JP3844526B2 - 結晶性珪素膜作製方法 - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は結晶性を有する珪素半導体被膜、例えば、多結晶珪素膜、単結晶珪素膜、微結晶珪素膜の作製方法に関する。本発明を用いて作製された結晶性珪素膜は各種半導体デバイスに用いられる。
【0002】
【従来の技術】
薄膜半導体を用いた薄膜トランジスタ(以下TFT等)が知られている。これは、基板上に薄膜半導体、特に珪素半導体膜を形成し、この薄膜半導体を用いて構成されるものである。TFTは、各種集積回路に利用されているが、特にアクティブマトリックス型の液晶表示装置の各画素の設けられたスイッチング素子、周辺回路部分に形成されるドライバー素子として注目されている。
【0003】
TFTに利用される珪素膜としては、非晶質珪素膜を用いることが簡便であるが、その電気的特性は半導体集積回路に用いられる単結晶半導体のものに比較するとはるかに低いという問題がある。このため、アクティブマトリクス回路のスイッチング素子のような限られた用途にしか用いられなかった。TFTの特性向上のためには、結晶性を有する珪素薄膜を利用するばよい。単結晶珪素以外で、結晶性を有する珪素膜は、多結晶珪素、ポリシリコン、微結晶珪素等と称されている。このような結晶性を有する珪素膜を得るためには、まず非晶質珪素膜を形成し、しかる後に加熱(熱アニール)によって結晶化させればよい。この方法は、固体の状態を保ちつつ非晶質状態が結晶状態に変化するので、固相成長法と呼ばれる。
【0004】
しかしながら、珪素の固相成長においては、加熱温度が600℃以上、時間は10時間以上が必要であり、基板として安価なガラス基板を用いることが困難であるという問題がある。例えばアクティブ型の液晶表示装置に用いられるコーニング7059ガラスはガラス歪点が593℃であり、基板の大面積化を考慮した場合、600℃以上の熱アニールをおこなうことには問題がある。
このような問題に対して、本発明者らの研究によれば、非晶質珪素膜の表面にニッケルやパラジウム、さらには鉛等の元素を微量に堆積させ、しかる後に加熱することで、550℃、4時間程度の処理時間で結晶化を行なえることが判明している。
【0005】
上記のような微量な元素(結晶化を助長する触媒元素)を導入するには、スパッタリングによって、触媒元素もしくはその化合物の被膜を堆積すればよい。しかしながら、上記のような元素が半導体中に多量に存在していることは、これら半導体を用いた装置の信頼性や電気的安定性を阻害するものであり好ましいことではない。スパッタリングによって成膜をおこなうと、その量、すなわち厚さを精密に制御することは難しく、また、基板内で均一な厚さを得ることはさらに困難であった。このため、得られる半導体デバイスの特性にバラツキが生じた。
【0006】
また、スパッタリングによる成膜においては、スパッタリングの衝撃によって、非晶質珪素膜が大きなダメージを受けることから、得られる半導体デバイスの特性は必ずしも満足のゆくものではなかった。
スパッタリングの代わりにスピンコーティングのごとき手段によって被膜を形成する方法もある。しかしながら、スピンコーティング法によって均一な被膜を得ることは難しかった。例えば、液晶ディスプレーのごとき、長方形の基板においては、四端に溶液が集まりやすく、膜厚は不均一であった。また、溶媒が乾燥して触媒元素化合物の被膜が生成する際には、乾燥の不均一性や結晶核の発生によって膜の厚さが不均一となり、半導体デバイスのバラツキの要因となった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、触媒元素を用いた通常の固相成長法に必要な温度よりも低い温度における熱処理によって、結晶性を有する薄膜珪素半導体の作製において、
(1)触媒元素の微量の制御を可能とする。
(2)触媒元素の均一な導入を可能とする。
といった要求を満たすことを目的とする。さらに、
(3)触媒元素の導入に際して生産性を高める
ことも目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を満足するために、触媒元素を有する有機金属の蒸気もしくはガスに熱、光等のエネルギ─を与え分解せしめることによって、非晶質珪素膜表面に触媒元素もしくはその化合物の被膜を堆積する、という構成を特徴とするものである。
上記構成は以下の基本的な有意性を有する。
(a)雰囲気中の触媒元素の濃度は、蒸気圧等によって厳密に制御することが可能であり、さらに、雰囲気への導入をやめれば、それ以上、非晶質珪素膜上には堆積されない。
(b)外部からのエネルギ─印加による分解、堆積の過程では、表面に極めて均一な被膜が形成され、何らのダメージも非晶質珪素膜に与えられない。
(c)外部からのエネルギ─印加による分解によって触媒元素もしくはその化合物の被膜の堆積の工程の後、引き続き加熱処理をおこなえば、連続的に固相成長がおこなわれる。したがって、生産性の向上に寄与できる。
【0009】
本発明において、触媒元素としてニッケルを用いる場合には、ビスシクロペンタジエニルニッケル(Bis(cyclopemtadienyl)nickel、Ni(C552 、以下、BCPニッケル、もしくはBCP塩という)やビスメチルシクロペンタジエニルニッケル(Bis(methylcyclopentadienyl)nickel、Ni(CH3542 、以下、BMCPニッケル、もしくはBMCP塩という)、ビス−2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオノニッケル(Bis−(2,2,6,6−tetramethyl−3,5−hptanediono)nickel、Ni(C111922 )を用いればよい。
【0010】
BCPニッケルの場合には融点は173〜174℃であり、90℃、130℃における蒸気圧はそれぞれ、0.04torr、0.6torrである。BMCPニッケルの場合には融点は34℃であり、90℃、130℃における蒸気圧はそれぞれ、1.6torr、15torrである。
これらの有機金属の分解によって得られる被膜は、触媒元素が導入されるべき領域の非晶質珪素膜に直接堆積されてもよいし、100Å以下の薄い酸化膜をまず形成し、その上に形成されてもよい。
【0011】
また、触媒元素もしくはその化合物の被膜を選択的に堆積することにより、結晶成長を選択的に行なうことができる。例えば、選択的にマスク膜を形成し、特定の部分だけ、非晶質珪素膜の表面が実質的に露出されているようにする。マスク膜に要求される厚さはマスク膜の材質によって異なるが、酸化珪素の場合には500Å以上で十分である。そして、触媒元素を有する被膜を本発明によって堆積させることにより、非晶質珪素膜の特定の部分だけ触媒元素が導入されるようにする。
この場合には、触媒元素もしくはその化合物の被膜が導入されなかった領域に向かって、被膜が堆積された領域から珪素膜の面に平行な方向に結晶成長をおこなうことができる。このように珪素膜の面に平行な方向に結晶成長が行なわれた領域を本明細書中においては横方向に結晶成長した領域と称する。
【0012】
このような横方向に結晶成長が行なわれた領域では、触媒元素の濃度が低いことが確かめられている。半導体装置の活性層領域として、結晶性珪素膜を利用することは有用であるが、活性層領域中における不純物の濃度は一般に低い方がより好ましい。従って、上記横方向に結晶成長が行なわれた領域を用いて半導体装置の活性層領域を形成することはデバイス作製上有用である。しかしながら、このような選択的な触媒元素を有する被膜の堆積をおこなうには、その前にフォトリソグラフィー工程を経ねばならず、その後のフォトリソグラフィー工程の前に加熱工程が存在するため、基板の収縮等の障害が生じる可能性もある。したがって、横方向の結晶成長を選択するには、そのような問題を考慮する必要がある。
【0013】
本発明は、通常は以下の工程によって実施される。すなわち、
▲1▼チャンバー内に基板を配置し、基板を所定の温度に加熱する。
▲2▼チャンバー内に非晶質珪素膜の結晶化を助長する触媒元素を有する有機金属の蒸気もしくはガスを導入する。
▲3▼前記導入された蒸気もしくはガスに、熱、光、プラズマを作用させて分解させ、基板表面に触媒元素もしくはその化合物の被膜を堆積する。
▲4▼前記非晶質珪素膜を加熱処理することにより、結晶化させる。
である。
このうち、▲2▼の工程においては、該有機金属の蒸気もしくはガスは、絶えず流しつづけるのではなく、一定量(例えば、1sccm)だけチャンバー内に導入するに留めてもよい。またその際の雰囲気は減圧でもよいし、大気圧で行っても良い。減圧で行う場合にはLPCVDの如き構成の装置を流用すれば良く、また大気圧の場合にはAPCVD(常圧CVD)の如き装置を用いることが可能である。
また▲3▼の工程中あるいは該工程後に堆積した触媒元素と非晶質珪素とを界面において反応させ、反応生成物を形成することは有用である。該生成物を予め形成しておくことにより、その後の熱結晶化工程における結晶化をより容易に行うことが可能である。この理由は明確ではないが、それら生成物が結晶核として作用したものと推測される。
▲4▼の工程に関しては、チャンバーからいったん外部に取り出したのち、別の熱アニール装置においておこなってもよいが、チャンバー内で引き続きおこなってもよい。
【0014】
なお、▲4▼の工程の後に、レーザー等の強光を照射すると、固相成長によって完全に結晶化しなかった部分まで結晶化させることができ、より特性の良好な結晶性珪素を得ることができる。用いるべきレーザーに関しては、各種エキシマレーザーが利用しやすい。
また、触媒元素もしくはその化合物の被膜を堆積させるチャンバー内に触媒元素が蓄積されると、珪素膜中へ触媒元素が過剰に導入されることとなるので、チャンバーはこまめに洗浄することが望まれる。あるいは、使用の度にプラズマ等によってクリーニングをおこなうとよい。
【0015】
本発明においては、触媒元素としてニッケルを用いた場合に最も顕著な効果を得ることができるが、その他利用できる触媒元素の種類としては、好ましくはPd、Pt、Cu、Ag、Au、In、Sn、P、As、Sbを利用することができる。また、VIII族元素、IIIb、IVb、Vb元素から選ばれた一種または複数種類の元素を利用することもできる。
【0016】
【実施例】
〔実施例1〕
本実施例では、ガラス基板上の結晶性を有する珪素膜を形成する例を示す。図1を用いて、触媒元素(ここではニッケルを用いる)を導入し、結晶化する工程までを説明する。本実施例においては、基板としてコーニング7059ガラスを用いた。またその大きさは100mm×100mmとする。
【0017】
まず、基板11上に酸化珪素膜12をスパッタリング法やプラズマCVD法によって形成した。酸化珪素膜12の厚さは1000〜5000Å、例えば、2000Åとした。(図1(A))
次に、非晶質珪素膜13をプラズマCVD法やLPCVD法によってアモルファス状のシリコン膜を100〜1500Å形成する。ここでは、プラズマCVD法によって非晶質珪素膜13を500Åの厚さに成膜した。(図1(B))
【0018】
そして、汚れ及び自然酸化膜を取り除くためにフッ酸処理を行い、基板を図1(E)に示されるチャンバー101に設置した。ここで、チャンバー101について簡単に説明する。チャンバー101には外部からガスを導入するチューブと排気するチューブが接続されており、前者は2系統ある。第1は有機ニッケルガス・蒸気を導入する系統であり、第2はそのキャリヤガスである。第1の系統では、ベーパライザーから発生した有機ニッケルガス・蒸気(例えば、BMCPニッケル)を適当なガス(例えば、アルゴンや水素)によって搬送する。この際には有機ニッケルが配管内に凝結しないように、配管は適当な温度、好ましくはベーパライザーと同じ温度か、それよりも高い温度に保たれている必要がある。
【0019】
第1のガス系統からは有機ニッケルガス・蒸気が得られるが、その濃度を必要とする量に制御することは難しい。すなわち、蒸気圧はベーパライザーの温度によって決定されるからであり、温度のわずかの違いによって濃度が著しく変動するからである。そこで、第2のガス系統からキャリヤガス(例えば、アルゴンや水素)を導入して、有機ニッケルガス・蒸気を希釈する。その濃度比はバルブV1とV2によって制御される。
このようにして有機ニッケルガスもしくは蒸気はチャンバー101に導入される。チャンバー内には平行平板型の電極106および107を設けてあり、さらに、チャンバーの外にRF電源105を設けてある。これは、電極間にプラズマを発生させて、チャンバー内に残留するニッケルをクリーニングするためのものである。
【0020】
チャンバー内にはヒーター104およびサセプター102を設け、その上に試料103を置く。もちろん、チャンバー全体も有機ニッケルが凝結しない程度の温度に保つことが望まれる。そして、基板は、その温度よりも高温に加熱され、有機ニッケルが熱分解する温度に保持されることが必要である。
本構成のチャンバーを用いたニッケル膜の堆積方法について述べる。まず、基板をセットする。そして、V1、V2を閉じたまま、V3を開き、チャンバー内を適当な圧力まで排気する。本工程はそれほどの高真空を必要とされないので、1〜500mTorrの排気でも十分である。次にヒーター104に通電して、基板を500〜550℃に加熱する。
【0021】
この状態でV3を閉じ、V1およびV2を開いて、有機ニッケルガスを導入する。そして、必要な量だけ有機ニッケルガスが導入されたら、V1とV2を閉じる。この結果、チャンバー内には有機ニッケルガスとキャリヤガスが閉じ込められ、有機ニッケルガスは基板上で熱分解して、基板表面にはニッケル化合物膜14が形成される。(図1(C))
その後、固相成長の工程に移るわけであるが、その際には以下の2通りの方法が考えられる。第1の方法は、基板を外部に取り出して固相成長工程に移る方法である。その場合には、ヒーター104を切り、基板を冷却し、さらに、V2およびV3を開いて、チャンバー内のガスを人体に対して無害なガスに完全に置換する。そして、V3を閉じて、チャンバーを大気に開放し、基板を取り出す。その後の固相成長工程は従来の場合と同様である。基板を取り出した後は、チャンバー内の圧力を適当なものとして、電極106と107の間に放電を生じさせることによってチャンバー内のクリーニングをおこなってもよい。
【0022】
第2の方法は、基板をチャンバー内で引き続き加熱することによって、固相成長をおこなうものである。その場合の手順は以下のようになる。まず、V2およびV3を開き、チャンバー内から有機ニッケルガスを完全に除去する。これはチャンバー内に有機ニッケルガスが残存していると、固相成長工程においても継続的にニッケルが導入されて、珪素膜中のニッケルの濃度が過剰になってしまうからである。チャンバー内にはアルゴンもしくは窒素のごとき、不活性ガスを導入することが望ましい。
【0023】
ヒーターは基板を500〜580℃、例えば、550℃に加熱するように設定し、この状態で放置することによって、固相成長が進行する。必要な時間、例えば4時間だけ放置したら、V3を閉じて、ヒーターを切り、基板を冷却させてから外部に取り出す。このようにして結晶化した珪素膜15を得ることができた。上記の加熱処理は450℃以上の温度で行うことができるが、温度が低いと加熱時間を長くしなけらばならず、生産効率が低下する。また、580℃以上とすると基板として用いるガラス基板の耐熱性の問題が表面化してしまう。熱アニール温度はこのように生産性と基板の耐熱性とを考慮して決定されなければならない。(図1(D))
尚本実施例において、有機ニッケルの分解、堆積工程における圧力は減圧でもよいし大気圧でも良い。その理由は堆積ニッケル量は圧力で決定されるのではなく、その分圧で決定されるからであり、例えば大気圧においてもキャリヤガスによる希釈率を高めることにより減圧時と同程度にニッケル量とすることは可能である。また、大気圧の場合には、APCVDの様にノズルから吹きつけながら堆積せしめる構成とすることにより、チャンバ─クリ─ニングの頻度を減らすことが可能となる。
【0024】
〔実施例2〕
本実施例では、実施例1と同様の装置を用い、熱の代わりにプラズマによって有機ニッケルを分解する例を示す。図1を用いて、触媒元素(ここではニッケルを用いる)を導入し、結晶化する工程までを説明する。本実施例においても、基板としてコーニング7059ガラスを用いた。またその大きさは100mm×100mmとする。
【0025】
基板11上に非晶質珪素膜13を形成し、自然酸化膜除去後にチャンバ─101内に導入するまでは実施例1と同様であるため割愛する。
チャンバー101内に基板11を設置後、実施例1と同様の操作により有機ニッケルガスを導入する。本実施例においてはプラズマを用いて有機ニッケルを分解せしめることが目的であるので、チャンバ─内の圧力は減圧であることが必要である。この圧力としては1〜1000Pa程度が適当であるが、本実施例においては20Paとなるように調節した。
前述の様に、チャンバー内には平行平板型の電極106および107を設けてあり、さらに、チャンバーの外にRF電源105を設けてある。これは、実施例1においてはチャンバ─クリ─ニングの為であったが、今回は有機ニッケルの分解のために用いることにする。
【0026】
チャンバー内にヒーター104およびサセプター102を設け、その上に試料103を置く構成は実施例1と同様である。もちろん、チャンバー全体も有機ニッケルが凝結しない程度の温度に保つことが望まれる。そして、本実施例においては、基板もチャンバ─全体と同程度の有機ニッケルが凝結しない程度の温度に保った。これは熱分解ではなくプラズマによる分解のみを用いるためである。
本構成のチャンバーを用いたニッケル膜の堆積方法について述べる。まず、基板をセットする。そして、V1、V2を閉じたまま、V3を開き、チャンバー内を適当な圧力まで排気する。本工程は実施例1においてはそれほどの高真空を必要としなかったが、本実施例においてはある程度の高真空まで引くことが望ましい。
【0027】
この状態でV3を閉じ、V1およびV2を開いて、有機ニッケルガスを導入する。本実施例においては、ガスは常にフローした状態で行い、圧力は排気系のコンダクタンスを調節して20Paとなるようにした。次に電極間にRF領域の高周波印加を行い、プラズマを形成し、有機ニッケルを分解して基板上に堆積せしめた。高周波出力は20Wで、成膜時間は2分とした。(図1(C))
その後、固相成長の工程に移るわけであるが、本実施例においてはその基板温度と熱結晶化に必要な基板温度が大きく異なるため、同一チャンバー内で行うことはスループットの点から得策ではない。そこで基板を外部に取り出して固相成長工程に移る方法であるを採用することになる。その場合には、ヒーター104を切り、基板を冷却し、さらに、V2およびV3を開いて、チャンバー内のガスを人体に対して無害なガスに完全に置換する。そして、V3を閉じて、チャンバーを大気に開放し、基板を取り出す。その後の固相成長工程は従来の場合と同様である。基板を取り出した後は、チャンバー内の圧力を適当なものとして、電極106と107の間に放電を生じさせることによってチャンバー内のクリーニングをおこなってもよい。しかしさらに望ましくは、上記チャンバ─101をロ─ド室とアンロ─ド室を備えたマルチチャンバ─の構成とすることで、更なるスル─プットの向上が期待できる。
このようにして結晶化した珪素膜15を得ることができた。上記の加熱処理は450℃以上の温度で行うことができるが、温度が低いと加熱時間を長くしなけらばならず、生産効率が低下する。また、580℃以上とすると基板として用いるガラス基板の耐熱性の問題が表面化してしまう。熱アニール温度はこのように生産性と基板の耐熱性とを考慮して決定されなければならない。(図1(D))
〔実施例3〕
本実施例は、実施例2に示す方法でニッケルを非晶質珪素表面に形成後、連続してニッケルシリサイドを表面において形成させ、その後熱結晶化を施した例を示す。
RFプラズマによって有機ニッケルを分解、堆積させるまでは実施例2と同様であるため省略する。
その後、内部の残留ガスを追い出すためにV3を開けて、有機ニッケルを完全に排気し、その後キャリヤガスのみをV2を開けることにより再び導入する。そしてその圧力は有機ニッケル分解時と同程度の1〜1000Pa程度が望ましいが、本実施例ではその圧力を25Paとした。
そしてキャリヤガスのみの状態で電極106と電極107の間にRFを印加してプラズマを形成し、該プラズマでニッケルが堆積した非晶質珪素膜を処理することにより、ニッケルと非晶質珪素からニッケルシリサイドが形成される。これは、加速されたイオンあるいはラジカルのエネルギ─によるものであり、これを有効に作用せしめるためには、基板に対してバイアスを印加して加速を高めるか、あるいは平行平板型のプラズマとして両電極間に直流バイアスを印加する等の方法が有効である。また、この際に導入するキャリヤガスの種類としては、ArかXeが効果が高い、特にXeが望ましかった。
上記工程によってシリサイドを形成したものを、実施例2のシリサイド化を行っていないものと比較すると、シリサイド形成を行うことにより熱結晶化時に核発生密度が向上することが電子顕微鏡観察から判明した。
【0028】
〔実施例4〕
本実施例では、紫外光によって有機ニッケルを分解、堆積し、ガラス基板上の結晶性を有する珪素膜を形成する例を示す。図5に示すチャンバーを用いて、触媒元素(ここではニッケルを用いる)を導入し、結晶化する工程までを説明する。本実施例において、基板をチャンバ─内に設置するまでは実施例1と同様の方法で行った為、本実施例においては省略する。
ここで、チャンバー201について簡単に説明する。チャンバー201には外部からガスを導入するチューブと排気するチューブが接続されており、前者は2系統ある。第1は有機ニッケルガス・蒸気を導入する系統であり、第2はそのキャリヤガスである。第1の系統では、ベーパライザーから発生した有機ニッケルガス・蒸気(例えば、BMCPニッケル)を適当なガス(例えば、アルゴンや水素)によって搬送する。この際には有機ニッケルが配管内に凝結しないように、配管は適当な温度、好ましくはベーパライザーと同じ温度か、それよりも高い温度に保たれている必要がある。これらの構成は図1(E)の構成と同様のものである。
【0029】
第1のガス系統からは有機ニッケルガス・蒸気が得られるが、その濃度を必要とする量に制御することは難しい。すなわち、蒸気圧はベーパライザーの温度によって決定されるからであり、温度のわずかの違いによって濃度が著しく変動するからである。そこで、第2のガス系統からキャリヤガス(例えば、アルゴンや水素)を導入して、有機ニッケルガス・蒸気を希釈する。その濃度比はバルブV11とV12によって制御される。
このようにして有機ニッケルガスもしくは蒸気はチャバー201に導入される。チャンバー上部には、石英窓203を挟んで低圧水銀ランプ202が設置されている。
【0030】
チャンバー内にはヒーター204およびサセプター205を設け、その上に試料206を置く。もちろん、チャンバー全体も有機ニッケルが凝結しない程度の温度に保つことが望まれる。そして、基板は、表面における堆積ニッケルと非晶質珪素の反応を制御すべく、加熱される。例えば、両者を反応させたくない場合には、基板温度を室温、あるいはそれ以下の温度に保持することで可能となる。これはイオン損傷や加熱が必須要件ではない光反応故に可能な構成である。
本構成のチャンバーを用いたニッケル膜の堆積方法について述べる。まず、基板をセットする。そして、V11、V12を閉じたまま、V13を開き、チャンバー内を適当な圧力まで排気する。
【0031】
この状態でV13を閉じ、V11およびV12を開いて、有機ニッケルガスを導入する。そして、必要な量だけ有機ニッケルガスが導入されたら、V11とV12を閉じる。この結果、チャンバー内には有機ニッケルガスとキャリヤガスが閉じ込められ、次に低圧水銀ランプ202に通電して、基板上に有機ニッケルが分解して得られた薄膜を堆積する。一般に光CVDはデポレ─トが低いことが欠点とされているが、本発明においては、微量の金属の堆積量を制御することが必要であり、かえって好都合であった。(図1(C))
その後、基板を取り出し、固相成長の工程を行った。本実施例は、実施例1〜3に比較して界面損傷が少なく、高品質な結晶性珪素薄膜を得ることが可能であった。
【0032】
〔実施例5〕
本実施例は、実施例1に示す作製方法において、1200Åの酸化珪素膜を選択的に設け、この酸化珪素膜をマスクとして選択的にニッケルを導入し、固相成長をおこなうことによって、横方向の結晶化をおこなう例である。図2に本実施例における作製工程の概略を示す。まず、ガラス基板(コーニング7059、10cm角)21上に、酸化珪素膜22を厚さ1000〜5000Åに形成した。さらに、プラズマCVD法もしくは減圧CVD法によって、非晶質珪素膜23を厚さ500〜1000Åに形成した。さらに、マスク膜となる酸化珪素膜24を1000Å以上、ここでは1200Åの厚さに、スパッタ法によって成膜した。この酸化珪素膜24の膜厚については、発明者等の実験によると500Åでも問題がないことを確認しているが、ピンホール等の存在によって、意図しない箇所にニッケルが導入されることを防ぐため、ここでは更に余裕を持たせた。(図2(A))
【0033】
そして通常のフォトリソパターニング工程によって、必要とするパターンに酸化珪素膜24をパーニングし、ニッケル導入のための窓25を形成した。このような加工をおこなった基板を、実施例1と同様にチャンバー101に設置し、有機ニッケルガスを用いて、その表面に適当な厚さのニッケル化合物膜26を堆積した。(図2(B))
【0034】
そして550℃(窒素雰囲気)、8時間の加熱処理を施すことにより、非晶質珪素膜23の結晶化をおこなった。この際、まず、ニッケル化合物膜が非晶質珪素膜と密着した部分27の領域において、結晶化が始まった。(図2(C))
その後、結晶化は図中の矢印に示すようにその周囲へ進行し、マスク膜24で覆われた領域28でも結晶化がおこなわれた。(図2(D))
【0035】
このようにして、非晶質珪素膜の結晶化がおこなわれた。図2(E)に示すように、本実施例のごとき、横方向の結晶化をおこなった場合には、大きくわけて3つの性質の異なる領域が得られる。第1はニッケル化合物膜が非晶質珪素膜と密着していた領域で、図2(E)では27で示される領域である。この領域は、熱アニール工程の最初の段階で結晶化する。この領域をタテ成長領域と称する。この領域では、比較的ニッケル濃度が高く、また、結晶化の方向のそろっておらず、その結果、珪素の結晶性がそれほど優れないため、フッ酸その他の酸に対するエッチングレートが比較的大きい。
【0036】
第2は横方向の結晶化のおこなわれた領域で、図2(E)では28で示される。この領域をヨコ成長領域と称する。この領域は結晶化の方向がそろっており、ニッケル濃度も比較的低く、デバイスに用いるには好ましい領域である。第3は横方向の結晶化の及ばなかった非晶質領域である。
【0037】
〔実施例6〕
本実施例は、本発明の方法を利用して作製した結晶性珪素膜を用いて、薄膜トランジスタ(TFT)を作製する例を示す。図3に本実施例の作製工程の概要を示す。まずガラス基板301上に下地の酸化珪素膜302を2000Åの厚さに成膜した。この酸化珪素膜302は、ガラス基板からの不純物の拡散を防ぐために設けられる。そして、非晶質珪素膜を実施例1と同様な方法で500Åの厚さに成膜した。(図3(A))
そして,実施例1と同様にニッケル化合物膜304を非晶質珪素膜表面に有機ニッケル蒸気の熱分解法によって堆積した。(図3(B))
【0038】
その後、550℃で4時間の熱アニールをおこなうことによって、非晶質珪素膜303を結晶化させ、結晶性珪素膜305とした。そして、これにKrFエキシマーレーザー光(波長248nm)を照射し、さらに、結晶化を向上せしめた。レーザーのエネルギー密度は300〜350mJ/cm2 が好ましかった。このように、固相成長による結晶化に加えて、レーザー光を照射して、さらに結晶性を高めるのは、実施例5においても述べたが、ニッケル化合物膜と非晶質珪素が密着した部分では結晶化の方向がそろっていないので、結晶性が良くないためである。特に、結晶粒界には多くの非晶質の残存物が観察された。そこで、レーザー照射をおこなうことによって、このような結晶粒界の非晶質成分まで完全に結晶化させてしまうことが望まれるのである。(図3(C))
【0039】
次に、結晶化した珪素膜をパターニングして、島状の領域306を形成した。この島状の領域306はTFTの活性層を構成する。そして、プラズマCVD法によって厚さ200〜1500Å、ここでは1000Åの酸化珪素膜307を堆積した。この酸化珪素膜はゲイト絶縁膜としても機能する。(図3(D))
上記酸化珪素膜307の作製には注意が必要である。ここでは、TEOSを原料とし、酸素とともに基板温度150〜600℃、好ましくは300〜450℃で、RFプラズマCVD法で分解・堆積した。TEOSと酸素の圧力比は1:1〜1:3、また、圧力は0.05〜0.5torr、RFパワーは100〜250Wとした。あるいはTEOSを原料としてオゾンガスとともに減圧CVD法もしくは常圧CVD法によって、基板温度を350〜600℃、好ましくは400〜550℃として形成した。成膜後、酸素もしくはオゾンの雰囲気で400〜600℃で30〜60分アニールしてもよい。
【0040】
その後、厚さ2000Å〜1μmの燐のドープされた多結晶珪素膜を減圧CVD法によって形成して、これをパターニングし、ゲイト電極308を形成した。その後、イオンドーピング法(プラズマドーピング法ともいう)によって、TFTの島状シリコン膜中に、ゲイト電極をマスクとして自己整合的に不純物(燐)を注入した。ドーピングガスとしてはフォスフィン(PH3 )を用いた。ドーズ量は、1×1014〜4×1015cm-2とした。こうして、N型不純物(燐)領域309、310を形成した。(図3(E))
【0041】
その後、全面に層間絶縁物311として、TEOSを原料として、これと酸素とのプラズマCVD法、もしくはオゾンとの減圧CVD法あるいは常圧CVD法によって酸化珪素膜を厚さ3000〜8000Å形成した。基板温度は250〜450℃、例えば、350℃とした。成膜後、表面の平坦性を得るため、この酸化珪素膜を機械的に研磨したり、エッチバック方式による平坦化をおこなってもよい。そして、層間絶縁物311をエッチングして、TFTのソース/ドレインにコンタクトホールを形成し、クロムもしくは窒化チタンの配線・電極312、313を形成した。
最後に、水素中で300〜400℃で0.1〜2時間アニールして、シリコンの水素化を完了する。このようにして、TFTが完成した。同時に多数のTFTを作製し、マトリクス状に配列せしめてアクティブマトリクス型液晶表示装置等の集積回路としてもよい。(図3(F))
【0042】
〔実施例7〕
本実施例はTFTを作製する工程に関する。図4に本実施例の作製工程の概要を示す。まずガラス基板401上に下地の酸化珪素膜402を2000Å、さらにその上に非晶質珪素膜403を500Åとマスク膜となる酸化珪素膜404を1000Åの厚さにそれぞれ成膜した。そして、マスク膜404に選択的に窓404を開けた。(図4(A))
そして,実施例1と同様にニッケル化合物膜406を有機ニッケル蒸気の熱分解法によって堆積した。この工程においては、窓405の領域ではニッケル化合物膜406は非晶質珪素表面に密着した。(図4(B))
その後、550℃で8時間の熱アニールをおこなうことによって、非晶質珪素膜403を図の矢印の示すように横方向に結晶化させ、タテ成長領域408とヨコ成長領域409を形成した。この工程で結晶化しなかった領域は非晶質領域410のままであった。(図4(C))
【0043】
本実施例のように横方向の結晶化ではヨコ成長領域の結晶性が良好であるので実施例6のようにその後にレーザー光等を照射して結晶性を高めなくとも、TFTを作製するとは可能であるため、本実施例ではレーザー光の照射はおこなわなかった。しかし、レーザー光を照射するとより特性の良いTFTが得られる。
次に、結晶化した珪素膜をパターニングして、島状の領域411を形成した。この島状の領域411はTFTの活性層を構成する。図からも分かるが、この島状領域411には、タテ成長の領域408とヨコ成長の領域409、非晶質の領域410が含まれている。そして、本実施例ではTFTのチャネル領域がヨコ成長領域409となるようにした。これは、チャネル領域がTFTの特性を左右する重要な部分であるためである。
【0044】
その後、酸化珪素膜412を堆積した。この酸化珪素膜はゲイト絶縁膜としても機能する。引き続き、厚さ2000Å〜1μmのアルミニウム膜をスパッタ法によって形成して、これをパターニングし、ゲイト電極413を形成した。アルミニウムにはスカンジウム(Sc)を0.15〜0.2重量%ドーピングしておいてもよい。そして、基板をpH≒7、1〜3%の酒石酸のエチレングリコール溶液に浸し、白金を陰極、このアルミニウムのゲイト電極を陽極として、陽極酸化をおこなった。陽極酸化は、最初一定電流で220Vまで電圧を上げ、その状態で1時間保持して終了させた。本実施例では定電流状態では、電圧の上昇速度は2〜5V/分が適当である。この結果、厚さ1500〜3500Å、例えば、2000Åの陽極酸化物414がゲイト電極413の上面および側面に形成された。(図4(D))
【0045】
その後、イオンドーピング法(プラズマドーピング法ともいう)によって、各TFTの島状シリコン膜中に、ゲイト電極部をマスクとして自己整合的に不純物(燐)を注入した。ドーピングガスとしてはフォスフィン(PH3 )を用いた。ドーズ量は、1×1014〜4×1015cm-2とした。このドーピング工程においては、陽極酸化物414が存在するため、不純物領域415、416とゲート電極が重ならないで、離れている、いわゆるオフセット状態となっている。
【0046】
その後、KrFエキシマーレーザー(波長248nm、パルス幅20nsec)を照射して、上記不純物領域の導入によって結晶性の劣化した部分の結晶性を改善させた。レーザーのエネルギー密度は150〜400mJ/cm2 、好ましくは200〜250mJ/cm2 であった。こうして、N型不純物(燐)領域415、416を形成した。これらの領域のシート抵抗は200〜800Ω/□であった。このレーザー照射の工程によって島状珪素領域411のうち、非晶質の領域410も結晶化された。(図4(E))
この工程において、レーザーを用いるかわりに、フラッシュランプを使用して短時間に1000〜1200℃(シリコンモニターの温度)まで上昇させ、試料を加熱する、いわゆるRTA(ラピッド・サーマル・アニール)(RTP、ラピット・サーマル・プロセスともいう)を用いてもよい。
【0047】
その後、全面に酸化珪素膜417を厚さ5000Å堆積した。その後、酸化珪素膜417を緩衝フッ酸溶液にてエッチングして、TFTのソース/ドレインにコンタクトホールを形成し、窒化チタンとアルミニウムの多層膜の配線・電極418、419を形成した。なお、コンタクトホールのエッチングの工程においては、島状珪素領域のうち、タテ成長の領域はヨコ成長の領域や非晶質だった領域よりもエッチングレートが高いため、図に示すような深くエッチングされた領域420が生じた。このことからも明らかなように、コンタクトホール全体がタテ成長領域に含まれるようになると、コンタクト不良が生じる危険が強いため、コンタクトホールはタテ成長以外の領域にもかかるように設計することが望まれる。このようにして、TFTが完成した。(図4(F))
【0048】
【効果】
非晶質珪素膜の結晶化を促進する触媒元素の導入方法として、該触媒元素の有機化合物の蒸気、ガスを熱分解して、非晶質珪素膜上に堆積させる方法により、上記のように、触媒元素の濃度を精密に制御して、しかも均一に添加できるようになり、結晶性の均一性を高めることができた。その結果、結晶性珪素膜を用いた信頼性の高い電子デバイスを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1〜4の工程、および実施例1〜3で用いたチャンバーの概要を示す図。
【図2】 実施例5の工程を示す図。
【図3】 実施例6のTFT作製工程を示す図。
【図4】 実施例7のTFT作製工程を示す図。
【図5】 実施例4で用いたチャンバーの概要を示す図。
【符号の説明】
11・・・・ガラス基板
12・・・・酸化珪素膜
13・・・・非晶質珪素膜
14・・・・ニッケル化合物膜
15・・・・結晶性珪素膜
101・・・チャンバー
102・・・サセプター
103・・・試料基板
104・・・ヒーター
105・・・RF電源
106、107・・・平行平板電極

Claims (6)

  1. 非晶質珪素膜が形成された基板をチャンバー内に配置し、
    前記チャンバー内に有機ニッケルの蒸気またはガスを導入し、
    前記蒸気または前記ガスを熱分解し、前記非晶質珪素膜表面に前記元素または前記元素の化合物の被膜を堆積し、
    前記非晶質珪素膜を加熱処理し、結晶質珪素膜を形成することを特徴とする結晶性珪素膜作製方法。
  2. 請求項1において、
    前記結晶質珪素膜にレーザーまたはそれと同等な強光を照射することを特徴とする結晶性珪素膜作製方法。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記非晶質珪素膜上に10nm以下の酸化膜を形成することを特徴とする結晶性珪素膜作製方法。
  4. 基板上に非晶質珪素膜を形成し、
    前記非晶質珪素膜上にマスク膜を形成し、
    前記マスク膜を選択的にエッチングし、
    前記基板をチャンバー内に配置し、
    前記チャンバー内に有機ニッケルの蒸気またはガスを導入し、
    前記蒸気または前記ガスを熱分解し、前記非晶質珪素膜表面に前記元素または前記元素の化合物の被膜を堆積し、
    前記非晶質珪素膜を加熱処理し、結晶質珪素膜を形成することを特徴とする結晶性珪素膜作製方法。
  5. 請求項4において、
    前記結晶質珪素膜にレーザーまたはそれと同等な強光を照射することを特徴とする結晶性珪素膜作製方法。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか1項において、
    前記有機ニッケルは、ビスシクロペンタジエニルニッケル、ビスメチルシクロペンタジエニルニッケル又はビス−2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオノニッケルであることを特徴とする結晶性珪素膜作製方法。
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