部外面の平均曲率半径がフェース部中央を通る全放射方向において10000mm以上であり、また前記ガラスパネルの少なくとも短軸におけるフェース部内面の有効画面端部とブレンドR部との接点からファンネルに封着される端面部までの管軸方向のスカート部長さをh(mm)とし、ファンネルのヨーク部の偏向角度をθ(°)とし、ファンネルのガラスパネルに封着される端面部からリファレンス線までの管軸方向距離をH(mm)とするとき、1/(0.22tan(θ/2))−1≦H/h≦1/(0.14tan(θ/2))−1なる関係を有することを特徴とする。
または、前記ガラスパネルのフェース部の対角軸方向における有効画面径D(mm)が650≦Dであり、フェース部外面の平均曲率半径がフェース部中央を通る全放射方向において10000mm以上であり、また前記ガラスパネルの少なくとも短軸におけるフェース部内面の有効画面端部とブレンドR部との接点からファンネルに封着される端面部までの管軸方向のスカート部長さをh(mm)とし、ファンネルのヨーク部の偏向角度をθ(°)とし、ファンネルのガラスパネルに封着される端面部からリファレンス線までの管軸方向距離をH(mm)とするとき、1/(0.22tan(θ/2))−1≦H/h≦1/(0.16tan(θ/2))−1なる関係を有することを特徴とする。
パネルスカート部の長さhの規定をガラスパネルの短軸においてなした理由は、ガラスバルブに生じる最大真空引張応力が、短軸上のフェース部の端からスカート部に亘る領域において通常発生するためであるが、フェース部が上記のように平坦なパネルでは、短軸で規定したスカート部長さhは長軸や対角軸においてもほぼ等しく、またパネルの中央内面からパネル封着端面部までの管軸方向距離ともほぼ等しくなっている。
従って、対角軸方向におけるガラスパネル有効画面径Dは、前記で規定したファンネルのHとθ及びスカート部長さhを用いると、D=2(H+h)tan(θ/2)で表される。一方、前記国際出願の発明における提案では、ガラスパネルのスカート部長さhと対角軸方向におけるガラスパネル有効画面径Dの比は、軽量化と強度の観点から、有効画面径D(mm)が500≦D<650の場合には、0.07≦h/D≦0.11、有効画面径D(mm)が650≦Dの場合には、0.08≦h/D≦0.11の不等式によりその範囲が規定される。
そこでこれらの不等式と上記有効画面径Dの式から、ガラスパネルのスカート部の長さhとファンネルのガラスパネルに封着される端面部からリファレンス線までの管軸方向距離Hとの関係を求めると、本発明のH/hの不等式が導かれる。また、パネルとファンネルの管軸方向での長さ関係がこの不等式で規定された範囲内の場合には、ガラスパネル対角軸上の封着端面部外側からの破損を抑制する観点からも適切であることを確認した。
一般にファンネルの肉厚はパネルに比べて約半分以下程度であり、封着端面部からヨーク部に近寄るほど肉厚は漸減する。また、管軸からの距離も封着端面部に比べてボディ部は絞り込まれている。従って、同一の偏向角度のバルブにおいては、管軸方向においてパネルのスカート部の長さを短縮化し、ファンネルボディ部の長さを同等分延伸することで、バルブ全体の管軸方向長さを変えずに体積的にガラスを削減して軽量化できる。
また、ファンネルボディ部の延伸によりファンネルの前記寸法Hを補正した別の理由は、ファンネルヨーク部と封着端面部の寸法形状がそれぞれ偏向ヨークの外装、パネルとの嵌合等の関係において比較的固定的に規定されるのに対し、ボディ部はバルブとしての容器を構成する部位であるので、その寸法形状が比較的自由に設計できる為である。
上記H/hが、1/(0.22tan(θ/2))−1>H/hの場合には、スカート部の長さが短縮化されないので、ガラスバルブの軽量化が図れないと共に、ガラスパネルの対角軸封着端面部に存在する引張応力が比較的大きくなり、ガラスパネルとファンネルとをフリットシール熱処理する時などの熱衝撃による破損の抑制が充分に図れない。
一方、500≦D<650で、H/h>1/(0.14tan(θ/2))−1の場合、又は、650≦Dで、H/h>1/(0.16tan(θ/2))−1の場合には、スカート部が短縮化され過ぎることにより、ガラスバルブの排気により生じる封着部領域の真空引張応力値が8.4MPaより大きくなり、ガラスバルブに必要な所望の機械的強度が得られない。
本発明の陰極線管用ガラスバルブは、パネルのスカート部の長さとファンネルの管軸方向長さの比率を適切な範囲に設定して、即ち、従来必要以上に長い寸法であったパネルスカート部の長さを最適な寸法に短縮化するとともに、その分をファンネルの特にボディ部を延伸して補正することにより陰極線管の全体の長さを変えずに軽量化し、しかも陰極線管の耐圧強度を所要のレベルに維持しているので、取扱いが容易で、且つフリットシール熱処理工程などでの熱衝撃による対角軸封着部付近からの破損を抑制した陰極線管用ガラスバルブを提供することができる。
発明を実施するための最良の形態
以下、実施例に基づいて本発明にかかる陰極線管用ガラスバルブについて説明する。第1図は、本発明にかかる陰極線管用ガラスバルブの短軸断面説明図である。先に説明した構成部材については、同符号を記して、説明を省略する。
図中hは、ガラスパネル10の短軸におけるそのフェース部11内面の有効画面端部とブレンドR部12との接点からスカート部13の封着端面部14までの管軸方向距離を示し、これをスカート部の長さとする。またHはファンネル20の封着端面部21からリファレンス線25までの管軸方向距離を示す。
本発明にかかる陰極線管用ガラスバルブ用のパネルとファンネル、並びに比較例のガラスバルブ用のパネルとファンネルを各々作製し、それらの重量を測定するとともに、各ガラスパネルにファンネルとネックを接合することによりガラスバルブとした後、内部を排気して、各ガラスバルブの封着部領域の真空引張応力値をストレインゲージにより測定した。
ガラスバルブの機械的強度については、封着部領域に発生する真空引張応力値を測定して評価した。またガラスパネルをファンネルとフリットシールする時の代表的熱処理条件である約440℃/40分で結晶化を行う前に、加速試験として12〜13℃/分の温度勾配で室温から約440℃までガラスパネルを加熱したときの破損状況を観察した。
表1から表4の各表には、各々の陰極線管用ガラスパネルとファンネルの各部寸法、ガラスバルブ重量、ガラスバルブとした場合の封着部領域に発生した真空引張応力値、並びにフリットシール熱処理時の破損率を示しており、各表において、サンプル2、3、4、5、7及び8は本発明にかかる陰極線管用バルブを用いた実施例であり、サンプル1は従来例、サンプル6は比較例である。サンプル7は偏向角度を110°とした場合、サンプル8は103°又は90°とした場合の例である。
表1は、ガラスパネルの対角軸方向の有効画面径が510mm(21インチ)でアスペクト比が4:3であり、フェース部外面の最小平均曲率半径が33000mmのパネルと偏向角度が88°、110°及び103°のファンネルとで構成したバルブについてのデータである。
サンプル2〜5の本発明の陰極線管用バルブは、サンプル1として示した従来の陰極線管用バルブよりも最大約0.6Kgの重量軽減が図れ、封着部領域の真空引張応力は全て基準値の8.4MPaを下回る良好な結果が得られた。また、サンプル2〜5の本発明にかかる陰極線管用バルブは、サンプル1に示す従来の陰極線管用バルブよりもフリットシール熱処理時の熱衝撃による破損率を抑制できた。サンプル4及び5については、スカート部の短縮による封着部領域の真空引張応力の増加を抑えるために封着部領域の肉厚を調整したので、サンプル3よりは重いが従来例のサンプル1よりは軽量化されている。
比較例のサンプル6については、スカート部の短縮による封着部領域の真空引張応力の増加を抑えるために、封着部領域の肉厚で調整しようとしたが、従来例のサンプル1より軽い重量では真空引張応力を8.4MPa以下にすることが出来なかった。サンプル7、8についてはファンネルの偏向角度をそれぞれ110°及び103°としたときの本発明の例を示しているが、88°の本発明の場合と同様に良好な結果となっている。
表2は、ガラスパネルの対角軸方向の有効画面径が600mm(25インチ)でアスペクト比が4:3であり、フェース部外面の最小平均曲率半径が30000mmのパネルと偏向角度が106°、110°及び90°のファンネルとで構成したバルブについてのデータである。
サンプル2〜5の本発明の陰極線管用バルブは、サンプル1として示した従来の陰極線管用バルブよりも最大約0.5Kgの重量軽減が図れ、封着部領域の真空引張応力は全て基準値の8.4MPaを下回る良好な結果が得られた。また、サンプル2〜5の本発明にかかる陰極線管用バルブは、サンプル1に示す従来の陰極線管用バルブよりもフリットシール熱処理時の熱衝撃による破損率を抑制できた。
サンプル4及び5については、スカート部の短縮による封着部領域の真空引張応力の増加を抑えるために封着部領域の肉厚を調整したので、サンプル3よりは重いが従来例のサンプル1よりは軽量化されている。比較例のサンプル6については、スカート部の短縮による封着部領域の真空引張応力の増加を抑えるために、封着部領域の肉厚で調整しようとしたが、従来例のサンプル1より軽い重量では真空引張応力を8.4MPa以下にすることが出来なかった。サンプル7、8についてはファンネルの偏向角度をそれぞれ110°及び90°としたときの本発明の例を示しているが、106°の本発明の場合と同様に良好な結果となっている。
表3は、ガラスパネルの対角軸方向の有効画面径が760mm(32インチ)でアスペクト比が16:9であり、フェース部外面の最小平均曲率半径が100000mmのパネルと偏向角度が103°、110°及び90°のファンネルとで構成したバルブについてのデータである。
サンプル2〜5の本発明の陰極管用バルブは、サンプル1として示した従来の陰極線管用バルブよりも最大約0.5Kgの重量軽減が図れ、封着部領域の真空引張応力は全て基準値の8.4MPaを下回る良好な結果が得られた。また、サンプル2〜5の本発明にかかる陰極線管用バルブは、サンプル1に示す従来の陰極線管用バルブよりもフリットシール熱処理時の熱衝撃による破損率を抑制できた。
サンプル4及び5については、スカート部の短縮による封着部領域の真空引張応力の増加を抑えるために封着部領域の肉厚を調整したので、サンプル3よりは重いが従来例のサンプル1よりは軽量化されている。比較例のサンプル6については、スカート部の短縮による封着部領域の真空引張応力の増加を抑えるために、封着部領域の肉厚で調整しようとしたが、従来例のサンプル1より軽い重量では真空引張応力を8.4MPa以下にすることが出来なかった。サンプル7、8についてはファンネルの偏向角度をそれぞれ110°及び90°としたときの本発明の例を示しているが、103°の本発明の場合と同様に良好な結果となっている。
表4は、ガラスパネルの対角軸方向の有効画面径が860mm(36インチ)でアスペクト比が16:9であり、フェース部外面の最小平均曲率半径が50000mmのパネルと偏向角度が103°、110°及び90°のファンネルとで構成したバルブについてのデータである。
サンプル2〜5の本発明の陰極線管用バルブは、サンプル1として示した従来の陰極線管用バルブよりも最大約1.0Kgの重量軽減が図れ、封着部領域の真空引張応力は全て基準値の8.4MPaを下回る良好な結果が得られた。また、サンプル2〜5の本発明にかかる陰極線管用バルブは、サンプル1に示す従来の陰極線管用バルブよりもフリットシール熱処理時の熱衝撃による破損率を抑制できた。
サンプル5については、スカート部の短縮による封着部領域の真空引張応力の増加を抑えるために封着部領域の肉厚を調整したので、サンプル4よりは重いが従来例のサンプル1よりは軽量化されている。比較例のサンプル6については、スカート部の短縮による封着部領域の真空引張応力の増加を抑えるために、封着部領域の肉厚で調整しようとしたが、従来例のサンプル1より軽い重量では真空引張応力を8.4MPa以下にすることが出来なかった。サンプル7、8についてはファンネルの偏向角度をそれぞれ110°及び90°としたときの本発明の例を示しているが、103°の本発明の場合と同様に良好な結果となっている。
また表1〜表4に示す実施例では、スカート部の封着端面ガラス肉厚tはフェース部11の中央肉厚よりも薄く形成されているが、陰極線管用ガラスバルブのファンネルとスカートの長さの比が本発明で規定している範囲内であれば、スカート部の封着端面のガラス肉厚tが陰極線管用パネルのフェース部中央肉厚より薄くても所定値以上の機械的強度を確保できることがこれらの表から確認できる。
第4図は、表1及び表2のデータを、横軸をθ/2、縦軸をH/hとしてグラフ上にプロットしたものである。△印はサンプル1の従来例、○印はガラスバルブに必要な所望の機械的強度と軽量化が達成されたサンプル2〜5,7,8の本発明のガラスパネルを示しており、×印はガラスバルブに必要な所望の機械的強度と軽量化が達成されなかったサンプル6の比較例を示している。また、第4図に示されている点線は、それぞれH/h=1/(0.22tan(θ/2))−1、H/h=1/(0.14tan(θ/2))−1のグラフを示している。
第5図は、表3及び表4のデータを、横軸をθ/2、縦軸をH/hとしてグラフ上にプロットしたものである。△印はサンプル1の従来例、○印はガラスバルブに必要な所望の機械的強度と軽量化が達成されたサンプル2〜5,7,8の本発明のガラスパネルを示しており、×印はガラスバルブに必要な所望の機械的強度と軽量化が達成されなかったサンプル6の比較例を示している。また、第5図に示されている点線は、それぞれH/h=1/(0.22tan(θ/2))−1、H/h=1/(0.16tan(θ/2))−1のグラフを示している。
第4図及び第5図よりみて、ガラスパネルの対角軸方向の有効画面径D(mm)が510及び600のもの即ちDが凡そ500≦D<650のものでは、1/(0.22tan(θ/2))−1≦H/h≦1/(0.14tan(θ/2))−1の範囲で、また、ガラスパネルの対角軸方向の有効画面径D(mm)が760及び860のもの即ちDが650以上のものでは、1/(0.22tan(θ/2))−1≦H/h≦1/(0.16tan(θ/2))−1の範囲で、それぞれ、ガラスバルブに必要な所望の機械的強度と軽量化が達成され、かつフリットシール熱処理工程における破損の抑制効果があることが認められる。
産業上の利用可能性
本発明の陰極線管用ガラスバルブによれば、ガラスバルブとしての所定の機械的強度を維持しながら、パネルスカート部の短縮化により軽量化が図れ、しかもフリットシール熱処理工程などでの熱衝撃による対角軸封着部付近からの破損を抑制できるという優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の陰極線管用ガラスバルブの短軸断面説明図であり、第2図は、陰極線管用ガラスバルブに発生する真空応力分布の説明図であり、第3図は、陰極線管用ガラスバルブの説明図であり、第4図〜第5図は、異なるサイズの陰極線管用ガラスバルブに対して、本発明により設定されるH/hの範囲を示すグラフであり、第6図は、本発明で用いられる陰極線管用ガラスパネルの短軸方向の断面説明図である。
Claims (2)
- 有効画面を形成する略矩形のフェース部からブレンドR部を介して連なるスカート部を有するガラスパネルと、
前記ガラスパネルと接合するための封着端面部から管軸方向にほぼ垂直に延在するトップ部と、偏向ヨークが外装されるヨーク部と、前記トップ部とヨーク部をつなぐ中間のボディ部とからなり、前記ヨーク部にリファレンス線を有し前記ガラスパネルに封着されるファンネルと、
前記ファンネルに接合され電子銃が装着されるネックとで構成されてなる陰極線管用ガラスバルブにおいて、
前記ガラスパネルのフェース部の対角軸方向における有効画面径D(mm)が500≦D<650であり、フェース部外面の平均曲率半径がフェース部中央を通る全放射方向において10000mm以上であり、また前記ガラスパネルの少なくとも短軸におけるフェース部内面の有効画面端部とブレンドR部との接点からファンネルに封着される端面部までの管軸方向のスカート部長さをh(mm)とし、ファンネルのヨーク部の偏向角度をθ(°)とし、ファンネルのガラスパネルに封着される端面部からリファレンス線までの管軸方向距離をH(mm)とするとき、1/(0.22tan(θ/2))−1≦H/h≦1/(0.14tan(θ/2))−1なる関係を有し、体積的にガラスを削減して軽量化したことを特徴とする陰極線管用ガラスバルブ。 - 有効画面を形成する略矩形のフェース部からブレンドR部を介して連なるスカート部を有するガラスパネルと、
前記ガラスパネルと接合するための封着端面部から管軸方向にほぼ垂直に延在するトップ部と、偏向ヨークが外装されるヨーク部と、前記トップ部とヨーク部をつなぐ中間のボディ部とからなり、前記ヨーク部にリファレンス線を有し前記ガラスパネルに封着されるファンネルと、
前記ファンネルに接合され電子銃が装着されるネックとで構成されてなる陰極線管用ガラスバルブにおいて、
前記ガラスパネルのフェース部の対角軸方向における有効画面径D(mm)が650≦Dであり、フェース部外面の平均曲率半径がフェース部中央を通る全放射方向において10000mm以上であり、また前記ガラスパネルの少なくとも短軸におけるフェース部内面の有効画面端部とブレンドR部との接点からファンネルに封着される端面部までの管軸方向のスカート部長さをh(mm)とし、ファンネルのヨーク部の偏向角度をθ(°)とし、ファンネルのガラスパネルに封着される端面部からリファレンス線までの管軸方向距離をH(mm)とするとき、1/(0.22tan(θ/2))−1≦H/h≦1/(0.16tan(θ/2))−1なる関係を有し、体積的にガラスを削減して軽量化したことを特徴とする陰極線管用ガラスバルブ。
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