JP3844813B2 - 郵便物送達情報処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、葉書,封筒,小包その他の郵便物の送達日時を的確に判断し出力する郵便物送達情報処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、利用者が郵便物を郵便局に差し出すとき、或いは郵便物を郵便局に差し出す前に、電話または直接局窓口担当者に郵便物の送達日時を問い合わせる例が多い。
【0003】
従来、このように利用者から郵便物の送達日時の問い合わせを受けたとき、郵便局側では、送達日数表および運送経路表を参照しながら返答することが行われている。
【0004】
この送達日数表は、郵便物の引受局とその郵便物を配達する配達局との間の概略送達日数を印刷した一覧表であり、一方、運送経路表は、標準的な郵便物の輸送ルートおよび定期的なトラック便の発着時刻を印刷した一覧表である。
【0005】
従って、郵便局の窓口担当者は、送達日数表から郵便物の概略送達日数が把握でき、また運送経路表から郵便物が何れのトラック便を利用して何時に配達局に到着するかをほぼ把握できる。ゆえに、窓口担当者は、これら送達日数表および運送経路表から、郵便物が大体何日の午前に配達できるとか、或いは何日の午後に配達できるかを利用者に答えることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のような郵便物送達情報の取得方法では、次のような種々の問題点が指摘されている。
先ず、送達日数表および運送経路表は、何れも紙ベースであることから、特に送達日数表の場合には相当膨大な紙の枚数となり、保管,管理の面で問題があるばかりか、郵便物の概略送達日数を把握するのにも相当な時間を必要とすること。また、流通の拡大,変更等に伴って年に何回か更新する必要があるが、その更新作業が難しい。さらに、郵便物の概略の送達日数は把握できるが、正確性および信頼性の面から問題がある。
【0007】
また、運送経路表においては、標準的な郵便物の輸送経路は記載されているものの、近年では交通網の整備,拡大に伴って輸送経路の変更が十分に考えられ、また現実にトラック便と併用して、飛行機便,船,列車便も利用されており、さらに列車便の中に急行便と特急便があり、種々の輸送便の選択手段がある。しかし、かかる運送経路表からは、標準的な郵便物の輸送経路を規定するだけであり、他の輸送便の選択が不可能であり、それだけ詳細、かつ、精度の高い送達情報が得られない問題がある。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、郵便物の送達に関する情報を一元的に管理するとともに容易に更新可能とし、かつ、郵便物の輸送経路および輸送便を迅速に特定し、引受局またはその他の局から要求に対し、迅速に郵便物の送達に関する送達情報を返送可能とする郵便物送達情報処理装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に対応する発明は、引受局−引受側区分局−配達側区分局−配達局の輸送経路を通って目的地に郵便物を配達する過程の郵便物送達情報を処理する郵便物送達情報処理装置において、予め全国地域の引受局・配達局の局特定情報と前記引受局−前記引受側区分局および配達側区分局−前記配達局の経路関係を規定する経路情報と前記引受側区分局−前記配達側区分局の経路関係を規定する経路情報とが記憶され、前記引受局またはその他の局から前記局特定情報を含む郵便物の引受日時または差出し日時を受けたとき、前記特定情報をキーとして前記経路情報に基づいて前記引受局から前記配達局までの輸送経路を特定するセンタ機器と、予め定めた地域内に存在する前記複数の区分局を含む下部局を管理する各局の局時間情報と経路・便対応情報とが記憶され、前記センタ機器から前記局特定情報を含む前記輸送経路情報を受けたとき、前記局特定情報と前記郵便物の局到達時間とに基づいて輸送便を特定する各郵政局データ処理装置とを備え、前記引受局またはその他の局から郵便物の送達情報の要求があったとき、前記センタ機器が当該センタ機器および前記郵政局データ処理機器の処理結果のデータに基づいて郵便物の送達に関する送達情報を返送することを特徴とする郵便物送達情報処理装置である。
【0013】
請求項2に対応する発明は、各郵政局データ処理機器ごとに前記センタ機器に相当する処理機能を持つ上位機器を配置し、これら複数の上位機器どうしが共有可能とする、予め全国地域の引受局・配達局の局特定情報と前記引受局−前記引受側区分局および配達側区分局−前記配達局の経路関係を規定する経路情報と前記引受側区分局−前記配達側区分局の経路関係を規定する経路情報とを記憶する共有記憶部を設け、各々の前記上位機器はそれぞれ共有記憶部に記憶される経路情報を用いて輸送経路を特定する構成である。その他は、請求項1に対応する発明とほぼ同様な構成を有する。
【0014】
請求項3に対応する発明は、各郵政局データ処理機器どうしが共有可能とする、予め全国地域の引受局・配達局の局特定情報と前記引受局−前記引受側区分局および配達側区分局−前記配達局の経路関係を規定する経路情報と前記引受側区分局−前記配達側区分局の経路関係を規定する経路情報とを記憶する共有記憶部を設け、各郵政局データ処理機器はそれぞれ共有記憶部に記憶される経路情報を用いて輸送経路を特定する前記センタ機器および前記上位機器と同等の処理機能を有する他、前記局特定情報、特定された輸送経路情報および前記郵便物の局到達時間等に基づいて輸送便を特定する構成である。
【0015】
請求項4に対応する発明は、引受側区分局と配達側区分局との間の便を特定する手段として、引受側区分局と配達側区分局との間に複数種類の輸送便が存在し、かつ、これら複数種類の輸送便が時間的に重複するとき、予め複数種類の輸送便に優先順位を設定し、時間的に重複するときに優先順位に従って輸送便の種類を特定する構成である
【0016】
請求項5に対応する発明は、同じく引受側区分局と配達側区分局との間の輸送便を特定する手段は、引受側区分局と配達側区分局との間に複数種類の輸送便が存在するとき、郵便物の塔載重量を考慮しながら輸送便を特定する構成である。
【0020】
【作用】
従って、請求項1に対応する発明は、以上のような手段を講じたことにより、引受局またはその他の局から局特定情報を含む郵便物の引受日時の検索条件データを受信すると、センタ機器では、局特定情報をキーとして、全国地域の引受局・配達局の局特定情報および前記引受側区分局,配達側区分局の経路関係を規定する経路情報と引受側区分局および配達側区分局の経路関係を規定する経路情報とに基づいて引受局から前記配達局までの輸送経路を特定した後、前記引受局・配達局を管理する郵政局のデータ処理機器に対し、輸送便の特定を指示する。
【0021】
ここで、郵政局データ処理機器は、予め定めた地域内に存在する前記複数の区分局を含む下部局を管理する各局の局時間情報と経路・便対応情報とに基づいて引受局から配達局、さらには配達局からの配達便に至るまでの輸送便を特定するので、郵便物の送達に関する情報を適切に管理でき、これらの送達に関する情報を容易に更新でき、利用者からの問い合わせに対して郵便物の輸送経路および輸送便を迅速に特定して回答でき、窓口担当者の負担軽減に大きく貢献できる。
【0022】
請求項2に対応する発明は、各郵政局データ処理機器と上位機器とを1対1の関係で対応付け、各上位機器が引受局またはその他の局から局特定情報を含む郵便物の引受日時の検索条件データを受信したとき、共有記憶部内に記憶される全国地域の引受局・配達局の局特定情報および前記引受側区分局,配達側区分局の経路関係を規定する経路情報と引受側区分局および配達側区分局の経路関係を規定する経路情報を用いて予め引受局から配達局までの経路を特定し、対応する郵政局データ処理機器に対して輸送便の特定を指示する。
【0023】
この郵政局データ処理機器は、自身が独自に所持する予め定めた地域内に存在する前記複数の区分局を含む下部局を管理する各局の局時間情報と経路・便対応情報とを用いて、前記特定された経路上の輸送便を特定するので、請求項1に対応する発明と同様な作用を有する。
【0024】
請求項3に対応する発明は、各郵政局データ処理機器間で共有使用可能な共有記憶部を有し、各郵政局データ処理機器が引受局またはその他の局から局特定情報を含む郵便物の引受日時の検索条件データを受信したとき、前記共有記憶部に記憶される経路情報に基づいて引受局から配達局に至る経路を特定するとともに、予め定めた地域内に存在する前記複数の区分局を含む下部局を管理する各局の局時間情報と経路・便対応情報とを用いて輸送便を特定するので、センタ機器や上位機器を介さずに特定された経路上の輸送便を特定でき、さらに請求項1に対応する発明と同様な作用を有する。
【0025】
請求項4に対応する発明は、複数種類の輸送便の優先順位を定めることにより、重複する複数種類の輸送便の中から最適な1つの輸送便を特定できる
【0026】
請求項5に対応する発明は、飛行機の郵便物を搭載する場合、規定の搭載重量まで郵便物を搭載し、輸送コストの低減化を図ることができる。
【0030】
【実施例】
以下、本発明に係わる郵便物送達情報処理装置の実施例について図面を参照して説明する。
図1は本発明装置を実現するための各局間の役割関係を説明する系統図である。本発明に係わる郵便物送達情報処理装置を実現する場合、郵便物の輸送経路(図示実線)と、郵便物の送達情報を構築するために種々の関連情報を下部局より吸収して管理する情報吸収経路(図示一点鎖線)と、利用者からの問い合わせに対する郵便物送達情報の情報提供経路(図示点線)とに分けられる。
【0031】
先ず、前記各経路を説明するに先立ち、各局間の関係を説明する。
郵便物を取り扱う郵政省の管轄としては、全国十数ヶ所に郵政局A,…があり、これら各郵政局Aにはそれぞれ複数の地域区分局B,…が配置され、さらに各地域区分局Bの下部に郵便物を集配する多数の引受局C,…および多数の配達局D,…が配置されている。これら引受局Cおよび配達局Dは同時に郵便物を引き受けたり、配達したりするので、何れも引受局となり、また配達局となりうるが、以後、説明の便宜上,引受局Cと配達局Dとを区別して説明する。さらに、各引受局Cの管理下には多数のポストE,…や郵便物を行き先別に区分しない無集配局Fが配置されている。そして、利用者は、郵便物をポストEや無集配局F、または引受局Cに差し出す仕組みとなっている。
【0032】
そこで、前記各種の経路のうち、郵便物の輸送経路は、図示実線で示すように、引受局Cの郵便局員が定期的にトラックやバイクで各ポストEを巡回しながら郵便物を収集し、必要に応じて無集配局Fに立ち寄って同様に郵便物を収集して引受局Cに持ち込む。また、無集配局F自体が利用者から引き受けた郵便物を定期的に運搬して引受局Cに持ち込む。この引受局Cでは、巡回による郵便物、無集配局Fからの郵便物および局窓口で直接利用者から受け取った郵便物をそれぞれ行き先別に区分し、トラックなどの定期便で直接または起点局Gを介して地域区分局Bへ運搬する。
【0033】
この引受側地域区分局Bでは、各引受局C,…から集まってくる郵便物を行き先別を考慮し、かつ、飛行機便,トラック便または列車便等の何れかを選択し、行き先の地域内を管理する配達側地域区分局Bに運搬する。この配達側地域区分局Bは届いた郵便物を直接または起点局Gを介して配達局Dに輸送すると、各配達局Dでは定期的にトラックやバイクで郵便物を各家庭や各会社Hに配達する経路である。
【0034】
次に、種々の関連情報を吸収する前記情報吸収経路は、図示一点鎖線で示すように、下部局である多数の引受局C,…等を管理する地域区分局Bの他、必要に応じて各引受局C,…,各配達局D,…等から、郵便物の定期的な出発時間や経路,輸送便等に係わる関連情報を地域区分局Bを通って郵政局Aに送られる。この郵政局Aでは、管理下にある複数の地域区分局B,…や多数の引受局C,配達局D等を管理するために必要な情報、例えば局時間情報や輸送便の情報をテーブル化し、それ以外の例えば全国的な経路に係わる情報をセンタIに伝送する。このセンタIとしては、例えば全国地域に1つだけ存在し、ホストコンピュータ等を用いて必要な情報処理,例えば輸送経路を特定したり、郵便物の送達所要日時を求めたりする機能をもっている。
【0035】
次に、利用者の問い合わせに対する郵便物送達情報の情報提供経路は、図示点線に示すように、利用者から郵便物の送達情報の問い合わせを受けた局例えば引受局C,配達局D,無集配局F,地域区分局Bから、或いは利用者の問い合わせの有無に拘らず、各局が任意に必要と判断したとき、センタIに照会要求情報を伝送する。このセンタIでは、手持ちの情報から郵便物の経路を特定し、この特定された輸送経路情報、その他の必要な情報を引受側郵政局Aおよび郵便物の配達側郵政局Aに伝送し、郵便物に対する輸送便の特定を指示する。これら郵政局Aでは、各局の局時間情報および経路に対する便情報を検索しながら郵便物の輸送便を特定し、センタIに伝送する。このセンタIでは、得られた情報から郵便物の送達所要日時を計算し、これら輸送経路,輸送便,郵便物の送達日数等の送達情報を問い合わせ局に伝送する。この問い合わせ局では、受け取った送達情報を適宜に編集し、運送経路表を作成し、表示部に表示し、或いはプリンタから印字出力し、利用者に郵便物の送達情報を提供する経路となっている。
【0036】
次に、図2は図1に示す郵便物の輸送経路および情報の授受を前提としつつ、各局間の役割関係を考慮した処理装置の概略構成を示す図である。
この処理装置は、利用者の最も身近な局として郵便物を引き受ける引受局Cがあり、これら引受局Cの他,地域区分局B,配達局D等には郵便情報端末機器1が設置され、利用者からの郵便物送達情報の問い合わせを受けるようになっている。この郵便情報端末機器1では、利用者の照会要求を受けてオペレータの操作によって入力される検索条件データをセンタIのホストコンピュータ2に伝送し、またホストコンピュータ2から照会要求に対する回答として送られてくる輸送経路,輸送便および送達日数等の送達情報を適宜に編集処理して運送経路表を作成し、表示部に表示しまたはプリンタから印字出力する機能をもっている。
【0037】
一方、前記センタIは、引受局C側からの検索条件データに従って郵便物の輸送経路を特定し、必要に応じて輸送便を特定し、さらに郵便物の送達所要日時を求めるホストコンピュータ11と、地域区分局管理下の経路を特定する経路情報を記憶する地域内輸送経路テーブル12aおよび地域区分局間の経路を特定する経路情報を記憶する地域間輸送経路テーブル12bをもつ経路特定用データベース12と、処理結果のデータ例えば輸送経路,輸送便,時間情報および送達所要日時等の送達情報を記憶する処理結果データメモリ13とが設けられている。
【0038】
前記引受側郵政局Aおよび配達側郵政局Aは、ホストコンピュータ2から何れの局であるかの局特定情報および経路情報を受け、当該経路上の時間を含む輸送便を特定し、またセンタI側で輸送便を特定する場合にはそれに必要な情報をセンタI側に伝送するローカルコンピュータ21と、各局の時間情報、例えば到着時間(予測時間),局窓口締切時間,便出発時間とか、或いは到着時間(予測時間),結束時間等を記憶する局時間情報テーブル22aおよび経路に対応する輸送便の情報を記憶する経路・便対応テーブル22bをもつ便特定用データベース22と、処理結果のデータを記憶する処理結果データメモリ23とが設けられている。
【0039】
従って、以上のように各局対応関係から見た郵便物送達情報処理装置では、おおよそ次のような役割動作を行うものである。
すなわち、利用者からの送達情報の照会要求に対し、引受局Cや地域区分局Bの郵便情報端末機器1から検索条件データを受けると、センタI側のホストコンピュータ11では、検索条件データの中の所定の情報、例えば局特定情報である局郵便番号または局名をキーとし、地域内輸送経路情報テーブル12aに規定する経路情報に基づいて引受局C−引受側地域区分局Bの間の地域内経路および配達側地域区分局B−配達局Dの間の地域内経路を特定し、さらに地域間輸送経路テーブル12bに規定する経路情報から両地域区分局B−B間の輸送経路を特定する。
【0040】
また、ホストコンピュータ11は、輸送経路を特定すると、この特定された輸送経路情報や局特定情報その他必要に情報を読み出して引受側ローカルコンピュータ21および配達側ローカルコンピュータ21に伝送し、経路に対応する輸送便の特定を指示する。ここで、各ローカルコンピュータ21は、局時間情報テーブル22aから局の時間関係を調べ、かつ、調べた時間から経路・便対応テーブル22bに規定する何れの便を利用するかを特定し、これら時間情報および輸送便の情報をホストコンピュータ11に伝送する。
【0041】
なお、ホストコンピュータ11は、輸送経路を特定した後、輸送経路に対応する輸送便を特定する情報をローカルコンピュータ21から取得し、自ら輸送経路に対応する輸送便を特定してもよい。
【0042】
しかる後、ホストコンピュータ11は、特定された経路に対する輸送便を特定した後、郵便物引受日時または郵便物差出し日時と配達局から利用者に配達する配達交付日時とから郵便物の送達所要日時を求める一方、輸送経路,輸送便,時間情報および郵便物送達所要日時等の送達情報を引受局Cや地域区分局Bの郵便情報端末機器1に伝送する。この郵便情報端末機器1は、ホストコンピュータ11からの送達情報に基づいて輸送経路表を作成して出力する。
【0043】
なお、図2は1つのホストコンピュータ11が全部の郵政局A,…のローカルコンピュータ21,…を管理しながら処理する構成としたが、例えば図3に示すように各郵政局のローカルコンピュータ21ごとにホストコンピュータ11に相当する上位コンピュータ11A,…を設け、これら上位コンピュータ11A,…がバスライン14を介して経路特定用データベース12(共有メモリ)を共有使用しながらホストコンピュータ11と同様な処理機能を行う構成であってもよく、或いは各上位コンピュータ11Aがそれぞれ独自の経路特定用データベース12を備えてもよい。
【0044】
また、例えば図4に示すように、各郵政局A,…側にホストコンピュータ11およびローカルコンピュータ21の両処理機能を併せもつコンピュータ24と、各局の時間情報例えば到着時間(予測時間),局窓口締切時間,便出発時間とか、或いは到着時間(予測時間),結束時間等を記憶する局時間情報テーブル22aおよび経路に対応する輸送便の情報を記憶する経路・便対応テーブル22bをもつ便特定用データベース22と、処理結果のデータを記憶する処理結果データメモリ23とが設けられ、さらにこれらコンピュータ24がそれぞれバスライン25を介して共有使用可能な経路特定用データベース12を設けてなる構成でもよい。
【0045】
この図4に示すような構成によれば、利用者から照会要求を受けた例えば引受局Cは、検索条件データをセンタIではなく、郵政局Aに送信する。この検索条件データを受けた郵政局Aのコンピュータ24では、センタIと同様に経路特定用データベース12を用いて地域区分局の管理下である地域内経路および地域区分局間の経路を特定し、さらに便特定用データベース22の局時間情報テーブル22aおよび経路・便対応テーブル22bを用いて経路上の輸送便を特定し、さらに輸送便の特定後に郵便物の送達所要日時を算出し、前述したセンタIと同様に輸送経路,輸送便,時間情報および郵便物送達所要日時等の送達情報を前記引受局Cに返送するので、センタIを省略できる。
【0046】
図5は、図1ないし図4の構成を前提としつつ、専ら利用者からの照会要求に対して電気的に処理する場合の機能構成図である。従って、以後の説明においては、かかる図5の機能構成図に基づいて構成および動作等について説明する。
【0047】
同図において31は引受局Cまたは地域区分局Bに設置される郵便情報端末機器1の機能の1つである検索条件データ入力部であって、これは利用者からの送達情報の照会要求を受けてオペレータが手動操作入力によって検索条件データを伝送する機能をもっている。この検索条件データは、郵便物を引受けた郵便局、例えば引受局Cを特定する郵便番号または局名(局特定情報)、郵便物を配達する配達局Dを特定する郵便番号または局名(局特定情報)、郵便物を引き受けた引受け日時、郵便物を引受窓口で引受けたかトラックまたはバイクによる取集便によるかの区別データおよびその他必要なデータである。引受局Cの窓口引受けか取集便による引受けかに応じて、同じ引受日時であっても郵便物の送達時間が異なるためである。
【0048】
32はセンタIのホストコンピュータ11,上位コンピュータ11A,コンピュータ24に相当する機能を有する経路特定部であって、これは検索条件データと経路特定データベース33の輸送経路情報とに基づいて郵便物の輸送経路を特定する機能をもっている。
【0049】
この経路特定用データベース33は、地域区分局Bの管理下内の輸送経路を規定する地域内輸送経路テーブル33aと地域区分局B−B間の経路を規定する地域間輸送経路テーブル33bとからなっている。この地域内輸送経路テーブル33aは、例えば図6に示すように引受局郵便番号と起点局G,引受側地域区分局Bとの関係および配達局郵便番号と起点局G,配達側地域区分局Bとの関係が規定されている。なお、引受局C・配達局Dと区分局Bとの間に起点局Gが存在しない場合、地域内輸送経路テーブル33aから起点局Gを省略する。また、郵便番号で特定したが、この郵便番号に代えて局名その他の経路を特定する名称を用いてもよい。一方、地域間輸送経路テーブル33bは、例えば図7に示すように引受側地方区分局、郵便物の行き先方面を表す配達側地方区分局および必要に応じて引受側区分局と配達側区分局との間に少くとも1つ以上の中継局が存在し、その他地域間経路の特定に必要な名称が規定されている。
【0050】
なお、これら地域内輸送経路テーブル33aおよび地域間輸送経路テーブル33bに記憶される輸送経路に関係する情報は、主に郵政局のダイヤ(輸送便,時間)編成担当者によって作成されるが、その情報作成の段階においては各地域区分局Bや引受局C・配達局D等からダイヤ編成に必要な輸送経路に関係する情報を吸い上げて作成する。これら輸送経路に関係する情報は、随時変更可能であることは言うまでもない。34は処理結果のデータ例えば各局間ごとに特定される輸送経路情報等を記憶する処理結果データメモリである。
【0051】
35は引受側郵政局Aおよび配達側郵政局Aのローカルコンピュータ21に相当する機能を有する引受側および配達側便特定部であって、これらは特定された輸送経路,引受局郵便番号または局名,引受日時,配達局郵便番号または局名その他必要な情報に基づいて局時間情報テーブル36aから各局の局窓口締切時間および便出発時間、さらに経路・便対応テーブル36bから所望とする輸送便,例えば飛行機,トラック,列車等の中から何れか1つの便を特定する機能をもっている。
【0052】
この便特定用データベース36は、主として到着時間(定期便の到着予想時間),局窓口締切時間,局出発時間等の局時間情報を記憶する局時間情報テーブル36aと、特定された輸送経路に対する複数の便、例えば航空便,トラック便,列車便等の中から何れかを選択させる経路・便対応テーブル36bとからなっている。この局時間情報テーブル36aにおいては、具体的には引受局Cの場合には、図8(a)に示すように各便ごとにポストA,ポストB,…の郵便物収集時間,収集便の到着時間,引受局窓口締切時間,引受局出発時間等が記憶され、また引受局C以外の局の場合には、図8(b)に示すように便到着時間,局窓口締切時間,局出発時間等が記憶されている。
【0053】
なお、局時間情報テーブル36aとしては、例えば図8(c)に示すように到着時間および結束時間を設定してもよい。ここで、結束時間とは到着時間から局出発時間までに至る郵便物の仕分け等の作業時間である。この結束時間は、各局の作業事情によって種々異なることから、例えば郵政局等において任意に時間を変更し、ある引受局からある配達局を想定し、郵便物の送達に関係する種々の状況例えば郵便物送達所要日時等を探索する,いわゆるシミュレーション作業のときに有効である。
【0054】
一方、経路・便対応テーブル36bは、順次隣接する局の郵便番号または局名の順番に例えば飛行機便,トラック便,列車便等の便候補一覧を掲げ、これら各便の到着時間および出発時間の情報を記憶したものである。この経路・便対応テーブル36bから、例えば局×××Aから飛行機便を利用して出発時間×××で出発すれば、局×××Dに何時に到着するかが容易に分かる。当然局×××Aから局×××Bについても分かり、また局×××Bから局×××Dの関係も容易に分かる。
【0055】
なお、これら時間テーブル36aおよび経路・便対応テーブル36bに記憶される便の特定に関係する情報は、主に郵政局のダイヤ(輸送便,時間)編成担当者によって作成されるが、その作成過程においては各地域区分局Bや引受局C・配達局D等からダイヤ編成に必要な経路に関係する情報を吸い上げて作成し、これらの輸送経路に関係する情報は随時変更可能とする。37は処理結果のデータ例えば経路上の各局の到着時間,出発時間,特定された便等の情報を記憶する処理結果データメモリである。
【0056】
38は輸送経路を特定した後に引受局が引き受けた日時から末端の配達局の配達便による一般家庭や会社への配達交付時間とから郵便物送達所要日時を算出する送達日数算出部である。これら特定された輸送経路,特定された時間,輸送便および前記送達日数算出部38によって得られた郵便物送達所要日時等は送達情報伝送制御部39によって郵便情報端末機器1の機能である輸送経路表作成部40に送られる。
【0057】
この輸送経路表作成部40は、送達情報伝送制御部39から送られてくる送達情報を用いて所定の編集処理プログラムに従って編集処理を行って輸送経路表を作成し、輸送経路出力部例えばCRT41aやプリンタ41bから出力する機能をもっている。
【0058】
次に、引受局C(または配達局D,地域区分局B)の郵便情報端末機器1から入力される前記検索条件データを受け取って郵便物の輸送経路および輸送便を特定する例につき、図10の機能ブロック図に従って詳しく説明する。
【0059】
今、引受局C等から引受局郵便番号(または局名),配達局郵便番号(または局名),引受日時および引受形態(局窓口引受か取集便か)の区別等をもつ検索条件データを受けると、経路特定部32内の地域内経路特定手段32Aでは、引受局郵便番号および配達局郵便番号をキーとし、図6に示す地域内輸送経路テーブル33aの経路情報の中から、図11(a)に示すような引受局Cと引受側地域区分局Bの間の経路と、配達側地域区分局Bと配達局Dの間の経路,つまり地域内の輸送経路を特定し、この特定された地域内経路情報を処理結果データメモリ34に記憶する。つまり、図12(a)に示すように、引受局郵便番号および配達局郵便番号を受け取り(S1)、その引受局郵便番号から引受側輸送経路を特定し(S2)、また配達局郵便番号から配達側輸送経路を特定する(S3)。
【0060】
このようにして地域区分局管理下内の輸送経路を特定したならば、その経路情報その他必要な情報例えば引受局郵便番号,引受日時および引受形態区別情報などを、引受側便特定部35内の引受側地域内便特定手段35Aに送出し、引受側輸送経路に係わる輸送便の特定を指示する。ここで、引受側地域内便特定手段35Aでは、検索条件データである引受局郵便番号(または局名),引受日時(差出し時間),引受形態を受け取ると、引受時間および引受形態とから図8(a)に示す時間テーブル36aから郵便物の到着時間を知るので、その到着時間に対応する窓口締切時間の関係から引受局出発時間を求めた後、その局郵便番号(または局名)と引受局出発便時間とをキーとして、図9に示す経路・便対応テーブル36bから何れの便,通常,引受局例えば×××Aから起点局例えば×××Dの場合にはトラック便または列車便のうち早い出発便を選択するので、引受局の出発時間と引受側起点局の到着時間とを求めることができる。なお、便を特定する際、引受日時により、曜日,休日,休翌日などの違いによる便の運行状況を考慮する。これにより、図11(b)に示すように、引受局Cと起点局Gとの間の輸送便が特定できる。
【0061】
すなわち、引受側地域内便特定手段35Aは、図12(b)に示すように地域内経路特定手段32Aから引受局郵便番号(または局名)および引受日時等のデータを受け取ると(S11)、局時間情報テーブル36aから引受局窓口締切時間を取り出し(S12)、この局窓口引受時間ないしは到着時間と局窓口締切時間とを比較し(S13)、局窓口引受時間ないしは到着時間が局窓口締切時間以内にあれば、その窓口締切時間に対応する引受局出発便時間を取り出し(S14)、経路・便対応テーブル36bから出発便を特定し、起点局Gへの到着時間を把握する。郵便物引受時間ないしは到着時間が局窓口締切時間に間に合わなければ、次の局出発便時間の便に移行し、同様に引受時間と局窓口締切時間とを比較し、引受局出発便時間をキーとして経路・便対応テーブル36bから出発便を特定する。
【0062】
引き続き、引受側地域内便特定手段35Aは、図12(b)に示すように経路・便対応テーブル36bから得られた起点局到着時間を受け取り(S21)、この起点局到着時間と図8(b)に示す局時間情報テーブル36aの局窓口締切時間との何れが大きいか(S23)、つまり起点局到着時間がある便の局窓口締切時間に間に合えば、当該局窓口締切時間に対応する起点局出発便時間を取り出し(S24)、経路・便対応テーブル36bから起点局出発便を特定し、かつ、地域区分局Bへの到着時間を求めることができる(S25)。これによって図11(c)に示すように、起点局と引受側地域区分局Bとの間の輸送便を特定でき、かつ、引受側起点局の出発便時間と引受側地域区分局Bの到着時間とを求めることができる。
【0063】
同様に、便を特定する際、引受日時などに基づいて曜日,休日,休翌日などの違いによる便の運行状況を考慮する。
次に、以上のようにして引受局Cから地域区分局Bまでの便を特定したならば、引き続き、前記経路特定部32内の地域間経路特定手段32Bを実行する。この地域間経路特定手段32Bは、図13(a)に示すように前記地域内経路特定手段32Aによって特定された引受側地域区分局Bおよび配達側地域区分局Bを取り出し(S31)、これら両区分局B,Bをキーとして地域間輸送経路テーブル33b(図7参照)から図11(d)に示すように引受側地域区分局Bと配達側地域区分局Bとの間の経路を特定する(S32)。
このとき、両区分局B−B間に中継局が存在するか、さらには複数の中継局が存在する場合には何れの中継局を通って郵便物を配達側地域区分局Bに輸送するかの経路を検討する。
【0064】
従って、これら地域内経路特定手段32Aおよび地域間経路特定手段32Bを実行することにより、郵便物の引受局から配達局に至るまでの全経路を特定でき、1本の連続した経路を作成できる。これら経路に関する情報は処理結果データメモリ34に保存される(図11のd参照)。
【0065】
次に、以上のようにして引受側地域区分局Bと配達側地域区分局Bとの間の経路が特定されると、引き続き、地域間経路特定手段35Bを用いて図13(b)に示すように両区分局間の輸送便を特定する。すなわち、地域内便特定手段35Aにおいて経路・便対応テーブル36bから引受側地域区分局の到着時間が求められているので、この区分局到着時間を受け取り(S41)、かつ、図8(b)の局時間情報テーブル36aから区分局窓口締切時間を読み出し(S42)、これら区分局到着時間と区分局窓口締切時間との何れが大きいか(S43)、つまり区分局到着時間が区分局窓口締切時間に間に合えば、経路・便対応テーブル36bから区分局窓口締切時間以降に出発する便を特定し,その出発便時間を特定すれば(S44)、配達側区分局bの到着時間を得ることができる(S45)。つまり、図11(e)に示すごとく両区分局間の輸送便が特定される。
【0066】
ところで、引受側地域区分局Bと配達側地域区分局Bとの距離は非常に長いことが予想されることから、種々の輸送便例えば飛行機便,トラック便,列車便その他の種々の便が揃えているが、これら複数種類の便の中から1つの便を特定するに際し、次のような3つの便特定方法が考えられる。
(1) 第1の地域間便特定方法は、前述した引受側地域内便特定手段35Aによって引受側地域区分局の到着時間と出発便時間が得られており、かつ、図14に示すように複数種類の便例えば航空便イの1便,トラック便ロの1便,列車便ハの1便、…が時間的に重複していない場合、引受側地域区分局の到着時間と出発便時間をキーとし、経路・便対応テーブル36bから自動的に時間的に最も早い出発便か、さらに便NOを選択特定し、かつ、配達側地域区分局の到着時間を得ることができる。
(2) 第2の地域間便特定方法は、例えば図15に示すように航空便イ,トラック便ロ,列車便ハ、…が相互に時間的に重複している場合がある。このような場合には、予め例えば航空便イ,トラック便ロ,列車便ハ、…の順番に優先順位が定められ、2種類以上の便が重複したとき、予め定めた優先順位に従って便の種類を特定し、当該便が満杯状態にあるとき、次の優先順位の便を特定する方法である。
(3) 第3の地域間便特定方法は、優先順位の有無に拘らず、飛行機便を特定したときには輸送コストの関係から予め定めた搭載重量相当分の郵便物を搭載し、それでもなおかつ郵便物が余った場合には他の優先順位の重複便に搭載し、飛行機便で十分に郵便物を搭載できるとき、他の種類の重複便を中止する方法である。
【0067】
そして、引受側地域区分局Bと配達側地域区分局Bとの間の便を特定したならば、配達側地域内便特定手段35Cを用いて前記引受側地域内便特定手段35Cと同様な動作(図13のb〜d参照)に従って図11の(f)〜(h)の順序で順次便を特定し、さらに配達局からの配達便によって各家庭や会社へ配達する配達交付時間を比較的正確に求めることができる。
【0068】
以上のようにして特定された輸送経路に従って便の特定が終了すると、図5に示す送達日数算出部38により郵便物の送達所要日時を算出する。すなわち、この送達日数算出部38は、引受局による郵便物引受時間またはポスト差出し日時が既知であり、かつ、配達局による利用者の配達交付時間が明らかとなっているので、前記引受日時または差出し日時と配達交付日時とから送達所要日時を容易に求めることができる。
【0069】
さらに、センタIのホストコンピユータ11,上位コンピュータ11A,コンピュータ24は、経路特定部32、送達日数算出部38の他、送達情報伝送制御部39が設けられている。この送達情報伝送制御部39では、引受局から配達局に至る過程の輸送経路や各局の到着時間および出発時間および送達所要日時等の送達情報を各処理結果データメモリから読み出し、送達情報の問い合わせを受けた例えば引受局C等に伝送する。
【0070】
この引受局Cの郵便情報端末機器1には、前述したような検索条件データ入力部31の他、輸送経路表作成部40と、CRT表示部41aおよびプリンタ41b等の輸送経路表出力部とが設けられている。
【0071】
この輸送経路表作成部40は、例えば編集プログラムを記憶する編集プログラムメモリ、所定の様式の表画像データを記憶する表画像データメモリ、輸送経路表の作成データを記憶する処理データメモリ、この処理終了後の輸送経路表作成データを表示可能にするために記憶する画像表示メモリおよび編集プログラムに基づいて編集処理を行うCPU等の編集処理部が設けられている。
【0072】
この編集処理部を構成するCPUでは、図16に示すようにセンタI側から送達情報を受信したか否かを判断し(S71)、送達情報を受信した場合にはその送達情報を適宜なバッフアまたは前記処理データメモリに記憶した後、表画像データメモリから表画像データを読み出して前記処理データメモリに記憶する(S72)。しかる後、編集プログラムに従って処理データメモリの表画像データの必要な箇所,つまり所定の方向から必要箇所を特定し、その該当箇所に送達情報の中から必要な情報を読み出して書き込んで行く(S73)。そして、全部の箇所に必要事項を書き込んだか否かを判断し(S74)、表画像データの全部の箇所に必要事項を書き込んで輸送経路表データが完成したと判断したとき、処理データメモリの輸送経路表データを画像表示メモリに移し(S75)、CRT表示部41aおよびプリンタ41b等の輸送経路表出力部に表示し、或いは印字出力する(S76)。
【0073】
図17はCRT表示部41aに表示された輸送経路表を示す図であって、引受局から配達局までの局名および局到着時間・局出発便時間が表示されており、さらに郵便物の送達所要日時が表示されている。ここでは、郵便物の送達所要日時としては1日を満たしていないので時間だけが表示されている。また、引受局から配達局までについて表示されているが、この配達局からの便名および郵便物配達交付時間も容易に表示できることは言うまでもない。
【0074】
従って、以上のような実施例の構成によれば、利用者の照会要求の受けた局の郵便情報端末機器1から所定の検索条件データを入力すれば、センタIのホストコンピュータ11,上位コンピュータ11Aと郵政局のローカルコンピュータ21とが連携をとりながら、既に構築されている経路情報,局時間情報および経路・便情報に基づいて引受局から配達局までの経路,輸送便,郵便物の送達所要日時を求めて前記郵便情報端末機器1に返送するので、利用者の問い合わせに対して迅速の送達情報を回答でき、局担当者の負担軽減に大きく貢献できる。また、既に構築されている経路情報,局時間情報および経路・便情報は適宜に更新可能であるので、交通網の拡大・変更に対して容易に更新でき、更新作業の軽減化に貢献する。しかも、郵便情報端末機器1の操作者はデータベースを意識せずに郵便物に記載されている引受局郵便番号や配達局郵便番号を入力するだけで、全国への郵便物の送達情報を迅速に取得できる。
【0075】
また、センタ機器は経路情報を、郵政局データ処理機器は局時間情報および経路・便情報を所有し、センタ機器の下に郵政局データ処理機器を配置したので、情報の一元管理体制を構築でき、よって輸送ダイヤ編成の作業の負担が少なくなり、全国各地の局から全国の送達情報を取り出して利用者に提供できる。
【0076】
さらに、郵便物の経路,輸送便の特定の他、引受日時から配達交付日時とから送達所要日時を算出し、輸送経路表を出力するので、精度の高い送達情報を提供でき、しかも郵便物の差出し曜日および収集便の形態等を考慮しながら送達所要日時を求めることが可能であり、さらに送達情報の精度向上に役立つ。
【0077】
さらに、各局における局到着時間以後の郵便物さ仕分け等の作業時間を考慮しつつ結束時間を適宜変更した後、郵便情報端末機器1から所定の検索条件データを入力すれば、変更を伴った結束時間に基づいて経路および輸送便の特定、送達所要日時を求めることが可能であり、郵便輸送業務を総合的に支援できる。
【0078】
なお、上記実施例では、局名,経路および輸送便の情報等に関し、そのままの名称を伝送するようにしたが、予め取決めに従って符号化または簡略記号化して伝送するようにしてもよい。例えば郵政局その他の局の場合にはA,B,…の符号、輸送便の種類はイ,ロ,ハ,…のごとく取り決めれば、「Aイ」の情報の受けけ側ではその符号から局と輸送便を認識することができる。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、郵便物の送達に関する情報を一元的に管理でき、輸送ダイヤ編成その他の状況の変更に対して容易に更新でき、作業担当者の負担を大幅に軽減化でき、しかも郵便物の輸送経路,輸送便を迅速に特定でき、よって郵便物の送達に関する情報を迅速に返送できる
また、複数種類の輸送便の中から適切に1つの輸送便を特定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係わる郵便物送達情報処理装置を実現するための各局間の役割関係を説明する系統図。
【図2】 図1に示す郵便物の輸送経路および情報の授受を前提としつつ、各局間の役割関係を考慮した本発明装置の概略構成図。
【図3】 各局間の役割関係を考慮した本発明装置の一部の概略構成図。
【図4】 各局間の役割関係を考慮した本発明装置の概略構成図。
【図5】 図1ないし図4の構成を前提としつつ、専ら利用者からの照会要求に対して電気的に情報処理する場合の機能構成図。
【図6】 図5に示す経路特定用データベースのうち、地域内輸送経路テーブルに記憶される経路情報の一配置例図。
【図7】 図5に示す経路特定用データベースのうち、地域間輸送経路テーブルに記憶される経路情報の一配置例図。
【図8】 図5に示す便特定用データベースのうち、局時間情報テーブルに記憶される局時間情報の一配置例図。
【図9】 図5に示す便特定用データベースのうち、経路・便対応テーブルに記憶される経路・便対応情報の一配置例図。
【図10】 経路および輸送便を特定するための機能ブロック図。
【図11】 引受局から配達局に至る経路および輸送便の特定過程を説明する図。
【図12】 経路および輸送便を特定する手順を説明するフローチャート。
【図13】 経路および輸送便を特定する手順を説明するフローチャート。
【図14】 複数種類の便が存在するときの特定方法を説明する図。
【図15】 複数種類の便が存在するときの特定方法を説明する図。
【図16】 輸送経路表を作成し出力する一連の動作手順を説明するフローチャート。
【図17】 作成された輸送経路表の表示例を示す図。
【符号の説明】
A…郵政局、B…地域区分局、C…引受局,D…配達局、I…センタ、1…郵便情報端末機器、11…ホストコンピュータ、11A…上位コンピュータ、12,33…経路特定用データベース、21…ローカルコンピュータ、22,36…便特定用データベース、24…コンピュータ、31…検索条件データ入力部、32…経路特定部、35…便特定部、38…送達日数算出部、40…輸送経路表作成部。

Claims (5)

  1. 引受局-引受側区分局−配達側区分局−配達局の輸送経路を通って目的地に郵便物を配達する過程の郵便物送達情報を処理する郵便物送達情報処理装置において、
    予め全国地域の引受局・配達局の局特定情報と前記引受局−前記引受側区分局および配達側区分局−前記配達局の経路関係を規定する経路情報と前記引受側区分局−前記配達側区分局の経路関係を規定する経路情報とが記憶され、前記引受局またはその他の局から前記局特定情報を含む郵便物の引受日時または差出し日時を受けたとき、前記特定情報をキーとして前記経路情報に基づいて前記引受局から前記配達局までの輸送経路を特定するセンタ機器と、
    予め定めた地域内に存在する前記複数の区分局を含む下部局を管理する各局の局時間情報と経路・便対応情報とが記憶され、前記センタ機器から前記局特定情報を含む前記輸送経路情報を受けたとき、前記局特定情報と前記郵便物の局到達時間とに基づいて輸送便を特定する各郵政局データ処理装置とを備え、
    前記引受局またはその他の局から郵便物の送達情報の要求があったとき、前記センタ機器が当該センタ機器および前記郵政局データ処理機器の処理結果のデータに基づいて郵便物の送達に関する送達情報を返送することを特徴とする郵便物送達情報処理装置。
  2. 引受局-引受側区分局−配達側区分局−配達局の輸送経路を通って目的地に郵便物を配達する過程の郵便物送達情報を処理する郵便物送達情報処理装置において、
    予め全国地域の引受局・配達局の局特定情報と前記引受局−前記引受側区分局および配達側区分局−前記配達局の経路関係を規定する経路情報と前記引受側区分局−前記配達側区分局の経路関係を規定する経路情報とを記憶する共有記憶部と、
    前記引受局またはその他の局から前記局特定情報を含む郵便物の引受日時または差出し日時を受けたとき、前記特定情報をキーとして前記共有記憶部の経路情報に基づいて前記引受局から前記配達局までの輸送経路を特定する郵政局対応の上位機器と、
    予め定めた地域内に存在する前記複数の区分局を含む下部局を管理する各局の局時間情報と経路・便対応情報とが記憶され、対応する前記上位機器から前記局特定情報を含む前記輸送経路情報を受けたとき、前記局特定情報と前記郵便物の局到達時間とに基づいて輸送便を特定する各郵政局データ処理機器とを備え、
    前記引受局またはその他の局から郵便物の送達情報の要求があったとき、前記センタ機器が当該センタ機器および前記郵政局データ処理機器の処理結果のデータに基づいて郵便物の送達に関する送達情報を返送することを特徴とする郵便物送達情報処理装置。
  3. 引受局-引受側区分局−配達側区分局−配達局の輸送経路を通って目的地に郵便物を配達する過程の郵便物送達情報を処理する郵便物送達情報処理装置において、
    予め全国地域の引受局・配達局の局特定情報と前記引受局−前記引受側区分局および配達側区分局−前記配達局の経路関係を規定する経路情報と前記引受側区分局−前記配達側区分局の経路関係を規定する経路情報とを記憶する共有記憶部と、
    予め定めた地域内に存在する前記複数の区分局を含む下部局を管理する各局の局時間情報と経路・便対応情報とが記憶され、前記引受局またはその他の局から前記局特定情報を含む郵便物の引受日時または差出し日時を受けたとき、前記特定情報をキーとして前記共有記憶部の経路情報に基づいて前記引受局から前記配達局までの輸送経路を特定し、かつ、前記局特定情報、特定された輸送経路情報および前記郵便物の局到達時間に基づいて輸送便を特定する各郵政局データ処理機器とを備え、
    前記引受局またはその他の局から郵便物の送達情報の要求があったとき、前記センタ機器が当該センタ機器および前記郵政局データ処理機器の処理結果のデータに基づいて郵便物の送達に関する送達情報を返送することを特徴とする郵便物送達情報処理装置。
  4. 引受側区分局と配達側区分局との間の便を特定する手段は、引受側区分局と配達側区分局との間に複数種類の輸送便が存在し、かつ、これら複数種類の輸送便 が時間的に重複するとき、予め複数種類の輸送便に優先順位を設定し、時間的に重複するときに優先順位に従って輸送便の種類を特定することを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の郵便物送達情報処理装置。
  5. 引受側区分局と配達側区分局との間の輸送便を特定する手段は、引受側区分局と配達側区分局との間に複数種類の輸送便が存在するとき、郵便物の塔載重量を考慮しながら輸送便を特定することを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の郵便物送達情報処理装置。
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