JP3845558B2 - 硬貨処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、指定された枚数の硬貨の払出し等を自動的に行なう硬貨処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子式キャッシュレジスタ等から指定された枚数の硬貨の払出しを自動的に行なう従来の硬貨処理装置の要部を図8及び図9に示す。
【0003】
従来の硬貨処理装置は、図8に示すように、同一種類の硬貨を互いに無造作に積み重なりあったランダム状態で収納する硬貨収納部1の底面を、無端走行する硬貨搬送ベルト2で形成するとともに、硬貨収納部1の硬貨繰出し口1aに分離ローラ3を、硬貨搬送ベルト2の硬貨搬送面より硬貨1枚が通過し得る間隙(硬貨1枚の厚みとほぼ同じ大きさ)を開けて設け、駆動手段(不図示)により硬貨搬送ベルト2と分離ローラ3とを図中矢印で示すように硬貨からみて相反する方向に回転させることによって硬貨収納部1に収納された硬貨4を1枚ずつ硬貨繰出し口1aから順次繰出すようになっていた。
【0004】
また、図9の(a),(b)に示すように、硬貨繰出し口1aから1枚ずつ分離されて順次繰出された硬貨4を搬送する硬貨搬送ベルト2の両側に、硬貨4の直径dより微小量大きい間隔幅で対向するように一対の硬貨案内部材5a,5bを少なくとも硬貨繰出し口1aから硬貨搬送方向下流側に向かって連続して設けており、硬貨4が硬貨搬送ベルト2上から外れることなく繰出し側終端6まで整列して搬送され、釣銭払出口7に順次払出されるようになっていた。
【0005】
また、硬貨搬送ベルト2のベルト幅hを硬貨4の直径dより若干狭くするとともに、一方の硬貨案内部材5aを硬貨搬送ベルト2の一側部に接するように沿わして、他方の硬貨案内部材5bと硬貨搬送ベルト2の他側部との間には間隙sを形成していた。そして、この間隙sを光軸が通過し得るように光学式のセンサ8を設けて、硬貨搬送ベルト2によって搬送される硬貨4が光軸を遮ったことをセンサ8で検出する毎に硬貨4の払出枚数を計数していた。さらに、硬貨搬送ベルト2の上方でかつ前記光学式センサ8よりも硬貨搬送方向に対して若干上流側に硬貨停止機構部9を設け、硬貨4の払出枚数が指定された枚数に達すると硬貨停止機構部9を動作させて、硬貨4の繰出し側終端6への移動を規制するようになっていた。
【0006】
従来の硬貨停止機構部9は、励磁状態にあるとプランジャ91を吸引する電磁石92と、プランジャ91の先端に固定された細いピン形状の硬貨シャッタ93と、プランジャ91を反吸引方向に付勢するスプリング94とから構成されていた。そして、硬貨4を払い出す際には電磁石92を励磁して、プランジャ91をスプリング94の付勢力に抗して引き上げ、硬貨シャッタ93の先端を硬貨搬送面から少なくとも硬貨1枚の厚さ以上まで上昇させていた。これにより、硬貨4は硬貨搬送ベルト2の駆動に伴って繰出し側終端6の方向へ搬送され、釣銭払出口7に払出される。このとき、硬貨4が光学式センサ8の光軸を遮る毎に払出枚数が計数され、その払出枚数が指定された枚数に達すると、即座に電磁石92の励磁を解除するように制御していた。
【0007】
電磁石92の励磁が解除されると、プランジャ91がスプリング94の付勢力により出状態になって、このプランジャ91の先端に固定された硬貨シャッタ93が下降する。すると、指定枚数目の硬貨の上面に硬貨シャッタ93の先端が当接し、この硬貨が硬貨搬送ベルト2の駆動により硬貨シャッタ93下を通過すると、硬貨シャッタ93はさらに下降して、その先端が硬貨搬送ベルト2の硬貨搬送面に接触する。これにより、指定枚数目の硬貨に続いて搬送されてきた硬貨の外周面の一部が硬貨シャッタ93の脇に当接して繰出し側終端6への移動が規制され、また、それ以降の硬貨も順次前の硬貨の周面に当接して移動が規制されていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のこの種の硬貨処理装置においては、硬貨停止機構部9が、指定枚数目の硬貨を光学センサ8で検知すると電磁石92の励磁を解除して硬貨シャッタ93を下降させ、その先端を指定枚数目の硬貨の上面に一旦接触させた後、その次の硬貨の外周面にその脇を当接させて硬貨の移動を規制する構造であったので、次のような問題が生じていた。
【0009】
すなわち、硬貨搬送ベルト2によって搬送される硬貨4の搬送力は、硬貨搬送ベルト2と硬貨4との接触面の摩擦力によって発生するが、上述したように指定枚数目の硬貨4は硬貨シャッタ93の先端と摺動しながら搬送されるので、その摺動抵抗が硬貨搬送ベルト2からの搬送力に対して逆に作用して搬送力に損失を生じていた。しかも、硬貨シャッタ93の先端は、硬貨の表面と比べて著しく細くかつ小さいものであり、硬貨4の表面には硬貨シャッタ93の先端に比べて充分に大きな凹みがあるため、この凹みに硬貨シャッタ93の先端が入り込み次の凸部との境界面に当たって摺動抵抗が大きくなり、搬送力の損失が大きいものとなっていた。特に、硬貨の円周部には凸状の縁取りが切れ目なく設けられているので、硬貨の表面に当接して摺動している硬貨シャッタ93は必ず硬貨の縁取り凸部を乗り越えなければ次の硬貨の外周面に当接することができない。
【0010】
なお、硬貨表面の凹凸の影響を排除するために硬貨シャッタ93の先端当接面を凹みよりも十分に大きくすることも考えられるが、硬貨シャッタ93の先端は、周面同士を1点で接触し合わせている硬貨間の互いに対向し合って接触していない周面間に割り込ませなければならないので、あまり大きくすることはできなかった。
【0011】
また、硬貨シャッタ93に硬貨4の外周面の一部が当接して硬貨搬送方向に押圧していると、電磁石92が励磁されてもプランジャ91を吸引できないおそれがあった。このため、指定枚数の硬貨4が釣銭払出口7に払出された後に硬貨搬送ベルト2を逆回転させて、硬貨停止機構部9直前の硬貨4が硬貨シャッタ93を硬貨搬送方向に押圧しないように制御しており、制御が複雑であった。
【0012】
また、従来のこの種の硬貨処理装置においては、硬貨搬送経路を光軸が貫くように光学センサ8を設けていたので、硬貨同士の擦れ合いにより生じた磨耗くず等が硬貨搬送経路から落下して下側の光学センサ8を汚しやすく、汚れがひどくなると硬貨を検出できなくなるおそれがあり、この点からも信頼性の低いものであった。
【0013】
そこで本発明は、高い信頼性をもって硬貨を選択的に搬送することができる硬貨処理装置を提供しようとするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本願請求項1記載の発明の硬貨処理装置は、1枚ずつに分離された硬貨を搬送する硬貨搬送面を有する硬貨搬送手段と、硬貨搬送面の一方の側部に回動自在に設けられたシャッタ本体と、このシャッタ本体に設けられ、硬貨搬送面の一方の側部から硬貨搬送面上に出没自在で、出状態のときに硬貨搬送面を搬送される硬貨の外周面の一部に当接してその硬貨の搬送方向への移動を規制する硬貨係止部と、この硬貨係止部が出状態にあるときのシャッタ本体の回動を阻止するストッパ手段と、このストッパ手段によるシャッタ本体の回動阻止状態を解除するストッパ解除手段と、シャッタ本体の硬貨係止部より硬貨搬送方向に対して下流側に設けられ、硬貨係止部が没状態になったときに硬貨搬送面上に一方の側部からはみ出し、硬貨係止部が没状態になったことに応じて移動の規制が解除され硬貨搬送面を搬送される硬貨の搬送力により押し込まれて硬貨係止部を出状態にする硬貨ガイド面と、硬貨係止部が没状態から出状態に変化する動作を検知することにより搬送硬貨の枚数を計数する硬貨枚数計数手段と、この硬貨枚数計数手段により計数される硬貨枚数が所定の予定枚数に達するまではストッパ手段を動作させずにシャッタ本体を回動自在とし、硬貨枚数が予定枚数に達するとストッパ手段を動作させて硬貨係止部が出状態にあるときのシャッタ本体の回動を阻止する制御手段とを備えたものである。
【0015】
かかる構成の硬貨処理装置においては、ストッパ解除手段によりシャッタ本体の回動阻止状態が解除されると、硬貨搬送路に沿った一方の側部から硬貨搬送面上に出状態にあった硬貨係止部が没状態に移動し、硬貨係止部によって移動が規制されていた1枚目の硬貨が硬貨搬送手段によって搬送される。そして、1枚目の硬貨が硬貨搬送面上に一方の側部からはみ出していた硬貨ガイド面を押し込むと、硬貨係止部が硬貨搬送面に対して没状態から出状態に移動する。このとき、搬送硬貨の枚数が計数される。そしてストッパ手段が動作しないと、硬貨係止部は再び没状態に移動する。これにより、2枚目の硬貨が搬送され、1枚目と同様に作用する。こうして、計数枚数が所定の予定枚数に達すると、ストッパ手段が動作する。これにより、硬貨係止部が出状態になった状態でシャッタ本体の回動が阻止され、それ以降の硬貨の移動が規制される。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図1乃至図7を用いて説明する。
なお、この実施の形態は、本発明を、電子式キャッシュレジスタ等から指定された枚数の硬貨の払出しを自動的に行なう硬貨処理装置に適用した場合である。
【0023】
本実施の形態の硬貨処理装置は、図1に示すように、同一種類の硬貨をランダム状態で収納する硬貨収納部11の底面を、無端走行する硬貨搬送ベルト12で形成するとともに、硬貨収納部11の硬貨繰出し口11aに分離ローラ13を、硬貨搬送ベルト12の硬貨搬送面より硬貨1枚が通過し得る間隙を開けて設け、駆動源であるモータ35(図5に示す)により硬貨搬送ベルト12と分離ローラ13とを図中矢印で示すように相反する方向に回転させることによって、硬貨収納部11に収納された硬貨14を1枚ずつ硬貨繰出し口11aから繰出すようになっている。ここに、硬貨搬送ベルト12,分離ローラ13及びモータは硬貨搬送手段を構成する。
【0024】
また、この硬貨処理装置は、図2,図3に示すように、硬貨繰出し口11aから1枚ずつ分離されて繰出された硬貨14を搬送する硬貨搬送ベルト12の硬貨搬送面両側に、硬貨14の直径より微小量大きい間隔幅で対向するように一対の硬貨案内部材15a,15bをほぼ連続して設けており、硬貨14が硬貨搬送経路から外れることなく繰出し側終端16まで安定して搬送され、釣銭払出口17(図1を参照)に払出されるようになっている。
【0025】
また、この硬貨処理装置は、図1乃至図3に示すように、一方の硬貨案内部材15aの一部を切欠し、その切欠部に硬貨シャッタ18を設けている。硬貨シャッタ18は、硬貨搬送ベルト12の硬貨搬送面に対して垂直に設けた軸19を中心にして、該硬貨搬送面に対して水平方向にかつ該硬貨搬送面から僅かに浮いた状態で回動自在な板状のシャッタ本体20と、このシャッタ本体20の一方向への回動を付勢するスプリング21と、前記シャッタ本体20のスプリング21によって付勢される方向への回動を阻止するストッパ機構22とからなる。
【0026】
ストッパ機構22は、図4に示すように、シャッタ本体20の板厚方向に穿設された孔23に下から挿通するプランジャ24と、励磁状態にあると上記プランジャ24を吸引する電磁石25と、プランジャ24を反吸引方向に付勢するスプリング26とからなる。
【0027】
シャッタ本体20は、硬貨搬送ベルト21の硬貨搬送面に対して一方の側部から出没自在であり、出状態のときに硬貨搬送面によって搬送される硬貨14の外周面の一部に当接してその硬貨の搬送方向Aへの移動を規制する円弧状の硬貨停止部27を有している。そして、この硬貨停止部27が出状態のとき、ストッパ機構22の電磁石25が非励磁であればプランジャ24がスプリング26の付勢力によって突出し、シャッタ本体20の孔23を挿通して、シャッタ本体20のスプリング21の付勢力による一方向への回動を阻止するようになっている(図2を参照)。なお、電磁石25が励磁されてプランジャ24がスプリング26の付勢力に抗して引き込まれ、孔23から外れると、シャッタ本体20はスプリング21に引っ張られて回動し、硬貨停止部27が没状態になる(図3を参照)。
【0028】
また、シャッタ本体20は、硬貨停止部27より硬貨搬送方向Aに対して下流側に硬貨ガイド面28を形成している。この硬貨ガイド面28は、シャッタ本体20の回動により硬貨停止部27が没状態になったことに応じて硬貨搬送経路の硬貨搬送面上に硬貨搬送経路の一方の側部からはみ出し、硬貨14の搬送力によって押圧されるようになっており、面の高さを、硬貨搬送面上の硬貨が乗り越えない程度の高さ,例えば硬貨厚みの1.5倍程度としている。
【0029】
ここに、シャッタ本体20の硬貨停止部27は硬貨停止手段を構成し、硬貨ガイド面28は切替手段を構成する。また、ストッパ機構22のプランジャ24はストッパ手段を構成し、電磁石25はストッパ解除手段を構成する。
【0030】
また、この硬貨処理装置は、図4に示すように、シャッタ本体20を上下に挟んで光学式センサ29を設けている。そして、シャッタ本体20の硬貨停止部27が硬貨搬送経路に対して出状態にあるときには該センサ29の光軸がシャッタ本体20によって遮られ(図2を参照)、没状態にあるときには光軸が遮られないようになっている(図3を参照)。しかして、この光学式センサ29からの信号が、光軸が遮られているオフ状態から光軸が遮られていないオン状態に変化し、さらにオフ状態に変化したことを検知して、1枚の硬貨14が硬貨ガイド面28に作用したこと、つまりは繰出し側終端16から釣銭払出口17に払い出された硬貨の枚数を計数するものとなっている(硬貨枚数計数手段)。
【0031】
さらに、この硬貨処理装置は、図1及び図2に示すように、前記硬貨搬送ベルト12及び分離ローラ13と駆動源を共通にし、図1中矢印方向に回転して、シャッタ本体20の硬貨停止部27を通過した硬貨14を硬貨搬送面に上から押圧しながら繰出し側終端16まで搬送する付勢ベルト30を設けている。ここに、付勢ベルト30は硬貨搬送付勢手段を構成する。
【0032】
図5は本実施の形態の硬貨処理装置をn(n≧2)種類の金種別に設けて、n種類の金種の硬貨を選択的に払出す硬貨払出装置(自動釣銭機等)の制御回路構成を示すブロック図である。
【0033】
すなわち、この硬貨払出装置は、電子式キャッシュレジスタ等から硬貨の払出データを受信する通信インタフェース31、この通信インタフェース31で受信した硬貨払出データを元に金種毎に硬貨の払出予定枚数を決定し、払出対象の硬貨を取扱う硬貨処理装置を動作させて払出予定枚数の硬貨払出しを制御するCPU(Central Processing Unit)32、各金種の硬貨払出予定枚数等を記憶するメモリ33、金種別に硬貨払出枚数を計数する払出枚数計数部34、各硬貨処理装置の硬貨搬送ベルト12,分離ローラ13及び付勢ベルト30に対して共通の駆動源となるモータ35の回転を制御するモータ制御部36、n種類の金種毎にそれぞれ設けられた各硬貨処理装置の電磁石25(25a,25b,…25n)を選択的に励磁する通電信号の出力ポート37、及び各硬貨処理装置の光学式センサ29(29a,29b,…29n)から出力される信号の入力ポート38を備えている。そして、CPU32と、通信インタフェース31,メモリ33,払出枚数計数部34,モータ制御部36,出力ポート37及び入力ポート38とを、バスラインで接続している。
【0034】
しかして、CPU32は、図6の流れ図に示す手順で各硬貨処理装置の硬貨払出しを制御するものとなっている。先ず、ST(ステップ)1として通信インタフェース31を介して硬貨の払出データを入力すると、ST2としてこの払出データから金種毎に硬貨の払出予定枚数を決定し、メモリ33に記憶する。次に、ST3としてモータ制御部36を介してモータ35を起動する。
【0035】
これにより、各硬貨処理装置の硬貨搬送ベルト12,分離ローラ13及び付勢ベルト30がそれぞれ図1中矢印で示す方向に回転する。ただし、この時点では、各硬貨処理装置の硬貨シャッタ18は、ストッパ機構22が働いてシャッタ本体20の回動が阻止されており、硬貨停止部27が硬貨搬送経路に対して側方から突出した状態になっているので、各硬貨処理装置とも硬貨14の払い出しは行われない。
【0036】
そこで次に、CPU32は、ST4として払出予定枚数が1以上の金種の硬貨を硬貨収納部11に収納した硬貨処理装置を選択し、その硬貨処理装置の電磁石25に出力ポート37を介して通電信号を出力して電磁石25の励磁を行なう。
【0037】
そうすると、電磁石25が励磁された硬貨処理装置においては、図7(a)に示すように、ストッパ機構22のプランジャ24がシャッタ本体20の孔23から引き抜かれ、シャッタ本体20の回動阻止状態が解除されるので、シャッタ本体20がスプリング21に引っ張られて軸19を中心に回動し、硬貨停止部27が没状態になる。また、これに応じて当該シャッタ本体20の硬貨ガイド面28が硬貨搬送経路に側方からはみ出す。
【0038】
これにより、硬貨停止部27にその外周面の一部が当接していた1枚目の硬貨14aが硬貨搬送ベルト12の回転により繰出し側終端16に向けて搬送される。そうすると、この硬貨14の搬送力により硬貨ガイド面28が押圧されて、シャッタ本体20が軸19を中心にスプリング21の付勢力に抗して回動する。また、硬貨搬送ベルト12の回転により搬送され、硬貨ガイド面28にその外周面が当接した硬貨14aは、その上面が付勢ベルト30に接する。これにより、硬貨14aは付勢ベルト30によってその上面が硬貨搬送面に押圧されながら繰出し側終端16に向けて搬送される。
【0039】
一方、硬貨14aの押圧によりシャッタ本体20がスプリング21の付勢力に抗して回動されると、図7(b)に示すように、硬貨停止部27が硬貨搬送経路に側部から突出する。そして、この硬貨停止部27に2枚目の硬貨14bの外周面の一部が当接する。これにより、2枚目の硬貨14bの搬送方向への移動が規制される。また、1枚目の硬貨14aの外周面が硬貨ガイド面28に当接した状態から、この硬貨14aの押圧によりシャッタ本体20が回動して硬貨停止部27が硬貨搬送経路に突出するまでの間に、光学式センサ29の光軸が遮られる。
【0040】
そこでCPU32は、ST5として各硬貨処理装置にそれぞれ設けられた光学式センサ29からの信号を監視し、光軸が遮られていないオン状態から光軸が遮られたオフ状態に変化したことを検知したならば、その光学式センサ29が設けられた硬貨処理装置から該当する金種の硬貨が1枚払い出されたと判断する。そして、ST6として払出枚数計数部34を動作させて、該当する金種の硬貨払出枚数を1だけカウントアップする。続いて、ST7としてこの金種の硬貨払出枚数とメモリ33に記憶している同一金種の払出予定枚数とを比較する。そして、硬貨払出枚数が払出予定枚数に満たない場合には、光学式センサ29からの信号監視状態に戻る。
【0041】
これに対し、硬貨払出枚数が払出予定枚数に到達したならば該当金種の硬貨払出完了と判断する。そして、ST8として該当金種の硬貨を収納している硬貨処理装置の電磁石25に対する通電信号を停止して、この電磁石25の励磁を解除する。その後、ST9として払出予定枚数が1以上の金種全てについて硬貨の払出しが完了したか否かを判断し、未完了の場合には光学式センサ29からの信号監視状態に戻る。一方、払出予定枚数が1以上の金種全てについて硬貨の払出しが完了したと判断した場合には、ST10としてモータ35を停止させて、今回の払出データ入力に対する処理を終了するものとなっている。
【0042】
したがって、例えば払出予定枚数が1枚の金種の硬貨を収納していた硬貨処理装置においては、1枚目の硬貨14aの押圧によりシャッタ本体20がスプリング21の付勢力に抗して回動し、光学式センサ29の光軸を遮った段階で、電磁石25の励磁が解除される。そうすると、この電磁石25に取付けられたプランジャ24がスプリング26によって上方に付勢され、シャッタ本体20の硬貨停止部27が硬貨搬送経路に突出した時点でシャッタ本体20の孔23に挿通する。これにより、図7(c)に示すように、1枚目の硬貨14aがシャッタ本体20の硬貨ガイド面28から外れ、シャッタ本体20がスプリング21によって引っ張られてもシャッタ本体20の回動はプランジャ24によって阻止される。その結果、2枚目の硬貨14bの外周面の一部がシャッタ本体20の硬貨停止部27に当接し、この2枚目の硬貨14bの硬貨搬送方向Aへの移動が規制される。また、3枚目以降の硬貨14cもそれぞれ直前の硬貨の外周面に当接して、硬貨搬送方向Aへの移動が規制される。
【0043】
一方、払出予定枚数が2枚の金種の硬貨を収納していた硬貨処理装置においては、1枚目の硬貨14aの押圧によりシャッタ本体20が回動し、光学式センサ29の光軸を遮っても、電磁石25の励磁が解除されない。したがって、1枚目の硬貨14aが硬貨ガイド面28から外れた段階で、シャッタ本体20はスプリング21によって引っ張られて回動し、図7(a)の状態に戻る。その結果、2枚目の硬貨14bが硬貨搬送ベルト12の回転により繰出し側終端16に向けて搬送され、その外周面で硬貨ガイド面28を押圧する。
【0044】
そして、この2枚目の硬貨14bの押圧によりシャッタ本体20がスプリング21の付勢力に抗して回動し、光学式センサ29の光軸を遮ると、電磁石25の励磁が解除される。これにより、前述したように、シャッタ本体20の硬貨停止部27が硬貨搬送経路に突出した時点でシャッタ本体20の回動が阻止され、3枚目以降の硬貨14cの硬貨搬送方向Aへの移動が規制される。
【0045】
このように本実施の形態においては、硬貨14の搬送方向Aへの移動を規制する硬貨停止手段を、板状をなすシャッタ本体20の硬貨停止部27で構成したので、細いピン形状とせざるを得なかった従来装置と比べて破損し難く、信頼性を高めることができる。
【0046】
また、硬貨停止部27を円弧状としその円周方向に回動させることによって、該硬貨停止部27に外周面の一部が当接していた硬貨14の移動規制状態を解除するようにしたので、硬貨14の外周面が硬貨停止部27に当接した状態でも小さい力で硬貨停止部27を回動させることができる。したがって、指定枚数の硬貨14が釣銭払出口17に払出された後に硬貨搬送ベルト12を逆回転させる必要がないので、制御を簡略化できる。また、モータ35を逆転駆動させないので、モータ35の長寿命化も図り得る。
【0047】
また、硬貨停止部27を硬貨搬送面の上からではなく搬送経路の側部から出没自在とし、硬貨の搬送力を利用して硬貨停止部27を動作させるようにしたので、硬貨停止動作と硬貨搬送動作とが密接に関係しあいながら動作し合うようになり、効率的である。
【0048】
さらに、硬貨搬送経路の一方の側部に設けた硬貨シャッタ18のシャッタ本体20によって光軸が遮られる位置に光学式センサ29を設け、このセンサ29の信号によって硬貨払出枚数を計数するようにしたので、硬貨同士の擦れ合いにより生じた磨耗くず等がセンサ上に落下してセンサを汚すおそれがない。したがって、光学センサ29の汚れによって硬貨の払出しを検出できなくなる不具合をなくすことができる。その結果、定期的なセンサの清掃が必要なくなり、メンテナンスを簡素化できる。
【0049】
また、硬貨停止部27を通過した硬貨14は硬貨ガイド面28を押圧するので搬送力の損失を生じるが、本実施の形態では、硬貨停止部27の下流側に付勢ベルト30を設け、この付勢ベルト30により硬貨14の上面を硬貨搬送面に押圧しながら硬貨搬送方向に搬送するようにしたので、搬送力を高めることができる。したがって、硬貨14の押圧によりシャッタ本体20をスプリング21の付勢力に抗して安定に回転させることができるので、硬貨詰まりを生じることもなく、この点からも信頼性を高めることができる。
【0050】
ところで、本実施の形態では、硬貨停止部27を通過した硬貨14が硬貨ガイド面28から外れるまでは、たとえストッパ機構22が作用していなくてもスプリング21の付勢力によるシャッタ本体20の回動が阻止されるので、次の硬貨14は硬貨停止部27と係止してその移動が規制されている。したがって、払出される硬貨の間隔は、少なくとも硬貨ガイド面28の硬貨搬送方向の長さだけ開けられることになる。このことは、例えば、繰出し側終端16の近傍に硬貨の材質を検知するセンサを設け、払出される硬貨の材質を判定して偽硬貨を検出する機能を設けた硬貨処理装置において、材質判定時間を確保する上で大変有効となる。
【0051】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、硬貨の搬送方向への移動を規制する機構に破損を生じるおそれがなく、また搬送される硬貨を検知するセンサがその搬送硬貨の影響により汚れるのを防ぐことができ、高い信頼性をもって硬貨を選択的に搬送することができる硬貨処理装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態である硬貨処理装置の概略構成を示す図。
【図2】 同硬貨処理装置の要部斜視図。
【図3】 同硬貨処理装置の要部斜視図。
【図4】 同硬貨処理装置の要部の一部断面図。
【図5】 同硬貨処理装置を用いた硬貨払出装置の制御回路構成を示すブロック図。
【図6】 図5に示すCPUが実行する主要な処理手順を示す流れ図。
【図7】 同硬貨処理装置の動作説明図。
【図8】 従来の硬貨処理装置の概略構成を示す図。
【図9】 従来の硬貨処理装置の要部上面図及び側面図。
【符号の説明】
11…硬貨収納部
12…硬貨搬送ベルト
13…分離ローラ
14…硬貨
18…硬貨シャッタ
20…シャッタ本体
21…スプリング
22…ストッパ機構
27…硬貨停止部
28…硬貨ガイド面
29…光学式センサ
30…付勢ベルト
Claims (1)
- 1枚ずつに分離された硬貨を搬送する硬貨搬送面を有する硬貨搬送手段と、
前記硬貨搬送面の一方の側部に回動自在に設けられたシャッタ本体と、
このシャッタ本体に設けられ、前記硬貨搬送面の一方の側部から前記硬貨搬送面上に出没自在で、出状態のときに前記硬貨搬送面を搬送される硬貨の外周面の一部に当接してその硬貨の搬送方向への移動を規制する硬貨係止部と、
この硬貨係止部が出状態にあるときの前記シャッタ本体の回動を阻止するストッパ手段と、
このストッパ手段による前記シャッタ本体の回動阻止状態を解除するストッパ解除手段と、
前記シャッタ本体の前記硬貨係止部より前記硬貨搬送方向に対して下流側に設けられ、前記硬貨係止部が没状態になったときに前記硬貨搬送面上に前記一方の側部からはみ出し、前記硬貨係止部が没状態になったことに応じて移動の規制が解除され前記硬貨搬送面を搬送される硬貨の搬送力により押し込まれて前記硬貨係止部を出状態にする硬貨ガイド面と、
前記硬貨係止部が没状態から出状態に変化する動作を検知することにより搬送硬貨の枚数を計数する硬貨枚数計数手段と、
この硬貨枚数計数手段により計数される硬貨枚数が所定の予定枚数に達するまでは前記ストッパ手段を動作させずに前記シャッタ本体を回動自在とし、前記硬貨枚数が予定枚数に達すると前記ストッパ手段を動作させて前記硬貨係止部が出状態にあるときの前記シャッタ本体の回動を阻止する制御手段と、
を具備したことを特徴とする硬貨処理装置。
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