JP3846667B2 - 有機シリコーン微粒子、その製造方法、有機シリコーン微粒子から成る高分子材料用改質剤及び化粧品原料 - Google Patents

有機シリコーン微粒子、その製造方法、有機シリコーン微粒子から成る高分子材料用改質剤及び化粧品原料 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は有機シリコーン微粒子、その製造方法、有機シリコーン微粒子から成る高分子材料改質剤及び化粧品原料に関する。高分子材料用改質剤、化粧品原料、コーティング材、診断薬用担体、塗料原料等として、有機シリコーン微粒子が広く利用されている。本発明は、上記のように広汎に利用される有機シリコーン微粒子であって、表面に複数のくぼみを有する球状の有機シリコーン微粒子及びその製造方法等に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、有機微粒子として、合成高分子系のものや天然高分子系のもの等、各種が知られている。なかでも合成高分子系の有機微粒子である有機シリコーン微粒子については、それが潤滑性、非粘着性、吸油性、分散性、耐熱性、耐溶剤性、撥水性等に優れていることから注目され、各種の提案がある(特開昭61−159427、特開昭61−159467、特開昭61−194009、特開昭63−15849、特開昭63−8461、特開昭63−77940、特開昭63−297313、特開昭63−312324、特開平1−144423、特開平2−209927、特開平4−337390、特開平6−279589、特開平6−49209、特願平9−306646)。
【0003】
ところが、従来提案されている有機シリコーン微粒子には、それらがいずれも密実で、表面が滑らかな球状のものであるため、それらを前述したような高分子材料用改質剤や化粧品原料等として使用する場合に多くの不都合がある。例えば、従来提案されている有機シリコーン微粒子を、高分子材料に滑性や剥離性を付与するための高分子材料用改質剤として使用する場合、それらがいずれも密実で且つ表面が滑らかな球状のものであるため、所望の効果を得るためには多量の有機シリコーン微粒子を使用する必要があり、また使用した有機シリコーン微粒子が高分子材料から脱落し易いのである。有機シリコーン微粒子は、もともと他の有機微粒子に比べ高価であることもあって、これを多量に使用すれば、それだけ経済的に不利であり、また脱落した有機シリコーン微粒子が高分子材料の製造工程や加工工程におけるガイド類にスカムとなって付着し、これが高分子材料の円滑な製造や加工を妨げる。また例えば、化粧品分野の現状は肌上での使用感触の多様化への対応、液状化粧品成分や紫外線吸収剤等の内包或は吸着による多機能化乃至高機能化への対応が求められているところ、従来提案されている有機シリコーン微粒子では、それらがいずれも密実で表面が滑らかな球状のものであるため、かかる求めに応えることができないのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、従来の有機シリコーン微粒子では、それらがいずれも密実で且つ表面が滑らかな球状のものであるため、それらを高分子材料用改質剤や化粧品原料として使用した場合に多くの不都合がある点である。
【0005】
【課題を解決するための手段】
しかして本発明者らは、前記の課題を解決するべく研究した結果、有機シリコーン微粒子としては、特定の方法を経て得られる有機シリコーン微粒子であり、また特定の二つ以上のシロキサン単位で構成され且つこれらのシロキサン単位を所定割合で有し、更に所定の平均シロキサン単位を有するポリシロキサン架橋構造体から成る有機シリコーン微粒子であって、表面に複数のくぼみを有する所定の平均粒子径の球状の有機シリコーン微粒子が好適であることを見出した。
【0006】
すなわち本発明は、二つ以上のシラノール形成性ケイ素化合物を加水分解触媒存在下で水と接触させることにより加水分解してシラノール化合物を生成させ、次に該シラノール化合物を含有する反応液をシラノール縮重合触媒を含有する水溶液中に少量づつ加えて混合することにより該シラノール化合物を縮合反応させて得られる有機シリコーン微粒子であって、下記の式1中のmが0である場合のシロキサン単位とmが1である場合のシロキサン単位とで構成されており且つ式1中のmが0である場合のシロキサン単位/式1中のmが1である場合のシロキサン単位=5/95〜22/78(モル比)の割合で有していて、更に下記の式2で示される平均シロキサン単位を有するポリシロキサン架橋構造体から成る表面に複数のくぼみを有する平均粒子径が0.05〜10μmの球状の有機シリコーン微粒子に係る。また本発明はかかる有機シリコーン微粒子の製造方法、かかる有機シリコーン微粒子から成る高分子材料用改質剤及び化粧品原料に係る。
【0007】
【式1】
Figure 0003846667
【式2】
Figure 0003846667
【0008】
式1及び式2において、
1,R2:ケイ素原子に直結した炭素原子を有する有機基
m:0又は1
n:0.78〜0.95
【0009】
式1で示されるシロキサン単位には、SiO4/2で示されるシロキサン単位、R1SiO3/2で示されるシロキサン単位が含まれる。
【0010】
本発明の有機シリコーン微粒子は、式1中のmが0である場合のシロキサン単位とmが1である場合のシロキサン単位とで構成されたポリシロキサン架橋構造体から成っている。式1中のR1としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルアリール基、アラルキル基等の炭化水素基が挙げられるが、なかでもメチル基、エチル基、ブチル基等の炭素数1〜4のアルキル基又はフェニル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。また式1中のRとしては、エポキシ基、グリセロキシ基、ハロゲン、ウレイド基、シアノ基、アミノ基等の置換基を有する置換炭化水素基が挙げられるが、なかでも置換基としてエポキシ基を有する、2−グリシドキシエチル基、3−グリシドキシプロピル基等のグリシドキシアルキル基、2−(グリシジルオキシカルボニル)エチル基、2−(グリシジルオキシカルボニル)プロピル基等の2−(グリシジルオキシカルボニル)アルキル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基等の2−(エポキシシクロヘキシル)アルキル基が好ましく、2−グリシドキシエチル基、3−グリシドキシプロピル基が特に好ましい。
【0011】
式1中のmが0である場合、式1で示されるシロキサン単位としては、SiO4/2で示される無水ケイ酸単位が挙げられる。また式1中のmが1であり且つRが前記のような炭化水素基である場合、式1で示されるシロキサン単位としては、メチルシロキサン単位、エチルシロキサン単位、ブチルシロキサン単位、フェニルシロキサン単位等のR1SiO3/2で示されるシロキサン単位が挙げられるが、なかでもメチルシロキサン単位が好ましい。
【0012】
更に式1中のmが1であり且つR1が前記のような置換炭化水素基である場合、式1で示されるシロキサン単位としては、3−グリシドキシプロピルシロキサン単位、2−グリシドキシエチルシロキサン単位等のR1SiO3/2で示されるシロキサン単位が挙げられる。
【0013】
また本発明の有機シリコーン微粒子は、式1中のmが0である場合のシロキサン単位すなわちSiO4/2/式1中のmが1である場合のシロキサン単位すなわちR1SiO3/2=5/95〜22/78(モル比)の割合で有するポリシロキサン架橋構造体、好ましくはSiO4/2/R1SiO3/2=10/90〜20/80(モル比)の割合で有するポリシロキサン架橋構造体から成っている。
【0014】
更に本発明の有機シリコーン微粒子は、構成シロキサン単位の平均すなわち平均シロキサン単位として式2で示される平均シロキサン単位を有するポリシロキサン架橋構造体から成っている。この場合、式2中のnは0.78〜0.95となるようにするが、0.80〜0.90となるようにするのが好ましい。
【0015】
本発明の有機シリコーン微粒子は、以上説明したようなポリシロキサン架橋構造体から成るものであって、平均粒子径が0.05〜10μmのもの、好ましくは0.1〜7μmのものである。本発明において、平均粒子径はレーザー回折・散乱方式により測定される値である。
【0016】
そして本発明の有機シリコーン微粒子は、表面に複数のくぼみを有する球状のものである。ポリシロキサン架橋構造体を構成するシロキサン単位の種類や割合等によって、かかるくぼみは、平面から見てほぼ円形のくぼみ、ほぼ楕円形のくぼみ、しわ状のくぼみ、不定形のくぼみ、これらの混じったくぼみ等、各種が形成されるが、平面から見て多数のほぼ円形のくぼみを有する有機シリコーン微粒子は全体としてゴルフボール様を呈する。
【0017】
本発明の有機シリコーン微粒子は、二つ以上のシラノール形成性ケイ素化合物を加水分解触媒存在下で水と接触させることにより加水分解してシラノール化合物を生成させ、次に該シラノール化合物を含有する反応液をシラノール縮重合触媒を含有する水溶液中に少量づつ加えて混合することにより該シラノール化合物を縮合反応させて得られる有機シリコーン微粒子である。かかる本発明の有機シリコーン微粒子はより具体的には下記の第1工程及び第2工程を経て製造することができる。
第1工程:下記の式3中のpが0である場合のシラノール形成性ケイ素化合物とpが1である場合のシラノール形成性ケイ素化合物とから成り且つ式3中のpが0である場合のシラノール形成性ケイ素化合物/式3中のpが1である場合のシラノール形成性ケイ素化合物=5/95〜22/78(モル比)の割合で有する二つ以上のシラノール形成性ケイ素化合物であって、更に式3中のpの平均値が0.78〜0.95の範囲となる二つ以上のシラノール形成性ケイ素化合物を、加水分解触媒存在下で、水と接触させて加水分解し、シラノール化合物を生成させる工程。
第2工程:第1工程で生成させたシラノール化合物を含有する反応液をシラノール縮重合触媒を含有する水溶液中に少量づつ加えて混合することにより該シラノール化合物を縮合反応させ、有機シリコーン微粒子を生成させる工程。
【0018】
【式3】
Figure 0003846667
【0019】
式3において、
3:ケイ素原子に直結した炭素原子を有する有機基
X:炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアルコキシ基を有するアルコキシエトキシ基、炭素数2〜4のアシロキシ基、炭素数1〜4のアルキル基を有するN,N−ジアルキルアミノ基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子又は水素原子
p:0又は1
【0020】
式3で示されるシラノール形成性ケイ素化合物は、結果として式1で示されるシロキサン単位を形成することとなる化合物である。式3で示されるシラノール形成性ケイ素化合物には、SiX4で示されるシラノール形成性ケイ素化合物、R3SiX3で示されるシラノール形成性ケイ素化合物が含まれる。
【0021】
式3中のR3は、前記した式1中のR1と同様である。
【0022】
また式3中のXは、1)メトキシ基やエトキシ基等の、炭素数1〜4のアルコキシ基、2)メトキシエトキシ基やブトキシエトキシ基等の、炭素数1〜4のアルコキシ基を有するアルコキシエトキシ基、3)アセトキシ基やプロピオキシ基等の、炭素数2〜4のアシロキシ基、4)ジメチルアミノ基やジエチルアミノ基等の、炭素数1〜4のアルキル基を有するN,N−ジアルキルアミノ基、5)ヒドロキシル基、6)塩素原子や臭素原子等のハロゲン原子、又は7)水素原子である。
【0023】
式3中のpが0である場合、式3で示されるシラノール形成性ケイ素化合物としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシシラン、テトラクロルシラン等のSiX4で示されるシラノール形成性ケイ素化合物が挙げられる。また式3中のpが1であり且つRが式1中のRについて前記したような炭化水素基である場合、式3で示されるシラノール形成性ケイ素化合物としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリス(ジメチルアミノ)シラン、メチルトリクロルシラン、フェニルトリクロルシラン、メチルジクロルメトキシシラン、メチルジクロルハイドロジェンシラン、メチルシラントリオール、メチルジクロルシラノール、メチルクロルシランジオール等のR3SiX3で示されるシラノール形成性ケイ素化合物が挙げられるが、なかでも式1中のRについて前記したように、結果としてメチルシロキサン単位を形成することとなるシラノール形成性ケイ素化合物が好ましい。
【0024】
更に式3中のpが1であり且つR3が式1中のR1について前記したような置換炭化水素基である場合、式3で示されるシラノール形成性ケイ素化合物としては、1)3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ基含有シラン化合物、2)3−グリセロキシプロピルトリメトキシシラン等のグリセロキシ基含有シラン化合物、3)3−クロロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン等のハロアルキル基含有シラン化合物、4)3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン等のウレイド基含有シラン化合物、5)シアノプロピルトリメトキシシラン等のシアノ基含有シラン化合物、6)N,N−ジメチルアミノプロピル・トリメトキシシラン等のN,N−ジアルキルアミノ基含有シラン化合物等が挙げられるが、なかでもエポキシ基含有シラン化合物が好ましい。
【0025】
第1工程では、以上例示したような式3で示されるシラノール形成性ケイ素化合物から、式3中のpが0である場合のSiX4で示されるシラノール形成性ケイ素化合物とpが1である場合のR3SiX3で示されるシラノール形成性ケイ素化合物とから成り且つSiX4/R3SiX3=5/95〜22/78(モル比)、好ましくはSiX4/R3SiX3=10/90〜20/80(モル比)の割合で有する二つ以上のシラノール形成性ケイ素化合物を、それらの平均組成すなわち式3中のpが0.78〜0.95の範囲、好ましくは0.80〜0.90の範囲となるように選んで用いる。
【0026】
第1工程において、前記のような二つ以上のシラノール形成性ケイ素化合物を加水分解するための触媒は従来公知のものを用いることができる。これには例えば、酸性触媒として、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸類や、酢酸、クエン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ドデシルスルホン酸等の有機酸類が挙げられ、また塩基性触媒として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基類や、アンモニア、トリメチルアミン、トリエチルアミン、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、ドデシルジメチルヒドロキシエチルアンモニウムハイドロオキサイド、ナトリウムメトキシド等の有機塩基類が挙げられる。
【0027】
第1工程では通常、水にシラノール形成性ケイ素化合物及び加水分解触媒を加えて撹拌し、水に不溶のシラノール形成性化合物が反応系から消失して均一な液層が形成された時点を加水分解の終点とする。シラノール形成性ケイ素化合物の種類により、本来的な加水分解反応性の外に、水に対する分散性の差に基づく加水分解反応性が異なるため、反応系に加える加水分解触媒の種類、その使用量及び反応温度等を適宜選択するが、シラノール形成性ケイ素化合物と水との接触反応を容易にするために、反応系に界面活性剤を加えることもできる。
【0028】
水/シラノール形成性ケイ素化合物の仕込み割合は、通常10/90〜70/30(重量比)で行なう。加水分解触媒の使用量は、その種類及びシラノール形成性ケイ素化合物の種類によっても異なるが、通常シラノール形成性ケイ素化合物の全量に対して1重量%以下とするのが好ましい。また反応温度は、通常0〜40℃とするが、加水分解反応によって生成させたシラノール化合物の縮重合反応を可及的に避けるために30℃以下とするのが好ましい。
【0029】
第1工程では、例えば水中へ一度にシラノール形成性ケイ素化合物を投入してから加水分解してもよいし、又は遂次投入しつつ加水分解してもよい。用いるシラノール形成性ケイ素化合物の間で加水分解速度が著しく異なるような場合には、予め加水分解速度の遅いシラノール形成性ケイ素化合物の加水分解を行ない、次いで加水分解速度の速いシラノール形成性ケイ素化合物を投入して引き続き加水分解を行なうこともできる。
【0030】
第1工程で生成させたシラノール化合物を第2工程へ供する。第1工程では、生成させたシラノール化合物を含有する反応液が得られるが、これをそのまま、又は残存する加水分解触媒や未反応原料等を適宜の方法で除去するか若しくは中和等の手段で加水分解触媒を失活させた後、第2工程へ供することもできる。
【0031】
第2工程では、第1工程で生成させたシラノール化合物を含有する反応液をシラノール縮重合触媒を含有する水溶液中に少量づつ加えて混合することにより該シラノール化合物を縮合反応させ、有機シリコーン微粒子を生成させる。
【0032】
第2工程で用いるシラノール縮重合触媒としては第1工程において例示したような加水分解触媒を使用できる。第2工程では、第1工程で生成させたシラノール化合物を含有する反応液を、シラノール縮重合触媒を含有する水溶液中に少量づつ加えて混合する。
【0033】
シラノール縮重合触媒の使用量は用いたシラノール形成性ケイ素化合物に対し通常1〜40重量%とするが、好ましくは3〜30重量%とする。シラノール化合物の縮合反応は40℃〜水の沸点の温度で実施できるが、60〜95℃が好ましい。第1工程に引き続いて行なう第2工程のかかる縮合反応によって、有機シリコーン微粒子がその水性懸濁液として得られる。
【0034】
本発明の有機シリコーン微粒子は、第2工程で得られる水性懸濁液から分離し、乾燥することにより得られる。例えば、水性懸濁液を金網を通して抜き取り、遠心分離法、加圧濾過法等により脱水し、その脱水物を100〜250℃で加熱乾燥する方法により得られ、また水性懸濁液をスプレードライヤーにより直接100〜250℃で加熱乾燥する方法により得られる。これらの乾燥物は、例えばジェットミル粉砕機を用いて解砕するのが好ましい。
【0035】
かくして得られる有機シリコーン微粒子は、表面に前記したような複数のくぼみを有する平均粒子径が0.05〜10μmの球状のものである。
【0036】
本発明の有機シリコーン微粒子は、高分子材料用改質剤、化粧品原料、コーティング材、診断薬用担体、塗料原料等として広く利用できるが、特に高分子材料用改質剤、化粧品原料として有用である。
【0037】
本発明の有機シリコーン微粒子から成る高分子材料用改質剤は、高分子材料に平滑性、密着防止性、離型性、撥水性、耐汚染性等の表面特性をより高度に付与する。かかる高分子材料用改質剤を適用する高分子材料としては、ポリエステル、ナイロン、ポリプロピレン、ポリカプロラクトン、アクリル樹脂等の合成高分子から形成された合成高分子フィルムやシート、更には同様の合成高分子から形成されたフィラメントヤーンやステープルファイバー等の合成繊維が挙げられる。本発明の有機シリコーン微粒子から成る高分子材料用改質剤は、なかでも合成高分子フィルムやシート、更には合成繊維の滑剤として適用する場合に特に有用である。
【0038】
本発明の有機シリコーン微粒子から成る高分子材料用改質剤を合成高分子フィルムやシートの滑剤として適用する方法には、1)有機シリコーン微粒子を合成高分子に含有させた後、フィルムやシートに成形する方法、2)合成高分子フィルムやシートに有機シリコーン微粒子を塗布する方法がある。前記1)の方法では、有機シリコーン微粒子を、フィルムやシートに成形する合成高分子100重量部当たり、0.01〜5重量部、好ましくは0.05〜3重量部となるように含有させる。有機シリコーン微粒子を合成高分子に含有させる方法、有機シリコーン微粒子を含有させた合成高分子を溶融製膜してフィルムやシートに成形する方法は特に制限されず、公知の方法を適用できる。また前記2)の方法では、有機シリコーン微粒子の水性懸濁液を調製し、これをローラータッチ法、スプレー法等の公知の方法によって合成高分子フィルムやシートの表面に塗布する。塗布する工程は、合成高分子フィルムやシートの製造工程において、これらの溶融押出し直後における延伸配向前の工程、一軸延伸配向後における二軸延伸配向前の工程、二軸延伸配向後の工程のいずれでもよいが、一軸延伸配向後における二軸延伸配向前の工程が好ましく、いずれの工程で塗布する場合でも通常は、有機シリコーン微粒子を、合成高分子フィルムやシート1m2当たり、0.01〜0.2gとなるように塗布する。
【0039】
本発明の有機シリコーン微粒子から成る高分子材料用改質剤を合成繊維の滑剤として適用する方法には、1)有機シリコーン微粒子を合成高分子に含有させた後、合成繊維とする方法、2)合成繊維に紡糸油剤や紡績油剤等と共に有機シリコーン微粒子を付着させる方法、3)合成繊維に追油剤として有機シリコーン微粒子を付着させる方法等があるが、前記1)の方法が好適である。前記1)の方法では、有機シリコーン微粒子を、合成繊維とする合成高分子100重量部当たり、0.01〜2重量部、好ましくは0.05〜1重量部となるように含有させる。有機シリコーン微粒子を合成高分子に含有させる方法、有機シリコーン微粒子を含有させた合成高分子を合成繊維とする方法は特に制限されず、公知の方法を適用できる。また前記2)の方法では、有機シリコーン微粒子の例えば水性液を調製し、これをローラー給油法、ガイド給油法、浸漬給油法等の公知の方法によって合成繊維の表面に付着させる。付着させる工程は、紡糸工程、延伸工程、更には延伸後の各工程等、いずれでもよいが、いずれの工程で付着させる場合でも通常は、有機シリコーン微粒子を、合成繊維に対し0.01〜5重量%となるように付着させる。
【0040】
次に本発明の有機シリコーン微粒子から成る化粧品原料について説明する。本発明の有機シリコーン微粒子から成る化粧品原料は、粉末原料として、フェイシャル化粧品、メークアップ化粧品、ボディー化粧品、腋臭防止剤等の皮膚外用剤、頭髪化粧品、口腔衛生品、入浴剤、フレグランス等に適用できるが、特に肌上での使用感触の多様化への適応性、更には液状化粧品成分、紫外線吸収剤、無機粉末或は色材等の内包や吸着等による多機能化乃至高機能化への適応性の点で、皮膚外用剤に用いる原料として有用である。化粧品原料として用いる場合、有機シリコーン微粒子の使用量は、適用する化粧品の使用形態により適宜選択するが、例えばメークアップ化粧品の場合、プレス状メークアップ化粧品においては1.0〜50重量%とするのが好ましく、また液状メークアップ化粧品においては0.1〜30重量%とするのが好ましい。
【0041】
例えばメークアップ化粧品の場合、有機シリコーン微粒子と共に用いる他の原料としては、顔料粉体、結合油剤、水、界面活性剤、増粘剤、防腐剤、香料等が挙げられるが、これらを原料とするメークアップ化粧品は、本発明の有機シリコーン微粒子と共にかかる他の原料を均一に分散させる公知の方法で調製できる。
【0042】
【発明の実施の形態】
本発明の有機シリコーン微粒子の実施形態としては、次の1)〜3)が挙げられる。
【0043】
1)図1は本発明の有機シリコーン微粒子を略示する拡大平面図である。図1に略示した有機シリコーン微粒子11は、表面に平面から見てほぼ円形の小さいくぼみ21を多数有する球状のものである。有機シリコーン微粒子11は、式1中のR1がメチル基であり且つmが0である場合のシロキサン単位/式1中のR1がメチル基であり且つmが1である場合のシロキサン単位=14/86(モル比)の割合で構成されたポリシロキサン架橋構造体であって、構成シロキサン単位の平均すなわち式2で示される平均シロキサン単位が、式2中のR2がメチル基であって且つnが0.86である場合のポリシロキサン架橋構造体から成る平均粒子径が2.6μmのものである。
【0044】
2)図2は本発明の他の有機シリコーン微粒子を略示する拡大平面図である。図2に略示した有機シリコーン微粒子12は、表面に平面から見て細かいしわ状のくぼみ22を多数有する球状のものである。有機シリコーン微粒子12は、式1中のR1がメチル基であり且つmが0である場合のシロキサン単位/式1中のR1がメチル基であり且つmが1である場合のシロキサン単位=11/89(モル比)の割合で構成されたポリシロキサン架橋構造体であって、構成シロキサン単位の平均すなわち式2で示される平均シロキサン単位が、式2中のR2がメチル基であって且つnが0.89である場合のポリシロキサン架橋構造体から成る平均粒子径が1.1μmのものである。
【0045】
3)図3は本発明の更に他の有機シリコーン微粒子を略示する拡大平面図である。図3に略示した有機シリコーン微粒子13は、表面に平面から見て不定形の比較的大きいくぼみ23を多数する球状のものである。有機シリコーン微粒子13は、式1中のR1がメチル基であり且つmが0である場合のシロキサン単位/式1中のR1がメチル基であり且つmが1である場合のシロキサン単位=19/81(モル比)の割合で構成されたポリシロキサン架橋構造体であって、構成シロキサン単位の平均すなわち式2で示される平均シロキサン単位が、式2中のR2がメチル基であって且つnが0.81である場合のポリシロキサン架橋構造体から成る平均粒子径が3.1μmのものである。
【0046】
本発明の有機シリコーン微粒子の製造方法の実施形態としては、次の第1工程及び第2工程を経る方法が挙げられる。
第1工程:式3で示されるシラノール形成性ケイ素化合物としてメチルトリメトキシシランとテトラエトキシシランとを用い、イオン交換水1080gに酢酸0.2gを溶解した溶液に、メチルトリメトキシシラン1788.8g(8.6モル)及びテトラエトキシシラン190.4g(1.4モル)を加え(この場合、式3中のR3はメチル基、Xはアルコキシ基、pは0.86)、30℃で30分間加水分解反応を行なって、シラノール化合物を生成させ、これを含有する反応液を得る工程。
第2工程:イオン交換水475gにドデシルベンゼンスルホン酸50gを溶解した溶液を80〜85℃に保ち、これに第1工程で得た反応液300gを2時間かけて滴下し、縮合反応を行なって、有機シリコーン微粒子を生成させ、これを含有する水性懸濁液を得る工程。
尚、以上の第1工程及び第2工程を経て得られる有機シリコーン微粒子は、前記した1)の有機シリコーン微粒子である。
【0047】
本発明の高分子材料用改質剤の実施形態としては、前記した1)、2)或は3)の有機シリコーン微粒子から成る合成高分子フィルム或は合成繊維用の滑剤が挙げられる。また本発明の化粧品原料としては、前記した1)、2)或は3)の有機シリコーン微粒子から成る皮膚外用剤用の原料が挙げられる。
【0048】
以下、本発明の構成及び効果をより具体的にするため、実施例等を挙げるが、本発明がこれらの実施例に限定されるというものではない。尚、以下の実施例及び比較例において部は重量部を、%は重量%を表わす。
【0049】
【実施例】
試験区分1(有機シリコーン微粒子の合成)
・実施例1{有機シリコーン微粒子(P−1)の合成}
反応容器にイオン交換水1080gを仕込み、酢酸0.2gを添加して均一な溶液とした。これにメチルトリメトキシシラン1788.8g(8.6モル)及びテトラエトキシシラン190.4g(1.4モル)を添加し、温度を30℃に保ちながら加水分解反応を行なった。約30分間でシラノール化合物を含有する透明な反応液を得た。次に別の反応容器にイオン交換水475gとドデシルベンゼンスルホン酸50gをとり、よく溶かした後、温度を80〜85℃にした。これに第1工程で得た反応液300gを約2時間かけて滴下し、縮合反応を行なった。15分間熟成後、徐冷し、室温になるまで1時間撹拌した。反応終了後、炭酸ナトリウム水溶液でpH7.0になるように調整し、有機シリコーン微粒子の水性懸濁液を得た。この水性懸濁液から白色微粒子を濾別した。得られた白色微粒子を水洗し、150℃で3時間、熱風乾燥を行なって有機シリコーン微粒子(P−1)594gを得た。有機シリコーン微粒子(P−1)について、以下のレーザー回折・散乱方式による平均粒子径の測定、走査型電子顕微鏡による観察、元素分析、ICP発光分光分析、FT−IRスペクトル分析を行なったところ、この有機シリコーン微粒子(P−1)は、平均粒子径が2.6μm、表面に平面から見てほぼ円形の小さいくぼみを多数有する球状の微粒子であり、その構成シロキサン単位の平均すなわち式2で示される平均シロキサン単位は(CH30.86SiO1.57であった。
【0050】
・・平均粒子径の測定:
有機シリコーン微粒子(P−1)を超音波を用いて水に分散させ、その分散体について、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所製のLA−700型)により平均粒子径を測定した。
・・有機シリコーン微粒子の形状の観察:
走査型電子顕微鏡により観察した。
・・結合有機基量(式2中のn)の分析:
有機シリコーン微粒子(P−1)5gを精秤し、0.05Nの水酸化ナトリウム水溶液250ミリリットルに加え、室温で10時間撹拌を続けて加水分解処理を行ない、有機シリコーン微粒子(P−1)中の加水分解性基をすべて水溶液に抽出した。処理液から超遠心分離により有機シリコーン微粒子を分離し、分離した有機シリコーン微粒子を水洗した後、200℃で5時間乾燥したものを、元素分析、ICP発光分光分析、FT−IRスペクトル分析に供して、全炭素含有量及びケイ素含有量を測定すると共に、ケイ素−炭素結合、ケイ素−酸素−ケイ素結合を確認した。これらの分析値と、原料に用いた式3で示されるシラノール形成性ケイ素化合物のp個のR3の平均炭素数より式2中のR2を計算した値とから、式2中のnを算出した。
【0051】
・実施例2〜5及び比較例1{有機シリコーン微粒子(P−2)〜(P−5)及び(R−1)の合成}
有機シリコーン微粒子(P−1)と同様に、有機シリコーン微粒子(P−2)〜(P−5)及び(R−1)を合成し、有機シリコーン微粒子(P−1)と同様に分析した。これらの結果を表1にまとめて示した。
【0052】
・比較例2{有機シリコーン微粒子(R−2)の合成}
反応容器にイオン交換水3950g及び28%アンモニア水50gを仕込み、室温下で10分間撹拌して均一なアンモニア水溶液にした。このアンモニア水溶液に、メチルトリメトキシシラン600g(4.41モル)をアンモニア水溶液中に混ざらないように速やかに加え、上層にメチルトリメトキシシラン層、下層にアンモニア水溶液層の2層状態になるようにした。次いで2層状態を保ちながらゆっくり撹拌し、メチルトリメトキシシランとアンモニア水溶液との界面において加水分解及び縮合反応を進行させた。反応の進行に伴い、反応物が徐々に沈降して下層は白濁し、上層のメチルトリメトキシシラン層は徐々に層が薄くなり、約3時間で消失した。更に温度を50〜60℃に保ち、同条件で3時間撹拌を行なった後、25℃に冷却した。懸濁状に析出した白色微粒子を濾別した。得られた白色微粒子を水洗し、150℃で3時間、熱風乾燥を行なって有機シリコーン微粒子(R−2)266gを得た。有機シリコーン微粒子(P−1)と同様に分析したところ、この有機シリコーン微粒子(R−3)は、平均粒子径が3.1μm、表面が滑らかな球状であり、平均シロキサン単位はCH3SiO1.5であった。
【0053】
・比較例3{有機シリコーン微粒子(R−3)の合成}
反応容器にメタノール11000g及び28%アンモニア水1500gを仕込み、更にアンモニアガスを吹き込んで260gを吸収させた。この混合液を10℃±0.5℃に調整し、撹拌しながらテトラメトキシシラン73g(0.48モル)とメチルトリメトキシシラン1567g(11.52モル)とをメタノール1580gで希釈した溶液を1時間かけて滴下し、滴下後に内温を50℃まで上げ、5時間撹拌を続けて熟成して加水分解を行ない、シリカ水和物微粒子のメタノール溶液懸濁体を得た。これを、ジャケット付きニーダーを用い、常圧下、ジャケット温度120℃で蒸発させて微粒子の乾燥粉体を得た。得られた乾燥粉体を250℃に設定された電気炉で5時間焼成した後、ジェット粉砕機にかけて凝集微粒子の解砕を行ない、有機シリコーン微粒子(R−3)720gを得た。有機シリコーン微粒子(P−1)と同様に分析したところ、この有機シリコーン微粒子(R−3)は、平均粒子径が0.8μm、表面が滑らかな球状であり、平均シロキサン単位は(CH30.96SiO1.52であった。
【0054】
【表1】
Figure 0003846667
【0055】
表1において、
*1:式1中のmが0である場合のシロキサン単位/式1中のmが1である場合のシロキサン単位(モル比)
*2:式3中のpが0である場合のシラノール形成性化合物/式3中のpが1である場合のシラノール形成性化合物(モル比)
*3:表面に平面から見てほぼ円形の小さいくぼみを多数有する球状
*4:表面に平面から見て細かいしわ状のくぼみを多数有する球状
*5:表面に平面から見て不定形の比較的大きいくぼみを多数有する球状
*6:不定形
*7:表面が滑らかな球状
S−1:無水ケイ酸単位
S−2:メチルシロキサン単位
S−3:3−グリシドキシプロピルシロキサン単位
S−4:トリフロオロプロピルシロキサン単位
MG:メチル基
GPG:3−グリシドキシプロピル基
FPG:トリフロオロプロピル基
MOG:メトキシ基
EOG:エトキシ基
SM−1:テトラエトキシシラン
SM−2:メチルトリメトキシシラン
SM−3:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
SM−4:トリフロオロプロピルトリメトキシシラン
【0056】
試験区分2(合成高分子フィルム用の滑剤としての評価1)
・ポリエチレンテレフタレートフィルム試料の作製と評価
表2に記載した有機シリコーン微粒子の所定量をポリエチレンテレフタレートと共に2軸混練機を用い280℃で溶融押し出しし、未延伸シートを作製した。次いで80℃で一方向に3.5倍延伸し、更に110℃で直角方向に3.5倍延伸した後、200℃で5秒間熱固定して厚さ15μmの2軸延伸フィルムを試料として得た。この試料の平滑性と剥離性を下記の条件で測定し、下記の基準で評価した。結果を表2にまとめて示した。
【0057】
・・平滑性の評価
試料を23℃×65%RHの雰囲気にて調湿し、同条件下で梨地表面のステンレス板に対する動摩擦係数を摩擦係数測定機(東洋精機社製のTR型、荷重200g、速度300mm/分)で測定し、下記の基準で評価した。
◎:動摩擦係数が0.3未満、優れている。
○:動摩擦係数が0.3以上0.5未満、良好である。
△:動摩擦係数が0.5以上0.7未満、やや劣る。
×:動摩擦係数が0.7以上、劣る。
【0058】
・・剥離性の評価
試料の上に粘着テープを貼り合わせ、20mm幅に切り出し、テンシロンにより試料と粘着テープとの間の180度剥離力を測定し、下記の基準で評価した。
◎:剥離力が10g/20mm未満、優れている。
○:剥離力が10g/20mm以上50g/20mm未満、良好である。
△:剥離力が50g/20mm以上70g/20mm未満、やや劣る。
×:剥離力が70g/20mm以上、劣る。
【0059】
【表2】
Figure 0003846667
【0060】
表2において、
P−1〜P−5,R−1〜R−3:試験区分1で合成した有機シリコーン微粒子(以下同じ)
使用量:ポリエチレンテレフタレート100重量部に対する有機シリコーン微粒子の重量部
【0061】
・・ポリプロピレンフィルム試料の作製と評価
表3に記載した有機シリコーン微粒子の所定量をポリプロピレン(アイソタクチックインデックス97.5%、[η]2.3)と共に2軸混練機を用い275℃で溶融押し出しし、45℃の冷却ドラムにキャストして未延伸シートを作製した。この未延伸シートを予熱ロール群に導き、138℃に加熱しつつ、5倍長手方向に延伸し、更にテンター内に導き、165℃雰囲気中で9倍に幅方向に延伸し、150℃で幅方向に9%のリラックスをさせながら熱固定を行ない、単層の2軸延伸ポリプロピレンフィルム(厚み20μm)を試料として得た。この試料の動摩擦係数を前記と同様にして測定し、平滑性を評価した。結果を表3に示した。
【0062】
【表3】
Figure 0003846667
【0063】
表3において、
使用量:ポリプロピレン100重量部に対する有機シリコーン微粒子の重量部
【0064】
試験区分3(合成高分子フィルム用の滑剤としての評価2)
25℃のオルソクロロフェノール中で測定した極限粘度が0.62の、無機質フィラーをまったく含まないポリエチレンテレフタレートを、エクストルーダーで口金から押し出し、これを40℃に冷却したドラム上で静電印加を行ないながら厚さ152μの押し出しフィルムとし、続いて93℃に加熱した金属ロール上で長手方向へ3.6倍に延伸して、一軸延伸フィルムを得た。次にこの一軸延伸フィルムがテンターに至る直前の位置で、該一軸延伸フィルムの片面上に、試験区分1で調製した有機シリコーン微粒子の水性懸濁液を3本のロールから成るコーターヘッドから均一塗布した。この際の有機シリコーン微粒子の塗布量は上記一軸延伸フィルム1m2当り約2.3gとした(この塗布量は、下記二軸延伸フィルムでは1m2当り約0.0129gに相当する)。最後に片面塗布した一軸延伸フィルムをテンター内に導き、101℃で横方向へ3.5倍に延伸し、更に225℃で6.3秒間熱固定して、二軸延伸フィルムを得た(片面塗布後のフィルムが加熱を受けた時間は合計で11秒間である)。この二軸延伸フィルムは9.8kgのテンションでしわが発生することなく巻き取ることができた。また該二軸延伸フィルムを1/2インチ幅にマイクロスリットし、500mg巻きのテープ52本を製造したが、この間、そのマイクロスリット化は何の問題もなく良好に行なうことができた。得られた二軸延伸フィルムの平滑性を前記の条件で測定又は評価した。結果を表4にまとめて示した。
【0065】
【表4】
Figure 0003846667
【0066】
試験区分4(合成繊維用の滑剤としての評価)
表5に記載した有機シリコーン微粒子の所定量を固有粘度0.64、酸化チタン含有量0.2%のポリエチレンテレフタレートのチップに加え、常法により乾燥した後、エクストルーダーを用いて295℃で紡糸した。口金から吐出して冷却固化した後の走行糸状に、分子量7000でオキシエチレン単位/オキシプロピレン単位=30/70(モル比)のランダム共重合体であるポリエーテル10部、ウラリルオクタノエート49部、30℃の粘度が2.1×10-52/sの鉱物油16部、ポリオキシエチレン(オキシエチレン単位の繰返し数が20)ひまし油9部、ポリオキシエチレン(オキシエチレン単位の繰返し数が10)オレイルエーテル7部、オクタン酸ジエタノールアミド3部、デシルスルホネートナトリウム塩3部及びラウリルホスフェートカリウム塩3部から成る紡糸油剤の10%水性エマルジョンを、計量ポンプを用いたガイド給油法にて、付着量1.1%となるように付着させた後、表面速度4000m/分で表面温度90℃の第1ゴデットローラーと、表面速度5000m/分で表面温度130℃の第2ゴデットローラーとで延伸後、5000m/分の速度で巻き取り、75デニール36フィラメントの延伸糸を得た。得られた延伸糸をチーズ染色用のコーンに200g巻き取り、常法により紡糸油剤を洗浄、除去した。この洗浄済み延伸糸全量を走行速度20m/分、入出角90度で編み針と擦過させて、編み針表面及びその周辺への脱落性を下記の基準で評価した。また前記擦過試験を繰り返し10回行なった後の糸を用いて、編み針への進入側張力(T1)を10gとして出口側張力(T2)の測定から下記の基準で経時的平滑性を評価した。結果をまとめて表5に示した。
【0067】
・脱落性
◎:ほとんど脱落物がない。
○:僅かに脱落物が認められる。
△:多少脱落物が認められる。
×:著しく脱落物が認められる。
【0068】
・経時的平滑性
◎:T2/T1が3未満、経時的平滑性が優れている。
○:T2/T1が3以上4.5未満、経時的平滑性が良好である。
△:T2/T1が4.5以上5.5未満、経時的平滑性がやや劣る。
×:T2/T1が5.5以上であり、経時的平滑性が劣る。
【0069】
【表5】
Figure 0003846667
【0070】
表5において、
使用量:ポリエチレンテレフタレートのチップ100重量部に対する有機シリコーン微粒子の重量部
【0071】
試験区分5(化粧品原料としての評価)
・皮膚外用剤であるファウンデーション原料としての評価
表6に記載した有機シリコーン微粒子7.0部、酸化チタン12.0部、酸化亜鉛9.5部、カオリン35.0部、タルク20.0部、ベンガラ0.8部、黄酸化鉄2.5部、黒酸化鉄0.2部、流動パラフィン4.0部、オクタメチルシクロテトラシロキサン5.0部、25℃における粘度が2センチストークスの両末端トリメチルシリル基封鎖ジメチルポリシロキサン5.0部、パルミチン酸イソプロピル3.0部及びグリセリン3.0部を均一混合し、プレス成型して、ファウンデーションを製造した。これらのファウンデーションを30人のパネラーの官能試験に供し、塗擦感として、滑り、伸び及び透明感を以下の基準で評価した。結果を表6に示した。
【0072】
評価基準
◎:優れている。
○:良好である。
△:やや悪い。
×:悪い。
【0073】
【表6】
Figure 0003846667
【0074】
・皮膚外用剤である油性アイライナー原料としての評価
表7に記載した有機シリコーン微粒子5.0部、カルナバロウ5.3部、ミツロウ9.0部、マイクロクリスタリンロウ9.7部、白色ワセリン1.0部、流動パラフィン20.0部、デカメチルシクロペンタシロキサン18.0部、25℃における粘度が2センチストークスの両末端トリメチルシリル基封鎖ジメチルポリシロキサン32.0部、有機ベントナイト0.5部、酸化チタン1.5部及びカーボンブラック3.0部を均一混合して、油性アイライナーを製造した。これらの油性アイライナーを30人のパネラーの官能評価に供し、塗擦感として、滑り、伸び及び色の深みを前記と同様の基準で評価した。結果を表7に示した。
【0075】
【表7】
Figure 0003846667
【0076】
【発明の効果】
既に明らかなように、以上説明した本発明には、高分子材料用改質剤や化粧品原料等として有用な、ポリシロキサン架橋構造体から成る新規の有機シリコーン微粒子を提供することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の有機シリコーン微粒子を略示する拡大平面図。
【図2】 本発明の他の有機シリコーン微粒子を略示する拡大平面図。
【図3】 本発明の更に他の有機シリコーン微粒子を略示する拡大平面図。
【符号の説明】
11〜13・・有機シリコーン微粒子、21〜23・・くぼみ

Claims (11)

  1. 二つ以上のシラノール形成性ケイ素化合物を加水分解触媒存在下で水と接触させることにより加水分解してシラノール化合物を生成させ、次に該シラノール化合物を含有する反応液をシラノール縮重合触媒を含有する水溶液中に少量づつ加えて混合することにより該シラノール化合物を縮合反応させて得られる有機シリコーン微粒子であって、下記の式1中のmが0である場合のシロキサン単位とmが1である場合のシロキサン単位とで構成されており且つ式1中のmが0である場合のシロキサン単位/式1中のmが1である場合のシロキサン単位=5/95〜22/78(モル比)の割合で有していて、更に下記の式2で示される平均シロキサン単位を有するポリシロキサン架橋構造体から成る表面に複数のくぼみを有する平均粒子径が0.05〜10μmの球状の有機シリコーン微粒子。
    【式1】
    Figure 0003846667
    【式2】
    Figure 0003846667
    (式1及び式2において、
    1,R2:ケイ素原子に直結した炭素原子を有する有機基
    m:0又は1
    n:0.78〜0.95)
  2. ポリシロキサン架橋構造体が、式1中のmが0である場合のシロキサン単位/式1中のmが1である場合のシロキサン単位=10/90〜20/80(モル比)の割合で有するものであり、更に式2中のnが0.80〜0.90となる場合のものである請求項1記載の有機シリコーン微粒子。
  3. ポリシロキサン架橋構造体が、式1中のR1及び式2中のR2が共にメチル基である場合のものである請求項1又は2記載の有機シリコーン微粒子。
  4. 請求項1記載の有機シリコーン微粒子の製造方法であって、下記の第1工程及び第2工程を経ることを特徴とする有機シリコーン微粒子の製造方法。
    第1工程:下記の式3中のpが0である場合のシラノール形成性ケイ素化合物とpが1である場合のシラノール形成性ケイ素化合物とから成り且つ式3中のpが0である場合のシラノール形成性ケイ素化合物/式3中のpが1である場合のシラノール形成性ケイ素化合物=5/95〜22/78(モル比)の割合で有する二つ以上のシラノール形成性ケイ素化合物であって、更に式3中のpの平均値が0.78〜0.95の範囲となる二つ以上のシラノール形成性ケイ素化合物を、加水分解触媒存在下で、水と接触させて加水分解し、シラノール化合物を生成させる工程。
    第2工程:第1工程で生成させたシラノール化合物を含有する反応液をシラノール縮重合触媒を含有する水溶液中に少量づつ加えて混合することにより該シラノール化合物を縮合反応させ、有機シリコーン微粒子を生成させる工程。
    【式3】
    Figure 0003846667
    (式3において、
    3:ケイ素原子に直結した炭素原子を有する有機基
    X:炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアルコキシ基を有するアルコキシエトキシ基、炭素数2〜4のアシロキシ基、炭素数1〜4のアルキル基を有するN,N−ジアルキルアミノ基、ヒドロキシル基、ハロゲン原子又は水素原子
    p:0又は1)
  5. 二つ以上のシラノール形成性ケイ素化合物が、式3中のpが0である場合のシラノール形成性ケイ素化合物/式3中のpが1である場合のシラノール形成性ケイ素化合物=10/90〜20/80(モル比)の割合で有するものであり、更に式3中のpの平均値が0.80〜0.90の範囲となる場合のものである請求項4記載の有機シリコーン微粒子の製造方法。
  6. シラノール形成性ケイ素化合物が、式3中のR3がメチル基である場合のものである請求項4又は5記載の有機シリコーン微粒子の製造方法。
  7. 請求項1、2又は3記載の有機シリコーン微粒子から成ることを特徴とする高分子材料用改質剤。
  8. 合成高分子フィルム用の滑剤である請求項7記載の高分子材料用改質剤。
  9. 合成繊維用の滑剤である請求項7記載の高分子材料用改質剤。
  10. 請求項1、2又は3記載の有機シリコーン微粒子から成ることを特徴とする化粧品原料。
  11. 皮膚外用剤に用いるものである請求項10記載の化粧品原料。
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