JP3845427B2 - 熱可塑成形に用いられる繊維強化複合材料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、強化用繊維と熱可塑性樹脂繊維とからなる繊維強化複合材料の製造方法、ならびに該製造方法で得られた複合材料を用いた成形品に関する。
強化用繊維とマトリックス樹脂からなる複合材料は、成形品等として機械、精密機械、電気・電子機器、建築資材、車両用部品・部材、OA機器、AV機器、日用雑貨、スポーツ用品、医療器具、航空機、宇宙用機器部品・部材などとして利用されている。
複合材料の強化用繊維としては、高強度、高弾性率で耐熱性に優れる点より、ガラス繊維、炭素繊維などの無機繊維や、アラミド繊維などの有機繊維が主に使用されている。有機繊維は比重も小さく軽量であり、パラ系アラミド繊維は合成繊維の中では引張り特性において高強度と高弾性率という機械的特性のほかに、耐熱性、寸法安定性、耐化学薬品性などの特性も有しているため、プラスチック系複合材料の強化材として利用されている。
一方、マトリックス樹脂は、高強度、高弾性率、破断時の伸びなどの特性が優れていること、力学的、環境的な耐久性にも優れていること、強化材との親和性がよく、成形性が優れていることなどが求められる。マトリックス樹脂には、エポキシ樹脂や不飽和ポリエステル樹脂など熱硬化性樹脂が広く使用されており、成形性や強化用繊維との接着性がよく、機械的特性や耐熱性、耐薬品性などが優れている。しかしながら、熱硬化性樹脂で特に問題なのは、樹脂の硬化寿命のため、使用し作業できる時間に制限があること、硬化反応を伴うため、成形時間が長く、熱可塑性樹脂とは異なり再び溶融化して加工することができないことである。従って、熱硬化性樹脂に比べて成形性も良好で耐衝撃性にも優れた熱可塑性樹脂を利用し、疲労性や耐熱性、耐薬品性などにも優れ、使用済み後に再溶融化可能な、熱可塑性樹脂をマトリックスとする高性能の複合材料が実用化されてきている。
熱可塑性樹脂複合材料の製造は、熱硬化性樹脂と異なり、硬化反応を伴うことなく加熱し溶融した後、加圧、圧縮して賦形、冷却というステップで完了するが、以下のような方法も提案されている。すなわち、強化用繊維に樹脂を含浸させるか、あるいは樹脂粉体を付着させるなどの方法によりプリプレグをつくり、プリプレグを金型などを利用して加熱してマトリックス樹脂を軟化あるいは溶融し、同時に加圧圧縮して所定の形状に賦形し冷却固化させる。
具体的な方法としては、(a)樹脂を加熱溶融し繊維に含浸させる方法(溶融含浸法)、(b)樹脂をパウダー化し流動床法や懸濁法によって繊維に塗布・融着させる方法(パウダー法)、(c)樹脂を溶液化し、繊維に含浸後溶媒を除去する方法(溶液含浸法)などがある。
強化用繊維にマトリックス樹脂を含浸させる方法として、強化用繊維とマトリックス樹脂からなる繊維とを混成し、得られた混成繊維をマトリックス樹脂の融点以上に加熱する方法が知られている。例えば、特開昭60−209034号公報には、マトリックスポリマーの紡糸繊維と強化用繊維との緊密ブレンドからなる連続繊維トウをモールドに接触させ、熱可塑性樹脂繊維の融点より高温に加熱し、加圧条件下に一定時間保持した後、冷却し、モールドから取り出す方法が提案されている(特許文献1)。また、特開平4−353526号公報には、熱可塑性エラストマー繊維と強化用繊維との混合糸を、該熱可塑性エラストマー繊維の融点以上の温度に加熱し、加圧することにより強化用繊維の間に含浸させる方法が提案されている(特許文献2)。
しかしながら、これらの方法においては、強化繊維としては主としてガラス繊維が用いられており、得られる成形品は異方性があり、そりがみられるなど成形寸法精度に欠ける欠点がある。そこで、これらに代えてアラミド繊維などの有機繊維を用いることが考えられるが、有機繊維と樹脂との密着性、含浸性が不足し、成形時、特に、ペレット製造時に繊維が樹脂から遊離する問題を生じる。
ところで、熱可塑性樹脂成形品は優れた機械的性質、成形加工性および電気絶縁性などの性質によって、電気・電子機器、OA機器および自動車などの各部品をはじめとする広範な分野で使用されているが、熱可塑性樹脂の大半は易燃性であることから、安全性の問題を解決することを目的として、難燃化に対する種々の技術が従来から数多く提案されてきた。
一般的な熱可塑性樹脂成形品の難燃化技術としては、難燃化効率の高い臭素化合物などのハロゲン系難燃剤とアンチモンとを樹脂に配合して難燃化する方法が採用されているが、この方法は成形品が燃焼する際の発煙量が非常に多く、また腐食性ガスを発生することがあった。また、最近では、一部の臭素系難燃剤を使用した樹脂の加工、成形品の燃焼の際に有毒な臭素化ジベンゾダイオキシン等が発生することが指摘されている。そこで、近年は、これらのハロゲン系難燃剤の欠点を克服するために、ハロゲンを全く含まない難燃剤を含有する樹脂組成物または難燃化方法が望まれるようになってきている。
更に、ハロゲン系難燃剤を使用せずに熱可塑性樹脂成形品を難燃化する方法としては、ポリリン酸アンモニウムを添加する方法、赤リンを難燃剤として添加する方法等が知られている。しかし、ポリリン酸アンモニウム系難燃剤を添加する方法では、目的とする難燃性を付与するためには多量の難燃剤を必要とし、得られる成形品の機械的物性の低下が著しいという問題がある。また、赤リンを添加する方法では難燃性の向上効果が不十分であり、多量に添加すると成形品の機械的物性が低下し、また着色の問題もある。
このように、強化用繊維と樹脂との親和性あるいは接着性が良好で、含浸性に優れ、寸法精度がよく、難燃性で、ドリップがなく、耐衝撃性、耐摩耗性、耐トラッキング性、樹脂リサイクル性が良好で、しかも成形加工性に優れた熱可塑成形用の複合材料は得られていないのが実状である。
特開昭60−209034号公報 特開平4−353526号公報
本発明は、熱可塑成形ができ、軽量、かつ高強度で、寸法精度が良く、難燃性、耐衝撃性、耐摩耗性に優れた繊維強化複合材料の製造方法、ならびに該方法で得られた複合材料を用いた成形品を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、強化用繊維と熱可塑性樹脂繊維の紡績糸との混合糸を用意し、これを管状炉内で加熱して熱可塑性樹脂繊維を溶融し、常圧下、撚りをかけながら複合化することにより、熱可塑性樹脂の強化用繊維への含浸性がよく、しかも、寸法精度、耐衝撃性、耐摩耗性、難燃性および耐トラッキング性に優れた複合材料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記のとおりである。
1)強化用繊維と熱可塑性樹脂繊維の紡績糸との混合糸を、管状炉内で連続的に前記熱可塑性樹脂繊維の溶融もしくは軟化温度に加熱し、加熱下で撚り合わせることにより強化用繊維と熱可塑性樹脂繊維を複合化した後、所定長さに切断することを特徴とする繊維強化複合材料の製造方法、
2)強化用繊維が、炭素繊維、金属繊維及び有機繊維から選ばれる少なくとも一種である前記1)記載の製造方法、
3)有機繊維が、全芳香族ポリアミド繊維、全芳香族ポリエステル繊維及びヘテロ環芳香族繊維から選ばれる少なくとも一種である前記2)記載の製造方法、
4)熱可塑性樹脂繊維が、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂及びポリエーテルケトン樹脂から選ばれる少なくとも一種の樹脂よりなる繊維である前記1)〜3)のいずれか1項記載の製造方法、
5)強化用繊維と熱可塑性樹脂繊維の融点もしくは軟化点の差が5℃以上である前記1)〜4)のいずれか1項記載の製造方法、
6)前記1)〜5)のいずれか1項記載の方法により製造された繊維強化複合材料を成形してなることを特徴とする成形品、
7)補強用、摩擦・摺動用、自動車、船舶等産業用の機械要素、電気・電子機器、AV機器、OA機器、建築用の部品・部材、建材、建具、パッキン類又はシール類であることを特徴とする前記6)記載の成形品。
本発明によれば、軽量かつ高強度で、耐熱性、耐摩耗性、耐衝撃性、難燃性、電気特性に優れるとともに、繊維と熱可塑性樹脂の含浸性が良好で、寸法安定性に優れた繊維強化複合材料を得ることが可能な手段を提供することができる。また、当該複合材料は、成形時に溶剤を使用しないため作業環境特性に優れ、熱可塑性であるため成形性が良好で、加熱し溶融することにより再利用することができるのでリサイクル性に優れている。
本発明の繊維強化複合材料を熱可塑成形することにより、寸法安定性、耐熱性、耐摩耗性、耐衝撃性、耐久性、難燃性、耐トラッキング性に優れた成形品を得ることができ、しかも簡単にリサイクル使用できるため、環境にも優しい成形品となる。
本発明の繊維強化複合材料の製造方法は、強化用繊維と熱可塑性樹脂繊維の紡績糸との混合糸を、管状炉内で連続的に前記熱可塑性樹脂繊維の溶融もしくは軟化温度に加熱し、加熱下で撚り合わせることにより強化用繊維と熱可塑性樹脂繊維を複合化した後、所定長さに切断することを特徴とするものである。
本発明で用いられる混合糸は、強化用繊維と熱可塑性樹脂繊維の紡績糸とを撚糸、カバリング、混紡、繊維束などの状態にして、任意の比率で混合したものである。これらの混合糸は、従来公知の方法で得られたものをそのまま使用することもできる。混合糸の中で最も軟化温度もしくは融点の低い熱可塑性樹脂繊維を軟化、溶融してマトリックスとすることにより、他の繊維は補強材、改質材として機能する熱可塑成形用複合材料ができる。マトリックスとなる熱可塑性樹脂繊維の比率は、最終製品の要求性能、成形性などによって異なるが、複合材料全体の質量分率にして20%〜90%の範囲が適当である。熱可塑性樹脂繊維の含有量が90質量%を超えると複合材料の剛性が不足し、成形収縮率が大きくなり、一方、20質量%未満では成形時の流動性が低下し、良好な成形品を得ることができない。
混合糸を構成する強化用繊維は、目的に応じて所望の強度、弾性率等を発現しうるものであれば良く、その種類や特性値は特に限定されないが、高強度で耐熱性、耐摩耗性に優れている点より、炭素繊維、金属繊維及び有機繊維が好ましい。強化用繊維は、単独で使用しても良いし、二種類以上を適宜組み合わせて使用しても良い。
強化用繊維の単繊維繊度は特に限定されないが、効率的加工性の観点から、通常、0.1〜33.0dtexのものを用いる。好ましくは0.3〜11.0dtex、より好ましくは0.5〜6.6dtexである。
強化用繊維が有機繊維、とりわけ合成繊維の場合、強化用繊維と熱可塑性樹脂繊維との軟化温度もしくは融点の差は、5℃以上あることが好ましい。
有機繊維の好ましい例としては、例えば、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維(PBO繊維)等のヘテロ環芳香族繊維、全芳香族ポリエステル繊維、全芳香族ポリアミド繊維(アラミド繊維)等が挙げられる。これらの有機繊維は、最終製品の用途、要求性能、繊維の製造コスト又は製品の加工コスト等に応じて、適宜選択される。有機繊維の中でも、ヘテロ環芳香族繊維、全芳香族ポリエステル繊維、アラミド繊維が好ましく、耐熱性、耐摩耗性に優れる点より、アラミド繊維が特に好ましい。これらの有機繊維に金属をメッキした金属メッキ原糸を使用することもでき、該金属としては銅、ニッケル、錫、銀、金等が挙げられる。
ここで、上記アラミド繊維は、通常置換されていてもよい二価の芳香族基を少なくとも一個有する繊維であって、アミド結合を少なくとも一個有する繊維であれば特に限定はなく、全芳香族ポリアミド繊維、またはアラミド繊維と称される公知のものであってよい。上記において、「置換されていてもよい二価の芳香族基」とは、同一又は異なる1以上の置換基を有していてもよい二価の芳香族基を意味する(以下同様である)。
アラミド繊維には、パラ系アラミド繊維とメタ系アラミド繊維とがあり、いずれも本発明において好ましく用いられるが、加熱収縮が少なく、高耐熱性、高強度であるパラ系アラミド繊維が特に好ましい。パラ系アラミド繊維としては、例えば、ポリパラフェニレンテレフタルアミド繊維(米国デュポン株式会社、東レ・デュポン株式会社製、商品名「KEVLAR」(登録商標))、コポリパラフェニレン−3,4’−オキシジフェニレンテレフタルアミド繊維(帝人テクノプロダクツ株式会社製、商品名「テクノーラ」(登録商標))等の市販品を用いることができる。メタ系アラミド繊維としては、例えば、ポリメタフェニレンテレフタルアミド繊推(米国デュポン株式会社製、商品名「NOMEX」(登録商標))等の市販品を用いることができる。なお、上記したアラミド繊維は、公知の方法又はそれに準ずる方法で製造したものを用いても良い。
前記のアラミド繊維は、その繊維表面および繊維内部にフィルムフォーマ、シランカップリング剤および界面活性剤が付与されているものを用いることもできる。該アラミド繊維を用いることにより、密着性の向上とともに接着性が改善され、ボイドが抑制されて複合材料の強度や耐久性、耐衝撃性等が向上する。前記の表面処理剤のアラミド繊維に対する固形分付着量は、0.01〜20質量%の範囲であることが望ましい。
ここで、前記のフィルムフォーマとしては、複合材料用繊維表面処理剤として用いられているウレタン系、エポキシ系などの高機能付与型のフィルムフォーマやスターチ系、ポリビニルアルコール系、アクリル系のフィルムフォーマなどの水に分散するエマルジョン型オリゴマー等が挙げられる。
シランカップリング剤としては、従来用いられているアミノプロピルトリエトキシシラン、フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、グリシジルプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランを始めとする下記一般式(1)で示される化合物等が挙げられる。
−Si−(OR (1)
式(1)のRは樹脂に反応あるいは強い相互作用をする有機基であり、Rは炭素原子数1〜4のアルキル基である。
前記の界面活性剤としては、上記のシランカップリング剤およびフィルムフォーマを積極的に結晶性繊維構造内に浸透させるものが用いられる。特に、カチオン系界面活性剤が望ましく、例えばジメチルアミノプロピルアルキルアミドジエチル硫酸塩等が挙げられる。
また、上記した全芳香族ポリエステル繊維は、通常置換されていてもよい二価の芳香族基を少なくとも一個有する繊維であって、エステル結合を少なくとも一個有する繊維であればどのようなものでもよく、本発明において特に限定されない。全芳香族ポリエステル繊維は、全芳香族ポリエステル繊維と称される公知の繊維であってよく、例えば、パラヒドロキシ安息香酸の自己縮合ポリマー、テレフタル酸とハイドロキノンからなるポリエステル、又は、パラヒドロキシ安息香酸と6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸からなるポリエステル繊維等が挙げられる。このような全芳香族ポリエステル繊維を、公知の方法又はそれに準ずる方法で製造したものを用いても良い。全芳香族ポリエステル繊維としては、例えば商品名「ベクトラン」(クラレ株式会社製)等の市販品を用いることができる。
また、上記したヘテロ環芳香族繊維は、通常置換されていてもよい二価の芳香族複素環基を少なくとも一個有する繊維であればどのようなものでもよく、本発明において特に限定されない。上記において、「置換されていてもよい二価の芳香族複素環基」とは、同一又は異なる1以上の置換基を有していてもよい二価の芳香族複素環基を意味する。かかる「二価の芳香族複素環基」としては、例えば環系を構成する原子(環原子)として、酸素原子、硫黄原子、窒素原子及び弗素原子等から選ばれる同一又は異なるヘテロ原子1ないし4種を少なくとも1個有する芳香族複素環基等が挙げられる。ヘテロ環芳香族繊維は、ヘテロ環芳香族繊維と称される公知の繊維であってよく、例えば、ポリパラフェニレンベンゾビスチアゾール繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維(PBO繊維)又はポリベンズイミダゾール繊維等が挙げられる。このようなヘテロ環芳香族繊維を、公知の方法又はそれに準ずる方法で製造したものを用いても良い。ヘテロ環芳香族繊維としては、例えば市販のPBO繊維(商品名「ザイロン」、東洋紡績株式会社製)等を用いることができる。
混合糸を構成する熱可塑性樹脂繊維の紡績糸は、熱可塑性樹脂を湿式紡糸、乾式紡糸又は溶融紡糸等の公知の方法に従って製造した繊維の紡績糸であれば任意の種類のものでよい。熱可塑性樹脂繊維は、単独で使用しても良いし、二種類以上を適宜組み合わせて使用しても良い。又、短繊維の混紡糸等でも良い。
熱可塑性樹脂としては例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリ1,4−シクロヘキシルジメチレンテレフタレート(PCT)等のポリエステル樹脂、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、変性ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂、ポリスルホン(PSF)樹脂、ポリエーテルスルホン(PES)樹脂、ポリエーテルケトン(PEK)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂等のフッ素樹脂;ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の熱可塑性エラストマー等が挙げられる。中でも、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリエーテルケトン(PEK)樹脂からなる熱可塑性樹脂繊維が好ましい。
熱可塑性樹脂繊維の単繊維繊度は特に限定されないが、通常、0.1〜33.0dtexのものを用いる。好ましくは0.3〜11.0dtex、より好ましくは0.5〜6.6dtexである。また、原糸、原綿およびこれらの繊維製品からの再生品や、加工工程で発生する屑を利用した再生品も使用することもできる。
本発明では、本発明の目的を損なわない限り、熱可塑性樹脂には種々の添加剤や改質剤等が配合されていても良い。前記添加剤としては、例えば相溶化剤、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、顔料、脂肪酸エステル又はワックス等の有機滑剤、シランカップリング剤、フィルムフォーマなどが挙げられる。
本発明の複合材料を製造する場合は、混合糸を、複合材料の径(φ)が0.3〜10mmの範囲で設定した任意の径になるように本数を決定し、平面状に並べる。この時点で、混合糸の他に金属繊維、有機繊維(フッ素樹脂繊維など)、無機繊維(炭素繊維など)等の長繊維を、改質材として、混合糸に対して質量分率にして60%以内で混合することができる。また、上記の添加剤や改質剤を表面に付着させることにより、より良好な特性を付与することもできる。
次に、平面状に並べた繊維を、加熱装置を用いて最も軟化温度もしくは融点の低い繊維が溶融する温度で加熱し、同時に平面状の繊維を束ねながら回転させて撚りをかける。前記の軟化もしくは溶融温度は、使用する繊維によって異なるが、通常、60〜350℃である。熱可塑性樹脂の軟化もしくは溶融温度以上で一定時間加熱することにより熱可塑性樹脂繊維に流動性を付与し、さらに、撚りをかけることによる絞り効果により、溶融した樹脂が他の繊維の間に入り込み、空気層の少ない緻密な状態となる。この状態で絞りをかけながら引取り装置に入れ、連続的にガットを作る。なお、加熱装置を出た直後にガットの径に合わせたR溝の付いたガイドを3箇所以上通すことによりガットが更に緻密になり、表面が滑らかに整形される。この処理を行わない場合は繊維が表面に飛び出した状態となり、射出成形、押出成形の際、可塑化がスムーズに行えなくなる。
上記の加熱装置としては、セラミック電気管状炉などの管状炉を用いる。管状炉を使用することにより、繊維が均一に加熱、溶融されて撚りをかけ易くなる。撚り数は任意であるが、1回〜10回/cm程度が好ましい。加熱溶融ないし整形の間は、樹脂の酸化防止のため、窒素ガスや炭酸ガスなどの非酸化性ガスで空気を遮断することが望ましい。
連続的に引取られたガットは、ペレタイザーやカッター等の切断機で所望の長さに切断することにより、熱可塑性の複合材料を得ることができる。ペレット、チョップドストランドもしくは顆粒状で、長径が1〜20mmであると、射出成形、押出成形に好適である。
ガット表面を滑らかにしたり、更に他の樹脂成分を加える方法として、整形直後のガットを押出機のクロスダイに供給し、プルトルージョン方式によってガットの周囲を熱可塑性樹脂で覆うこともできる。
本発明の複合材料は、射出成形、押出成形など、公知の方法等を適用して成形、加工することにより、高強度、耐摩耗性、良摺動性、難燃性、耐熱性、耐薬品性、耐衝撃性、耐トラッキング性、寸法安定性などに優れた種々の成形品とすることができる。例えば、射出成形品、押出シート材、押出成形品などである。
本発明の複合材料による成形品は、補強材料として例えば、機械要素部品でプレート、軸受、ギヤー、カム、パイプ、棒材など、ブッシュ、座金、ガイド、プーリー、フェーシング、インシュレーター、ロッド、ベアリング保持器等、電気・電子部品でコネクタ、プラグ、アーム、ソケット、キャップ、ロータ、モータ部品等、AV・OA機器部品でスピーカコーン、筐体、軸受、ロッド、ガイド、ギヤー等、建築用の部品・部材、建具や建材用のストッパー、ガイド、戸車、アングル等、その他にヘルメット、プラモデル部品、タイヤ用の中子材料、釣具用リール部品、シール類、パッキン類、グランドパッキン等に使用することができる。
本発明の製造方法によれば、マトリックスと強化繊維、改質繊維との混合比率の選択幅が大きく、2軸押出機等による他の混練法では難しいものでも容易に製造することができる。また、混合する繊維の軟化温度もしくは溶融温度に5℃以上の差があれば、以下の例のように、マトリックスと強化繊維、改質繊維の組み合わせが自由にできる。
(マトリックス)+<強化繊維>+≪改質繊維≫
1.(ポリプロピレン)+<炭素繊維>+≪フッ素樹脂繊維≫
2.(ナイロン66)+<アラミド繊維>+≪炭素繊維≫
3.(ポリフェニレンサルファイド)+<金属繊維>
4.(ポリエーテルケトン)+<PBO繊維>+≪炭素繊維≫
また、束ねた繊維の中で軟化温度もしくは溶融温度の最も低い繊維を軟化もしくは溶融させた状態で未溶融の繊維を基に撚りをかけることにより、絞りの効果で未溶融の繊維間を溶融した樹脂が移動することで含浸し、更に冷却整形ガイドに通すことで接触加圧整形され、内部が緻密な複合材料を製造することができる。
以下、実施例を用いて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1)
繊維太さ2.2dtex、繊維長75mmのナイロン6短繊維と、繊維太さ11dtex、繊維長75mmのナイロン66短繊維を、ナイロン6:ナイロン66(質量比)=2:1の割合で、従来公知の混紡糸の製造方法に従って混紡糸を得た。すなわち、調合機で混ぜ合わせ、ついでカード工程を経て篠糸(スライバー)を形成させ巻き取った後、リング精紡機で170回/mの撚り(撚り係数k=7602)を加え、太さ2000dtexの混紡糸を製造した。
製造した混紡糸15本と、繊維太さ1.7dtexのパラ系アラミド長繊維5本を並べた状態でセラミック電気管状炉を通し、ナイロン6のみを溶融させ、ナイロン6が溶融した状態で未溶融の繊維を回転させ、撚りをかけながら引取りを行った。この時の加熱温度は250℃、引取り速度は2m/分であった。撚り数は3回/cm〜6回/cm程度で、樹脂の含浸状態を見ながら行った。加熱炉より撚りをかけながら引き取ったガットを、溶融状態で整形と冷却を兼ねたガイドを通過させることにより、表面が毛羽立ちの無い滑らかで緻密なガットとなし、これを連続的にペレタイザーで切断し、直径2mm×3mm長のペレットを得た。
得られた複合ペレットを型締圧力735KNの射出成形機を使用し、ISO規格に対応したテストピース金型で成形を行い、引張強度測定用の試験片を得た。なお、成形条件はシリンダー温度220〜235℃とし、金型温度は結晶化の促進と表面の流動性を良くするために80℃に設定した。背圧は混練を促進し、材料に含まれる空気を抜くため5MPaと、一般ナイロンよりも高く設定した。スクリュー回転数130rpm、射出圧は一次90MPa、二次80MPa、射出速度は高速で成形を行った。
得られた試験片を用いて、ISO規格で引張強度等、表1に示す物性値を下記の試験方法に従って測定した。結果を表1に示す。また、試験片の破断面を倍率50倍の拡大鏡で観察したところ、ナイロン66とアラミド繊維が確認された。
(1)比重:ISO 1183
(2)耐トラッキング性:IEC PUB1.112
(3)燃焼性:3.2mm×127mm×13mmの燃焼試験片を作成し、UL−94水平燃焼試験に定められている評価基準に従い、難燃性を評価した。燃焼時のドリップ性(ドリップ有り又はドリップ無し)は視覚にて判定した。
(4)引張強度:ISO 527−1,2
(5)収縮率:射出成形機(IS−80)を用いて、厚み3mm、80mm×80mmの角板を成形し、収縮率を測定した。
(6)摺動特性:JIS K7218−A法に準じ、下記の条件により動摩擦係数および摩耗量を評価した。
試験機:高千穂製 回転動型摩擦摩耗試験機IIIT−2000−5000N
相手材:鋼材S45C
荷重:300N
摺動速度:0.5m/s
(比較例1)
50質量%のナイロン66ペレットと繊維径13μm、繊維長3mmのガラス繊維30質量%、臭素系難燃剤と三酸化アンチモンの混合物約20質量%をスクリュー径30mmφの二軸押出機にて樹脂温度270℃で溶融混練し、ペレットを得た。得られたペレットについて、実施例1と同様に物性値を測定した。結果を表1に併せて示す。
Figure 0003845427
表1に示すとおり、本発明の複合材料は、引張強度が標準的なナイロン6の約1.7倍になることが確認できた。また、本発明の複合材料は、ガラス繊維強化ナイロン(比較例1)と比較すると、比重が小さく、耐トラッキング性及び耐摩耗性(摺動性)が良好であり、MD方向とTD方向の引張強度の比、収縮率の比がともに、1に近似し、比較例1の材料に比べ、異方性の小さいものであった。
(比較例2)
比較例1と同様の方法でガラス繊維の代わりに実施例1で用いたのと同じケブラー繊維を溶融混練しようとしたが、ケブラー繊維が綿状に固まり、押出機のホッパーに詰まってしまい、目的のペレットを得ることができなかった。
以上の結果より、本製造法による複合材料が射出成形用として優れた加工性、物性が得られたことが確認されたが、本発明によれば、マトリックスと強化繊維との組合わせを適宜選択することにより、従来法ではなし得なかった複合材料を提供することができる。

Claims (7)

  1. 強化用繊維と熱可塑性樹脂繊維の紡績糸との混合糸を、管状炉内で連続的に前記熱可塑性樹脂繊維の溶融もしくは軟化温度に加熱し、加熱下で撚り合わせることにより強化用繊維と熱可塑性樹脂繊維を複合化した後、所定長さに切断することを特徴とする繊維強化複合材料の製造方法。
  2. 強化用繊維が、炭素繊維、金属繊維及び有機繊維から選ばれる少なくとも一種である請求項1記載の製造方法。
  3. 有機繊維が、全芳香族ポリアミド繊維、全芳香族ポリエステル繊維及びヘテロ環芳香族繊維から選ばれる少なくとも一種である請求項2記載の製造方法。
  4. 熱可塑性樹脂繊維が、ポリプロピレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂及びポリエーテルケトン樹脂から選ばれる少なくとも一種の樹脂よりなる繊維である請求項1〜3のいずれか1項記載の製造方法。
  5. 強化用繊維と熱可塑性樹脂繊維の融点もしくは軟化点の差が5℃以上である請求項1〜4のいずれか1項記載の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の方法により製造された繊維強化複合材料を成形してなることを特徴とする成形品。
  7. 補強用、摩擦・摺動用、自動車、船舶等産業用の機械要素、電気・電子機器、AV機器、OA機器、建築用の部品・部材、建材、建具、パッキン類又はシール類であることを特徴とする請求項6記載の成形品。
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